JPH10177133A - カメラの合焦方法及びカメラ - Google Patents

カメラの合焦方法及びカメラ

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JPH10177133A
JPH10177133A JP33735596A JP33735596A JPH10177133A JP H10177133 A JPH10177133 A JP H10177133A JP 33735596 A JP33735596 A JP 33735596A JP 33735596 A JP33735596 A JP 33735596A JP H10177133 A JPH10177133 A JP H10177133A
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JP
Japan
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film
photographic
light
photo
lens
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Pending
Application number
JP33735596A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigekane Gotou
繁謙 後藤
Katsuhiko Yamamoto
勝彦 山本
Hisashi Hamada
寿 浜田
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Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/992,579 priority patent/US6061525A/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真フイルムの厚みの違いや写真フイルムの
背面の遮光紙の有無にかかわらず、撮影レンズの結像位
置を補正することにより、圧板の切り換えを不要にす
る。 【解決手段】 撮影レンズの背後に設けられた圧板は、
その位置が固定されている。写真用ロールフイルムの遮
光紙と写真フイルムを接合した接合テープには、写真フ
イルムのフイルム感度、フイルムタイプ等がバーコード
に表現されており、装填直後に読み取られて解読され
る。撮影時には、測距センサで測距された撮影距離に応
じた撮影レンズの繰り出し量が算出され、この繰り出し
量がフイルムタイプに応じた補正量で補正される。これ
により、圧板と写真フイルムの間の遮光紙の有無にかか
わらず、フイルム面上に被写体の像が合焦して結像され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用ロールフイ
ルムを用いるカメラの合焦方法及びカメラに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】約6cm幅の帯状の写真フイルムに遮光
紙を取り付けた遮光紙付き写真フイルムをスプールに巻
き付けた写真用ロールフイルムが知られている。この写
真用ロールフイルムは、120タイプと220タイプの
2種類のフイルムタイプがあり、120タイプの写真用
ロールフイルムは、写真フイルムより長い遮光紙で写真
フイルムのベース面全体を覆い、写真フイルムが遮光紙
ごとスプールに巻き付けられている。また、220タイ
プの写真用ロールフイルムは、リーダーペーパー,トレ
ーラーと称される遮光紙を写真フイルムの先端部と後端
部に接合し、写真フイルムのベース面を覆う遮光紙を省
略することにより、120タイプの約2倍の長さの写真
フイルムがスプールに巻き付けられている。
【0003】ところで、カメラには、所定の位置で写真
フイルムを平面にして保持する圧板が設けられている。
上記写真用ロールフイルムを用いる中判のカメラでも圧
板が設けられているが、写真フイルムの背後(ベース面
側)の遮光紙の有無によって、撮影レンズの所定の結像
面に対するフイルム面(乳剤面)の位置が変わってしま
うことを防止するために、この圧板は、アパーチャに近
づけた220タイプ位置と、この位置よりも遮光紙の厚
み分だけ背面側に遠ざけた120タイプ位置とにスライ
ドで切り換えが可能にされ、アパーチャとの間のトンネ
ル量を変更できるようにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような中判カメ
ラでは、写真用ロールフイルムを装填する際に、圧板の
位置を装填する写真用ロールフイルムのフイルムタイプ
に応じて切り換え、フイルムタイプに応じた位置に設定
する必要がある。この切り換えは、簡単な操作である
が、切り換え操作を忘れたり、装填するフイルムタイプ
と違う位置に切り換えることで圧板の設定を誤ることが
ある。そして、これに気づかずに撮影を行ってしまう
と、写真フイルムのフイルム面の位置が被写体の結像面
に対して遮光紙の厚み分だけ前後してしまうため、結果
としてピントの合っていない像が写真フイルムに露光さ
れてしまうという問題があった。
【0005】また、圧板の設定を誤ったことに気づいた
としても、写真フイルムの初期送り後では、カメラ内に
写真フイルムが露呈されているので、暗室やダークバッ
グ等にカメラを持ち込んで圧板の位置を切り換える必要
があり、容易に圧板の位置を切り換えることができな
い。
【0006】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたものであり、圧板の切り換えを不要にすることで
きるカメラの合焦方法及びカメラを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のカメラの合焦方法では、写真フイル
ムのフイルム面の位置に応じて、撮影距離に応じた撮影
レンズを構成するレンズの一部または全部の移動量を補
正し、写真フイルムのフイルム面の位置にかかわらずフ
イルム面上に被写体の像を合焦させて結像させるもので
ある。
【0008】請求項2記載のカメラの合焦方法では、撮
影レンズの背後のアパーチャに対向して設けられ、写真
フイルムを平面にして保持する圧板の位置が固定される
とともに、写真用ロールフイルムのフイルムタイプが入
力され、この入力されたフイルムタイプに基づいて、撮
影距離に応じた撮影レンズを構成するレンズの一部また
は全部の移動量を補正し、前記圧板と写真フイルムとの
間の遮光紙の有無にかかわらず被写体の像を写真フイル
ムのフイルム面上に合焦させて結像させるものである。
【0009】請求項3記載のカメラの合焦方法では、写
