JPH11305325A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH11305325A
JPH11305325A JP10808798A JP10808798A JPH11305325A JP H11305325 A JPH11305325 A JP H11305325A JP 10808798 A JP10808798 A JP 10808798A JP 10808798 A JP10808798 A JP 10808798A JP H11305325 A JPH11305325 A JP H11305325A
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film
pressure plate
paper
camera
light
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竜夫 齊藤
Akio Omiya
秋夫 大宮
Hisashi Hamada
寿 浜田
Tokuji Sato
徳次 佐藤
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リーダーペーパーあるいはトレーラーペーパ
ーを巻取りスプールに緊密に巻きつけることができるよ
うにしたカメラを提供する。 【解決手段】 フイルム初期送りの際には、巻き上げ開
始直後はトンネル隙間は小さい隙間である220タイプ
用のG1に設定された状態で行われるので、写真フイル
ム16がトンネル隙間を通過する際に軽く挟まれてテン
ションが掛かった状態でスプール17にしっかり巻きつ
けられるので、写真フイルム16が巻き緩むことがな
く、写真フイルム16の巻き太りによる給送不能等が発
生することがない。接合テープ16c部分が圧板42を
通過する際には、トンネル隙間が大きい隙間である12
0タイプ用のG2になるように、圧板位置に切替えるの
で、220タイプのみならずこれよりも厚い120タイ
プのフイルムであっても、最も厚みの増す接合テープ1
6cの貼着部分が円滑に圧板42を通過し、確実なフイ
ルム送りが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遮光紙付きフイルム
を用いるカメラに関するもので、詳しくは遮光紙の有無
等によってフイルム全長の中で厚みが異なる遮光紙付き
フイルムを使用するカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】遮光紙付きフイルムとしてブローニーフ
イルムが広く用いられている。ブローニーフイルムには
120フイルムと220フイルムとがあり、120フイ
ルムは遮光紙がフイルムの全長よりも長く、フイルムの
先端側と後端側にそれぞれ所定長さのリーダーペーパー
(先端側遮光紙),トレーラーペーパー後端側遮光紙)
が延びている。220フイルムは、フイルムの背面には
遮光紙がなく、フイルムの先端側と後端側にそれぞれ所
定長さの遮光紙を接合してリーダーペーパー,トレーラ
ーペーパーとしたものである。
【0003】ブローニーカメラは、上記120フイルム
と220フイルムとの双方を装填して使用することがで
きるようになっている。120フイルムと220フイル
ムとでは、フイルムの背面に遮光紙があるか否かによっ
て厚みが異なるため、露光位置でフイルムを背面側から
支持する圧板の位置をフイルムの種類によって切り換
え、カメラ本体側のフイルムレールとの間にそれぞれ適
正なトンネル隙間が形成されるようにしてある。
【0004】いずれのブローニーフイルムもスプールに
巻き付けたままの状態で取り扱われるが、未使用時には
外周側に巻きつけられたリーダーペーパーによってフイ
ルムの遮光を行い、使用後には外周側に巻きつけられた
トレーラーペーパーによってフイルムの遮光を行うよう
にしている。したがって、遮光紙には遮光性の高いもの
が用いられることはもとより、フイルムの外周に倣って
隙間なく巻きつけることができ、しかも多層に巻きつけ
ても全体の巻径があまり太くならないように、柔軟で薄
いものが用いられている。
【0005】ところで、120フイルムではフイルムの
先端が接合テープによって遮光紙に貼りつけられ、22
0フイルムではフイルムの先端と後端とがそれぞれ遮光
紙に貼りつけられている。したがって120フイルム
は、フイルムリーダー側から順に、遮光紙だけの厚み部
分、遮光紙とフイルムと接合テープとを合わせた厚み部
分、遮光紙とフイルムとを合わせた厚み部分、そして遮
光紙だけの厚み部分と、全長にわたってその厚みが異な
っている。また、220フイルムも、遮光紙だけの厚み
部分、遮光紙とフイルムと接合テープとを合わせた厚み
部分、フイルムだけの厚み部分、遮光紙とフイルムと接
合テープとを合わせた厚み部分、遮光紙だけの厚み部分
と、同様に全長でその厚みが異なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、120
フイルム,220フイルムのいずれもが、その全長にわ
たって厚みが不均一であるにも係わらず、これまでのブ
ローニーカメラではフイルムの種類に応じて圧板の位置
を切り換えているだけである。ところが、120フイル
ムを使用する場合には、フイルムと遮光紙とを合わせた
厚みに応じて圧板の位置を設定すると、リーダーペーパ
ーを給送する間はトンネル隙間が広すぎて巻取りスプー
ルの給送トルクが軽くなる。
【0007】このため、リーダーペーパーが巻取りスプ
ールに緩く巻かれてしまい、いわゆる巻き太りが生じや
すい。そして、撮影途中でフイルム巻取り室の壁面に遮
光紙部分が接して給送不良を発生させたり、あるいはト
レーラーペーパーまで巻取りスプールに巻きつけようと
しても、巻取りスプールの両端に設けられた一対のフラ
