JP2006239091A - 耐震用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】家具等の揺れ、転倒を防止する耐震用具であって、縦揺れ、横揺れ等、いかなる方向の揺れに対しても、家具等の揺れ、転倒を確実に防止する。
【解決手段】耐震用具10は、ベース板21に対してヒンジ部23を介して可動板22が回動自在に接合された回動式L型金具20と、この回動式L型金具20に固定される3枚の粘着性衝撃吸収マット30とから構成される。そして、粘着性衝撃吸収マット30の取付面姿勢が異なることで、粘着性衝撃吸収マット30の圧縮変形作用と、粘性抵抗によるエネルギー減衰作用により優れた衝撃吸収性能が得られるとともに、回動式L型金具20は、家具50への取付時、可動板22を回動操作することで、簡単かつ手際良く所定位置に位置決めできるとともに、衝撃荷重が加わった際、ヒンジ部23が変形することで衝撃の一部を吸収することにより衝撃吸収性能を高める。
【選択図】図1

Description

本発明は、地震発生時において、家具等の揺れ、転倒を防止するために使用する耐震用具に係り、特に、縦揺れや横揺れ等、揺れの方向や地震の規模にかかわらず家具等を確実に支持できる耐震用具に関する。
周知のように、我国における地震の発生頻度は、諸外国に比べてもひけをとるものではなく、地震大国の名を欲しいままにしている。従って、我国の住宅事情については、マグニチュード7クラスの直下型の地震に対しても充分耐え得る耐震構造を備えることが必要であることから、家屋を構築する場合には、耐震性という項目が重要なファクターとなっている。しかしながら、実際に地震が発生した場合には、家屋の倒壊を免れても、家屋内では、タンスや本棚等の家具や、大型電化製品が大きく揺れ、あるいは転倒するケースが多く、損傷を招いたり、避難通路の障害となり、火災等の二次災害が発生した場合、極めて危険である。同様に、オフィスにおいても、倒壊を避けることができても書庫やロッカー、キャビン等が転倒したり、あるいは机上に置いているパソコン等の電子機器が落下した場合には、大きな損害を誘発する可能性が大きい。
ところで、従来では、家庭において、タンス、本棚等の家具や、大型電化製品を床面に固定するための耐震用具として、例えば、図15に示すように、家具1の底面に耐震マット2を固定して、地震発生時における家具1の揺れや転倒を抑えるようにしている。従来の耐震マット2の具体例については、特許文献1に詳細に記載されている。
特開平9−289931号公報
しかしながら、従来の耐震マット2では、横揺れや、比較的マグニチュードの小さなクラスの地震においては、家具1を床面に保持することはできても、マグニチュード7クラスの大型の地震や直下型の地震についてはほとんど家具1を支持することができず、家具1の大きな揺れや転倒を防止できないのが実情である。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、地震発生時における家具等の揺れ、転倒を防止するために使用する耐震用具であって、家具等に簡単に取り付けることができ、取付作業性に優れるとともに、縦揺れ、横揺れ等、揺れの方向に左右されず、あるいはマグニチュード7クラスの大型の地震であっても、衝撃吸収マットと回動式L型金具の両者で衝撃荷重を有効に吸収することで優れた衝撃吸収性能が得られる耐震用具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る耐震用具は、地震発生時における家具等の揺れ、転倒を防止するために使用する耐震用具であって、この耐震用具は、ベース板にヒンジ部を介して可動板が回動自在に接合された回動式L型金具と、上記回動式L型金具におけるベース板の上下面及び可動板の内面にそれぞれ固定される粘着性衝撃吸収マットとから構成され、家具等に対して取付面を相違させて配置固定された粘着性衝撃吸収マットの圧縮変形作用並びに粘性抵抗によるエネルギー減衰作用により、地震発生時における縦揺れ及び横揺れのいかなる方向の荷重に対しても有効に吸収できるようにしたことを特徴とする。
