JP2539819B2 - エレクトロクロミツク素子 - Google Patents

エレクトロクロミツク素子

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JP2539819B2 JP62083785A JP8378587A JP2539819B2 JP 2539819 B2 JP2539819 B2 JP 2539819B2 JP 62083785 A JP62083785 A JP 62083785A JP 8378587 A JP8378587 A JP 8378587A JP 2539819 B2 JP2539819 B2 JP 2539819B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はエレクトロクロミック(EC)素子に係り、特
に大型のEC素子に関するものである。
[従来の技術] 従来、EC素子の電解質溶液としては、有機溶媒とし
て、例えばプロピレンカーボネート,電解質として、例
えば沃化チリウム(Lil),あるいは過塩素酸リチウム
にフェロセンを加えたもの等を用いる溶液型のものが多
く用いられて来た。しかるに、溶液型のものはEC素子の
基板が割れた場合に電解質溶液が飛散してしまったり、
外部から基板が押圧された時に基板の内面に形成された
対向する電極が相互に接触してショートしてしまうとい
う事故が起りやすいという欠点を有していた。更に、溶
液型のものを用いたEC素子の製造方法としては、電極及
び少なくとも一方の基板の電極面上にはEC物質層を形成
した2枚の基板の一方に注入孔を開けておき、これらを
電極側表面を対向させ周辺をシール材で封止しセルを形
成した後、あるいはシール部にあらかじめ注入孔を設け
ておき、セルを形成した後、該注入孔より電解質溶液を
セル中に注入し充填した後に前記注入孔を閉塞する方法
が通常用いられているが、この方法によるとセル中に気
泡が残存しやすく、また、注入工程に真空系を使用する
ため時間がかかるという欠点を有していた。
また、近年は前記溶液型のものに適当なゲル化剤を添
加しゲル状にした電解質溶液を用いることも提案されて
いるが、やはり電解質溶液の注入に問題点を有してい
た。
これを改良するために、本発明者らによってレドック
ス剤と支持電解質とを含む光硬化または熱硬化可能な樹
脂原料を基板間に挟み、光照射または加熱により樹脂を
硬化させたポリマー電解質型のEC素子も提案されてい
る。
[発明の解決しようとする問題点] しかし、このようなポリマー電解質型のEC素子は、レ
ドックス剤が電解質中に分散しているため、EC素子を着
色後、このレドックス剤の酸化体の拡散により、メモリ
ー性が低下したり、対向電極の過電圧が上昇したり、表
示電極のEC物質のフォトクロミック着色が増加する等の
問題点を有していた。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、この様な従来のEC素子の欠点を解消するた
めになされたものであり、EC物質層を有する電極を形成
した第1の基板と、対向電極を形成した第2の基板と電
極面が対向するように電解質を介して配置してなるEC素
子において、電解質が硬化性の樹脂原料を硬化させた2
層の電解質層を積層したものであり、第2の基板側の電
解質層にのみレドックス剤が含有されていることを特徴
とするEC素子を提供するものである。
第1図は、本発明のEC素子の基本的構造を示す断面図
である。
第1図において、1はガラス、プラスチック等の基
板、2は酸化錫(SnO2)または酸化インジウム・酸化鈴
(ITO)等の電極、3はその上に形成されたWO3等のEC物
質の層であり、第1の基板を構成しており、4はレドッ
クス剤を含有していない硬化性の樹脂原料を硬化させた
電解質層、5はレドックス剤を含有した硬化性の樹脂原
料を硬化させた電解質層、6は対向電極、7は基板を示
しており、対向電極6と基板7とで第2の基板を構成し
ている。
本発明では、EC素子を構成する基板は、第1の基板、
第2の基板とも、通常のガラス、プラスチック等の基板
が使用できる。また、鏡や反射型の表示素子のように反
射型で使用する場合には、一方の基板は金属、セラミッ
ク、着色プラスチック等不透明な基板であってもよい。
これらの基板は連続した基板であってもよいし、所望の
サイズに切断された基板であってもよい。