ンジ間にトレーラーペーパーが収まらずに遮光不良を生
じさせる原因となる。同様に、トレーラーペーパーの巻
取り時においても、トンネル隙間が広すぎるとトレーラ
ーペーパーが緩く巻かれることになり、巻き太りによる
遮光不良が生じやすくなる。なお、220フイルムを使
用する場合であっても、リーダーペーパーやトレーラー
ペーパーの厚みがフイルム自体の厚みよりも薄くなると
同様に生じてくるおそれがある。
【0008】本発明は上記従来技術の欠点を解決するた
めになされたもので、リーダーペーパーあるいはトレー
ラーペーパーを巻取りスプールに緊密に巻きつけること
ができるようにしたカメラを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、フイルムの先端側及び後端側に遮光用
のリーダーペーパー及びトレーラーペーパーが設けられ
た遮光紙付きフイルムが用いられるカメラにおいて、カ
メラ本体に設けられたフイルムレールとの間に少なくと
も広狭2種類のトンネル隙間を形成する2位置間で移動
自在な圧板と、リーダーペーパーとフイルムの先端とを
接合している接合テープが圧板まで給送される前のリー
ダーペーパー給送期間中は圧板をトンネル隙間が狭い第
1の位置に移動させ、前記リーダーペーパー給送期間の
後には圧板をトンネル隙間が広い第2の位置に移動させ
る圧板位置切替装置とを備えたものである。
【0010】また、前記圧板位置切替装置は、前記接合
テープが圧板を通過した後、第2の位置にある圧板を遮
光紙付きフイルムの種類に応じた第3の位置に移動させ
るものであり、前記遮光紙付きフイルムの給送はフイル
ム送りモータの駆動によって行われるとともに、前記リ
ーダーペーパー給送期間の終了は、前記フイルム送りモ
ータの駆動が開始されてから所定時間の経過もしくはリ
ーダーペーパーの所定長さ分の給送が検知されたことを
もって、又は前記接合テープもしくはフイルムの先端が
給送路上に設けられたフォトセンサで光電検知されたこ
とをもって決められるものである。
【0011】また、少なくともフイルムの先端側及び後
端側に遮光用のリーダーペーパー及びトレーラーペーパ
ーが設けられた遮光紙付きフイルムが用いられるカメラ
において、カメラ本体に設けられたフイルムレールとの
間に少なくとも広狭2種類のトンネル隙間を形成する2
位置間で移動自在な圧板と、フイルムの最終コマに撮影
を行った後、少なくともフイルム給送を開始してフイル
ムの後端が圧板を通過するまでは圧板をトンネル隙間が
広い第2の位置に保持し、フイルムの後端が圧板を通過
した後のトレーラーペーパー給送期間中は圧板をトンネ
ル隙間が狭い第1の位置に移動させる圧板位置切替装置
とを備えたものである。
【0012】更に、前記遮光紙付きフイルムの給送はフ
イルム送りモータの駆動によって行われるとともに、前
記トレーラーペーパー給送期間の開始は、トレーラーペ
ーパーとフイルムの後端とを接合している接合テープも
しくはトレーラーペーパーの先端が給送路上に設けられ
たフォトセンサで光電検知されたことをもって決められ
るものであり、前記圧板位置切替装置は、リーダーペー
パーとフイルムの先端とを接合している接合テープが圧
板まで給送される前のリーダーペーパー給送期間中は圧
板を前記第1の位置に移動させ、前記リーダーペーパー
給送期間の後には圧板を前記第2の位置に移動させるも
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】図2は、裏蓋10を開放した状態
のカメラ本体11を背面側から見たものである。アパー
チャ12を有するフイルム通路13の両側には、フイル
ム供給室14とフイルム巻取り室15とが配置されてい
る。フイルム供給室14にはブローニーサイズの写真フ
イルム16が、フイルム巻取り室15には空のスプール
17が装填される。空のスプール17の回動孔17aに
は、スプール回転軸18(図1参照)が入り込み、この
スプール回転軸18の回転によりフイルム16を空のス
プール17に巻き取る。
【0014】ブローニーフイルム16は、予めスプール
17に巻き付けられた形態とされており、このままフイ
ルム供給室14に装填される。装填後は、リーダーペー
パーの先端をフイルム巻取り室15のスプール17の溝
17bに差し込み、図示していない巻き上げボタンの押
下操作によりスプール17をフイルム巻き上げ方向に回
転し、リーダーぺーパーをスプール17に2〜3巻分だ
け巻き付ける。なお、リーダーペーパーの先端に係止孔
を設け、この係止孔をスプール17の溝17b内に設け
た爪に係止させるようにした写真フイルムの場合には、
リーダーペーパー先端を溝内に挿入して爪に係止孔を係
止させるだけでよく、上記2〜3巻きのスプール巻取り
操作は不要になる。この後に、ヒンジ19を中心として
裏蓋10を閉めると、裏蓋10で検出ピン20が押され
て裏蓋スイッチ21(図3参照)がオンになり、裏蓋1
0の閉じ位置が検出される。そして、この検出に連動し
て後に説明するようにフイルム初期送りが自動的に行わ
れる。
【0015】アパーチャ12とフイルム供給室14との
間のフイルム通路13には透明窓22が設けてあり、こ
の透明窓22内に図3に示すように、フォトセンサから
なるバーコードセンサ23が配置されている。このバー
コードセンサ23は、写真フイルム16に記録されたバ
ーコード24を読み取る。バーコード24は接合テープ
16cの表面に記録されており、幅の異なる2種類の黒
バーと白バーとの組み合わせにより、フイルム種別、フ
イルム感度、フイルム枚数のデータが記録されている。
接合テープ16cは、リーダーペーパー16aにフイル
ム16bの先端を重ね、この重ね合わせ部分に貼り付け
られている。バーコードセンサ23はフォトセンサから
構成されており、フイルム通路13内の写真フイルム1
6に赤外線を照射し、反射光を受光する。このバーコー
