JP3665159B2 - カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真用ロールフイルムを用いるカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
約6cm幅の帯状の写真フイルムに遮光紙を取り付けた遮光紙付き写真フイルムをスプールに巻き付けた写真用ロールフイルムが知られている。この写真用ロールフイルムは、120タイプと220タイプの2種類のフイルムタイプがあり、120タイプの写真用ロールフイルムは、写真フイルムより長い遮光紙で写真フイルムのベース面全体を覆い、写真フイルムが遮光紙ごとスプールに巻き付けられている。また、220タイプの写真用ロールフイルムは、リーダーペーパー,トレーラーと称される遮光紙を写真フイルムの先端部と後端部に接合し、写真フイルムのベース面を覆う遮光紙を省略することにより、120タイプの約2倍の長さの写真フイルムがスプールに巻き付けられている。
【0003】
また、写真用ロールフイルムを用いる中判カメラでは、写真フイルムのベース面側の遮光紙の有無によって、撮影レンズの所定の結像面に対するフイルム面の位置が変わってしまうのを防止するために、写真フイルムの平面性を保持する圧板は、フイルムタイプに応じた位置に切り換え可能とされており、写真用ロールフイルムを装填する際に、この圧板の位置の切り換えを行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、中判カメラでは、カメラの外部に圧板の位置を「120」,「220」の文字で表示するものがあるが、装填した写真用ロールフイルムのフイルムタイプが外部に表示されないから、写真用ロールフイルムの装填後に、そのフイルムタイプと圧板の位置とが対応しているか否かを知ることはできないといった問題があった。
【0005】
一方、写真用ロールフイルムには、135タイプのパトローネの外壁に設けられているDXコードのように、フイルム感度,撮影可能コマ数等の情報をカメラ側に伝達する手段が設けられていないので、フイルム感度のセッティング等を手動で行わなければならず取扱が面倒であった。そこで、本出願人は、特願平7−235127号により遮光紙と写真フイルムとを接合する接合テープに、フイルム感度,写真用ロールフイルムのフイルムタイプ等の情報を表したバーコードを設け、写真フイルムの情報をカメラ側に伝達可能にした写真用ロールフイルムを提案している。
【0006】
しかし、この写真用ロールフイルムを用いて、カメラにフイルムタイプと圧板の位置の両方を表示するようにしたとしても、これらの表示の一致を撮影者が意識して確認しなければ、圧板が誤った位置のままで撮影が行われてしまう可能性がある。
【0007】
また、写真用ロールフイルムを用いるカメラでは、巻き取りスプール方向にだけ遮光紙付き写真フイルムを送る構造となっている。このため、装填した写真用ロールフイルムと圧板の位置とが対応していないことに気づいたとしても、遮光紙付き写真フイルムの給送を行った後では、カメラの内部では遮光紙による写真フイルムの遮光が解かれた状態になっているから、暗室やダークバッグ内等の暗黒下で、カメラの装填蓋、例えば裏蓋を開放し圧板の位置を切り換えなくてはならず面倒であった。
【0008】
本発明は、上記事情を鑑み、遮光紙付き写真フイルムの給送後にも、容易に圧板位置が切り換えられるカメラを提供することを目的とする。また、本発明は、装填された写真用ロールフイルムのフイルムタイプと圧板の位置とが対応しない状態で撮影が行われることを防止するカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のカメラでは、遮光紙付き写真フイルムをフイルム巻き取り室に給送して1コマ目をセットする間に前記バーコードを読み取り、フイルムタイプを識別する読み取り手段と、アパーチャに対向した位置で遮光紙付き写真フイルムを背後から保持するとともに、写真用ロールフイルムの装填する際に前記フイルムタイプに応じて光軸方向の位置が切り換え可能な圧板と、この圧板の切り換え位置を検出する圧板位置検出手段と、圧板位置検出手段で検出された圧板の位置が前記読み取り手段で識別されたフイルムタイプに適合しているか否かを判別する判別手段と、この判別手段により圧板の位置がフイルムタイプに適合していないことが判別されたときに警告を行う警告手段と、前記判別手段により圧板の位置がフイルムタイプに適合していないことが判別されたときに、前記巻取り室側駆動軸を回動自在にするとともに、前記フイルム装填室に設けた装填室側駆動軸によって前記装填室に装填されている写真用ロールフイルムのスプールを回転することによって、1コマ目がセットされた状態の前記遮光紙付き写真フイルムをフイルム装填室内のスプールに巻き戻す巻き戻し手段とを備えたものである。
【0011】
請求項記載のカメラでは、巻き戻し手段を、モータの駆動力でフイルム装填室内のスプールを回転させて、遮光紙付きフイルムの巻き戻しを行うようにしたものである。
【0012】
請求項記載のカメラでは、判別手段は、写真用ロールフイルムのフイルムタイプと圧板の位置に対応するフイルムタイプとが一致していないと判別した場合に、前記巻き戻し手段のモータを駆動させて、自動的に遮光紙付きフイルムの巻き戻しを行うようにしたものであり、請求項記載のカメラでは、遮光紙付きフイルムの巻き戻しを外部から指示するための操作部材を備え、前記判別手段は、前記操作部材の操作に応答して、前記巻き戻し手段のモータを駆動させて、遮光紙付きフイルムの巻き戻しを行うようにしたものである。
【0013】
請求項記載のカメラでは、巻き戻し手段による遮光紙付き写真フイルムの巻き戻し完了を検出する検出手段と、前記検出手段によって巻き戻しの完了が検出された際に、この巻き戻しの完了の直前に判別手段が写真用ロールフイルムのフイルムタイプと圧板の位置に対応するフイルムタイプとが一致していないと判別していた場合に、圧板の位置の切り換えを促す手段とを備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のカメラに用いる写真用ロールフイルムの外観を示す図2において、120タイプ及び220タイプの写真用ロールフイルム1は、従来の120タイプ及び220タイプの写真用ロールフイルムと同様な形態をしており、スプール2の軸部2aに、写真フイルム3(図3参照)と遮光紙4とからなる遮光紙付き写真フイルム5をロール状に巻き付け、遮光紙4の先端部4aをわずかに折って、粘着テープ6で止めてある。また、軸部2aの両端には、フランジ2bが形成されており、これらの各フランジ2bの中央には、軸装着穴2cが形成されている。
