JP2000303133A - 疲労強度に優れた圧力鋳造用アルミニウム合金 - Google Patents
疲労強度に優れた圧力鋳造用アルミニウム合金Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 特別な強化材を用いることなく,今まで全く
着眼されていなかった凝固組織の均質化というコンセプ
トにより,疲労特性の向上を達成する圧力鋳造用合金を
提供すること。 【解決手段】 凝固時の加圧力が1MPa以上の圧力鋳
造に用いるアルミニウム合金であって,Si;4〜12
重量%,Cu;0〜7重量%,Mg;0〜1.5重量
%,Ti;0.3〜1.0重量%,B;0〜0.5重量
%,Fe;0〜0.7重量%,Mn;0〜0.7重量
%,残部Al及び不純物からなり,凝固後においては,
基地相と該基地相より弾性率が高い晶出物とからなる亜
共晶組織を有すると共に,結晶粒度dと二次デンドライ
トアーム間隔DASとの比d/DASが25以下であ
る。
着眼されていなかった凝固組織の均質化というコンセプ
トにより,疲労特性の向上を達成する圧力鋳造用合金を
提供すること。 【解決手段】 凝固時の加圧力が1MPa以上の圧力鋳
造に用いるアルミニウム合金であって,Si;4〜12
重量%,Cu;0〜7重量%,Mg;0〜1.5重量
%,Ti;0.3〜1.0重量%,B;0〜0.5重量
%,Fe;0〜0.7重量%,Mn;0〜0.7重量
%,残部Al及び不純物からなり,凝固後においては,
基地相と該基地相より弾性率が高い晶出物とからなる亜
共晶組織を有すると共に,結晶粒度dと二次デンドライ
トアーム間隔DASとの比d/DASが25以下であ
る。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は,凝固時に1MPa以上の加圧力
を加えて鋳造する圧力鋳造に用いるアルミニウム合金に
関する。
を加えて鋳造する圧力鋳造に用いるアルミニウム合金に
関する。
【0002】
【従来技術】例えば機械部品等においては,アルミニウ
ム合金の鋳造品が多用されている。また,アルミニウム
合金の鋳造法としては,例えば,高圧鋳造,ダイキャス
トなどのように,型内に充填した溶湯に加圧力を加えた
状態でこれを凝固させる圧力鋳造法が広く用いられてい
る。
ム合金の鋳造品が多用されている。また,アルミニウム
合金の鋳造法としては,例えば,高圧鋳造,ダイキャス
トなどのように,型内に充填した溶湯に加圧力を加えた
状態でこれを凝固させる圧力鋳造法が広く用いられてい
る。
【0003】
【解決しようとする課題】ところで,従来の圧力鋳造用
アルミニウム合金には,次の問題がある。圧力鋳造にお
いては,溶融金属が鋳型内部の壁面に押し付けられた状
態で凝固する。そのため,凝固時における溶湯から壁面
への熱伝導が良好で,凝固する鋳型内の金属に大きな温
度勾配が生じて,アルミニウムの固相がデンドライト状
に大きく成長しやすい。その結果,圧力鋳造により得ら
れた鋳造品は,同じ冷却速度の重力鋳造品や低圧鋳造品
に比べて,結晶粒が粗大になる傾向がある。
アルミニウム合金には,次の問題がある。圧力鋳造にお
いては,溶融金属が鋳型内部の壁面に押し付けられた状
態で凝固する。そのため,凝固時における溶湯から壁面
への熱伝導が良好で,凝固する鋳型内の金属に大きな温
度勾配が生じて,アルミニウムの固相がデンドライト状
に大きく成長しやすい。その結果,圧力鋳造により得ら
れた鋳造品は,同じ冷却速度の重力鋳造品や低圧鋳造品
に比べて,結晶粒が粗大になる傾向がある。
【0004】一方,圧力鋳造で作製したアルミニウム合
金は,上記の様に凝固時における溶湯から壁面への熱伝
導が良好なため,凝固時の冷却速度が速い。Siが12
重量%以下の亜共晶アルミニウム合金では,組織粗さの
指標として二次デンドライトアーム間隔を用いる。この
二次デンドライトアーム間隔は,凝固時の冷却速度が速
いほど小さくなり,この値が小さいほど静的強度および
疲労強度が高いことが知られている。すなわち,圧力鋳
造で作製したアルミニウム合金は,冷却速度が速いため
二次デンドライトアーム間隔が小さく,疲労強度がすで
に高いレベルにあるとされていた。
金は,上記の様に凝固時における溶湯から壁面への熱伝
導が良好なため,凝固時の冷却速度が速い。Siが12
重量%以下の亜共晶アルミニウム合金では,組織粗さの
指標として二次デンドライトアーム間隔を用いる。この
二次デンドライトアーム間隔は,凝固時の冷却速度が速
いほど小さくなり,この値が小さいほど静的強度および
疲労強度が高いことが知られている。すなわち,圧力鋳
造で作製したアルミニウム合金は,冷却速度が速いため
二次デンドライトアーム間隔が小さく,疲労強度がすで
に高いレベルにあるとされていた。
【0005】一方,Siが12重量%以下の亜共晶アル
ミニウム合金では,静的強度に影響を及ぼす組織粗さの
