JPH11307448A - 投影露光装置 - Google Patents
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- JPH11307448A JPH11307448A JP11005739A JP573999A JPH11307448A JP H11307448 A JPH11307448 A JP H11307448A JP 11005739 A JP11005739 A JP 11005739A JP 573999 A JP573999 A JP 573999A JP H11307448 A JPH11307448 A JP H11307448A
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Abstract
光精度への悪影響を排除する。 【解決手段】 原版に形成されたパターンを被露光基板
上に投影する投影光学系を有する投影露光装置におい
て、前記投影光学系の振動を計測するための少なくとも
2個の振動計測手段を設ける。これらの振動計測値から
振動モードや像面の変位および変形を算出し、原版や基
板の位置または駆動状態を補正する。
Description
晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシンな
どをリソグラフィ工程で製造する際に用いられる投影露
光装置に関する。
ソグラフィ工程で製造する際には、原版であるレチクル
に描かれるパターンを感光材が塗布されるウエハ上に転
写する半導体露光装置が使用されている。
各露光領域(ショット領域)を順次投影光学系の露光フ
ィールド内に移動して、各ショット領域へレチクルの回
路パターンを一括露光する、いわゆるステップ・アンド
・リピート方式の縮小投影型半導体露光装置が多くの生
産現場において稼動していた。しかし、半導体チップの
大型化は近年の趨勢であり、半導体露光装置に対しては
レチクル上のより大きな面積のパターンをウエハ上に転
写露光するための大面積化が求められるようになってい
る。同時に、半導体素子のパターン微細化に応じて解像
度の向上も要求されている。しかしながら、解像力向上
と露光面積大型化の両条件を満たす縮小投影型露光装置
の設計および製造は技術的に困難であるという問題があ
った。
状の照明領域に対してレチクルを走査し、その照明領域
と共役な露光領域に対してレチクルと同期してウエハを
走査することにより、レチクル上に描画されたパターン
像を逐次ウエハ上に露光するという、いわゆる走査型投
影露光装置が開発されている。走査型半導体露光装置に
おいては、レチクルを保持するレチクルステージと、感
光基板であるウエハを保持するウエハステージとを同期
させて、投影光学系に対して互いに逆向きかつ投影倍率
に応じた速度比で相対走査により、ウエハに対する露光
が行なわれる。
ット(生産性)向上を図るためには、レチクルステージ
およびウエハステージを高加速度でしかも高速で駆動せ
ねばならない。したがって、投影レンズ群を格納する鏡
筒(以下、投影光学系と称する)をはじめとした構造体
等に振動を発生せしめることは避けられなかった。不幸
なことに、この種の振動は、位置決め整定あるいはスキ
ャン整定を長引かせると共に露光性能を劣化させるとい
う問題を惹起せしめていた。
は、レチクルもしくはウエハステージの位置決め整定を
乱す原因となることに注意したい。なんとなれば、構造
体にはレチクルもしくはウエハステージの位置を計測す
る位置計測手段としてのレーザ干渉計が装着されている
からである。構造体の振動によってレーザ干渉計も振動
するので、各ステージも振動してしまい位置決め整定を
長引かせるのである。そこで、両ステージ直近の本体構
造体に備えられた加速度センサの出力を、それぞれのス
テージのドライバ前段にフィードバックすることによっ
て位置決め整定を良好にすることが行なわれている。こ
の技術は既知であり、例えば特開平10−012513
号公報(走査型投影露光装置)に詳しく開示されてい
る。この制御技術は、ステージの駆動に起因して発生す
る定盤の振動を捕捉して、この振動に追従してステージ
を動かし位置決めの誤差を無くそう、とするものであ
る。
能を劣化させてしまうことを説明しよう。まず、駆動反
力による振動はステージそのものを直に支えている定盤
などの構造物だけでなく、露光装置の心臓部である投影
光学系も振動させている。当然に、ステージを直に支持
する定盤などの構造物とは異なる振動モードである。そ
して、概ね円柱の構造物の投影光学系は、通常、鉛直方
向に立てられ、フランジと称する結合部位で機械的に本
体構造体に接続する。したがって、低次の振動モード
で、かつ露光性能に甚大な影響を及ぼすモードは、円柱
状の投影光学系が倒れを発生する振動である。例えば、
半導体露光装置が走査型である場合、レチクルとウエハ
とを所定の速度比で同期スキャンすることによって、レ
チクルの回路パターンがウエハ上では静止した状態にあ
って露光がなされることが重要となる。このとき、投影
光学系が振動していれば、回路パターンもウエハ上で振
動することになり、したがって露光精度を劣化させてし
まうのである。
ジの駆動に起因した投影光学系の振動が及ぼす露光精度
への影響をみていこう。図1に本発明の走査型の半導体
露光装置を示す。同図において、光源1から出射した露
光光ILは、ミラー2、レチクルブラインド3、リレー
レンズ4、ミラー5、コンデンサレンズ6を通ることに
よって、均一な照度かつレチクルブラインド3によって
設定したスリット状の照明領域でレチクル7を照明す
る。レチクルステージ8はレチクルステージ定盤9の上
に支持され、そしてレチクルステージ8上の移動鏡10
にレーザビームLBを当ててその反射光を受光すること
によってレチクルステージ8の位置を検出するレチクル
干渉計11が設けられて、図中左右方向(y軸方向)に
走査される。
POが配置されており、レチクル7上の回路パターンを
所定の縮小率で感光基板としてのウエハWに縮小投影す
る。ウエハWは水平2次元平面を移動するウエハステー
ジ12の頂部の微動ステージ12aにいだかれており、
移動鏡13にレーザビームLBを照射して得られる反射
光をウエハレーザ干渉計14が捕捉することによってウ
エハステージ12の位置が検出できる。そして、ウエハ
ステージ12はウエハステージ定盤15に搭載されてい
る。
レチクルステージ8と同期して、図中左右方向(y軸方
向)でレチクルステージ8とは反対方向に走査される