【0015】
図3は、120タイプの遮光紙付き写真フイルム5を真っ直ぐに伸ばした状態を示すものである。120タイプの写真用ロールフイルム1は、写真フイルム3が、例えば撮影コマの画面サイズを41.5×56mmのセミ判とした場合に、撮影可能コマ数が15コマ(または16コマ)となる標準的な長さのもの(以下、120標準タイプという)と,8コマ(または7コマ)となる長さのもの(以下、120ハーフタイプという)との2種類のものがある。なお、120標準タイプと120ハーフタイプとを区別する必要がない場合には、これらを120タイプと総称する。
【0016】
遮光紙4は、写真フイルム3よりも長尺なものが用いられ、その先端部4aには巻き取りスプールの爪に掛けるための孔4bが形成されている。写真フイルム3は、そのベース面を遮光紙4の黒色をした裏面とを合わせるように重ねられ、写真フイルム3の先端部の接合テープ7によって遮光紙4と接合されている。
【0017】
図4は、220タイプの遮光紙付き写真フイルム5を示すものである。この220タイプでは、遮光紙4は、写真フイルム3の先端部に接合テープ7で接合されたリーダペーパ8aと、写真フイルム3の後端部に接合テープ9で接合されたトレーラ8aとからなる。リーダペーパ8aの先端部4aには、120タイプと同様に孔4bが形成されている。220タイプの写真フイルム3は、120標準タイプに対して2倍の長さになっており、例えば撮影コマの画面サイズをセミ判とした場合に、撮影可能コマ数が30コマとなる。
【0018】
図3及び図4に示されるように、接合テープ7には、バーコード10が記録されている。図5に一例を示すように、バーコード10は、接合テープ7の白地の表面に黒色インクで写真フイルム3の幅方向に長いラインを印刷することにより形成されており、遮光紙4の先端部4a側から写真フイルム3の方向に、白い高反射面の先端クワイエットゾーン11と、黒い低反射面の黒バーと白い高反射面の白バーの二種類の面で構成されるデータ部12と、白い高反射面の後端クワイエットゾーン13とが順番に配されている。
【0019】
先端クワイエットゾーン11と後端クワイエットゾーン13は、データ部12の開始端と終了端を表している。データ部12は、幅の広い黒バー14a,幅の狭い黒バー14b,幅の広い白バー15a,幅の狭い白バー15bを所定に規則に従って交互に並べたものであり、その配列によって120標準タイプ,120ハーフタイプ,220タイプといったフイルムタイプと、写真フイルム3のフイルム感度と、白黒フイルム,ネガフイルム,リバーサルフイルムといった写真フイルム3の種類との情報を表現している。
【0020】
本発明を実施したカメラの外観を示す図6において、カメラ20のカメラ本体21の前面には、撮影レンズ22と、露出制御を行うための測光用窓23と、オートフォーカス用の一対の測距用窓24a,24bと、ファインダ25等とが設けられている。また、カメラ本体21の上面には、レリーズボタン26,撮影に必要な各種の情報が表示されるLCD(液晶ディスプレイ)27,露出制御のプログラムの切り換え等を行うため操作ダイアル28等が設けられている。
【0021】
撮影レンズ22は、測距用窓24a,24bを介して測距された被写体までの撮影距離に基づいてフォーカシングされる。レリーズボタン26は、浅く押した半押し位置と、さらに深く押した全押し位置との各位置へ押圧操作が可能にされており、半押し位置で測距及び測光が開始され、全押し位置でシャッタが作動されて撮影が行われる。また、このレリーズボタン26は、フイルム初期送り(ファーストフレームセット)を行う際の操作ボタンを兼ねている。レリーズボタン26には、レリーズスイッチ57(図1参照)が連動している。
【0022】
図7に、裏蓋29を開いた状態のカメラ本体21の背面側を示す。カメラ本体21の底面には、搬送スイッチ30が設けられている。この搬送スイッチ30は、巻と取りスイッチと巻き戻しスイッチの機能を兼ねており、ファーストフレームセットの完了してから第1コマ目の撮影が行われるまでの間に押圧操作すると、遮光紙付き写真フイルム5の巻き戻しの指示を行うことができる。また、第1コマ目の撮影以降に、搬送スイッチ30を押圧操作すると、全ての遮光紙付き写真フイルム5の巻き取りの指示を行うことができる。
【0023】
カメラ本体21内には、周知のように、フイルム装填室31とフイルム巻き取り室32とが設けられており、これらの間にはフイルム通路33が形成されている。撮影レンズ22の背後のフイルム通路33の部分には、写真フイルム3上の撮影コマの画面サイズを規定するためにアパーチャ34が形成されている。
【0024】
フイルム装填室31には、未使用の写真用ロールフイルム1が装填される。このフイルム装填室31の上壁には装填室側駆動軸31aが突出して設けられている。装填室側駆動軸31aは、その周面に係合突起31bが形成されており、スプール2の軸装着穴2cに挿入されて係合する。この装填室側駆動軸31aは、遮光紙付き写真フイルム5のファーストフレームセットの際には、回動自在にされて、装填された写真用ロールフイルム1からフイルム巻き取り室32に向けて遮光紙付き写真フイルム5が給送されることを許容する。また、巻き戻しの際には、装填室側駆動軸31aは、後述する給送モータ48の駆動力でスプール2を巻き戻し方向に回動して、給送された遮光紙付き写真フイルム5を写真用ロールフイルム1に巻き戻す。
【0025】
フイルム巻き取り室32には、巻き取りスプール35が配されている。この巻き取りスプール35は、スプール2と同じ形状のものであって、使用済の写真用ロールフイルム1の空きスプールである。写真用ロールフイルム1の装填時には、巻き取りスプール35のスリット35aに遮光紙4(リーダペーパ8a)の先端部4aを挿入する。巻き取りスプール35は、そのフランジの軸装着穴に係合した巻き取り室側駆動軸50a(図1参照)によって遮光紙付き写真フイルム5を巻き取る巻き取り方向に回転されるが、巻き戻し時には回動自在にされ、巻き取り室32からフイルム装填室31内の写真用ロールフイルム1に向けて遮光紙付き写真フイルム5が搬送されることを許容する。
