JPH11305281A - 像振れ補正カメラ及びカメラの像振れ補正方法 - Google Patents

像振れ補正カメラ及びカメラの像振れ補正方法

Info

Publication number
JPH11305281A
JPH11305281A JP10990898A JP10990898A JPH11305281A JP H11305281 A JPH11305281 A JP H11305281A JP 10990898 A JP10990898 A JP 10990898A JP 10990898 A JP10990898 A JP 10990898A JP H11305281 A JPH11305281 A JP H11305281A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
camera
recording medium
photographing
shake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10990898A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Hayakawa
正浩 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority to JP10990898A priority Critical patent/JPH11305281A/ja
Priority to US09/294,911 priority patent/US6130993A/en
Publication of JPH11305281A publication Critical patent/JPH11305281A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 レンズや鏡筒設計上の制約を少なくする。 【解決手段】 カメラ本体内の光路上に可動ミラー14
を設け、カメラに加わる振れの大きさと方向を検出する
センサと、センサで検出した振れの大きさと方向に応じ
て、可動ミラーを、撮影記録媒体上の画像位置が該画像
の上下又は左右方向の一方に移動するように駆動するミ
ラー駆動機構と、センサで検出した振れの大きさと方向
に応じて、撮影記録媒体と画像の相対位置が該画像の上
下又は左右方向の他方に移動するように、撮影記録媒体
を、撮影記録媒体上の焦点面と平行な平面方向に駆動す
る記録媒体駆動機構とを備え、カメラに加わる振れによ
り生じる上下方向又は左右方向の像振れの一方を、カメ
ラ本体内の光路上に設置した可動ミラーの駆動で補正
し、他方を撮影記録媒体を撮影記録媒体上の焦点面と平
行な平面方向に駆動して補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、カメラに加わった振れから生じ
る画像振れを補正することが可能なカメラ及びカメラの
像振れ補正方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】光学機器の像振れ補正機構
では、撮影光学系内に設けた可変頂角プリズムのプリズ
ム角度を制御するタイプや、撮影レンズの一部または全
部を光軸と直交する平面方向へ移動させるものが提案さ
れている。このような従来の光学機器の像振れ補正機構
をカメラに適用すると、振れ補正用の光学部材はレンズ
鏡筒内に設けられるので、レンズ鏡筒の大型化が避けら
れない。また鏡筒内に像振れ補正機構を設けると、シャ
ッタ機構、ズーム機構、レンズ構成等に制約を受けるこ
とが多い。特にレンズ交換式のカメラでは、レンズ鏡筒
内に像振れ補正機構を配することは実際的でない。
【0003】
【発明の目的】本発明は、レンズや鏡筒設計上の制約が
少ない像振れ補正カメラ、及びカメラの像振れ補正方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【発明の概要】本発明は、撮影記録媒体を有するカメラ
本体と、このカメラ本体の撮影記録媒体に結像させる撮
影レンズを有するカメラにおいて、カメラ本体内の光路
上に可動ミラーを設け、カメラに加わる振れの大きさと
方向を検出するセンサと、上記センサで検出した振れの
大きさと方向に応じて、上記可動ミラーを、撮影記録媒
体上の画像位置が該画像の上下方向または左右方向の一
方に移動するように駆動するミラー駆動機構と、上記セ
ンサで検出した振れの大きさと方向に応じて、撮影記録