真用ロールフイルムは、写真フイルムの先端部と遮光紙
とを接合する接合テープ、遮光紙、またはスプールの少
なくとも1つにフイルムタイプの情報を含むバーコード
が記されており、フイルムタイプの入力は、写真用ロー
ルフイルムの装填後に前記バーコードを読み取ることに
より行われるものである。
【0010】請求項4記載のカメラでは、撮影レンズの
背後のアパーチャに対向して設けられ、写真フイルムを
平面にして保持する位置が固定された圧板と、写真用ロ
ールフイルムのフイルムタイプを入力する入力手段と、
前記圧板と写真フイルムとの間の遮光紙の有無にかかわ
ず被写体の像を写真フイルムのフイルム面上に合焦させ
て結像させるように前記入力手段により入力されたフイ
ルムタイプに応じてレンズ移動手段による前記撮影レン
ズを構成するレンズの一部または全部の移動量を補正す
る補正手段とを備えたものである。
【0011】請求項5記載のカメラでは、写真用ロール
フイルムは、写真フイルムの先端部と遮光紙とを接合す
る接合テープ、遮光紙、またはスプールの少なくとも1
つにフイルムタイプの情報を含むバーコードが記されて
おり、入力手段は、写真用ロールフイルムの装填後に前
記バーコードを読み取る読み取り手段と、この読み取り
手段の読み取り結果に基づいて、装填された写真用ロー
ルフイルムのフイルムタイプを識別する識別手段とから
なるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のカメラに用いる写真用ロ
ールフイルムの外観を示す図2において、120タイプ
及び220タイプの写真用ロールフイルム1は、従来の
120タイプ及び220タイプの写真用ロールフイルム
と同様な形態をしており、スプール2の軸部2aに、写
真フイルム3(図3参照)と遮光紙4とからなる遮光紙
付き写真フイルム5をロール状に巻き付け、遮光紙4の
先端部4aをわずかに折って、粘着テープ6で止めてあ
る。また、軸部2aの両端には、フランジ2bが形成さ
れており、これらの各フランジ2bの中央には、軸装着
穴2cが形成されている。
【0013】図3は、120タイプの遮光紙付き写真フ
イルム5を真っ直ぐに伸ばした状態を示すものである。
120タイプの写真用ロールフイルム1は、写真フイル
ム3が、例えば撮影コマの画面サイズを41.5×56
mmのセミ判とした場合に、撮影可能コマ数が15コマ
(または16コマ)となる標準的な長さのもの(以下、
120標準タイプという)と,8コマ(または7コマ)
となる長さのもの(以下、120ハーフタイプという)
との2種類のものがある。なお、120標準タイプと1
20ハーフタイプとを区別する必要がない場合には、こ
れらを120タイプと総称する。
【0014】遮光紙4は、写真フイルム3よりも長尺な
ものが用いられ、その先端部4aには巻き取りスプール
の爪に掛けるための孔4bが形成されている。写真フイ
ルム3は、そのベース面を遮光紙4の黒色をした裏面と
を合わせるように重ねられ、写真フイルム3の先端部の
接合テープ7によって遮光紙4と接合されている。
【0015】図4は、220タイプの遮光紙付き写真フ
イルム5を示すものである。この220タイプでは、遮
光紙4は、写真フイルム3の先端部に接合テープ7で接
合されたリーダペーパ8aと、写真フイルム3の後端部
に接合テープ9で接合されたトレーラ8aとからなる。
リーダペーパ8aの先端部4aには、120タイプと同
様に孔4bが形成されている。220タイプの写真フイ
ルム3は、120標準タイプに対して2倍の長さになっ
ており、例えば撮影コマの画面サイズをセミ判とした場
合に、撮影可能コマ数が30コマとなる。
【0016】図3及び図4に示されるように、接合テー
プ7には、バーコード10が記録されている。図5に一
例を示すように、バーコード10は、接合テープ7の白
地の表面に黒色インクで写真フイルム3の幅方向に長い
ラインを印刷することにより形成されており、遮光紙4
の先端部4a側から写真フイルム3の方向に、白い高反
射面の先端クワイエットゾーン11と、黒い低反射面の
黒バーと白い高反射面の白バーの二種類の面で構成され
るデータ部12と、白い高反射面の後端クワイエットゾ
ーン13とが順番に配されている。
【0017】先端クワイエットゾーン11と後端クワイ
エットゾーン13は、データ部12の開始端と終了端を
表している。データ部12は、幅の広い黒バー14a,
幅の狭い黒バー14b,幅の広い白バー15a,幅の狭
い白バー15bを所定に規則に従って交互に並べたもの
であり、その配列によって120標準タイプ,120ハ
ーフタイプ,220タイプといったフイルムタイプと、
写真フイルム3のフイルム感度と、白黒フイルム,ネガ
フイルム,リバーサルフイルムといった写真フイルム3
の種類との情報を表現している。
【0018】幅広の黒バー14a及び白バー15aは、
幅狭の黒バー14b及び白バー15bに対して、例えば
2.5倍の幅になっている。各バーはそれぞれ1本で1
ビットになっており、黒バーと白バーの種類にかから
ず、幅広のバーが論理値「1]を表し、幅狭のバーが論
理値「0」を表している。
【0019】データ部12は、先端側の3本のバー(黒
バー,白バー,黒バー)の3ビット(以下、この3ビッ
トをタイプデータという)で写真用ロールフイルムのフ
イルムタイプを表している。例えば、120標準タイプ
では、先端クワイエットゾーン11に続いて幅狭の黒バ
ー14b、幅狭の白バー15b、幅広の黒バー14aが
順番に記され、タイプデータが「001」にされてい
る。同様にして、120ハーフタイプではタイプデータ
「010」にされ、220タイプではタイプデータが
「100」にされている。したがって、このタイプデー
タを基にして、写真用ロールフイルム1が120タイプ
か220タイプのいずれであるか、すなわち写真フイル
ム3の背後の遮光紙の有無を知ることができる。
【0020】データ部12の残りの10本による10ビ
ット(以下、10ビットデータという)は、白バーの配
列に基づいた白コードと、黒バーの配列に基づいた黒コ
ードを表し、これらの各コードの組み合わせにより、写
真フイルム3の種類と、フイルム感度とを表現してい
る。例えば、フイルム感度が「100」のネガフイルム
(カラー)は、白コードが「2」,黒コードが「3」と
なるように、またフイルム感度が「400」のリバーサ
ルフイルムは、白コードが「1」,黒コードが「5」と
なるようにして、10ビットデータの白バーと黒バーと
の配列とそれぞれのバーの幅が決められている。
【0021】本発明を実施したカメラの外観を図6に示
す。カメラ20のカメラ本体21の前面には、例えば焦
点距離が60mmの撮影レンズ22と、露出制御を行う
ための測光用窓23と、オートフォーカス用の一対の測
距用窓24a,24bと、ファインダ25等とが設けら
