JPH1164860A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその製造方法

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JPH1164860A
JPH1164860A JP22266697A JP22266697A JPH1164860A JP H1164860 A JPH1164860 A JP H1164860A JP 22266697 A JP22266697 A JP 22266697A JP 22266697 A JP22266697 A JP 22266697A JP H1164860 A JPH1164860 A JP H1164860A
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JP
Japan
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liquid crystal
display device
crystal display
cavity
package body
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JP22266697A
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English (en)
Inventor
Tsudoi Iguchi
集 井口
Tetsuya Nagata
徹也 永田
Katsutoshi Saito
勝俊 斉藤
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Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶パネルを収納するパッケージのキャビティ
内への湿気の侵入を防止して信頼性を向上させる。 【解決手段】パッケージ本体707の前面ガラス713
を接着するシール材として、仮硬化時に一部に外部雰囲
気と連通する不連続部718を有する如く形成した第1
のシール材705と、仮硬化後に不連続部718を封止
した第2のシール材705aとを有し、および/または
パッケージ本体707の裏面側に周縁を埋設して設置し
た放熱板711の埋設部内周に接着材717を塗布して
気密シールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に係
り、特に液晶パネルを収容するパッケージの気密を確保
して湿気の侵入を防止することにより信頼性を向上させ
た液晶表示装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビ受像機やパソコン等の情報機器の
モニター、その他の各種表示装置用の表示デバイスとし
て液晶パネルが広く用いられている。
【0003】この種の液晶パネルは、一方の基板に共通
電極を形成し、他方の基板に画素選択用の給電電極もし
くはスイッチング素子の給電電極となる駆動電極を形成
した2枚の基板を上記各電極側を対向させて貼り合わ
せ、この貼り合わせギャップに液晶層を挟持して構成さ
れる。
【0004】このような液晶パネルを用いた表示装置の
一つとして投射型表示装置が知られている。投射型表示
装置に用いる液晶パネルは比較的小サイズであり、この
液晶パネルを樹脂製等のパッケージにフレキシブルプリ
ント基板と共に収納してモジュール化されるのが普通で
ある。
【0005】図13は投射型の液晶表示装置の従来構成
例の説明図であって、(a)は一部破断した平面図、
(b)は(a)のA−A線に沿った断面である。
【0006】図13に示したように、この種の液晶表示
装置は、第1基板701と第2基板702の間に液晶層
703を挟持し、両基板をパネルシール材704で接着
してなる液晶パネルを樹脂を好適とするパッケージ本体
707のキャビティ内に収納し、その一端縁に信号およ
び電力を給電するためのフレキシブルプリント基板(以
下、FPCと称する)709の一端を接続すると共に、
前面ガラス713で封止して上記キャビティを密閉して
なる。
【0007】パッケージ本体707の背面には金属製の
放熱板711が、その周辺を当該パッケージ本体707
の下部4辺に埋設した状態で設置され、液晶パネルは放
熱板711との間に比較的弾性を有する放熱シート71
0を介して収納される。したがって、液晶パネルの背面
