JP4149894B2 - 商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置 - Google Patents

商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置 Download PDF

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本発明は、コンビニエンスストア、百貨店や一般商店等の商品陳列用の棚、または一般家庭における物品保管用の棚や、美術館等の展示用の棚における免震装置に関するものである。
従来、コンビニエンスストア、百貨店や一般商店等の商品陳列用の棚、または一般家庭における物品保管用の棚や、美術館等の展示用の棚においては、免震装置は設置されていないのがほとんどで、単に棚を壁や天井面に支持棒を介して固定する程度の耐震装置しか設置されていないのが現状である。
そして、最近、つぼや彫刻等の美術品のための免震装置が開発されたことが、2003年4月16日付け「日経産業新聞」に掲載された。
2003年4月16日発行の日経産業新聞 「美術品守るミニ免震装置」の記事
前記非特許文献1に開示された新聞記事は、金沢大学工学部防災研究室のチームが開発したものである。そして、その構成は、美術品棚の下面4隅に固定された4本の脚の先に付けたボールベアリングが、凹状の曲面に加工された金属皿の上を滑るようにすることで免震を図るようにしたものである。
しかしながら、前記非特許文献1に開示されたものは、脚の先にボールベアリングを回動可能に取付けると共に、凹状の曲面に加工された金属皿が必要であるが、脚の先にボールベアリングを回動可能に取付ける作業、および金属皿を凹状の曲面に加工する作業のいずれの作業も極めて高い精度が要求され、従ってコストが割高となるという問題があった。
本発明は、前記課題を解決すべくなされたもので、ほとんどの部材を市販されている安価な材料を組合わせて製造することにより、低コストで、且つ充分な免震効果を有する商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置を提供しようとするものである。
本発明は、棚の下面部に複数個間隔を有して配設された支承部材と、1個または複数個配設されたダンパー部材とより成る商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置であって、
前記支承部材は、内側方向に半円状に湾曲した周壁を備えた外周枠を、棚の下面部と床面間に配設して、該外周枠の円状空間部内の前記床面上に多数の小さい径の小硬球体を配置し、且つ該各小硬球体上に前記外周枠よりは小径に形成された球体押え鉄板を載置すると共に、該球体押え鉄板上に、該球体押え鉄板より小径に形成された介装板を載置し、更に、前記棚の下面部に、前記外周枠の上端周縁部を、該外周枠の下端周縁部と床面間にわずかな隙間を有して固定すると共に、下面外周部に球体取込用傾斜面を周設した球体押え鉄板を、前記各小硬球体が回転移動できる程度の押圧力を備えて前記棚の下面部に一体に連結して形成され、
前記ダンパー部材は、少なくとも1個の弾性球または弾塑性球を、前記棚の下面部に固設されたダンパー被覆板内の床面上に配置して形成され、且つ前記ダンパー被覆板は、前記棚の下面部に連結固定するための円形または多角形状の平面状部を上面に備え、且つ該平面状部の外周縁部に傾斜壁面を垂設して、該傾斜壁面に囲繞された円形または多角形状の逆凹部を備えて形成され、更に、前記傾斜壁面の底周縁部と床面間にわずかな隙間を存して、前記ダンパー被覆板の平面状部を前記棚の下面部に連結固定する一方、前記弾性球または弾塑性球が、ダンパー被覆板の逆凹部内の床面上に、該弾性球または弾塑性球の上・下方部が平面状部の下面および床面に当接縮重して載置することを最も主要な特徴とする。
