JP2003041801A - 免震装置 - Google Patents
免震装置Info
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- JP2003041801A JP2003041801A JP2001232064A JP2001232064A JP2003041801A JP 2003041801 A JP2003041801 A JP 2003041801A JP 2001232064 A JP2001232064 A JP 2001232064A JP 2001232064 A JP2001232064 A JP 2001232064A JP 2003041801 A JP2003041801 A JP 2003041801A
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- connecting rod
- holes
- seismic isolation
- isolation device
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 滑り免震支承において、柔らかい水平滑り面
の傷付きを防止するため、運搬・輸送に、厳重な梱包と
丁寧な作業が必要となる問題、台風の来襲時に不快な揺
れが発生する問題、台風の風荷重でずれた上部構造を、
元位置に復帰させるため高価な油圧装置の設置が必要な
問題を解決する。 【解決手段】 上部構造を下部構造の上に載置支持する
第一滑り支承材3と第二滑り支承材4とからなる免震装
置において、前記第一滑り支承材3を上部構造1に結合
する第一フランジプレート6と、前記第二滑り支承材4
を下部構造2に結合する第二フランジプレート8と、前
記第一滑り支承材3と第二滑り支承材3を接触させた状
態で、前記第一フランジプレート6と第二フランジプレ
ート8を、着脱自在に連結する連結手段9を備える。
の傷付きを防止するため、運搬・輸送に、厳重な梱包と
丁寧な作業が必要となる問題、台風の来襲時に不快な揺
れが発生する問題、台風の風荷重でずれた上部構造を、
元位置に復帰させるため高価な油圧装置の設置が必要な
問題を解決する。 【解決手段】 上部構造を下部構造の上に載置支持する
第一滑り支承材3と第二滑り支承材4とからなる免震装
置において、前記第一滑り支承材3を上部構造1に結合
する第一フランジプレート6と、前記第二滑り支承材4
を下部構造2に結合する第二フランジプレート8と、前
記第一滑り支承材3と第二滑り支承材3を接触させた状
態で、前記第一フランジプレート6と第二フランジプレ
ート8を、着脱自在に連結する連結手段9を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、滑り支承材を用い
た免震装置を搬送する際の水平滑り面の傷付きを防止
し、かつ、この免震装置の台風による上部構造の揺れと
一方向荷重による上部構造のずれを防止できる免震装置
に関する。
た免震装置を搬送する際の水平滑り面の傷付きを防止
し、かつ、この免震装置の台風による上部構造の揺れと
一方向荷重による上部構造のずれを防止できる免震装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】地震の入力加速度を低減して構造物を保
護する免震装置は、鋼板等の剛性を有する硬質板と、粘
弾性的性質を有するゴム等の軟質板とを、交互に複数枚
積層した複合積層体構造のものと、相互に摺動する2面
の水平滑り面を有する滑り支承体構造のものがある。
護する免震装置は、鋼板等の剛性を有する硬質板と、粘
弾性的性質を有するゴム等の軟質板とを、交互に複数枚
積層した複合積層体構造のものと、相互に摺動する2面
の水平滑り面を有する滑り支承体構造のものがある。
【0003】滑り支承体構造の免震装置は、図10に示
すように、構造物の上部構造1と下部構造2との間に配
置された、第一滑り支承材3と第二滑り支承材4によっ
て、上部構造1を、水平方向への変位を許容しながら下
部構造2の上に載置支持して、地震の入力加速度を低減
する。
すように、構造物の上部構造1と下部構造2との間に配
置された、第一滑り支承材3と第二滑り支承材4によっ
て、上部構造1を、水平方向への変位を許容しながら下
部構造2の上に載置支持して、地震の入力加速度を低減
する。
