JPH11293375A - 高靱性アルミニウム合金ダイカストおよびその製造方法 - Google Patents

高靱性アルミニウム合金ダイカストおよびその製造方法

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JPH11293375A
JPH11293375A JP10103099A JP10309998A JPH11293375A JP H11293375 A JPH11293375 A JP H11293375A JP 10103099 A JP10103099 A JP 10103099A JP 10309998 A JP10309998 A JP 10309998A JP H11293375 A JPH11293375 A JP H11293375A
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less
aluminum alloy
alloy die
toughness
cast
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JP10103099A
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Shigetaka Morita
茂隆 森田
Toshifumi Kikuchi
俊史 菊地
Atsuhito Seki
篤人 関
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 Ai−Mg系アルミニウム合金を、ダイカス
ト法で鋳造し、熱処理を施さないで、気孔率や晶出物等
を改善した高靱性アルミダイカストを提供し、自動車部
品用強度部材への適用を図る。 【解決手段】 高靱性アルミダイカストは、Mg、M
n、Ti、と残部Al、および不可避的不純物として、
Fe、Si、Cu、Zn、Ni、Snを含み、熱処理を
施さないで、1〜5mmの肉厚部位の気孔率が0.5%
以下、晶出物の平均円相当径が1.1μm以下、晶出物
の面積率が5%以下であり、JIS Z 2248 金
属材料曲げ試験方法の押曲げ法により、押し金具先端部
の半径が12.5mm、試験片の厚さ1〜5mmで、1
00°以上亀裂なく曲げ可能である。この高靱性アルミ
ダイカストは、自動車用部品の強度部材に適用して、低
コストで軽量化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高靱性アルミニウ
ム合金ダイカストおよびその製造方法に関し、詳しくは
自動車用部品のスペースフレームの継手、操舵部品のス
テアリングホイール用芯金、シートフレーム、車体を構
成するサスペンションメンバーなど、強度と共に大きな
靱性が要求される強度部材を、ダイカスト法で鋳造し、
熱処理を施さずに得ることができる高靱性アルミニウム
合金ダイカストおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイカスト法は溶湯を高速で金型に鋳込
む鋳造方法であり、寸法精度が良く鋳肌が美麗で薄肉の
鋳物を短時間で多量に生産することができる。そして、
このダイカスト法で鋳造したアルミニウム合金ダイカス
ト(以下、単にアルミダイカストという)は強度をさほ
ど必要としない工業部品に広く使用されている。近年、
自動車の軽量化要求はますます強くなり、さまざまの部
材に対してアルミ化が検討されている。
【0003】例えば、図7に示すような車体を構成する
強度部材としてのスペースフレームは、従来、鉄板また
は形鋼を用いて溶接して形成している。近年、スペース
フレームをアルミニウム合金押出形材で、スペースフレ
ームの継ぎ手をアルミニウム合金材で形成することが行
われてきている。以上のように強度部材についても軽量
化が要求されている。
【0004】アルミダイカストは、一般的なダイカスト
法では、引張強さおよび伸びが十分でない。そのため、
金型内に酸素を吹き込んで射出を行ったり、真空減圧し
て鋳造し、その後、溶体化処理や人工時効処理などの熱
処理を施している。しかし、アルミダイカストに熱処理
を行うと、薄肉の部材では変形が大きくなって、ひずみ
取り等の作業が必要になるばかりか、ひずみ取り等を行
っても変形を修正できないことがある。また、真空減圧
するダイカスト法等により、鋳造時に巻込むガス量を低
減させても、熱処理時のふくれを完全に防止することが
できず、高靱性を要求される部材には適用が難しい。
【0005】高靱性に、かつ熱処理をする際の変形を少
なくしようと、特開平9−3610号公報には、重量%
で、Si:5〜13%、Mg:0.5%以下、Mn:
0.1〜1.0%、Fe:0.1〜2.0%を含むAl
−Si−Mg系のアルミニウム合金をダイカスト法で鋳
造し、得られたアルミダイカストを400〜550℃に
昇温した後、10℃/秒以下の冷却速度で常温まで徐冷
することで、寸法変化率を±2.5%以下、引張強さを
200MPa、伸び20%を得ようとする開示がある。
【0006】また、特開平9−3582号公報には、A
l−Mg−Zn−Cu系合金をダイカスト法で鋳造し、
熱処理を施さずに鋳造のままで、強度および靱性に優れ
たアルミニウム合金鋳物を得ようとする開示がある。こ
の特開平9−3582号公報には、Mg:3.0〜5.
5%、Zn:1.0〜2.0%、Mn:0.05〜1.
0%、Cu:0.05〜0.8%、Fe:0.10〜
0.8%を含むアルミニウム合金を用いて、圧力100
MPaで高圧鋳造することにより、引張強さ約300M
Pa、伸び約17%が得られるとの記載がある。
【0007】特開平9−41064号公報には、Al−
Mg−Zn系合金の凝固時の冷却速度を急冷にすること
により、時効処理の際に溶体化処理を経ないでも、必要
な強度と伸びが得られる鋳造用アルミニウム合金および
アルミニウム合金鋳造材の製造方法の開示がある。この
特開平9−41064号公報には、重量%で、Mg:
2.5〜5.5%、 Mn:0.1〜2%、 Si:0.