第1の基板の電極としては、酸化鈴(SnO2)または酸
化インジウム・酸化錫(ITO)等や、本発明のFC素子を
調光鏡として用いる場合には、反射性の窒化チタン等の
金属等を電極として用いてもよい。
EC物質としては、酸化タングステン(WO3)、酸化モ
リブデン(MoO3)等の膜状にして使用されるEC物質を用
いる。このEC物質は、真空蒸着法、スパッタ法、ゾルゲ
ル法、CVD法等公知の方法で所望の膜厚、例えば100〜20
00nm程度に形成されればよい。
また、対向電極は第1の基板の電極と同じ電極のみと
してもよいし、その上にプルシアンブルー等の第1の基
板のEC物質とは逆極性の電圧の印加によって着消色する
EC物質や可視光域では着消色を生じないEC物質等を積層
したものを用いてもよい。
これは、本発明では、対向電極に接する電解質層は、
レドックス剤を含んでいるため、対向電極自体がITOの
ように単なる電極であっても第1の基板のEC物質を着消
色させることができるためである。また、この対向電極
に何らかのEC物質を積層して使用する場合には、対向電
極の容量が大きくなり、着消色の応答が速くなる等の利
点もある。
また、これらの基板の端部にメッキや導電ペースト等
による半田付け可能な端子を形成したり、リードを接着
したりすると外部との導電接続に便利である。
本発明では、電解質層は2層構造とされ、いずれも光
硬化可能か熱硬化可能な樹脂原料を光照射か加熱により
硬化させたものとされる。そして、この内、第2の基板
側の電解質層にのみレドックス剤が含有されている。
これら2層の電解質層は、夫々5〜500μm程度とさ
れればよい。
これら電解質を製造するための電解質溶液の材質とし
ては、光硬化型または熱硬化型の樹脂原料であるモノマ
ー、オリゴマー等を5wt%以上、γ−ブチロラクトン
(γ−BL)、スルホラン、スルホキシド、プロピレンカ
ーボネート、ブチルアルコール等の有機溶媒に溶解した
ものが使用でき、必要に応じて支持電解質、レドックス
剤を添加して使用される。
この光硬化型または熱硬化型の樹脂原料であるモノマ
ー、オリゴマー等としては、EC物質に悪影響を与えない
限り、種々のものが使用できるが、アクリル系、ビニル
系のものが安定性の点からみて好ましい。
本発明では、これらの中でも光硬化可能な樹脂が好ま
しく、耐久性及び応答性の点からみて光硬化性のヒドロ
キシアルキルアクリレートが好ましく、特に2−ヒドロ
キシエチルアクリレートが好ましい。
これらの樹脂原料は、そのまま電解質溶液として使用
されてもよいし、前述の溶媒を0〜95wt%添加して使用
されてもよい。
本発明では、対向電極側に接する電解質層にのみレド
ックス剤が含有されている。
このレドックス剤としては、レドックス電位が0〜1.
5Vの範囲にあるもので、前述の樹脂原料または溶媒に溶
解するものが使用できる。特に、レドックス電位が0〜
0.5Vのものが、EC素子に印加する電圧低減効果があるた
め好ましい。
具体的には、アルカリ金属のヨウ化物、テトラアルキ
ルアンモニウムのヨウ化物、遷移金属の錯体、メタロセ
ン等が好適に使用できる。なお、ヨウ素化合物中でもヨ
ウ化リチウムはレドックス剤と支持電解質とを1つの物
質で兼用することができる。
このレドックス剤は、電解質溶液に対して、0.001〜5
M/程度添加されればよい。
第1の基板側の電解質層には、このようなレドックス
剤は含まれていない。このため、メモリー性の低下、対
向電極の過電圧の上昇、表示電極のEC物質のフォトクロ
ミック着色の増加というような悪影響を生じにくい。
この外、これらの2層の電解質層には、必要に応じて
過塩素酸リチウム、過塩素酸、四フッ化ホウ素化リチウ
ム等の支持電解質を0.001〜1M/添加してもよいし、さ
らに、重合開始剤、印刷性改良剤、粘度調整剤、着色剤
等の添加剤を添加してもよい。
この支持電解質は、光照射または加熱により硬化され
た樹脂自体がその末端にスルホン酸基やカルンボン酸基
を有するようなイオン交換性の樹脂である等陽イオン導
電性のある場合には必ずしも必要としないが、陽イオン
導電性の無い場合には、添加される。
このようにして作成された2種の電解質溶液は、基板
上に供給されて硬化させられる。
例えば、一方の基板上に電解質溶液を供給して、この
電解質層を硬化させた後、未硬化の電解質層を積層した
他方の基板を重ね合せ硬化させる。