媒体と画像の相対位置が該画像の上下方向または左右方
向の他方に移動するように、撮影記録媒体を、該撮影記
録媒体上の焦点面(像面)と平行な平面方向に駆動する
記録媒体駆動機構とを備えたことを特徴としている。
【0005】撮影記録媒体は撮影画面の側部に複数のパ
ーフォレーションを有するフィルムであり、記録媒体駆
動機構は、上記パーフォレーションに噛み合い、回転に
よりフィルムを給送方向に進退駆動させるスプロケット
と、上記センサで検出した振れの大きさと方向に応じて
スプロケットを回転駆動し、フィルム面と該フィルム面
上の画像位置をフィルム給送方向で相対移動させるアク
チュエータとを備えることが好ましい。また撮影記録媒
体はイメージセンサであり、記録媒体駆動機構は、イメ
ージセンサを、その受光面と平行な平面内で所定方向へ
移動可能に支持する支持手段と、上記センサで検出した
振れの大きさと方向に応じてイメージセンサを上記所定
方向に駆動し、受光面と該受光面上の画像位置を相対移
動させるアクチュエータを備えるように構成することも
可能である。
【0006】本発明はまた、撮影記録媒体を有するカメ
ラ本体と、このカメラ本体の撮影記録媒体に結像させる
撮影レンズを有するカメラの像振れ補正方法に関してお
り、カメラに加わる振れにより生じる上下方向の像振れ
と左右方向の像振れのいずれか一方を、カメラ本体内の
光路上に設置した可動ミラーの駆動で補正し、上下方向
の像振れと左右方向の像振れの他方を、撮影記録媒体を
該撮影記録媒体上の焦点面と平行な平面方向に駆動して
補正することを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明による像振れ補正カ
メラの光学系の一実施形態を示している。カメラ10
は、レンズ鏡筒11とカメラ本体13からなっており、
レンズ鏡筒11内には撮影レンズ12が配されている。
撮影レンズ12の後方のカメラ本体13内には、初期状
態(非駆動状態)において、該撮影レンズ12からの光
束をカメラ本体13内の上方に向けて略垂直に反射する
平面状の可動ミラー14が設置されている。可動ミラー
14で反射された光束は、該可動ミラー14の上方を通
るフィルム16(焦点面)上に結像される。つまりカメ
ラ10の撮影光学系は、撮影レンズ12から可動ミラー
14までの光軸OTと、可動ミラー14からフィルム面
(焦点面)までの光軸OMを有し、光軸OTと光軸OM
は互いに直交する関係にある。
【0008】カメラ本体13内には、それぞれ不図示の
フィルムパトローネ収納室とフィルム巻上スプール室が
焦点面を挟む左右位置に設けられており、フィルムパト
ローネから送り出されて巻上スプールに巻き上げられる
フィルム16は、その撮影画面17が撮影光学系の焦点
面上を通る。図1から明らかなように、本実施形態のカ
メラ10では、横長の撮影画面17の上下方向はカメラ
10の上下方向とは一致せず、撮影画面17の上下方向
(短辺方向)をxで示し、左右方向(長辺方向)をyで
示している。撮影レンズ12が上下方向に変位して光軸
ブレが発生した場合、フィルム面(焦点面)上において
撮影画面17の上下方向(x方向)の画像振れが発生
し、撮影レンズ12が左右方向に変位した場合には、フ
ィルム面(焦点面)上において撮影画面17の左右方向
(y方向)の画像振れが発生する。なお本実施形態で
は、フィルム16のような銀塩フィルムを用いたカメラ
に基づいて本発明を説明しているが、本発明のカメラは
これに限定されるものではなく、後述の実施形態(図
7)のようにフィルムに代えて撮像素子が配置されてい
る電子スチルカメラ等に適用することも可能である。
【0009】フィルム16の一側部には複数のパーフォ
レーション18が所定間隔で形成され、該パーフォレー
ション18にフィルム送りスプロケット20が噛み合っ
ている。フィルム送りスプロケット20は、スプロケッ
ト用パルスモータ21によって回転駆動され、その正逆
の回転によって、フィルム16が撮影画面17の長手方
向(y方向)に進退駆動される。フィルム16には、撮
影画面17を挟んでパーフォレーション18と反対側の
位置にも複数のパーフォレーション22が形成されてお
り、このパーフォレーション22の近傍には、フィルム
位置センサ23が配設されている。フィルム位置センサ
23は、パーフォレーション22をカウントしてフィル
ム16の駆動位置(駆動量)を検出することができる周
知のセンサである。
【0010】可動ミラー14は、図2に示す構造によ
