JP2006028845A - 床構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】少しの床重量のアップで良好な遮音性能が得られるようにした床構造を提供する。
【解決手段】縦梁1a、1bと横梁1c、1dにより矩形に組まれた最小単位として構成される一つの梁伏からなる床梁1と、床梁1に対して横梁1c、1dが延びる方向に並列に配置された6枚のALC製の床パネル21〜26とパーティクルボード27からなる床材2と、床材2の縦梁1a側の辺を4等分して該辺の両端から略1/4となる位置に沿って二列に配置され、それぞれの列に重心が略沿うようにして4箇所に設置された合計8個の制振装置31〜38と、から構成されている。各制振装置31〜38は、ばね部材としてのゴム弾性体31b〜38bとマス部材31c〜38cとからなる10個のダイナミックダンパを有する。
【選択図】図1
【解決手段】縦梁1a、1bと横梁1c、1dにより矩形に組まれた最小単位として構成される一つの梁伏からなる床梁1と、床梁1に対して横梁1c、1dが延びる方向に並列に配置された6枚のALC製の床パネル21〜26とパーティクルボード27からなる床材2と、床材2の縦梁1a側の辺を4等分して該辺の両端から略1/4となる位置に沿って二列に配置され、それぞれの列に重心が略沿うようにして4箇所に設置された合計8個の制振装置31〜38と、から構成されている。各制振装置31〜38は、ばね部材としてのゴム弾性体31b〜38bとマス部材31c〜38cとからなる10個のダイナミックダンパを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば一般住宅及び集合住宅(アパート、マンション)等の建築構造物の床構造に関する。
一般住宅等においては、床に飛び跳ねや踏み台からの降下等による衝撃が加わると振動が発生し、その振動が不快音や不快震動等の原因となることから問題となる。さらに、戸建住宅やマンション等においては、居室や廊下の床に発生する振動や衝撃音が階下に直接的に伝搬されるため、階下の住人にとっては甚だしい騒音となる場合がある。
そこで、一般住宅等の床に発生する振動や衝撃音を抑制するために、従来より種々の対策が講じられており、重量床衝撃音対策として、高質量で高剛性の軽量気泡コンクリート(以下、「ALC」ともいう。)製の床パネルを採用した床構造が知られている。この床構造では、建築構造物の床梁上にALC製の床パネル両端部が載置されて、複数の床パネルが隣接するように並列状に配置されている。なお、ここで採用されるALCとは、石灰質原料とケイ酸質材料を主原料とし、発泡剤を加えて発泡させるか、予め作った気泡を混入して多孔質化させた後、オートクレーブ養生して得られる軽量の気泡コンクリートのことである。
また、例えば特許文献1〜3に開示されているように、基部に固着されたばね部材と該ばね部材に弾性支持されたマス部材とからなるダイナミックダンパを床梁等に設置して、床に発生する振動や衝撃音を低減するようにした床構造も知られている。更に、例えば特許文献4及び5に開示されているように、ばね部材とマス部材とからなる複数個のダイナミックダンパを備え、各ダイナミックダンパの共振周波数が異なるようにチューニングされた制振装置が知られている。
ところで、建築構造物の床の遮音性能は、JIS・A1418−2「建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法・第2部:標準重量衝撃源による方法」に基づいて一般に評価されている。この評価において、LH65〜LH70のレベルに遮音性能を向上させる方策としては、床重量を重くする方法が有効である。しかし、この方法を採用する場合には、床重量がアップするのに伴い、躯体や基礎を大きくしたり頑強に補強する必要があるため、建築構造物の基本構造の変更やコストアップを招くこととなる。そのため、床重量を重くする方法には限界がある。
特開2002−3280号公報
特開2003−278409号公報
特開2000−355994号公報
特開平9−119477号公報
特開平10−159894号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、少しの床重量のアップで良好な遮音性能が得られるようにした床構造を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決する本発明の床構造は、縦梁と横梁により矩形に組まれた梁伏を最小単位として少なくとも一つの該梁伏で構成される床梁と、最小単位の前記梁伏に対して前記横梁が延びる方向に並列に配置された複数の床パネルからなる床材と、該床材の前記縦梁側の辺を4等分して該辺の両端から略1/4となる位置に沿って二列に配置され、それぞれの列に重心が略沿うようにして4箇所以上に設置されたばね部材及びマス部材からなる制振装置と、から構成されていることを特徴としている。
