JP4719571B2 - 免震装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地震発生時にコンピュータや自動販売機等の精密機器、および美術品等の展示・保管ケース等の筐体に伝達される地震動を低減して転倒を防止する免震装置に関し、特に、ビル等の屋内に設置され、床面に締結固定し難い構造体を被免震体としてこれの転倒を防止する免震装置に関する。
大型の電子精密機器や医療機器等のように床構造物に締結固定されないで使用される構造体に地震発生時に加わる地震動を免震し、機器同士の衝突や転倒を防止するための免震装置としては、特許文献1に記載されるように、構造体の下部に固定された支持脚を地震発生時に床構造物の表面に沿って摺動させるようにしたものがある。また、美術品等を展示・保管する美術品ケースが地震発生時に転倒するのを防止するための免震装置としては、特許文献2に記載されるように、ショーケースに固定された脚柱が挿入されるとともに床面に固定される箱体を有し、脚柱には箱体内に組み込まれるリング状の滑り材が取り付けられており、地震発生時には滑り材が箱体の天井に係合してショーケースが転倒するのを防止するようにしたものがある。
缶やペットボトル等の容器に収容されたコーヒー、お茶、ジュース、およびミネラルウォータ等の種々の飲料物やレトルト食品を販売するための自動販売機は、道路際等の屋外のみならず建物内にも多数設置されている。建物内に設置される自動販売機は建物内の通路に面しており、自動販売機の前面に広いスペースを確保することができないため、地震発生時に転倒すると避難通路を塞いでしまい、二次災害が発生するおそれがある。そこで、地震発生時に自動販売機が転倒するのを防止するための転倒防止装置としては、特許文献3に記載されるように、自動販売機の下端部に前方に突出する転倒防止用鉄板を取り付けるようにしたものがある。
特開平11−63108号公報 特開平9−252892号公報 特開平11−154264号公報
このように、建物内に設置されるコンピュータや自動販売機等の精密機器やショーケース等の構造体は、床面の状況によってはこれらの構造体をアンカーボルトにより床面に固定することができない場合がある。例えば、建物内に設置される構造体は、設置場所をあとで移動させることが想定されるとともに、工事費用等の観点から床面にアンカーボルトを打ち込むことが難しいため、電子機器や自動販売機等の構造体をアンカーボルトや金具により床面に固定することができない場合がある。
床面にアンカーボルトを打ち込むことができない場合には、建物内の床面に構造体の脚部を接着する場合もあるが、強固に接着すると、構造体の移動が困難となる。また、リノリウムや樹脂等でコートされた床等には床基材へ直接固着できないため十分な接着強度が得づらいうえ、剥離や汚れの問題があるため強固な接着とすることが難しい。例えば、自動販売機は、その前面側を人が通るので、前面側への転倒を防止できれば良く、自動販売機の下端にその前方に突出させて特許文献3に記載の転倒防止板を設置すると、特に前面側に広いスペースを確保することができない建物内の自動販売機においては、転倒防止板が人の通行の障害となるため、あまり大きく突出させることができず、また、足下に突出することになるので、つまずく可能性が高くなる。また、転倒防止装置としては、地震発生時に自動販売機を前面側に転倒させることなく、後方側に積極的に転倒させるようにしたものもあるが、この場合には地震収束後にもとに戻す必要があるだけでなく、どの程度の地震で後方に転倒させるかの設定が難しく、さらには後方の壁面に傷をつける可能性がある。
本発明者の実験研究によると、自動販売機等の構造体を転倒させたり破壊させたりする地震の振動周期は、2秒以内であり、地震発生時の構造体の振動周期を2秒以上にできれば、滑り支承台により自動販売機を支持するようにしても、大規模地震発生時にも自動販売機は転倒しないことが判明した。つまり、特許文献2に記載されるように、脚柱の下端部を床面に固定された箱体内に挿入してリング状の滑り材を箱体の天壁に係合させるようにすることなく、自動販売機等の構造体の床面に対する振動周期を上記所定値以上にすれば、構造体を床面に滑り支承させることにより、地震発生時に構造体を転倒させないようにできることが判明した。また、構造体を床面に滑り支承させる場合には、構造体に取り付けられた脚部を床面に直接接触させるようにすると、当接する床面の素材、すなわちカーペットやビニル床等の被覆材やその地肌面の荒れ等により安定した滑り支承させることが難しく、また床面に付着するゴミ等の異物によって構造体を円滑に滑り支承させることが難しいことが判明した。
本発明の目的は、大規模地震の発生時に自動販売機等の構造体が転倒ないし破壊しないようにすることにある。
