JPH11305270A - 光学装置及びその製造方法 - Google Patents

光学装置及びその製造方法

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JPH11305270A
JPH11305270A JP10775298A JP10775298A JPH11305270A JP H11305270 A JPH11305270 A JP H11305270A JP 10775298 A JP10775298 A JP 10775298A JP 10775298 A JP10775298 A JP 10775298A JP H11305270 A JPH11305270 A JP H11305270A
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optical device
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manufacturing
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JP10775298A
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English (en)
Inventor
Eiji Miyagaki
英治 宮垣
Mitsunobu Sekiya
光信 関谷
Toru Uko
融 宇高
Masaru Kawabata
大 河端
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液漏れや充填した液に気泡の混入等を生じる
ことがなく、信頼性の高い調光素子の如き光学装置及び
その製造方法を提供すること。 【解決手段】 スペーサ5に液収容部6Aとなる貫通孔
6を形成し、これを包囲するOリング7を配し、基板2
a、2bの作用電極3及び対極4形成面が貫通孔6を挟
むように対向配置し、これらを挟着板8によりボルト9
を用いて挟着するように構成し、これを光透過量調節液
10中で組立てる。これにより組立て時に液収容部6A
に自然に光透過量調節液10が充填され、Oリング7に
よって確実にシールされ液が漏出することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学装置(例え
ば、数字若しくは文字表示又はX−Yマトリックス表示
などを行うための表示装置)及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス技術の発展と共
に、電気的に作動するエレクトロクロミック等の表示素
子、調光素子が盛んに研究されている。
【0003】そして、これらの素子は、エレクトロクロ
ミック材料(EC材料)が、電圧駆動型の表示装置に用
いて、例えば時刻を表示するデジタル時計等に採用され
ている。
【0004】エレクトロクロミック表示素子(ECD)
は、非発光型の表示装置であって、反射光や、透過光に
よる表示であるために、長時間の観察によっても疲労感
が少ないという利点を有すると共に、駆動電圧が比較的
低く、消費電力が少ないなどの利点を有する。例えば、
特開昭59−24879号公報に開示されているよう
に、液体型ECDとして可逆的に着色、消色状態を形成
する有機分子系のビオロゲン分子誘導体をEC材料に用
いるものが知られている。
【0005】図13は、従来の調光素子の一例を示し、
(a)は(b)のXIIIa−XIIIa線概略断面図、(b)
は(a)のXIIIb−XIIIb線概略断面図である。
【0006】この調光素子21は、作用電極3及び対極
4がパターニングされた基板である透明電極22a、2
2bが対向配置され、この両基板22a、22bの間に
スペーサ23を挟み込み、そのスペーサ23と基板22
a、22bとにより形成された空間に調光用の液等を充
填する構造となっている。
【0007】そして、スペーサ23には表示機器へ取付
けるためのねじ用ボス24が設けられ、上記した空間に
注入液を充填するための注入口25が設けられている。
注入液としては、光透過量調節液(以下、調節液又は単
に液と称することがある。)10(例えば、有機分子系
のビオロゲン分子誘導体等)を充填後、UV硬化樹脂等
の封止剤26で封止され、リード線3a、4aを介して
電位をかけることによって、光透過率を変化させるもの
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の調光素子の製造方法及び構造においては、主
として、例えば図14〜図16に示す(1)〜(3)の
ような弊害が生じることがあり改善の余地が多い。
【0009】図14〜図16は、図13に示した調光素
子21の注入口25近傍を抽出して示した概略断面図で
ある。