は放熱シート710により放熱板711に密着し、放熱
効果が十分に得られる構造となっている。
【0008】パッケージ本体707のキャビティ内部に
収納した液晶パネルは、その第1基板の裏側で接着材7
06により当該パッケージ本体707の底部内周に形成
された段部716に固定され、また、前面ガラス713
をシール材705’でパッケージ本体707とFPC7
09を固定するためのスペーサ712に固定される。な
お、スペーサ712はFPC709に図示しない接着材
で固定されている。
【0009】図14は図13における液晶パネルの構造
例を説明する模式図であって、(a)は平面図、(b)
は(a)のB−B線に沿った断面図である。なお、同図
では理解を容易にするために部材および相対寸法は誇張
して示してある。
【0010】この液晶表示装置は画素駆動手段としてT
FTを用いたアクティブ・マトリクス方式の投射型液晶
表示装置であり、701は透明な上基板である第1基
板、702は下基板である第2基板、703は液晶層、
704はパネルシール材、730は第1基板の内面に形
成された共通電極、731は共通電極接続端子部、73
2は駆動電極接続端子部、733は共通電極配線、73
4は導電性接合部材、735は第2基板702の内面に
形成された駆動電極、736は共通電極配線733を第
1基板701の共通電極に接続するコンタクト部であ
る。なお、各基板の内面には、この他にカラーフィルタ
や保護膜、等を備えるが同図では省略してある。
【0011】第1基板701と第2基板702との間に
挟持された液晶層703は第1基板701に形成された
共通電極730と第2基板702に形成された駆動電極
735との間に選択的に形成される電界で画素が選択さ
れる。
【0012】共通電極接続端子部731と駆動電極接続
端子部732は、第2基板702に形成されており、各
画素を駆動する信号電圧等が図示しないフレキシブルプ
リント基板を介して外部から供給される。共通電極73
0への印加電圧は、共通電極接続端子部731が第2基
板702に設けられているためにコンタクト部736で
銀ペースト等の導電接合部材734を用いて第2基板7
02側と電気的に接続している。このため、電極接続端
子には共通電極に接続される共通電極接続端子部731
と駆動電極735に接続される駆動電極接続端子部73
2とがあり、共通電極接続端子部731からコンタクト
部736まで共通電極配線733が設けられている。こ
の共通電極配線733はパネルシール材704が充填さ
れる第2基板外縁に形成された溝736に埋設されてい
る。
【0013】この液晶パネルは、ブラックマトリクスで
区画されたカラーフィルタ、保護膜、共通電極730、
等を形成した第1基板701と、駆動電極735、TF
T、保護膜、等を形成した第2基板702を貼り合わ
せ、両者の貼り合わせギャップに液晶層703を挟持さ
せて液晶パネルとする。その後、FPCを第2基板70
2の一辺において上記共通電極接続端子部731と駆動
電極接続端子部732に当該FPCの電極接続端子を接
合し、外周縁の間隙に熱硬化型エポキシ樹脂材料等から
なるパネルシール材704を充填して加圧し、加熱硬化
させて所定のセルギャップで固定することにより組み立
てられる。
【0014】上記液晶層703は、直視型液晶パネルに
通常用いられる液晶、または高分子マトリクス中に液晶
を分散した、所謂高分子分散型液晶が用いられる。通常
の液晶を用いる場合は、第1基板と第2基板をパネルシ
ール材で貼り合わせて固定した後、当該パネルシール材
の一部に形成しておいた開口から液晶を注入して開口を
封止する。一方、高分子分散型液晶を用いる場合は、第
1基板に高分子分散型液晶溶液を塗布した後、第2基板
を重ね併せてその周縁をパネルシール材で固定する。
【0015】なお、この種の液晶表示装置を開示したも
のとしては、特開昭64−68725号公報を挙げるこ
とができる。
【0016】図15は図13におけるフレキシブルプリ
ント基板の構成例の説明図であって、(a)は平面図、
(b)は(a)のC−C線に沿った断面図、(c)は
(a)を矢印D方向から見た側面図である。
【0017】このFPC709はベースフィルム31と
カバーフィルム32の間に多数の導体パターン30を有
し、その両端の導体パターンに共通電極接続端子22と
駆動電極接続端子24を形成してある。
【0018】そして、一方の端子部に幅方向両端に位置
する導体パターンがカバーフィルム32側に露呈されて
共通電極接続端子22とされており、駆動電極接続端子