ドセンサ23は、受光した反射光の強度に応じた信号レ
ベルの光電信号を出力し、これをコントローラ25に送
る。
【0016】図2に示すように、フイルム巻取り室15
内のフイルム通路13側部分には、写真フイルム16に
接触して回転するカウンタローラ26が配置されてい
る。図1に示すように、カウンタローラ26にはギヤ2
7,28を介して、搬送エンコーダ29が連結されてい
る。搬送エンコーダ29は、エンコード板29aとフォ
トインタラプタ29bとパルス発生器29c(図3参
照)とから構成されている。エンコード板29aには、
一定ピッチで放射状にスリットが形成されている。フォ
トインタラプタ29bは、エンコード板29aのスリッ
トの通過を検出する。図3に示すように、パルス発生器
29cは、フォトインタラプタ29bがスリットを検出
すると1個のパルス(搬送パルス)を発生する。この搬
送パルスはコントローラ25に送られる。
【0017】コントローラ25は、ドライバ35aを介
してフイルム送りモータ35を回転させる。更に、コン
トローラ25は、バーコードセンサ23からのバーコー
ド検出信号に基づき前記テープ16cの通過を検出し、
この検出タイミングに基づき、搬送エンコーダ29から
の搬送パルス数のカウントを開始する。そして、コント
ローラ25は、カウント値が予め定めた一定値に達した
ときに、写真フイルム16の1コマ目がアパーチャ12
にセットされたことを検出する。また、撮影後の1コマ
送りでは、コントローラ25は、搬送エンコーダ29か
らの搬送パルス数が1コマ送り分に達したか否かを判定
してコマ送りを行う。
【0018】更に、コントローラ25は、ドライバ36
aを介して圧板位置切替えモータ36を回転させる。ま
た、コントローラ25には、周知のように測光部30、
AF部31、露光部32、レリーズスイッチ33、液晶
表示パネル(LCD)34等が接続されており、レリー
ズ操作により撮影が行われる。
【0019】図2に示すように、アパーチャ12の上下
には、フイルムレール40,41が配置されている。フ
イルムレール40,41は、裏蓋10の側に向けて僅か
に突出し、且つ、フイルム送り方向に沿って長く形成し
た細幅の突条から構成されている。そして、圧板42と
平行な表面(フイルム走行面)40a,41aがフイル
ム乳剤面側の画面範囲外の両側縁部に接触して、フイル
ム走行時の案内面とされている。
【0020】上側フイルムレール40の上方及び下側フ
イルムレール41の下方には、フイルムレール40,4
1に沿って、細幅の一対の突条からなる圧板受けレール
43,44が設けられている。図4に示すように、上側
圧板受けレール43の圧板42と平行な表面43aは、
フイルムレール40のフイルム走行面40aよりも裏蓋
10の側に向けて僅かに突出して形成されている。同様
に下側の圧板レール44も構成されている。
【0021】また、下側の圧板受けレール44の上端面
と、上側の圧板受けレール43の下端面との間隔は、フ
イルム幅よりも僅かに広くされている。したがって、こ
れら端面により、写真フイルム16の両側縁がずれるこ
とのないように案内される。また、フイルムレール4
0,41のフイルム走行面40a,41aと、圧板受け
レール43,44の圧板受け面43a,44aとの間の
段差分が厚みの薄いフイルム、本実施例では220ロー
ルフイルムに応じたトンネル隙間G1となり、このG1
は0.235±0.05mmの範囲に設定されている。
【0022】図2に示すように、裏蓋10には、一対の
取付金具46とガイドピン47とを介して圧板42が撮
影光軸方向に沿って変位自在に取り付けられている。ま
た、裏蓋10と圧板42との間には一対の圧板バネ48
が配置されており、圧板42をフイルム通路13側に付
勢している。なお、取付金具46とガイドピン47とを
介して圧板42を裏板10に取り付ける代わりに、圧板
バネ48の自由端部48aを圧板によりスライド自在に
保持させることにより、圧板を裏蓋に取り付けてもよ
い。
【0023】前記アパーチャ12の四隅から少し離れた
位置で、前記上側圧板受けレール43の上方及び下側圧
板受けレール44の下方にはガイド孔50が形成されて
いる。これら4個のガイド孔50は撮影光軸方向に形成
されている。このガイド孔50には、押動ピン51が撮
影光軸方向で出没自在に配置されている。押動ピン51
はつば付きとされており、図4に示すように、このつば
51aがガイド孔50の縁面50aに当たることで、ガ
イド孔50からフイルム通路13側に脱落することのな
いようにされている。
【0024】図1に示すように、各押動ピン51は、押
動カム55によりシフトされる。押動カム55は各押動
ピン51に対応する位置に配置されており、上下の押動
カム55が連結軸56を介して接続されている。上側の
押動カム55には同軸でギヤ57が固定されており、こ
のギヤ57は、圧板位置切替え用減速ギヤ列58を介し
て圧板位置切替えモータ36に連係されている。
【0025】圧板位置切替え信号を受けると、コントロ
ーラ25は圧板位置切替えモータ36を回転させる。圧
板位置切替え用ギヤ列58はモータ36の回転を減速し
て押動カム55に伝達する。これにより、押動カム55
が回転して、押動ピン51を光軸方向にシフトさせる。
このシフトにより、図4(B)に示すように、圧板受け
レール43の圧板受け面43aよりも押動ピン51の先
端が突出して、フイルム走行面40aと圧板42との間
のトンネル隙間がG1からG2に切り替えられる。これ
ら押動ピン51,押動カム55,連結軸56により圧板
位置切替装置52が構成されている。なお、本実施形態
では、アパーチャ12に対してフイルム供給室側の押動
カム55とフイルム巻取り室側の押動カム55とは、互
いに反対側に回転するようにしているが、これは同方向
に回転させてもよい。
【0026】図1に示すように、圧板位置切替モータ3