【0010】(1)図14に示すように、経時的もしく
は、即時的に、封止剤26が充填した液10に侵食され
て部分的に劣化した封止剤28が剥離し、濾液27が発
生することがある。
【0011】(2)図15に示すように、封止剤26の
塗布時に充填した液10と封止剤26が接触すると、封
止剤26の接着力、密着性が低下し、分離した封止剤2
8が液中に混入すると共に、封止部から、濾腋が生じる
ことがある。このように、液10中に分離した封止剤2
8が混入すると、素子に対して素子の駆動、寿命、液の
劣化等の悪影響を及ぼす。
【0012】(3)図16に示すように、上記した
(1)、(2)の如き事態を防止するために、封止剤2
6が液10に接触しないように液量を減らして塗布を行
えば、注入口25に封止剤26が十分に塗布されず、こ
の部分の空気29が液中に空泡となって混入し、透過
率、光の抜け等の素子の特性の劣化を招くことになる。
【0013】また、これ以外にも、封止剤26は、塗布
位置に対して正確な塗布量で塗布をしないと、封止剤2
6のはみ出し等により、素子の外径寸法に狂いが生じ、
素子の特性の劣化を招く結果となる。
【0014】そこで本発明の目的は、特に封止構造及び
光透過量調節液の充填方法の改善によって、液漏れや気
泡混入等を生じることがなく、信頼性の高い調光素子の
如き光学装置及びその製造方法を提供することにある。
【0015】
【発明を解決するための手段】即ち、本発明は、作用電
極と対極との間の電圧印加によって光透過量が調節可能
である光学装置において、少なくとも前記作用電極を設
けた基体を一対有し、この一対の基体がこれらの間に配
したスペーサを介して一体化され、内側位置に光透過量
調節用の物質を充填するように全周に亘って連設された
シール部が、前記スペーサと前記基体との間に設けられ
ていることを特徴とする光学装置(以下、本発明の光学
装置と称する。)に係るものである。
【0016】本発明の光学装置によれば、作用電極を設
けた一対の基体の間に配したスペーサと基体との間に、
全周に亘って連設されたシール部を設け、この内側位置
に光透過量調節腋が充填されるので、充填された光透過
量調節液はシール部によって確実に密閉され、液の漏出
や気泡の混入などを防止することができる。そして、こ
れを上記の液中で組立を行えば、気泡が混入することも
なく、封止剤を用いないので、従来の如き充填した液中
への封止剤の混入や封止剤のはみ出しによる素子外径の
狂いが生じることもなく、液中で液収容部の形成、調節
液の充填及びシールを同時に行うことができ、素子の特
性劣化を招くことのない、信頼性の高い光学装置を提供
することができる。
【0017】また、本発明は作用電極と対極との間の電
圧印加によって光透過量が調節可能である光学装置の製
造方法において、少なくとも前記作用電極を設けた基体
の一対を、これらの間に配したスペーサを介して一体化
するに際し、全周に亘って連設されたシール部を前記ス
ペーサと前記基体との間に設け、このシール部の内側位
置に光透過量調節用の物質を充填することを特徴とする
光学装置の製造方法(以下、本発明の製造方法と称す
る。)に係るものである。
【0018】本発明の製造方法によれば、上記した光学
装置を再現性良く得ることのできる光学装置の製造方法
を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の光学装置及びその製造方
法においては、前記物質の収容部を形成する貫通孔が前
記スペーサに設けられ、この貫通孔を包囲するように前
記シール部としての封止手段が前記基体と密接されるス
ペーサ面に設けられ、前記封止手段上に前記貫通孔を挟
んで前記一対の基体が対向配置され、この一対の基体が
挟着手段によって前記スペーサに狭着されて前記物質収
容部が形成されていることが望ましい。この場合、スペ
ーサ、及び挟着手段等に基体の位置決め機能(溝もしく
はピン等)を持たせておくと、組立ても容易でかつ、組
立て精度を向上させることができる。
【0020】そして、前記作用電極及び対極のうち少な
くとも作用電極が透明電極からなり、前記対向配置され
た基体間に位置する前記物質収容部に、可逆的な光透過
量を調節可能な光透過量調節液又は固体が前記物質とし
て充填されていることが望ましい。
【0021】この場合、前記シール部が、単一材料から
なるOリングの如き環状体で形成され、この封止手段の
挿入溝が、前記スペーサ面の前記物質収容部の周囲に設
けられていることが望ましい。
【0022】また、前記挟着手段が前記対向配置された
一対の基体の外側の面を当接させ、この当接面に凹部を
形成した挟着板を有し、この挟着板同士のねじ止めによ
って前記一対の基体を挟着するように構成されているこ
とが望ましい。
【0023】また、前記挟着手段が、前記一対の基体同
士をねじ止めするようにして、前記挟着手段が、前記基
体を兼ねていてもよい。