【0026】
なお、巻き取りスプール35には、スリット35a内に爪35bが形成されており、この爪35bに遮光紙4の孔4bを係合させることにより、ファーストフレームセットに先立って、巻き取りスプール35を2,3回転させて遮光紙4を巻き取りスープル35に巻き付けて外れないようにする従来の操作を不要にしている。
【0027】
フイルム巻き取り室32内でフイルム通路33の近傍には、写真フイルム15の搬送量を検出するためのフイルムローラ37が配されている。このフイルムローラ37は、軸37aの両端に、例えばゴム製のローラ37bが設けられており、このローラ37bが遮光紙付き写真フイルム5に接触し、遮光紙付き写真フイルム5の搬送にともなって従動回転する。
【0028】
アパーチャ34とフイルム装填室31の間のフイルム通路33の壁面には、接合テープ7上のバーコード10の通過域に対面するように反射型のフォトセンサ38が設けられている。このフォトセンサ38は、フイルム通路33内の遮光紙付き写真フイルム5に赤外線を照射し、反射光を受光する。フォトセンサ38は、受光した反射光の強度に応じた信号レベルの光電信号を出力する。この光電信号の信号レベルに基づいて、写真フイルム3の検出と、バーコード10の読み取りとが行われる。なお、フォトセンサ38で赤外線を用いるのは、写真フイルム3にカブリを与えないためである。
【0029】
裏蓋29は、フイルム装填室31,フイルム巻き取り室32、フイルム通路33を背面側から覆い、カメラ本体21の内部を光密に遮光する。この裏蓋29の内面には、写真フイルム3を平面に保持する圧板39が設けられている。この圧板39は、周知のように写真フイルム3の裏側の遮光紙4の有無によって、撮影レンズ22に対してフイルム面の位置が変わるのを防止するために、圧板39の表面をアパーチャ34に近づけた220タイプ位置と、この位置よりも遮光紙4の厚み分だけカメラ本体21の背面側に遠ざけた120タイプ位置とにスライドで切り換えが可能にされ、アパーチャ34との間のトンネル量を変更できる。
【0030】
裏蓋29と圧板39と間には、圧板位置検出手段としての圧板スイッチ39aが配されている。この圧板スイッチ39aは、例えばスライド式のスイッチになっており、圧板39の背面側に設けられた突起に係合したレバーが圧板39の切り換え操作に連動してスライドされることにより、圧板39の位置に応じてON,OFFされる。圧板スイッチ39aは、圧板39が120タイプ位置の場合にはONとなり220タイプ位置の場合にはOFFとなる。なお、圧板スイッチ39aとしては、スライド式のスイッチの代わりにマイクロスイッチ等を用いてもよい。また、圧板39の位置に応じて導通パターンが変わるようにした導電パターンと複数の接触片とを用いたり、光学的なセンサを用いて圧板39の位置を検出してもよい。
【0031】
裏蓋29を閉じると、ロック爪29aがカメラ本体21側のロック穴21aに挿入され、裏蓋29がロックされる。また、この裏蓋29のロックには、裏蓋スイッチ58(図1参照)が連動している。
【0032】
カメラ2の電気的な構成を示す図1において、CPU40には、RAM40aと、各種の制御をするためのプログラムが書き込まれたROM40bとが接続されている。CPU40は、ROM40bのプログラムに基づいて、カメラ20の各部を制御するとともに、バーコード10の解読を行ってフイルム感度,フイルムタイプ,撮影可能コマ数の識別を行う。RAM40aは、装填された写真用ロールフイルム1のフイルム感度,フイルムタイプ,撮影可能コマ数を記憶する他に、各種の制御に必要なデータを一時的に記憶するワークメモリとして使用される。
【0033】
フォトセンサ38からの光電信号は、波形整形回路43に送られる。この波形整形回路43は、光電信号を適当なスレッシュホールドレベルで波形整形し、3段階の信号レベルの反射信号を出力する。反射信号は、フォトセンサ38が反射率の低い遮光紙4及びバーコード10の黒バー14a,14bを検出している時には「Lレベル」となり、反射率の高い白バー15a,15b、及び各クワイエットゾーン11,13を検出しているときには「Hレベル」となる。
【0034】
また、写真フイルム3を検出しているときには、その乳剤面の反射率が遮光紙4や黒バーよりも高く、白バーやクワイエットゾーン11,13よりも低いことに応じて、波形整形回路43は、反射信号を「Hレベル」よりも低く「Lレベル」よりも高い信号レベル(以下、便宜上「Mレベル」という)にする。この反射信号は、写真フイルム3の検出と、バーコード10の読み取り等を行うためにCPU40に送られる。
【0035】
フイルムローラ37の軸37aには、ギア44a,44bを介して搬送エンコーダ45が連結されている。搬送エンコーダ45は、例えば、放射状に一定ピッチの複数のスリットが形成され、軸37aの回転とともに回転するエンコード板45aと、このエンコード板45aのスリットの通過を監視するフォトインタラプタ45bと、フォトインタラプタ45bに接続され、フォトインタラプタ45bがスリットを検出するとエンコードパルスを発生するパルス発生器(図示省略)とから構成されている。なお、エンコード板に適当な幅の切り欠きを設けて、これの通過をフォトインタラプタで検出してもよく、またエンコード板の表面に低反射面と高反射面を設け、反射型のフォトセンサを用いてエンコードパルスを発生させてもよい。
【0036】
このように構成された搬送エンコーダ45は、フイルムローラ37が一定角度回転する毎、すなわち遮光紙付き写真フイルム5が一定の長さだけ搬送される毎に、1個のエンコードパルス(以下、搬送パルスという)を発生する。この例では、写真フイルム3が1コマ分の長さだけ送られた時に約40個の搬送パルスが発生する。搬送パルスは、搬送カウンタ46に送られる。
【0037】
搬送カウンタ46は、写真フイルム3の搬送長を測定するためのものであり、CPU40によって、そのカウンタ値Csが「0」にリセットされ、搬送パルスが入力される毎にカウント値Csを1ずつインクリメントする。この搬送カウンタ46のカウント値Csは、給送及び巻き戻し時の遮光紙付き写真フイルム5の搬送を制御するためにCPU40に送られる。
【0038】