2〜0.6%、Zn:1〜3% を含むアルミニウム合
金を用いて、50℃/min以上の冷却速度で凝固さ
せ、その後、150〜220℃の温度範囲で0.5〜1
6時間加熱することにより、引張強さ約300MPa、
伸び約10%が得られるとの記載がある。
【0008】更に、ボスとリング部芯金との間のスポー
ク芯金がアルミニウム合金のダイカスト成形により形成
されるステアリングホイール芯金として、特開平1−6
0471号公報には、アルミニウム合金を、(JIS)
ADC6のMg:2.5〜4.0重量%より含有量を少
なくした、1.50≦Mg≦2.40重量%、0.30
≦Fe≦0.80重量%、0.20≦Mn≦0.39重
量%、Si≦1.0重量%、残部不可避不純物およびA
lとすることで、伸びが良好となり、従来のADC6を
使用するものに比べ、ステアリングホイール芯金の要求
性能を満足できるとする開示がある。また、特開平1−
215666号公報には、アルミニウム合金を、(JI
S)ADC6のMg:2.5〜4.0重量%より含有量
を少なくした、1.5≦Mg≦2.49重量%、0.4
≦Fe≦1.0重量%、0.4≦Mn≦0.6重量%、
0.2≦Si≦0.4重量%、残部不可避不純物および
Alとすることで、伸びが良好となり、従来のADC6
を使用するものに比べ、ステアリングホイール芯金の要
求性能を満足できるとする開示がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平9−3610号公報は、ダイカスト法による鋳造後
に溶体化処理の熱処理を必要とし、この溶体化処理は高
温で長時間行われるため、製造コストを増大させる。
【0010】また、特開平9−3582号公報および特
開平9−41064号公報に開示するAl−Mg−Zn
系合金は、融点が高く湯流れ性が悪いことから、厚肉品
には適用することが可能であるが、肉厚が5mm以下の
薄肉部材に適用するのは難しい。また鋳造割れや応力腐
食割れが発生しやすいなどの課題もある。
【0011】更に、特開平1−60471号公報および
特開平1−215666号公報は、Mg含有量が2.5
重量%未満であるので強度が小さくなるおそれがあり、
また湯流れ性が悪い。また、Fe含有量が0.3重量%
以上と比較的多いので、強度部材に適用するには、引張
強さおよび伸びを向上する余地がある。
【0012】本発明の課題は、寸法精度が良く鋳肌が美
麗で薄肉の鋳物を短時間で多量に生産することができる
ダイカスト法を適用して、自動車用部品の操舵部品のス
テアリングホイール用芯金、車体を構成するサスペンシ
ョンメンバー、スペースフレームの継手、シートフレー
ム、ドアパネルなど、引張強さと共に大きな伸びが要求
される強度部材を、熱処理を施さずに低コストで得るこ
とができる高靱性アルミダイカストおよびその製造方法
を得ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋳造のま
までもある程度靱性を持つAl−Mg系のアルミダイカ
ストについて、気孔率、Al−Mg系化合物、Mg−S
i系化合物、Al−Si−Fe系化合物等の晶出物(以
下、晶出物と略す)の形態が、靱性に与える影響を鋭意
研究した。Al−Mg系化合物は靱性を向上させるが、
Mg−Si系化合物及びAl−Si−Fe系化合物は靱
性を低下させることを見出した。その結果、質量比で、
Mg:2.5〜7%、Ti:0.05〜0.2%と適量
添加し、Mn:0.2〜1.0%と適量添加、好ましく
は、不可避不純物のうちFe:0.3%未満とFe含有
量を低く、更にSi:0.5%以下とする。また、さら
に不可避不純物としてCu:0.05%以下、Zn:
0.15%以下、Ni:0.05%以下、Sn:0.0
5%以下とし、また、1〜5mm肉厚部位での気孔率を
低く、または更にミクロ組織での晶出物を小さくかつ少
なくすれば、JISZ 2248 金属材料曲げ試験方
法の押曲げ法により、押し金具先端部の半径が12.5
mm、試験片の厚さ1〜5mmの部位において、100
°以上曲げても亀裂が生じないほど優れた靱性が得られ
ることがわかった。そして、これを自動車用部品のスペ
ースフレームの継手、操舵部品のステアリングホイール
用芯金、シートフレーム、車体を構成するサスペンショ
ンメンバー、ドアパネルなどに適用すれば、熱処理を施
さないことで低コストで軽量化できる知見を得て本発明
に想到した。
【0014】即ち、第1発明の高靱性アルミダイカスト
は、質量比で、Mg:2.5〜7%、Mn:0.2〜
1.0%、Ti:0.05〜0.2%、残部Al、およ
び不可避的不純物のうち、Fe:0.3%未満、Si:
0.5%以下を含み、熱処理を施さないで、1〜5mm
の肉厚部位の気孔率が0.5%以下、晶出物の平均円相
当径が1.1μm以下、晶出物の面積率が5%以下であ
ることを特徴とする。
【0015】そして、前記不可避不純物のうち、Cu:
0.05%以下、Zn:0.15%以下、Ni:0.0
5%以下、Sn:0.05%以下であり、好ましくは、
Cu:0.01%以下、Zn:0.09%以下、Ni:
0.01%以下、Sn:0.01%以下であることを特
徴とする。
【0016】また、JIS Z 2248 金属材料曲
げ試験方法の押曲げ法で、押し金具先端部の半径が1
2.5mm、試験片の厚さ1〜5mmで、100°以上
亀裂なく曲げ可能であることを特徴とする。第1発明の
高靱性アルミダイカストは、自動車用のスペースフレー
ムの継手、ステアリングホイール用芯金、自シートフレ
ーム、サスペンションメンバーに好適である。
【0017】第2発明の高靱性アルミダイカストの製造
方法は、質量比で、Mg:2.5〜7%、Mn:0.2
〜1.0%、Ti:0.05〜0.2%を含み、残部A
l、および不可避的不純物のうち、Fe:0.3%未
満、Si:0.5%以下からなる溶湯を準備し、前記溶
湯をサイアロン製プランジャスリーブに注湯し、リング
チップ付きプランジャチップにより加速度を付加しつつ
低速の第1射出を行い、かつ前記プランジャチップが前
記プランジャスリーブの給湯口を塞いだ時点で金型キャ
ビティを減圧し、続いて、前記プランジャチップにより
高速の第2射出を行うことを特徴とする。
【0018】第2発明の高靱性アルミダイカストの製造
方法において、不可避不純物のうち、Cu:0.05%