【0024】また、前記挟着手段が、前記挟着板に形成
された嵌合機構によって構成されていてもよい。
【0025】また、前記挟着手段が、前記対向配置され
た一対の基体の両側縁部を挟んで挟着するように構成さ
れていてもよい。
【0026】この場合、前記挟着手段が、コの字形に形
成され、接着剤を用いて前記スペーサと共に前記一対の
基体を挟持し、接着固定することが望ましい。
【0027】また、前記スペーサの両面に凹部が形成さ
れ、この凹部に前記一対の基体は、それぞれ前記作用電
極を形成された面側の一部分が埋入されていることが、
挟着された基体とスペーサとの位置関係を固定する上で
望ましい。
【0028】しかし、この場合、前記凹部周縁の壁部の
一部分が、前記基体に形成されている少なくとも作用電
極のリード線端部の取り出しのために、欠除されている
ことが望ましい。
【0029】そして、前記物質が液体からなり、この液
体中でこれの組立を行い、前記シール部の内側位置に前
記液体を充填するように前記基体間を前記スペーサによ
って仮固定し、前記液体から取り出した後に本固定して
洗浄する。このように前記シール部の内側位置に前記物
質を供給した後、前記基体間を前記スペーサと一体化す
ることが望ましいが、液体の中で仮固定し、液より引き
上げ後洗浄してから本固定するようにしてもよい。ま
た、例えば、ディスペンサーを用いて、シール部の内側
に液体を滴下して充填後に基体を貼り合せてもよい。
【0030】上記の基板材料としては、ガラスもしく
は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカー
ボネート(PC)、脂環式アクリル樹脂、非晶質ポリオ
レフィン、非晶質フッ素樹脂(旭硝子(株)製のサイト
ップ等)等のプラスチックを用いることができる。
【0031】また、スペーサのー材料としては、洗浄時
等に、有機溶剤に触れるので、耐溶剤性の強いポリフェ
ニレンサルファイド(PPS)、ナイロン系やテフロン
(PFA、PTFE等)を用いることができる。
【0032】また、シール部となるOリングの材料とし
ては、シリコン系ゴム、テフロンゴム系(バイトン、カ
ルレッツ、パーフロ等)を用いることができる。
【0033】また、ねじ止め用のボルトも、洗浄時等
に、有機溶剤に触れるので、耐溶剤性の強いポリフェニ
レンサルファイド(PPS)ナイロン系やテフロン(P
FA、PTFE等)を用いるのが望ましい。但し、仮固
定してからボルトで締めるのであれば、洗浄は必要でな
いので、通常の金属製のボルトを用いてもよい。
【0034】また、接着剤としては、加熱することによ
って硬化する、例えばエポキシ系、アクリル系等の熱硬
化型接着剤を用いることができる。
【0035】また、光透過量調節液としては、ビオロゲ
ン分子誘導体や、AgBrのようなハロゲン化銀などを
用いることができる。
【0036】以下、本発明の実施例を説明するが、既述
した従来例及び後述する各実施例同士で共通する部位に
は共通の符号を用いる。
【0037】図1〜図3は第1の実施例による調光素子
を示し、図1(a)は構成部品の分解断面図、(b)は
組立図(図2の1b−1b線断面図)。図2は平面図。
図3は分解斜視図である。
【0038】図1及び図3に示すように、本実施例の調
光素子1は、前記した実施の形態による材料を用いて、
基板2a、2bの間にシール部となるOリング7及びス
ペーサ5を介在させ、これらを上下から挟着板8で挟
み、ボルト9で締めて一体化するように構成されてい
る。なお、既述した従来例のようなねじ用ボスは本実施
例においても挟着手段に設けられているが図示省略(後
述する他の実施例も同様)している。
【0039】図示の如く、スペーサ5は、両面に凹部5
dが形成されていることによって、この周りに周壁5a
が形成され、後述するリード線取出し用の切欠き部5b
が形成されている。そして、中央部には方形の貫通孔6
を形成し、その周囲の凹部5dの面には溝5cが形成さ
れ、この溝5cにOリング7が挿入されている。
【0040】基板2a、2bには作用電極3及びそのリ
ード線3aとアルミニウムからなる対極4及びそのリー
ド線4aとが、対称形状のパターンで形成され、図1に
示すように、これらの電極の形成面を対向配置し、これ
らの電極をスペーサ5の貫通孔6に位置させて接合し、
この貫通孔6によって形成される空間が光透過量調節液
10の液収容部6Aとなっている。
【0041】スペーサ5の凹部5dは基板2a、2bと
同寸法に形成されているので、この凹部5dに嵌合する
基板2a、2bは位置が安定し、これらの基板2a、2
bとスペーサ5とはOリング7によって密着面が確実に
シールされ、更に、後述する挟着手段によって挟着され
るので液収容部6Aに充填される光透過量調節液10が
漏出することはない。
【0042】挟着板8には、いずれも一方の面に基板2
を嵌合する凹部8aが形成され、この凹部8aの中央部