【0004】複合積層体構造の免震装置は、硬質板と軟
質板が接着され形状が一定であると共に、特に強度の低
い部分もないので、運搬・輸送時に、簡単な梱包をすれ
ば、製品の性能に悪影響を及ぼす恐れは殆どない。
質板が接着され形状が一定であると共に、特に強度の低
い部分もないので、運搬・輸送時に、簡単な梱包をすれ
ば、製品の性能に悪影響を及ぼす恐れは殆どない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、滑り支承体構
造の免震装置では、水平滑り面が、柔らかい低摩擦係数
の樹脂材、樹脂皮膜で構成されている。この2面の水平
滑り面は、免震性能を支配する重要な箇所であり、独立
した部材として構成されている。また、万一、水平滑り
面を傷つけると、廃棄処置等も必要になる。このため、
運搬・輸送時には、厳重な梱包をし、丁寧に扱って、傷
つけないようにする必要があり、運搬・輸送のコストが
高くなる問題があった。
造の免震装置では、水平滑り面が、柔らかい低摩擦係数
の樹脂材、樹脂皮膜で構成されている。この2面の水平
滑り面は、免震性能を支配する重要な箇所であり、独立
した部材として構成されている。また、万一、水平滑り
面を傷つけると、廃棄処置等も必要になる。このため、
運搬・輸送時には、厳重な梱包をし、丁寧に扱って、傷
つけないようにする必要があり、運搬・輸送のコストが
高くなる問題があった。
【0006】この滑り支承体構造による免震装置は、通
常、滑り支承装置と弾性材からなる復元装置から構成さ
れる。この場合、上部構造の重量と水平滑り面の摩擦係
数μの大きさによるが、台風来襲時に上部構造(家屋)
が滑り、ゆらゆら揺れて、居住者に不快感、不安感を与
えるおそれがあった。また、台風による一方向の風荷重
の継続により、上部構造が少しずれ、弾性材からなる復
元装置では元位置に復帰しなくなる恐れもあった。この
ため、元位置への復帰用に高価な油圧装置を予め設置し
ておく等の対策が必要であった。
常、滑り支承装置と弾性材からなる復元装置から構成さ
れる。この場合、上部構造の重量と水平滑り面の摩擦係
数μの大きさによるが、台風来襲時に上部構造(家屋)
が滑り、ゆらゆら揺れて、居住者に不快感、不安感を与
えるおそれがあった。また、台風による一方向の風荷重
の継続により、上部構造が少しずれ、弾性材からなる復
元装置では元位置に復帰しなくなる恐れもあった。この
ため、元位置への復帰用に高価な油圧装置を予め設置し
ておく等の対策が必要であった。
【0007】そこで、本発明は、運搬・搬送時の水平滑
り面の傷付きをなくし、台風来襲時の揺れと、台風の一
方向風荷重による上部構造のずれを防止できる免震装置
を提供することを目的とする。
り面の傷付きをなくし、台風来襲時の揺れと、台風の一
方向風荷重による上部構造のずれを防止できる免震装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1にかか
る免震装置は、構造物の上部構造と下部構造との間に配
置され、相互に摺動して水平方向への変位を許容しなが
ら上部構造を下部構造の上に載置支持する第一滑り支承
材と第二滑り支承材とからなる免震装置用滑り支承にお
いて、前記第一滑り支承材を上部構造に結合する第一フ
ランジプレートと、前記第二滑り支承材を下部構造に結
合する第二フランジプレートと、前記第一滑り支承材と
第二滑り支承材を密接させた状態で、前記第一フランジ
プレートと第二フランジプレートを、着脱自在に連結す
る連結手段を備えたことを特徴とする。
る免震装置は、構造物の上部構造と下部構造との間に配
置され、相互に摺動して水平方向への変位を許容しなが
ら上部構造を下部構造の上に載置支持する第一滑り支承
材と第二滑り支承材とからなる免震装置用滑り支承にお
いて、前記第一滑り支承材を上部構造に結合する第一フ
ランジプレートと、前記第二滑り支承材を下部構造に結
合する第二フランジプレートと、前記第一滑り支承材と
第二滑り支承材を密接させた状態で、前記第一フランジ
プレートと第二フランジプレートを、着脱自在に連結す
る連結手段を備えたことを特徴とする。
【0009】この連結手段により、柔らかい2面の水平
滑り面を、密接させて固定することで、運搬・搬送時の
傷付きを防止することができる。また、台風来襲時も、
固定しておくことで、不快な揺れをなくし、上部構造の
ずれを防止できる。
滑り面を、密接させて固定することで、運搬・搬送時の