以下、Zn:0.15%以下、Ni:0.05%以下、
Sn:0.05%以下とすることを特徴とする。また、
前記プランジャスリーブとプランジャチップの潤滑剤、
および金型の離型剤を粉体で行うことを特徴とする。ま
た、低速の第1射出を加速しつつ行い、その平均速度を
0.45〜0.75m/sで行うことを特徴とする。
【0019】より具体的には、高靱性アルミダイカスト
の製造方法は、質量比で、Mg:2.5〜7%、Mn:
0.2〜1.0%、Ti:0.05〜0.2%、残部A
l、および不可避的不純物のうち、Fe:0.3%未
満、Si:0.5%以下、Cu:0.05%以下、Z
n:0.15%以下、Ni:0.05%以下、Sn:
0.05%以下を含む溶湯を準備し、前記溶湯をサイア
ロン製プランジャスリーブに注湯し、リングチップ付き
プランジャチップにより加速度を付加しつつ0.45〜
0.75m/sで低速の第1射出を行い、かつ前記プラ
ンジャチップが前記プランジャスリーブの給湯口を塞い
だ時点で金型キャビティを減圧し、続いて、前記プラン
ジャチップにより高速の第2射出を行い、鋳造後のアル
ミニウム合金ダイカストを、1〜5mmの肉厚部位の気
孔率が0.5%以下、晶出物の平均円相当径が1.1μ
m以下、晶出物の面積率が5%以下とし、熱処理を施さ
ずに、JIS Z 2248 金属材料曲げ試験方法の
押曲げ法により、押し金具先端部の半径が12.5m
m、試験片の厚さ1〜5mmで、100°以上亀裂なく
曲げ可能とすることを特徴とする。この第1発明の高靱
性アルミダイカストは、自動車用のステアリングホイー
ル用芯金、サスペンションメンバー、スペースフレーム
の継手、シートフレームに適用することを特徴とする。
【0020】本発明の高靱性アルミダイカストの化学組
成(質量%)およびミクロ組織の限定理由は以下のとお
りである。 (1)Mg:2.5〜7% Mgは、アルミニウム合金のマトリックス中に固溶し強
度を向上させるほか、湯流れ性などの鋳造性や、靱性に
影響を及ぼす。Mg:2.5%未満では強度向上の効果
が小さく、湯流れ性も悪い。一方、Mg:7%を超える
と粗大晶出物が晶出するようになり靱性を低下させる。
従って、Mg:2.5〜7%とする。好ましくは、M
g:3〜6%である。
【0021】(2)Mn:0.2〜1.0% Mnは、アルミニウム合金のマトリックス中に固溶し強
度を向上させるほか、針状晶のFe化合物の形状を塊状
に変え、金型との焼付きを防止する効果がある。Mn:
0.2%未満ではその効果が小さく、一方、Mn:1.
0%を超えると粗大なAl−Fe−Mn化合物が多量に
晶出して靱性が低下する。従って、Mn:0.2〜1.
0%とする。
【0022】(3)Ti:0.05〜0.2% Tiは、アルミダイカストの後述する晶出物の平均円相
当径を小さくする効果を有する。Ti:0.05%未満
ではその効果が少なく、一方、Ti:0.2%を超える
と、Al−Ti化合物が晶出して引張強さが低下する。
従って、Ti:0.05〜0.2%とする。
【0023】(4)Fe:0.3%未満 Feは、多く含有すると針状晶のFe化合物を形成して
靱性の低下を招く不可避的不純物である。従って、F
e:0.3%未満とする。
【0024】(5)Si:0.5%以下 Siは、多量に存在するとMg−Si化合物を形成し靱
性の低下を招く不可避的不純物である。従って、Si:
0.5%以下とする。
【0025】(6)Cu:0.05%以下、好ましくは
Cu:0.01%以下 Cuは、Al−Cu化合物を晶出して靱性を阻害する不
可避的不純物である。Cu:0.05%以下、好ましく
はCu:0.01%以下とする。
【0026】(7)Zn:0.15%以下、好ましくは
Zn:0.09%以下 Znは、Mg−Zn化合物を晶出して靱性を阻害する不
可避的不純物である。Zn:0.15%以下、好ましく
はZn:0.09%以下とする。
【0027】(8)Ni:0.05%以下、好ましくは
Ni:0.01%以下 Niは、Al−Ni化合物を晶出して靱性を阻害する不
可避的不純物である。Ni:0.05%以下、好ましく
はNi:0.01%以下とする。
【0028】(9)Sn:0.05%以下、好ましくは
Sn:0.01%以下 Snは、靱性を阻害する不可避的不純物である。Sn:
0.05%以下、好ましくはSn:0.01%以下とす
る。
【0029】(10)熱処理を施さないで、1〜5mm
肉厚部位での気孔率が0.5%以下 アルミダイカストの肉厚は、湯流れ性とミクロ組織の大
きさに影響を及ぼす。肉厚が1mm未満では湯境や湯じ
わ等が発生しやすいため強度および靱性に劣り、肉厚が
5mmを超えるとミクロ組織が粗大になり靱性の低下を
招く。また、アルミダイカストに発生する気孔そのもの
の形状は、できる限り円形でかつ微細であって、気孔が
繋がっていない状態が良く、1〜5mm肉厚部位での気
孔率が0.5%以下でこの条件を満足する。なお、気孔
率=[(用いたアルミニウム合金の真比重−みかけ比
重)/用いたアルミニウム合金の真比重]×100
(%)、として算出する。
【0030】(11)晶出物の平均円相当径:1.1μ
m以下 晶出物とは、Al−Mg系化合物、Mg−Si系化合
物、Al−Fe−Mn系化合物等をいう。晶出物の平均
円相当径とは、600倍で観察した晶出物粒子と同じ面
積を持つ円の直径に換算して求める。晶出物は、構成元
素であるMg、Si、Fe、Mnが多量に含有される場
合および凝固時の冷却速度が遅い場合に粗大になり、そ
の平均円相当径:1.1μmを超えると靱性が大きく低
下する。従って、晶出物の平均円相当径は1.1μm以
下とする。
【0031】(12)晶出物の面積率:5%以下 晶出物の面積率は、平均円相当径と同様に600倍で観
察した晶出物粒子の面積率で求める。晶出物の面積率
も、Mg、Si、Fe、Mnが多量に含有される場合、
および凝固時の冷却速度が遅い場合に多量に晶出し、面
積率:5%を超えると靱性が大きく低下する。従って、
晶出物の面積率:5%以下とする。
【0032】(13)JIS Z 2248 金属材料
曲げ試験方法の押曲げ法により、押し金具先端部の半径
が12.5mm、試験片の厚さ1〜5mmで、100°
以上亀裂なく曲げ可能 靱性を評価する手段として、JIS Z 2248 金
属材料曲げ試験方法がある。そのうち押曲げ法は、図1
3に示すように、試験片を2個の支えに載せ、その中央