6の駆動軸には、モータ回転数エンコーダ68が取り付
けられている。モータ回転数エンコーダ68は、搬送エ
ンコーダ29と同様に構成されており、エンコード板6
8aとフォトインタラプタ68bとパルス発生器(図示
せず)とを備えている。フォトインタラプタ68bは、
エンコード板68aの切欠きの通過を検出し、この検出
に対応して1個のパルス(モータ回転パルス)を発生す
る。
【0027】このモータ回転パルスはコントローラ25
に送られる。コントローラ25はこのフォトインタラプ
タ68bのパルス数をカウントすることにより、圧板位
置切替えモータ36の回転数を得る。同様にして、スプ
ール回転軸18にもスプール回転数エンコーダ69が取
り付けられおり、フォトインタラプタ69bによりエン
コード板69aのスリットを検出することにより、スプ
ール回転軸18の回転数に応じたスプール回転パルスを
発生し、これをコントローラ25に送る。
【0028】図4及び図5に示すように、120タイプ
及び220タイプ用の各トンネル隙間G1,G2を精度
良く設定するために、押動カム55の軸孔60を撮影光
軸方向に長い長孔に形成してある。この軸孔60により
押動カム55の軸55aが撮影光軸方向に移動自在に保
持される。また、連結軸56を圧板42側に付勢するた
めのカムバネ板62が設けてある。このカムバネ板62
の付勢力F1は、圧板バネ48の付勢力F2よりも大き
くなるように設定されている。図4(B)及び図5
(B)に示すように、押動カム55が120タイプ用シ
フト位置にあるときには、この押動カム55により押動
ピン51がシフト量S0で圧板方向に変位させられる。
【0029】また、カムバネ板62により、押動ピン5
1のつば51aがガイド孔50の縁面50aに当たるよ
うに、押動ピン51が付勢される。これにより、押動ピ
ン51は常に一定量だけ突出する。したがって、ガイド
孔50の縁面50aからフイルムレール40,41の走
行面40a,41aまでの距離LGと、押動ピン51の
先端面51bからつば51aまでの距離LPとの寸法精
度を上げておくことにより、たとえ押動カム55のシフ
ト量にある程度の寸法誤差があっても、この寸法誤差の
影響を受けることがなく、圧板42とフイルム走行面4
0aとのトンネル隙間G2を0.4±0.02mmの範囲
に精度よく保つことができる。
【0030】また、図4(A)及び図5(A)に示すよ
うに、押動カムが220タイプ用シフト位置にあるとき
には、押動カム55が軸孔60内で圧板方向にカムバネ
板62の付勢で押しつけられているものの、シフト量は
最小であるため、押動ピン51の先端51bは圧板受け
レール43の受け面43aよりも圧板方向に突出するこ
とはなく、圧板受けレール43の受け面43aに圧板4
2が当たるように、圧板バネ48で付勢された状態にな
る。
【0031】図1に示すように、フイルム供給室側の上
側押動カム55を回転させるギヤ57の上部には、表示
ドラム70が配置されている。この表示ドラム70の周
面には、前記トンネル隙間が120タイプ用か220タ
イプ用かを表示するための「120」及び「220」の
数字が表示されている。この表示ドラム70の数字は、
カメラ本体11の背面に形成した表示窓(図示せず)か
ら観察され、これにより現在トンネル隙間がどのタイプ
のものにセットされているかを簡単に知ることができ
る。
【0032】他方の上側押動カム45の押動ピン41と
は反対側には、トンネル隙間検出スイッチ71が配置さ
れている。このトンネル隙間検出スイッチ71は、押動
カム55の周面に接触して接片71aが押されることで
他方の接片71bに接触して、現在設定されているトン
ネル隙間が120用か220用かを電気的に検出する。
この検出信号はコントローラ25に送られる。
【0033】図3はカメラのフイルム送り系と圧板切替
え系とを制御するためのブロック図である。コントロー
ラ25は、周知のように、レリーズスイッチ33等の操
作に応じて各部30〜32を制御して撮影を行う他に、
フイルム送りと圧板位置の切替えとを行う。
【0034】フイルム送り時には、フイルム送りモータ
35が回転され、これによりスプール回転軸18がフイ
ルム巻取り方向に回転して、フイルム16をスプール1
7に巻き取る。フイルム送りには、フイルム初期送り
と、1コマ送りと、フイルム最終送りとがある。
【0035】フイルム初期送りでは、写真フイルム16
をカメラにセットした後に裏蓋10を閉めると自動的に
行われ、最初の1コマ目の撮影コマをアパーチャ12に
セットするまでフイルム16を送る。1コマ送りは、シ
ャッタレリーズ操作後に行われ、1コマ分だけフイルム
16を送る。フイルム最終送りは、最後の撮影コマを撮
影した後にフイルム16の全部をスプール17に巻き取
るまでフイルム16を送る。
【0036】図6に示すように、フイルム初期送り時に
は、先ず裏蓋スイッチ21により裏蓋10が閉じられた
か否かが検出される。そして、裏蓋10が閉じられてい
る場合にはトンネル隙間検出スイッチ71により圧板位
置が読み取られる。そして、120用の圧板位置である
場合には、220用の圧板位置であるトンネル隙間G1
になるように、圧板位置の切替え処理が行われる。ま
た、220用の圧板位置である場合にはそのままとされ
る。次に、10秒の安全タイマが起動されるとともに、
搬送パルスのカウントが開始される。そして、フイルム
送りモータ35が起動され、フイルム送りが開始され
る。上述した安全タイマの値は常にチェックされてお
り、所定の10秒経過するまでに第1撮影コマがセット
されない時には、何れも図6中のタイムオーバーの処理
に従ってエラー処理が行われる。
【0037】フイルム送り中にバーコードセンサ23
が、リーダーペーパーの端部に貼付されている接合テー
プ16cの端部を検出するか、搬送パルスのカウントが
リーダーペーパーの先端から接合テープ16cの端部位