本発明の免震装置は、床面等の支持基盤面に設置される被免震体に前記支持基盤面から伝達される地震動を低減する免震装置であって、摺動面を有し前記被免震体と前記支持基盤面の一方に固着され、複数のスリットを有する環状の固定部が周縁部に設けられた支持部材と、前記摺動面に接触する摺動面を有し、前記被免震体と前記支持基盤面の他方に固着される滑り支承体と、前記滑り支承体の外周面に嵌合された状態で係止される環状の内側係止部前記支持部材の前記固定部の外周面に嵌合された状態で係止される環状の外側係止部、および前記外側係止部と前記内側係止部との間を放射状に延びるとともに前記スリットを通して前記内側係止部と前記外側係止部とを接続する弾性変形自在の複数のスポーク状部を備え、前記滑り支承体と前記支持部材との間を弾性的に接続する弾性体とを有し、前記固定部の外周面と前記外側係止部の内周面とを嵌合させるとともに、前記外側係止部の内周面より前記内側係止部へ延びる前記スポーク状部を前記固定部に設けた前記スリットに通して係合し、前記外側係止部を前記固定部の外周面に接着することなく固定することを特徴とする。
本発明の免震装置は、床面等の支持基盤面に設置される被免震体に前記支持基盤面から伝達される地震動を低減する免震装置であって、摺動面を有し前記被免震体に固着され、複数のスリットを有する環状の固定部が周縁部に設けられた受け部材と、摺動面を有し前記受け部材に対向して前記支持基盤面に固着され、複数のスリットを有する環状の固定部が周縁部に設けられた支持部材と、前記受け部材と前記支持部材との間に介装され、前記受け部材の摺動面に接触する上側摺動面と前記支持部材の摺動面に接触する下側摺動面とを有する滑り支承体と、前記滑り支承体の外周面に嵌合された状態で係止される環状の内側係止部前記受け部材の前記固定部の外周面に嵌合された状態で係止される環状の外側係止部、および外側係止部と前記内側係止部との間を放射状に延びるとともに前記スリットを通して前記内側係止部と前記外側係止部とを接続する弾性変形自在の複数のスポーク状部を備え、前記滑り支承体と前記受け部材との間を弾性的に接続する受け部材用弾性体と、前記滑り支承体の外周面に嵌合された状態で係止される環状の内側係止部前記支持部材の前記固定部の外周面に嵌合された状態で係止される環状の外側係止部、および前記外側係止部と前記内側係止部との間を放射状に延びるとともに前記スリットを通して前記内側係止部と前記外側係止部とを接続する弾性変形自在のスポーク状部を備え、前記滑り支承体と前記支持部材との間を弾性的に接続する支持部材用弾性体とを有し、前記受け部材の前記固定部の外周面と前記外側係止部の内周面とを嵌合させるとともに、前記外側係止部の内周面より前記内側係止部へ延びる前記スポーク状部を前記受け部材の前記固定部に設けた前記スリットに通して係合し、前記外側係止部を前記受け部材の前記固定部の外周面に接着することなく固定し、前記支持部材の前記固定部の外周面と前記外側係止部の内周面とを嵌合させるとともに、前記外側係止部の内周面より前記内側係止部へ延びる前記スポーク状部を前記支持部材の前記固定部に設けた前記スリットに通して係合し、前記外側係止部を前記支持部材の前記固定部の外周面に接着することなく固定することを特徴とする。
本発明の免震装置においては、前記弾性体は地震発生時の前記支持基盤面に対する前記被免震体の周期を2秒以上に設定する弾性特性を有することを特徴とする。
本発明の免震装置においては、前記受け部材用弾性体と前記支持部材用弾性体はそれぞれの前記外側係止部が突き合わされた状態に配置されることを特徴とする。
本発明の免震装置の製造方法は、床面等の支持基盤面に設置される被免震体に固定され周縁部に固定部が設けられた受け部材と、前記受け部材に対向して前記支持基盤面に固着され周縁部に固定部が設けられた支持部材と、前記受け部材と前記支持部材との間に介装され前記受け部材の摺動面に接触する上側摺動面および前記支持部材の摺動面に接触する下側摺動面を有する滑り支承体とを有し、前記支持基盤面から伝達される地震動を低減する免震装置の製造方法であって、環状の内側係止部、環状の外側係止部、および前記外側係止部と前記内側係止部との間を放射状に延びるとともに弾性変形自在の複数のスポーク状部を備える受け部材用弾性体を、前記滑り支承体の外周面に環状の内側係止部を嵌合し、前記受け部材の前記固定部に形成されたスリットに前記スポーク状部を通して係合するとともに前記環状の外側係止部を前記固定部に嵌合し、前記滑り支承体と前記受け部材との間を弾性的に接続し、環状の内側係止部、環状の外側係止部、および前記外側係止部と前記内側係止部との間を放射状に延びるとともに弾性変形自在の複数のスポーク状部を備える支持部材用弾性体を、前記滑り支承体の外周面に環状の内側係止部を嵌合し、前記支持部材の前記固定部に形成されたスリットに前記スポーク状部を通して係合するとともに前記環状の外側係止部を前記固定部に嵌合し、前記滑り支承体と前記支持部材との間を弾性的に接続し、前記受け部材用弾性体の前記外側係止部を前記受け部材の前記固定部の外周面に接着することなく固定し、前記支持部材用弾性体の前記外側係止部を前記支持部材の前記固定部に接着することなく固定することを特徴とする。