ドライバ47は、CPU40に制御されて、給送モータ48を正転及び逆転する。この給送モータ48の回転は、駆動伝達機構49に伝えられる。駆動伝達機構49は、減速ギア列,クラッチ機構等から構成されており、給送モータ48の回転をその回転方向に応じて、フイルム巻き取り室32の上部に配されたギア50またはフイルム装填室31の上部に配されたギア51に伝達する。ギア50の下面には巻き取り室側駆動軸50aが、ギア51の下面には装填室側駆動軸31aがそれぞれ形成されている。
【0039】
駆動伝達機構49は、給送モータ48が正転したときには、その回転でギア50を回転させ、巻き取り室側駆動軸50aに係合した巻き取りスプール35を巻き取り方向に回転するとともに、ギア51を減速ギア列から切り離して装填室側駆動軸31aを回動自在にする。また、駆動伝達機構49は、給送モータ48が逆転したときには、その回転でギア51を回転させ、装填室側駆動軸31aを介してフイルム装填室31内のスプール2を巻き戻し方向に回転するとともに、ギア50を減速ギア列から切り離して巻き取り室側駆動軸50aを回動自在にする。
【0040】
給送モータ48には、モータエンコーダ55が連結されている。このモータエンコーダ55は、搬送エンコーダ45と同様な構成となっており、給送モータ48が一定角度だけ回転する毎に1個のエンコードパルス(以下回転パルスという)を発生する。このモータエンコーダ55は、バーコード10の各バーの幅を測定するのに十分な個数の回転パルスを発生するようにされており、接合テープ7がフォトセンサ38を通過する前後では、写真フイルム3が1mm搬送される間に7個程度の回転パルスを発生する。モータエンコーダ55は、回転パルスを回転カウンタ56に送る。
【0041】
回転カウンタ56は、バーコード10の各バーの幅を測定するためのものであり、CPU40によってカウンタ値Cmが「0」にリセットされ、回転パルスが入力される毎にカウンタ値Cmを1ずつインクリメントする。この回転カウンタ56のカウント値Cmは、CPU40に送られる。CPU40は、カウント値Cmに基づいて、データ部12の各バーの幅が幅広であるか幅狭であるかを判別し、バーコード10の情報を解読する。
【0042】
なお、巻き取りスプール35の巻き取り径は、遮光紙付き写真フイルム5の巻き取り量が増えるにつれて増大するため、回転パルスの個数と遮光紙付き写真フイルム5の搬送長とは比例関係にない。しかし、接合テープ7がフォトセンサ38を通過している間の巻き径の変化は微小であるから、この間の回転パルスの個数と接合テープ7の移動長とが比例しているとしても差し支えないので、回転パルスの個数を基にデータ部12の各バーの幅を測定することが可能である。
【0043】
これらフォトセンサ38、波形整形回路43,モータエンコーダ55,回転カウンタ56及びCPU40でバーコードの読み取り手段を構成している。
【0044】
圧板スイッチ39aは、CPU40に接続されており、CPU40は、この圧板スイッチ39aのON,OFFにより圧板39が120タイプ位置か220タイプ位置のいずれにあるかを検知し、この検知結果に対応したフイルムタイプとバーコード10から得られるフイルムタイプとが一致しているか否かを判別する。
【0045】
レリーズスイッチ57は、レリーズボタン26の押圧操作に連動して作動され、レリーズボタン26が半押し位置まで押し込まれると半押し信号を出力し、全押し位置まで押し込まれると全押し信号を出力する。半押し信号と全押し信号とは、CPU40に送られる。なお、半押し信号と全押し信号とを区別する必要がない場合には、これらをレリーズ信号と総称する。
【0046】
裏蓋スイッチ58は、ロック穴21a内に設けられており、裏蓋29の開閉動作に連動して作動し、裏蓋29の開閉状態に応じた開閉信号を出力する。開閉信号は、裏蓋29が開いている状態では「Lレベル」となり、裏蓋29が閉じた状態では「Hレベル」となる。この開閉信号は、裏蓋29の開閉状態を検知するために、CPU40に送られる。
【0047】
搬送スイッチ30は、押圧操作された時に、ONとなって搬送信号をCPU40に送る。この搬送信号は、ファーストフレームセットが完了してから第1コマ目の撮影が行われるまでの間では、巻き戻しを指示するための巻き戻し信号として扱われ、第1コマ目の撮影以降では、巻き取りを指示する巻き取り信号として扱われる。
【0048】
測光部60は、測光用窓23の内側に配された測光用センサを用いて被写体輝度を測光し、この測光結果をCPU40に送る。CPU40は、この測光結果とフイルム感度に基づいて、撮影に最適な絞り値とシャッタ速度を算出する。AF部61は、測距用窓24a,24bの内側に配された測距用センサと、撮影レンズ42を駆動するためのモータ等とからなり、撮影レンズ22を駆動してフォーカシングを行う。
【0049】
露光部62は、シャッタ機構、絞り機構からなり、レリーズボタン26が全押しされた時に、CPU40で算出された絞り値とシャッタ速度で絞り機構及びシャッタ機構を作動させ写真フイルム3を最適な露光量で露光する。また、露光部62は、シャッタ機構の作動完了毎、すなわち1コマの撮影完了毎に露光完了信号をCPU40に送る。
【0050】
残数カウンタ63は、CPU40に制御されて撮影可能な残りのコマ数をカウントする。この残数カウンタ63のカウント値の初期値としては、バーコード10を読み取って得られるタイプデータに応じた撮影可能コマ数がセットされ、1コマの撮影が完了する毎にカウント値Cfが1ずつデクリメントされる。なお、残数カウンタ63を用いる代わりに、RAM40aを用いて残りコマ数をカウントしてもよい。同様に、搬送カウンタ46,回転カウンタ56の代わりに、RAM40aを用いて、搬送パルスと回転パルスをカウントしてもよい。
【0051】
LCDドライバ65は、LCD27を駆動して各種の表示を行う。図8に一例を示すように、LCD27には、装填された写真用ロールフイルム1が120タイプであるか220タイプであるかを示すフイルムタイプ表示66a,フイルムカウンタとしてのコマ数表示66b,CPU40で算出されたシャッタ速度と絞り値を示すシャッタ速度表示66c及び絞り値表示66d,装填された写真フイルム3のフイルム感度を示すフイルム感度表示66e,バーコードの読み取りエラーが発生した時に点滅するエラー表示66f,バッテリの残量が少なくなったときに点滅するバッテリ残量表示66g等が表示される。
【0052】
