JPH11307784A - 高耐圧半導体装置および縦型拡散金属酸化物半導体装置 - Google Patents

高耐圧半導体装置および縦型拡散金属酸化物半導体装置

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JPH11307784A
JPH11307784A JP10793998A JP10793998A JPH11307784A JP H11307784 A JPH11307784 A JP H11307784A JP 10793998 A JP10793998 A JP 10793998A JP 10793998 A JP10793998 A JP 10793998A JP H11307784 A JPH11307784 A JP H11307784A
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diffusion region
semiconductor device
electric field
layer
field concentration
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Kenichi Furuta
建一 古田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Miyazaki Oki Electric Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
Miyazaki Oki Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な構成で耐圧性能に優れた高耐圧半導体
装置を提供する。 【構成】 高耐圧半導体装置100は,半導体基板11
2と,半導体基板の表面から内側に向かって形成される
半導体基板と異なる導電形の拡散層120と,少なくと
も拡散層120の電極形成部114以外を覆う絶縁層1
16と,少なくとも拡散層120の電極形成部114を
覆う金属配線層118とから成り,その拡散層120
は,深さの異なる複数の領域120a,120bとから
構成されている。このように,拡散層を深さの異なる複
数の領域120a,120bから構成することにより,
異なる深さ領域に移行する部分に曲率部126を形成
し,その曲率部126に新たな電界集中を生じさせるこ
とが可能となり,電界集中をより多くの領域に分散さ
せ,最大電界集中度を低下させて,半導体装置の耐圧性
能を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,高耐圧ダイオー
ドやVDMOSなどの高耐圧半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8(a)に,従来の高耐圧半導体装置
の一例として高耐圧ダイオード10の断面構造図を示
す。図示のように,カソードとしてN形シリコン基板層
(以下,単にカソードという。)12の表面には,アノ
ード電極形成部14を除いて酸化膜などの絶縁層16が
形成されている。そして,上記アノード電極形成部14
から基板層12の内側に向かって不純物が注入されてド
ライブイン処理等を実施されてP形拡散領域20が形成
され,さらにアノード電極形成部14を覆うようにアノ
ードとしてアルミニウムなどの配線層(以下,単にアノ
ードという。)18が形成されている。
【0003】ところで,耐圧試験時のように,高耐圧ダ
イオード10に逆方向の電流を流した場合,例えば,カ
ソード12に所定の+の電位(例えば,1000V)を
印加してアノード18をグランド電位にして,カソード
12からアノード18に電流を流そうとすると,いくつ
かの領域22,24で電界集中が生じることが知られて
いる。
【0004】まず,領域22における電界集中の原理に
ついて説明する。高耐圧ダイオード10に逆方向の電流
を流した場合に,図8(b)に示すように,PNジャン
クションの海面から図中点線8で示すように空乏層が伸
びていく。ところで,上記高耐圧ダイオード10のP形
拡散領域20には,P形拡散領域20の深さ方向から幅
方向への移行部分(あるいは,幅方向から深さ方向への
移行部分)に曲率部22が形成される。そして,この曲
率部22において,図8(b)に矢印10で示すよう
に,空乏層が集中して伸びていくため,電界集中が生じ
てしまうことが知られている。なお,本明細書において
は,拡散領域の深さ方向から幅方向への移行部(あるい
は,幅方向から深さ方向への移行部)に形成される領域
を曲率部と称することにする。
【0005】また,高耐圧ダイオード10の絶縁層16
は固有の+の電荷を持っており,そのため,図9(a)
に示すように,ウェハ表面に−の電荷を引きつける特性
を有している。その結果,空乏層8がウェハ表面部で伸
びずらくなり,空乏層8の形状がいびつになり,結果的
に,アノード配線層18の下方のウェハ表面部24にお
いて,空乏層8の伸びが集中し,電界集中が生じてしま
うことが知られている。
【0006】なお,ウェハ表面近傍部24における電界
集中を緩和するために,図9(b)に示すように,アノ
ード配線層18を幅方向に拡大し絶縁層16上にまで伸
