JPH11293347A - 金属帯の通電加熱方法 - Google Patents

金属帯の通電加熱方法

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JPH11293347A
JPH11293347A JP10073398A JP10073398A JPH11293347A JP H11293347 A JPH11293347 A JP H11293347A JP 10073398 A JP10073398 A JP 10073398A JP 10073398 A JP10073398 A JP 10073398A JP H11293347 A JPH11293347 A JP H11293347A
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heating
metal
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JP10073398A
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Teruyoshi Hiraoka
照祥 平岡
Hiroki Mifuku
浩樹 御福
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジュール熱により金属帯を加熱するに際し、
高温側通電ロールとして熱媒を使用するヒートパイプを
ロール基材の外周近傍で軸方向に沿い且つ周方向に複数
備えた均温ロールを用いる金属帯の通電加熱方法を改良
して、板厚変動等を避けてスパークを防止する、および
/またはスパークを防止しつつ昇温速度を上げ、且つ板
形状の悪化を防止する方法を提供する。 【解決手段】 高温側通電ロールと金属帯の接触部の前
方の高温側通電ロールと金属帯の間に、金属帯の加熱到
達温度以下の融点、加熱到達温度以上の沸点を有する導
電性材料の液体を介在させると共に、高温側通電ロール
と金属帯の接触部の前方の高温側通電ロールと金属帯の
間に介在する導電性液体の温度を金属帯の加熱到達温度
と同等とする金属帯の通電加熱方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属帯を連続熱処
理するための通電加熱方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷延鋼板等の金属帯を連続熱処理するた
めの加熱方法としては、特公昭60−26818号公報
に記載されているように、金属帯に通電ロールを介して
直接通電し、金属帯内部に発生するジュール熱により加
熱する方法がある。また、特開平1−142032号公
報に記載されているように、環状トランスを貫通する金
属帯通路の前後に通電ロールを設け、両通電ロールを導
電性部材で接続して金属帯、通電ロールおよび導電性部
材による閉回路を構成し、環状トランスに外部電源から
交流電流を通電することによって、上記閉回路を二次コ
イルとして誘導電流を発生させ、この誘導電流によるジ
ュール熱で金属帯を加熱する方法がある。これら金属帯
に電流を通し、ジュール熱で加熱する方法は、直火加
熱、輻射管加熱、間接電気加熱等の伝熱による加熱方法
に比べて、加熱能力が高く、設備をコンパクトにするこ
とができる等の面で優れている。しかし、いずれも金属
帯にロールを直接押し付ける方式の通電方法であるため
次のような欠点がある。
【0003】金属帯を高温度に加熱する場合の高温側の
通電ロールは、当然のことながらロール自身も高温にな
るためサーマルクラウン(ロールの金属帯に接触してい
る部分が高温となり、それ以外の部分は比較的低温であ
るため、ロール胴長方向に温度差ひいては熱膨張量の差
が生じることによりロール胴長方向に径の差が発生する
こと)が発生する。このような高温側通電ロールのサー
マルクラウンによって、高温側通電ロールと金属帯との
間、特に、隙間が大きくなる金属帯のエッジ部分で接触
不良が生じ、両方の間にスパークが発生する。これによ
り、高温側通電ロールの表面及び金属帯の表面にスパー
ク疵が入り、特に高温側通電ロールのスパーク疵は以後
継続的に金属帯に転写疵を生じさせてしまう。この結
果、高温側通電ロールの寿命低下、金属帯の品質低下な
どが問題となっていた。
【0004】このような問題を解決する手段として、特
公平8−10618号公報には、導電性材料からなる通
電ロールを介して金属帯に電気を供給し、ジュール熱に
より金属帯を加熱するに際し、高温側通電ロールとして
熱媒を使用するヒートパイプをロール基材の外周近傍で
軸方向に沿い且つ周方向に複数備えた均温ロールを用い
る方法が示されている。
【0005】特公平8−10618号公報には、高温側
通電ロールとして熱媒を使用するヒートパイプをロール
基材の外周近傍で軸方向に沿い且つ周方向に複数備えた
均温ロールを用いると、(a)高温の金属帯によって加
熱出側の高温側通電ロールの接触部分が直接かつ集中的
に加熱されても、熱媒を使用する複数のヒートパイプに