傷付きを防止することができる。また、台風来襲時も、
固定しておくことで、不快な揺れをなくし、上部構造の
ずれを防止できる。
【0010】前記連結手段は、次に、列挙する構造のも
のを用いることができる。
のを用いることができる。
【0011】(1) 前記第一フランジプレートの周縁
寄りに設けられた複数個の貫通孔、又は、メネジ孔と、
前記第二フランジプレートの周縁寄りで、且つ、第一フ
ランジプレートに設けられた複数個の貫通孔、又は、メ
ネジ孔に対応した位置に設けられた複数個のメネジ孔、
又は、貫通孔と、前記貫通孔の径よりも大きいサイズの
頭部を有し、且つ、頭部と反対側の先端にオネジを持つ
複数個の連結棒とから構成され、貫通孔を通した連結棒
のオネジをメネジ孔に螺入させることにより、第一フラ
ンジプレートと第二フランジプレートを着脱自在に連結
する(請求項2)。
寄りに設けられた複数個の貫通孔、又は、メネジ孔と、
前記第二フランジプレートの周縁寄りで、且つ、第一フ
ランジプレートに設けられた複数個の貫通孔、又は、メ
ネジ孔に対応した位置に設けられた複数個のメネジ孔、
又は、貫通孔と、前記貫通孔の径よりも大きいサイズの
頭部を有し、且つ、頭部と反対側の先端にオネジを持つ
複数個の連結棒とから構成され、貫通孔を通した連結棒
のオネジをメネジ孔に螺入させることにより、第一フラ
ンジプレートと第二フランジプレートを着脱自在に連結
する(請求項2)。
【0012】(2) 前記第一フランジプレートの周縁
寄りに設けられた複数個の貫通孔と、前記第二フランジ
プレートの周縁寄りで、且つ、第一フランジプレートに
設けられた複数個の貫通孔に対応した位置に設けられた
複数個の貫通孔と、前記貫通孔の径よりも大きいサイズ
の頭部を有し、且つ、頭部と反対側の先端にオネジを持
つ複数個の連結棒及びナットとから構成され、対応する
位置の貫通孔を通した連結棒に、ナットを締着すること
によって、第一フランジプレートと第二フランジプレー
トを着脱自在に連結する(請求項3)。
寄りに設けられた複数個の貫通孔と、前記第二フランジ
プレートの周縁寄りで、且つ、第一フランジプレートに
設けられた複数個の貫通孔に対応した位置に設けられた
複数個の貫通孔と、前記貫通孔の径よりも大きいサイズ
の頭部を有し、且つ、頭部と反対側の先端にオネジを持
つ複数個の連結棒及びナットとから構成され、対応する
位置の貫通孔を通した連結棒に、ナットを締着すること
によって、第一フランジプレートと第二フランジプレー
トを着脱自在に連結する(請求項3)。
【0013】(3) 第一フランジプレートと第二フラ
ンジプレートの周縁寄りの対向する位置に夫々設けられ
たスリット溝と、一方のフランジプレートのスリット溝
部に設けた支点ピン回りに回動可能に軸支され、回動端
にオネジを持つ連結棒と、連結棒の雄ネジに螺装される
ナットとから構成する(請求項4)
ンジプレートの周縁寄りの対向する位置に夫々設けられ
たスリット溝と、一方のフランジプレートのスリット溝
部に設けた支点ピン回りに回動可能に軸支され、回動端
にオネジを持つ連結棒と、連結棒の雄ネジに螺装される
ナットとから構成する(請求項4)
【0014】また、本発明は、連結棒が挿通される第一
又は第二のフランジプレートの孔または溝に、第一フラ
ンジプレートと第二フランジプレートの水平方向への5
cm以内のズレ量を吸収して連結棒の挿通を可能とする
遊びを設けることにより、上部構造が少しずれても、高
価な油圧装置を用いて元位置に復帰させることなく、連
結固定が可能になる。
又は第二のフランジプレートの孔または溝に、第一フラ
ンジプレートと第二フランジプレートの水平方向への5
cm以内のズレ量を吸収して連結棒の挿通を可能とする
遊びを設けることにより、上部構造が少しずれても、高
価な油圧装置を用いて元位置に復帰させることなく、連
結固定が可能になる。
【0015】本発明は、連結棒の頭部又は連結棒に螺装
されるナットの形状を、アイボルト又はアイナット形状
とすることにより、連結時の運搬・搬送を、アイボルト
又はアイナットの孔に通したロープを用いて行なうこと
ができる。
されるナットの形状を、アイボルト又はアイナット形状
とすることにより、連結時の運搬・搬送を、アイボルト
又はアイナットの孔に通したロープを用いて行なうこと
ができる。
【0016】さらに、本発明は、連結棒の頭部、又は連
結棒に螺装されるナットと、第一フランジプレート、又