置までの距離に相当する「60」に達すると、接合テー
プ16c部分が圧板42を円滑に通過するように、22
0用の圧板位置であるトンネル隙間G1が、120用の
圧板位置であるトンネル隙間G2になるよう圧板位置の
切替え処理が行われる。また、接合テープ16cの端部
を検出するか、搬送パルスのカウントが60に達しない
まま、安全タイマが所定の時間(10秒)を経過する
と、給送エラーと判断され、フイルム送りモータ35が
停止し、初期送りエラー表示が液晶表示パネル34に表
示される。この場合には、裏蓋10を開いて、写真フイ
ルム16の再セットを行なう。
【0038】圧板42が120用の圧板位置に切替えら
れ、接合テープ16c上のバーコード24がバーコード
センサ23の位置に達すると、バーコードセンサ23
は、フイルム種類等を示すバーコード24の情報を読み
取る。また、バーコード24の読み取りと同時に、搬送
パルスのカウントがリセットされ、再び搬送パルスのカ
ウントが開始される。そして、搬送パルスのカウントが
バーコード24から写真フイルム16の1コマ目までの
間の距離に相当する「80」に達すると、フイルム送り
モータ35にブレーキがかけられた後に停止され、1コ
マ目がアパーチャ12にセットされる。また、安全タイ
マが所定の時間(10秒)を経過すると、給送エラーと
判断され、フイルム送りモータ35が停止し、初期送り
エラー表示が液晶表示パネル34に表示される。
【0039】1コマ目がアパーチャ12にセットされる
と、次に、フイルム初期送り中に読み取ったバーコード
に基づきフイルム種類が220ロールフイルムとされる
場合には、圧板位置切替えモータ36が起動され、圧板
位置が220ロールフイルム用のトンネル隙間G1に切
り換えられる。また、120ロールフイルムとされる場
合にはそのままとされる。また、液晶表示パネル34の
撮影枚数カウンタの表示が「1」にされる。このよう
に、フイルム初期送りの際には、巻き上げ開始直後はト
ンネル隙間は小さい隙間である220タイプ用のG1に
設定された状態で行われるので、写真フイルム16がト
ンネル隙間の通過する時に軽くテンションが掛かる状態
で挟まれながら給送される。従って、写真フイルム16
が軽く引っ張られるようにスプール17に巻きつけら
れ、巻き緩むことがなくなり、写真フイルム16の巻き
太りによる給送不能等が発生することがない。
【0040】そして、接合テープ16c部分が圧板42
を通過する際には、トンネル隙間が大きい隙間である1
20タイプ用のG2になるように、圧板位置に切替える
ので、220タイプのみならずこれよりも厚い120タ
イプのフイルムであっても、最も厚みの増す接合テープ
16cの貼着部分が円滑に圧板42を通過し、確実なフ
イルム送りが可能になる。
【0041】図7に示すように、圧板位置切替え処理で
は、先ずトンネル隙間検出スイッチ71により現在の圧
板位置が120用か220用かが読み取られる。そし
て、読み取った圧板位置が目標位置か否かが判定され、
目標位置でない場合に、圧板位置切替えモータ36が起
動される。また、このモータ起動に伴い安全タイマが起
動される。そして、トンネル隙間検出スイッチ71によ
り圧板位置が切り替わったか否かが検出される。圧板位
置が切り替わっている場合には、圧板位置切替えモータ
36にブレーキ(50msの逆転)がかけられた後にモ
ータ36が停止される。そして、この後に、液晶表示パ
ネル34のフイルム種別表示が切り換えられる。
【0042】また、圧板位置切替えモータ36を起動し
てから2秒経過しても圧板位置が切り替わらない場合に
は、圧板位置切替えモータ36を停止した後に、圧板位
置切替えエラー表示が液晶表示パネル34に表示され
る。エラー処理では、マニュアル操作によって圧板位置
切替え信号が入力され、再度の圧板位置切替え処理が行
われる。そして、このエラー処理においても圧板位置が
切り替わらない場合には液晶表示パネル34に故障表示
が行われる。
【0043】各コマの撮影を終了すると、その都度フイ
ルム送りモータ35が回転され、フイルム16が1コマ
分送られる。この1コマ送りの際は、カウンタローラ2
6に設けた搬送エンコーダ29からの搬送パルス数がカ
ウントされ、1コマ分の送り量が検出され、コマ送りが
確実に行われる。
【0044】図8に示すように、全てのコマの撮影が終
了すると、フイルム最終送りが行われる。先ず、トンネ
ル隙間検出スイッチ71により現在の圧板位置が120
用か220用かが読み取られる。220用のトンネル隙
間G1である場合には、120用のトンネル隙間G2に
なるように圧板位置の切替え処理が行われる。これによ
り、後部の接合テープ16c部分が圧板42を円滑に通
過するようになる。切替え処理後及び120用のトンネ
ル隙間の場合には、フイルム送りモータ35が起動され
る。
【0045】フイルム巻取りが開始され、バーコードセ
ンサ23がトレーラーペーパーを検出すると、接合テー
プ16c部分が圧板42を通過したと判断し、120用
の圧板位置であるトンネル隙間G2が、220用の圧板
位置であるトンネル隙間G1になるよう圧板位置の切替
え処理が行われる。また、トレーラーペーパーを検出し
ないまま、安全タイマが所定の時間(10秒)を経過す
ると、フイルム送りモータ35が停止された後に、最終
送りエラー表示が液晶表示パネル34に表示され、エラ
ー処理が行われる。エラー処理では、これ以降の撮影を
禁止する。
【0046】トンネル隙間G1になるよう圧板位置の切
替え処理が行われ、搬送エンコーダ29の搬送パルス数
が所定値に達した後に、搬送パルスの発生が停止するこ
とにより、フイルムの巻取り完了が判定される。そし
て、安全タイマが起動して所定の時間(3秒)を経過後
に、フイルム送りモータ35にブレーキ(50msの逆
転)がかけられた後にモータ35が停止される。そし
て、この後に、液晶表示パネル34に送り完了を示す