が、両ステージの駆動反力は、レチクルステージ定盤9
とウエハステージ定盤15とを含む本体構造体を揺動さ
せる。そして、本体構造体に含まれる投影光学系POの
振動も惹起せしめる。
11とウエハレーザ干渉計14の計測値に発生する誤差
の影響は、各ステージ直近に備えた振動センサとしての
加速度センサ18Rおよび18Wの出力を各ステージ制
御系にフィードバックして補正することができた。フィ
ードバックの構成は既に特開平10−012513号公
報(走査型投影露光装置)に開示されている。しかし、
投影光学系POの振動については、レチクル干渉計11
とウエハレーザ干渉計14に重畳する本体振動とは様相
を異にしており、したがって投影光学系POの振動に起
因する露光精度への影響は、上記公開公報記載の技術に
よって軽減または排除できるものでなかった。
力などによる投影光学系POの振動の露光精度への悪影
響を排除した投影露光装置を提供することを目的とす
る。
ためになされた公知資料として特開平10−26158
0号公報(露光装置)がある。同公開公報では、露光装
置本体の振動を振動センサによって計測して、主制御系
によりその計測結果を用いてレーザ干渉計の計測値に発
生する振動に起因する誤差を補正し、これによってレチ
クルとウエハの位置ずれを防止する装置構成を開示して
いる。より具体的に説明すると、露光装置本体の振動は
投影レンズ群を納める投影光学系に振動センサを装着す
ることによって検出し、この振動をレチクル微動ステー
ジの位置制御系にフィードフォワードしている。
特定する記述はないが、図面を参照すると鏡筒の下方に
振動センサが取付けられている。つまり、露光位置の、
すなわちウエハ側の振動を検出する意図がある。そし
て、露光位置での振動に起因する誤差を、投影光学系P
Oの縮小倍率分だけ位置決め精度が緩くなるレチクル微
動ステージで修正せんとしていることが分かる。
けた振動センサの出力信号に基づいてレチクル微動ステ
ージの位置を修正するブロックが示されている。図8
は、この公報中の図2を再掲したものである。同公報と
同じ呼称および番号を使って、意図している動作をさら
に詳しく記述すると以下のようになる。
路70に通して速度信号に変換され、続いてレチクル微
動ステージ制御系56にフィードフォワードしている。
フィードフォワードはレチクル微動ステージの物理的な
速度を表わす所(図中の自然積分器である76の入力
側)に印加されている。現実にはレチクル微動ステージ
を駆動するドライバの前段にしか信号を注入できないわ
けであり、したがって図8のブロック図の表記には過誤
があり、このブロック図の忠実な実現は不可能である。
しかし、図8から実現せんとしている思想は汲み取れ
る。すなわち投影光学系の振動を加速度センサ50で検
出し、それを積分器70と積分器76とを介することに
よって投影光学系の振動の絶対変位を演算して、それを
位置制御系が構成されているレチクル微動ステージへの
目標信号に相当するものとしているのである。つまり、
投影光学系が振動したことによって発生した変位に相当
する量を算出し、この量そのものでレチクル微動ステー
ジの位置を修正せんとしているのである。
微動ステージに「フィードフォワード」すると記述され
ているが、力学的に厳密な解釈を行なうと「フィードバ
ック」である。その理由は、特開平5−250041号
公報(多重加速度フィードバック付き位置決め装置)を
参照することによって理解できる。上記特開平10−2
61580号公報に則して簡単に言うと、各ステージの
駆動によって構造物たる投影光学系が振動し、逆に構造
物が何等か原因によって振動したときには各ステージの
性能に影響が及ぶわけであり、つまりは各ステージと投
影光学系を含めた構造物は力学的に連成しているのであ
る。連成している構造物の振動(加速度信号)をステー
ジ制御系の中に取り込めば制御系の安定性に関与するフ
ィードバックと言えるのである。ただ、そのフィードバ
ックによってレチクル微動ステージの位置を補正するの
で必ず適量があってその量は僅かであるため、結果とし
て各ステージ制御系の固有値を変更するような動作を示
さないだけなのである。以上の理由から、本発明では、
投影光学系に装着した振動センサの出力をステージ制御
系に導入する形態を、フィードバックと呼ぶ。
報(露光装置)に開示の装置構成の問題点を指摘してお
こう。概略円柱状の投影光学系POがある回転中心で回
転したとき、PO内のレンズ群にとっては並進と回転の
両者の変位が与えられる。ここで、「ある回転中心」が
投影光学系POにおける「節点」のとき、レンズ群に与
えられた並進と回転に起因する露光光のシフトが相互に
相殺し合って最終的なウエハ上の結像位置のシフトとし
ては現われない。すなわち、収差は発生させてしまうも
のの、露光位置のずれに対する補正は本来不要なのであ
る。しかるに、特開平10−261580の露光装置に
よれば、投影光学系が節点で回転の振動をしていたとし
ても、投影光学系の下方に装着した振動センサの出力を
使って、常にレチクル微動ステージの位置を修正してし
まうので、本来補正すべきでないところを無意味に補正
して露光の位置誤差を招いてしまうのである。そして、
もともと、ステージに対する位置計測手段としてのレー
ザ干渉計に重畳する振動の影響を補正するために、レー
ザ干渉計と一体的に振動していると見做せるであろうと
ころの投影光学系の振動を計測し、この信号出力を使っ
てレチクル微動ステージの位置に対して修正を掛けるこ
とを意図しており、レーザ干渉計とは様相を異にする投
影光学系の振動に起因する露光誤差への影響を補正する
ことはできない、という問題があった。
するために、投影光学系の振動状態をよく踏まえて露光
誤差への影響を補正せんとするものである。
ると次のようになる。半導体素子の製造に際して求めら
れる高スループット化に伴い、レチクルステージとウエ
ハステージの高速スキャンもしくは高速位置決めがなさ
れている。その際、各ステージの駆動反力によって、本
体構造体と剛に結合している各ステージの位置計測手段
としてのレーザ干渉計を振動させていた。同時に、半導
体露光装置の心臓部たる投影光学系POにも、先のレー
ザ干渉計とは様相を異にする振動を発生させていた。
ージ整定への影響は、これを補正する制御手段によって
軽減ないし除去されていた。しかしながら、投影レンズ
群とこれらを納める鏡筒とからなる投影光学系POは、
概ね円柱の形状をしており、機械的には鉛直方向に支持
されている。したがって、レチクルステージあるいはウ
エハステージの駆動によって、主には倒れの振動が発生