本発明の免震装置によれば、地震時にその転倒を防止すべき自動販売機等の構造体、すなわち被免震体を滑り支承体の上方に載置し、前記滑り支承体が支持部材の摺動面に摺動自在となった状態で床面等の支持基盤面に設置されるので、大規模地震が発生したときには、支持基盤面と被免震体とはほぼ絶縁された状態となり、被免震体が急激な揺れにより転倒したり破壊されたりするのを防止できる。さらに、支持部材は滑り支承体に対して支持部材用弾性体により接続されており、大規模地震が発生したときに支持基盤面から被免震体に伝達される地震加速度は低減され被免震体に加わる衝撃が吸収されるのである。
滑り支承体を受け部材と支持部材との間に介装することにより、免震装置は両面滑り構造となり、免震装置の水平方向の寸法を小型化することができる。
本発明によれば、支持部材の固定部の外周面と弾性体の外側係止部の内周面とを嵌合させるとともに弾性体のスポーク状部を固定部のスリットに通して係合することにより外側係止部を固定部の外周面に固定するようにしたので、接着剤を用いることなく、弾性体を支持部材に固定することができる。また、両面滑り構造においては、受け部材の固定部の外周面と受け部材用弾性体の外側係止部の内周面とを嵌合させるとともに、受け部材用弾性体のスポーク状部を受け部材の固定部のスリットに通して係合することにより受け部材用弾性体の外側係止部を固定部の外周面に固定し、支持部材の固定部の外周面と支持部材用弾性体の外側係止部の内周面とを嵌合させるとともに、支持部材用弾性体のスポーク状部を支持部材の固定部のスリットに通して係合することにより支持部材用弾性体の外側係止部を固定部の外周面に固定するようにしたので、接着剤を用いることなく、受け部材用弾性体を受け部材に固定することができるとともに支持部材用弾性体を支持部材に固定することができる。
本発明によれば、支持基盤面から被免震体への地震加速度を低減して伝達する弾性体を有するので、大規模地震時において重心の高い被免震体であっても下端部から急激に揺すぶられることがなくなるため、転倒しづらいものとすることができる。
本発明によれば、地震発生時の支持基盤面に対する被免震体の振動周期を2秒以上に設定する弾性特性を弾性体を有するので、大規模地震発生時にも自動販売機の転倒を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の免震装置が設けられた被免震体としての自動販売機を示す斜視図であり、図2は図1の自動販売機の下端部四隅に設けられた免震装置の外観を示す斜視図であり、図3は図2の分解斜視図であり、図4は図2におけるA−A線断面図である。
図1に示すように、自動販売機10は縦長の直方体形状をなしており、建物内の支持基盤面としての床面11に設置されている。自動販売機10の下端部の四隅には、それぞれ自動販売機10の下面の脚部に免震装置12が設けられており、自動販売機10は4つの免震装置12により床面11に支持されている。それぞれの免震装置12は、図3および図4に示すように、被免震体としての自動販売機10の下端部に固着される受け部材13と、この受け部材13に対向して床面11に固着される支持部材14とを有している。
受け部材13は、図3および図4に示すように、円形の端壁部15aと、この周縁部から端壁部15aに対してほぼ直角に折り曲げられて端壁部15aに一体になった円筒部15bとを備えた外側シェル15を有している。この外側シェル15の内部には、円形の摺動壁16aと、この周縁部から摺動壁16aに対してほぼ直角方向に折り曲げられて摺動壁16aに一体になった円筒部16bを備えた内側シェル16が組み込まれており、円筒部16bは円筒部15bの内面に嵌合されている。外側シェル15の円筒部15bの先端部は、内側シェル16の摺動壁16aよりも支持部材14に向けて突出しており、環状の固定部17となっている。
外側シェル15と内側シェル16とにより形成される空間内には、受け部材13の径方向中央部に位置させてスペーサ18が組み込まれ、このスペーサ18には外側シェル15の端壁部15aを貫通して雄ねじ部材19が固定されている。雄ねじ部材19は自動販売機10の下端部に形成されたねじ孔(図示せず)にねじ結合されており、受け部材13は雄ねじ部材19により自動販売機10に固着されるようになっている。したがって、受け部材13を自動販売機10に対して回転させることにより、自動販売機10の高さ調整を行ったり、凹凸が存在する床面11の上に自動販売機10を安定して設置したりすることができる。ただし、雄ねじ部材19が貫通する貫通孔を自動販売機10の下端部に形成し、複数のナットを雄ねじ部材19にねじ結合することによってナットにより雄ねじ部材19を自動販売機10に固定するようにしても良い。
また、雄ねじ部材を自動販売機下端に設けるものとし、例えばスペーサ18に雌ねじを形成することによって受け部材13を自動販売機10に固着することとしても良い。