は第二フランジプレートの間に、弾性材を設けることに
より、柔らかい2つの水平滑り面の密着圧を適正に保っ
て、運搬・搬送時の傷付きを、さらに少なくすることが
できる。
結棒に螺装されるナットと、第一フランジプレート、又
は第二フランジプレートの間に、弾性材を設けることに
より、柔らかい2つの水平滑り面の密着圧を適正に保っ
て、運搬・搬送時の傷付きを、さらに少なくすることが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施形態を、図1
及び図2に示す。なお、図1は図2のA―A線に沿う断
面図である。この免震装置5は、第一滑り支承材3をボ
ルト又はネジで締結した第一フランジプレート6と、第
二滑り支承材4をシート状のゴム材7を挟んでボルト止
めした第二フランジプレート8を、アイボルト等からな
る連結手段9で、連結したものである。第一滑り支承材
3と第二滑り支承材4は、円形の鋼板にテフロン(登録
商標)等の低μ材10を接着固定したもので、この連結
状態において、密接している2つの低μ材10,10
は、構造物への取付時には、摺動面として機能する。シ
ート状のゴム材7は鉛直方向の振動を吸収するために用
いられている。
及び図2に示す。なお、図1は図2のA―A線に沿う断
面図である。この免震装置5は、第一滑り支承材3をボ
ルト又はネジで締結した第一フランジプレート6と、第
二滑り支承材4をシート状のゴム材7を挟んでボルト止
めした第二フランジプレート8を、アイボルト等からな
る連結手段9で、連結したものである。第一滑り支承材
3と第二滑り支承材4は、円形の鋼板にテフロン(登録
商標)等の低μ材10を接着固定したもので、この連結
状態において、密接している2つの低μ材10,10
は、構造物への取付時には、摺動面として機能する。シ
ート状のゴム材7は鉛直方向の振動を吸収するために用
いられている。
【0018】連結手段9は、第一フランジプレート6の
周縁寄りに設けられた貫通孔11と、第二フランジプレ
ート8の周縁寄りで、且つ、第一フランジプレート6に
設けられた貫通孔11に対応した位置に設けられるメネ
ジ孔12と、この貫通孔11の径よりも大きいサイズの
頭部13aを有し、且つ、頭部13aと反対側の先端に
オネジ13bを持つ連結棒であるアイボルト13から構
成される。この連結手段5による連結は、第一のフラン
ジプレートの貫通孔11と第二のフランジプレートのメ
ネジ孔12を上下に位置合わせした状態で、上方から、
アイボルト13を挿入し、ボルト頭部13aを回して2
面の水平滑り面10a,10aが密着するまで、先端の
オネジ13bをメネジ孔12にネジ込むことにより行わ
れる。これら貫通孔11、メネジ孔12、及び連結棒1
3から構成される連結手段9は、2箇所以上設けられ
る。図2は2箇所に設けた状態を示している。
周縁寄りに設けられた貫通孔11と、第二フランジプレ
ート8の周縁寄りで、且つ、第一フランジプレート6に
設けられた貫通孔11に対応した位置に設けられるメネ
ジ孔12と、この貫通孔11の径よりも大きいサイズの
頭部13aを有し、且つ、頭部13aと反対側の先端に
オネジ13bを持つ連結棒であるアイボルト13から構
成される。この連結手段5による連結は、第一のフラン
ジプレートの貫通孔11と第二のフランジプレートのメ
ネジ孔12を上下に位置合わせした状態で、上方から、
アイボルト13を挿入し、ボルト頭部13aを回して2
面の水平滑り面10a,10aが密着するまで、先端の
オネジ13bをメネジ孔12にネジ込むことにより行わ
れる。これら貫通孔11、メネジ孔12、及び連結棒1
3から構成される連結手段9は、2箇所以上設けられ
る。図2は2箇所に設けた状態を示している。
【0019】この連結状態で、2面の水平滑り面10
a,10aは、相互に密着しているので、この免震装置
5に外部から振動が加えられても、傷つくことはない。
この免震装置5の運搬・搬送は、アイボルト13の頭部
の孔13cに通したロープによって行なうことができ
る。
a,10aは、相互に密着しているので、この免震装置
5に外部から振動が加えられても、傷つくことはない。
この免震装置5の運搬・搬送は、アイボルト13の頭部
の孔13cに通したロープによって行なうことができ
る。
【0020】この免震装置5は、連結したまま、構造物
に取り付けられる。例えば、図示しない鉄筋コンクリー
トの台座に、セメントを流し込んで、第二フランジプレ