24は両端の共通電極接続端子22の間に、べースフィ
ルム31側に露呈させて設けている。
【0019】このように、FPC709は、共通電極接
続端子22を図13の第1基板701側に、駆動電極接
続端子24を第2基板702側に露呈させて両面に形成
することで、第1基板701の共通電極接続端子部73
1と第2基板702の駆動電極接続端子部732の両方
に直接接続可能となっている。
【0020】このような構成のFPCを用いることによ
り、両基板のシール材塗布部分に共通電極接続配線やコ
ンタクト部を設ける必要がない。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記した液晶表示装置
においては、液晶パネルを収納したパッケージのキャビ
ティは、そのパッケージ本体707の底部に周縁を埋設
した放熱板と液晶パネルの画像出射面を覆って配置され
る前面ガラスとで気密状態にされている。
【0022】上記前面ガラスはパッケージ本体707の
上面の3辺とFPC709を固定するスペーサ712に
接着材705’で固定される。この接着材705’とし
ては熱硬化性樹脂が用いられる。
【0023】この前面ガラス713の固定は、所謂ホッ
トプレート上でパッケージ本体707の上面の3辺とF
PC709を固定するスペーサ712と、前面ガラス7
13の全周間に接着材705’を注入して仮硬化させた
後、ベーク炉に投入して完全硬化させる。
【0024】しかし、接着材705’の硬化工程におい
て、当該接着材705’によってパッケージは外部雰囲
気と遮断され、キャビティ内部が密封状態となっている
ため、ホットプレートによる加熱、およびベーク炉での
加熱時にキャビティ内部の空気が膨張して接着材70
5’の一部から内部空気が漏れ、その漏れ通路が、所謂
リークパスとなって残る。
【0025】このリークパスは液晶表示装置に組み込ま
れた後、外部雰囲気からの湿気の侵入路となる。パッケ
ージの中に侵入した湿気は液晶パネルの表示面に結露し
たり、パネルシール材から液晶層に侵入して液晶の物性
を変化させたり、パッケージのキャビティ内に露出して
いる各種の電極を腐蝕させて表示不良を招く。
【0026】本発明の第1の目的は、前面ガラスの接着
材の硬化後に当該接着材に形成されるリークパスを防止
してキャビティ内への湿気の侵入を防止して信頼性を向
上させた液晶表示装置を提供することにある。
【0027】本発明の第2の目的は、前面ガラスの接着
材の硬化後に当該接着材に形成されるリークパスを防止
してキャビティ内への湿気の侵入を防止して信頼性を向
上させた液晶表示装置の製造方法を提供することにあ
る。
【0028】また、パッケージ本体707の底部には放
熱板711が設置されているが、この放熱板は金属板で
あって、その周縁をパッケージ本体707に埋設してい
るとは言え、樹脂製のパッケージ本体707と金属製の
放熱板711とは密着性が良好でないために、当該パッ
ケージ本体707と放熱板711の接合部分からキャビ
ティ内に湿気が侵入する。キャビティ内への湿気の侵入
は上記したように液晶パネルの表示面に結露したり、パ
ネルシール材から液晶層に侵入して液晶の物性を変化さ
せたり、またパッケージのキャビティ内に露出している
各種の電極を腐蝕させて表示不良を招く。
【0029】本発明の第3の目的は、パッケージの底部
に設置した放熱板のパッケージ本体との接合部分からの
湿気の侵入を防止し、キャビティ内への湿気の侵入を防
止して信頼性を向上させた液晶表示装置を提供すること
にある。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明は、パッケージ本体と、このパッケー
ジ本体の裏面側に周縁を埋設して設置した放熱板および
表面側の周囲に接着した前面ガラスとで液晶パネル収納
用のキャビティを形成し、当該キャビティ内に液晶パネ
ルを密封してなる液晶表示装置の前記パッケージ本体の
前記前面ガラスを接着するシール材として、仮硬化時に
一部に外部雰囲気と連通する不連続部を有する如く形成
した第1のシール材と、仮硬化後に前記不連続部を封止
した第2のシール材とを有することを特徴とする。
【0031】上記第2の目的を達成するために、本発明
は、パッケージ本体と、このパッケージ本体の裏面側に
周縁を埋設して設置した放熱板および表面側に接着した
前面ガラスとで液晶パネル収納用のキャビティを形成
し、当該キャビティ内に液晶パネルを密封してなる液晶
表示装置の前記放熱板を有するパッケージ本体のキャビ