ここで、耐震用具の用途としては、一般家庭内でのタンス、本棚等の家具類や大型電化製品、オフィス内における書庫やロッカー、キャビン等、あるいは工場内の各種装置や病院内での各種検査機器等、多岐に亘っている。
次いで、本発明に係る耐震用具は、回動式L型金具と粘着性衝撃吸収マットとから構成されている。回動式L型金具は、ベース板にヒンジ部を介して可動板が回動自在に接合されており、このヒンジ部の構造としては、ベース板と可動板の接合縁部に軸受部を形成し、双方の軸受部内にヒンジ軸を挿入することで、ヒンジ部を構成しても良く、また、ベース板と可動板とを蝶番やヒンジ部材を介して接合する構成を採用することができる。この時、ヒンジ部の構成としては、地震発生時、家具等に揺れ、倒れ等の力が加わった際、ヒンジ軸や軸受部等のヒンジ部が変形することで、衝撃荷重の一部を吸収する構成を採用することが望ましい。
次いで、粘着性衝撃吸収マットは、基本的にはベース板の下面に床面固定用のマットとして固定されるとともに、ベース板の上面と可動板の内面に家具等の底面と側面の双方に接着固定されるマットとして3箇所に粘着性衝撃吸収マットが固定される。この粘着性衝撃吸収マットは、エステル系ウレタン樹脂を素材とした超低弾性ゴムであり、その物性値としては、一般のウレタンゴムの常識を打ち破ったショアA硬度が0の領域に及ぶC硬度計でのみ計測できる軟性ゴムであり、ショアC硬度は0〜70の範囲内に設定されている。
従って、本発明に係る耐震用具によれば、家具等の下縁コーナー部を跨ぐ底面と側面とに回動式L型金具の内面に固定した粘着性衝撃吸収マットが取り付けられ、回動式L型金具のベース板の下面に固定した粘着性衝撃吸収マットを介して床面に接着固定して施工することにより、横揺れ時においてはベース板に固定した衝撃吸収マットの粘性抵抗によるエネルギー減衰作用と、可動板の内面に固定した衝撃吸収マットの圧縮変形作用により衝撃荷重を有効に吸収するとともに、直下型地震等、縦揺れ時には、可動板の内面に固定した衝撃吸収マットの粘性抵抗によるエネルギー減衰作用と、ベース板に固定した衝撃吸収マットの圧縮変形作用により、有効に衝撃荷重を吸収することができる。
従って、縦揺れ、横揺れ等、揺れ方向がいずれの方向であっても、回動式L型金具に相互に直交する姿勢で取り付けられている粘着性衝撃吸収マットにより、2方向の衝撃荷重に対して圧縮変形作用と粘性抵抗によるエネルギー減衰作用が期待できるため、衝撃荷重を有効に吸収することができる。
更に、本発明に係る耐震用具は、回動式L型金具の複数箇所に粘着性衝撃吸収マットを固定した構成であり、回動式L型金具はベース板にヒンジ部を介して可動板が回動自在であるため、家具の取付面の底面と側面との角度が必ずしも90°でなくても良く、家具の造形形状に有効に対応できるとともに、例えば、家具等に取り付ける前の保管時に回動式L型金具をフラット状に展開しておけば嵩張らず、収容性に優れ、かつ搬送や輸送等の取り扱いが容易となる。
次いで、本発明の好ましい実施の形態においては、前記耐震用具におけるベース板の上面に固定された粘着性衝撃吸収マットを家具の底面に接着固定して回動式L型金具を家具の底面に位置決め固定した後、ベース板に対して回動自在に接合している可動板を回動操作して、可動板の内面に固定されている粘着性衝撃吸収マットを家具の側面に接着することで、家具に対して耐震用具を取り付け、次いで、ベース板の下面に固定されている粘着性衝撃吸収マットを床面に接着することを特徴とする。