れている。また、カメラ本体21の上面には、レリーズ
ボタン26,撮影に必要な各種の情報が表示されるLC
D(液晶ディスプレイ)27,各種の設定を行うための
アップ/ダウンダイアル28等が設けられている。
【0022】撮影レンズ22は、測距用窓24a,24
bを介して測距された被写体までの撮影距離に基づいて
繰り出される。レリーズボタン26は、浅く押した半押
し位置と、さらに深く押した全押し位置との各位置へ押
圧操作が可能にされており、半押し位置で測距及び測光
が行われ、全押し位置で撮影が行われる。また、このレ
リーズボタン26は、フイルム初期送り(ファーストフ
レームセット)を行う際の操作ボタンを兼ねている。レ
リーズボタン26には、レリーズスイッチ63(図8参
照)が連動している。
【0023】図7に、裏蓋30を開いた状態のカメラ本
体21の背面側を示す。カメラ本体21内には、周知の
ように、フイルム装填室35とフイルム巻き取り室36
とが設けられており、これらの間にはフイルム通路37
が形成されている。撮影レンズ22の背後のフイルム通
路37の部分には、写真フイルム3上の撮影コマの画面
サイズを規定するためにアパーチャ38が形成されてい
る。
【0024】フイルム装填室35には、未使用の写真用
ロールフイルム1が装填される。このフイルム装填室3
5の上壁には軸35aが突出して設けられている。軸3
5aは、スプール2の軸装着穴2cに挿入されて、フイ
ルム装填室35内で写真用ロールフイルム1を回動自在
に保持する。フイルム巻き取り室36には、巻き取りス
プール39が配されている。この巻き取りスプール39
は、スプール2と同じ形状のものであって、使用済の写
真用ロールフイルム1の空きスプールである。
【0025】写真用ロールフイルム1の装填時には、巻
き取りスプール39のスリット39aに遮光紙4(リー
ダペーパ8a)の先端部4aを挿入する。巻き取りスプ
ール39は、そのフランジの軸装着穴に係合した駆動軸
59a(図1参照)によって巻き取り方向に回転され、
遮光紙付き写真フイルム5を巻き取る。
【0026】なお、巻き取りスプール39には、スリッ
ト39a内に爪39bが形成されており、この爪39b
に遮光紙4の孔4bを係合させることにより、ファース
トフレームセットに先立って、巻き取りスプール39を
2,3回転させて,遮光紙4を巻き取りスープル39に
巻き付けて外れないようにする従来の操作を不要にして
いる。
【0027】また、フイルム巻き取り室36内でフイル
ム通路37の近傍には、写真フイルム3の搬送量を検出
するためのフイルムローラ40が配されている。このフ
イルムローラ40は、軸40aの両端に、例えばゴム製
のローラ40bが設けられており、このローラ40bが
遮光紙付き写真フイルム5に接触し、遮光紙付き写真フ
イルム5の搬送にともなって従動回転する。
【0028】アパーチャ38とフイルム装填室35の間
のフイルム通路37の壁面には、写真フイルム3の検出
とバーコード10の読み取りのために、接合テープ7上
のバーコード10の通過域に対面するように反射型のフ
ォトセンサ41が設けられている。このフォトセンサ4
1は、フイルム通路37内の遮光紙付き写真フイルム5
に赤外線を照射し、反射光を受光する。フォトセンサ4
1は、受光した反射光の強度に応じた信号レベルの光電
信号を出力する。なお、フォトセンサ41で赤外線を用
いるのは、写真フイルム3にカブリを与えないためであ
る。
【0029】裏蓋30は、フイルム装填室35,フイル
ム巻き取り室36、フイルム通路37を背面側から覆
い、カメラ本体21の内部を光密に遮光する。この裏蓋
30の内面には、写真フイルム3を平面に保持する圧板
43が設けられており、この圧板43は、写真フイルム
3を保持する位置が固定されている。例えば、圧板43
は、従来の圧板の120タイプに応じた位置と220タ
イプに応じた位置の間に圧面43aが位置するようにし
て配されている。
【0030】裏蓋30を閉じると、ロック爪30aがカ
メラ本体21側のロック穴21aに挿入され、裏蓋30
がロックされる。また、この裏蓋30のロックには、裏
蓋スイッチ64(図8参照)が連動している。
【0031】カメラ20の電気的な構成を示す図8にお
いて、CPU50には、RAM50aと、ROM50b
とが接続されている。RAM50aは、装填された写真
用ロールフイルム1のフイルム感度,フイルムタイプ,
撮影可能コマ数を記憶する他に、各種の制御に必要なデ
ータを一時的に記憶するワークメモリとして使用され
る。ROM50bには、各種の制御をするためのプログ
ラムや、後述する撮影レンズ22の繰り出し量(移動
量)をフイルムタイプに応じて補正するため第1及び第
2補正データが書き込まれている。CPU50は、RO
M50bのプログラムに基づいて、カメラ20の各部を
制御するとともに、バーコード10の解読を行ってフイ
ルム感度,フイルムタイプ,撮影可能コマ数の識別を行
う。
【0032】フォトセンサ41からの光電信号は、波形
整形回路51に送られる。この波形整形回路51は、光
電信号を適当なスレッシュホールドレベルで波形整形
し、3段階の信号レベルの反射信号を出力する。反射信
号は、フォトセンサ41が反射率の低い遮光紙4及びバ
ーコード10の黒バー14a,14bを検出している時
には「Lレベル」となり、反射率の高い白バー15a,
15b、及び各クワイエットゾーン11,13を検出し
ているときには「Hレベル」となる。
【0033】また、フォトセンサ41が写真フイルム3
を検出しているときには、その乳剤面の反射率が遮光紙
4や黒バーよりも高く、白バーやクワイエットゾーン1
1,13よりも低いことに応じて、波形整形回路51
は、反射信号を「Hレベル」よりも低く、「Lレベル」
よりも高い信号レベル(以下、便宜上「Mレベル」とい
う)にする。反射信号は、写真フイルム3の検出と、バ
ーコード10の読み取り等を行うためにCPU50に送
られる。
【0034】フイルムローラ40の軸40aには、ギア
53a,53bを介して搬送エンコーダ54が連結され
ている。搬送エンコーダ54は、例えば、放射状に一定
ピッチの複数のスリットが形成され、軸40aの回転と
ともに回転するエンコード板54aと、このエンコード
板54aのスリットの通過を監視するフォトインタラプ
タ54bと、フォトインタラプタ54bに接続され、フ
ォトインタラプタ54bがスリットを検出するとエンコ
ードパルスを発生するパルス発生器(図示省略)とから
構成されている。なお、エンコード板に適当な幅の切り
欠きを設けて、これの通過をフォトインタラプタで検出
してもよく、またエンコード板の表面に低反射面と高反
射面を設け、反射型のフォトセンサを用いてエンコード
パルスを発生させてもよい。
【0035】このように構成された搬送エンコーダ54