ート8を下部構造に固着し、第一フランジプレート6を
上部構造に固着する。
に取り付けられる。例えば、図示しない鉄筋コンクリー
トの台座に、セメントを流し込んで、第二フランジプレ
ート8を下部構造に固着し、第一フランジプレート6を
上部構造に固着する。
【0021】構造物への取り付けが完了すると、連結棒
であるアイボルト13を回して上方に抜き、第一滑り支
承材3と第二滑り支承材4の相互の摺動を可能にする。
これによって、免震作用が発揮される。
であるアイボルト13を回して上方に抜き、第一滑り支
承材3と第二滑り支承材4の相互の摺動を可能にする。
これによって、免震作用が発揮される。
【0022】台風来襲時には、連結部材であるアイボル
ト13を、第一フランジプレート6の貫通孔11を通し
て第二フランジプレート8のメネジ孔12にネジ込ん
で、第一フランジプレート6と第二フランジプレート8
を固定する。これによって、台風来襲時の不快で不安感
を与える揺れを防止でき、台風の一方向荷重による上部
構造のずれをなくすことができる。台風が通り過ぎれ
ば、アイボルト13を、再び外す。このアイボルト13
の取り付けと取り外しは、手作業で可能である。
ト13を、第一フランジプレート6の貫通孔11を通し
て第二フランジプレート8のメネジ孔12にネジ込ん
で、第一フランジプレート6と第二フランジプレート8
を固定する。これによって、台風来襲時の不快で不安感
を与える揺れを防止でき、台風の一方向荷重による上部
構造のずれをなくすことができる。台風が通り過ぎれ
ば、アイボルト13を、再び外す。このアイボルト13
の取り付けと取り外しは、手作業で可能である。
【0023】上記図1の構造は、連結棒であるアイボル
ト13を、上方から抜き差しするものであったが、第一
フランジプレート6にメネジ孔、第二フランジプレート
8に貫通孔を設けることにより、下側から抜き差しでき
る構造にすることも可能である。
ト13を、上方から抜き差しするものであったが、第一
フランジプレート6にメネジ孔、第二フランジプレート
8に貫通孔を設けることにより、下側から抜き差しでき
る構造にすることも可能である。
【0024】また連結棒としては、図3に示すような蝶
ボルト13dを用いることもできる。これは、ロープを
通すことはできないが手作業による着脱が容易になる。
ボルト13dを用いることもできる。これは、ロープを
通すことはできないが手作業による着脱が容易になる。
【0025】また連結手段は、図4に示すように、第一
フランジプレート6と第二フランジプレート8の対応位
置に、貫通孔11を開け、連結棒として、頭部が貫通孔
11の径よりもサイズが大きいボルト14aと、アイナ
ット14bを用いることもできる。このアイナットの代
わりに蝶ナットを用いることもできる。
フランジプレート6と第二フランジプレート8の対応位
置に、貫通孔11を開け、連結棒として、頭部が貫通孔
11の径よりもサイズが大きいボルト14aと、アイナ
ット14bを用いることもできる。このアイナットの代
わりに蝶ナットを用いることもできる。
【0026】連結棒は、図5〜図7に示すように、フラ
ンジプレートに、常時取り付けて置くものとしてもよ
い。
ンジプレートに、常時取り付けて置くものとしてもよ
い。
【0027】これは、第一フランジプレート6と第二フ
ランジプレート8の夫々に、上下に重なるように周縁側
に開口するスリット溝15,16を設け、第二フランジ
プレート8に、そのスリット溝16を下面側から跨ぐよ
うに溶接固定した支点ピン17に、回動端にオネジ18
bを形成した連結棒18を軸支したものである。この連
結棒18は回動して、第一フランジプレート6と第二フ
ランジプレート8のスリット溝15,16に挿通した図
示状態と、第一フランジプレート8の下側に位置する状
態を取る。運搬・輸送時や、台風来襲時は、図示状態の
ように連結棒18のオネジ18bにアイナット19を螺
装して、連結固定を行い、構造体への据付後の免震動作
時は、アイナット19を外し、連結棒18を、第二フラ
ンジプレート8の下方に回動させて、2つの水平滑り面
10a,10aの摺動を可能にする。
ランジプレート8の夫々に、上下に重なるように周縁側
に開口するスリット溝15,16を設け、第二フランジ
プレート8に、そのスリット溝16を下面側から跨ぐよ
うに溶接固定した支点ピン17に、回動端にオネジ18
bを形成した連結棒18を軸支したものである。この連