そして、この実施の形態によれば、まず、ベース板の上面に固定されている粘着性衝撃吸収マットを家具等の底面に接着固定する。この時、固定式L型金具と比べれば、固定式L型金具の底板と背板を同時に家具の底面と側面に接着するにはいずれかが干渉するため、作業の熟練さが要求されるのに対して、ベース板を家具等の底面に接着した後、可動板を回動操作して、家具等の側面に接着すれば、正規位置に簡単に耐震用具を取り付けることができる。
次いで、本発明に係る耐震用具の更に好ましい実施の形態においては、前記耐震用具における回動式L型金具は、地震発生時における縦揺れ、横揺れの際にヒンジ部が変形することで衝撃荷重を吸収できるようにしたことを特徴とする。
そして、この実施の形態によれば、地震発生時における縦揺れ、横揺れの揺れ方向がいずれの方向であっても、取付面を相違させた粘着性衝撃吸収マットの衝撃吸収作用により、衝撃荷重を有効に吸収できるとともに、縦揺れ、横揺れ時に回動式L型金具のヒンジ部に荷重が加わり、ヒンジ部が変形することで衝撃荷重の一部を吸収することができ、回動式L型金具についても衝撃吸収性能が付与されているため、優れた衝撃吸収作用が得られることになる。
以上説明した通り、本発明に係る耐震用具は、ベース板にヒンジ部を介して可動板が回動自在に接合された回動式L型金具と、この回動式L型金具のベース板及び可動板に固定される複数の粘着性衝撃吸収マットとから構成されており、家具の底面と側面のように、異なる取付面に粘着性衝撃吸収マットを接着することで、縦揺れ、横揺れ等、揺れの方向がいずれの方向であっても、粘着性衝撃吸収マットの圧縮変形作用と、粘性抵抗によるエネルギー減衰作用との衝撃吸収作用とが得られるため、家具等の揺れや転倒を確実に防止することができるという効果を有する。
更に、家具を床面に固定するために回動式L型金具を使用したため、既存の固定式L型金具に比べ、家具の所定位置に取り付ける取付作業が簡単に行なえ、かつ可動板は、ヒンジ部を介してベース板に対して任意の回動角度を取り得るため、床面に対して側面が90°の角度以外の仕様に対しても適用でき、また、使用前においては、回動式L型金具をフラット状に展開して収容すれば、嵩張ることがなく、収容性能、搬送性能に優れるという効果がある。
また、回動式L型金具におけるヒンジ部は、地震時、発生する荷重により変形することで、衝撃の一部を吸収することができるため、粘着性衝撃吸収マットの衝撃吸収性能と、回動式L型金具のもつ衝撃吸収性能とを総合した優れた衝撃吸収性能が得られるという効果を有する。
以下に、本発明の好適な実施の一形態を添付図面に従って詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲によってのみ特定されるものであり、以下の実施の形態は、本発明の一例を示すものに過ぎない。
図1乃至図14は本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明に係る耐震用具を示す斜視図、図2は同耐震用具の構成を示す断面図、図3は同耐震用具の構成を示す分解斜視図、図4,図5は同耐震用具における回動式L型金具の変形例を示す各説明図、図6は同耐震用具における粘着性衝撃吸収マットの硬度を一般のゴムと比較して示す概要図、図7は同衝撃吸収マットにおける衝撃吸収率の測定試験方法を示す説明図、図8は同耐震用具の収容時の状態を示す説明図、図9乃至図11は同耐震用具を家具に取り付ける取付作業要領を示す各説明図、図12は同耐震用具の取付形態の変形例を示す説明図、図13は本発明に係る耐震用具を家具に取り付けた状態を示す説明図、図14は同耐震用具における衝撃吸収マットの衝撃吸収時の状態を示す説明図である。
