JP2001188262A - エレクトロクロミックミラー用セルの製造方法及びエレクトロクロミックミラー - Google Patents

エレクトロクロミックミラー用セルの製造方法及びエレクトロクロミックミラー

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JP2001188262A
JP2001188262A JP37342299A JP37342299A JP2001188262A JP 2001188262 A JP2001188262 A JP 2001188262A JP 37342299 A JP37342299 A JP 37342299A JP 37342299 A JP37342299 A JP 37342299A JP 2001188262 A JP2001188262 A JP 2001188262A
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substrate
hollow
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conductive
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慶三 猪飼
Masaaki Kobayashi
正明 小林
Takeshi Asano
剛 朝野
Yoshinori Nishikitani
禎範 錦谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 四隅が複合曲線形状を有するような導電性基
板を用いる場合であっても精度良く二枚の基板を貼り合
せることができ、かつ生産性が高く、低コストでセルの
製造ができるセルの製造方法、及びこのセルを用いたエ
レクトロクロミックミラーを提供すること。 【解決手段】 少なくとも一つの直線部分を有し、所定
の位置に導電性基板形状に刳り貫きが施された少なくと
も二枚のプレートを、同一直線上、あるいは所定のずれ
幅をもって引かれた二本の直線の各線上に該各々の直線
部分が一致するように所定の間隔で並列に配置し、かつ
各々のプレートの刳り貫きに導電性基板をはめ込んで二
つの導電性基板の位置決めを行った後、貼り合せること
を特徴とするエレクトロクロミックミラー用セルの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光などの電磁波に
対する反射率を可逆的に変化させることが可能なエレク
トロクロミックミラーの製造に用いるセルの製造方法、
及びエレクトロクロミックミラーに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】エレ
クトロクロミック防眩ミラーは、電磁波に対する反射率
を可逆的に変化させて後方車のヘッドライトの眩しさを
防ぐために用いられているが、近年その需要は大幅に伸
びている。エレクトロクロミック防眩ミラーは、一般に
透明導電性基板と反射性導電性基板の二枚の導電性基板
の周縁部をシール剤によって貼り合わせた構造のセル
に、電解質、そして必要によりエレクトロクロミック性
化合物を注入することにより製造されている。
【0003】セルの作成においては、二枚の導電性基板
(以下、単に基板と称する場合がある)を重ね合わせて
貼り合せるときの基板の位置決めを正確に行う必要があ
る。二枚の基板の貼り合せ操作は、液晶ディスプレイの
製造工程においても類似の方法が採られており、例え
ば、モニターで二枚の基板の基準点を合わせることで位
置決めを行って二枚の基板を貼り合せている。この方法
は非常に精度が高く正確であるが、その反面コスト高と
なる。少し精度は落ちるが良く採用される方法として、
ピンによる位置決め方法がある。これは、貼り合せる二
枚の基板の位置が決まるようにピンを固定しておき、基
板をそのピンに突き当てながら二枚の基板を貼り合せる
方法である。この方法は液晶基板のように四隅が直角で
ある長方形の基板を用いる場合には有効であるが、自動
車用ミラーのような四隅が複合曲線を有するような形状
の基板を用いる場合には困難になる。
【0004】従って、本発明の目的は、四隅が複合曲線
形状を有するような導電性基板を用いる場合であっても
精度良く二枚の基板を貼り合せることができ、かつ生産
性が高く、低コストでセルの製造ができるエレクトロク
ロミックミラー用セルの製造方法、及びこのセルを用い
たエレクトロクロミックミラーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、二枚の導電性
基板を貼り合せることによりエレクトロクロミックミラ
ー用セルを製造する方法であって、少なくとも一つの直
線部分を有し、所定の位置に導電性基板形状に刳り貫き
が施された少なくとも二枚のプレートを、同一直線上、
あるいは所定のずれ幅をもって引かれた二本の直線の各
線上に該各々の直線部分が一致するように所定の間隔で
並列に配置すると共に各々のプレートの刳り貫きに導電
性基板をはめ込むことにより、二つの導電性基板の位置
決めを行った後、一方のプレートにはめ込まれた導電性
基板を他方の導電性基板上に移動させて基板同士を互い
に重ね合わせ、二枚の導電性基板を貼り合わせる工程を
含むことを特徴とするエレクトロクロミックミラー用セ
ルの製造方法にある。
【0006】また本発明は、二枚の導電性基板を貼り合
せることによりエレクトロクロミックミラー用セルを製
造する方法であって、導電性基板形状に刳り貫きが設け
られた下側のプレートと、下側のプレートに設けられた