ばすフィールドプレート構造が知られている。かかるフ
ィードプレート構造によれば,拡大部18aと表面部1
2a間に電位差を生じさせ,ウェハ表面部24に+の電
荷を引きつけることができる。その結果,絶縁層16の
固有電荷が打ち消されて,空乏層8の伸び形状のいびつ
さが補正されて,ウェハ表面部24における電界集中が
緩和される。しかしながら,フィールド構造によって
も,絶縁層16の固有電荷を完全に打ち消すことはでき
ないので,依然としてウェハ表面近傍部24に電界集中
部が存在する。
【0007】以上のように,従来の高耐圧ダイオード1
0では,P形拡散領域20の曲率部22とウェハ表面近
傍部24に電界集中部が形成されるが,逆に言えば,電
界集中部を,P形拡散領域20の曲率部22とウェハ表
面近傍部24との2カ所しか分散できないため,各部位
での最大電界集中度が高くなってしまい,耐圧性能を向
上させることができないという問題があった。
【0008】また,耐圧性能を向上させるために,P形
拡散領域の曲率部22とウェハ表面近傍部24の電界集
中度を同程度になる様にプロセス設定することも可能で
ある。例えば,ウェハ表面近傍部24における電界集中
度を制御するためには,絶縁層16の膜厚を調整した
り,フィールドプレート構造によりウェハ表面に引きつ
ける電荷量を調整するようにプロセス設定することがで
きる。あるいは,P形拡散領域20の曲率部22におけ
る電界集中度を制御するためには,P形拡散領域20の
深さを調整すればよい。例えば,P形拡散領域20の深
さを深くすれば,曲率部22の曲率が大きくなるため,
空乏層の伸びの集中を緩和し,電界集中を分散させるこ
とができる。しかしながら,ある程度の耐圧特性を出す
ためには,一定量の電界集中部を作る必要があるため,
P形拡散領域の曲率部22とウェハ表面近傍部24の電
界集中度が同程度になるように調整しても,耐圧特性が
向上しないという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,従来の高耐
圧半導体装置が有する上記問題点に鑑みてなされたもの
であり,簡単な構造により電界集中領域の数を増加さ
せ,電界集中領域を分散させることにより,各領域に対
する最大電界集中度を減少させて,結果的に半導体装置
の耐圧性能を向上させることが可能であり,さらにまた
静電耐圧をも向上させることが可能な,新規かつ改良さ
れた高耐圧半導体装置を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明によれば,半導体基板と,前記半導体基板の
表面から内側に向かって形成される前記半導体基板と異
なる導電形の拡散層と,少なくとも前記拡散層の電極形
成部以外を覆う絶縁層と,少なくとも前記拡散層の電極
形成部を覆う金属配線層とから成る高耐圧半導体装置が
提供される。そして,この高耐圧半導体装置の拡散層
は,請求項1に記載のように,深さの異なる複数の領域
から構成されることを特徴としている。このように,拡
散層を深さの異なる複数の領域から構成すれば,異なる
深さ領域に移行する部分に曲率部を形成し,その曲率部
に新たな電界集中を生じさせることが可能となり,電界
集中をより多くの領域に分散させ,最大電界集中度を低
下させて,半導体装置の耐圧性能を向上させることがで
きる。
【0011】なお,上記高耐圧半導体装置の拡散層は,
請求項2に記載のように,中央部とその周囲に配される
1または2以上の周辺部とから構成され,前記中央部の
深さは隣接する周辺部の深さよりも浅くなるように構成
することができる。かかる構成によれば,中央部から周
辺部に移行する領域と周辺部の外側領域に形成される曲
率部を電界集中部とすることができる。その場合には,
請求項3に記載のように,中央部は,前記隣接する周辺
部の内側曲率部から伸びる空乏層が重ならない程度の幅
を有していることが好ましい。
【0012】また,上記高耐圧半導体装置の拡散層は,
請求項4に記載のように,中央部とその周囲に配される
1または2以上の周辺部とから構成し,その中央部の深
さは隣接する周辺部の深さよりも深いように構成するこ
とができる。かかる構成によれば,中央部から周辺部に
落ち込む領域と周辺部の外側領域に形成される曲率部を
電界集中部とすることができる。
【0013】さらにまた,上記高耐圧半導体装置におい
て,請求項5に記載のように,前記周辺部の外側曲率部
と基板表面近傍部の電界集中度をほぼ同程度に設定し,
前記周辺部の内側曲率部に電界集中を生じさせれば,内
側曲率部において電界集中を起こしている分だけ,外側
曲率部と基板表面近傍部の電界集中度を下げることが可
能となり,高耐圧半導体装置の耐圧性能を向上させるこ
とができる。
【0014】 さらに,請求項6に記載のように,本発
明によれば,半導体基板と,前記半導体基板の表面から
内側に向かって形成される前記半導体基板と異なる導電
形の複数の拡散層と,少なくとも前記拡散層の電極形成
部以外を覆う絶縁層と,少なくとも前記拡散層の電極形
成部を覆う金属配線層とから成る縦型拡散金属酸化物半
導体装置であって,前記拡散層は,最外側に位置する第
1拡散領域がその直内側に位置する第2拡散領域よりも
相対的に深く形成され,さらに前記第2拡散領域の直内
側に位置する第3拡散領域が前記第2拡散領域よりも相