よって熱が通電ロールの非接触部分に実質的に移動され
るので、通電ロールの軸方向における温度偏差が極く僅
かに抑えられる、(b)これにより、通電ロールのサー
マルクラウンの発生が効果的に防止され、金属帯のエッ
ジ部分での隙間の発生が防止され、その部分での接触不
良が防止され、スパークの発生が防止される、と記載さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、特公平
8−10618号公報に示される、高温側通電ロールと
して熱媒を使用するヒートパイプをロール基材の外周近
傍で軸方向に沿い且つ周方向に複数備えた均温ロールを
用いる通電加熱方法を実施したところ、高温側通電ロ
ールのサーマルクラウンの発生が効果的に防止されるた
め、蛇行や絞り等通板性を阻害したり、板形状を悪化さ
せることがなく、高温側通電ロールの軸方向に均温化
が効率的に行われるために、高温側通電ロールによる巾
方向の不均一冷却によって板形状を悪化させることがな
いが、圧下時の圧延による板厚変動等を避けるため圧
下力を低下させた場合や、金属帯の昇温速度を上げる
ために投入電力を増加させた場合には、高温側通電ロー
ルと金属帯との間に隙間がないにもかかわらず、スパー
クの発生をなくすることができなかった。
【0007】この高温側通電ロールと金属帯との間に隙
間がないにもかかわらず、スパーク発生が皆無とならな
い原因について、鋭意検討した結果、(について
は)金属帯表面及びロール表面の微少な形状むらによっ
て、ロール巾方向に局部的な圧下力のムラが生成し、圧
下力が局部的に低い部位で電気抵抗が増大することによ
り、あるいは(については)ロールと金属帯との接
触部の前後にて(空間の電気抵抗を乗り越える程)ロー
ルと金属帯との間の電位差が過大となることにより、こ
のような部位でスパークが発生し、この現象により鋼帯
表面及びロール表面にスパーク痕が残ることを見出し
た。
【0008】本発明は、上記した特公平8−10618
号公報による提案法を改良し、上記、の効果をその
まま維持確保し、且つ上記、起因の上記、のメ
カニズムによるスパークの発生を防止することができる
ようにした金属帯の通電加熱方法を提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の通
りである。 (1)導電性材料からなる通電ロールを介して金属帯に
電気を供給し、ジュール熱により金属帯を加熱するに際
し、高温側通電ロールとして熱媒を使用するヒートパイ
プをロール基材の外周近傍で軸方向に沿い且つ周方向に
複数備えた均温ロールを用いる金属帯の通電加熱方法に
おいて、高温側通電ロールと金属帯の接触部の前方の高
温側通電ロールと金属帯の間に、金属帯の加熱到達温度
以下の融点、加熱到達温度以上の沸点を有する導電性材
料の液体を介在させると共に、高温側通電ロールと金属
帯の接触部の前方の高温側通電ロールと金属帯の間に介
在する導電性液体の温度を金属帯の加熱到達温度と同等
とすることを特徴とする金属帯の通電加熱方法。
【0010】このように高温側通電ロールと金属帯の接
触部の前方の高温側通電ロールと金属帯の間に、金属帯
の加熱到達温度以下の融点、加熱到達温度以上の沸点を
有する導電性材料の液体を介在させことにより、高温側
通電ロールと金属帯の間の電気抵抗が低減され、この電
気抵抗の低減により高温側通電ロールと金属帯の間の通
電部の前後の高温側通電ロールと金属帯の間の電位差が
低減され、前記、のメカニズムによるスパークの発
生が防止される。
【0011】また、高温側通電ロールと金属帯の接触部
の前方の高温側通電ロールと金属帯の間に介在する導電
性液体の温度を金属帯の加熱到達温度と同等とすること
により、導電性液体による巾方向の不均一冷却が防止さ
れ、高温側通電ロール出側の金属帯の形状悪化が防止さ
れる。
【0012】さらに、高温側通電ロールが、熱媒を使用
するヒートパイプをロール基材の外周近傍で軸方向に沿
い且つ周方向に複数備えた均温ロールであるから、高温
側通電ロールと金属帯の接触部の前方の高温側通電ロー
ルと金属帯の間に、その部分の金属帯の温度と同等の導
電性液体が介在しても、介在しない場合と同様に、高温
側通電ロールの軸方向の温度偏差をなくしてサーマルク
ラウンの発生を防止し、高温側通電ロールと金属帯との
間の隙間をなくしてサーマルクラウンに起因するスパー
クの発生を防止すると共に、サーマルクラウンの発生に
伴う蛇行、絞り等の通板阻害、板形状の悪化を防止し、
さらに高温側通電ロールの軸方向の温度偏差に伴う金属
帯の巾方向の不均一冷却による板形状の悪化を防止する
ことができる。
【0013】なお、金属帯の加熱到達温度以下の融点、
加熱到達温度以上の沸点を有する導電性材料としては、
金属帯の加熱到達温度が例えば850℃である場合、融
点271℃、沸点1440℃のビスマス(Bi)、融点
327℃、沸点1750℃の鉛(Pb)を用いることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】高温側通電ロールと金属帯の接触