ティ内に液晶パネルを収納し、ホットプレート上で予備
加熱したまま前記パッケージ本体の前面外周に外部雰囲
気と連通する不連続部を有する如く前記前面ガラスを接
着用の第1のシール材を塗布して前記キャビティ内と外
部雰囲気とを連通させた状態で仮硬化する工程と、前記
ホットプレート上での予備加熱状態で前記不連続部に第
2のシール材を充填して閉栓して仮硬化する工程と、第
2の接着材を仮硬化した後、ベーク炉に投入して第1と
第2のシール材を本硬化する工程とを含むことを特徴と
する。
【0032】上記第3の目的を達成するために、本発明
は、パッケージ本体と、このパッケージ本体の裏面側に
周縁を埋設して設置した放熱板および表面側の周囲に接
着した前面ガラスとで液晶パネル収納用のキャビティを
形成し、当該キャビティ内に液晶パネルを密封してなる
液晶表示装置の前記パッケージ本体と前記放熱板の埋設
部内周に接着材を塗布して気密シールしたことを特徴と
する。
【0033】なお、本発明は、上記の投射型の液晶表示
装置に限るものではなく、液晶パネルをパッケージに密
封した形式の各種液晶表示装置にも同様に適用できる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例を参照して詳細に説明する。
【0035】図1は本発明による液晶表示装置の第1実
施例の説明図であって、(a)は平面図、(b)は
(a)のA−A線に沿った断面図である。
【0036】同図において、液晶パネルは第1基板70
1と第2基板702の間に高分子分散型の液晶層703
を挟持し、両基板の周囲間隙に介挿したパネルシール材
704で固着してある。この液晶パネルの構成の詳細は
前記図13で説明した通りであるのでこれ以上の説明は
省略する。
【0037】図2は図1に示した本発明による液晶表示
装置の第1実施例の構造を説明する展開斜視図である。
【0038】図1と図2において、液晶パネル714
は、樹脂製のパッケージ本体707と、このパッケージ
本体707の裏面に周縁を埋設した金属板からなる放熱
板711、および全面ガラス713とで構成されるキャ
ビティ内に収納される。なお、全面ガラスの内面には遮
光枠は形成されているが、ここでは図示を省略してあ
る。
【0039】すなわち、液晶パネル714は、その底面
を弾性を有する放熱シート710を介して放熱板711
に接するようにその第1基板701の周縁下面をパッケ
ージ本体707のキャビティ内周に形成された段部71
6に接着材706で固定され、FPC709を接続した
後、スペーサ712を取り付けた後、全面ガラス713
をシール材で接着してキャビティ内を気密状態に保つ。
【0040】図3は本発明の液晶表示装置の製造方法の
1実施例の要部を説明する概略工程図である。
【0041】以下、図1〜図3を参照して説明する。
【0042】パッケージ本体707への前面ガラス71
3の固定は、ホットプレート上で所定の温度で行われ
る。すなわち、パッケージのキャビティ内に液晶パネル
を収納し、FPC709を接続し接着材でスペーサ71
2を固定した状態で(S−1)ホットプレートに載置
し、パッケージ本体707の全面周縁に一部に外部雰囲
気と連通する不連続部(開口)718を有する如く第1
のシール材705を塗布して(S−2)仮硬化させる。
【0043】この仮硬化時にキャビティ内の空気が膨張
して体積が増加するが、キャビティと外気とが上記不連
続部718で連通しているため、キャビティ内の内圧が
上がることがない。この状態で第1のシール材705を
仮硬化させる(S−3)。
【0044】第1のシール材705の仮硬化後、上記不
連続部718に第2のシール材705aを充填して封止
し(S−4)、さらにホットプレートでの加熱で第2の
シール材705’を仮硬化させる(S−5)。
【0045】第2のシール材705’の仮硬化後、液晶
表示装置をベーク炉に投入して第1と第2のシール材を
本硬化し、第1および第2のシール材705と705’
を完全に硬化させる(S−5)。
【0046】これにより、全面ガラス713はパッケー
ジ本体707の全面周縁にリークパスの無い強固な固着
がなされ、キャビティ内部が気密に保たれる。したがっ
て、全面ガラスの接着部分からの湿気の侵入が阻止さ
れ、表示不良のない高信頼性の液晶表示装置が得られ
る。
【0047】図4は本発明による液晶表示装置の第2実
施例の説明図であって、(a)は平面図、(b)は
(a)のA−A線に沿った断面図である。
【0048】また、図5は図4に示した本発明による液
晶表示装置の第2実施例の構造を説明する展開斜視図で