図1乃至図3において、本発明に係る耐震用具10は、回動式L型金具20と、この回動式L型金具20の3面に固定される粘着性衝撃吸収マット30とから大略構成されている。更に詳しくは、上記回動式L型金具20は、本実施例ではステンレス板から構成され、ベース板21に対して可動板22がヒンジ部23を介して回動自在に接合されている。すなわち、ヒンジ部23のヒンジ軸231を受けるために、ベース板21の一縁部に軸受部232がカール状に形成されており、このベース板21の軸受部232の両側に位置するように、可動板22の一縁部についても、ヒンジ軸231を軸受けする軸受部233が形成されている。尚、ヒンジ軸231に対してベース板21の軸受部232はヒンジ軸231のアウター側を受けるとともに、可動板22における軸受部233はヒンジ軸231のインナー側を受けるように構成されている。
次に、この回動式L型金具20に3枚の粘着性衝撃吸収マット30(30A,30B,30C)が固定されている。尚、各粘着性衝撃吸収マット30A,30B,30Cの表面側には、剥離紙31A,31B,31Cが貼付されている。1枚目の粘着性衝撃吸収マット30Aはベース板21の下面に固定されるとともに、2枚目の粘着性衝撃吸収マット30Bはベース板21の上面に固定され、3枚目の粘着性衝撃吸収マット30Cは可動板22の内面に固定されている。従って、本発明に係る耐震用具10は、ベース板21の下面に固定される1枚目の衝撃吸収マット30Aは床面に接着するために使用され、ベース板21の内面及び可動板22の内面にそれぞれ固定される粘着性衝撃吸収マット30B,30Cは家具の底面及び側面に接着される。
そして、本発明は、従来の底面だけでなく、家具の底面と側面のように、粘着性衝撃吸収マット30の取付姿勢を立体的に配置させることで、粘着性衝撃吸収マット30の衝撃吸収性能を高めることと、回動式L型金具20を用いたことが特徴である。すなわち、図1,図2に示すように、矢印方向に可動板22が回動可能であることから、耐震用具10を家具等に取り付ける際の作業性が高まり、かつ家具等の形状の自由度にも有効に対応できるとともに、特に、ヒンジ部23が変形することで、衝撃荷重を吸収できる衝撃吸収性能を回動式L型金具20に付与できるという種々の利点を備えている。
上記回動式L型金具20の変形例として、図4に示すように、ベース板21と可動板22との間に別物の蝶番234をビス止めや接着剤により取り付けても良く、また、図5に示すように、ヒンジ部材235の互いのホルダ部236,237にそれぞれベース板21、可動板22を挿着することで、回動式L型金具20を構成するようにしても良い。
次いで、回動式L型金具20に固定される粘着性衝撃吸収マット30について説明する。この粘着性衝撃吸収マット30は、エステル系ウレタン樹脂から構成される超低弾性ゴムであり、図6で従来のゴムとの硬度比較を示すように、従来のゴムの硬度範囲はショアA硬度30〜90であるが、この硬度よりかなり低い硬度範囲を有し、ショアA硬度0の領域に及ぶショアC硬度0〜70の範囲に設定されたC硬度計でのみ硬度が計測できる軟性ゴムである。このような超低弾性ゴムは、急激な張引力に対しては強固な粘着力を発揮する反面、ゆっくりと引きはがそうとすれば容易に剥離する特性を備えている。すなわち、地震のような急激な衝撃及び振動に対しては床面並びに対象家具等から剥離することはないが、対象家具から取り除く必要が生じる際には、ゆっくりと引きはがすことにより、きれいにかつ容易に剥離できるものである。
そして、図7で衝撃吸収率、減衰時間の測定実験を示すように、衝撃吸収試験装置40におけるスタンド41の磁石42に硬球43が支持されており、この硬球43を鋼板(厚み4.2mm)44上に載置されているサンプル(本実施例における粘着性衝撃吸収マット30)上に落下させ、ロードセル45により、衝撃荷重を測定し、動歪み測定器46、波形記録計47により計測した結果について、減衰時間と衝撃吸収率とを表1にて示す。また、粘着性衝撃吸収マット30の物性データを表2にて示す。
Figure 2006239091
Figure 2006239091
表1,表2から明らかなように、本発明に係る耐震用具10に使用する粘着性衝撃吸収マット30は、それ自体優れた衝撃吸収性能を備えている。