支持部材14は受け部材13の外径にほぼ対応した外径を有する円形の摺動壁21と、この周縁部から摺動壁21に対してほぼ直角方向に折り曲げられて摺動壁21に一体になった環状の固定部22とを有している。支持部材14は摺動壁21の外面に設けられた軟質ウレタン等からなる粘着シート23により床面11に固定されるようになっている。粘着シート23は支持部材14を床面11の上方に離す方向の粘着力よりも支持部材14を床面11に沿ってずらす方向の粘着力の方が強いものが好ましい。この場合、免震装置により自動販売機10を支持した状態のもとでは支持部材14が水平方向にずれ移動することが防止され、自動販売機10を撤去したり移動する際には、支持部材14を持ち上げることにより粘着シート23を床面11から剥離させることができ、床面11を傷つけたり汚すことなく、支持部材14を床面11から取り外すことができる。
前記粘着シートのほか、通常の両面テープ等を使用することもできる。さらに、支持部材14を床面11に固着させることができれば良いので、別途床面に固定したフレームや板材に支持部材14を固定するようにしても良い。この場合、床面11に接着する必要がないので床面11がカーペットや樹脂コート等であるときに好適である。
受け部材13の内側シェル16と支持部材14はステンレス材により形成され、内側シェル16の摺動壁16aの外面は平坦な摺動面24となっており、この摺動面24と対向する支持部材14の内面は平坦な摺動面25となっている。受け部材13と支持部材14との間には、フッ素樹脂であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の硬質樹脂等により形成された滑り支承体26が介装されており、この滑り支承体26は外周面が円筒形状となった駒状部材により形成されている。滑り支承体26の一端面は受け部材13の摺動面24に接触する上側の摺動面27となっており、他端面は支持部材14の摺動面25に接触する下側の摺動面28となっている。このように、滑り支承体26はフッ素樹脂により形成されているので、受け部材13および支持部材14に対してスムーズに摺動することができる。ただし、フッ素樹脂に代えてナイロン等の摺動材により滑り支承体26を形成するようにしても良く、金属製の部材をコア材として使用し、摺動面にフッ素樹脂等の摺動材を塗布ないし積層するようにしても良い。
自動販売機10に取り付けられる受け部材13は、外側シェル15と内側シェル16とを組み合わせることにより形成されており、1枚の板材からなる支持部材14よりも強度が高められるとともに、好ましくは外側シェル15を自動販売機10の底面に当接するようにすれば、地震時に雄ねじ部材19に負荷される力を外側シェル15の面でも受けることができ、雄ねじ部材19にかかる負担を低減することができが、被免震体の種類によっては受け部材13も支持部材14と同様の形状としても良い。また、外側シェル15と内側シェル16とにより形成された受け部材13の高さ寸法は、支持部材14の高さ寸法よりも高く設定されており、受け部材13を支持部材14と同様の形状とする場合に比して免震装置12の高さ寸法は大きく設定され、自動販売機10の底面と床面11との間のスペース高さが確保されている。ただし、支持部材14と同一の部材を受け部材として自動販売機10に取り付けるようにし、受け部材13と同様の部材を支持部材として床面11に固定するようにしても良い。
図4に示すように、受け部材13と支持部材14の内径をDとし、滑り支承体26の外径をdとすると、受け部材13と支持部材14とが同心状態となった原位置から受け部材13は、滑り支承体26を介して固定部17,22が相互に当接するまで、支持部材14に対して水平方向一方側にD−dの可動距離だけ移動することができる。例えば、内径Dを20cmとし、外径dを5cmとすると、受け部材13は支持部材14に対して原位置から15cm移動することができ、水平方向には図4において左右両方向に合計30cm移動することができる。
このように、滑り支承体26を介して受け部材13と支持部材14とを対向させた状態で自動販売機10を床面11に配置すると、大規模地震により床面11が振動しても自動販売機10が支持部材14の上で水平移動して自動販売機10の転倒を防止することができる。実験によれば、受け部材13の支持部材14に対する水平方向への可動距離を合計20〜40cmの範囲で設定すれば、自動販売機10は大規模地震においても転倒することが防止できることが判った。
滑り支承体26と受け部材13との間にはゴム材料からなる受け部材用弾性体31が装着されており、滑り支承体26と受け部材13はこの弾性体31により弾性的に接続されている。また、滑り支承体26と支持部材14との間にはゴム材料からなる支持部材用弾性体32が装着されており、滑り支承体26と支持部材14はこの弾性体32により弾性的に接続されている。このように、滑り支承体26と受け部材13は受け部材用弾性体31に接続され、滑り支承体26と支持部材14は支持部材用弾性体32に接続されているので、滑り支承体26は受け部材13の中心部に向かう弾性力が加えられるとともに支持部材14の中心部に向かう弾性力が加えられているので、受け部材13と支持部材14は交互に所定の中心位置に向かうように両方の弾性体31,32により調心力が加えられている。