ある。
【0049】同図の構成は下記の構成を除いて前記第1
実施例と同様であるので、以下では本実施例の要部のみ
を説明する。
【0050】図4と図5において、パッケージ本体70
7の下部(底面)には金属製の放熱板711が、その周
縁を当該パッケージ本体に埋設して設置されている。
【0051】本実施例では、パッケージ本体707に設
置した放熱板711のキャビティ内底の側周に接着材7
17を塗布することで気密を確保したものである。
【0052】これにより、全面ガラス713はパッケー
ジ本体707の全面周縁にリークパスの無い強固な固着
がなされると共に、放熱板711の設置周縁での湿気の
侵入も阻止され、キャビティ内部が気密に保たれる。し
たがって、表示不良のない高信頼性の液晶表示装置が得
られる。
【0053】なお、前面ガラス713の接着部分での気
密が、第2のシール材705aを用いることなく確保で
きる場合は、放熱板711のキャビティ内周縁に接着材
717を塗布するのみでよい。
【0054】次に、本発明を適用する液晶表示装置の詳
細について説明する。
【0055】図6と図7は本実施例の液晶表示装置の組
み立て方法の一例を説明する工程図であって、図中各工
程(A−1)〜(A−8)の左側(a)は平面図を、ま
た、図中右側(b)は平面図(a)のB−B線に沿った
断面図を示している。
【0056】工程(A−1):共通電極を形成した第1
基板701の前記共通電極の形成面に高分子分散型液晶
を塗布して液晶層703を形成する。
【0057】工程(A−2):第1基板701に形成し
た液晶層703を挟んで駆動電極を形成した第2基板7
02を重ね合わせる。
【0058】工程(A−3):組み合わせた第2基板7
02の駆動電極接続端子部にプローブ720を当てて動
作チェックを行う。
【0059】工程(A−4):第1基板701と第2基
板702の端縁間にフレキシブルプリント基板(FP
C)709の接続端子を挟持させて共通電極および動作
電極に接続するフFPC709を組み込む。
【0060】工程(A−5):第1基板701と第2基
板702の対向周縁の隙間にパネルシール材704を浸
透させ、その後硬化接着して液晶パネル714を組立て
る。 工程(A−6):パッケージ本体707の凹部底面に備
えた放熱板711に放熱シート710を密着させて収納
し、その上に液晶パネルを組み込み、第1の基板2の周
縁とパッケージ5とを接着剤で固定する。前記第2実施
例で説明した液晶表示装置の製造では、放熱板711が
パッケージ本体707の埋設されているキャビティ内底
周縁に接着材は塗布され、気密性を向上させる。
【0061】工程(A−7):スペーサ712で前記F
PC709をパッケージ本体707に接着固定する。
【0062】工程(A−8):第1基板701の外周縁
上方に遮光枠を有する前面ガラス713を装着してシー
ル材で固定する。このとき、前面ガラスの接着は第1の
シール材を塗布してこれを仮硬化し、第2のシール材で
第1のシール材に形成した不連続部分(開口)を閉栓す
る工程を経、ベーク炉で完全硬化させる。
【0063】このようにして、液晶表示装置が組み立て
られる。
【0064】なお、上記工程(A−5)におけるシール
材の浸透では、ホットプレート上でシール材704を加
熱等して粘度を下げ、第1基板701と第2基板702
との隙間に毛細管現象で浸透させる。
【0065】図8は高分子分散型液晶を用いた液晶表示
装置の表示動作を説明する模式図であって、(A)は非
表示状態を、(B)は表示状態を示す。
【0066】図中、703は高分子マトリクス中に液晶
分子739を分散した高分子分散型液晶(PDLC)
で、印加電圧に応じて光を散乱する状態から透過する状
態に変化する。
【0067】第2基板702にはTFT740と反射画
素電極738が、第1基板701には共通電極となる透
明電極730が形成されていて、(A)に示すように、
第1基板701の透明電極730と第2基板3の反射画
素電極738の間に電圧を印加してない状態では、液晶
分子739はそれぞれ不規則な方向に配列している。こ
の状態では高分子マトリクスと液晶分子739とに屈折
率の差が生じ、入射光741は液晶層703で散乱す
る。742は散乱光を示す。
【0068】一方、同図(B)に示すように、第1基板
701の透明電極730と第2基板702の反射画素電
極738の間にTFT740の選択で電圧を印加した状
態では、液晶分子739が一定方向に配向する。この液
晶分子739が一定方向に配向したときの屈折率と高分