指標は上記二次デンドライトアーム間隔のみであり,結
晶粒の大きさは静的強度にほとんど影響しないことか
ら,疲労強度にも影響を及ぼさないと考えられていた。
ミニウム合金では,静的強度に影響を及ぼす組織粗さの
指標は上記二次デンドライトアーム間隔のみであり,結
晶粒の大きさは静的強度にほとんど影響しないことか
ら,疲労強度にも影響を及ぼさないと考えられていた。
【0006】したがって,冷却速度が速い圧力鋳造用合
金の疲労強度はすでに限界に達しておりこれをさらに高
めることは,強化材を用いた複合化などの手法によらね
ば不可能であると考えられていた。しかし,複合材は,
強化材コスト,プロセスコストが高い上,リサイクルし
難いため,広く実用されるには至っていない。
金の疲労強度はすでに限界に達しておりこれをさらに高
めることは,強化材を用いた複合化などの手法によらね
ば不可能であると考えられていた。しかし,複合材は,
強化材コスト,プロセスコストが高い上,リサイクルし
難いため,広く実用されるには至っていない。
【0007】本発明はかかる従来技術の問題に鑑み,特
別な強化材を用いることなく,今まで全く着眼されてい
なかった凝固組織の均質化というコンセプトにより,疲
労特性の向上を達成する圧力鋳造用合金を提供しようと
するものである。
別な強化材を用いることなく,今まで全く着眼されてい
なかった凝固組織の均質化というコンセプトにより,疲
労特性の向上を達成する圧力鋳造用合金を提供しようと
するものである。
【0008】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,凝固時の加圧力
が1MPa以上の圧力鋳造に用いるアルミニウム合金で
あって,Si;4〜12重量%,Cu;0〜7重量%,
Mg;0〜1.5重量%,Ti;0.3〜1.0重量
%,B;0〜0.5重量%,Fe;0〜0.7重量%,
Mn;0〜0.7重量%,残部Al及び不純物からな
り,凝固後においては,基地相と該基地相より弾性率が
高い晶出物とからなる亜共晶組織を有すると共に,結晶
粒度dと二次デンドライトアーム間隔DASとの比d/
DASが25以下であることを特徴とする疲労強度に優
れた圧力鋳造用アルミニウム合金にある。
が1MPa以上の圧力鋳造に用いるアルミニウム合金で
あって,Si;4〜12重量%,Cu;0〜7重量%,
Mg;0〜1.5重量%,Ti;0.3〜1.0重量
%,B;0〜0.5重量%,Fe;0〜0.7重量%,
Mn;0〜0.7重量%,残部Al及び不純物からな
り,凝固後においては,基地相と該基地相より弾性率が
高い晶出物とからなる亜共晶組織を有すると共に,結晶
粒度dと二次デンドライトアーム間隔DASとの比d/
DASが25以下であることを特徴とする疲労強度に優
れた圧力鋳造用アルミニウム合金にある。
【0009】本発明において最も注目すべきことは,特
にTi量が0.3〜1.0重量%である上記特定の成分
組成を有し,かつ,凝固後において上記亜共晶組織を有
すると共に上記比d/DASが25以下であることであ
る。ここで,上記圧力鋳造とは,上記のごとく溶湯が凝
固する際に加える加圧力が1MPa以上となる鋳造法を
いう。例えば,高圧鋳造法,ダイカスト法,アキュラッ
ド法,間接溶鍛法,プランジャ加圧法等がある。
にTi量が0.3〜1.0重量%である上記特定の成分
組成を有し,かつ,凝固後において上記亜共晶組織を有
すると共に上記比d/DASが25以下であることであ
る。ここで,上記圧力鋳造とは,上記のごとく溶湯が凝
固する際に加える加圧力が1MPa以上となる鋳造法を
いう。例えば,高圧鋳造法,ダイカスト法,アキュラッ
ド法,間接溶鍛法,プランジャ加圧法等がある。
【0010】上記圧力鋳造用アルミニウム合金は,上記
圧力鋳造により凝固した後に,上記亜共晶組織となる。
また,上記圧力鋳造用アルミニウム合金は,その凝固後
において,独立した結晶粒が集合してなる多結晶体であ
る。その凝固の過程では,まず基地相が初晶としてデン
ドライト状に凝固し,次いで,その基地相の周囲に共晶
反応による晶出物が生成することにより亜共晶組織が形
成される。
圧力鋳造により凝固した後に,上記亜共晶組織となる。
また,上記圧力鋳造用アルミニウム合金は,その凝固後
において,独立した結晶粒が集合してなる多結晶体であ
る。その凝固の過程では,まず基地相が初晶としてデン
ドライト状に凝固し,次いで,その基地相の周囲に共晶
反応による晶出物が生成することにより亜共晶組織が形
成される。
【0011】即ち,図1に模式的に示すごとく,各結晶
粒5は,基地相50と,基地相50より弾性率及び降伏
応力が高い晶出物55とから構成されている。基地相5
0の単位セル54の周囲は,晶出物55が取り囲んでい
る。これにより,多結晶体全体の中で,晶出物55がネ
ットワーク状の骨格を形成している。なお,晶出物55
の周囲の相56は,この晶出物55と共に共晶反応によ
り晶出した基地相50と同様の固相である。