結棒18は回動して、第一フランジプレート6と第二フ
ランジプレート8のスリット溝15,16に挿通した図
示状態と、第一フランジプレート8の下側に位置する状
態を取る。運搬・輸送時や、台風来襲時は、図示状態の
ように連結棒18のオネジ18bにアイナット19を螺
装して、連結固定を行い、構造体への据付後の免震動作
時は、アイナット19を外し、連結棒18を、第二フラ
ンジプレート8の下方に回動させて、2つの水平滑り面
10a,10aの摺動を可能にする。
【0028】この構造は、連結棒18が、第二フランジ
プレート8に常に保持されているので、台風の来襲と通
過に対して行なう連結と開放の作業が容易に行なえると
いう利点を有する。
プレート8に常に保持されているので、台風の来襲と通
過に対して行なう連結と開放の作業が容易に行なえると
いう利点を有する。
【0029】上記連結手段は、連結棒13、14a,1
8が挿通される第一又は第二フランジプレートの孔11
またはスリット溝15,16に、第一フランジプレート
6と第二フランジプレート8の水平方向への5cm以内
のズレ量を吸収して連結棒の挿通を可能とする遊びを設
けることが好ましい。これは、台風来襲時に連結手段の
装着を忘れたり、或いは、比較的頻度の高い微小地震等
により、家屋が少し横方向にずれて元位置に復帰しない
ときに、復帰用の高価な油圧装置を用いて家屋を元位置
に復帰させないで、次の台風来襲時の連結固定を可能に
するものである。この遊びを設けたとき、連結棒の頭
部、又はナットのサイズが、第一又は第二フランジプレ
ートの孔または溝に対して、小さく十分な締め付け力を
加えることができない場合がある。この場合は、図8に
示すように、ワッシャ20を介在させて、十分な締め付
け力を確保する。
8が挿通される第一又は第二フランジプレートの孔11
またはスリット溝15,16に、第一フランジプレート
6と第二フランジプレート8の水平方向への5cm以内
のズレ量を吸収して連結棒の挿通を可能とする遊びを設
けることが好ましい。これは、台風来襲時に連結手段の
装着を忘れたり、或いは、比較的頻度の高い微小地震等
により、家屋が少し横方向にずれて元位置に復帰しない
ときに、復帰用の高価な油圧装置を用いて家屋を元位置
に復帰させないで、次の台風来襲時の連結固定を可能に
するものである。この遊びを設けたとき、連結棒の頭
部、又はナットのサイズが、第一又は第二フランジプレ
ートの孔または溝に対して、小さく十分な締め付け力を
加えることができない場合がある。この場合は、図8に
示すように、ワッシャ20を介在させて、十分な締め付
け力を確保する。
【0030】さらに、本発明は、図9に示すように、連
結棒の頭部、又は連結棒に螺装されるナットと、第一フ
ランジプレート、又は第二フランジプレートの間に、皿
バネ等の弾性材21を配置することにより、連結時に、
適切な締め付け力を与えて、2面の水平滑り面のガタ付
きをなくし、運搬時の傷付きのおそれを、さらに少なく
することができる。
結棒の頭部、又は連結棒に螺装されるナットと、第一フ
ランジプレート、又は第二フランジプレートの間に、皿
バネ等の弾性材21を配置することにより、連結時に、
適切な締め付け力を与えて、2面の水平滑り面のガタ付
きをなくし、運搬時の傷付きのおそれを、さらに少なく
することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載された発明によ
れば、連結手段によって柔らかい2つの水平滑り面を重
ね合わせて固定することにより、運搬・搬送時の傷つき
を防止することができる。また、台風来襲の予報があっ
た時は固定しておくことにより、家屋が揺れたり、ずれ
るのを防止できる。
れば、連結手段によって柔らかい2つの水平滑り面を重
ね合わせて固定することにより、運搬・搬送時の傷つき
を防止することができる。また、台風来襲の予報があっ
た時は固定しておくことにより、家屋が揺れたり、ずれ
るのを防止できる。
【0032】本発明の請求項2及び3にかかる発明によ
れば、連結と開放を連結棒の取り付けと取外しにより容
易に行なえる。
れば、連結と開放を連結棒の取り付けと取外しにより容
易に行なえる。
【0033】本発明の請求項4に記載された発明によれ
ば、常に連結棒をフランジプレートに保持しておけるの
で、その管理が不要で、連結と開放の切り替え作業が容
易に行なえる。
ば、常に連結棒をフランジプレートに保持しておけるの