子マトリクスの屈折率を合わせておくと、入射光741
は散乱せずに液晶層703を透過して反射画素電極73
8に到達し、この反射画素電極738で正反射して第1
基板701からこの反射光が出射する。743にこの反
射光を示す。
【0069】この動作原理を用い、反射画素電極738
をスイッチング素子であるTFT740で選択すること
により、画像を表示する。
【0070】次に、本発明による液晶表示装置に用いる
液晶パネルの第2基板(駆動基板)の製造方法の一例を
説明する。
【0071】図9、図10、図11は本発明による液晶
パネルの第2基板の製造方法の一例を説明する工程図で
ある。
【0072】工程(B−1):半導体素子と同様に、シ
リコンウエハ基板500に洗浄等の前処理を行う。
【0073】工程(B−2):このシリコンウエハ基板
500に、例えばイオン打ち込み法を用いて不純物をド
ープしてNウエル層501とPウエル層502を設け
る。
【0074】工程(B−3):Nウエル層501、Pウ
エル層502の両端に、例えばイオン打ち込み法を用い
て、それぞれNMOSのチャンネルストッパ503とP
MOSのチャンネルストッパ504を形成し、その上を
酸化してLOCOS505を設ける。
【0075】工程(B−4):基板の表面を酸化し、そ
の上に例えばディポジション法を用いてポリシリコン層
506を形成し、そのポリシリコン表面をリン処理す
る。その上に例えばフォトレジスト膜を塗布、感光、除
去し、ドライエッチングを行い、Nウエル層、Pウエル
層上の各々にゲート電極507を形成する。
【0076】工程(B−5):高耐圧NMOS、PMO
Sに各々、例えばイオン打ち込み法を用いて拡散層オフ
セット508を設け、低耐圧NMOSにN+拡散層50
9、PMOSにP+拡散層510を設ける。
【0077】工程(B−6):基板の表面に、例えばデ
ィポジション法を用いて酸化シリコン層を形成し第1の
絶縁膜511とし、その上に例えばフォトレジスト膜を
塗布、感光、除去し、エッチングを行い、第1のコンタ
クトホール512を形成する。
【0078】工程(B−7):第1のコンタクトホール
512を設けた第1の絶縁膜511をマスクとして用
い、例えばイオン打ち込み法を用いてコンタクト部51
3を形成する。
【0079】工程(B−8):第1のコンタクトホール
512の形成部分を含んで絶縁膜の全域に、例えばスパ
ッタ法で金属膜を形成し、その上に例えばフォトレジス
ト膜を塗布、感光、除去し、ドライエッチングを行い、
第1層目の配線514及び第1層目の電極515を形成
する。
【0080】工程(B−9):基板の表面に例えばディ
ポジション法を用いて、酸化シリコン層を形成し第2の
絶縁膜516とし、その上に例えばフォトレジスト膜を
塗布、感光、除去し、エッチングを行い、第2のコンタ
クトホール517を形成する。さらに、第2のコンタク
トホール517の形成部分を含んで絶縁膜の全域に、例
えばスパッタ法で金属膜を形成し、その上に例えばフォ
トレジスト膜を塗布、感光、除去し、ドライエッチング
を行い、第2層目の配線518及び遮光膜519を形成
する。
【0081】工程(B−10):基板の表面に、例えば
ディポジション法を用いて有機SOG層を形成して第3
の絶縁膜520とし、CMP法を用いて研磨し平坦化す
る 工程(B−11):平坦化した有機SOGの第3の絶縁
膜520上に、例えばフォトレジスト膜を塗布、感光、
除去し、エッチングを行い、第3のコンタクトホール5
21を形成し、その上に例えばスパッタ法でアルミ膜を
形成し、その上にフォトレジスト膜を塗布、感光、除去
し、ドライエッチングを行い、反射画素電極522を形
成する。
【0082】工程(B−12):反射画素電極522を
形成した上に、例えばディポジション法で保護膜523
を形成する。
【0083】このようにして第2の基板3が製造され、
その後前記図6、図7で説明したステップA−1からA
−8までの工程により液晶表示装置が組み立てられる。
【0084】図12は本発明の液晶表示装置を用いた投
射型カラー表示装置を説明する光学系の模式図であっ
て、607Rは赤色用液晶表示装置、607Gは緑色用
液晶表示装置、607Bは青色用液晶表示装置、600
は光源、601は放物面鏡、602はコンデンサレン
ズ、603は反射鏡、604は第1の絞り、605はレ
ンズ、606はダイクロイックプリズム、608は第2
の絞り、609は投射レンズ、610はスクリーンであ
る。
【0085】この構成例では、赤色用、緑色用、および