り、反射角を変化させることなく光軸OTと平行な方向
に直進移動可能に支持されている。この可動ミラー14
の駆動機構を図2に示す。可動ミラー14の一側部に
は、ねじ孔24が光軸OTと平行な方向へ形成されてい
て、このねじ孔24には可動ミラー用パルスモータ25
のドライブシャフト26が挿入されている。ドライブシ
ャフト26の外周面には、ねじ孔24に噛み合う雄ねじ
が形成されている。また可動ミラー14の反対側の側部
にはガイド突起27が設けられ、該ガイド突起27は、
カメラ本体13内に光軸OTと平行な方向に形成したガ
イドレール28に摺動可能に嵌まっている。
【0011】以上の構造から、可動ミラー用パルスモー
タ25のドライブシャフト26が正逆に回転すると、ド
ライブシャフト26の雄ねじとねじ孔24を介して可動
ミラー14に移動力が加わり、ガイドレール28にガイ
ド突起27が案内されて可動ミラー14が光軸OTと平
行な方向に反射角を変えずに移動する。可動ミラー14
には指標31が設けられており、この指標31を可動ミ
ラー位置センサ30によって検知することによって可動
ミラー14の初期位置を検出することができる。また後
述するように、可動ミラー14の駆動量及び駆動方向は
CPU40で可動ミラー用パルスモータ25の駆動パル
ス数として演算され、該駆動パルス数を含んだ駆動信号
が像振れ補正用モータドライバ39から可動ミラー用パ
ルスモータ25に供給される。よって、可動ミラー14
の初期位置からの駆動位置(駆動量及び駆動方向)は、
可動ミラー用パルスモータ25に供給される駆動信号に
含まれる駆動パルス数を参照することで得ることができ
る。
【0012】図3に示すように可動ミラー14を光軸O
Tと平行な方向に駆動すると、光軸OMがカメラ本体1
3の前後方向に平行移動され、フィルム面上における画
像位置が撮影画面17の上下方向(x方向)へ移動す
る。本実施形態の光学系では、可動ミラー14が前方に
駆動されると撮影画面17の上方に画像が移動し、可動
ミラー14が後方に駆動されると撮影画面17の下方に
画像が移動する。
【0013】カメラ10の振れによって撮影レンズ12
が上下方向に変位して光軸ブレが発生した場合、フィル
ム面(焦点面)上において撮影画面17の上下方向(x
方向)の画像振れが発生する。従って、フィルム面に対
する画像の位置が、上下方向に生じる画像振れと反対方
向に同量変位されるように可動ミラー14を駆動するこ
とによって、撮影光軸の振れをキャンセルし、フィルム
面上の画像を不動にすることができる。
【0014】一方、カメラ10の左右方向に加わった振
れは、フィルム面(焦点面)上において撮影画面17の
左右方向(y方向)の画像振れとなる。本実施形態のカ
メラ10では、フィルム送りスプロケット20を回転駆
動してフィルム16をy方向に所望の量だけ進退させる
ことが可能であり、フィルム16が進退すると、焦点面
上の画像に対して、撮影画面17がその左右方向(y方
向)に相対的に移動される。よってカメラ10に左右方
向の振れが加わったときには、該振れにより生じるフィ
ルム面上でのy方向の画像振れに対して、反対方向に同
量だけ画像と撮影画面17の相対位置が変位されるよう
にフィルム16を駆動すれば、撮影光軸の左右方向の振
れがキャンセルされ、フィルム面上の画像を不動にする
ことができる。
【0015】以上の可動ミラー14とフィルム16を合
わせて駆動制御すれば、撮影レンズ12の光軸OTと直
交する面方向にカメラ振れが生じたとき、フィルム面上
での画像位置をx、y方向に移動させて二次元的に像振
れを補正することが可能である。
【0016】以上のカメラ10における像振れ補正の制
御について説明する。カメラ本体13内には、撮影レン
ズ12の光軸OTと直交する平面内において互いに直交
する2軸(カメラの上下軸と左右軸)周りにおけるカメ
ラ本体13の移動角速度を検出するための振れ検知セン
サ38が設けられており、カメラ10に加わった振れの
大きさと方向は、この振れ検知センサ38によって検知
される。
【0017】前述の通り、可動ミラー14を光軸OTと
平行な方向に進退することによって、撮影画面17の上
下方向(x方向)に画像位置が移動し、フィルム16を
巻上または巻戻方向に進退させることによって、撮影画
面17の左右方向(y方向)に画像位置が相対的に移動
する。そこでCPU40は、振れ検出センサ38の検出
した2軸方向の振れの角速度を時間積分して移動角度を
求め、該移動角度から焦点面上でのx、y方向の像の移