粒5は,基地相50と,基地相50より弾性率及び降伏
応力が高い晶出物55とから構成されている。基地相5
0の単位セル54の周囲は,晶出物55が取り囲んでい
る。これにより,多結晶体全体の中で,晶出物55がネ
ットワーク状の骨格を形成している。なお,晶出物55
の周囲の相56は,この晶出物55と共に共晶反応によ
り晶出した基地相50と同様の固相である。
【0012】そして,上記合金の結晶粒度dと二次デン
ドライトアーム間隔DASとの比d/DASは25以下
である。これにより,上記晶出物からなるネットワーク
状の骨格構造が等方的になり,変形がより均一に生じる
ようになる。一方,上記比d/DASが25を越える場
合には,結晶粒内のデンドライト枝の整列が顕著であ
り,各結晶粒が指向性を持っていると共に結晶粒数が少
ないので,組織が不均質となり,不均一な変形が生じや
すいという問題がある。それ故,上記比d/DASは2
0以下とすることがより好ましい。なお,結晶粒は二次
デンドライトアーム間隔DASより大きいため,d/D
ASは必ず1以上である。
ドライトアーム間隔DASとの比d/DASは25以下
である。これにより,上記晶出物からなるネットワーク
状の骨格構造が等方的になり,変形がより均一に生じる
ようになる。一方,上記比d/DASが25を越える場
合には,結晶粒内のデンドライト枝の整列が顕著であ
り,各結晶粒が指向性を持っていると共に結晶粒数が少
ないので,組織が不均質となり,不均一な変形が生じや
すいという問題がある。それ故,上記比d/DASは2
0以下とすることがより好ましい。なお,結晶粒は二次
デンドライトアーム間隔DASより大きいため,d/D
ASは必ず1以上である。
【0013】ここで,上記結晶粒度dとは,合金中に存
在する最大級の結晶粒径とする。これは,大きな結晶粒
ほどデンドライト枝の整列が長く,組織の不均質性を高
めることから,ひずみ集中が生じ易く,疲労破壊の起点
となりやすいからである。結晶粒度dは,2次元のマク
ロ組織写真においてデンドライト枝の整列が明確な量大
級の結晶粒の長径とする。最大級の粒を選ぶのは,実際
の結晶粒は三次元であり,2次元断面から求めた粒径
は,その最大値が実際の粒径に一致し,通常は実際より
小さく2次元断面に現れるからである。但し,粒径の分
布から離れた特異な粒は選択してはいけない。これは,
粗大粒が1個だけ独立して存在したとしても,周囲の粒
が微細であればその粗大粒へのひずみ集中は比較的小さ
く,疲労強度に及ぼす影響は無視できるからである。
在する最大級の結晶粒径とする。これは,大きな結晶粒
ほどデンドライト枝の整列が長く,組織の不均質性を高
めることから,ひずみ集中が生じ易く,疲労破壊の起点
となりやすいからである。結晶粒度dは,2次元のマク
ロ組織写真においてデンドライト枝の整列が明確な量大
級の結晶粒の長径とする。最大級の粒を選ぶのは,実際
の結晶粒は三次元であり,2次元断面から求めた粒径
は,その最大値が実際の粒径に一致し,通常は実際より
小さく2次元断面に現れるからである。但し,粒径の分
布から離れた特異な粒は選択してはいけない。これは,
粗大粒が1個だけ独立して存在したとしても,周囲の粒
が微細であればその粗大粒へのひずみ集中は比較的小さ
く,疲労強度に及ぼす影響は無視できるからである。
【0014】また,二次デンドライトアーム間隔DAS
は,dを測定した粒について求めた二次デンドライトア
ーム間隔の平均値とする。本発明におけるd/DASの
限定は,上記の例に倣い求めたd/DAS値により判断
するものとする。但し,上記と同意のd/DASを求め
られる方法であれば,他の方法で代用してもよい。
は,dを測定した粒について求めた二次デンドライトア
ーム間隔の平均値とする。本発明におけるd/DASの
限定は,上記の例に倣い求めたd/DAS値により判断
するものとする。但し,上記と同意のd/DASを求め
られる方法であれば,他の方法で代用してもよい。
【0015】次に,上記圧力鋳造用アルミニウム合金
は,上記特定の成分組成を有している。この限定理由に
ついて説明する。 Si(シリコン);4〜12重量%, 4重量%未満の場合には,合金の鋳造性が悪く鋳造欠陥
が生じやすい。また,熱膨張係数が大きい欠点がある。
12重量%を越えると,凝固時の指向性が高まり,組織
が不均質になるとともに,最終凝固部付近に多量の鋳造
欠陥が生じるおそれがある。また,共晶Siに加え,初
晶Siの晶出量が増加し,延性や靭性が低下するおそれ
がある。さらに,12重量%を越えると,共晶部の割合
が増し,デンドライト部の割合が少なくなるため,デン
ドライト部のみを均質化しても組織全体が均質化すると
は限らない。それ故,Si量の好ましい範囲は5〜10
重量%である。この範囲において最も安定した鋳造性が
得られると共に,共晶Si相が適量であるため,適度な
強度と延性が得られる。
は,上記特定の成分組成を有している。この限定理由に