青用の各液晶表示装置607R、607G、607Bと
して前記した実施例の液晶表示装置を用いている。
【0086】図12において、ダイクロイックプリズム
606の3面に、それぞれ赤色用液晶表示装置607
R、緑色用液晶表示装置607G、青色用液晶表示装置
607Bを光学糊を介して密着し、それぞれの位置がず
れないように位置調整後、図示しない固定手段で固定す
る。
【0087】このように構成した投射型液晶表示装置で
は、光源600からの光を放物面鏡601で平行光線と
した後、コンデンサレンズ602、反射鏡603、第1
の絞り604、レンズ605を経てダイクロイックプリ
ズム606に入射する。
【0088】ダイクロイックプリズム606では、入射
光が赤、緑、青の3つに分解されて3面のそれぞれに固
定された赤色用液晶表示装置607R、緑色用液晶表示
装置607G、青色用液晶表示装置607Bに入射す
る。
【0089】赤色用液晶表示装置607R、緑色用液晶
表示装置607G、青色用液晶表示装置607Bのそれ
ぞれには、前記したフレキシブルプリント基板709を
介して給電される信号によって画像が形成され、この画
像によって入射光が変調され、その反射光がダイクロイ
ックプリズム606で合成されてレンズ605から出射
する。
【0090】この種の投射型液晶表示装置では、各画素
毎に画像信号に応じた散乱と反射の状態をとり、正反射
光が上記レンズ605から出射する。レンズ605から
出射した3色の合成光は第2の絞り608を通ることに
よって表示領域内で散乱状態にある所および表示領域の
周囲での反射光の散乱光が遮断され、投射レンズ609
によりスクリーン610上に投射される。表示領域の周
囲には均一な暗状態の領域が形成されるため、画質の良
好な画像表示を得ることができる。
【0091】このように、上記赤色用、緑色用、および
青色用の各液晶表示装置070R、607G、607B
に形成された各色の画像を合成した高品質のフルカラー
の画像がスクリーン610上に再生される。
【0092】なお、上記した液晶表示装置の実施例で
は、液晶層として高分子分散型液晶を用いたが、本発明
はこれに限るものではなく、現在一般的に使用されてい
るTN(ツイステッド ネマチック)液晶を用いた反射
型および透過型液晶表示装置にも同様に適用できる。
【0093】透過型の液晶表示装置を用いて投射型液晶
表示装置を構成する場合は、前記した実施例とは異なる
構成となる。
【0094】以上、本発明を発明の実施の形態に基づき
具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定され
るものではなく、特許請求の範囲に記載の要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更し得ることは言うまでもない。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前面ガラスのシール材の硬化時に当該接着材に形成され
るリークパスを防止し、また、パッケージの底部に設置
した放熱板のパッケージ本体との接合部分からの湿気の
侵入を防止し、キャビティ内への湿気の侵入を防止して
信頼性を向上させた液晶表示装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶表示装置の第1実施例の説明
図である。
【図2】図1に示した本発明による液晶表示装置の第1
実施例の構造を説明する展開斜視図である。
【図3】本発明の液晶表示装置の製造方法の1実施例の
要部を説明する概略工程図である。
【図4】本発明による液晶表示装置の第2実施例の説明
図である。
【図5】図4に示した本発明による液晶表示装置の第2
実施例の構造を説明する展開斜視図である。
【図6】本発明による液晶表示装置の組み立て方法の一
例を説明する工程図である。
【図7】本発明による液晶表示装置の組み立て方法の一
例を説明する図6に続く工程図である。
【図8】高分子分散型液晶を用いた液晶表示装置の表示
動作を説明する模式図である。
【図9】本発明による液晶表示装置に用いる液晶パネル
の第2基板の製造方法の一例を説明する工程図である。
【図10】本発明による液晶表示装置に用いる液晶パネ
ルの第2基板の製造方法の一例を説明する図9に続く工
程図である。
【図11】本発明による液晶表示装置に用いる液晶パネ
ルの第2基板の製造方法の一例を説明する図10に続く
工程図である。
【図12】本発明の液晶表示装置を用いた投射型カラー