は、フイルムローラ40が一定角度回転する毎、すなわ
ち遮光紙付き写真フイルム5が一定の長さだけ搬送され
る毎に、1個のエンコードパルス(以下、搬送パルスと
いう)を発生する。この例では、写真フイルム3が1コ
マ分の長さだけ送られた時に約40個の搬送パルスが発
生する。搬送パルスは、搬送カウンタ55に送られる。
【0036】搬送カウンタ55は、写真フイルム3の搬
送長を測定するためのものであり、CPU50によっ
て、そのカウンタ値Csが「0」にリセットされ、搬送
パルスが入力される毎にカウント値Csを1ずつインク
リメントする。この搬送カウンタ55のカウント値Cs
は、給送及び巻き戻し時の遮光紙付き写真フイルム5の
搬送制御のためにCPU50に送られる。
【0037】ドライバ56は、CPU50に制御され
て、給送モータ57を駆動する。この給送モータ57の
回転は、減速ギア列58を介してフイルム巻き取り室3
6の上部に配されたギア59に伝達され、このギア59
の下面に形成された駆動軸59aで巻き取りスプール3
9を巻き取り方向に回転する。
【0038】給送モータ57には、モータエンコーダ6
0が連結されている。このモータエンコーダ60は、搬
送エンコーダ54と同様な構成となっており、給送モー
タ57が一定角度だけ回転する毎に1個のエンコードパ
ルス(以下回転パルスという)を発生する。モータエン
コーダ60は、バーコード10の各バーの幅を測定する
のに十分な個数の回転パルスを発生するようにされてお
り、接合テープ7がフォトセンサ41を通過する前後で
は、写真フイルム3が1mm搬送される間に7個程度の
回転パルスを発生する。モータエンコーダ60は、回転
パルスを回転カウンタ61に送る。
【0039】回転カウンタ61は、バーコード10の各
バーの幅を測定するためのものであり、CPU50によ
ってカウンタ値Cmが「0」にリセットされ、回転パル
スが入力される毎にカウンタ値Cmを1ずつインクリメ
ントする。この回転カウンタ60のカウント値Cmは、
CPU50に送られる。CPU50は、カウント値Cm
に基づいて、データ部12の各バーの幅が幅広であるか
幅狭であるかを判別し、バーコード10の情報を解読す
る。
【0040】なお、巻き取りスプール39の巻き取り径
は、遮光紙付き写真フイルム5の巻き取り量が増えるに
つれて増大するため、回転パルスの個数と遮光紙付き写
真フイルム5の搬送長とは比例関係にない。しかし、接
合テープ7がフォトセンサ41を通過している間の巻き
径の変化は微小であるから、この間の回転パルスの個数
と接合テープ7の移動長とが比例しているとしても差し
支えないので、回転パルスの個数を基にデータ部12の
各バーの幅を測定することが可能である。
【0041】これらフォトセンサ41、波形整形回路5
1,モータエンコーダ60,回転カウンタ61及びCP
U50でバーコードの読み取り手段を構成している。
【0042】レリーズスイッチ63は、レリーズボタン
26の押圧操作に連動して作動され、レリーズボタン2
6が半押し位置まで押し込まれると半押し信号を出力
し、全押し位置まで押し込まれると全押し信号を出力す
る。半押し信号と全押し信号とは、CPU50に送られ
る。なお、半押し信号と全押し信号とを区別する必要が
ない場合には、これらをレリーズ信号と総称する。
【0043】裏蓋スイッチ64は、ロック穴21a内に
設けられており、裏蓋30の開閉動作に連動して作動
し、裏蓋30の開閉状態に応じた開閉信号を出力する。
開閉信号は、裏蓋30が開いている状態では「Lレベ
ル」となり、裏蓋30が閉じた状態では「Hレベル」と
なる。この開閉信号は、裏蓋30の開閉状態の検知用と
してCPU50に送られる。
【0044】測光部65は、測光用窓23の内側に配さ
れた測光用センサを用いて被写体輝度を測光し、この測
光結果をCPU50に送る。CPU50は、この測光結
果とフイルム感度に基づいてプログラム露出演算を行っ
て、撮影に最適な絞り値とシャッタ速度を決定する。
【0045】露光部66は、撮影レンズ22内に組み込
まれた絞り羽根,シャッタ羽根と、これらを駆動するた
めのモータや回路等からなる絞り機構及びシャッタ機構
とから構成されており、CPU50で決められた絞り値
とシャッタ速度とがそれぞれ設定される。露光部66
は、レリーズボタン26が全押しされた時に絞り機構と
シャッタ機構とを作動して、設定されている絞り値とシ
ャッタ速度とで写真フイルム3を露光する。また、露光
部66は、1コマの撮影完了毎に露光完了信号をCPU
50に送る。
【0046】残数カウンタ67は、撮影可能な残りのコ
マ数をカウントする。この残数カウンタ67のカウント
値Cfの初期値としては、バーコード10を読み取って
得られるタイプデータに応じた撮影可能コマ数がセット
され、1コマの撮影が完了する毎にカウント値Cfが1
ずつデクリメントされる。なお、残数カウンタ67を用
いる代わりに、RAM50aを用いて残りコマ数をカウ
ントしてもよい。同様に、搬送カウンタ55,回転カウ
ンタ61の代わりに、RAM50aを用いて、搬送パル
スと回転パルスをカウントしてもよい。LCDドライバ
68は、CPU50の制御で絞り値やシャッタ速度、撮
影可能な残りコマ数,装填された写真用ロールフイルム
のフイルムタイプ等をLCD27に表示する。
【0047】AF部70は、図9に示すように、測距用
窓24a,24bの内側に配された測距用センサ71
と、AFモータ72と、カム機構73,AF用モータド
ライバ74等とから構成されている。撮影レンズ22
は、鏡筒22aと、この鏡筒22a内に配された複数の
レンズ22bとから構成されており、全部のレンズ22
bを鏡筒22aごと繰り出すことによってフォーカシン
グを行う周知の全群繰り出し式のものになっている。
【0048】鏡筒22aには、カム機構73が取り付け
られている。AF用モータドライバ74は、CPU50
に制御されてAFモータ72を正逆両方向に駆動する。
このAFモータ72の駆動力は、カム機構73に伝えら
れ、鏡筒22aを撮影レンズ22の光軸22cに沿って
前後させる。これにより、撮影レンズ22の繰り出し量
が調整される。
【0049】測距用センサ71は、例えば周知の赤外線
アクティブ方式のものが用いられており、一方の測距用
窓24aを介して,発光素子71aからカメラ本体21
の前方に適当な角度で赤外線のビームを投光し、その被
写体による反射光を他方の測距用窓24bを介して受光
素子71bで受光する。そして、この受光素子71b上
での反射光の受光位置(反射光の入射角度)に応じた信
号レベルの光電信号を出力する。測距信号は、測距用I
/F75によってその信号レベルに応じた測距データに
変換されてからCPU50に送られる。
【0050】このカメラ20では、圧板43が固定され