次いで、図8乃至図14に基づいて、本発明に係る耐震用具10の使用形態について説明する。まず、本発明に係る耐震用具10の使用形態を説明する前に、本発明に係る耐震用具10は、回動式L型金具20を使用しているため、例えば、倉庫等に収容する際や、あるいは運搬や搬送時には、図8に示すように、フラット状に展開しておけば、嵩張らず、スペース効率、取扱特性に優れる。
そして、図9に示すように、例えば、家具50の下縁コーナー部51を跨ぐ家具50の底面52と側面53に取り付ける際は、この耐震用具10をフラット状に保ちながら、ベース板21の上面に固定されている粘着性衝撃吸収マット30Bの剥離紙31Bを剥離操作して、家具50の底面52の所定位置に粘着性衝撃吸収マット30Bを接着する。その後、図10に示すように、ベース板21に対してヒンジ部23を介して回動自在である可動板22の内面に接着されている粘着性衝撃吸収マット30Cの剥離紙31Cを剥離操作した後、矢印方向に回動操作して、家具50の側面53にこの粘着性衝撃吸収マット30Cを接着して、耐震用具10を家具50の所定位置に支持固定する。
その後、ベース板21の下面に固定されている粘着性衝撃吸収マット30Aの剥離紙31Aを剥離操作して、床面60にこの粘着性衝撃吸収マット30Aを接着固定することで、床面60に家具50を耐震用具10を介して支持固定する。
例えば、固定式L型金具を使用した場合には、家具50の底面52と側面53とを同時に接着する作業が非常に面倒で、かつ熟練を要するため、所定位置に手際良く取り付けることができないのが実情であったが、本発明に係る耐震用具10のように、回動式L型金具20を使用することで、ベース板21をまず始めに位置決め固定した後、可動板22を回動操作すれば、簡単に取り付けが完了し、取付作業性を著しく高めることができる。また、家具50の下縁コーナー部51が、図12(a)に示すように鈍角、あるいは図12(b)に示すように鋭角にそれぞれ設定されていても、可動板22の回動角度を調整することで、家具50の造形形状の変化にも充分対応できる。
図13は家具50の両サイドの床面に本発明に係る耐震用具10を介して家具50を床面60に固定した状態を示している。この時、図14に示すように、図中矢印Xで示す横揺れについては衝撃吸収マット30A,30Bの粘性抵抗が作用するとともに、これと直交する方向に配設されている衝撃吸収マット30Cが圧縮変形することで、横揺れ荷重について有効に吸収することができる。また、直下型地震や縦揺れ時に発生する矢印Y方向の荷重については、可動板22の内面に固定されている衝撃吸収マット30Cの粘性抵抗により、衝撃を有効に減衰できるとともに、それと直交するベース板21の上面並びに下面にそれぞれ貼付されている衝撃吸収マット30A,30Bの圧縮変形作用により、図中矢印Y方向の衝撃を有効に吸収することができる。
更に、回動式L型金具20におけるヒンジ部23においても、ヒンジ軸231が地震における揺れの荷重に対して変形するか、あるいは軸受部232,233が変形することで、地震の際の衝撃荷重を有効に吸収することができる。
従って、回動式L型金具20に取付面姿勢を相違させた粘着性衝撃吸収マット30を配置するとともに、回動式L型金具20を採用し、粘着性衝撃吸収マット30の衝撃吸収機能と、回動式L型金具20の衝撃吸収機能により、縦揺れ、横揺れ等、あらゆる方向の揺れに対して家具50を確実に支持することができ、マグニチュード7クラスの直下型の地震が発生しても、家具50の揺れや転倒を確実に防止することができ、家具や大型電化製品の転倒による怪我や揺れによる物品の落下等を防ぐことができるとともに、避難通路を有効に確保できる等、種々の利点がある。
上述した実施例は、家庭内のタンス、本棚等の家具50に本発明に係る耐震用具10を適用したが、家具50の他に冷蔵庫等の大型電化製品等に適用できるとともに、オフィス内での書庫やロッカー、キャビン等、又は机上のパソコン等の電子機器、あるいは病院等の検査機器等において、本発明に係る耐震用具10を広範囲に適用できる。