していた。この振動は、投影光学系PO内を通過する露
光光を曲げることになるので露光精度の不良を招く原因
となっていた。すなわち、レーザ干渉計の振動とは様相
を異にする投影光学系POの振動に起因した露光精度へ
の悪影響を排除する手段は十分開発されていない、とい
う課題が残されていた。
にレチクル(原版)とウエハ(被露光基板)との投影光
学系の光軸に垂直な面(xy面)方向における位置ずれ
に与える影響について考察したが、投影光学系の振動は
ウエハの投影光学系の光軸方向における位置ずれ(焦点
ずれ)や像面の歪み(収差)にも影響を与える。
エハの表面を投影光学系の結像面に合致させるために、
フォーカス傾きセンサによってウエハのフォーカスずれ
や傾きずれの計測をし、フォーカスずれや傾きずれを調
整できるステージで位置合わせを行なっていた。しか
し、このような従来の露光装置では、フォーカス傾きセ
ンサの計測値から算出した補正量どおりに、ステージを
駆動しても、結像面とウエハ表面とを高精度に合致させ
ることが出来ず、その結果、コントラストや解像力やア
ライメント精度などの低下を招くという問題があった。
る。すなわち、従来は、投影光学系の結像面変位や変形
については計測しておらず、フォーカス傾きセンサと投
影光学系結像面の相対位置は一定とみなし、フォーカス
傾きセンサの計測値からステージが補正すべき量を算出
し、結像面とウエハ表面の位置合わせを行なっていた。
しかし実際には投影光学系の振動により結像面は変位し
たり、変形したりしてしまう。そのためフォーカス傾き
センサの計測値から算出した補正量どおりに、ステージ
を駆動しても、変位・変形した結像面とウエハ表面との
合致は出来ないでいた。その結果、コントラストや解像
力やアライメント精度などの低下を招いていた。
鑑みてなされたもので、投影露光装置における投影光学
系の振動の露光精度への悪影響を排除することを課題と
する。
め本発明では、原版に形成されたパターンを被露光基板
上に投影する投影光学系を有する投影露光装置であっ
て、前記投影光学系の振動を計測するための少なくとも
2個の振動計測手段を備えていることを特徴とする。本
発明のより具体的な第1の態様では、前記原版を搭載し
て投影光学系の光軸と垂直な面内を移動可能な原版ステ
ージと、前記被露光基板を搭載して投影光学系の光軸と
垂直な面内を移動可能な基板ステージと、前記原版およ
び被露光基板の位置を計測する位置計測手段と、前記位
置計測手段の計測値と前記少なくとも2個の振動計測手
段の計測値とに基づいて前記原版および被露光基板の少
なくとも一方の位置を制御する制御手段とを備えてい
る。
状の振動を検出するに必要な個数の振動センサもしくは
レーザ干渉計を備え、ステップ・アンド・リピート方式
の露光装置の場合には、前記制御手段は、屈曲状の振動
が所定のトレランス内になったことを検出もしくは判定
してから露光を掛け、走査型投影露光装置の場合には、
スキャン露光時に投影光学系の屈曲状の振動が所定のト
レランス内になるように、ウエハとレチクルのどちらか
一方もしくは両者を駆動するため加減速プロファイルあ
るいは一定速のスキャンに先立つ助走距離を最適化する
ことが好ましい。
式の縮小投影型半導体露光装置と走査型投影露光装置の
何れの装置においても、投影光学系における屈曲状の振
動を最小と成すように投影光学系を支える除振装置のパ
ラメータを最適選定することが好ましい。
記被露光基板を搭載して前記投影光学系の光軸方向およ
び光軸に垂直な方向に移動可能な基板ステージと、前記
投影光学系の光軸方向の所定の位置と該被露光基板表面
との相対位置を計測できる面位置計測手段と、前記基板
ステージを使って前記被露光基板を前記投影光学系の光
軸に垂直な任意の方向に所定の量移動および位置決め
し、さらに前記振動計測手段による計測値と前記面位置
計測手段の計測値を基に、前記被露光基板を前記光軸方
向に移動および位置決めして該被露光基板表面を前記所
定の位置と合致させる制御手段を備えている。この場
合、前記振動計測手段による計測値を基に、前記パター
ンの形成された原版を駆動する手段を備えることができ
る。
または基板ステージを位置決めする際には、投影光学系
の振動を検出するとしても上記特開平10−26158
0号公報に記載されているように1個の振動センサによ
り検出しており、上述のように投影光学系の振動による
像位置の光軸と垂直な方向へのシフトを必ずしも適切に
は補正できないという問題があった。これに対し本発明
では、少なくとも2個以上の振動計測手段を備えること
により、投影光学系の振動モードを分離して検出するこ
とができる。したがって、この振動モードに応じて原版
ステージおよび/または基板ステージの位置または走り
の補正を行なうことにより、特に原版に対する被露光基
板のアライメント精度および原版ステージと基板ステー
ジの同期精度を向上させることができ、投影光学系の振
動の露光精度への悪影響を抑えることができる。
フォーカスの際、投影光学系の振動による像面のシフト
や変形は考慮していなかった。つまり、オートフォーカ
スの補正のため、投影光学系の振動を検出することはし
ていなかった。これに対し本発明では、投影光学系に複
数の加速度センサを取り付けている。したがって、その
計測値を基に投影光学系結像面の変位や変形を算出し
て、基板表面を投影光学系の結像面に精度良く合致させ
ることが可能となり、コントラストや解像力やアライメ
ント精度を向上させることが出来る。
いて、前記振動計測手段は、前記投影光学系の光軸方向
(z方向)および光軸に垂直な平面内の直交する2軸方
向(xおよびy方向)のいずれか1もしくは2方向また
は3方向全ての振動を計測できるものである。また、前
記振動計測手段は、前記投影光学系の原版側と被露光基
板側とに離して設置することが好ましい。その場合、前
記振動計測手段は、前記投影光学系の原版側および被露
光基板側の各端部またはその近傍に設置とするのが特に
好ましい。
基づいて前記投影光学系の振動(ゆれ)を検出する。ゆ
れとしては、1次モード(剛体モード)や、2,3次モ
ード(変形モード)がある。また、振動の加速度として
は、並進加速度や回転加速度がある。
速度、速度および変位のいずれかを計測できる手段であ
る。前記振動計測手段としては、例えば加速度センサが
好適に使用できる。もしくは、振動計測手段に代えてレ
ーザ干渉計を投影光学系の振動の計測に用いることも可
能である。
影光学系の鏡筒に取り付けられる。その場合、前記制御
手段は、前記振動計測手段を使って、前記鏡筒の振動か
