JPH11299561A - 耐震固定器具 - Google Patents

耐震固定器具

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JPH11299561A
JPH11299561A JP13139898A JP13139898A JPH11299561A JP H11299561 A JPH11299561 A JP H11299561A JP 13139898 A JP13139898 A JP 13139898A JP 13139898 A JP13139898 A JP 13139898A JP H11299561 A JPH11299561 A JP H11299561A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アンカーボルトや接着剤を使用することなく機
器等を強固に固定でき、しかも移動や撤去も容易で、振
動吸収性能も高い耐震固定器具を提供する。 【解決手段】剛性を有する板状体2の上面に、機器を固
定する固定用部材3が設けられ、上記板状体2の下面
に、衝撃吸収率が80%以上、粘着力が1kg/cm2
以上1.6kg/cm2以下、アスカーC硬度が1以上
50以下である衝撃吸収材6を貼着するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動販売機・AT
M・券売機・両替機・コンピューターサーバー・医療機
器・各種計測器・精密機器・冷蔵庫等の設置品が、地震
や振動等で倒れたり移動したりするのを防止する耐震固
定器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動販売機等の比較的重量の
ある機器は、地震や振動等によって倒れたり移動したり
するのを防止するため。アンカーボルトを使用して床面
に固定することが行われていた。すなわち、図17に示
すように、設置する機器43の下面にら着されたアジャ
スタ44に、アジャスタ押え金具45を取り付ける一
方、床面41にアンカーボルト42を打ち込む。そし
て、上記アンカーボルト42に、アジャスタ押え金具4
5のアンカー穴46を挿通させた状態で、ナット47を
アンカーボルト42にら着させることにより、機器43
を床面41に固定することが行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにアンカーボルト42を使用する方法では、アンカ
ーボルト42の打ち込み作業に手間がかかり、作業が煩
雑で作業時間も長くなるという問題がある。しかも、機
器43を撤去したり移動したりする際には、アンカーボ
ルト42を床面41から抜き取ったり打ち直したりする
必要があり、その作業が極めて煩雑である。さらに、ア
ンカーボルト42を抜き取った後は床面41が損傷して
いるため、その修復作業が困難で、時間と費用がかかる
という問題もある。
【0004】そこで、アンカーボルト42を使用せず、
接着剤等によって機器43を床面41に固定することも
行われているが、接着剤の固化に時間を要するうえ、機
器43の撤去・移動の際には接着剤の除去が困難で、床
面41を損傷させるおそれが多分にあるうえ、依然とし
て時間や費用がかかるという問題がある。
【0005】また、アンカーボルト42を使用しても接
着剤を使用しても、床面41が振動した場合、その振動
が機器43に直接伝わるため、コンピュータサーバーや
ATM・医療機器等の精密機器には必ずしも適したもの
ではないのが実状である。これらのような状況のもと、
アンカーボルト42や接着剤を使用しない耐震固定器具
の開発が強く望まれていた。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、アンカーボルトや接着剤を使用することなく機
器等を強固に固定でき、しかも移動や撤去も容易で、振
動吸収性能も高い耐震固定器具の提供をその目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の耐震固定器具は、剛性を有する板状体の上
面に、被固定物を固定する固定用部材が設けられ、上記
板状体の下面に、衝撃吸収率が80%以上、粘着力が1
kg/cm2以上1.6kg/cm2以下、アスカーC
硬度が1以上50以下である衝撃吸収材が貼着されてい
ることを要旨とする。
【0008】すなわち、本発明の耐震固定器具は、板状
体の下面に、衝撃吸収率が80%以上、粘着力が1kg
/cm2以上1.6kg/cm2以下、アスカーC硬度