受け部材用弾性体31は、滑り支承体26の外周面に嵌合した状態でこれに係止される環状の内側係止部33と、環状の固定部17の外周面に嵌合した状態で係止される環状の外側係止部34とを有し、内側係止部33と外側係止部34との間には、放射状に延びる8本の棒状のスポーク状部35が一体に設けられている。支持部材用弾性体32は、受け部材用弾性体31と同様に、8本のスポーク状部35を有し、それぞれの両端部には内側係止部33と外側係止部34とが設けられている。
受け部材13の固定部17には弾性体31のスポーク状部35に対応させてこれが係合するスリット36が円周方向に等間隔に8つ形成され、支持部材14の固定部22には同様に弾性体32のスポーク状部35に対応させてこれが係合するスリット37が円周方向に等間隔に8つ形成されている。したがって、弾性体31はその内側係止部33を滑り支承体26の外側に嵌合させ、外側係止部34を固定部17の外側に嵌合させることにより、接着剤や締結部材等を用いることなく、簡単に滑り支承体26と受け部材13との間に弾性的に接続することができる。同様に、弾性体32も簡単に滑り支承体26と支持部材14との間に弾性的に接続することができる。
それぞれの固定部17,22の外径は相互に同一に設定されており、それぞれに嵌合された弾性体31,32の外側係止部34は、それぞれ受け部材13または支持部材14方向に所定の長さだけ長く形成されているので、受け部材13と支持部材14の中心部が一致された状態では、端面同士が接触するので、ゴミ等の異物が受け部材13と支持部材14との間から内部に侵入することが防止される。また、滑り支承体26の外側には両方の弾性体31,32の環状の内側係止部33が嵌合されているので、地震発生時に滑り支承体26が受け部材13の固定部17または支持部材14の固定部22に到達しても、滑り支承体26はゴム製の内側係止部33を介してそれぞれの固定部17,22に衝突することになり、滑り支承体26に加わる衝撃が緩和される。
図示する受け部材用弾性体31および支持部材用弾性体32は、スポーク状部35が円周方向に等間隔に8本設けられているが、本数は8本に限られることなく、複数本であれば、任意の本数とすることができる。また、複数本のスポーク状部35に代えて、円板形状のシート状の弾性部材を内側係止部33と外側係止部34との間に設けるようにしても良い。さらには、それぞれの弾性体31,32を複数本のスポーク状の部材により形成し、その一端部を滑り支承体26に形成されたスリットに固定させるようにしたり、接着するようにし、同様に他端部を固定部17,22に形成されたスリットに固定させるようにしたり、接着するようにしても良い。
図4は、受け部材13と支持部材14とが相互に同心状態となった原位置にある状態、すなわち、床面11に対して自動販売機10が所定の設置場所に位置している場合を示している。図4に示す状態においては、自動販売機10の下端部の四隅に設けられた免震装置12は、それぞれの免震装置12に組み込まれた2つの弾性体31,32の張力により滑り支承体26が受け部材13と支持部材14の所定の位置、つまりそれぞれの中央部に位置した状態となって、バランスされている。
図5は大規模地震の発生によって床面11が自動販売機10に対して所定の距離ずれた状態を示しており、図6は図5におけるB−B線断面図を示す。
図5および図6に示すように、床面11が自動販売機10に対してずれると、受け部材用弾性体31が滑り支承体26を受け部材13の中心部に向けて張力を加えるとともに、支持部材用弾性体32が滑り支承体26を支持部材14の中心部に向けて張力を加えることになる。両方の弾性体31,32による引っ張り抵抗、つまり弾性特性は、床面11の衝撃的地震動を自動販売機10に対して時間的に緩和して伝達する、すなわち自動販売機10に加わる地震加速度を低減することになり、両方の弾性体31,32による弾性特性は、地震発生時の床面11に対する自動販売機10の振動周期を2秒以上に設定するようにしている。したがって、大規模地震が発生して床面11が急激に水平方向に移動し、例えば、0.5秒といった高速の周期で床面11が振動したとしても、自動販売機10は、弾性特性(減衰特性)によって、2秒以上のゆっくりとした周期で振動することになる。これにより、大規模地震が発生して床面11が水平方向に急激に大きな加速度で移動したとしても、自動販売機10は2秒以上の振動周期でゆっくりと水平方向に移動するので、自動販売機10を振動の衝撃から保護し、転倒を防止することができる。
