JPH11303370A - Oaシステム床の構築工法 - Google Patents

Oaシステム床の構築工法

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JPH11303370A
JPH11303370A JP12834598A JP12834598A JPH11303370A JP H11303370 A JPH11303370 A JP H11303370A JP 12834598 A JP12834598 A JP 12834598A JP 12834598 A JP12834598 A JP 12834598A JP H11303370 A JPH11303370 A JP H11303370A
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徳房 西崎
Shigetaka Hirosato
成隆 広里
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Abstract

(57)【要約】 【課題】束の下に柔らかい振動緩衝材を装入し得るよう
にして振動減衰効果を向上させるとともに、束に適正な
支持手段を講じて転倒を防止し、かつ、各種配線・配管
スペースを確保してOAシステム床本来の機能を損ねる
ことがないようにし、併せて、構造を簡単にして安価に
かつ短工期で施工できるようにする。 【解決手段】平板状の基底部4から束部5を立設し、該
束部の上端に平板状の支持部6を設けた多数の束2を、
躯体コンクリート床1の上に縦横に等間隔に配列し、こ
れらの束2の支持部6の上に床板及び表面仕上げ材3を
敷設したOAシステム床において、上記各束2の基底部
4にそれぞれ振動緩衝材7を装入し、また、隣接する各
束2の基底部4上面相互に加重ユニット8を架設して全
ての束2を一連に連繋させ、各加重ユニットから各基底
部4の上面の全般にそれれぞれ均一に垂直荷重を乗載さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OA(オフィスオ
ートメーション)システム床の構築工法に関するもので
ある。最近のオフィス建築では、情報ネットワーク構成
のための各種配線・配管を床下に通すために、OAシス
テム床が数多く採用されているが、このOAシステム床
には、一般的に、重量床衝撃音レベルを増大するという
問題点がある。本発明は、特にこの問題点を解決するO
Aシステム床の構築工法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のOAシステム床の代表的な構成
は、図8に示すように、躯体コンクリート床aの上に多
数の束bを配列し、これらの束の上に床板及び表面仕上
げ材cを敷設している。そして、それらの束bは、平板
状の基底部dから束部eを立設し、該束部の上端に平板
状の支持部fを設けて成り、該支持部の上面に床板及び
表面仕上げ材cを受けている。しかし、このOAシステ
ム床では、躯体コンクリート床のみの場合に比べ、重量
床衝撃音レベルを増大することが知られている。例え
ば、JISのタイヤ落下試験(JIS1418:自動車タイヤ
7.3±0.4kg で空気圧( 1.5±0.1 )×10**5Paを高さ
90±10cmから落下させた場合に等しい衝撃)において、
63Hz で 6dB、125Hz で15dB、250Hz で13dB程度増大し
ていることが実測されている。すなわち、OAシステム
床は、建築の躯体コンクリート床が有する性能を劣化さ
せる。このような低周波数帯域における性能の劣化は、
現在市販されている一般的なほとんどすべてのOAシス
テム床について当てはまる。このような低周波数帯域に
おける性能の劣化の原因は、次のイ、ロである。 イ.OAシステム床及び躯体コンクリート床に加えられ
る振動衝撃は、どちらもJISのタイヤ落下によるもの
であるから同じである。しかし、OAシステム床におけ
る床板及び表面仕上げ材cの単位面積当たりの質量は、
躯体コンクリート床よりはるかに小さいために、OAシ
ステム床に生じる振動振幅は、躯体コンクリート床の振
動振幅よりもかなり大きくなる。 ロ.OAシステム床において、床板及び表面仕上げ材c