ら前記振動の加速度や振動モードあるいは前記所定の位
置の変位を算出し、振動モードに応じて被露光基板のア
ライメントや前記原版ステージと基板ステージの走査時
の補正を行ない、あるいは変位後の前記所定の位置へ前
記被露光基板表面を合致させる。または、前記振動計測
手段を使って、前記鏡筒の振動から前記所定の位置の変
形量を算出し、前記ステージの前記光軸方向への駆動量
を補正する。
基板またはレチクル基板であり、前記被露光基板は、感
光基板、前記投影光学系光軸方向の感光基板のずれ量を
計測するための基板、前記投影光学系の光軸に垂直な方
向の感光基板のずれ量を計測するための基板、および前
記投影露光装置の状態を計測するための基板のいずれか
である。また、前記所定の位置は、前記投影光学系の結
像面、または該結像面に平行な所定の平面である。
る。 (実施例1)図1は、本発明の一実施例に係る半導体露
光装置の構成を示す。既に、[従来の技術]の項で、同
図を用いての説明は行なっており、新規部分についての
み説明を追加する。
における主制御装置17が担う動作を説明する。レチク
ル干渉計11の出力に基づいてレチクルステージ8を+
y(または−y)方向に所定の走査速度VR でスキャン
する。これと同期して、ウエハステージ12はウエハレ
ーザ干渉計14の出力に基づき−y(または+y)方向
に所定の速度比の速度VW でスキャンする。ただし、V
W =βVR の関係がある。βは投影光学系POの縮小倍
率である。ここで、レチクル干渉計11の出力に基づく
レチクルステージ8の制御と、ウエハレーザ干渉計14
の出力に基づくウエハステージ12の制御が各々独立し
ていると、種々の外乱の印加によって同期関係が乱され
て同期誤差を招く。この同期誤差を吸収して即座にVW
=βVRの関係を保持する同期補正のための制御ループ
も主制御装置17の中に機能として含まれる。このよう
なステージ間の同期関係の修復機能としては、特開平1
0−012513(走査型投影露光装置)に開示したマ
スタ・スレイブ同期制御系のループ構造が知られてい
る。
して、本実施例の半導体露光装置では投影光学系POの
上下部分に振動センサ16Uyと16Dyを装着し、こ
の出力が主制御装置17に入力されていることが特徴と
なる。つまり、振動センサ16Uy,16Dyの出力に
よって投影光学系POの振動状態を検出し、その出力に
基づいてレチクルステージ8とウエハステージ12の同
期スキャンに対して補正を掛けて、投影光学系POが振
動することに起因する露光精度への悪影響を除去する。
同期スキャンに対して補正を掛けるとは、レチクルステ
ージ8とウエハステージ12の何れか一方に、もしくは
両ステージに補正を掛けることを意味する。なお、振動
センサとしては加速度センサが好適に使用できる。
光学系POの上下部分に装着した振動センサ16Uyと
16Dyとに基づいて、レチクルステージ8とウエハス
テージ12の同期スキャンに対してどのような補正を加
えるのかを説明する。図2は、図1における主制御装置
17の具体的構成の一例を示す。ここで、ウエハステー
ジ12は、x軸方向に駆動されるXステージ12X、y
軸方向に駆動されるYステージ12Y、および微動ステ
ージ12Bから構成される。まず、ウエハWを載置する
微動ステージ12Bを上下動かつ傾斜させる位置決め制
御系の説明を行なう。微動ステージ12Bに対しては運
動モードに基づく非干渉化制御系が採用されており、本
出願人の先の出願に係る特開平7−319549号に詳
しい。簡単に説明すると、36は運動モード抽出演算手
段であり、微動ステージ12Bのz軸方向変位を計測す
る不図示の変位検出手段からの信号を入力してz軸方向
並進運動、x軸回りの回転運動、およびy軸回りの回転
運動という運動モード信号を抽出する。その出力は、指
令値発生手段31の出力信号と比較して運動モード偏差
信号(eg ,eθx ,eθy )を生成する。ここで、θ
g はz軸方向並進運動を表わす運動モード偏差信号、e
θx はx軸回りの回転運動を表わす運動モード偏差信
号、eθy はy軸回りの回転運動を表わす運動モード偏
差信号である。これらの運動モード偏差信号は運動モー
ドごとに最適な補償を施すための補償器32G,32
X,32Yに導かれ、運動モード分配演算手段33への
入力となる。運動モード分配演算手段33の出力は微動
ステージ12Bを駆動するアクチュエータ34M,34
R,34Lを付勢する電力アンプ35M,35R,35
Lへの入力となる。ここで、指令値発生手段31ヘの入
力は、投影光学系POを基準にしてウエハWの露光面ま
でのフォーカス距離を計測する不図示の位置計測手段か
らの信号である。なお、特開平7−319549号公報
ではアクチュエータ34M,34R,34Lが変位拡大
機構を含めたピエゾ素子であったが、本実施例において
はそのようなアクチュエータに限定されるものではなく
電磁アクチュエータも含むものである。
ハステージ12に対する位置制御手段について説明す
る。まず、ウエハレーザ干渉計14の出力とスキャンプ
ロファイラー20の出力とを比較して位置偏差信号を得
る。これを適切な補償器21を介して駆動信号を生成す
る。具体的に、補償器21としてはPID補償器を使う
ことができる。ここで、Pは比例を、Iは積分を、そし
てDは微分動作をそれぞれ意味する。続いて、補償器2
1が生成する駆動信号はウエハステージ12を駆動する
ドライバ22に印加され、スキャンプロファイラー20
が指定する時刻と位置にウエハステージ12を定位させ
ることができる。
チクルステージ8に対する位置制御手段について説明す
る。まず、レチクルレーザ干渉計11の出力と、スキャ
ンプロファイラー20の出力を、投影倍率βの逆数1/
βである定数器23に通した信号と比較して偏差信号を
得る。この偏差信号は補償器24への入力となる。この
補償器24としては、既に説明した補償器21と同様に
PID補償器が好適に用いられ、この補償器24の出力
はレチクルステージ8を駆動するドライバ25への入力
となる。
ルステージ8の駆動は、何れもウエハレーザ干渉計14
とレチクルレーザ干渉計11の出力に基づく閉ループ系
によって制御されている。そして、各閉ループ系の高速
応答を図るために、フィードフォワード補償が施され
る。ウエハステージ12に対しては、スキャンプロファ
イラー20の信号を目標値フィードフォワード手段26
を通してドライバ22の前段にフィードフォワードして
おり、レチクルステージ8に対しては定数器23の信号
を目標値フィードフォワード手段27を通してドライバ