ついて説明する。 Si(シリコン);4〜12重量%, 4重量%未満の場合には,合金の鋳造性が悪く鋳造欠陥
が生じやすい。また,熱膨張係数が大きい欠点がある。
12重量%を越えると,凝固時の指向性が高まり,組織
が不均質になるとともに,最終凝固部付近に多量の鋳造
欠陥が生じるおそれがある。また,共晶Siに加え,初
晶Siの晶出量が増加し,延性や靭性が低下するおそれ
がある。さらに,12重量%を越えると,共晶部の割合
が増し,デンドライト部の割合が少なくなるため,デン
ドライト部のみを均質化しても組織全体が均質化すると
は限らない。それ故,Si量の好ましい範囲は5〜10
重量%である。この範囲において最も安定した鋳造性が
得られると共に,共晶Si相が適量であるため,適度な
強度と延性が得られる。
【0016】Cu(銅);0〜7重量%, 7重量%を越えると,Cu化合物の生成量が多すぎるた
め,延性,靭性が低下するおそれがある。また,鋳造性
の点からCuが低い方がポロシティの発生を抑制しやす
い。好ましい範囲は3〜7重量%である。3重量%未満
の場合,静的強度および疲労強度が十分でない場合があ
る。
め,延性,靭性が低下するおそれがある。また,鋳造性
の点からCuが低い方がポロシティの発生を抑制しやす
い。好ましい範囲は3〜7重量%である。3重量%未満
の場合,静的強度および疲労強度が十分でない場合があ
る。
【0017】Mg(マグネシウム);0〜1.5重量
%, 1.5重量%を越えると,Mg2Si化合物が増し,延
性,靭性が著しく低下する。好ましい範囲は0〜0.5
重量%である。
%, 1.5重量%を越えると,Mg2Si化合物が増し,延
性,靭性が著しく低下する。好ましい範囲は0〜0.5
重量%である。
【0018】Ti(チタン);0.3〜1.0重量%, 0.3重量%未満の場合には,上記圧力鋳造を行った場
合に,上記比d/DAS≦25の条件を達成することが
困難となる。一方,1.0重量%を越えると,粗大な初
晶Ti化合物が多量に生成するため,延性や靭性が著し
く低下するおそれがある。ただし,Ti添加プロセス条
件を最適化することにより,d/DAS≦25を達成で
きる場合に限り,Ti含有量の下限値は0.15重量%
まで許容できるものとする。なお,Tiは基地相に固溶
して基地相の変形を均一にする効果もある。
合に,上記比d/DAS≦25の条件を達成することが
困難となる。一方,1.0重量%を越えると,粗大な初
晶Ti化合物が多量に生成するため,延性や靭性が著し
く低下するおそれがある。ただし,Ti添加プロセス条
件を最適化することにより,d/DAS≦25を達成で
きる場合に限り,Ti含有量の下限値は0.15重量%
まで許容できるものとする。なお,Tiは基地相に固溶
して基地相の変形を均一にする効果もある。
【0019】B(ボロン);0〜0.5重量%, 0.5重量%を越えるとTi−B化合物が凝集しやす
く,延性や靱性が著しく低下するおそれがある。合金へ
のBの添加は,TiB2粒子を含むAl−Ti−B母合
金の形で行うのが好ましい。なお,Tiのみの添加でd
/DAS≦25を達成できる場合は,Bを添加しなくて
もよい。好ましい範囲は添加したTiの重量4〜20%
である。
く,延性や靱性が著しく低下するおそれがある。合金へ
のBの添加は,TiB2粒子を含むAl−Ti−B母合
金の形で行うのが好ましい。なお,Tiのみの添加でd
/DAS≦25を達成できる場合は,Bを添加しなくて
もよい。好ましい範囲は添加したTiの重量4〜20%
である。
【0020】Fe(鉄);0〜0.7重量%, 0.7重量%を越えると,粗大なFe化合物を生成し易
く,延性や靱性が著しく低下するおそれがある。好まし
い範囲は,0.3〜0.7重量%である。0.3重量%
未満の場合には,Fe化合物の生成が少なく,晶出物の
骨格構造強化への寄与が小さくなる場合がある。なお,
Fe化合物とは,Feを含む化合物の総称として用いて
おり,Al−Si−Fe化合物,Al−Si−Fe−M
n化合物,Al−Si−Fe−Mn−Cu化合物などを
含む。
く,延性や靱性が著しく低下するおそれがある。好まし
い範囲は,0.3〜0.7重量%である。0.3重量%
未満の場合には,Fe化合物の生成が少なく,晶出物の
骨格構造強化への寄与が小さくなる場合がある。なお,
Fe化合物とは,Feを含む化合物の総称として用いて
おり,Al−Si−Fe化合物,Al−Si−Fe−M
n化合物,Al−Si−Fe−Mn−Cu化合物などを
含む。
【0021】Mn(マンガン);0〜0.7重量%, 0.7重量%を越えると,粗大なMn化合物を生成し易
く,延性や靱性が著しく低下するおそれがある。好まし
い範囲は,0.3〜0.7重量%である。0.3重量%
未満の場合には,Mn化合物の生成が少なく,晶出物の
骨格構造強化への寄与が小さくなる場合がある。なお,
Mn化合物とは,Mnを含む化合物の総称として用いて