で発生するこの振動は、束bの平板状の支持部f、束部
e及び平板状の基底部dを経由して建築の躯体コンクリ
ート床aに伝搬する。したがって、躯体コンクリート床
a上に束bを配してOAシステム床を施工したときの衝
撃音レベルは、OAシステム床がない躯体コンクリート
床のみのときの床衝撃音レベルよりも大きくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような低周波数帯
域における性能の劣化を改善するため、これまでは、図
9に示すように、束bの基底部dの下に防振ゴムなどの
振動緩衝材hを装入し、或いは、基底部d自体に振動緩
衝手段を講じて、上記ロ.の経路における振動伝搬を減
衰させる方法が採られてきた(例えば特公平7-7876号公
報)。また、束bの支持部fの上にも防振ゴムなどの振
動緩衝材iを装入することもあった。しかし、この場合
には、次のような問題点がある。 (1) 振動緩衝材における制約 OAシステム床で敷設される床板及び表面仕上げ材c
は、一般的には一辺50cmの正方形板であり、配列間の相
対的な動きによる床表面の動き(縦と横の両方向の動
き)を問題がない程度にまで制限するためには、振動緩
衝材h,iを堅くて強固なものにする必要があり、現実
的には、振動減衰効果の高い極柔らかい振動緩衝材h,
iを使用することは不可能である。 (2) 構造上の制約 図10に示すように、束bの隣接相互間にそれぞれ軽量
鉄骨による交叉ブレースgを架設する必要がある。つま
り、振動緩衝材hが柔らかいことから、人が床板及び表
面仕上げ材c上を歩行する時に束bの束部eに対して縦
と横方向の力が複雑に働くため、束bが自立しているこ
とができずに倒れてしまうからである。束bの基底部d
自体や束部eに振動緩衝手段を講じる場合(例えば特公
平7-7876号公報)、基底部dを接着剤等により躯体コン
クリート床1上に固定することで、交叉ブレースを用い
ることなく束bの転倒を防止することができる。しか
し、この場合には、振動緩衝手段をかなり堅いものにせ
ざるを得ず、望む振動減衰効果はほとんど期待できな
い。 (3) ブレースにおける制約 図10に示すように、交叉ブレースgを用いると、束b
の転倒を防止することはできるが、その反面、各種配線
・配管スペースを確保するというOAシステム床本来の
機能を大幅に損ね、OAシステム床設置の意味を大幅に
損ねることとなる。
【0004】本発明は、それらの問題点を解決しようと
するものであり、束の下に柔らかい振動緩衝材を装入し
得るようにして振動減衰効果を向上させるとともに、束
に適正な支持手段を講じて転倒を防止し、かつ、各種配
線・配管スペースを確保してOAシステム床本来の機能
を損ねることがないようにし、併せて、構造を簡単にし
て安価にかつ短工期で施工できるようにしようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1の発明は、平板状の基底部4から束部5を立設
し、該束部の上端に平板状の支持部6を設けた多数の束
2を、躯体コンクリート床1の上に縦横に等間隔に配列
し、これらの束2の支持部6の上に床板及び表面仕上げ
材3を敷設したOAシステム床において、上記各束2の
基底部4にそれぞれ振動緩衝材7を装入し、また、隣接
する各束2の基底部4上面相互に加重ユニット8を架設
して全ての束2を一連に連繋させ、各加重ユニットから
各基底部4の上面の全般にそれれぞれ均一に垂直荷重を
乗載させることを特徴とする。
【0006】請求項2の発明は、平板状の基底部4から
束部5を立設し、該束部の上端に平板状の支持部6を設
けた多数の束2を、躯体コンクリート床1の上に縦横に
等間隔に配列し、これらの束2の支持部6の上に床板及
び表面仕上げ材3を敷設したOAシステム床において、
上記各束2の基底部4にそれぞれ振動緩衝材7を装入
し、また、それらの束2の平面視正方形配置に隣接する
各4つに対し、水平な四隅を各々対応させてかつ各隅角
部9にそれぞれ上記束部5を挿通させる透孔10を穿設し
て複数の平面形状正方形の加重ユニット8を設け、これ
らの加重ユニット8を平面視市松模様配置にして各隅角
部9にて上記各束2の基底部4上面相互に架設すること
で、それらの加重ユニット8により全ての束2を一連に
連繋させるとともに、各加重ユニットから各基底部4の