対的に深く形成されることを特徴とする縦型拡散金属酸
化物半導体装置が提供される。かかる構成によれば,相
対的に深い第1拡散領域から相対的に浅い第2拡散領域
に移行する領域に電界集中が生じる曲率部を形成するこ
とができるので,電界集中領域を分散し,最大電界集中
度を低下させることができる。
【0015】さらに,請求項7に記載のように,前記拡
散層において,相対的に深い拡散領域の不純物濃度は相
対的に浅い拡散領域の不純物濃度よりも濃いように構成
すれば,静電耐圧性能も同時に向上させることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に,添付図面を参照しながら
本発明にかかる高耐圧半導体装置の好適な実施形態につ
いて詳細に説明する。なお,本明細書及び図面におい
て,略同一の機能構成を有する構成要素については同一
の参照番号を付することにより重複説明は省略すること
にする。
【0017】(第1の実施の形態)図1は,本発明にか
かる高圧半導体装置を高耐圧ダイオード100に適用し
た実施の形態を示しており,この第1の実施形態にかか
る高耐圧ダイオード100も,図8(a)に示す従来の
高耐圧ダイオード10と同様に,カソードとしてのN形
シリコン基板層112の表面には,アノード電極形成部
114を除いて酸化膜などの絶縁層116が形成され,
アノード電極形成部114から基板層112の内側に向
かって不純物が注入されてP形拡散領域120が形成さ
れ,さらに電極形成部114を覆うようにアルミニウム
などの配線層118がアノードとして形成されている。
【0018】ただし,本実施の形態にかかる高耐圧ダイ
オード100においては,従来の高耐圧ダイオード10
とP形拡散領域120の構成が異なっている。すなわ
ち,図1に示すように,高耐圧ダイオード100のP形
拡散領域120は,深さaの中央部120aと,深さa
よりも深い深さbの周辺部120bとから構成されてい
る。例えば,周辺部120bの深さbは,約8μm以
上,好ましくは約10μmと設定し,中央部120aの
深さaは,約2μm〜周辺部の深さb未満,好ましくは
約4μmと設定することができる。かかる構成により,
P形拡散領域120の外周部120bの外側に形成され
る外側曲率部122に加えて,P形拡散領域120の周
辺部120bの内側にも内側曲率部126を新たに形成
することができる。
【0019】次に,図2を参照しながら,図1に示すよ
うな,深さの異なる領域120a,120bを有するP
形拡散領域120の形成方法の一例について説明する。
まず,図2(a)に示すように,基板層112の表面に
アノード電極形成部114を除いて酸化膜などの絶縁層
116が形成した後,アノード電極形成部114のほぼ
中央部(中央部120aに相当する部分)にレジスト膜
117を形成し,その周囲(周辺部120bに相当する
部分)に初期不純物層120cを埋め込む。その後,図
2(b)に示すように,レジスト膜117を除去し,初
期不純物層120cを基板112の内側にドライブイン
し,初期周辺部120dを形成する。
【0020】さらに,図2(c)に示すように,基板層
112の露出面から不純物を埋め込み初期中央部120
eを形成する。そして,このようにして形成された不純
物層120d,120eを基板112の内側にドライブ
インすることにより,深さの異なる領域120a,12
0bを有するP形拡散領域120が形成される。なお,
図2に示す方法は,一例に過ぎず,本発明の技術的範囲
を逸脱せずに,各種方法により,深さの異なる複数の領
域を有する拡散領域を形成することができることは言う
までもない。
【0021】なお,P形拡散領域120の周辺部120
bの幅α1,α2は,内側曲率部126で電界集中をほ
どよく起こす程度に短めに設定することが好ましく,図
1に示す実施の形態では,周辺部120bの幅α1,α
2は,それぞれ,約5μm〜80μm程度,好ましくは
約40μmに設定することができる。また,中央部12
0aの幅β1は,周辺部120bから伸びる空乏層が相
互に重ならない程度,図示の例では約100μm以上,
好ましくは約1300μmに設定することが可能であ
る。
【0022】かかる構成により,電界集中部を従来の装
置と同様のP形拡散領域120の外周部120bの外側
に形成される外側曲率部122及びウェハの表面近傍部
124に加えて,P形拡散領域120の外周部bの内側
に形成される内側曲率部126を追加することが可能で
ある。その結果,電界集中が生じる3つの領域,すなわ
ち曲率部122,126及び表面近傍部124の電界集
中度を同程度になるようにプロセス設定することによ
り,電界集中を3つの領域に分散させ,各領域にかかる
最大電界集中度を低下させることができるので,高耐圧
ダイオード100の耐圧特性を向上させることができ
る。
【0023】また,図示の例では,配線層118は絶縁
層116の上にまで伸びており,いわゆるフィールドプ
レート構造が採用され,耐圧特性の向上が図られてい
る。その場合に,図1に示す実施形態においては,絶縁
層116の厚みを2μm以上,好ましくは2.5μmに
設定することができる。なお,上記P形拡散領域の構造
により半導体装置の耐圧特性を向上させるという効果
は,ウェハ112の比抵抗が30Ωcm以上である場合
に特に有効である。