本発明に係る耐震用具の一実施例の構成を示す斜視図である。 図1に示す耐震用具の構成を示す断面図である。 図1に示す耐震用具の構成を示す分解斜視図である。 図1に示す耐震用具における回動式L型金具の変形例を示す斜視図である。 図1に示す耐震用具における回動式L型金具の変形例を示す斜視図である。 図1に示す耐震用具における粘着性衝撃吸収マットの硬度を一般のゴムと比較して示す概要図である。 図1に示す耐震用具における粘着性衝撃吸収マットの衝撃吸収率を測定する試験方法の概要を示す説明図である。 図1に示す耐震用具の収容時の状態を示す説明図である。 図1に示す耐震用具を家具に取り付ける作業前半を示す説明図である。 図1に示す耐震用具を家具に取り付ける作業後半の状態を示す説明図である。 図1に示す耐震用具を家具に取り付けた後、床面に接着固定する作業を示す説明図である。 図1に示す耐震用具の家具への取付形態の変形例を示す説明図である。 家具の両側下面に本発明に係る耐震用具を接着した状態を示す説明図である。 本発明に係る耐震用具における粘着性衝撃吸収マットによる衝撃吸収時の状態を示す説明図である。 従来の耐震マットによる衝撃吸収時の状態を示す説明図である。
符号の説明
10 耐震用具
20 回動式L型金具
21 ベース板
22 可動板
23 ヒンジ部
231 ヒンジ軸
232,233 軸受部
234 蝶番
235 ヒンジ部材
30,30A,30B,30C 粘着性衝撃吸収マット
31A,31B,31C 剥離紙
40 衝撃吸収試験装置
41 スタンド
42 磁石
43 硬球
45 ロードセル
46 動歪み測定器
47 波形記録計
50 家具
51 下縁コーナー部
52 底面
53 側面
60 床面

Claims (4)

  1. 地震発生時における家具等の揺れ、転倒を防止するために使用する耐震用具であって、この耐震用具は、ベース板にヒンジ部を介して可動板が回動自在に接合された回動式L型金具と、上記回動式L型金具におけるベース板の上下面及び可動板の内面にそれぞれ固定される粘着性衝撃吸収マットとから構成され、家具等に対して取付面を相違させて配置固定された粘着性衝撃吸収マットの圧縮変形作用並びに粘性抵抗によるエネルギー減衰作用により、地震発生時における縦揺れ及び横揺れのいかなる方向の荷重に対しても有効に吸収できるようにしたことを特徴とする耐震用具。
  2. 前記耐震用具におけるベース板の上面に固定された粘着性衝撃吸収マットを家具の底面に接着固定して回動式L型金具を家具の底面に位置決め固定した後、ベース板に対して回動自在に接合している可動板を回動操作して、可動板の内面に固定されている粘着性衝撃吸収マットを家具の側面に接着することで、家具に対して耐震用具を取り付け、次いで、ベース板の下面に固定されている粘着性衝撃吸収マットを床面に接着することを特徴とする請求項1に記載の耐震用具。
  3. 前記耐震用具における回動式L型金具は、地震発生時における縦揺れ、横揺れの際にヒンジ部が変形することで衝撃荷重を吸収できるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の耐震用具。
  4. 前記粘着性衝撃吸収マットは、ショアC硬度0〜70の範囲に設定された超低弾性ゴムであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の耐震用具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010127307A (ja) * 2008-11-25 2010-06-10 Kitagawa Ind Co Ltd 直方体状物体ホルダ用のコーナーユニット及び直方体状物体ホルダ

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