動量を演算すると共に、この像振れをキャンセルするた
めの可動ミラー14とフィルム16の駆動量及び駆動方
向をそれぞれ演算する。本実施形態においては、カメラ
本体の移動角速度とこれに対して振れ補正を行うための
ミラー駆動量及びフィルム進退量(各パルスモータ2
5、21の駆動パルス数)とが予めテーブルデータとし
て、予めEEPROM45に記憶されている。そして、
このテーブルデータに基づいて、CPU40が像振れ補
正に必要な可動ミラー14とフィルム16の駆動量を得
て、像振れ補正用モータドライバ39が可動ミラー用パ
ルスモータ25とスプロケット用パルスモータ21に駆
動信号を送り、可動ミラー14とフィルム16を駆動制
御する。これにより、可動ミラー14とフィルム16は
それぞれ、撮影光軸の振れをキャンセルするべく所定方
向に所定量駆動され、フィルム面上での画像位置が一定
に保たれる。
【0018】カメラ10はまた、次のような自動合焦
(AF)機構を有している。撮影レンズ12の一部は、
光軸OTと平行な方向に移動可能なAF用レンズ32と
して構成されている。このAF用レンズ32は、AFモ
ータ33によって光軸OT方向に位置を異ならせて複数
設定した分割段数位置のいずれかに駆動され、その移動
位置はAFレンズ位置センサ34で検知される。カメラ
10はまたAFセンサ35を備えており、測距スイッチ
36が操作されると被写体距離情報を得ることができ
る。このようなAFセンサは、被写体の距離を測定する
タイプや、デフォーカス量を測定するタイプ等が提案さ
れている。測距スイッチ36は、一般的なAFカメラの
ようにレリーズボタンの半押し状態でオンされるように
構成できる。AFセンサ35で得られた被写体距離情報
はCPU40に入力され、CPU40は該入力値に基づ
いて、フィルム面に焦点が合うように必要なAF用レン
ズ32の移動位置(AFレンズ位置センサ34で検出さ
れる現状の移動位置からの移動量)を計算してAFモー
タドライバ37に駆動信号を送り、AFモータ33がA
F用レンズ32を所望の分割段数位置に駆動し、これに
より合焦動作が行われる。このような自動合焦機構は周
知のものである。
【0019】図3に示すように、例えばx方向の像振れ
を補正するために可動ミラー14が実線で表す初期位置
から二点鎖線で示す位置まで後方へα1駆動されると、
撮影レンズ12の後端からフィルム面までの光路長は、
可動ミラー14の駆動量α1分だけ長くなる。つまり、
可動ミラー14を駆動して像振れ補正を行うと光路長が
変化し、ピントがずれる。本実施形態のカメラでは、こ
の可動ミラー14の駆動に伴う光路長の変化を考慮して
合焦動作を行う。
【0020】上記のEEPROM45には、前述のカメ
ラ本体の移動角速度とミラー駆動量及びフィルム進退量
のテーブルデータの他に、可動ミラー14の駆動に起因
する光路長変化分を補正するためのAF補正値がテーブ
ルデータとして格納されている。前述のように、可動ミ
ラー14の初期位置からの駆動量及び駆動方向は、可動
ミラー用パルスモータ25に供給される駆動信号に含ま
れる駆動パルス数を参照することで得ることができ、C
PU40は、この可動ミラー14の駆動データからEE
PROM45のテーブルデータを参照して可動ミラー1
4の駆動位置に応じた所定のAF補正値を得る。このA
F補正値が、被写体距離情報に基づくAF用レンズ32
のレンズ駆動量に加味されて、最終的なAF用レンズ3
2の駆動信号として、AFモータドライバ37に供給さ
れる。なおAF用レンズ32の移動位置決定には、AF
レンズ位置センサ34で検出されるAF用レンズ32の
現状位置データもフィードバックされ、該現状位置から
の移動量としてAFモータドライバ37からAFモータ
33に駆動信号が送られる。そして合焦動作時に、以上
の制御を経て決定された移動位置にAF用レンズ32を
駆動する。以上のように制御することにより、可動ミラ
ー14が駆動されて光路長の変化が生じても焦点面は前
後せずにフィルム面と一致し、インフォーカス状態で撮
影を行うことができる。なお図3では可動ミラー14が
後方に駆動されるものとしたが、可動ミラー14を初期
位置から前方に駆動したときも同様のピント調整が可能
であることは言うまでもない。
【0021】図5に可動ミラーの駆動機構の異なる形態
を示す。可動ミラー14’は、光軸OTと光軸OMを含
む平面と直交する回動軸41によって回動可能に支持さ
れており、この回動軸41の周囲には、該回動軸41を