【0024】さらにまた,P形拡散領域120の内側曲
率部126において,電界をある程度集中させ,外側曲
率部122とウェハ表面近傍124の電界集中度を同程
度になる様にプロセス設定することも可能である。かか
る構成によれば,図8(a)に示す従来の構造よりも,
内側曲率部126において電界集中を起こしている分だ
け,最大電界集中度を低下させることが可能であり,高
耐圧ダイオードの耐圧性能を向上させることができる。
【0025】次に,図1に示す高耐圧ダイオード100
の動作について簡単に説明する。アノードとして機能す
るアルミニウム配線層118に+の電位をかけ,カソー
ドとして機能する基板112をグランドに接続すると,
アノードからカソードに電流が流れる。これに対して,
アルミニウム配線層(アノード)118をグランドに接
続し,基板(カソード)112に+の電位をかけても,
基板(カソード)112からアルミニウム配線層(アノ
ード)に電流は流れないため,高耐圧ダイオード100
として機能する。
【0026】以上説明したように,本実施の形態にかか
る高耐圧ダイオード100によれば,P形拡散領域12
0の周辺部120bを深くし,中央部120aを浅く形
成したことにより,図8(a)に示す従来の高耐圧ダイ
オード10に比較して,内側曲率部126に相当する領
域の分だけ,電界集中部を増加させることが可能なの
で,電界集中領域を分散させ,最大電界集中度を低下さ
せ,耐圧性能を向上させることが可能である。
【0027】(第2の実施の形態)図3は,本発明にか
かる高圧半導体装置を高耐圧ダイオード200に適用し
た実施の形態を示しており,この第2の実施形態にかか
る高耐圧ダイオード200も,図8(a)に示す従来の
高耐圧ダイオード10と同様に,カソードとしてN形シ
リコン層212の表面には,アノード電極形成部214
を除いて酸化膜などの絶縁層216が形成され,アノー
ド電極形成部214から不純物が注入されてP形拡散領
域220が形成され,さらに電極形成部214を覆うよ
うにアルミニウムなどの配線層218がアノードとして
形成されている。
【0028】ただし,本実施の形態にかかる高耐圧ダイ
オード200においては,従来の高耐圧ダイオード10
とP形拡散領域220の構成が異なっている。すなわ
ち,図3に示すように,高耐圧ダイオード200のP形
拡散領域220は,深さcの中央部220aと,深さc
よりも浅い深さdの周辺部220bとから構成されてい
る。例えば,中央部220aの深さcは,約8μm以
上,好ましくは約10μmと設定し,周辺部220bの
深さdは,約2μm〜周辺部の深さc未満,好ましくは
約4μmと設定することができる。かかる構成により,
P形拡散領域220の中央部220aの外側に形成され
る中央曲率部222に加えて,P形拡散領域220の周
辺部220bの外側にも周辺曲率部228を新たに形成
することができる。
【0029】なお,P形拡散領域220の周辺部220
bの幅α3は,外側曲率部228で電界集中をほどよく
起こす程度に短めに設定することが好ましく,図3に示
す実施の形態では,周辺部220bの幅α3は,それぞ
れ,約5μm〜80μm程度,好ましくは約40μmに
設定することができる。
【0030】かかる構成により,本実施の形態によれ
ば,電界集中部を,P形拡散領域220の中央部220
aの外側に形成される中央曲率部222,周辺部220
bの外側に形成される周辺曲率部228,ウェハ表面近
傍部224の3つの領域に形成することが可能である。
その結果,電界集中が生じる3つの領域,すなわち曲率
部222,228及び表面近傍部224の電界集中度を
同程度になるようにプロセス設定することにより,電界
集中を3つの領域に分散させ,各領域にかかる最大電界
集中度を低下させることができるので,高耐圧ダイオー
ド200の耐圧特性を向上させることができる。
【0031】また,図示の例では,配線層228が絶縁
層216上にまで伸びたいわゆるフィールドプレート構
造が採用され,耐圧特性の向上が図られている。その場
合に,図3に示す実施形態においては,絶縁層216の
厚みを2μm以上,好ましくは2.5μmに設定するこ
とができる。なお,上記P形拡散領域の構造により半導
体装置の耐圧特性を向上させるという効果は,ウェハ基
板212の比抵抗が30Ωcm以上である場合に特に有
効である。
【0032】次に,図3に示す高耐圧ダイオード200
の動作について簡単に説明する。アノードとして機能す
るアルミニウム配線層218に+の電位をかけ,カソー
ドとして機能する基板212をグランドに接続すると,
アノードからカソードに電流が流れる。これに対して,
アルミニウム配線層(アノード)218をグランドに接
続し,基板(カソード)212に+の電位をかけても,
基板(カソード)212からアルミニウム配線層(アノ
ード)に電流は流れないため,高耐圧ダイオード200
として機能する。
【0033】以上説明したように,本実施の形態にかか
る高耐圧ダイオード200によれば,P形拡散領域22
0の周辺部220bを浅くし,中央部220aを深く形
成したことにより,図8(a)に示す従来の高耐圧ダイ
オード10に比較して,周辺曲率部228に相当する領
域の分だけ,電界集中部を増加させることが可能なの
で,電界集中領域を分散させ,最大電界集中度を低下さ