「E」が表示される。この状態でカメラの裏蓋10を開
け、撮影済みのフイルムが取り出された後、空となった
スプール17がフイルム巻取り室15にセットされる。
【0047】このように、フイルム最終送りの際には、
巻取り開始から後部の接合テープ16c部分が圧板42
を通過するまでは、トンネル隙間は大きい隙間である1
20タイプ用のG2に設定された状態で行われるので、
220タイプのみならずこれよりも厚い120タイプの
フイルムであっても、最も厚みの増す接合テープ16c
の貼着部分が円滑に圧板42を通過し、確実なフイルム
巻取りが可能になる。そして、接合テープ16cの貼着
部分が圧板42を通過後は、トンネル隙間が小さい隙間
である220タイプ用のG1になるように、圧板位置に
切替えるので、写真フイルム16がトンネル隙間の通過
する時に軽くテンションが掛かる状態で挟まれながら給
送される。従って、写真フイルム16が軽く引っ張られ
るようにスプール17にしっかり巻きつけられて巻き緩
むことがなくなり、写真フイルム16の巻き太りによる
給送不能等が発生することがない。
【0048】トンネル隙間はフイルム初期送りの際に読
み取られたフイルム種別に応じて予め自動設定される。
しかも電源をオフにしても押動カム55は変位すること
がないので、装填されたフイルム種別に応じた状態でト
ンネル隙間は維持される。したがって、カメラを使わな
い場合に電源をオフにしても、トンネル隙間が変更され
ることはなく、装填したフイルム種別に応じたトンネル
隙間になっている。これにより、トンネル隙間表示窓か
ら表示ドラム70の表示を確認することで、現在セット
されている写真フイルム16の種別を簡単に知ることが
できる。
【0049】なお、上述した実施形態では、フイルム種
別に応じた圧板位置切替えを、1コマ目がアパーチャ1
2にセットされた後に行っているが、接合テープ16c
が圧板42を通過した直後に、フイルム種別に応じた圧
板位置切替えを行っても良い。
【0050】また、上記実施形態では、圧板位置切替え
モータ36を用いて圧板位置の切替えを行うようにした
が、この他に、図9に示すように、フイルム送りモータ
35と遊星ギヤクラッチ59とを用い、フイルム送りモ
ータ35の回転により、フイルム送りと圧板位置の切り
替えとを選択的に行うようにしてもよい。なお、図1に
示す実施形態と同一構成部材に同一符号が付してある。
この場合には、図10に示すように、遊星ギヤクラッチ
59を、太陽ギヤ59aと、これに噛み合って回転する
遊星ギヤ59bと、遊星ギヤ59bを太陽ギヤ59aの
周りで転接させる揺動アーム59cと、アームシフト部
63とから構成する。
【0051】アームシフト部63はソレノイドから構成
されており、通電されていない場合は、内蔵するコイル
バネ63aにより揺動アーム59cをフイルム送り用ギ
ヤ列61(図9参照)の駆動歯車80に噛み合うように
位置させており、フイルム送りモータ35の回転をスプ
ール回転軸18に伝達する。また、圧板位置切り替え信
号によりソレノイドが通電されると、揺動アーム59c
が圧板位置切り替え用ギヤ列58の駆動ギヤ81側に回
転して、遊星ギヤ59bの回転が圧板位置切り替え用ギ
ヤ列58に伝達され、押動カム55が回転する。
【0052】なお、アームシフト部63を用いて強制的
に遊星ギヤ59bの噛み合い位置を変更する代わりに、
図11に示すように、フイルム送りモータ35の回転方
向を変えることで、遊星ギヤ59bの太陽ギヤ59a上
での噛み合い位置を変更して、フイルム送りモータ35
の回転を、スプール回転軸又は押動カムのいずれか一方
に選択的に伝達させてもよい。この場合には、フイルム
送りモータ35をフイルム送り方向に回転すると、太陽
ギヤ59aが時計方向に回転し、この回転に伴い遊星ギ
ヤ59bも太陽ギヤ59aの周りを時計方向に回転して
フイルム送り用ギヤ列61の駆動ギヤ80に噛み合う。
【0053】これにより、フイルム送りモータ35の回
転がフイルム送り用ギヤ列61に伝達され、スプール回
転軸18をフイルム巻取り方向に回転させて、スプール
17にフイルム16を巻き取る。また、フイルム送りモ
ータ35がフイルム送り方向とは反対側に回転すると、
遊星ギヤ59bが圧板位置切替え用ギヤ列の駆動ギヤ8
1に噛み合って、フイルム送りモータ35の回転を押動
カム55に伝達する。
【0054】写真フイルム16をフイルム収納室14に
セットしてフイルム初期送りを行った後に、トンネル隙
間を変更しようとすると、太陽ギヤ59aがフイルム送
り方向とは反対の押動カム回転方向に回転する。したが
って、この時に、遊星ギヤ59bがフイルム送り側駆動
ギヤ80に噛み合っていると、回転初期に僅かにフイル
ム送り側駆動ギヤ80がフイルム送り方向とは逆に回転
してしまい、これによりスプール回転軸18がフイルム
巻取り方向とは反対方向に少し回転してフイルム16に
巻き弛みが発生する。同様にして、圧板位置切替えを行
った後に、フイルムのコマ送りを行う場合にも、コマ送
り初期時に、遊星ギヤ59bが圧板位置切替え側駆動ギ
ヤ81に噛み合っていると、回転初期に僅かに圧板位置
切替え側駆動ギヤ81が逆転してしまい、これにより押
動カム45のシフト位置が変化する。
【0055】この巻き弛みやシフト位置の変更を防止す
るために、本実施形態では、図11に示すように、初期
回転吸収型の二重ギヤを用いている。この二重ギヤは、
2枚の副ギヤ80a,80bを互いに回転自在に同軸で
重ね合わせ、これらの副ギヤ80a,80bをその各対
向面に設けた係合突起80c,80dで係合させて構成
されている。下側の副ギヤ80aには、上側の副ギヤ8
0bとの対向面に72°のピッチで4個の係合突起80
cと1個のバネ板80eとが設けられている。また、上
側の副ギヤ80bには、下側の副ギヤ80aとの対向面
に72°のピッチで4個の係合突起80dと、バネ板8