中心とするウォームホイール42が形成されている。ウ
ォームホイール42には、可動ミラー用パルスモータ2
5’の出力軸に設けたウォームギヤ43が噛み合ってい
て、可動ミラー用パルスモータ25’を起動してウォー
ムギヤ43を回転させると、ウォームギヤ43とウォー
ムホイール42の関係によって回転力が直交変換され、
可動ミラー14’が回動軸41を中心として回動され
る。可動ミラー14’は、光軸OTに対する反射角が9
0度の状態が初期角度位置であり、可動ミラー14’に
設けた指標44を可動ミラー位置センサ30’で検知す
ることによって該初期角度位置を検出することができ
る。そして、この初期角度位置からの可動ミラー14の
回動位置(駆動量及び駆動方向)は、可動ミラー用パル
スモータ25’に供給される駆動信号に含まれる駆動パ
ルス数を参照することで得ることができる。図6に示す
ように、可動ミラー14’が回動して反射角が変化する
と反射光束がx方向に偏向される。これにより、フィル
ム面上での画像位置が撮影画面17の上下方向(x方
向)に変位する。つまり、図5の形態でもカメラ10に
加わる上下方向の振れを原因とする像振れを補正するこ
とができる。この駆動形態では、上記のEEPROM4
5に書き込むミラー駆動量に関するテーブルデータは、
ミラーが回動する場合に対応したものとすればよい。
【0022】本駆動形態では、可動ミラー14’の初期
角度位置が光路長が最も短く、該初期角度位置からの可
動ミラー14’の回動量が大きくなるほど、可動ミラー
14’からフィルム面までの光路長が長くなるが、ミラ
ー駆動に際してのピント補正に関しては可動ミラー14
を用いた場合と同様の制御で行うことができる。
【0023】つまり、可動ミラー14’が初期角度位置
から回動したときの光路長の変化率は光学系の設計段階
で分かるので、この可動ミラー14’の回動に起因する
光路長変化分を補正するためのAF補正値をテーブルデ
ータとしてEEPROM45に予め格納しておく。例え
ばフィルム面上での画像位置をx方向にα2移動させる
とき(図6)の第1可動ミラー14’の回動量は、可動
ミラー用パルスモータ25’に供給される駆動信号に含
まれる駆動パルス数を参照することで得ることができる
から、この回動量(駆動パルス数)とAF補正値のテー
ブルデータを対照させて所定のAF補正値を得る。そし
て、被写体距離情報に応じたAF用レンズ32の移動量
に、可動ミラー14’の回動に起因する光路長変化分を
補正するためのAF補正値を加味してAF用レンズ32
の移動位置を決定し、最終的に決定された駆動信号によ
って合焦動作時にAF用レンズ32を駆動すれば、像振
れ補正時にもピントずれのない撮影が可能となる。
【0024】図7は、撮影レンズ12の後方に設置した
可動ミラー61によって、カメラ60の左右方向に加わ
った振れ補正を行う形態を示している。可動ミラー61
は、撮影レンズ12からの光束(光軸OT)を、カメラ
正面から見て左方に略直角に反射する(光軸OM)よう
にカメラ本体13内に設置されている。光学系の焦点面
位置にはフィルムに代えて周知のイメージセンサ62が
設けられている。図7ではイメージセンサ62を介して
観察(記録)される画像の上下方向をx、左右方向をy
で示している。
【0025】可動ミラー61は、前述の可動ミラー14
と同様に、反射角を変えずに光軸OTと平行な方向(矢
印A方向)へ直進移動することが可能に支持されてい
る。可動ミラー61が光軸OTと平行な方向に進退する
と、反射光束がy方向に平行移動し、イメージセンサ6
2の受光面上での画像位置が左右方向に変化する。一
方、イメージセンサ62はx方向に移動可能に支持され
ていて、イメージセンサ用パルスモータ63で該方向へ
駆動することによって、その受光面と該受光面上の画像
の相対位置を、該画像の上下方向に変化させることがで
きる。イメージセンサ62をx方向に移動可能に支持す
る手段としては周知の構造を適用することが可能であ
る。例えば、カメラ本体13内に、対向する一対のガイ
ド溝をx方向に形成し、該一対のガイド溝に摺動可能に
嵌まる一対の突起をイメージセンサ62の側部に突設す
れば、この突起がガイド溝に案内されてイメージセンサ
62はx方向に移動可能となる。
【0026】従って、カメラ60の左右軸方向に加わっ
た振れ成分に関しては可動ミラー61を、上下軸方向に
加わった振れ成分に関してはイメージセンサ62をそれ
ぞれ所定方向に所定量駆動させればイメージセンサ62
の受光面と該受光面上の画像とは二次元的に相対移動さ