フイルムタイプ表示66aは、装填された写真用ロールフイルム1のフイルムタイプを表示する機能の他に、圧板39の位置に対応するフイルムタイプとバーコード10から得られるフイルムタイプとが一致していない場合、すなわち圧板設定ミスの場合に、圧板39の位置が正しくないことを撮影者に警告する機能と、巻き戻し完了後に圧板39の切り換えを促す機能を持っている。例えば、圧板設定ミスを警告する場合には、フイルムタイプ表示66aの「120」と「220」の文字が同時に点滅し、圧板39の切り換えを促す場合には、「120」と「220」の文字が交互に点滅する。
【0053】
次に上記構成の作用について図9ないし図13を参照しながら説明する。写真用ロールフイルム1を装填する際には、撮影者は、カメラ本体21の裏蓋29を開いた状態にして、装填する写真用ロールフイルム1のフイルムタイプに応じて、圧板39の位置を120タイプ位置または220タイプ位置のいずれかにスライドして設定する。この設定した圧板39の位置により、圧板スイッチ39aがONまたはOFFとなる。
【0054】
次に、スプール2の軸装着穴2cに装填室側駆動軸31aを係合させて、写真用フイルムロール1をフイルム装填室31に装填し、粘着テープ6を剥がしてから、折り曲げられていた遮光紙4の先端部4aを伸ばし、これを巻き取りスプール35のスリット35aに差し込んで、爪35bに孔4bを係合させる。この後に、裏蓋29を閉じる。
【0055】
CPU40は、図9に示すメイン処理を常時実行しており、レリーズ信号及び開閉信号,搬送信号を監視して、これらの信号の変化を調べている。裏蓋29が閉じられると、裏蓋スイッチ58からの開閉信号が「Lレベル」から「Hレベル」に変化する。この変化でCPU40は、ファーストフレームセットを行うためにFFS要求を内部レジスタにセットする。
【0056】
裏蓋29を閉じた後に、撮影者がレリーズボタン26を半押し位置または全押し位置まで押し込むと、レリーズスイッチ57からCPU40にレリーズ信号が入力される。CPU40は、このレリーズ信号を受けるとレリーズ処理を実行する。
【0057】
図10に示すように、レリーズ処理では、まず、内部レジスタ内にFFS要求がセットされているか否かが調べられる。前述のように、裏蓋29を閉じることにより内部レジスタにはFFS要求がセットされているため、CPU40は、撮影処理を行う代わりに、図11に示すFFS処理を実行する。なお、レリーズ信号の入力を待たずに、裏蓋29が閉じられた直後にFFS処理を実行するようにしてもよい。
【0058】
次に、CPU40は、給送モータ48を正転する。また、レジスタのFFS要求をクリアし、次回にレリーズボタン26が操作された時には、撮影処理が行われるようにする。給送モータ48の正転により、駆動伝達機構49は、ギア51を回動自在にするとともに、給送モータ48の回転をギア50に伝え、巻き取り室側駆動軸50aを介して巻き取りスプール35を巻き取り方向に回転させる。これにより、遮光紙付き写真フイルム5の遮光紙4が巻き取りスプール35に巻き取られ、これにともなって、フイルム装填室31内の写真用ロールフイルム1に巻き付けられていた遮光紙4がフイルム通路33を通って、巻き取りスプール35に向かって給送される。
【0059】
CPU40は、上述のようにして、遮光紙付き写真フイルム5の給送を開始すると、フォトセンサ38を作動させて接合テープ7の検出を開始する。遮光紙4の給送が進み、フォトセンサ38に接合テープ7が達すると、バーコード10の先端クワイエットゾーン11がフォトセンサ38に対峙することにより、波形整形回路43からの反射信号が「Lレベル」から「Hレベル」に転じる。この反射信号の変化により、CPU40は、接合テープ7を検出したと判断し、バーコード読み取り処理によってデータ部12の各バーの幅の測定を開始する。
【0060】
CPU40は、まず回転カウンタ55を作動して、給送モータが一定角度回転される毎に発生する回転パルスを回転カウンタ55でカウントするようにする。次に、反射信号が「Hレベル」から「Lレベル」に、「Lレベル」から「Hレベル」に変化する毎に、その変化した時点でカウント値Cmを「0」にリセットして、回転パルスのカウントを継続するとともに、変化した時点のカウント値Cmを幅データとしてRAM40aに順次記憶する。
【0061】
そして、後端クワイエットゾーン13がフォトセンサ38を通過して、フォトセンサ38に写真フイルム3が対峙することにより、反射信号が「Mレベル」となった時点で、バーの幅の測定を終了する。
【0062】
また、CPU40は、この「Mレベル」の反射信号の入力により、接合テープ7がフォトセンサ38を通過して、写真フイルム3がフォトセンサ38に達したことを検知する。そして、遮光紙付き写真フイルム5を所定長だけ送って、写真フイルム3の第1コマ目の部分をアパーチャ34の背後にセットするために、カウント値Csを「0」にリセットしてから,搬送カウンタ46を作動させる。
【0063】
フイルムローラ37は、搬送中の遮光紙付き写真フイルム5に従動して回転しているから、写真フイルム3が一定の長さだけ給送される毎に搬送パルスが発生し、搬送カウンタ46のカウント値Csが1ずつインクリメントされるようになる。
【0064】
CPU40は、搬送カウンタ46のカウント値Csを監視し、このカウント値Csが所定の値C1になると、給送モータ48を停止させ、遮光付き写真フイルム5の給送を停止する。この値C1は、フォトセンサ38が写真フイルム3と対峙してから、アパーチャ34により規定された露光位置に写真フイルム3の部分が達するまでに発生する搬送パルスの個数になっており、製造時に予め設定されている。これにより、写真フイルム3の第1コマ目に対応する部分がアパーチャ34の背後にセットされる。
【0065】
給送モータ48の停止後、CPU40は、ファーストフレームセットの完了状態になっていることを示す「FFS_flag」を内部レジスタにセットしてから、RAM40aに記憶した各幅データに基づいてバーコード解読を行う。このバーコード解読により、装填された写真用ロールフイルム1のフイルム感度、フイルムタイプが識別されるとともに、フイルムタイプから撮影可能コマ数が識別される。
【0066】
そして、このバーコード解読で、フイルム感度、フイルムタイプ,撮影可能コマ数が正しく識別されると、この識別結果がRAM40aに記憶される。また、撮影可能コマ数は、残数カウンタ63に初期値としてセットされる。この後、CPU40は、圧板スイッチ39aがON,OFFのいずれになっているかを調べ、圧板39の位置を識別し、この識別された圧板39の位置に対応するフイルムタイプがRAM40aに記憶したフイルムタイプと一致しているか否かを判別する。
