JPH11310819A - 真空油焼入方法 - Google Patents
真空油焼入方法Info
- Publication number
- JPH11310819A JPH11310819A JP13448398A JP13448398A JPH11310819A JP H11310819 A JPH11310819 A JP H11310819A JP 13448398 A JP13448398 A JP 13448398A JP 13448398 A JP13448398 A JP 13448398A JP H11310819 A JPH11310819 A JP H11310819A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- quenching
- oil
- chamber
- gas pressure
- treating article
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 処理品の冷却曲線を自在に制御することを可
能にし、鋼種など金属材料の種類，形状，大きさ等の処
理品の性状，用途等に合致する常に適切な熱処理をなし
得るようにする。 【解決手段】 焼入室３のガス圧力が減圧状態から加圧
状態まで適宜調節し得るように設けられ、該焼入室にて
処理品５を焼入油中に浸漬し焼入する真空油焼入方法で
あって、該処理品を焼入油中に浸漬している際に該焼入
室のガス圧力を上下に調節することにより該処理品の冷
却速度をコントロールする。
能にし、鋼種など金属材料の種類，形状，大きさ等の処
理品の性状，用途等に合致する常に適切な熱処理をなし
得るようにする。 【解決手段】 焼入室３のガス圧力が減圧状態から加圧
状態まで適宜調節し得るように設けられ、該焼入室にて
処理品５を焼入油中に浸漬し焼入する真空油焼入方法で
あって、該処理品を焼入油中に浸漬している際に該焼入
室のガス圧力を上下に調節することにより該処理品の冷
却速度をコントロールする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空炉を使用して
金属材料品を硬化熱処理する真空油焼入方法に関するも
のである。
金属材料品を硬化熱処理する真空油焼入方法に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】真空焼入に使用される真空炉は、真空ポ
ンプに接続された耐圧性容器の内部に加熱室と焼入室と
が形成され、該焼入室の下部に焼入油が貯溜され、該加
熱室にて処理品を減圧状態にて所定の高温度に加熱した
後、該処理品を焼入室にて焼入油中に浸漬し急冷するこ
とにより焼入硬化させるものである。
ンプに接続された耐圧性容器の内部に加熱室と焼入室と
が形成され、該焼入室の下部に焼入油が貯溜され、該加
熱室にて処理品を減圧状態にて所定の高温度に加熱した
後、該処理品を焼入室にて焼入油中に浸漬し急冷するこ
とにより焼入硬化させるものである。
【０００３】ところで、かかる熱処理は、処理品を焼入
油中に浸漬した際の処理品の冷却曲線に依存し、処理効
果が大きく左右されることが知られている。そのために
従来から、焼入油の種類、或いは温度設定等を処理品ご
とに適切な値に選定し、焼入処理をするようにしてい
た。
油中に浸漬した際の処理品の冷却曲線に依存し、処理効
果が大きく左右されることが知られている。そのために
従来から、焼入油の種類、或いは温度設定等を処理品ご
とに適切な値に選定し、焼入処理をするようにしてい
た。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな焼入油の選定やその温度設定を変えるだけでは、冷
却曲線を微細にコントロールすることはできない状況で
あったので、種々の金属材料，形状，大きさの処理品に
対し適切に対処できないという問題があった。
うな焼入油の選定やその温度設定を変えるだけでは、冷
却曲線を微細にコントロールすることはできない状況で
あったので、種々の金属材料，形状，大きさの処理品に
対し適切に対処できないという問題があった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
しようとするもので、焼入室のガス圧力が減圧状態から
加圧状態まで適宜調節し得るように設けられ、該焼入室
にて処理品を焼入油中に浸漬し焼入する真空油焼入方法
であって、該処理品を焼入油中に浸漬している際に該焼