上面の全般にそれぞれ均一に垂直荷重を乗載させること
を特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、請求項2のOAシステ
ム床の構築工法にあって、上記加重ユニット8につき、
平面形状正方形でかつ上面中間部に窪み12を有する載荷
パン11を設け、該載荷パンの四隅の水平な各隅角部9に
それぞれ上記束部5を挿通させる透孔10を穿設するとと
もに、四隅の内の二つの隅角部9を重合下位のもの、ま
た、残る二つの隅角部9を重合上位のものとして、重合
下位に属する隅角部9には、上記透孔10の孔縁から上記
束部5へと嵌合させる鞘管13を立設させ、かつ、重合上
位に属する隅角部9には、上記透孔10をそれらの鞘管13
の外側へと嵌合させる所要の大きさに形成させ、上記窪
み12には、コンクリート、砂、鋼材、煉瓦、その他の加
重用重量物14を収納する。
【0008】請求項4の発明は、請求項3のOAシステ
ム床の構築工法にあって、上記載荷パン11につき、上記
窪み12の周りを形成する枠部15とその窪み12を形成する
中間部16とを別部材で形成して相互に接合させて成る。
【0009】
【発明の実施の形態】図1乃至図2は、請求項1乃至請
求項4の発明に係るOAシステム床の構築工法を示して
いる。そして、図3、図4は、図1、図2についての一
部の拡大図を、また、図5、図6と図7は、それぞれ図
1、図2における所要部材の拡大図を示している。図に
おいて、1は、躯体コンクリート床、2は、該躯体コン
クリート床の上に縦横に等間隔に配列した多数の束であ
り、これらの束は、平板状の基底部4から束部5を立設
し、該束部の上端に平板状の支持部6を設けて成る。3
は、これらの束2の支持部6の上に敷設した床板及び表
面仕上げ材である。7は、各束2の基底部4の下に装入
した振動緩衝材で、柔らかい防振ゴムから成る。8は、
隣接する各束2の基底部4上面相互にそれぞれ架設して
全ての束2を一連に連繋させた加重ユニットであり、こ
れらの加重ユニットは、各基底部4の上面の全般にそれ
ぞれ均一に垂直荷重を乗載させる。
【0010】加重ユニット8は、それらの束2の平面視
正方形配置に隣接する4つに四隅を対応させて平面形状
正方形に形成した載荷パン11を設け、該載荷パンの四隅
の水平な各隅角部9にそれぞれ上記束部5を挿通させる
透孔10を穿設するとともに、四隅の内の二つの隅角部9
を重合下位のもの、また、残る二つの隅角部9を重合上
位のものとして(相応に位置も高くする)、重合下位の
二つの隅角部9には、上記透孔10の孔縁から上記束部5
へと嵌合させる鞘管13を立設させ、重合上位の二つの隅
角部9には、上記透孔10をそれらの鞘管13の外側へと嵌
合させる所要の大きさに形成させる。また、上記載荷パ
ン11には、上面中間部に平面形状正方形の浅い窪み12を
形成し、該窪み12に、コンクリート、砂、鋼材、煉瓦、
その他の加重用重量物14を収納する。そして、図示のも
のでは、その載荷パン11を、窪み12の周りを形成する枠
部15とその窪み12を形成する中間部16とにつき別部材で
形成して相互に接合させる。
【0011】かかる加重ユニット8は、複数を平面視市
松模様配置にし、それぞれの隅角部9にて、重合下位の
ものの鞘管13に重合上位のものの透孔10を嵌合させて重
合下位のものと重合上位のものとを重ね、更に、それら
の鞘管13、透孔10を縦横に等間隔に配置された多数の束
2の各束部5に嵌合させて各基底部4上面相互に架設
し、もって、それらの加重ユニット8により全ての束2
を一連に連繋させるとともに、各加重ユニットから各基
底部4の上面の全般にそれれぞれ均一に垂直荷重を乗載
させる。
【0012】加重ユニットの作用 1. 構造的機能 加重ユニット8の構造的な機能は、交叉ブレースgを用
いた場合とは次の点で基本的に異なる。交叉ブレースg
は、束b相互における束部eの上端と下端を一体的に強
固に連結するものである。これに対し、加重ユニット8
は、束2相互における束部5の下端のみを連結する。し
かし、基底部4の上面全般に均一に垂直荷重を乗載して
束部5の垂直方向を維持させるので、実質的には束部5
の上端と下端を一体的に連結したと同様の機能を生じ、
これを鞘管13が補助装置として更に助長するので、強固