【0067】
例えば、圧板39が120タイプ位置にセットされ、120タイプの写真用ロールフイルム1が装填された場合には、圧板スイッチ39aはONになっているため、圧板39の位置に対応するフイルムタイプと、RAM40aに記憶されている120タイプとが一致する。また、圧板39が220タイプ位置にセットされ、220タイプの写真用ロールフイルム1が装填された場合には、圧板スイッチ39aはOFFになっているため、圧板39の位置に対応するフイルムタイプは220タイプとなり、圧板39の位置に対応するフイルムタイプと、RAM40aに記憶されている220タイプとが一致する。
【0068】
このように、圧板39の位置に対応するフイルムタイプと、RAM40aに記憶されているフイルムタイプとが一致している場合、すなわち圧板設定ミスがない場合には、CPU40は、識別されたフイルム感度、フイルムタイプ,撮影可能コマ数をLCD27上に、フイルム感度表示66e、フイルムタイプ表示66a、コマ数66bとしてそれぞれ表示してから、ファーストフレームセットを終了する。これにより、第1コマ目の撮影待機状態となる。
【0069】
一方、圧板39が220タイプ位置にセットされ、120タイプの写真用ロールフィルム1を装填した場合には、圧板スイッチ39aはOFFになっているため、圧板39の位置に対応するフイルムタイプは220タイプであるから、RAM40aに記憶されている120タイプと一致しない。また、圧板39が120タイプ位置にセットされ、220タイプの写真用ロールフィルム1を装填した場合には、圧板スイッチ39aはONになっているため、圧板39の位置に対応するフイルムタイプは120タイプであるから、RAM40aに記憶されている220タイプと一致しない。
【0070】
CPU40は、上記のように圧板設定ミスと判別すると、LCDドライバ65を介してLCD27にフイルムタイプ表示66aの「120」,「220」の文字をLCD27上で同時に点滅させる。この「120」,「220」の文字の同時点滅の表示により、撮影者は、すぐに圧板39の位置が正しくないことを確認できる。
【0071】
撮影者は、圧板39の位置が正しくないことを確認した後、搬送スイッチ30を押圧操作する。この押圧操作により、搬送スイッチ30は、ONとなって搬送信号をCPU40に送る。この搬送信号は、第1コマ目の撮影が行われていないから、CPU40に入力され巻き戻し信号として扱われる。CPU40は、この巻き戻し信号としての搬送信号の入力により、図12に示す巻き戻しのための処理を行う。なお、実際には、CPU40は、搬送信号の入力時点で内部レジスタを調べ、FFS_flagがセットされていることに基づいて、搬送信号を巻き戻し信号として扱っている。
【0072】
巻き戻し処理では、まず、CPU40は、遮光紙付き写真フイルム5の巻き戻し量を検出するために、搬送カウンタ46のカウント値Csを「0」にリセットしてから給送モータ48を逆転させる。次に、CPU40は、内部レジスタ内のFFS_flagをクリアするとともに、搬送カウンタ46で搬送パルスのカウントを開始する。
【0073】
給送モータ48が逆転すると、その回転が駆動伝達機構49を介して、フイルム装填室31側のギア51に伝達される。また、駆動伝達機構49は、フイルム巻き取り室32側のギア50を回動自在な状態にする。これにより、写真用ロールフイルム1のスプール2が巻き戻し方向に回転され、フイルム通路内33まで搬送されていた遮光紙付き写真フイルム5の部分及び巻き取りスプール35に巻き付けられていた遮光紙付き写真フイルム5の部分が、フイルム装填室31内の写真用ロールフイルム1に巻き戻される。
【0074】
この巻き戻しにおいても、巻き取りスプール35に巻き取り時と同様に、フイルムローラ37が遮光紙付き写真フイルム5の搬送に伴って回転するから、搬送カウンタ46のカウント値Csは、遮光紙付き写真フイルム5が一定長だけ巻き戻される毎に1ずつインクリメントされる。CPU40は、このカウント値Csが、写真フイルム3を十分に遮光し得るだけの長さ、例えば3コマ分の長さの遮光紙4を写真用ロールフイルム1に巻き付けるのに必要な値になると、給送モータ48を停止して巻き戻しを終了する。
【0075】
なお、このカメラ20では、巻き取りスプール35の爪35bの遮光紙4の孔4bを係合させているため、巻き取りスプール35側に遮光紙4の先端部分を残して巻き戻しを終了しているが、スリット35a内に先端部4aを挿入するだけの巻き取りスプールを用いる場合には、遮光紙4の先端部4aまでを写真用ロールフイルム1に巻き戻してもよい。
【0076】
給送モータ48の停止後、LCD27上で同時点滅をしていたタイプ表示66aの「120」,「220」の文字を交互に点滅に切り換えて、巻き戻しが完了して圧板39の再設定が可能になったことを撮影者に知らせるとともに、圧板39の位置を変更するように注意を促す。撮影者は、この「120」,「220」の文字の交互の点滅により、どのような操作を行うべきかを知ることができる。
【0077】
撮影者は、この表示を確認した後、裏蓋29を開放して圧板39の位置を装填する写真用ロールフイルム1に対応した位置に正しく設定し直す。この時に、巻き戻しによって写真用ロールフイルム1の写真フイルム3が遮光紙4で遮光された状態にあるから、裏蓋29の開放操作や圧板39の切り換えの操作は明室で行うことができる。なお、圧板39の切り換えを促す表示は、警告表示から継続して「120」,「220」の文字の同時点滅を維持してもよいが、分かりやすい表示がよい。
【0078】
撮影者は、圧板39を切り換えた後に、裏蓋29を閉じる。遮光紙4の先端部4aは、巻き取りスプール35に巻き付けられている状態になっているから、遮光紙4の先端部4aを巻き取りスプール35のスリット35aに挿入する操作は不要である。次に撮影者がレリーズボタン26を押圧操作すると、上記と同様な手順により、ファーストフレームセットが行われ、このファーストフレームセットの間に、バーコード10の読み取り、装填された写真用ロールフイルム1のフイルムタイプに圧板39の位置が対応しているか否かの判別等が行われた後に、第1コマ目の撮影待機状態となる。
【0079】