れるので、カメラ振れがあってもイメージセンサ62上
での画像振れを防ぐことができる。この場合の制御系
は、図4におけるフィルム送りスプロケット用パルスモ
ータ21をイメージセンサ用パルスモータ63に置き換
え、フィルム位置センサ23を、イメージセンサ62の
x方向の駆動位置を検出するセンサに置き換えることで
構成できる。
【0027】図7の撮影光学系では、可動ミラー61
は、光軸OT、OMを含む平面と直交する回動中心で矢
印B方向に回動する形態であってもよい。可動ミラー6
1を回動させる駆動機構は前述のものであるから、具体
的構成は省略する。
【0028】可動ミラー61は、光軸OTと平行な方向
に直進移動させる形態と回動させる形態のいずれにおい
ても、初期位置から駆動されると撮影レンズ12の後端
からイメージセンサ62までの光路長の変化を伴う。よ
って、撮影レンズ12の一部を構成するAF用レンズ3
2の移動量を決める際には、可動ミラー61の駆動方向
と駆動量を自動合焦機構にフィードバックして、ミラー
駆動による光路長の変化分が補正された合焦動作が行わ
れるようにする。この手法は前述したものと同様であ
り、具体的制御は省略する。
【0029】前述したように、本発明は銀塩フィルム用
カメラや電子スチルカメラ等のカメラに広く適用するこ
とができる。例えば図7のカメラ60では、焦点面位置
にイメージセンサを配したが、図1のカメラ10で焦点
面位置にイメージセンサを配することも可能であるし、
反対に図7の撮影光学系でイメージセンサの代わりにフ
ィルムを配してもよい。但し、図7の形態でフィルムを
用いると、フィルム駆動で像振れ補正を行うためには、
その給送方向(y方向)に対して直交する方向(x方
向)にフィルム面全体を駆動することになり機構が複雑
化しやすいので、図7の光学配置はイメージセンサを用
いるカメラに適している。
【0030】以上のように本発明では、カメラに加わっ
た一方向の振れ補正をカメラ本体内に設けた可動ミラー
の駆動で行い、該一方向と直交する方向の像振れ補正
は、フィルムやイメージセンサ等の撮影記録媒体の駆動
で行うものとしたので、レンズ鏡筒内には像振れ補正機
構が不要となり、レンズ鏡筒の大型化が回避され、また
鏡筒設計上の制約が少なくなる。また、像面上での直交
する2方向のうち一方向の像振れ補正をフィルムやイメ
ージセンサ等の撮影記録媒体の駆動で行うと、該方向の
像振れ補正用に別の光学部材を設けるよりもスペース的
に有利な構成になる。
【0031】但し、本発明は以上の実施形態に限定され
るものではない。例えば、可動ミラーを回動させる機構
は、ウォームギヤとウォームホイールの組み合わせ以外
であってもよいし、可動ミラーを光軸方向に直進駆動す
る機構は、ねじ螺合式のドライブシャフト以外の直動式
アクチュエータでもよい。
【0032】また実施形態では、自動合焦機構を撮影レ
ンズの一部を構成する合焦用レンズを移動させる構成と
したが、フィルムやイメージセンサ等の撮影記録媒体を
焦点面と直交する方向に平行移動させて合焦動作を行う
タイプの自動合焦機構を用いることも可能である。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、レンズ鏡
筒内には像振れ補正機構を設ける必要がなく、レンズや
鏡筒設計上の制約が少ない像振れ補正カメラ、及びカメ
ラの像振れ補正方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による像振れ補正カメラの光学系の一実
施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のカメラ本体内に配された可動ミラーを、
光軸と平行な方向に進退動させるための駆動機構を示す
斜視図である。
【図3】可動ミラーを図2の駆動機構で駆動したときの
光路変化を示す、図1の矢印III 方向から見た側面図で
ある。
【図4】図1の像振れ補正カメラの制御系を示すブロッ
ク図である。
【図5】図1のカメラ本体内に配された可動ミラーを回
動させるための駆動機構を示す斜視図である。
【図6】可動ミラーを図5の駆動機構で駆動したときの
光路変化を示す側面図である。
【図7】像振れ補正カメラの光学系の第2の実施形態を
示す斜視図である。
【符号の説明】