おり,Al−Si−Mn化合物,Al−Si−Fe−M
n化合物,Al−Si−Fe−Mn−Cu化合物などを
含む。
く,延性や靱性が著しく低下するおそれがある。好まし
い範囲は,0.3〜0.7重量%である。0.3重量%
未満の場合には,Mn化合物の生成が少なく,晶出物の
骨格構造強化への寄与が小さくなる場合がある。なお,
Mn化合物とは,Mnを含む化合物の総称として用いて
おり,Al−Si−Mn化合物,Al−Si−Fe−M
n化合物,Al−Si−Fe−Mn−Cu化合物などを
含む。
【0022】次に,本発明の作用につき説明する。本発
明の圧力鋳造用アルミニウム合金は,上記特定の成分組
成(特にTi;0.3〜1.0重量%)を有しているた
め,上記亜結晶組織を有しかつ上記比d/DASが25
以下の組織状態の鋳造品を得ることができる。そのた
め,得られた鋳造品は,非常に優れた疲労特性を示す。
明の圧力鋳造用アルミニウム合金は,上記特定の成分組
成(特にTi;0.3〜1.0重量%)を有しているた
め,上記亜結晶組織を有しかつ上記比d/DASが25
以下の組織状態の鋳造品を得ることができる。そのた
め,得られた鋳造品は,非常に優れた疲労特性を示す。
【0023】この理由は次のように考えられる。即ち,
上記圧力鋳造用アルミニウム合金は,凝固後において,
基地相のデンドライトとそれを囲む晶出物群とからなる
亜共晶組織を有する合金となる。そして,上記晶出物は
基地相より弾性率が高いため変形しにくい。そのため,
これが連なってできたネットワーク状の骨格も変形しに
くい。また,基地相は,このような強固な骨格に囲まれ
ているため変形の集中が生じにくい。
上記圧力鋳造用アルミニウム合金は,凝固後において,
基地相のデンドライトとそれを囲む晶出物群とからなる
亜共晶組織を有する合金となる。そして,上記晶出物は
基地相より弾性率が高いため変形しにくい。そのため,
これが連なってできたネットワーク状の骨格も変形しに
くい。また,基地相は,このような強固な骨格に囲まれ
ているため変形の集中が生じにくい。
【0024】また,上記凝固後の合金は,合金の結晶粒
度を,基地相からなる二次デンドライトの単位セルサイ
ズ(二次デンドライトアーム間隔DAS)の25倍以下
に組織制御している。そのため,晶出物の整列が乱れ,
上記ネットワーク状の骨格が実質的に等方的になる。こ
れにより,合金中の変形が実質的に均一になり,それに
より耐疲労特性の向上が実現される。
度を,基地相からなる二次デンドライトの単位セルサイ
ズ(二次デンドライトアーム間隔DAS)の25倍以下
に組織制御している。そのため,晶出物の整列が乱れ,
上記ネットワーク状の骨格が実質的に等方的になる。こ
れにより,合金中の変形が実質的に均一になり,それに
より耐疲労特性の向上が実現される。
【0025】また,上記合金における晶出物は基地相よ
りも弾性率が高いので,これらが合金中に分散すること
により分散強化の効果が得られ,基地相よりも高い応力
を分担できる。よって疲労亀裂の発生源である基地相の
応力分担が低くなるため,耐疲労特性が向上すると考え
られる。即ち,上記合金は,合金の結晶粒度と基地相の
単位セルサイズとの比の規定による変形の均一化と晶出
物による分散強化により,優れた耐疲労特性を発揮する
ものと考えられる。
りも弾性率が高いので,これらが合金中に分散すること
により分散強化の効果が得られ,基地相よりも高い応力
を分担できる。よって疲労亀裂の発生源である基地相の
応力分担が低くなるため,耐疲労特性が向上すると考え
られる。即ち,上記合金は,合金の結晶粒度と基地相の
単位セルサイズとの比の規定による変形の均一化と晶出
物による分散強化により,優れた耐疲労特性を発揮する
ものと考えられる。
【0026】このように,本発明では,上記特定の成分
範囲を有すること,特にTiを0.3〜1.0重量%に
限定することにより,上記優れた組織状態を有する鋳造
品を,圧力鋳造により得ることができる。一方,例えば
Tiが0.3重量%未満の場合には,上記圧力鋳造を行
う場合には上記比d/DASが通常25を越えてしま
い,上記の優れた耐疲労特性を有する鋳造品を得ること
はできない。また,Tiは基地相に固溶し,基地相内の
変形を均一にする作用も発揮する。
範囲を有すること,特にTiを0.3〜1.0重量%に
限定することにより,上記優れた組織状態を有する鋳造
品を,圧力鋳造により得ることができる。一方,例えば
Tiが0.3重量%未満の場合には,上記圧力鋳造を行
う場合には上記比d/DASが通常25を越えてしま
い,上記の優れた耐疲労特性を有する鋳造品を得ること
はできない。また,Tiは基地相に固溶し,基地相内の
変形を均一にする作用も発揮する。
【0027】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる圧力鋳造用アルミニウム合
金につき,図1〜図3を用いて説明する。本例において