で、その管理が不要で、連結と開放の切り替え作業が容
易に行なえる。
【0034】本発明の請求項5に記載された発明は、連
結棒とフランジプレートの孔に遊びを設けたので、台風
来襲時に連結手段の装着を忘れ、或いは、比較的頻度の
高い微小地震等によって、家屋が少し横方向にずれて元
位置に復帰しない場合であっても、家屋を元位置に復帰
させることなく、次の台風来襲時に連結手段を使用でき
る。
結棒とフランジプレートの孔に遊びを設けたので、台風
来襲時に連結手段の装着を忘れ、或いは、比較的頻度の
高い微小地震等によって、家屋が少し横方向にずれて元
位置に復帰しない場合であっても、家屋を元位置に復帰
させることなく、次の台風来襲時に連結手段を使用でき
る。
【0035】本発明の請求項6に記載された発明は、第
一滑り支承材と第二滑り支承材を合体させるアイボルト
又はアイナットの孔にロープを通して、運搬・輸送がで
きるので、この作業が容易にする。
一滑り支承材と第二滑り支承材を合体させるアイボルト
又はアイナットの孔にロープを通して、運搬・輸送がで
きるので、この作業が容易にする。
【0036】本発明の請求項7に記載された発明は、弾
性材により、連結手段の締め付け力を適正にすることが
できる。
性材により、連結手段の締め付け力を適正にすることが
できる。
【図1】 本発明の免震装置の第1の実施形態を示す断
面図。
面図。
【図2】 図1の免震装置の平面図。
【図3】 図1の免震装置の連結棒の他の例を示す断面
図。
図。
【図4】 本発明の第2の実施形態を示す断面図。
【図5】 本発明の第3の実施形態を示す断面図。
【図6】 本発明の第3の実施形態を示す平面図。
【図7】 本発明の第3の実施形態を示す側面図。
【図8】 本発明の第4の実施形態を示す断面図。
【図9】 本発明の第5の実施形態を示す断面図。
【図10】 滑り免震支承を取り付けた構造物の断面
図。
図。
1 構造物の上部構造
2 下部構造
3 第一滑り支承材
4 第二滑り支承材
6 第一フランジプレート
7 シート状のゴム材
8 第二フランジプレート
9 連結手段
10 低μ材
10a 水平滑り面
11 貫通孔
12 メネジ孔
13 連結棒(アイボルト)
13a 頭部
13b オネジ
13c アイボルトの孔
13d 蝶ボルト
14a 連結棒(ボルト)
14b アイナット
15,16 スリット溝
17 支点ピン
18 連結棒
19 アイナット
20 ワッシャ
21 弾性材
Claims (7)
- 【請求項1】 構造物の上部構造と下部構造との間に配
置され、相互に摺動して水平方向への変位を許容しなが
ら上部構造を下部構造の上に載置支持する第一滑り支承
材と第二滑り支承材とからなる免震装置において、 前記第一滑り支承材を上部構造に結合する第一フランジ
プレートと、前記第二滑り支承材を下部構造に結合する
第二フランジプレートと、前記第一滑り支承材と第二滑
り支承材を密接させた状態で、前記第一フランジプレー
トと第二フランジプレートを、着脱自在に連結する連結
手段を備えたことを特徴とする免震装置。 - 【請求項2】 前記連結手段が、前記第一フランジプレ
ートの周縁寄りに設けられた複数個の貫通孔、又は、メ
ネジ孔と、前記第二フランジプレートの周縁寄りで、且
つ、第一フランジプレートに設けられた複数個の貫通
孔、又は、メネジ孔に対応した位置に設けられた複数個
のメネジ孔、又は、貫通孔と、前記貫通孔の径よりも大
きいサイズの頭部を有し、且つ、頭部と反対側の先端に
オネジを持つ複数個の連結棒とから構成され、 貫通孔を通した連結棒のオネジをメネジ孔に螺入させる
ことにより、第一フランジプレートと第二フランジプレ
ートを着脱自在に連結することを特徴とする請求項1に
記載の免震装置。 - 【請求項3】 前記連結手段が、前記第一フランジプレ
ートの周縁寄りに設けられた複数個の貫通孔と、前記第
二フランジプレートの周縁寄りで、且つ、第一フランジ
プレートに設けられた複数個の貫通孔に対応した位置に
設けられた複数個の貫通孔と、前記貫通孔の径よりも大
きいサイズの頭部を有し、且つ、頭部と反対側の先端に
オネジを持つ複数個の連結棒及びナットとから構成さ
れ、 対応する位置の2つの貫通孔を通した連結棒に、ナット
を締着することによって、第一フランジプレートと第二
フランジプレートを着脱自在に連結することを特徴とす
る請求項1に記載の免震装置。 - 【請求項4】 前記連結手段が、第一フランジプレート