本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置によれば、地震の発生による床面の水平揺れによって、支承部材を構成する多数の小硬球体も回転移動するが、該小硬球体の回転移動により地震による水平揺れが吸収される。そして、前記小硬球体の回転移動により地震による水平揺れが吸収されるため、該小硬球体に接触して配設されている球体押え鉄板上に連結固定された棚に地震による水平揺れが伝わらないか、あるいは伝わってもほんのわずかで、前記棚がわずかに水平に揺れ、且つわずかに水平に回転する程度である。そして、前記支承部材を構成する小硬球体によって地震による水平揺れの大部分を吸収されて、わずかに水平に揺れ、且つわずかに水平に回転している棚は、ダンパー部材を構成する少なくとも1個の弾性球または弾塑性球が、前記地震の水平揺れに伴って、前記床面上を楕円形となって摺りながら移動し、そして、傾斜壁面に弾性球または弾塑性球が縮重しながら当接して、該傾斜壁面の上部周縁から下部周縁へと徐々に接触の度合いを強めて行くので、回転移動している小硬球体およびわずかに水平に揺れ、且つわずかに水平に回転している棚を急激に停止させることなく、緩やかに徐々に停止させることができる。従って、棚に載置されている商品や美術品等の載置品を転倒させることなく保持し、前記商品や美術品等の載置品の破損を防ぐことができる。更に、本発明免震装置は、ほとんどの部材を市販されている安価な材料を組合わせて製造することができるので、低コストで提供することができる。
本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。本発明免震装置は、商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚1の下面に配設されて、前記棚1の水平揺れの吸収を図るため、滑り、転がり作用をする支承部材2と、棚1の下面に配設されて、支承部材2の停止、前記棚1の水平揺れおよび水平回転止めと、該棚1を原位置へ戻す作用をするダンパー部材3とにより構成される。
前記支承部材2は、図2・図7に示すように、内側方向に半円状に湾曲した周壁4を備えた外周枠5を、棚1の下面部と床面6間に配設される。すなわち、支承部材2は、前記外周枠5の円状空間部内の前記床面6上に、パチンコ球程度の小さい径を有する多数の小硬球体7を載置し、且つ該各小硬球体7上に前記外周枠5よりは小径に形成された球体押え鉄板8を載置すると共に、該球体押え鉄板8上に、該球体押え鉄板8より小径に形成された介装板9を載置し、更に、棚1の下面にスペーサー10を介して固設された取付用鉄板11に、前記外周枠5の上端周縁部5aを、該外周枠5の下端周縁部5bと床面6間に、前記小硬球体7の径より小さい2〜3mm程度の隙間12を設けて、該小硬球体7の離脱を防止して、ボルト等の連結金具13で固定すると共に、介装板9および球体押え鉄板8を、前記取付用鉄板11にボルト等の連結金具14で一体に連結して形成されている。そして、前記球体押え鉄板8は、前記各小硬球体7を上方より押圧して、該各小硬球体7が回転移動できる程度の押圧力で各小硬球体7上に配設される。
前記支承部材2を構成する外周枠5の高さは小硬球体7の直径の3倍程度の高さを備えて形成され、且つ前記各小硬球体7は床面6上に1段となるように配置され、更に、前記球体押え鉄板8の下面外周部には、後述する小硬球体7の回転移動時に、該支承部材2の移動方向基端部の床面6上から、球体押え鉄板8上に浮き上がった各小硬球体7を、前記支承部材2の移動方向先端部の床面6上に取込み易くするための球体取込用傾斜面15が周設されている。
前記小硬球7は、特に限定する必要はないが、好ましくは、1個1.5円という価格の安いパチンコ鋼球を使用することが好ましく、棚1の荷重に応じて、1個所に10個〜100個〜200個というように使用する。なお、小硬球体7として、パチンコ鋼球を使用する場合、パチンコ鋼球1個の許容荷重は、棚1の下面が鉄板で、且つ床面6がプラスチックタイルとして、テストした結果、1kg程度は可能であった。また、更に前記小硬球体7として、前記パチンコ鋼球以外に、ポリプロピレン、ナイロンまたはジュラコン等の硬質プラスチックで成型された硬質プラスチック製球をも使用することができる。
前記構成より成る支承部材2の大きさは、取付ける棚1の大きさ、荷重等により異なる。また、その設置数は、図5・図6に示すように、少なくとも棚1の下面の隅角部付近に、4個それぞれ設置する必要がある。従って、例えば棚1の荷重が400kgであると、前記したように、小硬球体7として、パチンコ鋼球を使用するとした場合、パチンコ鋼球1個の許容荷重が1kg程度とすると、100個のパチンコ鋼球をそれぞれ配置した支承部材2を棚1の下面の隅角部付近に4個設置すればよいことになる。なお、前記支承部材2には、地震による水平揺れで各小硬球体7が回転移動した場合、その回転移動を停止させるストッパー手段を備えていない。そのため、前記各小硬球体7の回転移動を停止させる手段が必要となる。すなわち、前記各小硬球体7の回転移動を停止させるのは、後述するダンパー部材3である。