25の前段にフィードフォワードしている。
ーザ干渉計14とレチクルレーザ干渉計11が揺れるこ
とによって計測値に誤差が重畳するが、これを相殺する
ために、ウエハ定盤15の振動を振動センサ18Wによ
って計測し、加速度フィードバック手段28を介してド
ライバ22の前段にフィードバックしている。同様に、
レチクル定盤9の振動を振動センサ18Rによって計測
し、この信号を加速度フィードバック手段29を介して
ドライバ25の前段にフィードバックしている。
テージ8の同期を確保するために、ウエハステージ12
に対して組まれた閉ループ系の位置偏差信号を投影光学
系POの縮小倍率βの逆数1/βである同期補正パス3
0を介した信号をレチクルステージ8に対して構成され
る閉ループ系の目標入力としている。いわゆる、マスタ
・スレイブ同期制御方式が採用されている。
ジ12の速度をVW とレチクルステージ8の速度をVR
とおいて、スキャンプロファイラー20が指定する時刻
と位置に各ステージを定位させるとともに、VW =βV
R の関係を満たす所定の速度比で同期的にスキャンさせ
ることができる。
上下方向に振動センサ16Uy,16Dyを備え、これ
らの信号を露光精度確保のために活用する。まず、振動
センサ16Uy,16Dyの出力は、投影光学系の振動
モード検出手段40に導かれて、投影光学系POの回転
中心に関する並進運動加速度at と回転運動加速度aθ
とを検出する。振動センサ16Uy,16Dyの計測に
基づく回転中心の位置と、光学設計の観点から既知の
「節点」の位置とを使った座標変換によって、投影光学
系POの節点に関する並進運動加速度at と回転運動加
速度aθと演算しても構わない。ここで、並進投影光学
系POの振動を並進と回転成分とに分離する必要性を述
べておく。前記[従来の技術]の項で述べたように、投
影光学系POの「振動の回転中心」と「節点」が一致し
ており、その回りで回転振動成分だけがある場合、同成
分に起因した露光誤差は発生しない。したがって、レチ
クルステージ8とウエハステージ12の何れに対しても
回転振動成分に基づく補正は不要である。しかし、「節
点」に関して投影光学系POの並進振動成分があると、
これは露光誤差を招く。したがって、この成分の振動を
捉えてレチクルステージ8もしくはウエハステージ12
のどちらか一方に、あるいはレチクルステージ8とウエ
ハステージ12の両者に対して並進振動成分に基づく補
正を掛ける必要がある。そして、一般的には、「節点」
以外に「振動の回転中心」があり、この回りで回転する
とともに並進振動も混じるのである。したがって、回転
と並進の振動に対して適切な補正を掛けていく必要があ
る。
る平行偏心量Δεが発生したとき、補正すべき位置誤差
ΔtεはΔtε=KεΔεと表現できる。ここで、Kε
は平行偏心感度、である。
よる傾き偏心量Δθが発生したとき、補正すベき位置誤
差ΔtθはΔtθ=KθΔθと表現できる。ここで、K
θは傾き偏心感度である。そうして、トータルで補正せ
ねばならない位置誤差はΔtε+Δtθであるが、この
量は投影光学系POの振動モードによって、すなわち並
進と回転の運動モードの混ざり方によって大きく異な
る。より具体的には、各振動モードの符号によって絶対
値は異なってしまうのである。したがって、本実施例の
ように、振動センサを少なくとも2個(16Uy,16
Dy)以上備えて、投影光学系POの振動モードを分離
した形で検出する意義は大いにあると言えるのである。
振動モード検出手段40の出力atとaθはともにPO
位置レチクル補正フィードバック手段41とPO位置ウ
エハ補正フィードバック手段42とに導かれ、フィード
バック手段41と42においてはat とaθを入力信号
とする適切な補償が施される。そして、PO位置レチク
ル補正フィードバック手段41の出力はレチクルステー
ジ8を駆動するドライバ25の前段に、PO位置ウエハ
補正フィードバック手段42の出力はウエハステージ1
2を駆動するドライバ22の前段にフィードバックして
いる。
露光精度への誤差を、レチクルステージ8とウエハステ
ージ12とが共同、もしくは何れかのステージ単独で補
正することができる。
Oが振動したときにおける露光光の軌跡を図3に示そ
う。同図は投影光学系POの振動モードを示す。まず、
同図(a)は投影光学系POが+y軸方向に並進した場
合における概略の露光光の軌跡を示すものである。図示
のように、ウエハW上の露光光は+y方向にシフトす
る。(b)は投影光学系POの節点以外の回転中心の回
りで回転したとき露光光の概略の軌跡である。x軸回り
の十方向の回転に対してウエハW上の露光光は+y方向
にシフトしている。同図(c)は、投影光学系POが屈
曲した場合における概略の露光光の軌跡を示す。ここ
で、屈曲とは、例えば、投影光学系POを機械的に支持
するフランジF下方の回転状の変形を意味しており、概
略図示のようにウエハW上の露光光はシフトする。
光光はシフトするわけである。しかしながら、既に述べ
ているように投影光学系POが並進したときに補正すべ
きシフト量と投影光学系POがある回転中心の回りで回
転したときに補正すべきシフト量は異なるので、投影光
学系POの振動を捕捉する少なくとも2個の振動センサ
16Uy,16Dyを備えて、それぞれの振動モードに
対して例えば図2の如き装置構成でシフト量を補正する
ことが必要となるのである。もちろん、既に述べたよう
に、図3(b)の回転方向の振動のみの場合であって、
回転中心が投影光学系POの「節点」にあるとき、ウエ
ハW上に露光光のシフトは発生せず、したがって補正の
要はないのである。
サ16Uy,16Dyは、投影光学系POの上下であっ
てy軸方向の並進とx軸回りの回転を検出できるように
配置していた。振動センサ16の装着部位を図4に再び
示そう。同図(a)は図1および図2と同様の部位に振
動センサ16が装着されているときの図面である。もち
ろん、x軸方向の並進とy軸回りの回転をも検出できる
ように振動センサ16を装着することができる。すなわ
ち、図4(b)のように、振動センサ16Uy,16D
yに加えて、新たに振動センサ16Ux,16Dxを装
着しても構わない。さらには、投影光学系POの並進や
回転といった剛体振動モードに加えて、投影光学系PO
の柔軟振動モードを検出できるようにしてもよい。例え
ば投影光学系PO下方の屈曲振動を検出できるように、
図4(c)に示すごとく振動センサ16My,16Mx
を更に追加すると、図3(c)に示す振動を検出し、そ
の計測値を使って、レチクルとウエハのどちらか一方も