表示装置を説明する光学系の模式図である。
【図13】投射型の液晶表示装置の従来構成例の説明図
である。
【図14】図13における液晶パネルの構造例を説明す
る模式図である。
【図15】図13におけるフレキシブルプリント基板の
構成例の説明図である。
【符号の説明】
701 第1基板 702 第2基板 703 液晶層 704 パネルシール材 705 第1のシール材 705a 第2のシール材 706 接着材 707 パッケージ本体 708 第1基板の側縁 709 フレキシブルプリント基板(FPC) 710 放熱シート 711 放熱板 712 スペーサ 713 前面ガラス 714 液晶パネル 715 第2基板の側縁 716 段部 717 接着材 718 不連続部(開口)。
フロントページの続き (72)発明者 斉藤 勝俊 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パッケージ本体と、このパッケージ本体の
    裏面側に周縁を埋設して設置した放熱板および表面側の
    周囲に接着した前面ガラスとで液晶パネル収納用のキャ
    ビティを形成し、当該キャビティ内に液晶パネルを密封
    してなる液晶表示装置において、 前記パッケージ本体の前記前面ガラスを接着するシール
    材として、仮硬化時に一部に外部雰囲気と連通する不連
    続部を有する如く形成した第1のシール材と、仮硬化後
    に前記不連続部を封止した第2のシール材とを有するこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】パッケージ本体と、このパッケージ本体の
    裏面側に周縁を埋設して設置した放熱板および表面側に
    接着した前面ガラスとで液晶パネル収納用のキャビティ
    を形成し、当該キャビティ内に液晶パネルを密封してな
    る液晶表示装置の製造方法において、 前記放熱板を有するパッケージ本体のキャビティ内に液
    晶パネルを収納し、ホットプレート上で予備加熱したま
    ま前記パッケージ本体の前面外周に外部雰囲気と連通す
    る不連続部を有する如く前記前面ガラスを接着用の第1
    のシール材を塗布して前記キャビティ内と外部雰囲気と
    を連通させた状態で仮硬化する工程と、 前記ホットプレート上での予備加熱状態で前記不連続部
    に第2のシール材を充填して閉栓して仮硬化する工程
    と、 第2の接着材を仮硬化した後、ベーク炉に投入して第1
    および第2のシール材を本硬化する工程とを含む液晶表
    示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】パッケージ本体と、このパッケージ本体の
    裏面側に周縁を埋設して設置した放熱板および表面側の
    周囲に接着した前面ガラスとで液晶パネル収納用のキャ
    ビティを形成し、当該キャビティ内に液晶パネルを密封
    してなる液晶表示装置において、 前記パッケージ本体と前記放熱板の埋設部内周に接着材
    を塗布して気密シールしたことを特徴とする液晶表示装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6608664B1 (en) 1999-05-25 2003-08-19 Nec Lcd Technologies, Ltd. Vibration-proof liquid crystal display having mounting end regions of lower rigidity
US7245334B2 (en) 2003-04-22 2007-07-17 Seiko Epson Corporation Electro-optical device encased in mounting case, projection display apparatus, and mounting case
JP2011158823A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Sony Corp 液晶表示装置及び投射型表示装置
JP2013522683A (ja) * 2010-03-22 2013-06-13 ジョンソン コントロールズ オートモーティブ エレクトロニクス ゲーエムベーハー ディスプレイ構成及びその取り付け

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