OT OM 光軸 10 60 カメラ 11 レンズ鏡筒 12 撮影レンズ 13 カメラ本体 14 14’ 61 可動ミラー 16 フィルム 17 撮影画面 18 22 パーフォレーション 20 フィルム送りスプロケット 21 スプロケット用パルスモータ 23 フィルム位置センサ 25 25’ 可動ミラー用パルスモータ 30 30’ 可動ミラー位置センサ 32 AF用レンズ 38 振れ検知センサ 39 像振れ補正用モータドライバ 40 CPU 62 イメージセンサ 63 イメージセンサ用パルスモータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影記録媒体を有するカメラ本体と、こ
    のカメラ本体の撮影記録媒体に結像させる撮影レンズを
    有するカメラにおいて、 カメラ本体内の光路上に可動ミラーを設け、 カメラに加わる振れの大きさと方向を検出するセンサ
    と、 上記センサで検出した振れの大きさと方向に応じて、上
    記可動ミラーを、撮影記録媒体上の画像位置が該画像の
    上下方向または左右方向の一方に移動するように駆動す
    るミラー駆動機構と、 上記センサで検出した振れの大きさと方向に応じて、撮
    影記録媒体と画像の相対位置が該画像の上下方向または
    左右方向の他方に移動するように、撮影記録媒体を、該
    撮影記録媒体上の焦点面と平行な平面方向に駆動する記
    録媒体駆動機構と、を備えたことを特徴とする像振れ補
    正カメラ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の像振れ補正カメラにおい
    て、撮影記録媒体は撮影画面の側部に複数のパーフォレ
    ーションを有するフィルムであり、記録媒体駆動機構
    は、 上記パーフォレーションに噛み合い、回転によりフィル
    ムを給送方向に進退駆動させるスプロケットと、 上記センサで検出した振れの大きさと方向に応じてスプ
    ロケットを回転駆動し、フィルム面と該フィルム面上の
    画像位置をフィルム給送方向で相対移動させるアクチュ
    エータと、を備える像振れ補正カメラ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の像振れ補正カメラにおい
    て、撮影記録媒体はイメージセンサであり、記録媒体駆
    動機構は、 イメージセンサを、その受光面と平行な平面内で所定方
    向へ移動可能に支持する支持手段と、 上記センサで検出した振れの大きさと方向に応じてイメ
    ージセンサを上記所定方向に駆動し、受光面と該受光面
    上の画像位置を相対移動させるアクチュエータを備える
    像振れ補正カメラ。
  4. 【請求項4】 撮影記録媒体を有するカメラ本体と、こ
    のカメラ本体の撮影記録媒体に結像させる撮影レンズを
    有するカメラにおいて、 カメラに加わる振れにより生じる撮影記録媒体上での上
    下方向の像振れと左右方向の像振れのいずれか一方を、
    カメラ本体内の光路上に設置した可動ミラーの駆動で補
    正し、 撮影記録媒体上での上下方向の像振れと左右方向の像振
    れの他方を、撮影記録媒体を該撮影記録媒体上の焦点面
    と平行な平面方向に駆動して補正することを特徴とする
    カメラの像振れ補正方法。
JP10990898A 1998-04-20 1998-04-20 像振れ補正カメラ及びカメラの像振れ補正方法 Withdrawn JPH11305281A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10990898A JPH11305281A (ja) 1998-04-20 1998-04-20 像振れ補正カメラ及びカメラの像振れ補正方法
US09/294,911 US6130993A (en) 1998-04-20 1999-04-20 Camera having an image stabilizer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10990898A JPH11305281A (ja) 1998-04-20 1998-04-20 像振れ補正カメラ及びカメラの像振れ補正方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11305281A true JPH11305281A (ja) 1999-11-05

Family