即ち、本発明の床構造では、縦梁と横梁により矩形に組まれた最小単位の梁伏に対して、複数の床パネルからなる床材が横梁が延びる方向に並列に配置されており、その床材に対して、縦梁側の辺を4等分して該辺の両端から略1/4となる位置に沿って二列に配置され、それぞれの列に重心が略沿うようにして4箇所以上に制振装置が設置される。このように、制振装置が設置されることによって、少しの床重量のアップで良好な遮音性能が得られるようになる。具体的には、本発明者等が行った試験により、Δ5dBの衝撃音レベル低減を達成できることが確認されている。
本発明において、床材に用いられる床パネルとしては、プレキャストコンクリートや木質の板材が採用される。特に、高剛性で高質量のコンクリート製の床パネルは、重量床衝撃音対策に好適であるが、中でも、軽量気泡コンクリート(ALC)製の床パネルが好ましい。
また、床材に二列に設置される制振装置は、それぞれの列に4箇所以上づつ設置されるが、床材として使用される床パネルの枚数に応じて設置箇所が決定される。この制振装置は、各床パネルの幅方向(横梁が延びる方向)における中央部に設置するのが好ましく、1枚の床パネルに対して2箇所づつ設置されるのが好ましい。
制振装置は、床固有値の上下の範囲で複数種類の共振周波数を有するように設定されているのが好ましい。このようにすれば、振動低減を目的とする周波数に幅をもたせることができるので、構造物件の違い等による床固有値のバラツキを吸収することが可能となり、制振装置の振動低減機能をより確実に発揮させることができる。
本発明では、基部に固着されたばね部材と該ばね部材に弾性支持されたマス部材とからなる少なくとも1個のダイナミックダンパを有する制振装置が好適に採用される。この場合、1個のダイナミックダンパを有する制振装置を、それぞれの設置個所に1個以上設置したり、或いは、複数個のダイナミックダンパを有する制振装置を、それぞれの設置個所に1個づつ設置するようにしてもよい。複数個のダイナミックダンパを有する制振装置を採用する場合には、複数個のダイナミックダンパにより複数種類の共振周波数を有するようにチューニングすることができる。なお、1箇所以上の設置個所で制振装置の共振周波数が異なるようにチューニングすることによって、上記のように、床固有値の上下の範囲で複数種類の共振周波数を有するように設定することができる。
本発明の床構造は、縦梁と横梁により矩形に組まれた梁伏を最小単位として少なくとも一つの該梁伏で構成される床梁と、最小単位の前記梁伏に対して前記横梁が延びる方向に並列に配置された複数の床パネルからなる床材と、該床材の前記縦梁側の辺を4等分して該辺の両端から略1/4となる位置に沿って二列に配置され、それぞれの列に重心が略沿うようにして4箇所以上に設置されたばね部材及びマス部材からなる制振装置と、から構成されているため、少しの床重量のアップで良好な遮音性能を得ることができる。
また、床パネルがコンクリート製のものであれば、高剛性と高質量が確保されるので、有利に良好な遮音性能を得ることができる。
また、制振装置が、床固有値の上下の範囲で複数種類の共振周波数を有するようにチューニングされていれば、構造物件の違い等による床固有値のバラツキを吸収することが可能となり、制振装置の振動低減機能をより確実に発揮させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る床構造の底面図であって上階の床を裏面側から見上げた状態を示す図であり、図2は図1のII−II線に相当する部分の矢視断面図であり、図3は図1のIII −III 線に相当する部分の矢視断面図である。
図1は本発明の実施形態に係る床構造の底面図であって上階の床を裏面側から見上げた状態を示す図であり、図2は図1のII−II線に相当する部分の矢視断面図であり、図3は図1のIII −III 線に相当する部分の矢視断面図である。
本実施形態の床構造は、縦梁1a、1bと横梁1c、1dにより矩形に組まれた最小単位として構成される一つの梁伏からなる床梁1と、床梁1に対して横梁1c、1dが延びる方向に並列に配置された6枚のALC製の床パネル21〜26とパーティクルボード27からなる床材2と、床材2の縦梁1a側の辺を4等分して該辺の両端から略1/4となる位置に沿って二列に配置され、それぞれの列に重心が略沿うようにして4箇所に設置された合計8個の制振装置31〜38と、から構成されている。