一方、何らかの理由でバーコード解読が正しく行えなかった場合には、図13に示す処理が行われる。この場合には、CPU40は,まず、LCD27上にエラー表示66fを点滅させて、バーコード読み取りにエラーが生じたことを撮影者に表示する。撮影者は、この表示を確認したならば、操作ダイアル28等を用いてフイルム感度,フイルムタイプ,撮影可能コマ数をそれぞれ入力するか、搬送スイッチ30を押圧操作して、遮光紙付き写真フイルム5の巻き戻しを行う。
【0080】
例えば、操作ダイアル28等を用いてフイルム感度と、フイルムタイプと、撮影可能コマ数とを入力した場合には、これらがRAM40aに記憶された後に、上記同様な手順で、入力された写真用ロールフイルム1のフイルムタイプに圧板39の位置が対応しているか否かの判別が行われ、このフイルムタイプと圧板39の位置に対応したフイルムタイプとが一致している時には、第1コマ目の撮影待機状態になる。
【0081】
逆に、これらが一致していない時には、CPU40は、フイルムタイプ表示66aの「120」,「220」の文字をLCD27上で同時に点滅させて、圧板39のセットした位置が装填された写真用ロールフイルム1に対応していないことを警告し、再び操作ダイアル28等による入力か、搬送スイッチ30からの搬送信号(巻き戻し信号)の入力を待つ状態となる。このようにすることにより、バーコードのない写真用ロールフイルムもこのカメラに装填して利用することができる。
【0082】
搬送スイッチ30を押圧操作した場合には、上記の巻き戻しの手順により巻き戻しが行われる。巻き戻しが完了した後に、撮影者は、裏蓋29を開放してから再び裏蓋29を閉じたり、新たな写真用ロールフイルム1を装填する等して、再度ファーストフレームセットを行い、第1コマ目の撮影待機状態とする。
【0083】
第1コマ目の撮影待機状態で、レリーズボタン26を全押し位置まで押し込むと、レリーズボタン26が半押し位置まで押し込まれた段階で、測光部60、AF部61が作動され、レリーズボタン26が全押し位置まで押し込まれた瞬間に露光部62が作動して、写真フイルム3の第1コマ目に対する撮影が行われる。この撮影が完了すると、写真フイルム3の1コマ送りが行われた後に、FFS_flagがクリアされる。したがって、これ以降では搬送信号が巻き取り信号として扱われるようになるため、搬送スイッチ30が押圧操作された時点で、全ての遮光紙付き写真フイルム5が巻き取りスプール35に巻き取られる。
【0084】
また、第1コマ目の撮影前に、搬送スイッチ30を押圧すれば、FFS_flagがクリアされていないので、遮光紙付き写真フイルム5がスプール2に巻き戻される。これにより、例えばネガフイルムの写真用ロールフイルム1を装填したがリバーサルフイルムの写真用ロールフイルム1で撮影を行いたい、120タイプに代えて220タイプで撮影したいといった場合に、明室で写真用ロールフイルム1の交換を行うことができる。なお、この巻き戻しが完了した時点で、例えばコマ数表示66に「0」を点滅させて、巻き戻しが完了したことを知らせるようにしてもよい。
【0085】
図14は、自動的に遮光紙付き写真フイルム5を巻き戻す例を示すものである。CPU40は、装填された写真用ロールフイルム1のフイルムタイプと圧板39の位置に対応するフイルムタイプとが一致しない場合に、LCD27に警告を表示してから、搬送信号等の入力を待たずに給送モータ48を逆転させて遮光紙付き写真フイルム5を写真用ロールフイルム1に巻き戻す。なお、その他の処理については、上記実施形態と同様である。
【0086】
この例の場合には、圧板39の設定ミスの警告を表示しても、撮影者がこれを確認する前に巻き戻しが開始される可能性がある。しかし、巻き戻しが完了した時点で、LCD27上の「120」,「220」の文字の交互の点滅させることにより、撮影者にどのような理由で巻き戻しが行われたのか、またこの後どのような操作が行うべきかを知らせることができるので、圧板39の切り換えを促す表示がより効果的に機能する。
【0087】
上記各実施形態では、バーコードを接合テープに記したが、図15に示すように、写真フイルム3と遮光紙4とを接合する接合テープ7よりも先端側の遮光紙4の部分にバーコード10を記したテープ70を貼り付けつけてもよく、遮光紙4にバーコードを直接に印刷してもよい。また、図16に示すように、写真用ロールフイルム1のスプール2のフランジ2aの表面に放射状のバーコード71を記してもよい。なお、スプール2のフランジ2aの表面にバーコード71を記した場合には、フイルム装填室内の例えば上面に設けたフォトセンサでバーコード71を読み取る。
【0088】
上記各実施形態では、LCDの表示により、圧板の設定ミスの警告を行ったり、圧板位置の切り換えを促しているが、ファインダ内でLEDを点灯させたり、電子音を発生させる等の手法で行ってもよく、LCDの表示と、LEDの点灯と、電子音等とを組合わせてもよい。
【0089】
バーコードの形式は、図5に示されるものに限られず、他の形式のバーコードであってもよい。また、各バーの幅を測定する際に、搬送エンコーダからの搬送パルスをカウントして各バーの幅を測定してもよい。この場合には、細いバーの幅を測定するために、搬送エンコーダの分解能を高くして、遮光紙付き写真フイルムの搬送長に対する搬送パルスの発生個数を多くする必要がある。また、接合テープにバーコードと、一定のピッチで記録されたクロックマークとを、例えば2段にして記し、これらを2個のフォトセンサで同時検出して、クロックマークの検出タイミングに基づいてバーコードの幅を測定してもよい。
【0090】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明のカメラによれば、フイルム装填室内のスプールを回転させてフイルム巻き取り室に給送された遮光紙付き写真フイルムをフイルム装填室内の写真用ロールフイルムに巻き戻すために巻き戻し手段を設けたから、遮光紙付き写真フイルムの給送後であっても、写真用ロールフイルムの交換や圧板の位置を切り換えるための操作を明るい場所で行うことができる。
【0091】
また、写真用ロールフイルムの装填後の遮光紙付き写真フイルムの給送中に、写真フイルムの先端部と遮光紙とを接合する接合テープ、遮光紙、またはスプールに記されたバーコードを読み取り、このバーコードの読み取り結果から識別されたフイルムタイプと、圧板の位置を検出した検出結果に対応したフイルムタイプとが一致しているか否かを判別し、これらが一致していない場合には、圧板の位置が装填された写真用ロールフイルムのフイルムタイプに対応していないことを警告するようにしたから、圧板の位置を間違えた状態で撮影が行われることが防止できる。