が1以上50以下であるシート状の衝撃吸収材が貼着さ
れている。このため、アンカーボルトや接着剤を使用し
なくても、上記衝撃吸収材の粘着力に被固定物の荷重が
加わることによって板状体と床面が固着し、被固定物を
床面に強固に固定することができ、地震や振動が加わっ
ても、被固定物が倒れたり移動したりすることが防止さ
れる。したがって、従来のようなアンカーボルトの打ち
込み作業が不要となり、接着剤を固化させる必要もな
く、作業が簡単で早くなる。しかも、被固定物を撤去し
たり移動したりする際には、被固定物を板状体から取り
外して荷重を取り除き、衝撃吸収材を床面からゆっくり
と剥離させればきれいに取り除くことができる。このよ
うに、撤去や移動が簡単で時間がかからないうえ、床面
も損傷せず、床面の修復作業等が全く不要になる。この
ように、撤去や移動に要する手間が少なくなり、費用も
大幅に安くなる。さらに、床面が振動した場合、その振
動が衝撃吸収材で吸収されて被固定物にほとんど伝わら
なくなるため、コンピュータサーバーやATM・医療機
器等の精密機器の固定にも適している。
【0009】本発明において、板状体の下面に、衝撃吸
収材の厚みの50%以上90%以下の高さを有する硬質
弾性部材が突設され、上記硬質弾性部材以外の部分に衝
撃吸収材が貼着されている場合には、被固定物の重量で
衝撃吸収材が10%〜50%程度圧縮された状態で硬質
弾性部材の下端が床面に当接し、その状態で被固定物が
床面に固定される。このため、被固定物の重量によって
衝撃吸収材がつぶれてしまわないだけでなく、10〜5
0%程度圧縮された最も衝撃吸収性能を発揮できる状態
で被固定物の固定が行われ、すぐれた振動吸収性能が維
持され、精密機器の固定に一層効果的である。
【0010】本発明において、硬質弾性部材が、ショア
A硬度30以上90以下のものである場合には、衝撃吸
収材の衝撃吸収性能が十分に発揮されるうえ、床面の振
動が硬質弾性部材を通じて被固定物に伝わりにくい。こ
のため、精密機器等の固定に一層適したものとなる。
【0011】本発明において、硬質弾性部材が、板状体
の周辺寄り部の複数箇所に設けられている場合には、上
記複数の硬質弾性部材が床面に当接した状態で衝撃吸収
材の圧縮率が板状体の全面で略均一になり、衝撃吸収性
能の低下が防止される。
【0012】本発明において、固定用部材が板状体の一
端寄り部に設けられ、硬質弾性部材が、上記固定用部材
が設けられた一端側に設けられている場合には、被固定
物の荷重の大部分がかかる一端寄り部分において、衝撃
吸収材の過度の圧縮が防止されるとともに、荷重があま
りかからない他端側は、やや浮きぎみになる。これによ
り、一端側と他端側との間で、衝撃吸収材の圧縮程度が
均一化され、板状体全面の衝撃吸収性能が均一化するた
め、精密機器等の固定に一層適したものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0014】図1および図2は、本発明の耐震固定器具
を示す図である。この耐震固定器具1は、鋼製の板状体
2の上面に、下面に開放する鋼製の箱状体4が溶接等に
よって取り付けられている。上記板状体2は平面視略正
方形で、箱状体4は、平面視で上記板状体2の約4分の
1以下の大きさの略正方形である。そして、上記箱状体
4は、板状体2の角寄りの部分に設けられている。上記
箱状体4には、前面に開口が設けられ、その天井部に
は、前面開口端から後方に向かって延びるU字状の切欠
部5が設けられている。これにより、上記箱状体4が機
器等(被固定物)を固定する固定用部材3に形成されて
いる。図において14はボルト挿通穴である。
【0015】上記板状体2の下面には、その固定用部材
3が形成された角部およびその両隣の角部の3個所に、
硬質弾性部材7が取り付けられている。そして、上記板
状体2の下面の硬質弾性部材7以外の部分には、シート
状の衝撃吸収材6が貼着されている。
【0016】上記衝撃吸収材6としては、例えば、中性
ウレタンエラストマーに硬化剤を混入して半架橋状態に
した粘性および弾性を有するウレタン系ゴム(ゲルニッ
ク;ニック社の商品名,Gベース;ニック商品開発セン
ター社の商品名)が用いられる。
【0017】上記衝撃吸収材6の特性として、衝撃吸収
率は80%以上が好ましく、90%以上であればより好
ましい。80%未満では、十分な振動吸収性能が得られ
ないからである。また、粘着力は1kg/cm2以上
1.6kg/cm2以下が好ましい。1kg/cm2未
満では、板状体2と床面との固着が十分にならず、1.