には表示部となる貫通孔8bが形成されている。また、
上方の挟着板8にはボルト穴8cが設けられ、これに対
応する位置で下方の挟着板8にはねじ穴11が設けら
れ、これら上下の挟着板8はボルト9によって結合され
ている。
【0043】この調光素子1は、容器に満たされた光透
過量調節液10の中で組立て、液中から出した後に洗浄
したものである。従って、液中で組立てる際に液体収容
部6Aの中に自然に調節液10が充填される。
【0044】本実施例によれば、調光素子1が調節液1
0の液中で組立てられるので、液体収容部6Aの中に自
然にかつ確実に充填される調節液10に気泡が混入する
こともなく、各部の材料が調節液10や洗浄用の有機溶
剤によって侵食されることもない。従って、充填された
調節液10の中に素子の性能特性を劣化させるような不
純物が混入することがなく、充填された調節液10はO
リング7によって確実にシールされ漏出することがな
い。
【0045】また、従来の調光素子が、セル作製、調節
液注入、注入口の封止の3工程を要するのに対し、本実
施例の調光素子1は液収容部6Aの形成、調節液10の
充填、及びシール等の工程を同時に行うことができる。
【0046】図4〜図6は第2の実施例による調光素子
を示し、図4(a)は構成部品の分解断面図、(b)は
組立図(図5のIVb−IVb線断面図)。図5は平面図。
図6は分解斜視図である。
【0047】図4及び図6に示すように、本実施例の調
光素子1Aは、前記した実施の形態による材料を用いて
上記した第1の実施例と同様に、基板12a、12bの
間にシール部となるOリング7及びスペーサ13を介在
させ、ボルト9で締めて一体化するように構成したもの
であるが、第1の実施例と異なる特徴は、上下の基板1
2a、12b及びスペーサ13自体をボルト9で結合し
ていることである。従って、部品数を少なく構成されて
いる。
【0048】図示の如く、本実施例の場合もスペーサ1
3は、両面に凹部13b及びその周壁13aが形成さ
れ、このうち一辺の周壁が基板12a、12bのリード
線部を突出させるための切欠き部13cとして欠除され
ている。そして、中央部には貫通穴6が形成され、その
周囲の凹部13b面に設けた溝13dにOリング7が挿
入されている。
【0049】また、基板12a、12bには第1の実施
例と同様に、作用電極3及びそのリード線3aと対極4
及びそのリード線4aとが形成されている。従って、ス
ペーサ13を挟んで基板12a、12bの電極形成面を
対向配置することにより、基板12a、12bはスペー
サ13の凹部13bに嵌合して位置固定され、作用電極
3及び対極4がスペーサ13の貫通孔6に位置し、そこ
に液収容部6Aを形成している。
【0050】基板12a及びスペーサ13には同位置に
ボルト結合用穴14が設けられ、これに対応する位置の
基板12bにはねじ穴11が設けられ、これらはボルト
9で結合されている。従って、スペーサ13と基板12
a、12bとも密着面がOリング7によって確実にシー
ルされ、液収容部6Aに充填される調節液10が漏出す
ることはない。
【0051】本実施の調光素子1Aも、第1の実施例の
場合と同様に調節液中で組立て、組立後に洗浄したもの
である。従って、組立の際、自然に液収容部6Aに調節
液10が充填されている。
【0052】本実施例によれば、前記した第1の実施例
と同等の効果を奏することができる上に、部品数を少な
くして製造原価を低減させることができる。
【0053】図7〜図9は第3の実施例による調光素子
を示し、図7(a)は構成部品の分解断面図、(b)は
組立図(図8の VIIb− VIIb線断面図)。図8は平面
図。図9は分解斜視図である。
【0054】図7及び図9に示すように、本実施例の調
光素子1Bは、前記した実施の形態による材料を用い、
基板2a、2b及びスペーサ5を上記した第1の実施例
と同様に形成し、Oリング7も同様のものを用いている
が、本実施例が上記した各実施例と異なる特徴は、嵌合
機構によって挟着手段を構成し、基板2a、2b及びス
ペーサ5を挟着していることである。
【0055】図示の如く、本実施例の挟着手段としての
嵌合機構は、上方の挟着板15の長尺側の側縁に係合片
15bを設け、この先端には爪15cが形成されてい
る。そして、これに対応する位置の下方の挟着板16に
は係合穴16bが設けられ、組立て時には上方の挟着板
15の係合片15bが下方の挟着板16の係合穴16b
に係合し、爪15cが係合穴16bの縁に係止するよう
になっている。
【0056】本実施例の調光素子1Bも、上記した各実
施例と同様に調節液中で組立てられるが、係合片15b
を係合穴16bに挿入することにより自動的に爪15c
が引っかかって係止され、容易に基板2a、2b及びス
ペーサ5を挟着することができる。そして、液中で自然
に液収容部6Aに充填された調節液10はOリング7に