具体的には、対向電極を形成した第2の基板の上に、
レドックス剤を含有した電解質溶液を供給し、これに光
照射または加熱処理を施して原料樹脂を硬化させる。次
いで、第1の基板上にレドックス剤を含有していない電
解質溶液を供給し、これを既に硬化させた電解質層を設
けた第2の基板と重ね合せ、光照射または加熱処理を施
して原料樹脂を硬化させるとともに両方の基板を一体化
する。もちろん、この逆であってもよい。
また、一方の基板側の電解質層を硬化させた後、その
上に未硬化の電解質層を積層し、さらに他方の基板を重
ね合せ硬化させることもできる。
具体的には、対向電極を形成した第2の基板の上に、
レドックス剤を含有した電解質溶液を供給し、これに光
照射または加熱処理を施して原料樹脂を硬化させる。次
いで、さらにその上にレドックス剤を含有していない電
解質溶液を供給し、これに第1の基板を重ね合せ、光照
射または加熱処理を施して原料樹脂を硬化させるととも
に両方の基板を一体化する。もちろん、この場合にも、
この逆であってもよい。
また、夫々の基板上で夫々の電解質層を硬化させた
後、両者を接着するための電解質層を形成するための電
解質溶液を供給して接着してもよい。
この電解質溶液の供給は、スピンナー法、ロールコー
ト法、印刷法等公知の液体供給法が使用できる。
この状態で電解質溶液が液体状ないしは粘性を有する
液体状であり、容易に基板上に供給される。この供給さ
れた電解質溶液は必要に応じてロール等によりならされ
てもよい。
この電解質溶液の供給前または同時にガラスビーズ、
ガラス繊維、セラミック粒子、プラスチック粒子等の間
隙制御用のスペーサーを散布することが好ましい。この
スペーサーは後の圧着工程での圧着時に基板間の間隙を
制御するものであり、電解質と別に気体または液体中に
分散させて散布してもよいし、電解質中に混合されて供
給されてもよい。また、スペーサーの表面に接着材をつ
けておき、スペーサーを基板表面に固定するようにして
もよい。
スペーサーを使用することにより、セルギャップの大
きさは、間隙制御用のスペーサーにより定まる。このた
め、精密な金型で押圧しなくても2枚の基板の内面の電
極が接触する心配がなく、型と基板の位置合せをする必
要がないので作業性がよい。特に、大型のEC素子の場合
に適しており、フロートガラスのような長尺のガラスを
基板に使用したEC素子にも適用できる。ひいては、連続
プロセスで生産された透明電極付のガラス、プラスチッ
クフィルム上に連続して電解質溶液を供給して連続的に
EC素子を製造することも可能である。
このようにして、硬化一体化されたEC素子は、必要に
応じて周辺にシールをする。
本発明では、電解質が固体化されており、周辺にシー
ルがなくてもよいため、大型のEC素子を製造しておい
て、これを切断して所望の大きさにできるため、全面ベ
タ電極の調光用EC素子であって、種々のサイズがある調
光窓ガラス、調光鏡等の用途に適している。これにより
現場で所望のサイズに切断して施工することも可能とな
る。
このようにして製造されたEC素子に必要に応じて、基
板の端部に焼成用導電性ペースト、導電性接着材層、金
属層若しくは半田層を形成し、外部電源に接続するリー
ド線を半田付けするかまたはリード線を導電性接着剤で
接着する等して端子用のリードを接続したり、さらに周
辺に耐久性を向上させる目的でブチルゴム、フッ素樹
脂、エポキシ樹脂等の接着剤によるシール材を設けたり
してもよい。
本発明は、このように大型で着消色の頻度が低いEC素
子に好適であり、窓や間仕切り等の調光体、調光鏡等に
特に適している。
実施例を示し、更に詳細に説明する。
[実施例] 実施例1 ITO膜を面抵抗が10Ω/□となるように蒸着した400×
800mmのガラス基板のITO膜上にWO3膜を450nm蒸着して第
1の基板を製造した。
また、同じ大きさのガラス基板に対向電極として面抵
抗が10Ω/□のITO膜のみを蒸着して第2の基板を製造
した。
この第2の基板のITO上に2−ヒドロキシエチルアク
リレートにスルホランを7:3の比で混合した溶液に、重
合開始剤としてベンゾインエチルエーテル0.1wt%、レ
ドックス剤としてヨウ化リチウム1M/を溶解し、スピ
ンナーで約10μm塗布し、約80W/cmの水銀灯下で紫外線
硬化させて、電解質層を形成した。
次いで、第1の基板のITO上に2−ヒドロキシエチル
アクリレートにスルホランを7:3の比で混合した溶液