と第二フランジプレートの周縁寄りの対向する位置に夫
々設けられたスリット溝と、一方のフランジプレートの
スリット溝部に設けた支点ピン回りに回動可能に軸支さ
れ、回動端にオネジを持つ連結棒と、連結棒のオネジに
螺装されるナットとから構成されていることを特徴とす
る請求項1に記載の免震装置。 - 【請求項5】 連結棒が挿通される第一又は第二のフラ
ンジプレートの孔または溝に、第一フランジプレートと
第二フランジプレートの水平方向への5cm以内のズレ
量を吸収して連結棒の挿通を可能とする遊びを設けたこ
とを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載した
免震装置。 - 【請求項6】 連結棒の頭部又は連結棒に螺装されるナ
ットの形状を、アイボルト又はアイナット形状としたこ
とを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載した
免震装置。 - 【請求項7】 連結棒の頭部、又は連結棒に螺装される
ナットと、第一フランジプレート、又は第二フランジプ
レートの間に、弾性材を配置することを特徴とする請求
項2〜6のいずれか1項に記載した免震装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001232064A JP2003041801A (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | 免震装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001232064A JP2003041801A (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | 免震装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003041801A true JP2003041801A (ja) | 2003-02-13 |
Family
ID=19064036
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001232064A Withdrawn JP2003041801A (ja) | 2001-07-31 | 2001-07-31 | 免震装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003041801A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006232541A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-07 | Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd | 免震建築用エレベータの可動乗場装置 |
JP2007016433A (ja) * | 2005-07-06 | 2007-01-25 | Shimizu Corp | すべり支承の設置方法及びその固定構造 |
JP2013046743A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-03-07 | Takeshi Kikuchi | 免震方法及び免震台 |
CN108252204A (zh) * | 2018-03-27 | 2018-07-06 | 江苏万宝桥梁构件有限公司 | 一种易安装盆式支座 |
KR102533192B1 (ko) * | 2022-03-31 | 2023-05-15 | 이왕림 | 분절 패드들을 현장에 설치된 방진기구 상에 설치하여 제진 성능을 개선한 장비 기초 시공 방법 |
-
2001
- 2001-07-31 JP JP2001232064A patent/JP2003041801A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2007016433A (ja) * | 2005-07-06 | 2007-01-25 | Shimizu Corp | すべり支承の設置方法及びその固定構造 |
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