6kg/cm2を超えると、衝撃吸収材6の除去が困難
になるからである。また、アスカーC硬度は、1以上5
0以下が好ましい。1未満では、機器等の重量で衝撃吸
収材6自体が圧縮されてつぶれてしまい、十分な振動吸
収性能が得られず、50を超えると、硬すぎてかえって
振動吸収性能に劣るからである。
【0018】上記硬質弾性部材7の高さ寸法は、衝撃吸
収材6の厚み寸法の50%以上90%以下の高さに設定
するのが好ましく、70%以上90%以下であればより
好ましい。50%未満では、機器等の重量で衝撃吸収材
6が圧縮されて十分な振動吸収性能が得られず、90%
を超えると、衝撃吸収材の圧縮が少なすぎて、かえって
振動吸収性能が低下するからである。
【0019】硬質弾性部材7の硬度としては、ショアA
硬度30以上90以下が好ましく、30以上60以下で
あればなお好ましい。ショアA硬度が30未満では、軟
らかすぎて機器等の重量に耐えられず衝撃吸収材6を圧
縮してしまうこととなり、90を超えると、硬すぎてか
えって床面の振動を板状体2に伝える結果となるからで
ある。
【0020】図3および図4は、上記耐震固定器具1の
使用状態の一例を示す。この例では、上記耐震固定器具
1は、機器8の四隅に配設され、4個一組で使用され
る。上記各耐震固定器具1は、左前に配設されるもの
は、板状体2の左前角に固定用部材3が設けられ、右前
に配設されるものは、板状体2の右前角に固定用部材3
が設けられ、左後に配設されるものは、板状体2の左後
角に固定用部材3が設けられ、右後に配設されるもの
は、板状体2の右後角に固定用部材3が設けられてい
る。これにより、板状体2が機器の側縁からはみ出ない
ようになっている。
【0021】上記耐震固定器具1は、固定用部材3の切
欠部5にアジャスタ9のねじ部10が挿通されるよう台
座部11を箱状体4内に収容する。そして、衝撃吸収材
6を床面12に対面させて設置させる(図4参照)。こ
のとき、図5に示すように、固定用部材3が設けられた
部分(アジャスタ9が乗っている部分)に機器8の荷重
がかかる(図示の矢印)。そして、固定用部材3が設け
られた角およびその両隣の角に硬質弾性部材7が設けら
れているため、固定用部材3が設けられた角側(図では
左側)の衝撃吸収材6の過度の圧縮が防止されるととも
に、その対角側(図では右側)が若干浮き気味になる。
これにより、板状体2全面の衝撃吸収材6の圧縮率がほ
ぼ均一になり、全面に均一な振動吸収性能を確保できる
とともに、板状体2の全面が衝撃吸収材6を介して床面
12に強固に固着する。
【0022】そして、機器8の前側に位置する耐震固定
器具1のボルト挿通穴14にボルト33を挿通させてナ
ット止めし、機器8が前方に滑り出るのを防止するよう
になっている(図3参照)。また、スパナ等をアジャス
タ9の六角部13に嵌合させてアジャスタ9を回転さ
せ、機器8の高さおよび水平を調節することが行われ
る。
【0023】上記耐震固定器具によれば、アンカーボル
トや接着剤を使用しなくても、上記衝撃吸収材6の粘着
力に機器8の荷重が加わることによって板状体2と床面
12が固着し、設置する機器8を床面12に強固に固定
することができる。また、機器8を撤去したり移動した
りする際には、機器8を取り外して荷重を除去し、板状
体2と衝撃吸収材6を床面12からゆっくり剥離させれ
ばよい。さらに、床面12が振動した場合、その振動が
衝撃吸収材6で吸収され、その振動が機器8にほとんど
伝わらない。
【0024】図6は、本発明の耐震固定器具の第2の実
施の形態を示す。このものは、一枚の板状体2の上に2
個の固定用部材3が取り付けられている。このようにす
ることにより、前後寸法の薄い機器8を設置する際に便
利である。それ以外は、図1〜図4に示すものと同様で
あり、同様の作用効果を奏する。
【0025】図7は、本発明の耐震固定器具の第3の実
施の形態を示す。このものは、固定用部材3を形成する
箱状体22の下端縁に複数の嵌合突部23が設けられ、
板状体24に上記嵌合突部23に嵌合する嵌合穴25が
穿設されている。そして、上記嵌合穴25に嵌合突部2
3が嵌合した状態で溶接等されることにより、板状体2