導電性基板形状の刳り貫きと同じ形状の刳り貫きが設け
られた上側のプレートとが各々の刳り貫き一致するよう
に重ね合わせてなる位置決め用装置、あるいは下側のプ
レートの該刳り貫きより所定のずれ幅の大きさを持つ形
状の刳り貫きが設けられた上側のプレートとが少なくと
も刳り貫きの一辺を一致するように重ね合わせてなる位
置決め用装置を用いて、下側のプレートの刳り貫きに一
方の導電性基板をはめ込んだ後、次いで上側のプレート
の刳り貫きに他方の導電性基板をはめ込むことにより同
じ位置で基板同士を互いに重ね合わせる、あるいは下側
のプレートの刳り貫きに一方の導電性基板をはめ込んだ
後、次いで上側のプレートの刳り貫きのずれた辺に当接
させた状態で他方の導電性基板をはめ込むことにより所
定のずれ幅で基板同士を互いに重ね合わせることによ
り、二枚の導電性基板を貼り合わせる工程を含むことを
特徴とするエレクトロクロミックミラー用セルの製造方
法にもある。
【0007】更に本発明は、前記の方法で製造したエレ
クトロクロミックミラー用セルに電解質を注入してなる
ことを特徴とするエレクトロクロミックミラーにもあ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のエレクトロクロ
ミックミラー用セルの製造方法を工程順に説明する。ま
ず、導電性基板について説明する。導電性基板とは電極
としての機能を果たす基板を意味する。従って、本発明
の導電性基板には、基板自体を導電性材料で製造したも
のと、導電性を持たない基板の片面又は両面に電極層を
積層させて導電性を付与した積層板が包含される。導電
性を備えているか否かに拘らず、基板自体は常温におい
て平滑な面を有していることが必要であるが、その面は
平面であっても、曲面であっても差し支えなく、応力で
変形するものであっても差し支えない。二枚の導電性基
板は、通常は共に同じ形状のものが用いられるが、互い
に異なっていてもよい、また基板の厚さも特に制限はな
いが、通常0.2〜2.5mmである。本発明で使用さ
れる二枚の導電性基板の一方は透明導電性基板であり、
他方は、電磁線、典型的には光を反射できる反射性導電
性基板である。
【0009】透明導電性基板は、通常、透明基板上に透
明電極層を積層させて製造される。ここで、透明とは可
視光領域において10〜100%の光透過率を有するこ
とを意味する。透明基板の材質は特に限定されず、例え
ば、無色あるいは有色ガラス、強化ガラスであっても差
し支えなく、無色あるいは有色の透明性樹脂でもよい。
基板材料としては、具体的には、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート、その他のポリアミ
ド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、
ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレ
ート及びポリスチレンが使用可能である。
【0010】透明電極層としては、例えば、金、銀、ク
ロム、銅及びタングステンの金属薄膜、金属酸化物から
なる導電膜が使用できる。前記金属酸化物としては、例
えば、ITO(In23−SnO2)、酸化錫、酸化
銀、酸化亜鉛及び酸化バナジウムが挙げられる。電極層
の膜厚は、通常10〜500nm、好ましくは50〜3
00nmの範囲にあり、表面抵抗(Rsq:単位面積当た
りの抵抗)は、通常0.5〜500Ω/sq、好ましく
は1〜50Ω/sqの範囲にある。透明電極層の形成に
は、公知の手段を任意に採用することができる。
【0011】本発明で使用可能な反射性導電性基板とし
ては、例えば、下記のような積層体あるいは板状体を挙
げることができる。 (1)導電性を持たない透明又は不透明な基板上に反射
性電極層を積層させた積層体、(2)導電性を持たない
透明基板の一方の面に透明電極層を、他方の面に反射層
を積層させた積層体、(3)導電性を持たない透明基板
上に反射層を、その反射層上に透明電極層を積層させた
積層体、(4)反射板を基板とし、これに透明電極層を
積層させた積層体、および(5)基板自体が光反射層と
電極層の両方の機能を備えた板状体。
【0012】上記反射性電極層とは、鏡面を有し、しか
も電極として電気化学的に安定な機能を発揮する薄膜を
意味する。そのような薄膜としては、例えば、金、白
金、タングステン、タンタル、レニウム、オスミウム、
イリジウム、銀、ニッケル又はパラジウムの金属膜や、
白金−パラジウム、白金−ロジウム又はステンレスの合
金膜が挙げられる。このような鏡面を備えた薄膜の形成
には、任意の方法、例えば、真空蒸着法、イオンプレー
ティング法又はスパッタリング法を適宜採用することが
できる。反射性電極層を設ける基板は透明であるか、不
透明であるかを問わない。従って、反射性電極層を設け
る基板としては、先に例示した透明基板の他、透明でな
い各種のプラスチック、ガラス、木材及び石材が使用可
能である。なお、上記の反射性電極層自体が剛性を備え
ていれば、基板の使用を省略することができる。上記反
射板または反射層とは、鏡面を有する基板又は薄膜を意
味し、これには、例えば、銀、クロム、アルミニウム、
ステンレス又はニッケル−クロムの板状体及びその薄膜
が含まれる。なお、導電性基板上にエレクトロクロミッ
ク層(エレクトロクロミック性化合物層、あるいは該化
合物を含有してなる層)が形成されていてもよい。
【0013】本発明では、上記二枚の導電性基板(単に
基板と称する場合がある)を下記の手順で貼り合わせる
ことを特徴とする。図1は、二枚のプレート1、2が、
同一の直線L1上にその直線部分を一致させて所定の間