しくは両者の位置を制御することができる。
振動を検出するために例えば加速度センサに代表される
振動センサを図4(a),(b),(c)のように備え
ている。しかし、振動センサ16に代えて、例えば、投
影光学系POに少なくとも2箇所以上の参照面を設け、
ここにレーザ干渉計のビームを照射することによって投
影光学系POの振動を計測してもよい。もちろん、この
投影光学系POの振動の計測値を使って、レチクルとウ
エハのどちらか一方もしくは両者の位置を制御する、す
なわち補正することになる。
る場合、振動センサ16を図4(c)のように備えるこ
とによって振動が検出でき、その計測値に基づいてウエ
ハW上のシフト成分については補正することができる。
しかし、残念ながら諸々の収差については補正できな
い。この場合には、以下の方法を採用する。もしくは装
置構成とする。 (1)ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影型半
導体露光装置の場合、屈曲状の振動が所定のトレランス
内になったことを検出もしくは判定してから露光を掛け
る。 (2)走査型投影露光装置の場合、スキャン露光時に屈
曲状の振動が所定のトレランス内になるように、ウエハ
ステージ12とレチクルステージ8のどちらか一方もし
くは両ステージの加減速プロファイルあるいは一定速の
スキャンに先立つ助走距離を最適化する。すなわち、図
2を参照して図中のスキャンプロファイラー20のパタ
ーンを最適化する。 (3)ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影型半
導体露光装置と走査型投影露光装置ともに、投影光学系
POにおける屈曲状の振動を最小と成すように、投影光
学系POを支える不図示の除振装置のパラメータを選定
する。特に、除振装置がアクチュエータとセンサとを備
えるアクティブ型の場合にはパラメータ選定の妙が発揮
できる。すなわち、屈曲状の振動を抑制するようにアク
ティブ型除振動装置のフィードバックパラメータもしく
はフィードフォワードパラメータを定常動作時に対して
切り替える等の操作を行なう。
クルおよびウエハの高速スキャンあるいは高速位置決め
が行なわれるため、半導体露光装置の構造体に駆動反力
に起因する振動を発生せしめる。特に、半導体露光装置
の心臓部である投影光学系に振動を惹起せしめてしまう
ため露光性能に甚大な影響を与えていた。しかるに、本
実施例によれば、概ね円柱という特有の形状であるが故
に発生する投影光学系の振動モードをよく検出するよう
に振動センサが装着され、その出力信号に基づいてレチ
クルステージとウエハステージのスキャンもしくは位置
決めがコントロールできる。 (2)したがって、高速スキャンもしくは高速位置決め
に起因する駆動反力によって投影光学系が振動しても安
定かつ高精度な露光が行なえる、という効果がある。 (3)加えて、本実施例によれば、投影光学系を含めた
半導体露光装置の構造体を過大に剛に制作する必要はな
くなるので、半導体露光装置に求められる微細化と高ス
ループット化に応じて上昇していたコストを抑制でき
る、という効果がある。 (4)もって、半導体露光装置によって生産される半導
体素子の品質と生産性向上に寄与するところ大という効
果がある。
係る制御手段が適用されるステップアンドリピート方式
の投影露光装置の構成を示す。同図において、回路パタ
ーンを有するレチクル7は、均一な照度の照明光ILに
よって照明される。レチクル7のパターンは投影レンズ
POによって半導体デバイス作成用のウエハWに結像投
影される。ウエハWはZ駆動およびレベリング駆動を行
なうZステージ12B上に載置され、駆動系34M,3
4R,34Lによって駆動される。これらZステージ1
2Bと駆動系34M,34R,34Lは水平面内で2次
元的に平行移動するXYステージ12XYの上に設けら
れており、XYステージ12XYはモータ等を含むXY
ステージ駆動部120によって駆動され、その座標位置
はステージ干渉計121により逐次計測される。また上
記Zステージ12Bは駆動系34M,34R,34Lを
それぞれ独立に上下動(投影レンズPOの光軸方向へ動
作)させることにより、フォーカスずれや傾きずれの調
整を行なう。この駆動系34M,34R,34LはZス
テージ駆動部122からの駆動量指令に応答して上下動
する。
の計測座標値に基づいて、 XYステージ駆動部120へ
所定の駆動指令を出力するとともに、XY座標系の任意
の位置にXYステージ12XY (すなわちウエハW) を
位置決めする。その際、投影レンズPOに取り付けられ
た加速度センサ113,114は、投影レンズPOの3
軸方向の加速度を計測する。そして制御部123は加速
度センサ113,114からの計測値に基づいて、投影
レンズPOの振動、さらには投影レンズPOの結像面の
変位を算出する。
Wの局所的なショット領域表面とを合致させるために、
斜入射光式フォーカス傾きセンサが設けられている。こ
のセンサは主に光源104、投影対物レンズ105、ウ
エハW表面からの反射光を入射する受光対物レンズ10
6、および受光部(CCD)107から構成される。こ
れらの斜入射光式フォーカス傾きセンサの計測値から制
御部123はウエハWの局所的なショット領域表面のフ
ォーカスずれや傾きずれを算出し、Zステージ駆動部1
22へ所定の指令を出力する。
ョット領域へXYZ座標の位置決めを行なう際、制御部
123はXYステージ12XY (すなわちウエハW) を
駆動する。そして前記加速度センサ113,114の計
測値と前記斜入射光式フォーカス傾きセンサの計測値か
ら、それぞれ投影レンズPOの結像面変位とウエハWの
局所的なショット領域表面のフォーカスずれ傾きずれを
算出する。その後、結像面とウエハWの局所的なショッ
ト領域表面とを合致させるべく、Z駆動ステージ8の駆
動を行ない、位置決めを完了する。
結像面の相対位置は一定とみなし、フォーカス傾きセン
サの計測値からウエハ表面と結像面のずれを算出し、ス
テージ干渉計121により逐次計測しながらXYステー
ジ12XY、Zステージ12Bの駆動を行ない、ウエハ
表面と結像面を合致させていた。しかし実際には投影レ
ンズの振動により、フォーカス傾きセンサに対して結像
面は変位・変形してしまっていた。そのためフォーカス
傾きセンサの計測値から算出した補正量どおりにステー
ジを駆動しても、変位してしまった結像面とウエハ表面
との合致は出来ないでいた。その結果、コントラストや
解像力やアライメント精度などの低下を招いていた。