せ,耐圧性能を向上させることが可能である。
【0034】(第3の実施の形態)図4は,本発明にか
かる高圧半導体装置を高耐圧ダイオード300に適用し
た実施の形態を示しており,この第3の実施形態にかか
る高耐圧ダイオード300も,図8(a)に示す従来の
高耐圧ダイオード10と同様に,カソードとしてN形シ
リコン層312の表面には,アノード電極形成部314
を除いて酸化膜などの絶縁層316が形成され,アノー
ド電極形成部314から不純物が注入されてP形拡散領
域320が形成され,さらに電極形成部314を覆うよ
うにアルミニウムなどの配線層318がアノードとして
形成されている。
【0035】ただし,本実施の形態にかかる高耐圧ダイ
オード300においては,従来の高耐圧ダイオード10
とP形拡散領域320の構成が異なっている。すなわ
ち,図4に示すように,高耐圧ダイオード300のP形
拡散領域320は,深さeの中央部320aと,深さe
よりも深い深さfの内側周辺部320bと,深さfより
も浅い深さgの外側周辺部320cとから構成されてい
る。例えば,内側周辺部320bの深さfは,約8μm
以上,好ましくは約10μmと設定し,中央部320a
の深さe及び外側周辺部320cの深さgは,約2μm
〜内側周辺部の深さf未満,好ましくは約4μmと設定
することができる。かかる構成により,P形拡散領域3
20の内側外周部320bの外側に形成される第1外側
曲率部322に加えて,P形拡散領域320の外側周辺
部320cの外側に形成される第2外側曲率部328及
びP形拡散領域320の内側外周部320bの内側に形
成される内側曲率部326を新たに形成することができ
る。
【0036】なお,P形拡散領域320の内側周辺部3
20bの幅α4,α5は,内側曲率部326で電界集中
をほどよく起こす程度に短めに設定することが好まし
く,図4に示す実施の形態では,内側周辺部320bの
幅α4,α5は,それぞれ,約5μ〜80μm程度,好
ましくは約40μmに設定することができる。また,中
央部320aの幅β2は,内側周辺部320bから伸び
る空乏層が相互に重ならない程度,図示の例では約10
0μm以上,好ましくは約1300μmに設定すること
が可能である。さらに,P形拡散領域320の外側周辺
部320cの幅α6,α7は,外側曲率部328で電界
集中をほどよく起こす程度に短めに設定することが好ま
しく,図4に示す実施の形態では,外側周辺部320c
の幅α6,α7は,それぞれ,約5μm〜80μm程
度,好ましくは約40μmに設定することができる。
【0037】かかる構成により,本実施の形態によれ
ば,電界集中部を,P形拡散領域320の内側周辺部3
20bの内側に形成される内側曲率部326,その外側
に形成される第1外側曲率部322,外側周辺部320
cの外側に形成される第2外側曲率部328,そしてウ
ェハの表面近傍部324に形成することが可能である。
その結果,電界集中が生じる4つの領域,すなわち曲率
部322,326,328及び表面近傍部324の電界
集中度を同程度になるようにプロセス設定することによ
り,電界集中を4つの領域に分散させ,各領域にかかる
最大電界集中度を低下させることができるので,高耐圧
ダイオード300の耐圧特性を向上させることができ
る。
【0038】また,図示の例では,配線層318を絶縁
層316上にまで伸ばした,いわゆるフィールドプレー
ト構造が採用されており,耐圧特性の向上が図られてい
る。その場合に,図4に示す実施形態においては,絶縁
層316の厚みを2μm以上,好ましくは2.5μmに
設定することができる。なお,上記P形拡散領域の構造
により半導体装置の耐圧特性を向上させるという効果
は,ウェハ312の比抵抗が30Ωcm以上である場合
に特に有効である。
【0039】さらにまた,P形拡散領域320の内側曲
率部326において,電界をある程度集中させ,第1外
側曲率部322,第2外側曲率部328,ウェハ表面近
傍324の電界集中度を同程度になる様にプロセス設定
することも可能である。かかる構成によれば,図8
(a)に示す従来の構造よりも,内側曲率部326,第
2外側曲率部328において電界集中を起こしている分
だけ,最大電界集中度を低下させることが可能であり,
高耐圧ダイオードの耐圧性能を向上させることができ
る。
【0040】次に,図4に示す高耐圧ダイオード300
の動作について簡単に説明する。アノードとして機能す
るアルミニウム配線層318に+の電位をかけ,カソー
ドとして機能する基板312をグランドに接続すると,
アノードからカソードに電流が流れる。これに対して,
アルミニウム配線層(アノード)318をグランドに接
続し,基板(カソード)312に+の電位をかけても,
基板(カソード)312からアルミニウム配線層(アノ
ード)に電流は流れないため,高耐圧ダイオード300
として機能する。
【0041】以上説明したように,本実施の形態にかか
る高耐圧ダイオード300によれば,P形拡散領域32
0の中央部320aの周辺に深さの異なる内側周辺部3
20bと外側周辺部320cを形成したことにより,図
8(a)に示す従来の高耐圧ダイオード10に比較し
て,内側曲率部326,328に相当する領域の分だ
け,電界集中部を増加させることが可能なので,電界集
中領域を分散させ,最大電界集中度を低下させ,耐圧性