床梁1は、H型鋼が採用されており、2本の縦梁1a、1bと、その縦梁1a、1bの両端どうしを結ぶ2本の横梁1c、1dとにより矩形に組まれている。この床梁1は、縦梁1a、1bの芯−芯間寸法が2750mmとされ、横梁1c、1dの芯−芯間寸法が1750mmとされている。
床パネル21〜26は、軽量気泡コンクリート(ALC)製の長い板状のものが採用されている。この床パネル21〜26は、長手方向の両端部が床梁1の横梁1c、1d上に載置された状態で、横梁1c、1dが延びる方向に並列に配置されている。両側の2枚の床パネル21、26は、長さが1750mm、幅が310mm、厚さが100mmのものである。中央部の4枚の床パネル22〜25は、長さが1750mm、幅が500mm、厚さが100mmのものである。
制振装置31〜38は、略コの字形状に形成された金属製の取付基部31a〜38aと、取付基部31a〜38aに固着された10個のばね部材としてのゴム弾性体31b〜38bと、各ゴム弾性体31b〜38bにそれぞれ弾性支持された10個の鉄系等の金属製のマス部材31c〜38cとからなる10個のダイナミックダンパを備えたものである。これら制振装置31〜38のそれぞれのダイナミックダンパの共振周波数は、全て53Hzにチューニングされている。
これら8個の制振装置31〜38の重心は、床材2の縦梁1a、1b側の辺を4等分して該辺の両端から略1/4となる位置を通る直線L1、L2上に二列に配置され、それぞれの列の4箇所に設置されている。即ち、制振装置31〜34の重心は直線L1上に配置され、また、制振装置35〜38の重心は直線L2上に配置されている。8個の制振装置31〜38は、中央部の4枚の床パネル22〜25のに対して、床パネル22〜25の下面(裏面)の幅方向における中央部に、取付基部31a〜38aの両端部がそれぞれ直線L1、L2上に位置するようにして取付ボルト39a及びナット39bにより取付けられている。これにより、8個の制振装置31〜38は、各床パネル22〜25に対してそれぞれ2箇所に設置されている。但し、制振装置31〜38の取付配置の向きについては、図1に示されているように、取付基部31a〜38aの両端部がそれぞれの直線L1、L2上に位置するような横長配置に限られず、重心位置で90度回転させた状態の縦長配置
にしてもよい。
にしてもよい。
また、本実施形態では、制振装置31〜38のそれぞれの重心位置は、それぞれ直線L1、L2上に有って各床パネル22〜25の幅方向(横梁が延びる方向)における中央部に有るが、各床パネル22〜25の幅方向において隣り合う床パネルどうしの境界線上付近にあるようにしてもよい。
また、図1に示される8個の制振装置31〜38の内、制振装置31〜34は、直線L1に対して、例えば制振装置31、33の重心位置が若干上側にずれ、制振装置32、34の重心位置が若干下側にずれるように配置される、千鳥配置になっていてもよい。同様に、制振装置35〜38も、直線L2に対して、例えば制振装置35、37の重心位置が若干上側にずれ、制振装置33、38の重心位置が若干下側にずれるように配置される、千鳥配置になっていてもよい。
但し、最小単位の梁伏に設けられた複数の床パネルにおいて、制振装置が各床パネルに1箇所づつ配置される千鳥配置では、床衝撃音レベルの低減効果は少なくなる。即ち、例えば図1の床パネル22〜25において、床パネル22、24にはそれぞれ直線L1上に有って床パネルの幅方向中央部に重心位置がある制振装置が1箇所づつ設置され、床パネル23、25にはそれぞれ直線L2上に有って床パネルの幅方向中央部に重心位置がある制振装置が1箇所づつ設置されているような千鳥配置である。
以上のように構成された本実施形態の床構造は、最小単位の梁伏の床梁1に配置されたALC製の床パネル22〜25に対して、8個の制振装置31〜38が上記の所定箇所に設置されていることから、少しの床重量のアップで良好な遮音性能を得ることができる。具体的には、Δ5dBの衝撃音レベル低減を達成することができる。
また、本実施形態では、ALC製の床パネル21〜26が採用されていることから、高剛性と高質量が確保されるので、有利に良好な遮音性能を得ることができる。