入室のガス圧力を上下に調節することにより該処理品の
冷却速度をコントロールすることを特徴とする。
しようとするもので、焼入室のガス圧力が減圧状態から
加圧状態まで適宜調節し得るように設けられ、該焼入室
にて処理品を焼入油中に浸漬し焼入する真空油焼入方法
であって、該処理品を焼入油中に浸漬している際に該焼
入室のガス圧力を上下に調節することにより該処理品の
冷却速度をコントロールすることを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】次に図に従い本発明の実施の形態
を説明する。図１に本発明の真空油焼入方法を実施する
真空油焼入装置の縦断面図を示す。この真空油焼入装置
は耐圧性容器１の内部に加熱室２と焼入室３とが形成さ
れ、加熱室２はテーブル４上に支持された処理品５を断
熱壁６により囲い得るように形成されている。７は該加
熱室２に設けられた電熱ヒータ、８は該加熱室２と焼入
室３とを仕切している仕切扉、９は該仕切扉を昇降し開
閉させる扉開閉用シリンダ、１０は昇降フレーム１１を
上昇させ処理品５をテーブル４上から浮上させるために
該加熱室の下部に設けられた昇降用シリンダである。ま
た１２は該加熱室２に接続された真空ポンプである。
を説明する。図１に本発明の真空油焼入方法を実施する
真空油焼入装置の縦断面図を示す。この真空油焼入装置
は耐圧性容器１の内部に加熱室２と焼入室３とが形成さ
れ、加熱室２はテーブル４上に支持された処理品５を断
熱壁６により囲い得るように形成されている。７は該加
熱室２に設けられた電熱ヒータ、８は該加熱室２と焼入
室３とを仕切している仕切扉、９は該仕切扉を昇降し開
閉させる扉開閉用シリンダ、１０は昇降フレーム１１を
上昇させ処理品５をテーブル４上から浮上させるために
該加熱室の下部に設けられた昇降用シリンダである。ま
た１２は該加熱室２に接続された真空ポンプである。
【０００７】１５は焼入室３の下部に焼入油を貯溜する
ために設けられた油槽で、該油槽には、焼入油の温度を
調節するためのヒータや、焼入油を強制循環させるため
のポンプ，撹拌扇等（図示省略）が設けられている。１
６は処理品を該焼入室３に装入するために設けられた装
入扉、１７は該装入扉１６を昇降し開閉させる扉開閉用
シリンダである。また、１８は該焼入室３に設けられた
搬送フォークである。該搬送フォーク１８は該焼入室３
の天井部に設けられたレール１９に沿って水平移動し、
該搬送フォーク１８上に支持された処理品５を加熱室２
に出し入れするとともに、該搬送用フォーク１８を吊下
する昇降用シリンダ２１が設けられ、該シリンダ２１の
作動で該搬送用フォーク１８を上下させることで該処理
品５を該焼入室３下部の焼入油中に浸漬し得るように構
成されている。
ために設けられた油槽で、該油槽には、焼入油の温度を
調節するためのヒータや、焼入油を強制循環させるため
のポンプ，撹拌扇等（図示省略）が設けられている。１
６は処理品を該焼入室３に装入するために設けられた装
入扉、１７は該装入扉１６を昇降し開閉させる扉開閉用
シリンダである。また、１８は該焼入室３に設けられた
搬送フォークである。該搬送フォーク１８は該焼入室３
の天井部に設けられたレール１９に沿って水平移動し、
該搬送フォーク１８上に支持された処理品５を加熱室２
に出し入れするとともに、該搬送用フォーク１８を吊下
する昇降用シリンダ２１が設けられ、該シリンダ２１の
作動で該搬送用フォーク１８を上下させることで該処理
品５を該焼入室３下部の焼入油中に浸漬し得るように構
成されている。
【０００８】また２３は該焼入室３にバルブ２４を介し
て接続された真空ポンプ、２５は該焼入室３にバルブ２
６を介して接続され窒素等の雰囲気ガスを供給するガス
ボンベ、２７は該焼入室３を大気圧に連通させるバルブ
である。また２８は該焼入室３のガス圧力を測定するセ
ンサ、２９は該センサからの圧力検知信号を受信すると
ともに、前記バルブ２４，２６，２７に開閉指令を出力
するガス圧力コントローラである。
て接続された真空ポンプ、２５は該焼入室３にバルブ２
６を介して接続され窒素等の雰囲気ガスを供給するガス
ボンベ、２７は該焼入室３を大気圧に連通させるバルブ
である。また２８は該焼入室３のガス圧力を測定するセ
ンサ、２９は該センサからの圧力検知信号を受信すると
ともに、前記バルブ２４，２６，２７に開閉指令を出力
するガス圧力コントローラである。
【０００９】しかしてこの真空油焼入装置では、加熱室
２内のガスを真空ポンプ１２にて排出し該加熱室を減圧