本発明免震装置を構成するダンパー部材3は、前記支承部材2を構成する各小硬球体7の回転移動で棚1に滑り・転がり作用を及ぼすことにより、地震の水平揺れを吸収して、棚1に水平揺れが伝わらないか、あるいは伝わってもほんのわずかで、前記棚1がわずかに水平に揺れ、且つわずかに水平に回転する程度であるが、地震による水平揺れで、一旦、各小硬球体7が回転移動すると、その回転移動が直ちに停止せず、またわずかに揺れている棚1の水平揺れおよび水平回転も直ちに停止しないので、この水平揺れおよび水平回転を軟かく押えて、棚1の水平揺れおよび水平回転を緩やかに徐々に停止させると共に、各小硬球体7の回転移動を停止させる作用をする。すなわち、ダンパー部材3は、図3・図4・図8・図9・図11・図12に示すように、1個または複数個の弾性球または弾塑性球21(図9・図12には、2個の弾性球または弾塑性球21が図示されている)を、前記取付用鉄板11の下面に固設されたダンパー被覆板22内の床面6上に配置して形成されている。
前記弾性球は、特に限定する必要はないが、スポンジ質材料により形成することもできるが、比較的弾発力が強く、圧縮されても直ちに復元する性質を有するゴム質材料により形成することが推奨され、また、前記弾塑性球は、特に限定する必要はないが、ゴム質材料により形成することもできるが、比較的弾発力が弱く、圧縮されても直ちに復元することなく、徐々に復元する性質を有するスポンジ質材料により形成することが推奨される。そして、本発明免震装置において、ダンパー部材3として、弾性球を用いるか、あるいは、弾塑性球を用いるかは、取付現場の状況に応じて適宜決定する。
前記ダンパー被覆板22は、上面に前記取付用鉄板11に連結固定するための円形状の平面状部23を備え、且つ該平面状部23の外周縁部に傾斜壁面24を垂設して、該傾斜壁面24に囲繞された逆凹部25を備えて形成されている。そして、前記傾斜壁面24の底周縁部26と床面6間に、前記弾性球または弾塑性球21が縮重しても、前記底周縁部26が床面6に接触しない数mm程度の隙間27を存して、前記ダンパー被覆板22の平面状部23を前記取付用鉄板11に皿ビス等の取付金具28を介して連結固定し、更に1個または複数個の弾性球または弾塑性球21が、ダンパー被覆板22の逆凹部25内の床面6上に、該弾性球または弾塑性球21の上・下方部を平面状部23の下面および床面6に当接縮重して載置されている。なお、前記平面状部23は、図においては、円形状に形成されているが、四角形状等の多角形状であってもよい。
前記ダンパー被覆板22の傾斜壁面24は、図8〜図10に示すように階段状に下方に行くに従って円周を広くした階段状傾斜壁面24aとしてもよいし、または図11〜図13に示すように直線状に下方に行くに従って円周を広くした直線状傾斜壁面24bとしてもよい。
前記構成より成るダンパー部材3は、その使用個数および設置場所は、使用される棚に応じて適宜設定される。図5においては、1個のダンパー部材3が、4個の支承部材2の中央に設置されており、また、図6においては、2個のダンパー部材3が、4個の支承部材2の中央部に間隔を有して設置されている。更に、前記ダンパー部材3を構成する弾性球または弾塑性球21は、その材質、直径、個数および押しつぶす量によって、それぞれ使用される棚に応じて適宜調整して配置される。
なお、図1においては、前記支承部材2およびダンパー部材3は、棚1の下面にスペーサー10を介して固設された取付用鉄板11に固定されているが、前記スペーサー10は棚1と床面6間の間隔の調整用であって、間隔の調整が必要でない場合は、図14に示すように、スペーサーを設置することなく、該支承部材2およびダンパー部材3を棚1の下面に直付けで固定してもよい。
前記構成より成る本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置の作用について説明する。本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置を棚1と床面6間に設置すると、地震の発生による床面6の水平揺れによって、支承部材2を構成する小硬球体7も回転移動するが、該小硬球体7の回転移動により地震の水平揺れが吸収される。そして、前記小硬球体7の回転移動により地震による水平揺れが吸収されるため、該小硬球体7上に接触して配設されている球体押え鉄板8上に取付用鉄板11およびスペーサー10を介して連結固定された棚1に、地震による水平揺れが伝わらないか、あるいは伝わってもほんのわずかで、該棚1がわずかに水平に揺れ、且つわずかに水平に回転する程度で、地震による棚1の水平揺れおよび水平回転は大きく減少する。