0eの先端を受ける係合凹部80fとが設けられてい
る。そして、バネ板80eの先端が係合凹部80fに入
り込むように2枚の副ギヤ80a,80bが重ね合わさ
れている。
【0056】バネ板80eは、2つの副ギヤ80a,8
0bをその係合突起80c,80dの間がほぼ同じ隙間
になる中立位置に位置決めさせる。したがって、遊星ギ
ヤ59bがフイルム送り側駆動ギヤ80の副ギヤ80a
に噛み合ってフイルム送り方向とは反対方向に回転する
場合には、これら係合突起80c,80dの間の隙間で
この回転が吸収されるため、スプール回転軸にこの回転
が伝達されることがない。また、圧板位置切替え側駆動
ギヤ81もフイルム送り側駆動ギヤ80と同じ構成の副
ギヤ81a,81bから構成されている。
【0057】なお、中立位置を保持させるためにバネ体
80eを設けているが、これは省略してもよい。この場
合にも、回転方向が切り替わると、この初期回転により
各係合部の係合面が変わるため、初期回転が吸収され
る。したがって、遊星ギヤが噛み合っていた駆動ギヤに
遊星ギヤの駆動が伝達されることがなくなる。また、初
期回転吸収型の二重ギヤを用いる代わりに、一方向クラ
ッチを用いてもよく、この場合にも、揺動アームが切り
替わる前の初期回転における遊星ギヤの逆転が、スプー
ル回転軸や押動カム側に伝達されることがなくなる。
【0058】上記実施形態では、フイルム送りモータ3
5を用いてフイルムを自動的に巻き取るようにしたが、
これに代えて、フイルム巻取りレバーを用いて手動でフ
イルムを巻き取るカメラに本発明を実施してもよい。
【0059】上記実施形態では押動ピン51を用いて押
動カム55のシフトを圧板42に伝達させたが、この他
に、押動ピン51を省略して、押動カム55を圧板42
に直接に接触させて圧板42を撮影光軸方向にシフトさ
せてもよい。上記実施形態では、押動ピン51を4個用
いているが、本発明はこの個数に限定されることはな
い。フイルム走行面に対して平行に圧板42をシフトす
ることができるものであればよく、3個以上であれば何
個でもよい。
【0060】上記実施形態では、120タイプと220
タイプの二種類にトンネル隙間を設定したが、この他
に、図12に示すような押動カム83を用いてもよい。
この押動カム83は、220タイプ用シフト部83aを
基準にして、シフト量S1を有する新タイプ用シフト部
83bと、シフト量S2を有する120タイプ用シフト
部83cと、シフト量S3を有する新タイプ用シフト部
83dとを90°ピッチで順に有する。したがって、従
来のものとはフイルム厚さが異なる新タイプのフイルム
が提供された場合にも、これら新タイプ用シフト部83
b,83dを用いることで簡単に対応が可能になる。な
お、図12の押動カム83は、新タイプフイルムの厚み
が220タイプよりも厚く120タイプよりも薄い場合
のものであるが、この他に、220タイプよりも薄い新
タイプフイルムや、120タイプよりも厚い新タイプフ
イルムの場合には、当然のことながら、それに合わせて
シフト量を設定する。
【0061】また、新タイプフイルムのフイルム厚みが
予め分かっていない場合には、120タイプと220タ
イプとの間のシフト量を無段階に変化可能なカム形状に
しておき、このカムの回転変位からシフト量を求めて、
このシフト量により新タイプフイルムに対応するトンネ
ル隙間に設定してもよい。
【0062】また、上記実施形態では、押動カム55を
連結する連結軸56をカムバネ板62により付勢して押
動ピン51を圧板42側に付勢したが、この他に、押動
カム55をカムバネ板で付勢してもよい。更には、図1
3に示すように、押動カム55と押動ピン51との間に
バネ板85を設けて、バネ板85を介して押動ピン51
を圧板方向にシフトさせてもよい。この場合には、押動
カム55の回転によりバネ板85を曲げて押動ピン51
のつば51aがガイド孔50の縁面50aに当接するよ
うに押しつけるので、効率のよい押動が行える。なお、
上記実施形態と同じ構成部材には同一符号が付してあ
る。また、押動ピン51で圧板42をシフトさせる他
に、フイルム送り方向の2個の押動ピン51の先端に圧
板受けレールをかけ渡すように設け、これら上下方向に
配置した1対の可動圧板受けレールを介して圧板42を
変位させてもよい。
【0063】上記実施形態ではバーコードセンサ23を
用いて写真フイルム16のバーコードを読み取り、これ
に基づきトンネル隙間を自動的に設定するようにした
が、手動で切り替えるようにしてもよい。この場合に
は、圧板位置変更スイッチを操作してモータを圧板位置
切替え方向に回転させるなどして、圧板位置の切替えを
行う。
【0064】また、上記実施形態では、トンネル隙間を
最大設定値にしてフイルムの初期送りを行うようにした
が、このトンネル隙間は最大設定値に限定されることな
く、例えば220ロールフイルムの最大厚み部分が円滑
に通過することができる隙間であればよい。更には、1
20ロールフイルム用のトンネル隙間よりも大きな隙間
に設定してフイルム初期送りをしてもよく、この場合に
はフイルム初期送りの際の負荷をより一層軽減させるこ
とができる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、フイ
ルムの先端側及び後端側に遮光用のリーダーペーパー及
びトレーラーペーパーが設けられた遮光紙付きフイルム
が用いられるカメラにおいて、カメラ本体に設けられた
フイルムレールとの間に少なくとも広狭2種類のトンネ
ル隙間を形成する2位置間で移動自在な圧板と、リーダ
ーペーパーとフイルムの先端とを接合している接合テー
プが圧板まで給送される前のリーダーペーパー給送期間
中は圧板をトンネル隙間が狭い第1の位置に移動させ、
前記リーダーペーパー給送期間の後には圧板をトンネル
隙間が広い第2の位置に移動させる圧板位置切替装置と
を備えたから、リーダーペーパーあるいはトレーラーペ