能を向上させることが可能である。
【0042】(第4の実施の形態)次に,図5を参照し
ながら,本発明に係る高耐圧半導体装置を縦形拡散金属
酸化物半導体(Vertical Diffusion
Metal Oxcide Semiconduct
or;以下,単にVDMOSという。)に適用した第4
の実施の形態について説明する。図示のように,ドレイ
ンとしてのN形シリコン層412の表面には,電極や配
線が形成される部分を除いて酸化膜などの絶縁層414
が形成されている。そして,シリコン層412の表面か
ら内側に向かって複数箇所のP形拡散領域416が形成
されている。さらに,P形拡散領域416上にはソース
として機能するアルミニウムなどの電極配線418が配
され,シリコン層412の表面を含む残りの部分にはゲ
ート酸化膜420を介してゲートとして機能するポリシ
リコンなどの電極配線422が形成されている。そし
て,電極配線418の下方のP形拡散領域に416には
N+ソースコンタクト取り出し領域424が埋め込まれ
ている。なお図中,点線417で示すものは耐圧測定時
の空乏層の伸びである。
【0043】本実施の形態にかかるVDMOSは,深さ
の異なる複数の領域から成るP形拡散領域416を備え
ている。そして,図5には,最も外側に位置して,深さ
hを有する第1拡散領域416aと,第1拡散領域41
6aよりも内側にあって,深さhよりも浅い深さiを有
する第2拡散領域416bと,第2拡散領域416bよ
りも内側にあって,深さiよりも深い深さjを有する第
3拡散領域416cと,この第3拡散領域416cより
も内側にあって,深さjとほぼ同様の深さを有する第4
拡散領域416dが示されている。例えば,第1拡散領
域416aの深さhは,約8μm以上,好ましくは約1
0μmと設定し,第2拡散領域416bの深さiは,約
2μm〜第1拡散領域416aの深さh未満,好ましく
は約4μmと設定し,第3拡散領域416cの深さj及
び第4拡散領域416dの深さkは,第1拡散領域41
6aの深さhと同様に,約8μm以上,好ましくは約1
0μmと設定することができる。
【0044】その結果,ウェハ表面近傍にある電界集中
部426に加えて,P形拡散領域416の外周部(第1
拡散領域)416aの外側にある第1曲率部428及び
その内側の第2曲率部430を形成することが可能とな
り,電界集中が生じる領域を少なくとも3カ所確保する
ことができる。そして,これらの電界集中領域426,
428における電界集中度を同程度になるようにプロセ
ス設定することにより,電界集中を3つの領域に分散さ
せ,各領域にかかる最大電界集中度を低下させることに
より,VDMOSの耐圧特性を向上させることができ
る。
【0045】なお,図示の例では,第3拡散領域416
cの外側にある第3曲率部432においても,第1拡散
領域416aの内側にある第2曲率部430と同様の空
乏層417の伸びが生じるため電界集中が生じるが,深
い深さの第1拡散領域416aと第3拡散領域416c
との間には浅い深さの第2拡散領域416bが存在して
いるため他の電界集中領域426,428に比較して電
界集中度は小さく,素子の耐圧特性を決定するような電
界集中ポイントにはなりにくい。さらに,第3拡散領域
416cの内側及び第4拡散領域416dの外側及び内
側にも,それぞれ曲率部434,436,438が存在
しているが,これらの領域では空乏層417が十分に伸
びているため,素子の耐圧特性を決定するような電界集
中ポイントにはなりにくい。また,図示の例では,深い
深さの第1拡散領域416aと第3拡散領域416cと
の間に,浅い深さの第2拡散領域416bが1つのみ存
在しているが,浅い深さの拡散領域が2つ以上存在して
いても,本実施の形態と実質的に同様の効果が得られる
ことは言うまでもない。
【0046】また,P形拡散領域416の第1拡散領域
416aの深さhを有する部分の幅α8は,内側曲率部
430で電界集中をほどよく起こす程度に短めに設定す
ることが好ましく,図4に示す実施の形態では,幅α8
は,約5μm〜80μm程度,好ましくは約40μmに
設定することができる。また,第1拡散領域416aと
第3拡散領域416cに挟まれる領域,すなわちP形拡
散層が浅く形成される第2拡散領域416bを含む領域
の幅β3は,第1拡散領域416aと第3拡散領域41
6cから伸びる空乏層が相互に重ならない程度,図示の
例では約100μm以上,好ましくは約1300μmに
設定することが可能である。
【0047】ここで,図5に示す本実施の形態にかかる
VDMOS400の特徴をより明らかにするために,比
較例として,図6及び図7に示すVDMOS500,6
00の構造及び特性について説明する。なお,図6及び
図7に示すVDMOS500,600の基本的な構成
は,図5に示すVDMOS400と同一なので,略同一
の機能構成要素については,同一の符号を付することに
より,重複説明を省略することにする。
【0048】まず図6に示すVDMOS500において
は,P形拡散領域516a,516b,516cのすべ
てがPよりも深く濃いP層を有していることが分か
る。このように,深いP層を広い範囲にわたって形成
すると,抵抗が低くなり,ドレイン412からソース4
18に電流が流れやすくなり,発熱も低く押さえること