ているため、装填した写真用ロールフイルム1のフイル
ムタイプ、すなわち圧板43と写真フイルム3との間の
遮光紙の有無によって写真フイルム3のフイルム面の位
置が異なる。このため、撮影距離を算出する際に、CP
U50は、測距データに基づいて例えば仮想的に設けた
所定の基準結像面から被写体までの撮影距離を求め、こ
の求めた撮影距離に応じた撮影レンズ22の繰り出し量
を算出する。そして、この繰り出し量を、バーコード1
0の読み取り結果に基づいて識別されたフイルムタイプ
に対応する補正量で補正し、写真フイルム3と圧板43
との間の遮光紙3の有無にかかわらず写真フイルム3の
フイルム面上に被写体の像が合焦して結像するようにす
る。
【0051】220タイプの写真用ロールフイルムに対
応した第1補正量は、第1補正データとして、120タ
イプの写真用ロールフイルムに対応した第2補正量は、
第2補正データとしてそれぞROM50bに書き込まれ
ている。第1及び第2補正量は、圧板43の位置、遮光
紙4の厚み等を考慮して決められており、例えば、第1
補正量は、「+0.1mm」とされ、0.1mmだけ撮
影レンズ22の繰り出し量を増加(撮影レンズ22を前
方に移動)させる値になっており、第2補正量は、「−
0.2mm」とされ、0.2mmだけ撮影レンズ22の
繰り出し量を減少(撮影レンズ22を後方に移動)させ
る値になっている。
【0052】なお、撮影レンズ22の繰り出し量は、例
えば、無限遠の被写体の像を上述の基準結像面に結像す
ることができる撮影レンズ22の基準位置からの移動量
として求められる。
【0053】AFモータ72には、これが一定角度回転
する毎にエンコードパルスを発生するエンコーダ76が
接続されている。CPU50は、このエンコーダ76の
発生するパルスの個数をカウントすることにより、基準
位置からの撮影レンズ22の繰り出し量を検知し、AF
モータ72の駆動を制御する。
【0054】次に上記構成の作用について図1及び図1
0ないし図12を参照しながら説明する。写真用ロール
フイルム1を装填する際には、撮影者は、カメラ本体2
1の裏蓋30を開いた状態にし、スプール2の軸装着穴
2cに装填室側駆動軸59aをはめ込んで、写真用ロー
ルフイルム1をフイルム装填室36に装填する。次に、
粘着テープ6を剥がしてから、折り曲げられていた遮光
紙4の先端部4aを伸ばし、これを巻き取りスプール3
9のスリット39aに差し込んで、爪39bに孔4bを
係合させる。この後に、裏蓋30を閉じる。
【0055】CPU50は、図10に示すメイン処理を
常時実行しており、レリーズ信号及び開閉信号を監視し
て、これらの信号の変化を調べている。裏蓋30が閉じ
られると、裏蓋スイッチ64からの開閉信号が「Lレベ
ル」から「Hレベル」に変化する。この変化でCPU5
0は、ファーストフレームセットを行うためにFFS要
求を内部レジスタにセットする。
【0056】裏蓋30を閉じた後に、撮影者がレリーズ
ボタン26を半押し位置または全押し位置まで押し込む
と、レリーズスイッチ63からのレリーズ信号がCPU
50に入力される。CPU50は、このレリーズ信号を
受けるとレリーズ処理を実行する。
【0057】図11に示すように、レリーズ処理では、
まず、内部レジスタ内にFFS要求がセットされている
か否かが調べられる。前述のように、裏蓋30を閉じる
ことにより内部レジスタにはFFS要求がセットされて
いるから、CPU50は、撮影処理を行う代わりに、図
12に示すFFS処理を実行する。なお、レリーズ信号
の入力を待たずに、裏蓋30が閉じられた直後にFFS
処理を実行するようにしてもよい。
【0058】FFS処理では、CPU50は、まず給送
モータ57を駆動する。次に、内部レジスタのFFS要
求をクリアし、次回にレリーズボタン26が操作された
時には、撮影処理が行われるようにする。給送モータ5
7の回転は、減速ギア列58を介してギア59に伝えら
れ、駆動軸59aで巻き取りスプール39が巻き取り方
向に回転される。これにより、遮光紙付き写真フイルム
5の遮光紙4が巻き取りスプール39に巻き取られ、こ
れにともなって、フイルム装填室35内の写真用ロール
フイルム1に巻き付けられていた遮光紙4がフイルム通
路37を通って、巻き取りスプール39に向かって給送
される。
【0059】CPU50は、上述のようにして、遮光紙
付き写真フイルム5の給送を開始すると、フォトセンサ
41を作動させて接合テープ7の検出を開始する。遮光
紙4の給送が進み、フォトセンサ41に接合テープ7が
達すると、バーコード10の先端クワイエットゾーン1
1がフォトセンサ41に対峙することにより、波形整形
回路51からの反射信号が「Lレベル」から「Hレベ
ル」に転じる。この反射信号の変化により、CPU50
は、接合テープ7を検出したと判断し、バーコード読み
込み処理によってデータ部12の各バーの幅の測定を開
始する。
【0060】バーの幅の測定では、CPU50は、まず
反射信号が「Hレベル」に転じた時点で回転カウンタ6
1を作動する。これにより、給送モータ57が一定角度
回転される毎に、カウント値Cmが「1」ずつインクリ
ントされるようになる。次に、フォトセンサ41に黒バ
ーが対峙して反射信号が「Hレベル」から「Lレベル」
に転じると、CPU50は、その変化した時点でカウン
ト値Cmを「0」にリセットして、回転パルスのカウン
トを継続する。そして、次に反射信号が「Hレベル」か
ら「Lレベル」に転じた時点でのカウント値Cmを読み
出してから、カウント値Cmを「0」にリセットして、
再び回転パルスのカウントを開始する。読み出したカウ
ント値Cmは、第1幅データとしてRAM50aに記憶
する。この第1幅データは、データ部12の最初の黒バ
ーがフォトセンサ41を通過する間に発生する回転パル
スの個数になっており、この黒バーの幅を表している。
【0061】さらに、フォトセンサ41に白バーが対峙
して反射信号が「Lレベル」から「Hレベル」に転じる
と、CPU50は、その時点のカウント値Cmを読み出
してから、カウント値Cmを「0」にリセットして、回
転パルスのカウントを開始する。この時に得られたカウ
ント値Cmは、第2幅データとしてRAM50aに記憶
する。この第2幅データは、2番目に検出された白バー
の幅を表している。以降同様にして、反射信号が「Hレ
ベル」から「Lレベル」に、「Lレベル」から「Hレベ
ル」に転じる毎に、カウント値Cmを読み出して、第3
幅データ以降をRAM50aに記憶する。
【0062】そして、後端クワイエットゾーン13がフ
ォトセンサ41を通過して、フォトセンサ41に写真フ
イルム3が対峙して反射信号が「Mレベル」となった時
点で、バーの幅の測定を終了する。反射信号が「Mレベ
ル」に変化した時のカウント値Cmは、RAM50に記