隔で並列に配置されている図であり、図2は、二枚のプ
レート1、2が所定のずれ幅aをもって引かれた二本の
直線L1、L2の各線上に各々の直線部分を一致させて
所定の間隔で並列に配置された図である。
【0014】まず、プレートについて説明する。図1及
び図2に示すように、プレート1、プレート2にはそれ
ぞれ少なくとも一つの直線部分を有し、所定の位置に導
電性基板形状に刳り貫き3、4が施されている。プレー
トはプラスチック板や金属板が使用できるが、位置精度
を求めるには金属板が良い。金属板としては、アルミニ
ウム板やステンレス板が用いられるが、ステンレス板が
好ましい。プレートは、少なくとも一つの直線部分を有
している。一つの直線部分を有していればその形状は問
わない。例えば、三角形状、四角形状、台形状、及び半
円形状、及び楕円形状などを挙げることができる。好ま
しくは、図に見られるように、長方形状である。プレー
トの厚みは、導電性基板の厚みとほぼ同等か、少し薄め
のものを用いることが好ましい。基板形状の刳り貫き
は、プレートの所定の位置に設けられる。刳り貫きを設
ける位置は、導電性基板の形状や、採用するプレートの
形状によって決めることができる。通常エレクトロクロ
ミックミラーは、二枚の導電性基板形状が、図に示すよ
うに共に同じ長方形状のものを用いて作られる場合が多
い(基板は、長辺部分及び短辺部分を含めて曲線で構成
された全体に長方形状を有している場合が多い)ため
に、長方形状のプレートに合わせて刳り貫きもその長手
方向が一致するように設けることが重ね合わせの際の位
置決めには有利である。なお、基板が長方形状を有する
とは、その四隅が複合曲線を有する長方形状の他、その
四隅が複合曲線を有し、かつその長辺部及び/又は短辺
部が直線の場合や曲線を形成している長方形状のものが
含まれる。
【0015】プレートには、図3に示すプレート11の
ように、複数の導電性基板形状の刳り貫き5を設けるこ
とができる。一度の操作で複数個の導電性基板を貼り合
わせるためには、複数個の刳り貫きが設けられたプレー
トを用いることが好ましい。一枚のプレートに設ける刳
り貫きの数は、好ましくは2〜100個、更に好ましく
は2〜50個、特に好ましくは2〜30個程度である。
これにより、効率よく貼り合わせ操作を行うことがで
き、生産性を向上させることができる。
【0016】二枚の導電性基板の重ね合わせ、そして貼
り合わせ操作は、例えば、以下のように行うことができ
る。まず、プレート1の刳り貫き3には、重ね合わせた
時に上側に位置する基板をはめ込む。一方、プレート2
の刳り貫き4には、下側に位置する基板をはめ込む。こ
の基板には後述のようにシール剤を基板の周縁部に予め
塗布しておく。なお、図4に基板10をプレート12の
刳り貫きにはめ込む状態の模式図を示す。そして、図1
の場合では、同じ形状のプレート1、2が同一直線L1
上に配置されているため、二枚の基板は、その形状が互
いに一致した状態で重ね合わせられるように、位置決め
されている。即ち、プレート1にはめ込まれた上側の基
板を適当な垂直方向の上下移動手段を利用してプレート
1の上部に移動させ、待機させる。一方、プレート1及
びプレート2を直線L1に沿って矢印方向にプレート2
の下側の基板が上側の基板の真下になるように移動させ
る。そして上側の基板を降ろして、プレート2の下側の
基板上に重ね合わせる。このようにして二枚の基板をそ
の形状が互いに一致するように重ね合わせ、貼り合わせ
ることができる。上下移動手段としては、例えば、垂直
に上下運動可能な吸着ヘッドを備えた吸着装置を利用す
ることができる。吸着ヘッドを上下させる動力源は、電
動でも良いし、手動でも良い。また、基板を吸着する方
法は、真空吸引式でもよいし、吸盤式でも良い。
【0017】一方、図2の場合には、同じ形状のプレー
ト1、2が、所定のずれ幅aをもってそれぞれ直線L
1、L2上に配置されているため、二枚の基板は、その
形状が所定のずれ幅で重ね合わせられるように、位置決
めされている。即ち、プレート1は直線L1上を移動
し、プレート2は直線L2上を移動する。そしてこの場
合の重ね合わせの操作は、基本的に図1の場合と同様に
行うことができる。ずれ幅aは、目的のミラーの処方に
よるが、通常0.5〜3mmの範囲である。このように
して二枚の基板を所定のずれ幅で重ね合わせ、貼り合わ
せることができる。なお、このずれ幅を設けることで、
例えば、電極部材を取り付ける場合に有利になる。
【0018】上記の位置決め方法を利用して二枚の基板
の貼り合わせを連続的に、そして効率よく行うには、例
えば、以下の方法で行うことができる。図5は、二枚の
基板の貼り合わせを連続的に行うことができる貼り合わ
せ装置の模式図である。スライド可能な架台9上に一組
のプレート21、22を固定する。この場合、プレート
の直線部分とスライド可能な架台のスライド方向は一致
するように配置されていて、二枚の基板は、それぞれの
基板形状が一致して重ね合わせられるように、あるいは
所定のずれ幅で重ね合わせられるように位置決めされて
いる。まず、プレート21に基板(上側)をセットす
る。吸着ヘッドで上側基板を吸引して持ち上げ、所定の
高さで保持させる。プレート2に予めシール剤を塗布し
た基板(下側)をセットする。そして架台を上側の基板
の真下に下側の基板がくるようにスライドさせる。上側
の基板を降ろして吸着を解除し、下側の基板に上側の基
板を重ね合わせて、貼り合わせる。以上の操作を繰り返
し行うことで、連続して貼り合わせを行うことできる。
架台をスライドさせる動力源は、電動でもよいし、手動
でもよい。また、架台にコンベヤー方式を適用して一定