が可能となり,同じ電流量でも素子への負担が軽減さ
れ,静電耐圧が向上する。しかし,かかる構造では,図
示のように電界集中部526,528は2つしか形成す
ることができないため,素子の耐圧特性を向上させるこ
とはできない。なお,点線517で示す領域は耐圧測定
時の空乏層である。ところで,耐圧測定時に耐圧以上の
電圧をドレインに印加した時にはドレインからソースに
電流が流れるが,ある一定以上の電流がドレインからソ
ースに流れると素子が破壊される。静電耐圧とは,耐圧
測定時にドレインからソースに電流が流れても素子が破
壊されない電圧をいうものとする。
【0049】次に,図7に示すVDMOS600におい
ては,もっとも外側に位置するP形拡散領域616aの
みがPよりも深く濃いP層を有しているが,内側に位
置するP形拡散領域616b,616cは浅いP層を主
体に構成されており,P層は狭く浅い範囲にしか形成
されない。かかる構成によれば,電界集中部は,領域6
26,628,630の3ヶ所に形成されるため,耐圧
特性は向上するが,深いP層の面積は小さいため,大
きな静電耐圧を得ることができなかった。なお,点線6
17で示す領域は耐圧測定時の空乏層である。
【0050】この点,図5に示すVDMOS400の構
造によれば,図7に示すVDMOS600と同様に,電
界集中部を少なくとも3カ所以上の領域426,42
8,430に形成することが可能であり,電界集中を3
つの領域に分散させ,各領域にかかる最大電界集中度を
低下させることができるので,VDMOS400の耐圧
特性を向上させることができる。また,図5に示すVD
MOS400の構造によれば,図6に示すVDMOS5
00と同様に,深いP層の面積を大きくとることが可
能なので,静電耐圧をも向上させることができる。
【0051】また,図示の例では,素子の耐圧特性を向
上させるため,配線層418を絶縁層414の上にまで
延長した,いわゆるフィールドプレート構造を採用して
いる。その場合に,図1に示す実施形態においては,絶
縁層414の厚みを2μm以上,好ましくは2.5μm
に設定することができる。なお,上記P形拡散領域の構
造により半導体装置の耐圧特性を向上させるという効果
は,ウェハ412の比抵抗が30Ωcm以上である場合
に特に有効である。
【0052】次に,図5に示すVDMOS400の動作
について簡単に説明すると,ゲートであるポリシリコン
層422にしきい値電圧以上の電圧をかけ,ドレインで
あるシリコン基板412に+の電位をかければ,ゲート
422直下のP形拡散領域416のウェハ表面層はN形
に反転し,ドレイン層412からソースであるアルミニ
ウム層418に電流が流れる。これに対して,ゲート層
422にしきい値電圧以下の+の電位をかけたり,ある
いは電位をかけなかったり,あるいは−の電位をかけた
場合には,ドレイン層412に+の電圧をかければ,ゲ
ート層422直下のP形拡散領域416のウェハ表面層
はN形に反転しないので,ドレイン層412からソース
層418に電流は流れない。
【0053】以上説明したように,本実施の形態にかか
るVDMOS400によれば,P形拡散領域416を深
さの異なる複数の拡散領域416a〜416cから構成
したので,従来の装置に比較して,内側曲率部430に
相当する領域の分だけ,電界集中部を増加させることが
可能なる。その結果,電界集中領域を分散させ,最大電
界集中度を低下させ,耐圧性能を向上させることが可能
である。かつ,深いP 層の面積を大きくとれ,静電耐
圧の性能も同時に向上させることが可能である。
【0054】以上,添付図面を参照しながら,本発明に
かかる高耐圧半導体装置のいくつかの実施形態について
説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者
であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範
疇内において各種の変更例または修正例に想到し得るこ
とは明らかであり,それらについても当然に本発明の技
術的範囲に属するものと了解される。
【0055】例えば,上記実施の形態においては,実質
的に2種類の深さを有する領域を形成したが,本発明は
かかる例に限定されず,3以上の種類の深さを有する領
域を適宜配しても構わない。また,深さの異なる領域に
より形成される段差も任意の数設定して,所望の数の曲
率部,すなわち電界集中部を形成して,電界集中の分散
を図ることが可能である。
【0056】また,上記実施の形態においては,本発明
にかかる高耐圧半導体装置を,高耐圧ダイオード及びV
DMOSに適用した場合を例に挙げたが本発明はかかる
例に限定されず,各種高耐圧半導体装置,例えばサイリ
スタやIGBT(Insulated Gate Bi
polar Transistor)などにも適用する
ことが可能である。
【0057】さらに,また上記実施の形態においては,
N形シリコン基板にP形拡散領域を形成した例に則して
本発明にかかる高耐圧半導体装置の説明を行ったが,本
発明はかかる例に限定されず,プロセス設計に応じて,
P形基板にN形拡散領域を形成した半導体装置にも適用
できることは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように,本発明にかかる高