部に押金具を当て、徐々に荷重を加えて規定の形に曲げ
る方法である。試験片の厚さ:t、押金具6先端部の半
径:r、支え間の距離:L=2r+3tとして曲げ試験
を行い、100°以上亀裂なく曲げ可能であれば、靱性
が高いと評価できる。本発明のアルミダイカストは、押
し金具先端部の半径が12.5mm、試験片の厚さ1〜
5mmで、100°以上曲げても、折れおよび亀裂は生
ぜず強度部材として適用できる。一方、従来のアルミダ
イカストは、同じJIS Z2248 金属材料曲げ試
験方法での押曲げ法で、20°程度の曲げで破断する。
【0033】(14)サイアロン製プランジャスリーブ 低熱伝導性のサイアロン製のプランジャスリーブとする
ことにより、注湯された溶湯が急冷されないので凝固片
の発生が少なく、強度および伸びが向上する。
【0034】(15)リングチップ付きプランジャチッ
プ リングチップ付きプランジャチップとしてプランジャス
リーブとの気密を保つ。
【0035】(16)平均速度を0.45〜0.75m
/sで加速しつつ低速の第1射出 低速の第1射出の平均速度が0.45m/s未満では、
凝固片の発生が多くなる。一方、低速の第1射出が一定
速度の場合、および加速度射出でも平均速度が0.75
m/sを超えると、プランジャスリーブ内の溶湯に波が
発生して空気を巻き込み、鋳造後のアルミダイカストの
強度および伸びを低下させる。従って、加速度射出で平
均速度を0.45〜0.75m/sとする。
【0036】(17)プランジャチップがプランジャス
リーブの給湯口を塞いだ時点で金型キャビティを減圧 キャビティ内の空気、および離型剤ほかから発生するガ
スをキャビティ内から排出させ、アルミダイカストに巻
き込むガス量を減少させて、強度および伸びを向上させ
る。
【0037】(18)潤滑剤、および金型の離型剤が粉
体 潤滑剤、および金型の離型剤として、水分を殆ど含有し
ない粉体を用いることで、発生ガスを少なくして、アル
ミダイカストに巻き込むガス量を減少させて、強度およ
び伸びを向上させる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。 (実施の形態1) (1)アルミダイカストの組成 強度部材へ適用するため、表1および表2に示すA1−
Mg系アルミニウム合金を溶製した。なお、溶湯は、酸
化膜除去と水素除去を目的として不活性ガスバブリング
による脱ガス処理を行った。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】(2)鋳造条件 ダイカスト装置は、型締め力が350t、鋳造圧力が5
0MPaで、プランジャスリーブはサイアロン製であ
り、プランジャチップは直径60mmで3連のリング付
きとした。なお、実施例5および比較例19はリングな
しとした。また、金型には、図12に示す300角の床
板のキャビティを形成して、粉体離型剤を塗布し、また
キャビティを減圧する減圧バルブを付けた。金型を型締
め後、表1に示す組成のアルミニウム合金溶湯を700
℃の温度で、また充填率34%でサイアロン製プランジ
ャスリーブに注湯した。そして、リングチップ付きプラ
ンジャチップにより、加速度を付加して、その平均速度
を0.54m/sで低速の第1射出を行い、続いて、前
記プランジャチップによりプランジャ平均速度を1.8
m/sとして高速の第2射出を行った。なお、実施例5
比較例19、従来例20は、低速の第1射出を加速度と
せず一定速度で行った。また、比較例19および従来例
20を除いて、途中、プランジャチップが給湯口を塞い
だ時点から減圧バルブを作動させて減圧を開始し、離型
剤ほかから発生するガス量を減少させ、高速射出直前に
減圧バルブを閉じた。実施例5を除き、キャビティ内圧
力が絶対圧8kPa(大気圧基準で−0.92kgf/
cm2)まで減圧した。ただし実施例5は、リングチッ
プを用いず、低速の第1射出が一定速であったため、キ
ャビティ内圧力は絶対圧30kPa(大気圧基準で−
0.70kgf/cm2)であった。
【0042】(3)アルミダイカストのミクロ組織 鋳造後のアルミニウム合金ダイカストについて、肉厚、
肉厚部位の気孔率、晶出物の平均円相当径、晶出物の面
積率を測定した。なお、肉厚部位の気孔率=[(用いた
アルミニウム合金の真比重−みかけ比重)/用いたアル
ミニウム合金の真比重]×100(%)、として算出し
た。また、晶出物の平均円相当径=600倍で観察した
晶出物粒子と同じ面積を持つ円の直径(μm)に換算、
して求めた。また、晶出物の面積率=600倍で観察し
た晶出物粒子の面積率(%)、で求めた。鋳造後のアル
ミニウム合金ダイカストについての、肉厚(mm)、熱
処理の有無、肉厚部位の気孔率(%)、晶出物の平均円
相当径(μm)、晶出物の面積率(%)の結果を表3に
示す。
【0043】
【表3】
【0044】(4)機械的性質 図12に示す段部1で0.5〜7.5mm肉厚を持つ床
板1から、両面鋳肌の平板状引張試験片とUノッチ付シ
ャルピー試験片を採取し、これらの試験片について、機
械的性質のうち、0.2%耐力、引張強さ、伸びおよび
シャルピー衝撃値を測定した。また、幅20mmで両面
鋳肌の平板状試験片を採取して、図13に示すJIS
Z 2248 金属材料曲げ試験方法の押曲げ法による
試験を行い、180°曲げても折れおよび亀裂が生じな
いかどうか評価した。その結果を表4に示す。
【0045】
【表4】
【0046】(5)靱性の評価 表1乃至表3から、実施例1〜10、比較例11〜1
9、および従来例20の機械的性質、特に靱性について
次のことがわかる。 (実施例1)実施例1は、肉厚が1mmの部分で、M
g:4.5%、Mn:0.51%、Fe:0.20%、
Si:0.19%、Ti:0.05%としたものであ
り、その金属組織顕微鏡写真(倍率:600倍)を図1
に示す。気孔率が0.1%と少なく、晶出物の平均円相
当径が0.89μmと小さく、晶出物の面積率も2.0
%と小さい。そして、0.2%耐力が145.0MP
a、引張強さ250.3MPaで、伸びが11.0%と
大きく、また衝撃値が25.6J/cm2あって靱性に
優れ、180°曲げ試験でも亀裂は発生せず、靱性が要
求される強度部材として適用することができる。
【0047】(実施例2)実施例2は肉厚が3mmの部
分で、Mg:2.5%、Mn:0.48%、Fe:0.