は,本発明品として2種類の合金(試料E1,E2)
を,比較品として1種類の合金(試料C1)を準備し,
圧力鋳造を行った後,その組織状態の観察及び疲労強度
の測定を行った。本発明品としての試料E1,E2およ
び比較品としての試料C1の成分組成を表1に示す。
金につき,図1〜図3を用いて説明する。本例において
は,本発明品として2種類の合金(試料E1,E2)
を,比較品として1種類の合金(試料C1)を準備し,
圧力鋳造を行った後,その組織状態の観察及び疲労強度
の測定を行った。本発明品としての試料E1,E2およ
び比較品としての試料C1の成分組成を表1に示す。
【0028】また,本例では,圧力鋳造法として高圧鋳
造法を用いた。即ち,まず,純アルミニウム地金と各種
母合金を配合し,これを黒鉛坩堝に入れた状態で,電気
炉を用いて溶解した。溶解温度は750℃とした。次
に,溶解した溶湯に対し,温度740〜760℃におい
て脱酸処理と脱ガス処理を施した。次いで,溶湯温度が
700℃の状態で,溶湯を高圧鋳造用金型のキャビティ
内に注入した。そして,キャビティ内の溶湯を,加圧パ
ンチにより100MPaの加圧力で90秒間加圧した状
態で凝固させた。
造法を用いた。即ち,まず,純アルミニウム地金と各種
母合金を配合し,これを黒鉛坩堝に入れた状態で,電気
炉を用いて溶解した。溶解温度は750℃とした。次
に,溶解した溶湯に対し,温度740〜760℃におい
て脱酸処理と脱ガス処理を施した。次いで,溶湯温度が
700℃の状態で,溶湯を高圧鋳造用金型のキャビティ
内に注入した。そして,キャビティ内の溶湯を,加圧パ
ンチにより100MPaの加圧力で90秒間加圧した状
態で凝固させた。
【0029】次に,得られた各種の鋳造品から疲労試験
片を採取し,高サイクル疲労強度を測定した。疲労試験
片の平行部はφ4×6mmである。高サイクル疲労試験
は,電気油圧式疲労試験機を用いて,正弦波引張圧縮モ
ードにて,その周波数は50Hz,応力比は−1,温度
は室温という条件で行い,107回疲労強度を求めた。
測定結果を表1に示す。
片を採取し,高サイクル疲労強度を測定した。疲労試験
片の平行部はφ4×6mmである。高サイクル疲労試験
は,電気油圧式疲労試験機を用いて,正弦波引張圧縮モ
ードにて,その周波数は50Hz,応力比は−1,温度
は室温という条件で行い,107回疲労強度を求めた。
測定結果を表1に示す。
【0030】また,本例では,上記各種鋳造品の組織状
態を観察し,図1に示すごとく,結晶粒径d,二次デン
ドライトアーム間隔DAS,それらの比d/DASを測
定した。その結果も表1及び図2,図3に示す。
態を観察し,図1に示すごとく,結晶粒径d,二次デン
ドライトアーム間隔DAS,それらの比d/DASを測
定した。その結果も表1及び図2,図3に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1より知られるごとく,本発明品E1,
E2は,いずれも比較品C1に比べて大幅に107回疲
労強度が向上することが分かる。また,組織観察の結
果,本発明品E1,E2は,いずれも比較品C1よりも
結晶粒径dが大幅に小さく,結晶粒組織の微細化が図ら
れていることが分かった。また,本発明品E1,E2
は,比d/DASが12であって25を大きく下回っ
た。一方,比較品C1は,比d/DASが25を大きく
上回り83となった。この組織状態の違いが,上記疲労
特性の差に現れたと考えられる。
E2は,いずれも比較品C1に比べて大幅に107回疲
労強度が向上することが分かる。また,組織観察の結
果,本発明品E1,E2は,いずれも比較品C1よりも
結晶粒径dが大幅に小さく,結晶粒組織の微細化が図ら
れていることが分かった。また,本発明品E1,E2
は,比d/DASが12であって25を大きく下回っ
た。一方,比較品C1は,比d/DASが25を大きく
上回り83となった。この組織状態の違いが,上記疲労
特性の差に現れたと考えられる。
【0033】また,図2は本発明品E1の,図3は比較
品C1の組織状態を模式的に示したものである。両図に
おいて,結晶粒内の矢印は各粒におけるデンドライト枝
の整列を表している。比d/DASが小さい本発明品E
1(図2)では,結晶粒5内にデンドライト枝の整列が
少なく,結晶粒数が多い。このため,組織が等方的で均
質であり,変形が均一に生じる。なお,本発明品E2も
これと同様である。
品C1の組織状態を模式的に示したものである。両図に
おいて,結晶粒内の矢印は各粒におけるデンドライト枝
の整列を表している。比d/DASが小さい本発明品E
1(図2)では,結晶粒5内にデンドライト枝の整列が
少なく,結晶粒数が多い。このため,組織が等方的で均
質であり,変形が均一に生じる。なお,本発明品E2も
これと同様である。
【0034】一方,比d/DASが大きい比較品C1
(図3)では,結晶粒5内のデンドライト枝の整列が顕