4に固定用部材3がより強固に取り付けられる。また、
上記箱状体22は前広がり状に形成されている。これに
より、アジャスタ9を固定用部材3に取り付けた状態
で、固定用部材3内でのスパナ等の操作が行いやすく、
作業性が向上する。それ以外は、図1〜図4に示すもの
と同様であり、同様の作用効果を奏する。
【0026】図8および図9は、本発明の耐震固定器具
の第4の実施の形態を示す。このものは、板状体27が
平面視円形に形成され、断面L字のU字状部材28によ
って形成された固定用部材3が上記板状体27の上面中
央に形成されている。また、硬質弾性部材6は、上記板
状体27下面の周辺寄り部の3個所に略正三角形を描く
ように配設されている。このものでは、固定用部材3の
切欠部5にアジャスタ9の六角部13を挿通させ、固定
用部材3内にアジャスタ9の台座部11を収容するよう
になっている。このように、六角部13が固定用部材3
から露出しているため、六角部13をスパナ等で回す操
作が極めて行いやすい。
【0027】図において、37はシャフト挿通穴であ
り、アジャスタ9の台座部11を固定用部材3内に収容
した状態で、先端部にピン穴35が穿設されたシャフト
34が挿通され、上記ピン穴35に割ピン36が挿通さ
れることにより、アジャスタ9を外れにくくするように
なっている。それ以外は、図1〜図4に示すものと同様
であり、同様の作用効果を奏する。
【0028】図10は、本発明の耐震固定器具の第5の
実施の形態を示す。このものは、板状体27の上面の3
個所に断面L字状の切起し片29が形成され、上記切起
し片29によって固定用部材3が形成されている。この
ものでは、固定用部材3の形成に溶接等が不要になり、
コストが安くなる。それ以外は、図8に示すものと同様
であり、同様の作用効果を奏する。
【0029】図11は、本発明の耐震固定器具の第6の
実施の形態を示す。このものは、板状体2の上面中央に
断面L字状の切起し片30が形成され、この切起し片3
0によって固定用部材3が形成されている。
【0030】図12は、本発明の耐震固定器具の第7の
実施の形態を示す。このものは、板状体27の上面中央
に、周壁にねじ穴32が形成された筒体31が取り付け
られ、この筒体31により固定用部材3が形成されてい
る。このものでは、上記固定用部材3に機器の脚部の下
端等を差込み、ねじ穴32にボルト(図示せず)をねじ
込んで上記脚部等を固定するようになっている。
【0031】図13は、本発明の耐震固定器具の第8の
実施の形態を示す。このものは、円形の板状体27の上
面にアジャスタボルト38が立設され、上記アジャスタ
ボルト38が固定用部材3に形成されている。このもの
では、上記アジャスタボルト38を機器8等の下面に直
接ら着することにより、アジャスタとしても機能するよ
うになっている。
【0032】図14は、本発明の耐震固定器具の第9の
実施の形態を示す。このものは、板状体2の上面に、ボ
ルト39が立設されている。このものでは、上記ボルト
39を従来のアンカーボルトのように使用し、上記ボル
ト39にアジャスタ9を取り付けたアジャスタ押え金具
45をナット47で固定することにより、機器8等を固
定するようになっている。
【0033】図15は、本発明の耐震固定器具の第10
の実施の形態を示す。このものは、硬質弾性部材7が取
り付けられていない。そして、板状体2が少し折り曲げ
られ、固定用部材3が形成されていない端部側が若干下
向き傾斜している。これにより、固定用部材3に機器8
等の荷重がかかって固定用部材3が形成された端部側
(図では左側)の衝撃吸収材6が圧縮されたとき、下向
き傾斜した固定用部材3が形成されていない端部側(図
では右側)の衝撃吸収部材6も同様に圧縮され、結果的
に全面の衝撃吸収部材6の圧縮率の均一化を図るように
なっている。
【0034】なお、本発明において、衝撃吸収率は、鋼
球を衝撃吸収材6上に落下させ、衝撃吸収材を通じて伝
わった振動を測定することにより求められ、例えば、図
16に示す測定器によって測定される。すなわち、3点
支持法のロードセル15の上に厚み4.2mmの鋼板1