21%、Si:0.22%、Ti:0.10%としたも
ので、その金属組織顕微鏡写真(倍率:600倍)を図
2に示す。実施例2も、気孔率が0.1%と少なく、晶
出物の平均円相当径が0.91μmと小さく、晶出物の
面積率も1.8%と小さい。そして、0.2%耐力が1
00.8MPa、引張強さ171.9MPaで、伸びが
18.5%と大きく、また衝撃値が35.5J/cm2
あって靱性に優れ、180°曲げ試験でも亀裂は発生せ
ず、靱性が要求される強度部材として適用することがで
きる。
【0048】(実施例3〜実施例4)実施例3〜実施例
4は肉厚が3mmの部分で、Mg:4.5%、Mn:
0.23〜0.48%、Fe:0.19〜0.21%、
Si:0.22%、Ti:0.10〜0.15%とした
もので、実施例4の金属組織顕微鏡写真(倍率:600
倍)を図3に示す。実施例3〜実施例4も、気孔率が
0.1%と少なく、晶出物の平均円相当径が0.96〜
0.99μmと小さく、晶出物の面積率も2.4〜2.
7%と小さい。そして、0.2%耐力が139.3〜1
41.4MPa、引張強さ260.8〜264.6MP
aで、伸びが15.0〜15.7%、また衝撃値が2
9.6〜31.8J/cm2あって強度と靱性に優れ、
180°曲げ試験でも亀裂は発生せず、靱性が要求され
る強度部材として適用することができる。
【0049】(実施例5)実施例5は、実施例4と同じ
肉厚と組成であるが、鋳造時にリングチップを用いず、
低速の第1射出が一定速度であったためガスの巻き込み
が多少あり、気孔率が0.4%まで増加している。その
ため、伸びが8.1%、衝撃値が18.5J/cm2
小さく靱性がやや劣っており、曲げ試験では118°に
曲げた時点で亀裂が発生しているが、靱性が要求される
強度部材として適用することは可能である。
【0050】(実施例6〜実施例8)実施例6〜実施例
8は肉厚が3mmの部分で、実施例4と比較し、実施例
6はSi:0.47%に、実施例7はFe:0.29%
に、実施例8はMn:0.95%に増加したものであ
る。このため、実施例6〜実施例8は、気孔率が0.1
%と少ないが、実施例4と比較し、晶出物の平均円相当
径が1.03〜1.07μm、晶出物の面積率も2.9
〜3.9%とやや大きい。そのため、伸びが9.5〜1
0.2%、また衝撃値が20.5〜23.0J/cm2
とやや小さく、曲げ試験でも123〜132°で亀裂が
発生しているが、靱性が要求される強度部材として適用
することは可能である。
【0051】(実施例9)実施例9は、肉厚が3mmの
部分で、実施例4と比較し、Mg:6.8%にしたもの
で、金属組織顕微鏡写真(倍率:600倍)を図4に示
す。実施例9はMg量が高いため、晶出物の平均円相当
径が1.08μm、晶出物の面積率が4.8%とやや大
きくなる。 そのため、実施例4と比較し、0.2%耐
力と引張強さは増加する反面、伸びと衝撃値が減少する
が、曲げ試験では114°まで亀裂は発生せず、靱性が
要求される強度部材として適用することは可能である。
【0052】(実施例10)実施例10は、組成は実施
例4とほぼ同等で肉厚が5mmの部分であり、金属組織
顕微鏡写真(倍率:600倍)を図5に示す。実施例4
と比較し凝固速度が遅いため、晶出物の平均円相当径が
1.08μm、晶出物の面積率が4.2%とやや大きく
なる。 そのため、伸びと衝撃値がやや減少するが、曲
げ試験では101°まで亀裂は発生せず、靱性が要求さ
れる強度部材として適用することは可能である。
【0053】(比較例11、12、14)肉厚を0.5
mmと薄くした比較例11、およびMgを2.2%と低
くした比較例12では、鋳造時の流動性が不十分で充填
不良になっている。また、Mn:0.13%と低くした
比較例14は、金型との焼付きが発生し良品を得ること
ができなかった。
【0054】(比較例13)比較例13は、実施例10
と同じ肉厚5mmの部分で、Mg:8.8%に増加した
もので、その金属組織顕微鏡写真(倍率:600倍)を
図6に示す。このようにMg:7%を超えると、気孔率
は0.1%と少ないが、晶出物の平均円相当径が1.2
7μmと大きくなっており、また晶出物の面積率も1
0.2%と大きい。 0.2%耐力は142.5MP
a、引張強さは262.1MPaと大きい。しかし、伸
びが4.6%と小さく、また衝撃値も8.9J/cm2
と小さく靱性に劣り、曲げ試験でも28°に曲げた時点
で亀裂が発生しており、靱性が要求される強度部材への
適用は難しい。
【0055】(比較例15〜17)比較例15〜17は
肉厚が3mmの部分で、実施例4に比較しMn、Fe、
Siがそれぞれ多くなっている。そのため、気孔率は
0.1%と少ないが、晶出物の平均円相当径が1.1μ
mを越えており、伸びが3.8〜5.2%、衝撃値も
7.6〜10.1J/cm2と小さく靱性に劣り、18
0°曲げ試験でも49〜67°に曲げた時点で亀裂が発
生しており、靱性が要求される強度部材への適用は難し
い。
【0056】(比較例18)比較例18は、肉厚を7.