弾性特性を、地震発生時の床面11に対する自動販売機10の振動周期を2秒以上となるように設定しているが、これは、大規模地震の振動特性から決定したものである。すなわち、図7に示す加速度応答スペクトル線図から決定したものであって、図7は、大規模地震としての新潟県中越地震(破線)および兵庫県南部地震(実線)の加速度応答スペクトル線図を示している。当該加速度応答スペクトル線図を見ても、2秒以下の周期で加速度(単位:GAL)が急激に大きくなっており、2秒以下の振動周期となるように両方の弾性体31,32による弾性特性を設定したとすると、重心の高い自動販売機10は転倒して壁面に衝突したり、振動の衝撃により自動販売機10が破損したりするおそれがある。そこで、本発明においては、自動販売機10の振動周期を加速度が小さくなる2秒以上となるように、弾性特性を設定するようにしている。
受け部材13の支持部材14に対する可動距離を、図4に示すように左右両方向に合計30cm移動できるようにしているが、これは、図8に示されるシミュレーション結果から得たものである。このシミュレーションでは、大規模地震レベルとしてのレベル2地震動(加速度100cm/sec)と、それをやや下回る地震動(加速度80cm/sec)との2種類の振動入力から、その場合における振動周期と最大応答加速度・最大応答変位との関係を求めている。そして、図1に示すような一般的な自動販売機10であれば、最大応答加速度が150cm/sec以下で転倒の可能性がほとんど無くなるため、図7のシミュレーション結果より、振動周期2秒の場合、大規模地震でも図4で示す原位置から16cm、それをやや下回る地震でも図4で示す原位置から12cmの最大応答変位となり、地震の規模や固定部17,22による移動規制機能の付加等による安全マージンを考慮しても、受け部材13の支持部材14に対する可動距離は、図4に示す原位置から10〜20cm、すなわち、水平方向に合計20〜40cmの範囲とするのが良い。ちなみに、上記実施の形態においては、水平方向に合計30cm移動するようにした免震装置12を示したが、この免震装置12によれば阪神淡路大震災における地震波を入力しても、自動販売機10は転倒したり破壊されたりすることが無いことが、本発明者の実験研究により解明されている。
ここで、受け部材13の支持部材14に対する可動距離を、水平方向に合計40cm以上となるように免震装置12の水平方向寸法を決定すると、免震装置12が大きくなり過ぎ、設置の簡便性や自動販売機の設置面積よりはみ出す等の問題があり、好ましくない。機能上十分な大きさを有する範囲で出来るだけ小さいことが好ましいことはもちろんである。一方、受け部材13の支持部材14に対する可動距離を、水平方向に合計20cm以下となるように免震装置12の水平方向寸法を決定すると、地震による床面11の水平方向への移動量に対して、受け部材13の支持部材14に対する移動量が足りなくなり、固定部17,22に滑り支承体26が衝突して自動販売機10を転倒させてしまうおそれが生じる。よって、これらの問題点を考慮しても、受け部材13の支持部材14に対する可動距離は、水平方向に合計20〜40cmの範囲とするのが望ましい。
以上のように、上述した実施の形態によれば、自動販売機10を床面11に対して円滑に水平方向に向かって移動させることができ、大規模地震が発生したときには、床面11と自動販売機10とを絶縁させて地震力を低減し、自動販売機10が急激な揺れにより破壊されるのを防止できる。免震装置12は両端面に摺動面27,28が設けられた滑り支承体26を受け部材13と支持部材14との間に介装した両面滑り支承構造となっているので、滑り支承体26の受け部材13および支持部材14に対する水平方向移動距離を小さくして自動販売機10の床面11に対する所望の移動距離が確保され、免震装置12の小型化が図れるとともに、自動販売機からの免震装置のはみ出し量を抑えて見栄えを良くすることができる。また、両方の弾性体31,32により受け部材13と支持部材14には相互に所定の中心位置に向かう弾性力が加えられているので、地震が収束した後には自動販売機10には原点位置に向かう方向の弾性力が加えられることになり、自動販売機10が原点位置からずれた状態となって静止したとしても、作業者は手動操作により容易に自動販売機10を原点位置に戻すことができる。
図4に示す原位置状態においては、両方の弾性体31,32の外側係止部34が突き合わされた状態となって、受け部材13と支持部材14との間には隙間が発生することなく、それぞれの摺動面にはゴミ等の異物が付着することを防止でき、摺動面が汚れにくく、長期に亘りその摺動特性を維持することができる。支持部材14は粘着シート23を介して床面11に固定するようにしたので、床面11に対してアンカーボルトを埋設する工事を省略して設置工数を低減でき、さらに、床面11を損傷することなく自動販売機10の置き換えや移動を容易に実施することができる。
弾性体31,32による弾性特性を、地震発生時の床面11に対する自動販売機10の振動周期を2秒以上に設定する特性としたので、比較的重心の高い自動販売機10が、傾斜して転倒することを抑えることができるとともに、振動の衝撃によって自動販売機10が破壊されるのを防止できる。