ID=14522209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10990898A Withdrawn JPH11305281A (ja) 1998-04-20 1998-04-20 像振れ補正カメラ及びカメラの像振れ補正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11305281A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008139893A (ja) * 2006-12-04 2008-06-19 Samsung Electronics Co Ltd イメージ撮像装置の手ブレ補償のための装置および方法
CN107515459A (zh) * 2016-06-17 2017-12-26 宁波舜宇光电信息有限公司 潜望式摄像模组及其成像方法
JP2018510368A (ja) * 2015-08-19 2018-04-12 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン 多開口撮像デバイス、撮像システム、および多開口撮像デバイスを提供する方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008139893A (ja) * 2006-12-04 2008-06-19 Samsung Electronics Co Ltd イメージ撮像装置の手ブレ補償のための装置および方法
JP2018510368A (ja) * 2015-08-19 2018-04-12 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン 多開口撮像デバイス、撮像システム、および多開口撮像デバイスを提供する方法
CN107515459A (zh) * 2016-06-17 2017-12-26 宁波舜宇光电信息有限公司 潜望式摄像模组及其成像方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6130993A (en) Camera having an image stabilizer
US6091902A (en) Zoom camera with pseudo zooming function
JP4013283B2 (ja) 自動合焦機能付きカメラ
US8068287B2 (en) Lens barrel
JP2728317B2 (ja) レンズ位置調整装置を有する光学機器
JPH0682870A (ja) 手ブレ警告装置
JPH11305278A (ja) 像振れ補正カメラ及び像振れ補正カメラの制御方法
US6670989B2 (en) Optical system driving control device and camera using the same
JP2006301149A (ja) 一眼レフ電子カメラ
JP2000010139A (ja) 像振れ補正カメラ及びカメラの像振れ補正方法
JP2000019575A (ja) 防振機能付きカメラ
US6453126B1 (en) SLR camera which can selectively utilize light-sensitive film or an image pick-up device
JPH07175100A (ja) レンズ鏡筒
WO2020170586A1 (ja) レンズ鏡筒及び撮像装置
JPH11305276A (ja) 像振れ補正カメラ及びカメラの像振れ補正方法
JPH11305281A (ja) 像振れ補正カメラ及びカメラの像振れ補正方法
JPH0588068A (ja) 撮像装置
JP2010085915A (ja) 光学機器
JP3038595B2 (ja) フォーカスレンズ制御装置
JP3244773B2 (ja) 光学機器
US5875361A (en) Camera with parallax correcting function
JP3093319B2 (ja) 付属品装着可能な光学機器
JP2011090032A (ja) レンズ鏡筒および撮像装置
JPH06160695A (ja) 光学機器
JP2000098438A (ja) 振れ補正機能付きカメラ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061212

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070207