5mmしたもので、凝固速度が非常に遅いため、晶出物
の平均円相当径が1.1μmを超え、また晶出物の面積
率も5%を超えている。そのため、伸びは5.6%、ま
た衝撃値も12.7J/cm2と小さく靱性が劣ってお
り、曲げ試験でも25°に曲げた時点で亀裂が発生して
いる。このため、靱性が要求される強度部材へはその適
用が難しい。
【0057】(比較例19)比較例19は、肉厚3mm
部分のもので、低速の第1射出を一定速度で、減圧せず
に鋳造したため、キャビティ内の空気、および離型剤ほ
かから発生するガスを排出することができず、気孔率が
0.8%と大きくなっている。0.2%耐力は131.
8MPa、引張強さは241.3MPaであるが、伸び
が3.2%しかなく、また衝撃値も6.3J/cm2
小さく靱性が劣っており、曲げ試験でも39°に曲げた
時点で亀裂が発生している。このため、靱性が要求され
る強度部材へはその適用が難しい。
【0058】(従来例20)従来例20は、Mg:4.
6%、Mn:0.15%、Ti:0.03%、残部A
l、および不可避不純物のうち、Fe:0.78%、S
i:0.75%の組成からなる。従来例20は、低速の
第1射出を一定速度で、減圧せずに鋳造したため、キャ
ビティ内の空気、および離型剤ほかから発生するガスを
排出することができず、肉厚3mmの部分で、気孔率が
0.8%と大きくなっている。0.2%耐力は130.
1MPa、引張強さは223.7MPaであるが、伸び
が2.0%しかなく、また衝撃値も4.8J/cm2
小さく靱性が劣っており、曲げ試験でも30°に曲げた
時点で亀裂が発生している。このため、靱性が要求され
る強度部材へはその適用が難しい。
【0059】(実施の形態2)図7は、フレーム12と
スペースフレーム継手13で接続して構成される車体1
1、図8は、肉厚2〜5mmの部位を有するスペースフ
レーム継手13である。図8のスペースフレーム継手1
3のアルミダイカストについて説明する。先ず、Mg:
4.5%、Mn:0.48%、Fe:2.1%、Si:
0.22%、Ti:0.10%を含み、残部Al、およ
び不可避不純物として、Cu:0.01%、Zn:0.
07%、Ni:0.01%、Sn:0.01%からなる
アルミニウム合金を溶製した。次に、型締め力800
t、鋳造圧力50MPa 、プランジャチップが直径1
00mmでリングチップ付加、減圧バルブ付きのダイカ
スト装置により、粉体離型剤を塗布して、金型を型締め
後、溶湯温度700℃でスリーブ内に注入し、低速時の
プランジャチップの平均速度を0.54m/sでかつ加
速度を付加し、高速時のプランジャの平均速度を1.8
m/sとして、スペースフレーム継手13を形成したキ
ャビティ内に前記溶湯を充填した。また、プランジャチ
ップがスリーブの給湯口を塞いだ時点で減圧バルブを作
動させ、キャビティ内圧力が絶対圧8kPa(大気圧基
準で−0.92kg/cm2)として溶湯や離型剤ほか
からの発生ガスを減少させた。ダイカスト鋳造で得られ
たスペースフレーム継手13に対し、溶体化処理や人工
時効処理などの熱処理を行わずに、試験片を切り出し、
組織観察および機械的性質を調べた。その結果、肉厚4
mmの部位は、気孔率が0.1%、晶出物の平均円相当
径が1.03μm、晶出物の面積率3.5%であり、
0.2%耐力が139MPa、引張強さが259MP
a、伸びが13.3%、衝撃値は26.5J/cm2
大きく靱性があり、熱処理を施さずとも高靱性のスペー
スフレーム継手13となって軽量化することができた。
また、フレーム12との溶接においても問題なく行うこ
とができた。
【0060】(実施の形態3)図9はアルミダイカスト
としてのステアリングホイール用芯金14であり、肉厚
が4〜5mmの部位を有する。ステアリングホイール用
芯金14は、表1の実施例2と同じ組成の溶湯で、型締
め力1000t、鋳造圧力75MPa 、プランジャチ
ップが直径120mmでリングチップ付加、減圧バルブ
付きのダイカスト装置により、粉体離型剤を塗布して、
金型を型締め後、溶湯温度700℃でスリーブ内に注入
し、低速時のプランジャチップの平均速度を0.65m
/sでかつ加速度を付加し、高速時のプランジャの平均
速度を2.2m/sとして、ステアリングホイール用芯
金14を形成したキャビティ内に溶湯を充填した。ま
た、プランジャチップがスリーブの給湯口を塞いだ時点
で減圧バルブを作動させ、キャビティ内圧力が絶対圧8
kPa(大気圧基準で−0.92kg/cm2)として
溶湯や離型剤ほかからの発生ガスを減少させた。ダイカ
スト鋳造で得られたステアリングホイール用芯金14に
対し、溶体化処理や人工時効処理などの熱処理を行わず
に、試験片を切り出し、組織観察および機械的性質を調
べた。その結果、肉厚4〜5mmの部位は、気孔率が
0.1%、晶出物の平均円相当径が0.97μm、晶出
物の面積率3.5%であり、0.2%耐力が102MP
a、引張強さが185MPa、伸びが19.2%、衝撃
値は36.5J/cm2となって、熱処理を施さずとも
高靱性のステアリングホイール用芯金14となり軽量化
することができた。
【0061】(実施の形態4)図10はアルミニウム合
金からなる肉厚3〜5mmを有するシートフレーム15
である。シートフレーム15の鋳造は、表1の実施例3
と同じ組成の溶湯で、型締め力1200t、鋳造圧力7
5MPa 、プランジャチップが直径130mmでリン
グチップ付加、減圧バルブ付きのダイカスト装置によ
り、粉体離型剤を塗布して、金型を型締め後、溶湯温度
700℃でスリーブ内に注入し、低速時のプランジャチ
ップの平均速度を0.70m/sで加速度を付加し、高
速時のプランジャの平均速度を2.5m/sとして、シ
ートフレーム15を形成したキャビティ内に溶湯を充填
した。また、、プランジャチップがスリーブの給湯口を
塞いだ時点で減圧バルブを作動させ、キャビティ内圧力
が絶対圧10kPa(大気圧基準で−0.90kg/c
2)として溶湯や離型剤ほかからの発生ガスを減少さ