よって確実にシールされ、漏出することはない。なお、
上下の挟着板15、16の中央にも貫通孔15a、16
aを設けて表示部が形成されている。
【0057】本実施例によれば、上記した各実施例と同
等の挟着効果を奏することができる上に、上下挟着板1
5と16との結合を容易に行うことができる。
【0058】図10〜図12は第4の実施例による調光
素子を示し、図10(a)は構成部品の分解断面図、
(b)は組立図(図11のXb−Xb線断面図)。図1
1は平面図。図12は分解斜視図である。
【0059】図10及び図12に示すように、本実施例
の調光素子1Cは、前記した実施の形態による材料を用
い、基板2a、2b及びスペーサ5、更にOリング7も
を上記した第1の実施例と同様に形成したものである
が、本実施例が上記した各実施例と異なる特徴は、挟着
手段が挟持機構によって構成され、基板2a、2b及び
スペーサ5を挟着していることである。
【0060】図示の如く、本実施例の挟着機構は、コの
字形の挟持片18の挟着部18aの先端内側にテーパ部
18bを形成している。従って、組立て時には挟着部1
8aの内面に接着剤19を予め塗布し、スペーサ5及び
スペーサ5を挟んで対向配置した基板2a、2bを対向
方向の側方から挟持させて加熱硬化するものであるが、
挟持片18にテーパ部18bが設けられていることによ
り容易に嵌合させて挟持することができる。
【0061】本実施例の調光素子1Cも、上記した各実
施例と同様に調節液中で組立られるが、上記した如く、
容易に嵌合させて組立られ、液中で自然に液収容部6A
に充填された調節液10はOリング7によって確実にシ
ールされ、漏出することはない。
【0062】本実施例によれば、上記した各実施例と同
等の挟着効果を奏することができる上に第3の実施例と
同等に挟持を容易に行うことができる。
【0063】上記した各実施例は、本発明の技術的思想
に基づいて種々に変形することができる。
【0064】例えば、シール部としてのOリング7用の
溝は、基板側に設けてもよく、また、シールの材料及び
シールの方法も上記実施例以外に公知等の適宜なものを
採用することができる。
【0065】また、スペーサの形状及び構造も実施例以
外の各種に変形することも可能であり、挟着手段も実施
例以外の適宜な方法を採用することもできる。
【0066】また、本発明による光学装置は、公知の種
々のフィルタ材(例えば有機系のエレクトロクロミック
材。液晶、エレクトロルミネッセンス材)を組み合わせ
る等も可能である。また、本発明による光学装置は、C
CDの光学絞り用をはじめ、各種光学系、更には電子写
真複写機や光通信機器等の光量調節用としても広く適用
可能である。
【0067】
【発明の作用効果】上述した如く、本発明は、作用電極
と対極との間の電圧印加によって光透過量が調節可能で
ある光学装置において、少なくとも前記作用電極を設け
た基体を一対有し、この一対の基体がこれらの間に配し
たスペーサを介して一体化され、内側位置に光透過量調
節用の物質を充填するように全周に亘って連設されたシ
ール部が、前記スペーサと前記基体との間に設けられて
いるので、充填された光透過量調節液はシール部によっ
て確実に密閉され、漏出を防止することができる。そし
て、これを上記の液中で組立てを行えば、気泡が混入す
ることもなく、封止剤を使用しないので、従来の如き充
填した液中への封止剤の混入や封止剤のはみ出しによる
素子外径の狂いが生じることもなく、液中において液収
容部の形成、調節液の充填及びシールを同時に行うこと
ができ、素子の特性の劣化を招くことのない、信頼性の
高い光学装置及びその製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による調光素子を示し、
(a)は構成部品の分解断面図、(b)は組立図であ
る。
【図2】同、平面図である。
【図3】同、分解斜視図である。
【図4】同第2の実施例による調光素子を示し、(a)
は構成部品の分解断面図、(b)は組立図である。
【図5】同、平面図である。
【図6】同、分解斜視図である。
【図7】同、第3の実施例による調光素子を示し、
(a)は構成部品の分解断面図、(b)は組立図であ
る。
【図8】同、平面図である。
【図9】同、分解斜視図である。
【図10】同、第4の実施例による調光素子を示し、
(a)は構成部品の分解断面図、(b)は組立図であ
る。
【図11】同、平面図である。
【図12】同、分解斜視図である。
【図13】従来例による調光素子の一例を示し、(a)
は(b)のXIIIa−XIIIa線概略断面図、(b)は
(a)のXIIIb−XIIIb線概略断面図である。
【図14】同、調光素子の注入口近傍の状態を示す概略
断面図である。
【図15】同、注入口近傍の他の状態を示す概略断面図
である。
【図16】同、注入口近傍の更に他の状態を示す概略断