ンサ113,114を取り付け、結像面の変位を求め
る。これによって、結像面とウエハ表面との位置決め偏
差が低減し、コントラストや解像力やアライメント精度
の向上につながった。
レンズの結像面変位を求めているが、速度計または変位
計を用いることも可能である。加速度センサの個数につ
いては、2個であれば剛体モードの振動が分かり、3
個、4個と増やせば2次、3次の変形モードを知ること
が可能である。
ジから見たレチクル側の結像面の変位・変形も知ること
ができる。したがって、上記実施例ではウエハW側のス
テージ8、34M,34R,34L、12で調整を行な
っているが、レチクル7側にもステージを設け、レチク
ル表面と結像面との調整を行なうこともできる。
明した投影露光装置を利用したデバイスの生産方法の実
施例を説明する。図6は微小デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッ
ド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステッ
プ1(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行な
う。ステップ2(マスク製作)では設計したパターンを
形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ
製造)ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを
製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼
ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラ
フィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次
のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ
4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化す
る工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンデ
ィング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程
を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製され
た半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の
検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完
成し、これが出荷(ステップ7)される。
を示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化
させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁
膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上
に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン
打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では上記説明した投影露光装置によっ
てマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステ
ップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステ
ップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の
部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエ
ッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。こ
れらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ
上に多重に回路パターンが形成される。
造が難しかった高集積度のデバイスを低コストに製造す
ることができる。
系に複数の加速度センサを取り付けることにより、その
計測値を基に、投影光学系光軸に垂直な面内方向の原版
と被露光基板の位置ずれ、あるいは投影光学系結像面の
変位や変形を算出することが可能になり、原版と被露光
基板の位置ずれを防止したり、被露光基板表面を投影光
学系の結像面に精度良く合致させることが可能となり、
アライメント精度や同期精度およびコントラストや解像
力やアライメント精度を向上させることが出来る。
成を示す図である。
図である。
振動、(b)回転方向の振動、(c)屈曲方向の振動)
を示す図である。
(b)4個の場合、(c)6個の場合)を示す図であ
る。
像面と被露光基板のずれを調整できるステージを備えた
投影露光装置の構成を示す概略図である。
示す図である。
リレーレンズ、5:ミラー、6:コンデンサレンズ、
7:レチクル(原版)、8:レチクルステージ、9:定
盤、10:移動鏡、11:レチクル干渉計、12:ウエ
ハステージ、12X:Xステージ、12Y:Yステー
ジ、12B:微動ステージ(Zステージ)、12XY:
XYステージ、13:移動鏡、14:ウエハレーザ干渉
計、15:ウエハステージ定盤、16:振動センサ、1
7:主制御装置、18R:振動センサ、18W:振動セ
ンサ、20:スキャンプロファイラー、21:補償器、
22:ドライバ、23:定数器、24:補償器、25:
ドライバ、26:目標値フィードフォワード手段、2
7:目標値フィードフォワード手段、28:加速度フィ
ードバック手段、29:加速度フィードバック手段、3
0:同期補正パス、40:振動モード検出手段、41:
PO位置レチクル補正フィードバック手段、42:PO
位置ウエハ補正フィードバック手段、50:運動モード
抽出演算手段、51:指令値発生手段、32G,32
X,32Y:補償器、33:運動モード分配演算手段、
34M,34R,34L:アクチュエータ(Zステージ
駆動系)、35M,35R,35L:電力アンプ、P
O: 投影光学系(投影レンズ)、W: ウエハ(被露光基
板)、LB:レーザビーム、104:フォーカス傾きセ