なお、本実施形態では、制振装置31〜38のそれぞれのダイナミックダンパの共振周波数は全て同じ53Hzにチューニングされているが、それぞれのダイナミックダンパの共振周波数を少し変えたり、或いは、1箇所以上の設置箇所で共振周波数が異なるようにして、床固有値の上下の範囲で複数種類の共振周波数を有するようにチューニングするようにすれば、更に低減周波数領域が広がるので、全体的に遮音性能を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、8個の制振装置31〜38には、それぞれ略コ字形状に形成された取付基部31a〜38aの両端側で対向するように、片側5個づつ合計10個のダイナミックダンパが取付けられているが、片側5個づつのダイナミックダンパが取付基部31a〜38aに対して、両端側でそれぞれ千鳥配置になるように取付けられていてもよい。また、8個の制振装置31〜38の中で、ダイナミックダンパが対向配置されている制振装置と千鳥配置されている制振装置が混在していてもよい。即ち、ダイナミックダンパが取付基部31a〜38aに対して、対向配置されていても、千鳥配置されていても、床衝撃音レベルの低減効果は同じである。
また、上記実施形態では、複数のダイナミックダンパを有する制振装置31〜38が床パネル22〜25の下面(裏面)に取付けられているが、床パネル22〜25に中空部を設けて、その中空部の中に少なくとも1個のダイナミックダンパを有する制振装置を設置するようにしてもよい。
また、ダイナミックダンパを構成しているゴム弾性体31b〜38bの中に液体を封入させて、液封ダイナミックダンパを構成するようにしてもよい。
また、ダイナミックダンパを構成しているゴム弾性体31b〜38bの中に液体を封入させて、液封ダイナミックダンパを構成するようにしてもよい。
〔試験〕
建築構造物の床に対して制振装置をどのように配置すれば、床重量の増大との関係において良好な遮音性能が得られるか調べるために、JIS・A1418−2「建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法・第2部:標準重量衝撃源による方法」に基づいて試験を行った。この試験では、仕様1として図4(a)に示すように、上記実施形態の最小単位の梁伏が二つ組み合わされた状態の床梁を採用した。この床梁上に配置される床材としては、ALC製の床パネル(長さ:1750mm、幅:500mm、厚さ:100mm)が用いられ、最小単位の各梁伏に対して6枚づつ、合計12枚の床パネルが用いられている。
建築構造物の床に対して制振装置をどのように配置すれば、床重量の増大との関係において良好な遮音性能が得られるか調べるために、JIS・A1418−2「建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法・第2部:標準重量衝撃源による方法」に基づいて試験を行った。この試験では、仕様1として図4(a)に示すように、上記実施形態の最小単位の梁伏が二つ組み合わされた状態の床梁を採用した。この床梁上に配置される床材としては、ALC製の床パネル(長さ:1750mm、幅:500mm、厚さ:100mm)が用いられ、最小単位の各梁伏に対して6枚づつ、合計12枚の床パネルが用いられている。
(あたり試験)
先ず、床重量の増大と制振装置による衝撃音低減効果との関係を調べるため、床材に設置される制振装置(DD)の総重量を種々変化させてあたり試験を行った。なお、この試験では、上記実施形態と同じ構成の制振装置を用いた。仕様2は、図4(b)に示すように、9分割された床面のうちの5箇所に制振装置が1個づつ設置されている。また、仕様3〜5は、図4(c)に示すように、9分割された床面の全9箇所に1個づつ制振装置が設置されている。仕様2〜5の、制振装置の総重量と、床重量に対する制振装置の総重量の割合は、表1に示されている。また、仕様1〜5について行ったLH値の測定結果と、仕様2〜5についての制振装置によるLH値の低減効果も、表1に示されている。
先ず、床重量の増大と制振装置による衝撃音低減効果との関係を調べるため、床材に設置される制振装置(DD)の総重量を種々変化させてあたり試験を行った。なお、この試験では、上記実施形態と同じ構成の制振装置を用いた。仕様2は、図4(b)に示すように、9分割された床面のうちの5箇所に制振装置が1個づつ設置されている。また、仕様3〜5は、図4(c)に示すように、9分割された床面の全9箇所に1個づつ制振装置が設置されている。仕様2〜5の、制振装置の総重量と、床重量に対する制振装置の総重量の割合は、表1に示されている。また、仕様1〜5について行ったLH値の測定結果と、仕様2〜5についての制振装置によるLH値の低減効果も、表1に示されている。