なお、前記支承部材2を構成する多数の小硬球体7は、地震による水平揺れ方向が、図15の矢印方向であるとした場合、図中右側方向に回転移動し、右側の床面6上に密集してしまい、左側の床面6上は疎らになってしまう。
この状態において、図16の矢印で示すように、前記右側の床面6上に密集した小硬球体7は、後方から次々と回転移動してくる小硬球体7に押圧されて、前方側に位置する小硬球体7が、外周枠5の半円状に湾曲した周壁4の下側の湾曲周壁4aに沿って上方へ浮き上がり、上側の湾曲周壁4bによって勢いを付けられて、棚1の取付用鉄板11と球体押え鉄板8間の空隙部29の球体押え鉄板8上にすくい上げられる。そして、前記球体押え鉄板8上にすくい上げられた多数の小硬球体7は、図15の矢印で示すように、該球体押え鉄板8上を回転移動して、左側の周壁4と球体押え鉄板8間の環状隙間30から床面6上へ落下して、前記支承部材2を構成する球体押え鉄板8の下面外周部に、球体取込み用傾斜面15が周設されているため、図7の矢印で示すように、該球体取込み用傾斜面15をガイドとして、疎らになった前記球体押え鉄板8下面の左側床面6上に取込まれて小硬球体7を補充できるよう構成されている。
従って、前記各小硬球体7の回転移動時は、図7に示すように、常に小硬球体7が球体押え鉄板8上にすくい上げられた状態で回転移動している。
更に、支承部材2を構成する小硬球体7によって水平揺れを減少された棚1は、ダンパー部材3を構成する1個または複数個の弾性球または弾塑性球21が、前記棚1の水平揺れに伴って、前記床面6上を、断面楕円形状に押圧縮重されて抵抗力を増して摺りながら移動し、図10・図13に示すように、傾斜壁面24に当接すると弾性球または弾塑性球21は更に押圧縮重しながら、上部周縁24′から下部周縁24"へと徐々に接触の度合いを強めて行くので、回転移動している小硬球体7と、わずかに水平に揺れ、且つわずかに水平に回転している棚1を急激に停止させることなく、緩やかに徐々に停止させ、同時に棚1を原位置に戻す作用をも有するのである。
本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置を取付けた棚の正面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置を構成する支承部材の底面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、1個の弾性球を備えた例を示すダンパー部材の底面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、2個の弾性球を備えた例を示すダンパー部材の底面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、支承部材を4個、ダンパー部材を1個使用した例を床面を省略して示す底面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、支承部材を4個、ダンパー部材を2個使用した例を床面を省略して示す底面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、支承部材を棚に取付けた状態を示す縦断面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、階段状傾斜壁面を備えたダンパー部材に1個の弾性球を配置して棚に取付けた状態を示す縦断面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、階段状傾斜壁面を備えたダンパー部材に2個の弾性球を配置して棚に取付けた状態を示す縦断面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、ダンパー部材を構成する弾性球が階段状傾斜壁面に当接した状態を示す要部の縦断面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、直線状傾斜壁面を備えたダンパー部材に1個の弾性球を配置して棚に取付けた状態を示す縦断面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、直線状傾斜壁面を備えたダンパー部材に2個の弾性球を配置して棚に取付けた状態を示す縦断面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置において、ダンパー部材を構成する弾性球が直線状傾斜壁面に当接した状態を示す要部の縦断面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置を他の方法で取付けた棚の正面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置を構成する支承部材の小硬球体の移動状態を示す横断面図である。 