な連結を確保する。したがって、それぞれの束2の基底
部4の下に装入した柔らかい防振ゴムの振動緩衝材7に
は支障なく十分に防振機能を発揮させ、床板及び表面仕
上げ材3の下には各種配線・配管のためのスペースを十
分に確保させる。
【0013】2. 床衝撃音レベル低減機能 A.振動系の固有振動数と振動伝搬率 重量W(kg)の物体をバネ定数k(kg/cm) の弾性体の上に
載せると、その静的たわみδは、
【0014】
【数1】 その振動系の固有振動数fn (Hz) は、抵抗を無視すれ
ば、重力加速度をg(980cm/s2)として、
【0015】
【数2】 図11は、たわみδと固有振動数fn (Hz)の関係、図1
2は、fn で正規化した周波数と振動伝達の関係であ
る。振動緩衝材7の効果は、図12により予測される。
【0016】B.重量床衝撃音レベル低減の効果 それぞれの束2の基底部4の下に装入する振動衝撃材7
の効果は、図12の振動伝達率Tが1.0 より小さい小さ
い周波数の範囲において生じる。振動伝達率Tの対数の
20倍が振動減衰量ATT(dB) である。図12より、振動減
衰量ATTは周波数が固有振動数fn の√2 倍のところで0
dB になった後、次第に大きな値をとるようになる。す
なわち、それぞれの束2の基底部4の下に装入する振動
衝撃材7の効果は、√2 ・fn 以上の周波数範囲におい
て生じる。従来のOAシステム床における前述のような
重量床衝撃音レベルの増幅をなくして、床衝撃音レベル
を躯体コンクリート床のみの場合の値にまで回復するた
めには、固有振動数fn をできる限り低くする必要があ
る。そのためには、(2) 式より、δを大きくしなければ
ならない。静的たわみδを大きくするためには、(1) 式
より次の2つの方法がある。 ア.バネ定数k値が小さい。すなわち、柔らかい振動緩
衝材を用いる。 イ.大きいWとするため、束の基底部にかかる荷重を重
いものにする。 しかしながら、従来のOAシステム床では、ア.イ.い
ずれの方法も採用できない。その理由は、1)バネ定数k
が小さい振動緩衝材を用いるためには、図10のよう
に、束部に交叉ブレースなどの補強がない限り、OAシ
ステム床が倒壊して成立しないからであり、また、2)束
の基底部にかかる荷重を重いものにするためには、床板
及び表面仕上げ材、束の束部及び支持部の材料を重いも
のに変更する必要があり、これも実際的でないからであ
る。この点、本実施の形態に係るOAシステム床では、
簡単に改善することが可能である。
【0017】C.加重ユニットの窪みの機能 加重ユニット8の窪み12の部分は、コンクリートを流し
込む、砂などを入れる、或いは、鋼材や煉瓦などを入れ
る等、適宜荷重用重量物14を収納して、束2の基底部4
にかかる荷重を重いものにする機能を有する。すなわ
ち、静的たわみδを大きくする機能を果たす。この機能
を有効に利用することによって、従来のOAシステム床
の構成部材をほとんどそのまま用いて、しかも、一般の
ゴムなどの振動緩衝材7を用いて固有振動数fn を小さ
い値とすることができる。このため、低い周波数から大
きな振動減衰量ATT(dB) を確保することを可能にして、
より大きな重量床衝撃音レベル低減が実現する。
【0018】
【実施例】従来のOAシステム床では、前述の通り、重
量床衝撃音レベルが躯体コンクリート床のみの場合に比
べ、 63Hz で 6dB、125Hz で15dB、250Hz で13dB程度増
大している。そこで、ここでは、 63Hz で 5dBより大き
な振動減衰量ATT(dB) を得るための防振設計を行うこと
にする。 防振設計 1. OAシステム床は、既成の床板及び表面仕上げ材c
(すなわち床板及び表面仕上げ材3)と束b(すなわち
束2)とから成る積載加重300kg/m2のものを用いる。床
板及び表面仕上げ材3の大きさは、50cm×50cmであり、
1 枚の重さは、8.5kg/枚、そして、床板及び表面仕上げ
材3と束2の総重量は、39kg/m2 である。したがって、
1 つの束2の基底部4の下に装入する振動緩衝材7にか
かる重量は、39/4=9.75kgとなる。 2. 束2の基底部4の下に装入する振動緩衝材7は、建
築並びに設備用に用いられる既存の防振ゴムのなかから
最も柔らかい部類に属するものを選んだ場合、静的バネ