方向に移動させながら貼り合わせを連続的に行うことも
できる。
【0019】次ぎに、本発明の別の態様である位置決め
装置を用いた二枚の基板の重ね合わせ、そして貼り合わ
せ方法を説明する。図6は、所定のずれ幅で基板同士を
互いに貼り合わせるときに用いる位置決め装置の模式図
である。なお、位置決め装置は、同じ位置で基板同士を
互いに貼り合わせる時に用いるタイプと、上記のように
所定のずれ幅で基板同士を互いに貼り合わせるときに用
いるタイプとがあるが、ここでは、後者の位置決め装置
を用いる時の二枚の基板の重ね合わせ、そして貼り合わ
せ方法を例にとって説明する。
【0020】図6のように、位置決め装置は、導電性基
板形状に刳り貫き13が設けられた下側のプレート31
と、下側のプレート31の該刳り貫きより所定のずれ幅
の大きさを持つ形状の刳り貫き14が設けられた上側の
プレート32とが少なくとも刳り貫きの一辺6、7を一
致するように重ね合わせてなるものである。プレート3
1、32は、前記の材質と同じ材質で形成することがで
きる。またプレートの厚みは、基板の厚みと同じか、あ
るいは少し厚めであることが好ましい。プレート自体の
形状は特に問わないが、ミラーの形状が前記のように長
方形状の基板を用いて形成される場合が多く、また成形
のし易さの点で長方形状であることが好ましい。下側の
プレート31に設けられる刳り貫き13は、基板形状と
同等であるが、上側のプレート32に設けられる刳り貫
き14は、下側のプレートの基板形状の刳り貫きより、
所定のずれ幅aをもって形成されている。刳り貫きは、
基板の形状によるが、通常は、二枚の基板ともに殆ど同
じ形状のものが用いられるため、上側のプレートの刳り
貫き14は、下側のプレートの刳り貫き13より刳り貫
きの少なくとも一辺、図の場合には、長辺6、7を基準
に、そのずれ幅aの分だけ平行移動した形で形成されて
いる。二枚のプレートは、予め接合させたものを用いて
もよいし、あるいは二枚のプレートが分離可能になって
いて使用するときに二枚のプレートが接合できる構造で
あってもよい。またこのような位置決め装置が複数個連
続して備えられた装置を用いてセルを連続的に製造でき
るようにされていてもよい。
【0021】上記の位置決め装置を用いた二枚の基板の
重ね合わせ、貼り合わせ操作は、まず、下側のプレート
31の刳り貫き13に基板(シール剤を予め塗布した下
側の基板)を落とし込むようしてはめ込む。次ぎに、上
側のプレート32の刳り貫き14のずれた辺8に当接さ
せた状態で上側となる基板をはめ込む。このようにして
二枚の基板は、上側の基板と下側の基板とが所定のずれ
幅で互いに重ね合わせ、そして貼り合わせることができ
る。
【0022】二枚の導電性基板を貼り合せる際には少し
押し付ける力を加えることで、しっかり貼り合せること
ができる。そのときの圧力としては、好ましくは1×1
-4〜0.5MPa、更に好ましくは1×10-3〜0.
3MPa、特に好ましくは5×10-3〜0.15MPa
である。本発明の貼り合せ方法を利用することで、二枚
の基板の貼り合せの精度を、±0.5mm以下、好まし
くは±0.3mm以下、さらに好ましくは±0.15m
m以下とすることができる。
【0023】本発明で用いることができるシール剤とし
ては、例えば、一般的に液晶ディスプレイ等の製造に使
用されているエポキシ系のシール剤を挙げることができ
る。シール剤は熱硬化型、あるいは紫外線や可視光線に
よる光硬化型のいずれであってもよい。
【0024】エポキシ系シール剤としては、例えば、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルS型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹
脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、臭素含有ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂、フッ素含有ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂、DPPノボラック型エポキシ樹脂、トリ
スヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフ
ェニロールエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエ
ンフェノール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポ
キシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環型
エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂及びケイ素含
有エポキシ樹脂が挙げられる。
【0025】熱硬化型の具体例としては、エポキシ樹脂
のみで硬化するタイプや、硬化剤と混合して硬化させる
タイプが挙げられる。エポキシ樹脂のみで硬化するタイ
プには触媒系硬化剤が混ぜられているが、その種類とし
ては、例えば、ベンジルスルホニウム塩、ベンジルアン
モニウム塩、ピリジニウム塩、ベンジルホスホニウム
塩、ヒドラジニウム塩、カルボン酸エステル、スルホン
酸エステル及びアミンイミドが挙げられる。また、硬化
剤と混合して硬化するタイプの硬化剤の種類としては、
例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、メタキシ
レンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、メタフェニ
レンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン及びポリ
アミドアミンのアミン系硬化剤;メチルテトラヒドロ無
水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸及び無水
メチルナジック酸の酸無水物系硬化剤;ナフトール化フ
ェノール樹脂、ジシクロペンダジエン化フェノール樹脂
及びスチレン化フェノール樹脂のフェノール系硬化剤が
挙げられる。また、熱潜在性硬化剤としては、例えば、
ジシアンジアミド、アジピン酸ジヒドラジド、イミダゾ
ール系化合物及びエポキシ−アミンアダクトが挙げられ
る。
【0026】光硬化型の具体例としては、上述したエポ
キシ樹脂や、上述したエポキシ樹脂とアクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、ヘキシルアクリル酸、あるいは
桂皮酸とを反応させたエポキシ変性アクリル樹脂が挙げ
られる。エポキシ樹脂の光硬化触媒としては、例えば、
アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、
トリアリールスルホニウム塩、β−ケトスルホン、イミ
ノスルホナート及びベンゾインスルホナートが挙げられ
る。エポキシ変性アクリル樹脂の光硬化触媒としては、
例えば、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシケ
トン及びα−アミノケトンが挙げられる。
【0027】シール剤にはビーズを含有させることがで
きる。ビーズは、主として二枚の導電性基板を貼り合せ
る時に基板間の間隔(セルギャップ)を一定に保つ働き
をする。用いるビーズの粒径(平均粒子径)は通常20
0〜20μm、好ましくは150〜30μm、さらに好
ましくは100〜40μm、特に好ましくは80〜50
μmである。ビーズの材質としては、絶縁性を有するも
のである限り特に限定されることなく、例えば、石英や
青板などのガラス材、アクリル系やポリ(プロピレンカ
ーボネート)系やビニルベンゼン系の樹脂材を用いるこ
とができる。ビーズは無色でも着色していてもよく、ま
た透明でも不透明でもよい。
【0028】ビーズを用いる場合のシール剤中のビーズ
の含有量は、シール剤中に好ましくは0.01〜10質
量%、更に好ましくは0.05〜5質量%、特に好まし
くは0.1〜3質量%である。なお、シール剤にはアル
ミナやシリカなどのフィラー成分が入っていても良い。
ビーズを含む場合のエポキシ系シール剤の粘度は、0.
5〜500Pa.sの範囲にあることが好ましく、更に
好ましくは2〜300Pa.sの範囲、特に好ましくは
5〜150Pa.sの範囲である。
【0029】シール剤は、通常一方の導電性基板の面上
周縁部の所定の位置に塗布される。勿論、二枚の導電性
基板の両方の面上周縁部にシール剤を塗布してもよい。
導電性基板として、導電性層が設けられた基板などを用
いる場合には、その導電層側の面上周縁部にシール剤を
塗布する。なお、導電性基板には、電解質等を注入する
ために該基板のシール部分には少なくとも1箇所開口部
を設けてもよい。
【0030】二枚の導電性基板は通常上記のように共に
同じ形状のものを用いるが、このような場合、二枚の該
基板を上下の基板が互いに全く同じ位置となるように重
ね合わせて貼り合わせる場合には、導電性基板の面上周
縁部の基板の形状に沿って、基板の縁から0.1〜10
mmの位置にシール剤を塗布すればよい。あるいは二枚
の導電性基板を上下の基板が互いに平行方向に少しずれ
た状態で重ね合わせて貼り合わせる場合には、ずらす方
向や位置に応じてシール剤の塗布位置を調整すればよ
い。
【0031】シール剤の塗布は、例えば、ディスペンス
方式、あるいはスクリーン印刷方式を利用して行うこと
ができる。ディスペンス方式としては、公知のものが挙
げられ、通常、吐出ノズル、ノズル固定ヘッド、シール
剤格納バレル、吐出圧調整器及び基板セット用プレート
を具備するものが一般的である。また、スクリーン印刷
方式としては、公知のものが挙げられ、バキュームテー
ブル、枠フレーム開閉機構、スキージ切換機構、スキー
ジ水平移動機構、スクリーン印刷版及びスキージを具備
するものが一般的である。
【0032】貼り合わせは、シール剤を硬化させること
により行う。シール剤の硬化条件は、用いるシール剤、
基板などの種類により適宜選択される。例えば、熱硬化
型シール剤を用いた場合、加熱温度は、通常80〜20
0℃、好ましくは100〜180℃の範囲であり、硬化
時間は通常1分〜3時間、好ましくは10分〜2時間程
度である。また、光硬化型シール剤を用いた場合、光源
としては高圧水銀灯、蛍光灯、あるいはキセノン灯等が
挙げられる。また光照射量も特に制限はないが、通常1
00〜50000mJ/cm2、好ましくは1000〜
20000mJ/cm2程度である。また、一方の基板
にシール剤を塗布したのち、他方の基板と貼り合わせる
前に、加熱等によりシール剤をプレキュアさせたのち、
貼り合わせてもよい。プレキュアとはシール剤が硬化途
中であり、他方の基板と貼り合わせた際に押しつぶされ
て基板になじみ、その後の硬化で十分な接着力を発現す
る状態にあることをいう。
【0033】基板同士を貼り合わせる際の基板配置は、
実質的に平行とするものであり、基板間の間隔、即ちセ
ルギャップは特に限定されないが、通常20〜200μ
m、好ましくは30〜150μm、さらに好ましくは4
0〜100μmである。なお、セルギャップはシール剤