面図である。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C…調光素子、2a、2b、12
a、12b…基板(透明電極)、3…作用電極、3a、
4a…リード線、4…対極、5、13…スペーサ、5
b、13c…切欠き部、5a、13a…周壁、5c、1
3d…溝、5d、8a、13b…凹部、6、8b、15
a、16a…貫通孔、6A…液収容部、7…Oリング、
8、15、16…挟着板、8c、14…ボルト穴、9…
ボルト、10…光透過量調節液、11…ねじ穴、15b
…係合片、15c…爪、16b…係合穴、18…挟持
片、18a…挟持部、18b…テーパ部、19…接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河端 大 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作用電極と対極との間の電圧印加によっ
    て光透過量が調節可能である光学装置において、少なく
    とも前記作用電極を設けた基体を一対有し、この一対の
    基体がこれらの間に配したスペーサを介して一体化さ
    れ、内側位置に光透過量調節用の物質を充填するように
    全周に亘って連設されたシール部が、前記スペーサと前
    記基体との間に設けられていることを特徴とする光学装
    置。
  2. 【請求項2】 前記物質の収容部を形成する貫通孔が前
    記スペーサに設けられ、この貫通孔を包囲するように前
    記シール部としての封止手段が前記基体と密接されるス
    ペーサ面に設けられ、前記封止手段上に前記貫通孔を挟
    んで前記一対の基体が対向配置され、この一対の基体が
    挟着手段によって前記スペーサに狭着されて前記物質収
    容部が形成されている、請求項1に記載した光学装置。
  3. 【請求項3】 前記作用電極及び対極のうち少なくとも
    作用電極が透明電極からなり、前記対向配置された基体
    間に位置する前記物質収容部に、可逆的に光透過量を調
    節可能な光透過量調節液又は固体が前記物質として充填
    されている、請求項1に記載した光学装置。
  4. 【請求項4】 前記シール部が、単一材料からなる環状
    体で形成されている、請求項1に記載した光学装置。
  5. 【請求項5】 前記封止手段の挿入溝が、前記スペーサ
    面の前記物質収容部の周囲に設けられている、請求項2
    に記載した光学装置。
  6. 【請求項6】 前記挟着手段が、前記対向配置された一
    対の基体の外側の面を当接させ、この当接面に凹部を形
    成した挟着板を有し、この挟着板同士のねじ止めによっ
    て前記一対の基体を挟着するように構成されている、請
    求項2に記載した光学装置。
  7. 【請求項7】 前記挟着手段が、前記一対の基体同士を
    ねじ止めするようになっている、請求項2に記載した光
    学装置。
  8. 【請求項8】 前記挟着手段が、前記基体を兼ねてい
    る、請求項7に記載した光学装置。
  9. 【請求項9】 前記挟着手段が、前記挟着板に形成され
    た嵌合機構によって構成されている、請求項2に記載し
    た光学装置。
  10. 【請求項10】 前記挟着手段が、前記対向配置された
    一対の基体の両側縁部を挟んで挟着するように構成され
    ている、請求項2に記載した光学装置。
  11. 【請求項11】 前記挟着手段が、コの字形に形成さ
    れ、接着剤を用いて前記スペーサと共に前記一対の基体
    を挟持し、接着固定している、請求項10に記載した光
    学装置。
  12. 【請求項12】 前記スペーサの両面に凹部が形成さ
    れ、この凹部に前記一対の基体が、それぞれ前記作用電
    極を形成された面側の一部分が埋入されている、請求項
    2に記載した光学装置。
  13. 【請求項13】 前記凹部周縁の壁部の一部分が、前記
    基体に形成されている少なくとも作用電極のリード線端
    部の取出しのために、欠除されている、請求項12に記
    載した光学装置。
  14. 【請求項14】 作用電極と対極との間の電圧印加によ
    って光透過量が調節可能である光学装置の製造方法にお
    いて、少なくとも前記作用電極を設けた基体の一対を、
    これらの間に配したスペーサを介して一体化するに際
    し、全周に亘って連設されたシール部を前記スペーサと
    前記基体との間に設け、前記シール部の内側位置に光透
    過量調節用の物質を充填することを特徴とする光学装置
    の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記物質が液体からなり、この液体中
    で、前記シール部の内側位置に前記液体を充填するよう