定数k=750kg/cm、許容荷重は190kg である(これは、
既成のOAシステム床の積載加重300kg/m2を考慮して選
定した。)。 3. 加重ユニット8の載荷パン11には、2mm 厚の鉄板を
用いる。この場合、1枚の重さは、4.0kg である。以
上、1.〜3.の設定条件のもと、加重ユニット8を用いる
場合と用いない場合(従来方法)について、振動系の固
有振動数と振動伝達率を(1) 式、(2) 式により計算した
結果を別紙表1に示す。
【0019】別紙表1の結果より、従来方法では、 63H
z での振動減衰量ATT(dB) は 0dBである。これに対し
て、加重ユニット8を平面視市松模様配置にする場合
は、 63Hz での振動減衰量ATT(dB) は 2dBになる。更
に、加重ユニット8の載荷パン11の窪み12に砂10kgを入
れる場合は、63Hzでの振動減衰量ATT(dB) は 7dBとな
る。以上の計算から、加重ユニット8を平面視市松模様
配置にして用いることにより、OAシステム床の機能を
損ねることなく、従来方法よりも大きな振動減衰量ATT
(dB) を得ることができることが明確になった。
【0020】
【発明の効果】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4の発明によれば、各束2の基底部4にそれぞれ振動緩
衝材7を装入し、かつ、隣接する各束2の基底部4上面
相互に加重ユニット8を架設して全ての束2を一連に連
繋させ、各加重ユニットから各基底部4の上面の全般に
それれぞれ均一に垂直荷重を乗載させるので、交叉ブレ
ース等を用いることなく各束2に垂直姿勢を維持させる
ことができて、束2の転倒、傾倒を的確に防止でき、し
たがって、各束2の基底部4の下には柔らかい防振ゴム
等の振動緩衝材7を支障なく装入できて、重量床衝撃音
レベルを簡単かつ確実に低減でき、しかも、床板及び表
面仕上げ材3の下には各種配線・配管のためのスペース
を十分に確保できる。
【0021】加えて、請求項2、請求項3、請求項4の
発明によれば、既述構成により、簡単かつ合理的な施工
が可能となり、従来のOAシステム床の構成部材の多く
をほとんどそのまま用いてこれらを有利に活用でき、ま
た、工期を短縮でき、コストを低減できる。
【0022】更に、請求項3、請求項4の発明によれ
ば、既述構成により、力学的に高性能の加重ユニット8
を簡潔に構成できて、製作を容易にすることができ、多
量生産も容易であり、部材コストを低減できる。
【0023】そして、請求項4の発明によれば、載荷パ
ン11につき、上記窪み12の周りを形成する枠部15とその
窪み12を形成する中間部16とを別部材で形成して相互に
接合させているので、枠部15だけを剛性を確保するため
の鋼製に、中間部16を安価なプラスチック製にすること
ができて、部材コストの一層の低減と、搬送時の軽量
化、容易化、搬送コストの低減等を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1乃至請求項4の発明の実施の形態を
示す図2A−A線截断側面図である。
【図2】 同実施の形態における図1B−B線截断平面
図である。
【図3】 図1の一部の拡大断面図である。
【図4】 図2の一部の拡大截断平面図である。
【図5】 同実施の形態における加重ユニットの平面図
である。
【図6】 図5のC−C線の断面図である。
【図7】 同実施の形態における束の斜視図である。
【図8】 従来のOAシステム床の代表例を示す截断側
面図である。
【図9】 従来のOAシステム床における振動緩衝材使
用例を示す截断側面図である。
【図10】従来のOAシステム床における他の振動緩衝
材使用例を示す截断側面図である。
【図11】振動系における、たわみδと固有振動数の関
係を示すグラフである。
【図12】振動系における、固有振動数で正規化した周
波数と振動伝達率の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…躯体コンクリート床 2…束 3…床板及び表面仕上げ材 4…基底部 5…束部 6…支持部 7…振動緩衝材 8…加重ユニット 9…隅角部 10…透孔 11…載荷パン 12…窪み 13…鞘管 14…加重用重量物 15…枠部 16…中間部 a…躯体コンクリート床 b…束 c…床板及び表面仕上げ材 d…基底部 e…束部 f…支持部 g…交叉ブレース h,i…振動緩衝材