に含有させるビーズの粒径を選択することにより容易に
調整することができる。また、セルギャップの調整のた
めに、周縁部に任意形状のスぺーサーを配してもよい。
【0034】上記の工程により、エレクトロクロミック
ミラー用セルを製造することができる。本発明の精度よ
く貼り合わされたエレクトロクロミックミラー用セルを
用いることにより、耐久性のよいミラーを製造すること
が可能となる。
【0035】次ぎに、本発明のエレクトロクロミックミ
ラー用セルを用いてエレクトロクロミックミラーの製造
方法を説明する。エレクトロクロミックミラーの製造方
法は、公知の方法が広く適用でき、特に限定されない。
例えば、エレクトロクロミックミラー用セルに、液状電
解質や、必要に応じエレクトロクロミック性化合物をさ
らに含有させた液状電解質組成物を、開口部を通じてセ
ル内に注入したのち、開口部を封止し、さらに電源系の
接続、ミラーケースの取り付けを行うことにより容易に
ミラーを製造することができる。
【0036】また、エレクトロクロミックミラー用セル
に、液状電解質と重合性モノマーからなる固体状電解質
前駆体、又は任意成分であるエクトロクロミック性化合
物をさらに含有させた固体状電解質組成物前駆体、ある
いは高分子固体電解質前駆体、又は任意成分であるエク
トロクロミック性化合物をさらに含有させた高分子固体
電解質組成物前駆体を、開口部を通じてセル内に注入し
たのち、開口部を封止の前または後に当該前駆体を硬化
させることにより電解質を形成し、さらに電源系の接
続、ミラーケースの取り付けを行うことにより容易に全
固体型のミラーを製造することができる。
【0037】前記電解質としては、公知のものが使用で
き、例えば、液系電解質、ゲル化液系電解質あるいは固
体系電解質を用いることができる。本発明においては、
特に固体系電解質が望ましい。液系電解質としては、例
えば、溶媒に塩類、酸類、又はアルカリ類の支持電解質
を溶解したものを用いることができる。この場合の溶媒
としては、支持電解質を溶解できるものであれば特に限
定されないが、特に極性を示すものが好ましい。具体的
には水の外、メタノール、エタノール、プロピレンカー
ボネート、エチレンカーボネート、ジメチルスルホキシ
ド、ジメトキシエタン、アセトニトリル、γ−ブチロラ
クトン、スルホラン、1,3ージオキサン、N,N−ジメ
チルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン及びテト
ラヒドロフランの有機極性溶媒が挙げられる。好ましく
は、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、アセトニト
リル、γ−ブチロラクトン、スルホラン、1,3ージオ
キサン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,2−ジメト
キシエタン及びテトラヒドロフランの有機極性溶媒が挙
げられる。これらは単独もしくは混合物として使用でき
る。
【0038】支持電解質としての塩類も特に限定され
ず、各種のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の無機
イオン塩や、四級アンモニウム塩や環状四級アンモニウ
ム塩、四級ホスホニウム塩が挙げられる。具体的にはL
iClO4 、LiSCN、LiBF4 、LiAsF6
LiCF3 SO3 、LiPF6 、LiI、NaI、Na
SCN、NaClO4 、NaBF4 、NaAsF6 、K
SCN及びKClのLi、Na、Kのアルカリ金属塩;
(CH34NBF4 、(C254 NBF4、(n−
494 NBF4 、(C254 NBr、(C2
54 NClO4 及び(n−C494 NClO4
の四級アンモニウム塩および環状四級アンモニウム塩、
及びこれらの混合物が好適なものとして挙げられる。支
持電解質としての酸類も特に限定されず、無機酸、有機
酸が使用でき、これには硫酸、塩酸、リン酸類、スルホ
ン酸類及びカルボン酸類が包含される。支持電解質とし
てのアルカリ類も特に限定されず、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム及び水酸化リチウムが使用できる。
【0039】ゲル化液系電解質としては、前記液系電解
質に、さらにポリマーやゲル化剤を含有させて粘稠液と
したもの若しくはゲル状としたものが使用できる。使用
できるポリマーは特には限定されず、例えば、ポリアク
リロニトリル、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリウレタン、ポリ
ウレタン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポ
リアミド、ポリアクリルアミド、セルロース、ポリエス
テル、ポリプロピレンオキサイド及びナフィオンを挙げ
ることができる。使用できるゲル化剤も特には限定され
ず、例えば、オキシエチレンメタクリレート、オキシエ
チレンアクリレート、ウレタンアクリレート、アクリル
アミド及び寒天を挙げることができる。なお、ゲル化液
系電解質は、ポリマーの前駆体であるモノマーやゲル化
剤の前駆体を液系電解質と混合してこれをセル内に注入
した後、重合又はゲル化させることで対向する導電性基
板の間に挟持させることができる。
【0040】固体系電解質としては、室温で固体であ
り、かつイオン導電性を有するものであれば特に限定さ
れず、その具体例としては、ポリエチレンオキサイド、
オキシエチレンメタクリレートのポリマー、ナフィオン
及びポリスチレンスルホン酸を挙げることができる。特