表1の結果から、床に付加される制振装置の総重量と、制振装置によるLH値の低減効果とのバランスを考慮すると、比較的少ない床重量のアップでLH値の良好な低減効果が得られる点で、仕様4が最も良好であることが解った。
(制振装置の納まりを考慮した配置試験)
次に、床材に設置される制振装置の配置条件を種々変更した仕様6〜10を準備して、制振装置の納まりを考慮した配置試験を行った。仕様6は、図5(a)に示すように、12枚の各ALC床パネルの中央部に制振装置が1個づつ配置されたものである。仕様7は、図5(b)に示すように、仕様6に対して、中央の梁上の6箇所に1個づつ設置された6個の制振装置が追加されたものである。仕様8は、図5(c)に示すように、9分割された床面の中央部に集中して16個の制振装置が設置されたものである。
次に、床材に設置される制振装置の配置条件を種々変更した仕様6〜10を準備して、制振装置の納まりを考慮した配置試験を行った。仕様6は、図5(a)に示すように、12枚の各ALC床パネルの中央部に制振装置が1個づつ配置されたものである。仕様7は、図5(b)に示すように、仕様6に対して、中央の梁上の6箇所に1個づつ設置された6個の制振装置が追加されたものである。仕様8は、図5(c)に示すように、9分割された床面の中央部に集中して16個の制振装置が設置されたものである。
仕様9は、図5(d)に示すように、16分割された床面の全16箇所に1個づつ制振装置が設置されている。この仕様9は、上記実施形態と同様の配置条件であって、最小単位の梁伏に配列された床パネルに対して、床パネルの長辺を4等分してその長辺の両端から略1/4となる位置に沿って二列に配置され、それぞれの列に重心が略沿うようにして4箇所に制振装置が設置されている。仕様10は、図5(e)に示すように、仕様9に対して、中央の梁上の2箇所に1個づつ設置された2個の制振装置が追加されたものである。
なお、制振装置の総重量は、表1に示すように、仕様6〜9が86kgであり、仕様10のみが120kgである。また、仕様6〜10について行ったLH値の測定結果と、制振装置によるLH値の低減効果も、表1に示されている。
表1からも明らかなように、制振装置の総重量が同じである仕様6〜9のうちで、制振装置によるLH値の低減効果が最も高いのは、Δ5.1dBを示した仕様9であった。即ち、この試験結果から、床パネルに対して制振装置を仕様9のように配置すれば、少しの床重量のアップで良好な遮音性能を得ることができることが解った。
なお、仕様10の場合には、制振装置によるLH値の低減効果がΔ6.0dBであって仕様9のそれよりも高いが、制振装置の総重量が大き過ぎる点で好ましくない。
1…床梁 1a、1b…縦梁 1c、1d…横梁 2…床材
21〜26…床パネル 27…パーティクルボード 31〜38…制振装置
31a〜38a…取付基部 31b〜38b…ゴム弾性体
31c〜38c…マス部材 39a…取付ボルト 39b…ナット
21〜26…床パネル 27…パーティクルボード 31〜38…制振装置
31a〜38a…取付基部 31b〜38b…ゴム弾性体
31c〜38c…マス部材 39a…取付ボルト 39b…ナット
Claims (7)
- 縦梁と横梁により矩形に組まれた梁伏を最小単位として少なくとも一つの該梁伏で構成される床梁と、
最小単位の前記梁伏に対して前記横梁が延びる方向に並列に配置された複数の床パネルからなる床材と、
該床材の前記縦梁側の辺を4等分して該辺の両端から略1/4となる位置に沿って二列に配置され、それぞれの列に重心が略沿うようにして4箇所以上に設置されたばね部材及びマス部材からなる制振装置と、
から構成されていることを特徴とする床構造。 - 前記床パネルは、コンクリート製である請求項1に記載の床構造。
- 前記制振装置は、1枚の前記床パネルに対して2箇所づつ設置されている請求項1又は2に記載の床構造。
- 前記制振装置は、床固有値の上下の範囲で複数種類の共振周波数を有するように設定されている請求項1〜3に記載の床構造。
- 前記制振装置は、基部に固着された前記ばね部材と該ばね部材に弾性支持された前記マス部材とからなる少なくとも1個のダイナミックダンパを有する請求項4に記載の床構造。
- 前記制振装置は、複数個の前記ダイナミックダンパを有し複数種類の共振周波数を有するようにチューニングされている請求項5に記載の床構造。
- 前記制振装置は、1箇所以上の設置個所で共振周波数が異なるようにチューニングされている請求項4に記載の床構造。
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