なお、上述した実施例においては、受け部材13を自動販売機10の下端部に取り付けるようにしているが、下端部に下方に向けて突出して設けられる自動販売機10の脚部に直接受け部材13を取り付けるようにしてもよい。一般に、既存の自動販売機の脚部は、高さ調整のためにねじ足を有しているものが多いため、脚部に直接受け部材を取り付けるようにすると、既存の自動販売機10に免震装置12を設置するにあたって自動販売機側の変更の必要がなく、簡易に免震機能を持たせることができる。
図9は本発明の他の実施の形態である免震装置を示す分解斜視図であり、図10は図9に示した免震装置の断面図である。
この免震装置12aは、上述した免震装置12が両面滑り支承構造であるのに対し、片面滑り支承構造である点において免震装置12と相違している。この免震装置12aは、上述した免震装置12における支持部材14とほぼ同様の形状の支持部材41を有しており、この支持部材41は円形の摺動壁21と、この周縁部から摺動壁21に対してほぼ直角方向に折り曲げられて摺動壁21に一体になった環状の固定部22とを有している。支持部材14は摺動壁21の外面に設けられた軟質ウレタン等からなる粘着シート23により床面11に固定されるようになっている。
一方、端面に摺動面28が形成された滑り支承体26aには雄ねじ部材19が固定されており、この雄ねじ部材19により滑り支承体26aは自動販売機10の下端部に直接固定されるようになっている。滑り支承体26aと支持部材41との間にはこれらを弾性的に接続する弾性体42が取り付けられており、この弾性体42は上述した弾性体31,32とほぼ同一の形状となっている。
この免震装置12aにおいては、支持部材41の内径Dと滑り支承体26aの外径dとの差D−dを上述した免震装置12の場合の2倍に設定することにより、免震装置12と同様に地震力を低減して自動販売機10の転倒を防止することができる。
片面滑り支承構造の免震装置12aの支持部材41としては、上述した受け部材13と同様のものを使用することができる。その場合には、免震装置12aの高さ寸法は図9および図10に示すものよりも高くなる。また、図10に示す免震装置12aは滑り支承体26aを自動販売機10の下端部に固着し、支持部材41を床面11に固着するようにしているが、これらを逆にして滑り支承体26aを床面11に固着し、支持部材41を自動販売機10の下端部に固着するようにしても良い。
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。図1は本発明の免震装置が設けられた自動販売機を示すが、この免震装置としては、コンピュータ等の精密機器、およびショーケース等の種々の被免震体に対して使用することができる。内側シェル16、支持部材14および支持部材41は、ステンレス製であるが、これに限られず、表面にクロムめっき等が施された耐食性を有する薄板を用いても良い。それぞれの実施の形態においては、受け部材13、支持部材14および支持部材41は円形となっているが、その形状としては円形に限られず、四角形や多角形としても良い。さらに、上述した実施の形態においては、被免震体としての自動販売機を支持基盤面としての建物内の床面11に設置した場合について説明したが、免震装置は支持基盤面としての屋外の地面に設置する場合にも適用できる。
本発明の免震装置が設けられた被免震体としての自動販売機を示す斜視図である。 図1の自動販売機の下端部四隅に設けられた免震装置の外観を示す斜視図である。 図2の分解斜視図である。 図2におけるA−A線断面図である。 大規模地震の発生によって床面が自動販売機に対して所定の距離ずれた状態を示す断面図である。 図5におけるB−B線断面図を示す。 地震の加速度応答スペクトル線図である。 振動周期と最大応答加速度・変位の関係を示すシミュレーションを示す表である。 本発明の他の実施の形態である免震装置を示す分解斜視図である。 図9に示す免震装置の断面図である。
符号の説明
10 自動販売機(被免震体)
11 床面(支持基盤面)
12,12a 免震装置
13 受け部材
14 支持部材
16a 摺動壁
17 固定部
21 摺動壁
22 固定部
24,25 摺動面
26,26a 滑り支承体
31 受け部材用弾性体
32 支持部材用弾性体
33 内側係止部
34 外側係止部
35 スポーク状部
36,37 スリット

Claims (5)

  1. 床面等の支持基盤面に設置される被免震体に前記支持基盤面から伝達される地震動を低減する免震装置であって、
    摺動面を有し前記被免震体と前記支持基盤面の一方に固着され、複数のスリットを有する環状の固定部が周縁部に設けられた支持部材と、
    前記摺動面に接触する摺動面を有し、前記被免震体と前記支持基盤面の他方に固着される滑り支承体と、