著であり,各結晶粒が指向性を持っているとともに,結
晶粒数が少ない。そのために,組織が不均質であり,不
均一な変形が生じやすい。このように,本発明品E1,
E2では組織が等方的かつ均質で変形が均一に生じるた
め,応力や歪みの繰り返しを受けても亀裂が生じにく
く,耐疲労特性に優れていると考えられる。
(図3)では,結晶粒5内のデンドライト枝の整列が顕
著であり,各結晶粒が指向性を持っているとともに,結
晶粒数が少ない。そのために,組織が不均質であり,不
均一な変形が生じやすい。このように,本発明品E1,
E2では組織が等方的かつ均質で変形が均一に生じるた
め,応力や歪みの繰り返しを受けても亀裂が生じにく
く,耐疲労特性に優れていると考えられる。
【0035】実施形態例2 本例では,圧力鋳造における凝固時の加圧力が,得られ
る鋳造品の組織状態に及ぼす影響を調べた。具体的に
は,実施形態例1における比較品(C1)と同じ成分組
成の合金を用い,凝固時の加圧力が異なる鋳造法により
それぞれ鋳造品を作製し,その組織状態を観察した。
る鋳造品の組織状態に及ぼす影響を調べた。具体的に
は,実施形態例1における比較品(C1)と同じ成分組
成の合金を用い,凝固時の加圧力が異なる鋳造法により
それぞれ鋳造品を作製し,その組織状態を観察した。
【0036】加圧力が異なる鋳造法としては,加圧力が
0.0024MPaの重力鋳造法(C21),加圧力が
0.05MPaの低圧鋳造法(C22),加圧力が13
MPaの高圧鋳造法(C23)の3種類とした。各鋳造
法により得られた鋳造品の組織観察により求めた上記比
d/DASの値と,凝固時の加圧力との関係を図4に示
す。
0.0024MPaの重力鋳造法(C21),加圧力が
0.05MPaの低圧鋳造法(C22),加圧力が13
MPaの高圧鋳造法(C23)の3種類とした。各鋳造
法により得られた鋳造品の組織観察により求めた上記比
d/DASの値と,凝固時の加圧力との関係を図4に示
す。
【0037】同図は,横軸に凝固時の加圧力を,縦軸に
比d/DASをとったものである。また,同図には,実
施形態例1の結果も示す。同図より知られるごとく,凝
固時の加圧力が少なくとも1MPaを越えるような圧力
鋳造を行った場合には,Tiが0.3重量%未満という
成分組成の場合には,比d/DASを25以下にして耐
疲労特性を向上させることが困難であることが分かる。
比d/DASをとったものである。また,同図には,実
施形態例1の結果も示す。同図より知られるごとく,凝
固時の加圧力が少なくとも1MPaを越えるような圧力
鋳造を行った場合には,Tiが0.3重量%未満という
成分組成の場合には,比d/DASを25以下にして耐
疲労特性を向上させることが困難であることが分かる。
【0038】一方,凝固時の加圧力が1MPaを大きく
越える場合であっても,上記のごとくTiを0.3重量
%以上含有させることにより(本発明品E1,E2),
比d/DASを25以下に制御することができ,優れた
耐疲労特性が得られることが分かる。
越える場合であっても,上記のごとくTiを0.3重量
%以上含有させることにより(本発明品E1,E2),
比d/DASを25以下に制御することができ,優れた
耐疲労特性が得られることが分かる。
【0039】
【発明の効果】以上のように,本発明によれば,特別な
強化材を用いることなく,今まで全く着眼されていなか
った凝固組織の均質化というコンセプトにより,疲労特
性の向上を達成する圧力鋳造用合金を提供することがで
きる。
強化材を用いることなく,今まで全く着眼されていなか
った凝固組織の均質化というコンセプトにより,疲労特
性の向上を達成する圧力鋳造用合金を提供することがで
きる。
【図1】圧力鋳造用アルミニウム合金の凝固後の結晶粒
を模式的に示す説明図。
を模式的に示す説明図。
【図2】実施形態例1における,本発明品E1の組織状
態を模式的に示す説明図。
態を模式的に示す説明図。
【図3】実施形態例における,比較品C1の組織状態を
模式的に示す説明図。
模式的に示す説明図。
【図4】実施形態例2における,凝固時の加圧力と比d
/DASとの関係を示す説明図。
/DASとの関係を示す説明図。
5...結晶粒, 50...基地相, 55...晶出物,
Claims (1)
- 【請求項1】 凝固時の加圧力が1MPa以上の圧力鋳
造に用いるアルミニウム合金であって,Si;4〜12
重量%,Cu;0〜7重量%,Mg;0〜1.5重量
%,Ti;0.3〜1.0重量%,B;0〜0.5重量
%,Fe;0〜0.7重量%,Mn;0〜0.7重量
%,残部Al及び不純物からなり,凝固後においては,
基地相と該基地相より弾性率が高い晶出物とからなる亜
共晶組織を有すると共に,結晶粒度dと二次デンドライ
トアーム間隔DASとの比d/DASが25以下である
ことを特徴とする疲労強度に優れた圧力鋳造用アルミニ