憶されない。以上のようにして、データ部12の各バー
がフォトセンサ41を通過する間に発生する回転パル
ス、すなわち各バーの幅に応じた回転パルス数を幅デー
タとしてRAM50aに記憶してバーの幅を測定する。
【0063】また、CPU50は、「Mレベル」の反射
信号の入力により、写真フイルム3がフォトセンサ41
に達したことを検知する。そして、遮光紙付き写真フイ
ルム5を所定長だけ送って、写真フイルム3の第1コマ
目の部分をアパーチャ38の背後にセットするために、
カウント値Csを「0」にリセットしてから,搬送カウ
ンタ55を作動させる。
【0064】フイルムローラ40は、搬送中の遮光紙付
き写真フイルム5に従動して回転しているから、写真フ
イルム3が一定の長さだけ給送される毎に搬送パルスが
発生し、搬送カウンタ55のカウント値Csが1ずつイ
ンクリメントされるようになる。
【0065】CPU50は、搬送カウンタ55のカウン
ト値Csを監視し、このカウント値Csが所定の値C1
になると、給送モータ57を停止させ、遮光付き写真フ
イルム5の給送を停止する。この値C1は、フォトセン
サ41が写真フイルム3と対峙してから、アパーチャ3
8により規定された露光位置に写真フイルム3の先端部
分が達するまでに発生する搬送パルスの個数になってお
り、製造時に予め設定されている。これにより、写真フ
イルム3の第1コマ目に対応する部分がアパーチャ38
の背後にセットされる。
【0066】給送モータ57の停止後、CPU50は、
RAM50aに記憶した各幅データに基づいて、それぞ
れの幅データが幅広のバーに対応するものか、幅狭のバ
ーに対応するものかを調べて、論理値を判断する。具体
的には、3ビットデータに対応する最初の3本のバー
(黒バー、白バー、黒バー)は、その内の必ず1本が幅
広とされ、他の2本が幅狭とされているから、第1〜第
3幅データの合計は、幅狭のバーに対応する幅データの
4.5倍の値となる。
【0067】このためCPU50は、例えば、第1〜第
3幅データの合計から1本の幅広のバーと、1本の幅狭
のバーの各幅の平均値に対応する回転パルスの個数(以
下、基準データという)を算出し、この基準データと各
幅データを比較することにより、各幅データの論理値を
判別する。すなわち、幅データが基準データよりも大き
い場合には、それに対応するバーは幅広であるから論理
値を「1」とし、幅データが基準データよりも小さい場
合には、それに対応するバーは幅狭であるから論理値を
「0」とする。
【0068】この論理値の判断後、CPU50は、タイ
プデータの第1〜第3幅データに対応する論理値の配列
から、装填された写真用ロールフイルム1が120標準
タイプのサイズであるか、120ハーフサイズである
か,あるいは220タイプであるかを識別する。また、
残りの10ビットデータの第4〜第13幅データに対応
する論理値の配列から、白コード及び黒コードを求め、
これらの各コードの組み合わせから、フイルム感度を識
別する。
【0069】CPU50は、このような手順でバーコー
ドの解読を行い、正しく解読できると、識別された写真
フイルム3のフイルム感度及びのフイルムタイプをRA
M50aに記憶し、また識別したフイルムタイプから写
真フイルム3の撮影可能コマ数を求め、これもRAM5
0aに記憶する。さらに、識別された撮影可能コマ数
は、残数カウンタ67に初期値としてセットし、この
後、LCD27に、フイルム感度,フイルムタイプ,撮
影可能コマ数を表示してから、ファーストフレームセッ
トを完了し、第1コマ目の撮影待機状態となる。
【0070】なお、何らかの理由でバーコード解読が正
しく行えなかった場合には、CPU50は,LCD27
にエラー表示を行い、バーコード読み取りにエラーが生
じたことを撮影者に表示する。撮影者は、この表示を確
認したならば、写真用ロールフイルム1を他のものと交
換する等して、上記と同様な手順でファーストフレーム
セットを再度行う。また、例えば、アップ/ダウンダイ
アル28等を用いてフイルム感度と、フイルムタイプ
と、撮影可能コマ数とを入力するようにしてもよい。
【0071】第1コマ目の撮影待機状態となった後、撮
影者は、ファインダ25でフレーミングを行ってからレ
リーズボタン26を操作して撮影を行う。レリーズボタ
ン26が押圧操作されて、レリーズボタン26が半押し
位置まで押し込まれた段階で図1の撮影処理が開始され
る。
【0072】まず、CPU50は、測距用I/F75を
介して測距用センサ71を作動させる。これにより、測
距用センサ71は、発光素子71aから赤外線をカメラ
20の前方に向けて投光する。投光された赤外線は、被
写体で反射し、その反射光が受光素子71bに受光され
る。この時に、被写体の距離に応じて、測距用窓24b
に入射する反射光の入射角度が変化し、この入射角度の
違いが受光素子71b上での受光位置の違いとして検出
される。
【0073】受光素子71bは、反射光の受光位置に応
じた信号レベルの光電信号を出力するから、被写体まで
の距離に応じた信号レベルの光電信号が測距用I/F7
4に送られ、この光電信号は、測距用I/F75で、そ
の信号レベルに応じた測距データに変換されてCPU5
0に送られる。CPU50は、測距データが入力される
と、この測距データに基づいて、基準結像面から被写体
までの撮影距離を求め、この撮影距離に応じた撮影レン
ズ22の基準位置からの繰り出し量を算出する。
【0074】次に、CPU50は、RAM50aに記憶
されているフイルムタイプから、装填された写真用ロー
ルフイルム1が120タイプ(120標準タイプ及び1
20ハーフタイプ)か、220タイプかを調べる。そし
て、装填された写真用ロールフイルム1に対応する第1
補正データまたは第2補正データROM50bから読み
出して、この補正データで上述のようにして算出した繰
り出し量を補正する。
【0075】例えば、測距センサ71の測定結果に応じ
た撮影レンズ22の繰り出し量が「+4mm」となった
ときに、120タイプの写真用ロールフイルム1が装填
されている場合には、補正量「−0.2mm」を表す第
2補正データを用いて補正が行われるから、撮影レンズ
22の繰り出し量は、「+3.8mm」とされる。一
方、220タイプの写真用ロールフイルム1が装填され
ている場合には、補正量「+0.1mm」を表す第1補
正データを用いて補正が行われるから、撮影レンズ22
の繰り出し量は、「+4.1mm」とされる。
【0076】繰り出し量の補正後、CPU50は、AF
用モータドライバ74を介してAFモータ72を駆動
し、鏡筒22bを前方に繰り出す。なお、120タイプ
の写真用ロールフイルム1が装填されている場合で、例
えば被写体が無限遠にあるような時には、補正後の繰り
出し量がマイナスの値になる。この時には、鏡筒22a
が後方に移動される。