にオキシアルキレンメタクリレート系化合物、オキシア
ルキレンアクリレート系化合物またはウレタンアクリレ
ート系化合物を前駆体の主成分とし、当該前駆体を重合
することによって得られる高分子化合物を用いた高分子
固体電解質が好ましい。高分子固体電解質の一例として
は、単官能アクリロイル変性ポリアルキレンオキシド及
び/又は多官能アクリロイル変性ポリアルキレンオキシ
ドと、前記の有機極性溶媒と、前記支持電解質とを含む
組成物を前駆体とし、当該前駆体を固化することにより
得られる高分子固体電解質が挙げられる。
【0041】エレクトロクロミック性化合物としては、
公知のものが使用でき、電気化学的な酸化反応あるいは
還元反応等によって着色、消色、色変化などを示す物質
であれば特に限定されない。その具体例としては、Mo
23 、Ir23 、NiO、V25 、WO3 、ビオ
ロゲン、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロー
ル、金属フタロシアニン、ピラゾリン、フェニレンジア
ミン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、
テトラチアフルバレン及びフェロセンやこれらの誘導体
を列挙できる。
【0042】
【発明の効果】本発明のエレクトロクロミックミラー用
セルの製造方法では、構成の簡単な少なくとも二枚のプ
レートを用いることで二枚の導電性基板を精度よく貼り
合わせることができる。特に四隅が複合曲線形状を有す
るような基板を用いた場合でも高い精度で貼り合せが可
能である。また、本発明の製造方法により、低コストで
耐久性に優れたミラーを効率よく製造することが可能で
ある。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらになんら制限されるものでは
ない。
【0044】[実施例1]四隅が複合曲線で角取りしてあ
る長さ30cm、幅7cmの長方形の基板形状の刳り貫
きが一個設けられたステンレス製の長方形状のプレート
二枚をスライド式架台の上に並べて固定した。このと
き、一方のプレートはもう一方のプレートに対して、刳
り貫かれた長方形の短軸方向に2mmずらして固定した
(図2参照)。
【0045】一方のプレートに、シール剤を塗布してい
ない基板(透明導電性基板)をはめ込み、上下機構付き
の吸着ヘッドの真下へスライドさせた。吸着ヘッドを降
ろして透明導電性基板を真空吸着し、ヘッドを上げ、保
持させた。もう一方のプレートに、シール剤(市販の熱
硬化型エポキシ系接着剤(ストラクトボンドXN−21
−S)20gに青板ガラスビーズ(粒径53〜63μ
m)0.4gを加えて良く混錬したもの)を基板の周縁
部に1.5mm幅で塗布した基板(反射性導電基板)を
シール面を上向きにしてはめ込んだ。そしてこのプレー
トを吸着ヘッドの真下へスライドさせた。ヘッドを降ろ
し、吸着を解除して両基板を重ね合せ、圧力5×10-3
MPaをかけた後、シール剤を硬化させ、二枚の基板を
貼り合わせることによりエレクトロクロミックミラー用
セルを製造した。貼り合わせ後の二枚の基板の位置精度
は±0.15mm以下であった。
【0046】[実施例2]導電性基板形状の刳り貫きが3
個設けられたプレートを用て二枚の基板同士を貼り合せ
たこと以外は実施例1と同様にして、エレクトロクロミ
ックミラー用セルを製造した。貼り合せ後の二枚の基板
の位置精度は±0.20mm以下であった。
【0047】[実施例3]四隅が複合曲線で角取りしてあ
る長さ30cm、幅7.0cmの長方形の導電性基板形
状の刳り貫きが施されたプレートを下に、四隅が同様の
複合曲線で角取りしてある長さ30cm、幅7.2cm
の長方形の導電性基板形状の刳り貫きが施されたプレー
トを上にして、平らな架台上に重ねて固定し、位置決め
装置を作成した。この時、長方形の長い方の一辺は一致
するように重ねた(図6参照)。下側のプレートに、シ
ール剤(市販の熱硬化型エポキシ系接着剤(ストラクト
ボンドXN−21−S)20gに青板ガラスビーズ(粒
径53〜63μm)0.4gを加えて良く混錬したも
の)を基板周縁部に1.5mm幅で塗布した基板(透明
導電性基板)をはめ込み、次に上側のプレートにずれた
方の長い辺にもう一方の基板(反射性導電基板)を押し
当てながら落とし込んだ。落し込んだ後、圧力2×10
-3MPaをかけた後、シール剤を硬化させ、二枚の基板
を貼り合わせることによりエレクトロクロミックミラー
用セルを製造した。貼り合わせ後の二枚の基板の位置精
度は±0.3mm以下であった。
【0048】[実施例4]実施例1と同様にして、シール
剤を電解質前駆体注入用開口部を除いて導電性基板の周
縁部に塗布してエレクトロクロミックミラー用セルを作
製した。一方、メトキシポリエチレングリコールモノメ
タクリレート(新中村化学工業株式会社製、M40G
N)1.0g、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト(新中村化学工業株式会社製、9G)0.02g、γ
ーブチロラクトン4.0g、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ヒドロキシー2−メチルプロパンー1−
オン0.02g及び3−(5−メチルー2H−ベンゾト
リアゾールー2−イル)−5−(1−メチルエチル)−
4−ヒドロキシベンゼンプロパン酸0.15gの混合溶
液に、過塩素酸リチウムを0.8M、ジヘプチルビオロ
ゲン過塩素酸塩を30mM及びフェロセンを30mMの
濃度になるように添加し、エクトロクロミック性化合物