本発明商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置を構成する支承部材の小硬球体の移動状態を示す要部の縦断面図である。
符号の説明
1 棚
2 支承部材
3 ダンパー部材
4 周壁
5 外周枠
5a 上端周縁部
5b 下端周縁部
6 床面
7 小硬球体
8 球体押え鉄板
9 介装板
10 スペーサー
11 取付用鉄板
12 隙間
15 球体取込用傾斜面
21 弾性球または弾塑性球
22 ダンパー被覆板
23 平面状部
24 傾斜壁面
24a 階段状傾斜壁面
24b 直線状傾斜壁面
25 逆凹部
26 底周縁部
27 隙間

Claims (7)

  1. 棚の下面部に複数個間隔を有して配設された支承部材と、1個または複数個配設されたダンパー部材とより成る商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置であって、
    前記支承部材は、内側方向に半円状に湾曲した周壁を備えた外周枠を、棚の下面部と床面間に配設して、該外周枠の円状空間部内の前記床面上に多数の小さい径の小硬球体を配置し、且つ該各小硬球体上に前記外周枠よりは小径に形成された球体押え鉄板を載置すると共に、該球体押え鉄板上に、該球体押え鉄板より小径に形成された介装板を載置し、更に、前記棚の下面部に、前記外周枠の上端周縁部を、該外周枠の下端周縁部と床面間にわずかな隙間を有して固定すると共に、下面外周部に球体取込用傾斜面を周設した球体押え鉄板を、前記各小硬球体が回転移動できる程度の押圧力を備えて前記棚の下面部に一体に連結して形成され、
    前記ダンパー部材は、少なくとも1個の弾性球または弾塑性球を、前記棚の下面部に固設されたダンパー被覆板内の床面上に配置して形成され、且つ前記ダンパー被覆板は、前記棚の下面部に連結固定するための円形または多角形状の平面状部を上面に備え、且つ該平面状部の外周縁部に傾斜壁面を垂設して、該傾斜壁面に囲繞された円形または多角形状の逆凹部を備えて形成され、更に、前記傾斜壁面の底周縁部と床面間にわずかな隙間を存して、前記ダンパー被覆板の平面状部を前記棚の下面部に連結固定する一方、前記弾性球または弾塑性球が、ダンパー被覆板の逆凹部内の床面上に、該弾性球または弾塑性球の上・下方部が平面状部の下面および床面に当接縮重して載置されたことを特徴とする商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置。
  2. 小硬球体が、鋼球である請求項1記載の商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置。
  3. 小硬球体が、硬質プラスチック製球である請求項1記載の商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置。
  4. 弾性球または弾塑性球が、ゴム質材料により形成された請求項1記載の商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置。
  5. 弾性球または弾塑性球が、スポンジ質材料により形成された請求項1記載の商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置。
  6. 傾斜壁面が、下方に行くに従って円周を広くした階段状傾斜壁面である請求項1記載の商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置。
  7. 傾斜壁面が、下方に行くに従って円周を広くした直線状傾斜壁面である請求項1記載の商品陳列用の棚、または物品保管・展示用の棚における免震装置。


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