状態に保ったうえで該加熱室内の処理品５を高温度に加
熱し、次いで仕切扉８を開け該処理品５を搬送用フォー
ク１８上に移載して焼入室３に移動させるとともに、昇
降用シリンダ２１を作動させ該処理品５を下降させ焼入
油中に浸漬させる。このとき、該焼入室３内のガス圧力
をコントローラ２９からの指令によりバルブ２４，２
６，２７を開閉作動させることにより経時的に変化させ
る。
２内のガスを真空ポンプ１２にて排出し該加熱室を減圧
状態に保ったうえで該加熱室内の処理品５を高温度に加
熱し、次いで仕切扉８を開け該処理品５を搬送用フォー
ク１８上に移載して焼入室３に移動させるとともに、昇
降用シリンダ２１を作動させ該処理品５を下降させ焼入
油中に浸漬させる。このとき、該焼入室３内のガス圧力
をコントローラ２９からの指令によりバルブ２４，２
６，２７を開閉作動させることにより経時的に変化させ
る。
【００１０】図２は、処理品である１トンのブロック状
の工具鋼をこの装置により加熱室２で真空状態の基で８
００℃に加熱し、これを焼入室３に移して焼入油中に浸
漬し焼き入れした際に、横軸に浸漬開始からの経過時間
と該焼入室のガス圧力を表わし、縦軸に該処理品の温度
を表わして示した冷却曲線で、該処理品を焼入油に浸漬
する際の該焼入室３のガス圧力は当初の１０分間は１気
圧に設定し、その後１Ｔｏｒｒに減圧されるようにし、
さらにその１０分後に１気圧に復帰されるようにしたも
のである。こうして焼入室５の気圧を経時的に変化させ
ることによって、該処理品５を当初４００℃以下になる
までは急冷させ、その後は減圧によって焼入油の沸騰温
度が下がることにより該処理品の表面に気泡が再生成さ
れるようにすることで熱伝達効率を低下させゆっくり冷
却されるようにしている。このような気圧コントロール
により焼入特性を顕著改善することが可能となった。な
お焼入室３が１気圧のままである場合は、同図に破断線
で示したように気圧をコントロールする場合に比べて中
温域での冷却速度が速く、結果的に所期の焼入特性が得
られない。
の工具鋼をこの装置により加熱室２で真空状態の基で８
００℃に加熱し、これを焼入室３に移して焼入油中に浸
漬し焼き入れした際に、横軸に浸漬開始からの経過時間
と該焼入室のガス圧力を表わし、縦軸に該処理品の温度
を表わして示した冷却曲線で、該処理品を焼入油に浸漬
する際の該焼入室３のガス圧力は当初の１０分間は１気
圧に設定し、その後１Ｔｏｒｒに減圧されるようにし、
さらにその１０分後に１気圧に復帰されるようにしたも
のである。こうして焼入室５の気圧を経時的に変化させ
ることによって、該処理品５を当初４００℃以下になる
までは急冷させ、その後は減圧によって焼入油の沸騰温
度が下がることにより該処理品の表面に気泡が再生成さ
れるようにすることで熱伝達効率を低下させゆっくり冷
却されるようにしている。このような気圧コントロール
により焼入特性を顕著改善することが可能となった。な
お焼入室３が１気圧のままである場合は、同図に破断線
で示したように気圧をコントロールする場合に比べて中
温域での冷却速度が速く、結果的に所期の焼入特性が得
られない。
【００１１】
【発明の効果】このように本発明の真空油焼入方法は、
処理品を焼入油中に浸漬している際に該焼入室のガス圧
力を上下に調節することにより該処理品の冷却速度をコ
ントロールするものであるので、処理品の冷却曲線を自
在に制御することが可能となる。このため鋼種など金属
材料の種類，形状，大きさ等の処理品の性状，用途等に
合致する常に適切な熱処理をなし得る有益な効果があ
る。
処理品を焼入油中に浸漬している際に該焼入室のガス圧
力を上下に調節することにより該処理品の冷却速度をコ
ントロールするものであるので、処理品の冷却曲線を自
在に制御することが可能となる。このため鋼種など金属
材料の種類，形状，大きさ等の処理品の性状，用途等に
合致する常に適切な熱処理をなし得る有益な効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の真空油焼入方法を実施する装置の縦断
面図。
面図。
【図２】本発明の真空油焼入方法による処理品の冷却曲
線の例示図。
線の例示図。
１ 耐圧性容器 ２ 加熱室 ３ 焼入室 ５ 処理品 １２ 真空ポンプ １５ 油槽 ２３ 真空ポンプ ２５ ガスボンベ ２８ ガス圧力センサ ２９ ガス圧力コントローラ
Claims (1)
- 【請求項１】 焼入室のガス圧力が減圧状態から加圧状
態まで適宜調節し得るように設けられ、該焼入室にて処