を含有した高分子固体電解質組成物前駆体の均一溶液を
調製した。これをセルの開口部を通じて注入したのち、
開口部を封止し、高分子固体電解質組成物前駆体を光硬
化させた。その後、電極およびリード線を取り付け、制
御回路に接続し、ミラーケースに収納してエレクトロク
ロミック防眩ミラーを作製した。
【図面の簡単な説明】
【図1】二枚のプレート1、2が、同一の直線L1上に
その直線部分を一致させて所定の間隔で並列に配置され
ている図である。
【図2】二枚のプレート1、2が所定のずれ幅aをもっ
て引かれた二本の直線L1、L2の各線上に各々の直線
部分を一致させて所定の間隔で並列に配置された図であ
る。
【図3】導電性基板形状の刳り貫きが3個施されている
プレートの図である。
【図4】プレートの刳り貫きに基板をはめ込む状態を示
す模式図である。
【図5】二枚の基板の貼り合わせを連続的に行うことが
できる貼り合わせ装置の模式図である。
【図6】所定のずれ幅で二枚の導電性基板同士を互いに
貼り合わせるときに用いる位置決め装置の模式図であ
る。
【符号の説明】
1、2、11、12、21、22、31、32 プレー
ト 3、4、5、13、14 刳り貫き 6、7 刳り貫きの一辺 8 ずれた辺 9 架台 10 導電性基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 朝野 剛 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 錦谷 禎範 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 2K001 AA10 CA02 CA08 CA09 CA18 CA22 CA35 CA42 DA04 DA21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚の導電性基板を貼り合せることによ
    りエレクトロクロミックミラー用セルを製造する方法で
    あって、少なくとも一つの直線部分を有し、所定の位置
    に導電性基板形状に刳り貫きが施された少なくとも二枚
    のプレートを、同一直線上、あるいは所定のずれ幅をも
    って引かれた二本の直線の各線上に該各々の直線部分が
    一致するように所定の間隔で並列に配置すると共に各々
    のプレートの刳り貫きに導電性基板をはめ込むことによ
    り、二つの導電性基板の位置決めを行った後、一方のプ
    レートにはめ込まれた導電性基板を他方の導電性基板上
    に移動させて基板同士を互いに重ね合わせ、二枚の導電
    性基板を貼り合わせる工程を含むことを特徴とするエレ
    クトロクロミックミラー用セルの製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも二枚のプレートがスライド可
    能な架台上に配置されている請求項1に記載のエレクト
    ロクロミックミラー用セルの製造方法。
  3. 【請求項3】 プレートが長方形状を有する請求項1又
    は2に記載のエレクロトクロミックミラー用セルの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 一枚のプレートに複数の導電性基板形状
    の刳り貫きが形成されている請求項1乃至3のうちのい
    ずれかの項に記載のエレクトロクロミックミラー用セル
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 二枚の導電性基板を貼り合せることによ
    りエレクトロクロミックミラー用セルを製造する方法で
    あって、導電性基板形状に刳り貫きが設けられた下側の
    プレートと、下側のプレートに設けられた導電性基板形
    状の刳り貫きと同じ形状の刳り貫きが設けられた上側の
    プレートとが該刳り貫きが一致するように重ね合わせて
    なる位置決め用装置、あるいは下側のプレートの該刳り
    貫きより所定のずれ幅の大きさを持つ形状の刳り貫きが
    設けられた上側のプレートとが少なくとも刳り貫きの一
    辺を一致するように重ね合わせてなる位置決め用装置を
    用いて、下側のプレートの刳り貫きに一方の導電性基板
    をはめ込んだ後、次いで上側のプレートの刳り貫きに他
    方の導電性基板をはめ込むことにより同じ位置で基板同
    士を互いに重ね合わせる、あるいは下側のプレートの刳
    り貫きに一方の導電性基板をはめ込んだ後、次いで上側
    のプレートの刳り貫きのずれた辺に当接させた状態で他
    方の導電性基板をはめ込むことにより所定のずれ幅で基
    板同士を互いに重ね合わせることにより、二枚の導電性
    基板を貼り合わせる工程を含むことを特徴とするエレク
    トロクロミックミラー用セルの製造方法。
  6. 【請求項6】 二枚の導電性基板が同じ形状をしている
    請求項1乃至5のうちのいずれかの項に記載のエレクト
    ロクロミックミラー用セルの製造方法。
  7. 【請求項7】 二枚の導電性基板が長方形状をしている
    請求項1乃至6のうちのいずれかの項に記載のエレクト
    ロクロミックミラー用セルの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のうちのいずれかの項に
    記載の方法により製造したセルに電解質を注入してなる
    ことを特徴とするエレクトロクロミックミラー。
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