【0092】
そして、フイルム巻き取り室に給送された遮光紙付き写真フイルムをフイルム装填室内の写真用ロールフイルムに巻き戻すために巻き戻し手段を設けることにより、警告が行われた時に、遮光紙付き写真フイルムの給送後であっても、圧板の位置を切り換えるための操作を明るい場所で行うことができる。
【0093】
さらに、バーコードの読み取り結果から識別されたフイルムタイプと、圧板の位置とが対応していない場合に、遮光紙付き写真フイルムの巻き戻しが完了した時点で圧板の位置の切り換えを促すようにしたから、巻き戻し完了時点で巻き戻しがどのような理由で行われ、どのような操作を行うべきかを知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラの電気的な構成を示す概略図である。
【図2】接合テープにバーコードが記された写真用ロールフイルムの外観を示す斜視図である。
【図3】120タイプの遮光紙付き写真フイルムを展開した状態で示す説明図である。
【図4】220タイプの遮光紙付き写真フイルムを展開した状態で示す説明図である。
【図5】接合テープ上のバーコードの一例を示す説明図である。
【図6】本発明のカメラの外観を示す斜視図である。
【図7】図6のカメラの背面側を裏蓋を開いた状態で示す斜視図である。
【図8】カメラの液晶ディスプレイを示す説明図である。
【図9】各種信号の変化を検出して各種の処理を行うためのメインの手順を示すフローチャートである。
【図10】レリーズスイッチの変化検出後に行われるレリーズ処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】写真用ロールフイルムの装填直後に行われるファーストフレームセットの手順を示すフローチャートである。
【図12】巻き戻し時の手順を示すフローチャートである。
【図13】バーコード解読でエラーが生じた時に実行される手順を示すフローチャートである。
【図14】圧板位置と装填された写真用ロールフイルムのフイルムタイプとが対応していない時に、自動的に巻き戻しを行う手順を示すフローチャートである。
【図15】バーコードを記したテープを遮光紙に貼り付けた例を示す説明図である。
【図16】バーコードをスプールのフランジに記した例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 写真用ロールフイルム
2 スプール
3 写真フイルム
4 遮光紙
7 接合テープ
10 バーコード
12 データ部
27 LCD
31a 装填室側駆動軸
35 巻き取りスプール
37 フイルムローラ
38 フォトセンサ
39 圧板
39a 圧板スイッチ
40 CPU
45 搬送エンコーダ
46 搬送カウンタ
48 給送モータ
49 駆動伝達機構
51a 巻き取り室側駆動軸
55 モータエンコーダ
56 回転カウンタ
63 残数カウンタ
66a〜66g 表示

Claims (5)

  1. 帯状の写真フイルムの少なくとも両端に遮光紙を設けた遮光紙付き写真フイルムがスプールに巻き付けられ、写真フイルムと遮光紙とを接合する接合テープ、遮光紙またはスプールの少なくとも1つに写真フイルムの背後の遮光紙の有無に応じたフイルムタイプの情報を含むバーコードが記された写真用ロールフイルムが用いられ、フイルム巻き取り室に設けた巻取り室側駆動軸で、フイルム巻き取り室に装填された空きのスプールを回転することにより、この空きスプールに遮光紙の先端が係合された遮光紙付き写真フイルムを巻き付けてフイルム装填室からフイルム巻き取り室に給送するようにしたカメラにおいて、
    遮光紙付き写真フイルムをフイルム巻き取り室に給送して1コマ目をセットする間に前記バーコードを読み取り、フイルムタイプを識別する読み取り手段と、アパーチャに対向した位置で遮光紙付き写真フイルムを背後から保持するとともに、写真用ロールフイルムの装填する際に前記フイルムタイプに応じて光軸方向の位置が切り換え可能な圧板と、この圧板の切り換え位置を検出する圧板位置検出手段と、圧板位置検出手段で検出された圧板の位置が前記読み取り手段で識別されたフイルムタイプに適合しているか否かを判別する判別手段と、この判別手段により圧板の位置がフイルムタイプに適合していないことが判別されたときに警告を行う警告手段と、前記判別手段により圧板の位置がフイルムタイプに適合していないことが判別されたときに、前記巻取り室側駆動軸を回動自在にするとともに、前記フイルム装填室に設けた装填室側駆動軸によって前記装填室に装填されている写真用ロールフイルムのスプールを回転することによって、1コマ目がセットされた状態の前記遮光紙付き写真フイルムをフイルム装填室内のスプールに巻き戻す巻き戻し手段とを備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 前記巻き戻し手段は、モータの駆動力で前記フイルム装填室内のスプールを回転させて、遮光紙付きフイルムの巻き戻しを行うことを特徴とする請求項記載のカメラ。
  3. 前記判別手段は、写真用ロールフイルムのフイルムタイプと圧板の位置に対応するフイルムタイプとが一致していないと判別した場合に、前記巻き戻し手段のモータを駆動させて、自動的に遮光紙付きフイルムの巻き戻しを行うことを特徴とする請求項3記載のカメラ。
  4. 前記遮光紙付きフイルムの巻き戻しを外部から指示するための操作部材を備え、前記判別手段は、前記操作部材の操作に応答して、前記巻き戻し手段のモータ駆動を開始させて、遮光紙付きフイルムの巻き戻しを行うこと特徴とする請求項記載のカメラ。
  5. 前記巻き戻し手段による遮光紙付き写真フイルムの巻き戻し完了を検出する検出手段と、前記検出手段によって巻き戻しの完了が検出された際に、この巻き戻しの完了の直前に前記判別手段が写真用ロールフイルムのフイルムタイプと圧板の位置に対応するフイルムタイプとが一致していないと判別していた場合に、圧板の位置の切り換えを促す手段とを備えていることを特徴とする請求項ないし4のいずれか1項に記載のカメラ。
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