ンサの光源、105:フォーカス傾きセンサの投影対物
レンズ、106:フォーカス傾きセンサの受光対物レン
ズ、107:フォーカス傾きセンサの受光部(CC
D)、113,114:加速度センサ、120:XYス
テージ駆動部、121:ステージ干渉計、122:Zス
テージ駆動部、123:制御部。
Claims (22)
- 【請求項1】 原版に形成されたパターンを被露光基板
上に投影する投影光学系を有する投影露光装置であっ
て、 前記投影光学系の振動を計測するための少なくとも2個
の振動計測手段を備えていることを特徴とする投影露光
装置。 - 【請求項2】 前記振動計測手段は、前記投影光学系の
原版側と被露光基板側とに離れて設置されていることを
特徴とする請求項1記載の投影露光装置。 - 【請求項3】 前記振動計測手段が、前記投影光学系の
原版側および被露光基板側の各端部またはその近傍に設
置されていることを特徴とする請求項2記載の投影露光
装置。 - 【請求項4】 前記原版を搭載して投影光学系の光軸と
垂直な面内を移動可能な原版ステージと、前記被露光基
板を搭載して投影光学系の光軸と垂直な面内を移動可能
な基板ステージと、前記原版および被露光基板の位置を
計測する位置計測手段と、前記位置計測手段の計測値と
前記少なくとも2個の振動計測手段の計測値とに基づい
て前記原版および被露光基板の少なくとも一方の位置を
制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1
〜3のいずれか1つに記載の投影露光装置。 - 【請求項5】 ステップ・アンド・リピート方式の投影
露光装置であって、前記投影光学系の屈曲状の振動を検
出するに必要な個数の前記振動計測手段を備え、その屈
曲状の振動が所定のトレランス内になったことを検出も
しくは判定してから露光を掛けることを特徴とする請求
項1〜4のいずれか1つに記載の投影露光装置。 - 【請求項6】 走査型投影露光装置であって、前記投影
光学系の屈曲状の振動を検出するに必要な個数の前記振
動計測手段を備え、スキャン露光時に前記投影光学系の
屈曲状の振動が所定のトレランス内になるように、前記
原版および被露光基板の少なくとも一方を駆動するため
加減速プロファイルまたは一定速のスキャンに先立つ助
走距離を最適化したことを特徴とする請求項1〜4のい
ずれか1つに記載の投影露光装置。 - 【請求項7】 前記投影光学系における屈曲状の振動を
最小と成すように前記投影光学系を支える除振装置のパ
ラメータを最適選定したことを特徴とする請求項5また
は6記載の投影露光装置。 - 【請求項8】 前記被露光基板を搭載して前記投影光学
系の光軸方向および光軸に垂直な方向に移動可能な基板
ステージと、前記投影光学系の光軸方向の所定の位置と
該被露光基板表面との相対位置を計測できる面位置計測
手段と、前記基板ステージを使って前記被露光基板を前
記投影光学系の光軸に垂直な任意の方向に所定の量移動
および位置決めし、さらに前記振動計測手段による計測
値と前記面位置計測手段の計測値を基に、前記被露光基
板を前記光軸方向に移動および位置決めして該被露光基
板表面を前記所定の位置と合致させる制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の
投影露光装置。 - 【請求項9】 前記制御手段は、各振動計測手段の出力
に基づいて前記投影光学系のゆれを検出することを特徴
とする請求項8記載の投影露光装置。 - 【請求項10】 前記制御手段は、複数の前記振動計測
手段の計測値から前記投影光学系の剛体モードおよび変
形モードの少なくとも一方を算出することを特徴とする
請求項9記載の投影露光装置。 - 【請求項11】 前記振動計測手段は、前記投影光学系
の鏡筒に取り付けられることを特徴とする請求項8〜1
0のいずれか1つに記載の投影露光装置。 - 【請求項12】 前記制御手段は、前記振動計測手段を
使って、前記鏡筒の振動から前記所定の位置の変位を算
出し、変位後の前記所定の位置へ前記被露光基板表面を
合致させることを特徴とする請求項11記載の投影露光
装置。 - 【請求項13】 前記制御手段は、前記振動計測手段を
使って、前記鏡筒の振動から前記所定の位置の変形量を
算出し、前記ステージの前記光軸方向への駆動量を補正
することを特徴とする請求項11記載の投影露光装置。 - 【請求項14】 前記振動計測手段による計測値を基
に、前記パターンの形成された原版を駆動する手段を備
えたことを特徴とする請求項8〜12のいずれか1つに
記載の投影露光装置。 - 【請求項15】 前記所定の位置は、前記投影光学系の
結像面、または該結像面に平行な所定の平面であること
を特徴とする請求項8〜14のいずれか1つに記載の投
影露光装置。 - 【請求項16】 前記振動計測手段は、前記投影光学系
の光軸方向および光軸に垂直な平面内の直交する2軸方
向の1〜3方向の振動を計測できることを特徴とする請
求項1〜15のいずれか1つに記載の投影露光装置。 - 【請求項17】 前記振動計測手段は、前記投影光学系
の加速度、速度および変位のいずれかを計測できる手段
であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1つ
に記載の投影露光装置。 - 【請求項18】 前記投影光学系の加速度を計測できる
計測手段は、加速度センサであることを特徴とする請求
項17に記載の投影露光装置。 - 【請求項19】 前記振動計測手段はレーザ干渉計を用
いたものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
か1つに記載の投影露光装置。 - 【請求項20】 前記パターンの形成された原版は、マ
スク基板またはレチクル基板であることを特徴とする請
求項1〜19のいずれか1つに記載の投影露光装置。 - 【請求項21】 前記被露光基板は、被露光基板、前記
投影光学系光軸方向の被露光基板のずれ量を計測するた
めの基板、前記投影光学系の光軸に垂直な方向の被露光
基板のずれ量を計測するための基板、および前記投影露
光装置の状態を計測するための基板のいずれかであるこ
とを特徴とする請求項1〜20のいずれか1つに記載の
投影露光装置。 - 【請求項22】 請求項1〜21のいずれかに記載の投
影露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とす
るデバイス製造方法。
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