【表1】振動系の固有振動数と振動伝達率及び振動減衰
量ATT(dB) の計算結果(静的バネ定数k=750kg/cm、加
重ユニットの配置は市松模様配置、ATT は図11のr/rc
=0.2 の曲線を読み取った値を示す。)
フロントページの続き (72)発明者 広里 成隆 愛知県名古屋市中区錦一丁目18番22号 株 式会社竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 北原 隆 愛知県名古屋市中区錦一丁目18番22号 株 式会社竹中工務店名古屋支店内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の基底部4から束部5を立設し、
    該束部の上端に平板状の支持部6を設けた多数の束2
    を、躯体コンクリート床1の上に縦横に配列し、これら
    の束2の支持部6の上に床板及び表面仕上げ材3を敷設
    したOAシステム床において、上記各束2の基底部4に
    それぞれ振動緩衝材7を装入し、かつ、隣接する各束2
    の基底部4上面相互に加重ユニット8を架設して全ての
    束2を一連に連繋させ、各加重ユニットから各基底部4
    の上面の全般にそれれぞれ均一に垂直荷重を乗載させる
    ことを特徴とするOAシステム床の構築工法。
  2. 【請求項2】 平板状の基底部4から束部5を立設し、
    該束部の上端に平板状の支持部6を設けた多数の束2
    を、躯体コンクリート床1の上に縦横に等間隔に配列
    し、これらの束2の支持部6の上に床板及び表面仕上げ
    材3を敷設したOAシステム床において、上記各束2の
    基底部4にそれぞれ振動緩衝材7を装入し、また、それ
    らの束2の平面視正方形配置に隣接する各4つに対し、
    水平な四隅を各々対応させてかつ各隅角部9にそれぞれ
    上記束部5を挿通させる透孔10を穿設して平面形状正方
    形の複数の加重ユニット8を設け、これらの加重ユニッ
    ト8を平面視市松模様配置にして各隅角部9にて上記各
    束2の基底部4上面相互に架設することで、それらの加
    重ユニット8により全ての束2を一連に連繋させるとと
    もに、各加重ユニットから各基底部4の上面の全般にそ
    れぞれ均一に垂直荷重を乗載させることを特徴とするO
    Aシステム床の構築工法。
  3. 【請求項3】 上記加重ユニット8につき、平面形状正
    方形でかつ上面中間部に窪み12を有する載荷パン11を設
    け、該載荷パンの四隅の水平な各隅角部9にそれぞれ上
    記束部5を挿通させる透孔10を穿設するとともに、四隅
    の内の二つの隅角部9を重合下位のもの、また、残る二
    つの隅角部9を重合上位のものとして、重合下位に属す
    る隅角部9には、上記透孔10の孔縁から上記束部5へと
    嵌合させる鞘管13を立設させ、かつ、重合上位に属する
    隅角部9には、上記透孔10をそれらの鞘管13の外側へと
    嵌合させる所要の大きさに形成させ、上記窪み12には、
    コンクリート、砂、鋼材、煉瓦、その他の加重用重量物
    14を収納する請求項2記載のOAシステム床の構築工
    法。
  4. 【請求項4】 上記載荷パン11につき、上記窪み12の周
    りを形成する枠部15とその窪み12を形成する中間部16と
    を別部材で形成して相互に接合させた請求項3記載のO
    Aシステム床の構築工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007138421A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Bridgestone Corp 床構造
JP2008095397A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Bridgestone Corp 床構造

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