ウム合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11107989A JP2000303133A (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | 疲労強度に優れた圧力鋳造用アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11107989A JP2000303133A (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | 疲労強度に優れた圧力鋳造用アルミニウム合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000303133A true JP2000303133A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14473172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11107989A Pending JP2000303133A (ja) | 1999-04-15 | 1999-04-15 | 疲労強度に優れた圧力鋳造用アルミニウム合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000303133A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2827306A1 (fr) * | 2001-07-10 | 2003-01-17 | Pechiney Aluminium | Alliage d'aluminium a haute ductilite pour coulee sous pression |
CN102330000A (zh) * | 2011-06-23 | 2012-01-25 | 苏州方暨圆节能科技有限公司 | 抗菌耐蚀的热交换器铝管 |
CN102329986A (zh) * | 2011-06-23 | 2012-01-25 | 苏州方暨圆节能科技有限公司 | 换热器板的铝合金材料 |
CN102330003A (zh) * | 2011-06-23 | 2012-01-25 | 苏州方暨圆节能科技有限公司 | 散热器散热片的铝合金材料 |
CN102329987A (zh) * | 2011-06-23 | 2012-01-25 | 苏州方暨圆节能科技有限公司 | 抗菌耐蚀的散热器铝合金翅片 |
CN102787261A (zh) * | 2012-08-30 | 2012-11-21 | 郴州市强旺新金属材料有限公司 | 铝硅合金 |
EP3150739A4 (en) * | 2014-05-26 | 2017-11-29 | Nisshin Steel Co., Ltd. | MOLTEN Al-PLATED STEEL PLATE OF EXCEPTIONAL WORKABILITY |
KR20180052159A (ko) * | 2016-11-09 | 2018-05-18 | 현대자동차주식회사 | 고압주조용 고탄성 알루미늄 합금 및 그 제조방법 |
-
1999
- 1999-04-15 JP JP11107989A patent/JP2000303133A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2827306A1 (fr) * | 2001-07-10 | 2003-01-17 | Pechiney Aluminium | Alliage d'aluminium a haute ductilite pour coulee sous pression |
WO2003006698A1 (fr) * | 2001-07-10 | 2003-01-23 | Aluminium Pechiney | Piece coulee sous pression en alliage d'aluminium a haute ductilite |
CN102330000A (zh) * | 2011-06-23 | 2012-01-25 | 苏州方暨圆节能科技有限公司 | 抗菌耐蚀的热交换器铝管 |
CN102329986A (zh) * | 2011-06-23 | 2012-01-25 | 苏州方暨圆节能科技有限公司 | 换热器板的铝合金材料 |
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KR20180052159A (ko) * | 2016-11-09 | 2018-05-18 | 현대자동차주식회사 | 고압주조용 고탄성 알루미늄 합금 및 그 제조방법 |
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