6を設け、この鋼板16の上面に厚み10mmの衝撃吸
収材6を載置する。そして、スタンド17に保持された
鋼球(φ25mm,65g)18を100mm自然落下
させたときの最大衝撃荷重H(kg)を測定する。一
方、衝撃吸収材6を載置しないときの最大衝撃荷重G
(kg)を測定する。そして、下記の式(1)により、
衝撃吸収率(%)を求める。図において19は鋼球18
を保持する電磁石、20は動歪み測定器(6002F振
興通信工業)、21は波動記録計(8803日置電機)
である。
【0035】
【式1】(G−H)/G×100
【0036】また、上記各実施の形態では、板状体2,
27として鋼板を用いたが、これに限定するものではな
く、ある程度の剛性を有するものであれば、セラミッ
ク,コンクリート,樹脂,木材,FRP等各種のものが
用いられる。また、上記実施の形態では、板状体2,2
7の下面に硬質弾性体7を取り付けたが、これに限定す
るものではなく、硬質弾性体7を取り付けず、衝撃吸収
材6だけを貼着してもよい。また、機器8等を固定する
固定用部材3としては、上記各実施の形態に示したもの
にとどまらず、各種の形態のものを含むものである。例
えば、板状体2,27の上面にキャスターの車輪を嵌合
させる嵌合溝を設けたようなものも、含む趣旨である。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明の耐震固定器具に
よれば、アンカーボルトや接着剤を使用しなくても、上
記衝撃吸収材の粘着力に被固定物の荷重が加わることに
よって板状体と床面が固着し、被固定物を床面に強固に
固定することができ、地震や振動が加わっても、被固定
物が倒れたり移動したりすることが防止される。したが
って、従来のようなアンカーボルトの打ち込み作業が不
要となり、接着剤を固化させる必要もなく、作業が簡単
で早くなる。しかも、被固定物を撤去したり移動したり
する際には、被固定物を板状体から取り外して荷重を取
り除き、衝撃吸収材を床面からゆっくりと剥離させれば
きれいに取り除くことができる。このように、撤去や移
動が簡単で時間がかからないうえ、床面も損傷せず、床
面の修復作業等が全く不要になる。このように、撤去や
移動に要する手間が少なくなり、費用も大幅に安くな
る。さらに、床面が振動した場合、その振動が衝撃吸収
材で吸収されて被固定物にほとんど伝わらなくなるた
め、コンピュータサーバーやATM・医療機器等の精密
機器の固定にも適している。
【0038】本発明において、板状体の下面に、衝撃吸
収材の厚みの50%以上90%以下の高さを有する硬質
弾性部材が突設され、上記硬質弾性部材以外の部分に衝
撃吸収材が貼着されている場合には、被固定物の重量で
衝撃吸収材が10%〜50%程度圧縮された状態で硬質
弾性部材の下端が床面に当接し、その状態で被固定物が
床面に固定される。このため、被固定物の重量によって
衝撃吸収材がつぶれてしまわないだけでなく、10〜5
0%程度圧縮された最も衝撃吸収性能を発揮できる状態
で被固定物の固定が行われ、すぐれた振動吸収性能が維
持され、精密機器の固定に一層効果的である。
【0039】本発明において、硬質弾性部材が、ショア
A硬度30以上90以下のものである場合には、衝撃吸
収材の衝撃吸収性能が十分に発揮されるうえ、床面の振
動が硬質弾性部材を通じて被固定物に伝わりにくい。こ
のため、精密機器等の固定に一層適したものとなる。
【0040】本発明において、硬質弾性部材が、板状体
の周辺寄り部の複数箇所に設けられている場合には、上
記複数の硬質弾性部材が床面に当接した状態で衝撃吸収
材の圧縮率が板状体の全面で略均一になり、衝撃吸収性
能の低下が防止される。
【0041】本発明において、固定用部材が板状体の一
端寄り部に設けられ、硬質弾性部材が、上記固定用部材
が設けられた一端側に設けられている場合には、被固定
物の荷重の大部分がかかる一端寄り部分において、衝撃
吸収材の過度の圧縮が防止されるとともに、荷重があま
りかからない他端側は、やや浮きぎみになる。これによ
り、一端側と他端側との間で、衝撃吸収材の圧縮程度が
均一化され、板状体全面の衝撃吸収性能が均一化するた