に、重合開始剤としてベンゾインエチルエーテル0.1wt
%、支持電解質として過塩素酸リチウム1M/を溶解
し、さらに粒径約50μmの樹脂ビーズを加えてスピンナ
ーで約50μm塗布し、その上に上記のようにして製造し
ておいた第2の基板を電解質層同志が接するように配置
して加圧し、約80W/cmの水銀灯下で紫外線硬化させて、
2層の電解質層を接合した。
このようにして製造されたEC素子と、電解質層が1層
でレドックス剤が全体に含有されているEC素子(比較
例)とをメモリー性の試験(透過率20%に着色後、24時
間放置して、その透過率を測定)を行った。その結果、
実施例のEC素子は透過率が20〜23%であったのに対し、
比較例のEC素子は38〜42%であり、メモリー性に大きな
差があった。
また、本発明の実施例のEC素子は、太陽光直射下でも
自然着色しにくく、105回以上の駆動が可能であった。
実施例2〜6 実施例1の樹脂原料、溶媒、レドックス剤を第1表に
示すように変更して、EC素子を製造した。なお、レドッ
クス剤にフェロセンを使用した実施例2では、支持電解
質として両方の電解質に過塩素酸リチウムを混合した。
これらのEC素子は何れも実施例1と同様にメモリー性
がよいものであり、太陽光直射下でも自然着色しにく
く、105回以上の駆動が可能であった。特に、溶媒が耐
熱性のよい、スルホラン、3−メチルスルホランの場合
に、耐熱性がよいものであった。
実施例7 第2の基板のITO上に実施例1の樹脂原料の2−ヒド
ロキシエチルアクリレートの代りに、熱硬化性のメチル
メタクリレートを使用し、これに重合開始剤として過酸
化ベンゾイルを0.1wt%加え、レドックス剤としてヨウ
化リチウム1M/を溶解し、ロールコート法で約30μm
塗布し、加熱硬化させて、電解質層を形成した。
同様に第1の基板のITO上にも実施例1の樹脂原料の
2−ヒドロキシエチルアクリレートの代りに、熱硬化性
のメチルメタクリレートを使用し、これに重合開始剤と
して過酸化ベンゾイルを0.1wt%加え、支持電解質とし
て過塩素酸リチウム1M/を溶解し、さらに粒径約30μ
mの樹脂ビーズを加えてロールコート法で約30μm塗布
し、第1の基板を重ねて加熱硬化させて電解質層を接合
してEC素子を製造した。
このEC素子は実施例1と同様にメモリー性がよいもの
であり、太陽光直射下でも自然着色しにくく、105回以
上の駆動が可能であった。
実施例8 実施例1と同様にして、第2の基板上に電解質層を形
成した。
次いで、この第2の基板の硬化させられた電解質層上
に実施例1で第1の基板のITO上に供給したレドックス
剤を含まない電解質溶液を供給し、その上に製造してお
いた第1の基板を配置して加圧し、約80W/cmの水銀灯下
で紫外線硬化させて、2層の電解質層を接合した。
このEC素子は実施例1と同様にメモリー性がよいもの
であり、太陽光直射下でも自然着色しにくく、105回以
上の駆動が可能であった。
実施例9 第2の基板としてポリエステルフィルムにチタン膜を
線状に形成し、さらにその上にITO膜を全面に形成した
ロールフィルムと、第1の基板としてさらにその上にWO
3膜を形成したロールフィルムとを準備した。
この第2の基板をコンベヤーで移送しつつ、そのITO
上に実施例1と同じ電解質溶液を流し込み、ローラーで
厚みを規制して、水銀灯下で紫外線硬化させ、その後、
実施例1と同様のレドックス剤を含まない電解質を同じ
方法で供給し、第1の基板を重ね合せ、再度水銀灯下で
紫外線硬化させ連続的にプラスチックEC素子を製造し
た。
このプラスチックEC素子は実施例1のEC素子よりはや
や特性が劣ったが、電解質層が1層の従来のプラスチッ
クEC素子に比してはメモリー性がよいものであり、太陽
光直射下でも自然着色しにくく、105回以上の駆動が可
能であった。
実施例10 実施例1の第2の基板のITO上にプルシアンブルー膜
を形成した、これを第2の基板として使用して、実施例
1と同様にしてEC素子を製造した。
このEC素子は、実施例1と同様の性能を示すととも
に、プルシアンブルー膜が酸化タングステンと逆極性で
着色すること及び対向電極の容量が大きくなることによ
り応答速度が実施例1のEC素子よりも速くなった。ま
た、対向電極にプルシアンブルー膜を用いているため、
実施例1のEC素子よりも太陽光直射下での寿命が長いも