【0077】このAFモータ72の駆動中にCPU50
は、エンコーダ76で発生するエンコードパルスの個数
をカウントし、このエンコードパルスの個数が上記のよ
うににして補正した繰り出し量に対応する値になった瞬
間に、AFモータ72を停止させる。これにより、撮影
レンズ22が補正後の繰り出し量だけ繰り出された状態
となり、圧板43上にセットされた写真フイルム3のフ
イルム面上に測距センサ71で測距した位置の被写体の
像が合焦して結像できる状態となる。
【0078】撮影レンズ22の繰り出し後、CPU50
は、測光部65を作動し、その測光結果から撮影に適し
た絞り値とシャッタ速度を算出し、これらを露光部66
にセットする。この後、レリーズボタン26が全押し位
置まで押し込まれると、露光部66が作動して露光され
る。もちろん、半押し位置の段階でレリーズボタン26
の押圧を解除すれば、第1コマ目の撮影待機状態とな
る。
【0079】第1コマ目の撮影が完了すると、露光完了
信号がCPU50に入力される。これにより、給送モー
タ57が駆動されて、写真フイルム3が1コマ分送ら
れ、第2コマ目の撮影待機状態となる。この後、上記同
様な手順で第2コマ以降の撮影が行われる。
【0080】以上のように、バーコード10の読み取り
結果に基づいて識別されたフイルムタイプに応じて、撮
影レンズ22の繰り出し量を補正して各撮影コマの露光
を行うから、圧板43の位置を固定してその切り換えが
不要になるとともに、固定された圧板43と写真フイル
ム3との間の遮光紙4の有無に応じて写真フイルム3の
フイルム面の位置が光軸22cに沿って前後していて
も、フイルム面に正しく被写体の像が合焦して結像され
る。
【0081】上記実施形態では、バーコードを読んでフ
イルムタイプをカメラに入力するようにしているが、手
動でフイルムタイプを入力することも可能である。しか
し、上記実施形態のように、写真用ロールフイルムに記
されたバーコードを読み取ってフイルムタイプを入力す
るようにすれば、入力の手間が省けるとともに、入力間
違いを防止できるといった利点がある。また、バーコー
ドの以外にも、写真用ロールフイルムの一部に、例えば
切り欠きを設ける、電気的な接点を設ける、光学的なマ
ークを設ける等して、これをカメラ側のセンサで検出
し、フイルムタイプすなわちフイルム面の位置が入力さ
れるようにしてもよい。
【0082】また、上記実施形態では、撮影レンズは、
全群繰り出し式としたが、インナーフォーカス,リアフ
ォーカス,前玉回転方式等のように、一部のレンズを移
動させる撮影レンズであってもよい。さらに、撮影距離
に応じてフイルム面上に被写体の像を結像させるための
補正量が変化する場合には、撮影距離に応じた補正量を
取り出すことができるテーブルデータをフイルムタイプ
毎に用意したり、演算によって補正量を求める等して、
撮影距離とフイルムタイプに応じた補正量で撮影レンズ
の一部または全部のレンズの移動量を補正すればよい。
【0083】また、測距用センサとしては、赤外線アク
テイブ方式に限られず、超音波を用いたアクテイブ方式
のものであってもよく、またパッシブ方式のものを用い
てもよい。さらに、位相検出方式、コントラスト検出方
式のような焦点検出方式でオートフォーカスを行う場合
にも、本発明を利用することができる。この場合には、
撮影レンズを通った被写体からの光を位相検出方式等の
センサで検出し、このセンサの検出結果が合焦となるよ
うに撮影レンズのレンズを移動した後に、例えばシャッ
タが作動する瞬間に、さらにフイルムタイプに応じた補
正量だけレンズを移動させればよい。
【0084】上記実施形態では、バーコードを接合テー
プに記したが、図13に示すように、写真フイルム3と
遮光紙4とを接合する接合テープ7よりも先端側の遮光
紙4の部分にバーコード10を記したテープ80を貼り
付けつけてもよく、遮光紙4にバーコードを直接に印刷
してもよい。また、図14に示すように、写真用ロール
フイルム1のスプール2のフランジ2aの表面に放射状
のバーコード81を記してもよい。なお、スプール2の
フランジ2aの表面にバーコード81を記した場合に
は、フイルム装填室内の例えば上面に設けたフォトセン
サでバーコード81を読み取る。
【0085】また、バーコードの形式は、図5に示され
るものに限られず、他の形式のバーコードであってもよ
い。各バーの幅を測定する際に、搬送エンコーダからの
搬送パルスをカウントして各バーの幅を測定してもよ
い。この場合には、細いバーの幅を測定するために、搬
送エンコーダの分解能を高くして、遮光紙付き写真フイ
ルムの搬送長に対する搬送パルスの発生個数を多くする
必要がある。また、バーコードと、一定のピッチで記録
されたクロックマークとを、例えば2段にして記し、こ
れらを2個のフォトセンサで同時検出して、クロックマ
ークの検出タイミングに基づいてバーコードのバーの幅
を測定してもよい。
【0086】さらに、上記実施形態では、写真フイルム
の背面の遮光紙の有無によって、フイルム面の位置が変
わってしまう場合について説明したが、例えば、写真フ
イルムの厚みに応じてフイルム面の位置が変わる場合に
も本発明を利用することができる。また、120タイプ
及び220タイプの写真用ロールフイルムを用いるカメ
ラについて説明したが、この他にもパトローネ内に写真
フイルムが収納された135タイプの写真用ロールフイ
ルム、4×5インチのシートフイルム等の各種の写真フ
イルムを用いるカメラにも利用するこがとができる。
【0087】さらには、写真フイルムの背面の遮光紙の
有無や写真フイルムの厚みによって、フイルム面の位置
が変わる他にも、圧板の位置の誤差やシートフイルムホ
ルダの形状に起因するフイルム面の相違を撮影レンズの
移動量で補正することもできる。このようにすれば、例
えば組み付けた圧板の位置の誤差分に応じた撮影レンズ
の移動量の補正量を製造時にEEPROM等に書き込ん
で設定するだけで、圧板の位置の合わせ込みを不要にす
ことができ、また、フイルム面の位置が多少なりとも変
わってしまうフイルムホルダを利用することができる。
【0088】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
フイルム面の位置に応じて、撮影レンズを構成するレン
ズの一部または全部の撮影距離に応じた移動量を補正
し、写真フイルムのフイルム面の位置にかかわらずフイ
ルム面上に被写体の像を合焦させて結像させるから、写
真フイルムの厚みが異なる各種の写真フイルムを用いる
等して、フイルム面が変わっても被写体の像をフイルム
面上に正しく合焦させて、ピントの合った像を撮影する
ことができる。
【0089】また、写真フイルムを平面にして保持する
圧板の位置を固定し、入力されたフイルムタイプに基づ