め、精密機器等の固定に一層適したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐震固定器具の一実施の形態を示す斜
視図である。
【図2】上記耐震固定器具を示す側面図である。
【図3】上記耐震固定器具の使用状態を示す平面図であ
る。
【図4】上記耐震固定器具の使用状態を示す説明図であ
る。
【図5】上記耐震固定器具の作用状態を示す説明図であ
り、(a)は平面図、(b)は荷重がかかっていない状
態を示す側面図、(c)は荷重がかかった状態を示す側
面図である。
【図6】本発明の耐震固定器具の第2の実施の形態を示
す平面図である。
【図7】本発明の耐震固定器具の第3の実施の形態を示
す斜視図である。
【図8】本発明の耐震固定器具の第4の形態を示す斜視
図である。
【図9】上記耐震固定器具の使用状態を示す斜視図であ
る。
【図10】本発明の耐震固定器具の第5の実施の形態を
示す斜視図である。
【図11】本発明の耐震固定器具の第6の実施の形態を
示す斜視図である。
【図12】本発明の耐震固定器具の第7の実施の形態を
示す斜視図である。
【図13】本発明の耐震固定器具の第8の実施の形態を
示す斜視図である。
【図14】本発明の耐震固定器具の第9の実施の形態を
示す斜視図である。
【図15】本発明の耐震固定器具の第10の実施の形態
を示す側面図である。
【図16】衝撃吸収率の測定装置を示す説明図である。
【図17】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
2 板状体 3 固定用部材 6 衝撃吸収材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 硬質弾性部材が、ショアA硬度30以上
90以下のものである請求項記載の耐震固定器具。
【請求項】 硬質弾性部材が、板状体の周辺寄り部の
複数箇所に設けられている請求項または記載の耐震
固定器具。
【請求項】 固定用部材が板状体の一端寄り部に設け
られ、硬質弾性部材が、上記固定用部材が設けられた一
端側に設けられている請求項のいずれか一項に記
載の耐震用固定器具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の耐震固定器具は、剛性を有する板状体の上
面に、被固定物を固定する固定用部材が設けられ、上記
板状体の下面に、衝撃吸収率が80%以上、粘着力が1
kg/cm以上1.6kg/cm以下、アスカーC
硬度が1以上50以下である衝撃吸収材が貼着され、上
記板状体の下面に、衝撃吸収材の厚みの50%以上90
%以下の高さを有する硬質弾性部材が突設され、上記硬
質弾性部材以外の部分に衝撃吸収材が貼着されているこ
とを要旨とする。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剛性を有する板状体の上面に、被固定物
    を固定する固定用部材が設けられ、上記板状体の下面
    に、衝撃吸収率が80%以上、粘着力が1kg/cm2
    以上1.6kg/cm2以下、アスカーC硬度が1以上
    50以下である衝撃吸収材が貼着されていることを特徴
    とする耐震固定器具。
  2. 【請求項2】 板状体の下面に、衝撃吸収材の厚みの5
    0%以上90%以下の高さを有する硬質弾性部材が突設
    され、上記硬質弾性部材以外の部分に衝撃吸収材が貼着
    されている請求項1記載の耐震固定器具。
  3. 【請求項3】 硬質弾性部材が、ショアA硬度30以上
    90以下のものである請求項2記載の耐震固定器具。
  4. 【請求項4】 硬質弾性部材が、板状体の周辺寄り部の
    複数箇所に設けられている請求項2または3記載の耐震
    固定器具。
  5. 【請求項5】 固定用部材が板状体の一端寄り部に設け
    られ、硬質弾性部材が、上記固定用部材が設けられた一
    端側に設けられている請求項2〜4のいずれか一項に記
    載の耐震用固定器具。
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