ーパーを巻取りスプールに緊密に巻きつけることができ
るようにしたカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラの要部を裏蓋側から見た斜視図
である。
【図2】カメラの裏蓋を開けた状態のカメラ本体側と圧
板とを分解して示す斜視図である。
【図3】カメラの制御系を示すブロック図である。
【図4】トンネル隙間を説明するための縦断面図であ
り、(A)は、220ロールフイルム用のトンネル隙間
を表し、(B)は120ロールフイルム用のトンネル隙
間を表している。
【図5】トンネル隙間を説明するための横断面図であ
り、(A)は、220ロールフイルム用のトンネル隙間
を表し、(B)は120ロールフイルム用のトンネル隙
間を表している。
【図6】写真フイルムの初期送り処理を示すフローチャ
ートである。
【図7】圧板位置の切替え処理を示すフローチャートで
ある。
【図8】写真フイルムの最終送り処理を示すフローチャ
ートである。
【図9】フイルム送りモータを用いて圧板位置を切り替
える他の実施形態を示す斜視図である。
【図10】遊星ギヤクラッチを示す斜視図である。
【図11】二重ギヤを用いた遊星ギヤクラッチを示す斜
視図である。
【図12】別の実施形態における押動カムを示す平面図
である。
【図13】押動カムの位置を変えた他の実施形態を示す
横断面図である。
【符号の説明】
10 裏蓋 11 カメラ本体 12 アパーチャ 13 フイルム通路 35 フイルム送りモータ 36 圧板位置切替えモータ 40,41 フイルムレール 42 圧板 43,44 圧板受けレール 48 圧板バネ 50 ガイド孔 51 押動ピン 52 圧板位置切替装置 55 押動カム 59 遊星ギヤクラッチ 60 軸孔 62 カムバネ板 63 アームシフト部 80,81 駆動ギヤ 85 バネ板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 寿 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内 (72)発明者 佐藤 徳次 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フイルムの先端側及び後端側に遮光用の
    リーダーペーパー及びトレーラーペーパーが設けられた
    遮光紙付きフイルムが用いられるカメラにおいて、 カメラ本体に設けられたフイルムレールとの間に少なく
    とも広狭2種類のトンネル隙間を形成する2位置間で移
    動自在な圧板と、リーダーペーパーとフイルムの先端と
    を接合している接合テープが圧板まで給送される前のリ
    ーダーペーパー給送期間中は圧板をトンネル隙間が狭い
    第1の位置に移動させ、前記リーダーペーパー給送期間
    の後には圧板をトンネル隙間が広い第2の位置に移動さ
    せる圧板位置切替装置とを備えたことを特徴とするカメ
    ラ。
  2. 【請求項2】 前記圧板位置切替装置は、前記接合テー
    プが圧板を通過した後、第2の位置にある圧板を遮光紙
    付きフイルムの種類に応じた第3の位置に移動させるこ
    とを特徴とする請求項1記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前記遮光紙付きフイルムの給送はフイル
    ム送りモータの駆動によって行われるとともに、前記リ
    ーダーペーパー給送期間の終了は、前記フイルム送りモ
    ータの駆動が開始されてから所定時間の経過もしくはリ
    ーダーペーパーの所定長さ分の給送が検知されたことを
    もって、又は前記接合テープもしくはフイルムの先端が
    給送路上に設けられたフォトセンサで光電検知されたこ
    とをもって決められることを特徴とする請求項1又は2
    記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 少なくともフイルムの先端側及び後端側
    に遮光用のリーダーペーパー及びトレーラーペーパーが
    設けられた遮光紙付きフイルムが用いられるカメラにお
    いて、 カメラ本体に設けられたフイルムレールとの間に少なく
    とも広狭2種類のトンネル隙間を形成する2位置間で移
    動自在な圧板と、フイルムの最終コマに撮影を行った
    後、少なくともフイルム給送を開始してフイルムの後端
    が圧板を通過するまでは圧板をトンネル隙間が広い第2
    の位置に保持し、フイルムの後端が圧板を通過した後の
    トレーラーペーパー給送期間中は圧板をトンネル隙間が
    狭い第1の位置に移動させる圧板位置切替装置とを備え
    たことを特徴とするカメラ。
  5. 【請求項5】 前記遮光紙付きフイルムの給送はフイル
    ム送りモータの駆動によって行われるとともに、前記ト
    レーラーペーパー給送期間の開始は、トレーラーペーパ
    ーとフイルムの後端とを接合している接合テープもしく
    はトレーラーペーパーの先端が給送路上に設けられたフ
    ォトセンサで光電検知されたことをもって決められるこ
    とを特徴とする請求項4記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 前記圧板位置切替装置は、リーダーペー
    パーとフイルムの先端とを接合している接合テープが圧
    板まで給送される前のリーダーペーパー給送期間中は圧
    板を前記第1の位置に移動させ、前記リーダーペーパー
    給送期間の後には圧板を前記第2の位置に移動させるこ
    とを特徴とする請求項4記載のカメラ。
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