いて、撮影距離に応じた撮影レンズの一部または全部の
レンズの移動量を補正して、圧板と写真フイルムとの間
の遮光紙の有無によらず被写体の像が写真フイルムのフ
イルム面上に結像させるようにしたから、圧板の切り換
えが不要になり、圧板の切り換え忘れや設定ミスによる
ピントのボケの発生が防止される。
【0090】さらに、写真用ロールフイルムの装填後
に、写真用ロールフイルムの接合テープ、遮光紙、また
はスプールの少なくとも1つに記されたバーコードを読
み取ってフイルムタイプを入力するようにしたから、フ
イルムタイプの入力の手間が省けるとともに、フイルム
タイプの入力間違いをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮影時の手順を示すフローチャートである。
【図2】接合テープにバーコードが記された写真用ロー
ルフイルムの外観を示す斜視図である。
【図3】120タイプの遮光紙付き写真フイルムを展開
した状態で示す説明図である。
【図4】220タイプの遮光紙付き写真フイルムを展開
した状態で示す説明図である。
【図5】接合テープ上のバーコードの一例を示す説明図
である。
【図6】本発明のカメラの外観を示す斜視図である。
【図7】図6のカメラの背面側を裏蓋を開いた状態で示
す斜視図である。
【図8】本発明のカメラの電気的な構成を示す概略図で
ある。
【図9】AF部の構成を示す説明図である。
【図10】各種信号の変化を検出して各種の処理を行う
ためのメインの手順を示すフローチャートである。
【図11】レリーズスイッチの変化検出後に行われるレ
リーズ処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】写真用ロールフイルムの装填後に行われるフ
ァーストフレームセットの手順を示すフローチャートで
ある。
【図13】バーコードを遮光紙に設けた例を示す説明図
である。
【図14】バーコードをスプールのフランジに記した例
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 写真用ロールフイルム 3 写真フイルム 4 遮光紙 7 接合テープ 10 バーコード 12 データ部 22 撮影レンズ 24 測距用センサ 41 フォトセンサ 43 圧板 50 CPU 70 AF部
フロントページの続き (72)発明者 浜田 寿 埼玉県朝霞市泉水3丁目13番45号 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズを構成するレンズの一部また
    は全部を被写体までの撮影距離に応じた移動量で移動す
    ることにより、写真フイルムのフイルム面上に被写体の
    像を合焦させて結像させるカメラの合焦方法において、 前記写真フイルムのフイルム面の位置に応じて、前記撮
    影距離に応じた前記撮影レンズを構成するレンズの一部
    または全部の移動量を補正し、写真フイルムのフイルム
    面の位置にかかわらずフイルム面上に被写体の像を合焦
    させて結像させることを特徴とするカメラの合焦方法。
  2. 【請求項2】 帯状の写真フイルムの少なくとも両端に
    遮光紙が設けられた遮光紙付き写真フイルムと、この遮
    光付き写真フイルムがロール状にして巻き付けられたス
    プールとからなり、写真フイルムの背後の遮光紙の有無
    に応じて2種類のフイルムタイプを有する写真用ロール
    フイルムが用いられ、撮影レンズを構成するレンズの一
    部または全部を被写体までの撮影距離に応じた移動量で
    移動することにより、写真フイルムのフイルム面上に被
    写体の像を合焦させて結像させるカメラの合焦方法にお
    いて、 撮影レンズの背後のアパーチャに対向して設けられ、写
    真フイルムを平面にして保持する圧板の位置が固定され
    るとともに、写真用ロールフイルムのフイルムタイプが
    入力され、この入力されたフイルムタイプに基づいて、
    前記撮影距離に応じた前記撮影レンズを構成するレンズ
    の一部または全部の移動量を補正し、前記圧板と写真フ
    イルムとの間の遮光紙の有無にかかわらず被写体の像を
    写真フイルムのフイルム面上に合焦させて結像させるこ
    とを特徴とするカメラの合焦方法。
  3. 【請求項3】 前記写真用ロールフイルムは、写真フイ
    ルムの先端部と遮光紙とを接合する接合テープ、遮光
    紙、またはスプールの少なくとも1つに前記フイルムタ
    イプの情報を含むバーコードが記されており、前記フイ
    ルムタイプの入力は、写真用ロールフイルムの装填後に
    前記バーコードを読み取ることにより行われることを特
    徴とする請求項2記載のカメラの合焦方法。
  4. 【請求項4】 帯状の写真フイルムの少なくとも両端に
    遮光紙が設けられた遮光紙付き写真フイルムと、この遮
    光付き写真フイルムがロール状にして巻き付けられたス
    プールとからなり、写真フイルムの背後の遮光紙の有無
    に応じて2種類のフイルムタイプを有する写真用ロール
    フイルムが用いられ、被写体までの撮影距離に応じた移
    動量で撮影レンズを構成するレンズの一部または全部を
    移動させて、被写体の像を写真フイルムのフイルム面上
    に合焦させて結像させるレンズ移動手段を備えたカメラ
    において、 撮影レンズの背後のアパーチャに対向して設けられ、写
    真フイルムを平面にして保持する位置が固定された圧板
    と、写真用ロールフイルムのフイルムタイプを入力する
    入力手段と、前記圧板と写真フイルムとの間の遮光紙の
    有無にかかわらず被写体の像を写真フイルムのフイルム
    面上に合焦させて結像させるように前記入力手段により
    入力されたフイルムタイプに応じて前記レンズ移動手段
    による前記撮影レンズを構成するレンズの一部または全
    部の移動量を補正する補正手段とを備えていることを特
    徴とするカメラ。
  5. 【請求項5】 前記写真用ロールフイルムは、写真フイ
    ルムの先端部と遮光紙とを接合する接合テープ、遮光
    紙、またはスプールの少なくとも1つに前記フイルムタ
    イプの情報を含むバーコードが記されており、前記入力
    手段は、前記写真用ロールフイルムの装填後に前記バー
    コードを読み取る読み取り手段と、この読み取り手段の
    読み取り結果に基づいて、装填された写真用ロールフイ
    ルムのフイルムタイプを識別する識別手段とからなるこ
    とを特徴とする請求項4記載のカメラ。
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