    に前記基体間を前記スペーサによって仮固定し、前記液
    体から取出した後に本固定する、請求項14に記載した
    光学装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記シール部の内側位置に前記物質を
    供給した後、前記基体間を前記スペーサと一体化する、
    請求項14に記載した光学装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記物質の収容部を形成する貫通孔を
    前記スペーサに設け、この貫通孔を包囲するように前記
    シール部としての封止手段を前記基体と密接するスペー
    サ面に設け、前記封止手段上に前記貫通孔を挟んで前記
    一対の基体を対向配置し、この一対の基体を挟着手段に
    よって前記スペーサに狭着させて前記物質収容部を形成
    する、請求項14に記載した光学装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記作用電極及び対極のうち少なくと
    も作用電極を透明電極で形成し、前記対向配置した基体
    間に位置する前記物質収容部に、可逆的に光透過量を調
    節可能な光透過量調節液又は固体を前記物質として充填
    する、請求項14に記載した光学装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記シール部を、単一材料からなる環
    状体に形成する、請求項14に記載した光学装置の製造
    方法。
  20. 【請求項20】 前記封止手段の挿入溝を、前記スペー
    サ面の前記物質収容部の周囲に設ける、請求項14に記
    載した光学装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記挟着手段を、前記対向配置した一
    対の基体の外側の面に当接させ、この当接面に凹部を形
    成した挟着板を配し、この挟着板同士をねじ止めして前
    記一対の基体を挟着するように構成する、請求項14に
    記載した光学装置の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記挟着手段を、前記一対の基体同士
    のねじ止めによって行うように構成する、請求項14に
    記載した光学装置の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記挟着手段が、前記基体を兼ねる、
    請求項22に記載した光学装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記挟着手段を、前記挟着板に形成す
    る嵌合機構によって構成する、請求項14に記載した光
    学装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記挟着手段を、前記対向配置した一
    対の基体の両側縁部を挟んで挟着するように構成する、
    請求項14に記載した光学装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記挟着手段を、コの字形に形成し、
    接着剤を用いて前記スペーサと共に前記一対の基体を挟
    持させ、接着固定する、請求項25に記載した光学装置
    の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記スペーサの両面に凹部を形成し、
    この凹部に前記一対の基体のそれぞれ前記作用電極を形
    成した面側の一部分を埋入する、請求項14に記載した
    光学装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記凹部周縁の壁部の一部分を、前記
    基体に形成する少なくとも作用電極のリード線端部の取
    出しのために、欠除する、請求項27に記載した光学装
    置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001188262A (ja) * 1999-12-28 2001-07-10 Nippon Mitsubishi Oil Corp エレクトロクロミックミラー用セルの製造方法及びエレクトロクロミックミラー
CN112731720A (zh) * 2010-12-08 2021-04-30 唯景公司 绝缘玻璃装置的改良隔板
US12025900B2 (en) 2020-11-20 2024-07-02 View, Inc. Spacers and connectors for insulated glass units

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