    前記滑り支承体の外周面に嵌合された状態で係止される環状の内側係止部前記支持部材の前記固定部の外周面に嵌合された状態で係止される環状の外側係止部、および前記外側係止部と前記内側係止部との間を放射状に延びるとともに前記スリットを通して前記内側係止部と前記外側係止部とを接続する弾性変形自在の複数のスポーク状部を備え、前記滑り支承体と前記支持部材との間を弾性的に接続する弾性体とを有し、
    前記固定部の外周面と前記外側係止部の内周面とを嵌合させるとともに、前記外側係止部の内周面より前記内側係止部へ延びる前記スポーク状部を前記固定部に設けた前記スリットに通して係合し、前記外側係止部を前記固定部の外周面に接着することなく固定することを特徴とする免震装置。
  2. 床面等の支持基盤面に設置される被免震体に前記支持基盤面から伝達される地震動を低減する免震装置であって、
    摺動面を有し前記被免震体に固着され、複数のスリットを有する環状の固定部が周縁部に設けられた受け部材と、
    摺動面を有し前記受け部材に対向して前記支持基盤面に固着され、複数のスリットを有する環状の固定部が周縁部に設けられた支持部材と、
    前記受け部材と前記支持部材との間に介装され、前記受け部材の摺動面に接触する上側摺動面と前記支持部材の摺動面に接触する下側摺動面とを有する滑り支承体と、
    前記滑り支承体の外周面に嵌合された状態で係止される環状の内側係止部前記受け部材の前記固定部の外周面に嵌合された状態で係止される環状の外側係止部、および外側係止部と前記内側係止部との間を放射状に延びるとともに前記スリットを通して前記内側係止部と前記外側係止部とを接続する弾性変形自在の複数のスポーク状部を備え、前記滑り支承体と前記受け部材との間を弾性的に接続する受け部材用弾性体と、
    前記滑り支承体の外周面に嵌合された状態で係止される環状の内側係止部前記支持部材の前記固定部の外周面に嵌合された状態で係止される環状の外側係止部、および前記外側係止部と前記内側係止部との間を放射状に延びるとともに前記スリットを通して前記内側係止部と前記外側係止部とを接続する弾性変形自在のスポーク状部を備え、前記滑り支承体と前記支持部材との間を弾性的に接続する支持部材用弾性体とを有し、
    前記受け部材の前記固定部の外周面と前記外側係止部の内周面とを嵌合させるとともに、前記外側係止部の内周面より前記内側係止部へ延びる前記スポーク状部を前記受け部材の前記固定部に設けた前記スリットに通して係合し、前記外側係止部を前記受け部材の前記固定部の外周面に接着することなく固定し、前記支持部材の前記固定部の外周面と前記外側係止部の内周面とを嵌合させるとともに、前記外側係止部の内周面より前記内側係止部へ延びる前記スポーク状部を前記支持部材の前記固定部に設けた前記スリットに通して係合し、前記外側係止部を前記支持部材の前記固定部の外周面に接着することなく固定することを特徴とする免震装置。
  3. 請求項1または2記載の免震装置において、前記弾性体は地震発生時の前記支持基盤面に対する前記被免震体の周期を2秒以上に設定する弾性特性を有することを特徴とする免震装置。
  4. 請求項2記載の免震装置において、前記受け部材用弾性体と前記支持部材用弾性体はそれぞれの前記外側係止部が突き合わされた状態に配置されることを特徴とする免震装置。
  5. 床面等の支持基盤面に設置される被免震体に固定され周縁部に固定部が設けられた受け部材と、前記受け部材に対向して前記支持基盤面に固着され周縁部に固定部が設けられた支持部材と、前記受け部材と前記支持部材との間に介装され前記受け部材の摺動面に接触する上側摺動面および前記支持部材の摺動面に接触する下側摺動面を有する滑り支承体とを有し、前記支持基盤面から伝達される地震動を低減する免震装置の製造方法であって、
    環状の内側係止部、環状の外側係止部、および前記外側係止部と前記内側係止部との間を放射状に延びるとともに弾性変形自在の複数のスポーク状部を備える受け部材用弾性体を、前記滑り支承体の外周面に環状の内側係止部を嵌合し、前記受け部材の前記固定部に形成されたスリットに前記スポーク状部を通して係合するとともに前記環状の外側係止部を前記固定部に嵌合し、前記滑り支承体と前記受け部材との間を弾性的に接続し、
    環状の内側係止部、環状の外側係止部、および前記外側係止部と前記内側係止部との間を放射状に延びるとともに弾性変形自在の複数のスポーク状部を備える支持部材用弾性体を、前記滑り支承体の外周面に環状の内側係止部を嵌合し、前記支持部材の前記固定部に形成されたスリットに前記スポーク状部を通して係合するとともに前記環状の外側係止部を前記固定部に嵌合し、前記滑り支承体と前記支持部材との間を弾性的に接続し、
    前記受け部材用弾性体の前記外側係止部を前記受け部材の前記固定部の外周面に接着することなく固定し、前記支持部材用弾性体の前記外側係止部を前記支持部材の前記固定部に接着することなく固定することを特徴とする免震装置の製造方法。
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