耐圧半導体装置によれば,拡散層を深さの異なる複数の
領域から構成するので,異なる深さ領域に移行する部分
に曲率部を形成し,その曲率部に新たな電界集中を生じ
させることが可能となり,電界集中をより多くの領域に
分散させ,最大電界集中度を低下させて,半導体装置の
耐圧性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる高耐圧半導体装置を高耐圧ダイ
オードに適用した第1の実施形態の概略構成を示す断面
図である。
【図2】図1に示す高耐圧ダイオードの拡散領域を製造
する工程の一例を段階的に示す工程説明図である。
【図3】本発明にかかる高耐圧半導体装置を高耐圧ダイ
オードに適用した第2の実施形態の概略構成を示す断面
図である。
【図4】本発明にかかる高耐圧半導体装置を高耐圧ダイ
オードに適用した第3の実施形態の概略構成を示す断面
図である。
【図5】本発明にかかる高耐圧半導体装置をVDMOS
に適用した実施の一形態の概略構成を示す断面図であ
る。
【図6】図5示す本発明にかかるVDMOSの比較例で
あるVDMOSの概略構成を示す断面図である。
【図7】図5示す本発明にかかるVDMOSの比較例で
あるVDMOSの概略構成を示す断面図である。
【図8】(a)従来の高耐圧半導体装置の一例としての
高耐圧ダイオードの概略構成を示す断面図であり,
(b)は空乏層の伸びと電界集中領域との関係を示す説
明図である。
【図9】半導体基板の表面近傍に生じる電界集中領域の
状態を示す説明図であり,(a)は配線層が拡散領域の
ほぼ上部まで伸びた場合を示し,(b)はフィールドプ
レート構造を採用した場合を示している。
【符号の説明】
100 高耐圧ダイオード 112 基板(カソード) 114 アノード電極形成部 116 絶縁層 118 配線層(アノード) 120 P形拡散領域 120a 中央部 120b 周辺部 122 曲率部(電界集中領域) 124 基板表面近傍の電界集中領域 126 曲率部(電界集中領域)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と,前記半導体基板の表面か
    ら内側に向かって形成される前記半導体基板と異なる導
    電形の拡散層と,少なくとも前記拡散層の電極形成部以
    外を覆う絶縁層と,少なくとも前記拡散層の電極形成部
    を覆う金属配線層とから成る高耐圧半導体装置であっ
    て,前記拡散層は,深さの異なる複数の領域から構成さ
    れることを特徴とする,高耐圧半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記拡散層は,中央部とその周囲に配さ
    れる1または2以上の周辺部とから構成され,前記中央
    部の深さは隣接する周辺部の深さよりも浅いことを特徴
    とする,請求項1に記載の高耐圧半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記中央部は,前記隣接する周辺部の内
    側曲率部から伸びる空乏層が重ならない程度の幅を有し
    ていることを特徴とする,請求項2に記載の高耐圧半導
    体装置。
  4. 【請求項4】 前記拡散層は,中央部とその周囲に配さ
    れる1または2以上の周辺部とから構成され,前記中央
    部の深さは隣接する周辺部の深さよりも深いことを特徴
    とする,請求項1に記載の高耐圧半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記周辺部の外側曲率部と基板表面近傍
    部の電界集中度をほぼ同程度に設定し,前記周辺部の内
    側曲率部に電界集中を生じさせることを特徴とする,請
    求項2,3または4のいずれかに記載の高耐圧半導体装
    置。
  6. 【請求項6】 半導体基板と,前記半導体基板の表面か
    ら内側に向かって形成される前記半導体基板と異なる導
    電形の複数の拡散層と,少なくとも前記拡散層の電極形
    成部以外を覆う絶縁層と,少なくとも前記拡散層の電極
    形成部を覆う金属配線層とから成る縦型拡散金属酸化物
    半導体装置であって,前記拡散層は,最外側に位置する
    第1拡散領域がその直内側に位置する第2拡散領域より
    も相対的に深く形成され,さらに前記第2拡散領域の直
    内側に位置する第3拡散領域が前記第2拡散領域よりも
    相対的に深く形成されることを特徴とする,縦型拡散金
    属酸化物半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記拡散層において,相対的に深い拡散
    領域の不純物濃度は相対的に浅い拡散領域の不純物濃度
    よりも濃いことを特徴とする,請求項6に記載の縦型拡
    散金属酸化物半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010071084A1 (ja) * 2008-12-16 2010-06-24 住友電気工業株式会社 半導体装置およびその製造方法

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