せた。ダイカスト鋳造で得られたシートフレーム15に
対し、溶体化処理や人工時効処理などの熱処理を行わず
に、試験片を切り出し、組織観察および機械的性質を調
べた。その結果、肉厚3〜5mmの部位は、気孔率が
0.1〜0.2%、晶出物の平均円相当径が0.95μ
m、晶出物の面積率2.6〜3.3%であり、0.2%
耐力が140〜150MPa、引張強さが260〜27
5MPa、伸びが14.2〜16.0%、衝撃値は2
6.5〜30.2J/cm2となって、熱処理を施さず
とも高靱性のシートフレームとなり軽量化することがで
きた。
【0062】(実施の形態5)図11はアルミニウム合
金からなる肉厚3〜5mmを有するサスペンションメン
バー16である。サスペンションメンバー16の鋳造
は、表1の実施例4と同じ組成の溶湯で、型締め力25
00t、鋳造圧力65MPa 、プランジャチップが直
径150mmでリングチップ付加、減圧バルブ付きのダ
イカスト装置により、粉体離型剤を塗布して、金型を型
締め後、溶湯温度700℃でスリーブ内に注入し、低速
時のプランジャチップの平均速度を0.60m/sで加
速度を付加し、高速時のプランジャの平均速度を2.1
m/sとして、サスペンションメンバー16を形成した
キャビティ内に溶湯を充填した。また、、プランジャチ
ップがスリーブの給湯口を塞いだ時点で減圧バルブを作
動させ、キャビティ内圧力が絶対圧10kPa(大気圧
基準で−0.90kg/cm2)として溶湯や離型剤ほ
かからの発生ガスを減少させた。ダイカスト鋳造で得ら
れたサスペンションメンバー16に対し、溶体化処理や
人工時効処理などの熱処理を行わずに、試験片を切り出
し、組織観察および機械的性質を調べた。その結果、肉
厚3〜5mmの部位は、気孔率が0.1〜0.2%、晶
出物の平均円相当径が1.05μm、晶出物の面積率
3.1〜3.9%であり、0.2%耐力が138〜14
5MPa、引張強さが257〜272MPa、伸びが1
3.0〜15.0%、衝撃値は25.0〜28.5J/
cm2となって、熱処理を施さずとも高靱性のサスペン
ションメンバー16となり軽量化することができた。
【0063】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、第1発明の
高靱性アルミダイカストは、質量比で、Mg:2.5〜
7%、Mn:0.2〜1.0%、Ti:0.05〜0.
2%、残部Al、および不可避的不純物として、Fe:
0.3%未満、Si:0.5%以下、Cu:0.05%
以下、Zn:0.15%以下、Ni:0.05%以下、
Sn:0.05%以下を含み、熱処理を施さないで、1
〜5mmの肉厚部位の気孔率が0.5%以下、晶出物の
平均円相当径が1.1μm以下、晶出物の面積率が5%
以下であり、JIS Z 2248 金属材料曲げ試験
方法の押曲げ法により、押し金具先端部の半径が12.
5mm、試験片の厚さ1〜5mmで、100°以上亀裂
なく曲げ可能である。この高靱性アルミダイカストは、
自動車用部品のスペースフレームの継手、操舵部品のス
テアリングホイール用芯金や、シートフレーム、車体を
構成するサスペンションメンバー、ドアパネルなどの強
度部材に適用して、熱処理を施さずに、低コストで軽量
化を図ることができる。
【0064】第1発明の高靱性アルミダイカストは、質
量比で、Mg:2.5〜7%、Mn:0.2〜1.0
%、Ti:0.05〜0.2%、残部Al、および不可
避的不純物のうち、Fe:0.3%未満、Si:0.5
%以下、Cu:0.05%以下、Zn:0.15%以
下、Ni:0.05%以下、Sn:0.05%以下を含
む溶湯を準備し、前記溶湯をサイアロン製プランジャス
リーブに注湯し、リングチップ付きプランジャチップに
より加速度を付加しつつ低速の第1射出を行い、かつ前
記プランジャチップが前記プランジャスリーブの給湯口
を塞いだ時点で金型キャビティを減圧し、続いて、前記
プランジャチップにより高速で第2射出を行う製造方法
で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の肉厚1mmの部位の金属顕微鏡組織
写真(倍率:600倍)を示す図である。
【図2】実施例2の肉厚3mmの部位の金属顕微鏡組織
写真(倍率:600倍)を示す図である。
【図3】実施例4の肉厚3mmの部位の金属顕微鏡組織
写真(倍率:600倍)を示す図である。
【図4】実施例9の肉厚3mmの部位の金属顕微鏡組織
写真(倍率:600倍)を示す図である。
【図5】実施例10の肉厚5mmの部位の金属顕微鏡組
織写真(倍率:600倍)を示す図である。
【図6】比較例13の肉厚5mmの部位の金属顕微鏡組
織写真(倍率:600倍)を示す図である。
【図7】車体の一部を構成するスペースフレームを示す
斜視図である。
【図8】スペースフレーム用継手を示す斜視図である。
【図9】実施の形態3の高靱性アルミダイカストである
ステアリングホイール用芯金を示す斜視図である。
【図10】実施の形態4の高靱性アルミダイカストから
なるシートフレームを示す斜視図である。
【図11】実施の形態5の高靱性アルミダイカストから
なるサスペンションメンバーを示す斜視図である。
【図12】床板の所定部位から試験片を採取する部位等
を示す図である。
【図13】JIS Z 2248 金属材料曲げ試験方
法の押曲げ法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 床板 2 強度評価試験片採取位置 3 気孔率の測定部位 4 鋳造時のオーバーフロー側 5 鋳造時のゲート側 6 押金具 7 軸 8 試験片 9 支え 10 荷重方向 11 車体 12 フレーム 13 スペースフレーム継手 14 ステアリングホイール用芯金 15 シートフレーム 16 サスペンションメンバー t 試験片の厚さ(mm) r 押金具の先端部の内側半径(mm) L 支え間の距離(mm)。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量比で、Mg:2.5〜7%、Mn:
    0.2〜1.0%、Ti:0.05〜0.2%、残部A
    l、および不可避的不純物のうち、Fe:0.3%未
    満、Si:0.5%以下を含み、熱処理を施さないで、
    1〜5mmの肉厚部位の気孔率が0.5%以下、晶出物
    の平均円相当径が1.1μm以下、晶出物の面積率が5
    %以下であることを特徴とする高靱性アルミニウム合金
    ダイカスト。
  2. 【請求項2】 前記不可避不純物のうち、Cu:0.0
    5%以下、Zn:0.15%以下、Ni:0.05%以
    下、Sn:0.05%以下であることを特徴とする請求
    項1に記載の高靱性アルミニウム合金ダイカスト。
  3. 【請求項3】 前記不可避不純物のうち、好ましくは、
    Cu:0.01%以下、Zn:0.09%以下、Ni:
    0.01%以下、Sn:0.01%以下であることを特
    徴とする請求項1に記載の高靱性アルミニウム合金ダイ
    カスト。
  4. 【請求項4】 JIS Z 2248 金属材料曲げ試
    験方法の押曲げ法で、押し金具先端部の半径が12.5
    mm、試験片の厚さ1〜5mmで、100°以上亀裂な
    く曲げ可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3何れか1項に記載の高靱性アルミニウム合金ダイカス
    ト。
  5. 【請求項5】 自動車用のスペースフレームの継手であ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れか1項に
    記載の高靱性アルミニウム合金ダイカスト。
  6. 【請求項6】 自動車用のステアリングホイール用芯金
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れか1
    項に記載の高靱性アルミニウム合金ダイカスト。
  7. 【請求項7】 自動車用のシートフレームであることを
    特徴とする請求項1乃至請求項4何れか1項に記載の高
    靱性アルミニウム合金ダイカスト。
  8. 【請求項8】 自動車用のサスペンションメンバーであ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れか1項に
    記載の高靱性アルミニウム合金ダイカスト。
  9. 【請求項9】 質量比で、Mg:2.5〜7%、Mn:
    0.2〜1.0%、Ti:0.05〜0.2%を含み、
    残部Al、および不可避的不純物のうち、Fe:0.3
    %未満、Si:0.5%以下、からなる溶湯を準備し、
    前記溶湯をサイアロン製プランジャスリーブに注湯し、
    低速の第1射出を行い、かつ前記プランジャチップが前
    記プランジャスリーブの給湯口を塞いだ時点で金型キャ
    ビティを減圧し、続いて、前記プランジャチップにより
    高速の第2射出を行うことを特徴とする高靱性アルミニ
    ウム合金ダイカストの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記低速の第1射出を、リングチップ
    付きプランジャチップにより、加速度を付加しつつ行う
    ことを特徴とする請求項9に記載の高靱性アルミニウム
    合金ダイカストの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記不可避不純物のうち、Cu:0.
    05%以下、Zn:0.15%以下、Ni:0.05%
    以下、Sn:0.05%以下とすることを特徴とする請
    求項9または請求項10に記載の高靱性アルミニウム合
    金ダイカストの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記プランジャスリーブとプランジャ
    チップの潤滑剤、および金型の離型剤を粉体で行うこと
    を特徴とする請求項9乃至請求項11何れか1項に記載
    の高靱性アルミニウム合金ダイカストの製造方法。
  13. 【請求項13】 低速の第1射出を加速しつつ行い、そ
    の平均速度を0.45〜0.75m/sで行うことを特
    徴とする請求項9乃至請求項12何れか1項に記載の高
    靱性アルミニウム合金ダイカストの製造方法。
  14. 【請求項14】 質量比で、Mg:2.5〜7%、M
    n:0.2〜1.0%、Ti:0.05〜0.2%、残
    部Al、および不可避的不純物のうち、Fe:0.3%
    未満、Si:0.5%以下、Cu:0.05%以下、Z
    n:0.15%以下、Ni:0.05%以下、Sn:
    0.05%以下を含む溶湯を準備し、前記溶湯をサイア
    ロン製プランジャスリーブに注湯し、リングチップ付き
    プランジャチップにより加速度を付加しつつ0.45〜
    0.75m/sで低速の第1射出を行い、かつ前記プラ
    ンジャチップが前記プランジャスリーブの給湯口を塞い
    だ時点で金型キャビティを減圧し、続いて、前記プラン
    ジャチップにより高速の第2射出を行い、鋳造後のアル
    ミニウム合金ダイカストを、1〜5mmの肉厚部位の気
    孔率が0.5%以下、晶出物の平均円相当径が1.1μ
    m以下、晶出物の面積率が5%以下とし、熱処理を施さ
    ずに、JIS Z 2248 金属材料曲げ試験方法の
    押曲げ法により、押し金具先端部の半径が12.5m
    m、試験片の厚さ1〜5mmで、100°以上亀裂なく
    曲げ可能とすることを特徴とする高靱性アルミニウム合
    金ダイカストの製造方法。
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