のであった。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明のEC素子は、電解質層が
2層にされ、表示電極側、素ち、WO3のようなEC物質に
レドックス剤が触れないようにされているため、メモリ
ー性、耐光性がよいものとなる。
また、対向電極側に接触している電解質層には、充分
な量のレドックス剤が含まれているため、対向電極がIT
Oのような透明電極を使用しても、充分な応答速度が得
られる。
さらに、電解質層が硬化させられているため、大きな
サイズであっても2枚の基板の電極間での短絡を生じな
く、垂直に立てて使用しても下部が膨れるということも
ない。また、風圧な人体の衝突等の外圧に対しても破損
しにくくなり、安全性も高いものである。
さらに、大型EC素子であっても製造が容易であり、後
で切断してより小型のEC素子とすることができるため、
生産性がよい。
また、製造工程中に減圧する必要がなく、全工程を一
連のコンベヤー上で連続して行えるため、大型のEC素子
を極めて容易に生産性よく製造できるものである。
これにより大型のEC素子を製造しておき、その後所望
のサイズに切断して、場合によっては末端の建築現場で
切断して使用することもでき、窓ガラスにこのEC素子を
適用して調光窓ガラスにする場合に好適である。
本発明は、この外、本発明の効果を損しない範囲内で
種々の応用が可能なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のEC素子の基本的構造を示す断面図で
ある。 基板:1 電極:2 EC物質:3 電解質層:4 電解質層:5 対向電極:6 基板:7

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エレクトロクロミック物質層を有する電極
    を形成した第1の基板と、対向電極を形成した第2の基
    板と電極面が対向するように電解質を介して配置してな
    るエレクトロクロミック素子において、電解質が硬化性
    の樹脂原料を硬化させた2層の電解質層を積層したもの
    であり、第2の基板側の電解質層にのみレドックス剤が
    含有されていることを特徴とするエレクトロクロミック
    素子。
  2. 【請求項2】少なくとも第1の基板側の電解質層には支
    持電解質が含有されている特許請求の範囲第1項記載の
    エレクトロクロミック素子。
  3. 【請求項3】電解質の硬化性の樹脂原料が光硬化可能な
    樹脂原料である特許請求の範囲第1項または第2項記載
    のエレクトロクロミック素子。
  4. 【請求項4】電解質の硬化性の樹脂原料が熱硬化可能な
    樹脂原料である特許請求の範囲第1項または第2項記載
    のエレクトロクロミック素子。
  5. 【請求項5】一方の基板側の電解質層を硬化させた後、
    硬化されていない電解質層を積層した他方の基板を重ね
    合せ硬化させてなる特許請求の範囲第1項〜第4項のい
    ずれか一項記載のエレクトロクロミック素子。
  6. 【請求項6】一方の基板側の電解質層を硬化させた後、
    未硬化の電解質層を積層し、さらに他方の基板を重ね合
    せ硬化させてなる特許請求の範囲第1項〜第4項のいず
    れか一項記載のエレクトロクロミック素子。
  7. 【請求項7】電解質を硬化後、基板周辺がシールされて
    なる特許請求の範囲第1項記載のエレクトロクロミック
    素子。
  8. 【請求項8】対向電極が透明導電膜である特許請求の範
    囲第1項記載のエレクトロクロミック素子。
  9. 【請求項9】レドックス剤兼支持電解質がヨウ化リチウ
    ムである特許請求の範囲第1項記載のエレクトロクロミ
    ック素子。
  10. 【請求項10】レドックス剤がフェロセンである特許請
    求の範囲第1項記載のエレクトロクロミック素子。
  11. 【請求項11】光硬化可能な樹脂原料がヒドロキシアル
    キルアクリレートである特許請求の範囲第3項記載のエ
    レクトロクロミック素子。
  12. 【請求項12】光硬化可能な樹脂原料が2−ヒドロキシ
    エチルアクリレートである特許請求の範囲第3項記載の
    エレクトロクロミック素子。
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