理品を焼入油中に浸漬し焼入する真空油焼入方法であっ
て、該処理品を焼入油中に浸漬している際に該焼入室の
ガス圧力を上下に調節することにより該処理品の冷却速
度をコントロールすることを特徴とした真空油焼入方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13448398A JPH11310819A (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | 真空油焼入方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13448398A JPH11310819A (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | 真空油焼入方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11310819A true JPH11310819A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=15129391
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13448398A Pending JPH11310819A (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | 真空油焼入方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11310819A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016080197A1 (ja) * | 2014-11-20 | 2016-05-26 | 株式会社Ihi | 熱処理装置及び冷却装置 |
| CN107429336A (zh) * | 2015-01-23 | 2017-12-01 | 奥科宁克公司 | 铝合金产品 |
| CN111386357A (zh) * | 2017-11-24 | 2020-07-07 | 杰富意钢铁株式会社 | 原油油船上甲板和底板用耐腐蚀钢材以及原油油船 |
| CN112301207A (zh) * | 2020-10-27 | 2021-02-02 | 蚌埠市利锋五金制品有限公司 | 一种刀具的真空油淬热处理方法 |
-
1998
- 1998-04-27 JP JP13448398A patent/JPH11310819A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016080197A1 (ja) * | 2014-11-20 | 2016-05-26 | 株式会社Ihi | 熱処理装置及び冷却装置 |
| JPWO2016080197A1 (ja) * | 2014-11-20 | 2017-04-27 | 株式会社Ihi | 熱処理装置及び冷却装置 |
| CN107075599A (zh) * | 2014-11-20 | 2017-08-18 | 株式会社Ihi | 热处理装置以及冷却装置 |
| US10392676B2 (en) | 2014-11-20 | 2019-08-27 | Ihi Corporation | Heat treatment device and cooling device |
| CN107429336A (zh) * | 2015-01-23 | 2017-12-01 | 奥科宁克公司 | 铝合金产品 |
| CN107429336B (zh) * | 2015-01-23 | 2020-03-17 | 奥科宁克公司 | 铝合金产品 |
| CN111386357A (zh) * | 2017-11-24 | 2020-07-07 | 杰富意钢铁株式会社 | 原油油船上甲板和底板用耐腐蚀钢材以及原油油船 |
| CN112301207A (zh) * | 2020-10-27 | 2021-02-02 | 蚌埠市利锋五金制品有限公司 | 一种刀具的真空油淬热处理方法 |
| CN112301207B (zh) * | 2020-10-27 | 2022-07-12 | 蚌埠市利锋五金制品有限公司 | 一种刀具的真空油淬热处理方法 |
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