部の前方の高温側通電ロールと金属帯の間に、金属帯の
加熱到達温度以下の融点、加熱到達温度以上の沸点を有
する導電性材料の液体で、且つ金属帯の加熱到達温度と
同等の液体を介在させる手段は、どのような手段であっ
てもよく、例えば、特開平7−113116号公報に開
示されるような、(イ)高温側通電ロールの一部または
全部が導電性液体に没する状態に導電性液体槽を配設
し、或いは、(ロ)高温側通電ロールの近傍に導電性液
体をロールに向けて散布する装置を配設し、通電ロール
と金属帯の間に導電性の液体を介在させる手段を採用で
きる。
【0015】しかし、(イ)の手段は、導電性液体槽内
に金属帯の加熱到達温度と同等の導電性液体を貯溜し、
その温度を維持するには導電性液体槽に大容量の加熱ヒ
ータ等の付帯設備が必要であり、一方、(ロ)の手段
は、導電性液体を循環するための槽と散布装置まで導電
性液体を圧送するポンプおよび配管が必要で、また導電
性液体を高温に維持するために循環槽に大容量の加熱ヒ
ータ等の付帯設備が必要であり、設備費的に高価なもの
となる。
【0016】そこで、高温側通電ロールと金属帯の接触
部の前方の高温側通電ロールと金属帯の間に、金属帯の
加熱到達温度以下の融点、加熱到達温度以上の沸点を有
する導電性材料の液体で、且つ金属帯の加熱到達温度と
同一温度の液体を介在させる手段としては、次の(2)
または(3)の手段を採用し、設備費を安価とするのが
望ましい。
【0017】(2)金属帯の加熱到達温度以下の融点、
加熱到達温度以上の沸点を有する導電性材料を、通電ロ
ール間の金属帯の上面上方において加熱・溶融して通電
ロール間の金属帯の上面に導電性の液体を流下・供給
し、金属帯からの受熱により、高温側通電ロールと金属
帯の接触部の前方の高温側通電ロールと金属帯の間に金
属帯の加熱到達温度と同等の導電性の液体を介在させる
方法。この際、導電性の液体の流下・供給を、導電性の
液体の温度と同等温度の金属帯の位置に行なうことによ
り、導電性の液体の流下・供給位置の金属帯の巾方向の
不均一冷却を排除し、金属帯の巾方向の不均一冷却によ
る金属帯の形状悪化の恐れを排除するのが望ましい。
【0018】(3)金属帯の加熱到達温度以下の融点、
加熱到達温度以上の沸点を有する導電性粉体を、高温側
通電ロールより上流の金属帯の上面に供給し、金属帯か
らの受熱により、金属帯加熱途中で昇温・溶融させ、高
温側通電ロールと金属帯の接触部の前方の高温側通電ロ
ールと金属帯の間に金属帯の加熱到達温度と同等温度の
導電性の液体を介在させる方法。この際、導電性粉体の
供給を、導電性粉体の温度と同等温度の金属帯の位置に
行なうことにより、導電性粉体の供給位置の金属帯の巾
方向の不均一冷却を排除し、金属帯の巾方向の不均一冷
却による金属帯の形状悪化の恐れを排除するのが望まし
い。
【0019】
【実施例】本発明の実施例を図1および図2に示す。図
1に示したのは、金属帯の上面に導電性液体を供給する
場合の一例である。金属帯1は対向して押し付けあった
低温側通電ロール2と押えロール3の間を通り、環状ト
ランス4の中を通過した後、これも対向してお互いに押
し付けあった高温側通電ロール5と押えロール6を通っ
て、次工程に送られる。通電ロール2−5間の金属帯1
の上面上方に、例えばメタルワイヤー溶融ヒータ7を配
置し、このヒータ7内にBi,Pb等のメタルワイヤー
8を供給し、加熱・溶融して通電ロール2−5間の金属
帯1の上面に供給することができる。
【0020】低温側の押えロール3はゴム材等がライニ
ングされた非導電性のロール、高温側の押えロール6は
ゴム材等のライニングに耐熱層が積層された非導電性の
ロールであり、低温側通電ロール2、高温側通電ロール
5は導電性のロールである。高温側通電ロール5は、図
3の断面図に示すように、ヒートパイプ80を備えた均
温ロールによって構成されている。ヒートパイプ80
は、通電ロール5のロール基材52の外周近傍において
軸方向に沿って複数本埋設されている。
【0021】図4の断面図に示すように、各々のヒート
パイプ80は、パイプ状の密閉管体81と、この密閉管
体81の内面に貼付された芯材82と、密閉管体81の
中に封入された熱媒83とによって構成されている。な
お、ロール基材52に設けた円孔を密閉管体として直接
利用しても良い。
【0022】これらのヒートパイプ80においては、熱
媒83が密閉管体81の高温側で蒸発して密閉管体81
内に充満する。この蒸気は密閉管体81の低温側で凝縮
して液体に戻る。そして、この凝縮液は毛細管作用によ
り芯材82の中を通って高温側へ戻ってくる。このと
き、高温側では蒸発に必要な潜熱が熱媒83に供給さ
れ、低温側ではその熱が放出される。なお、ヒートパイ
プ80に使用する熱媒83は、金属帯1の目標加熱到達
温度によって異なり、例えば、ナフタリン、ナトリウム
等を用いることができる。そして、それぞれの熱媒83
には最適な作動温度の範囲があり、ナフタリンは300
±100℃位まで、ナトリウムは1000℃程度までで
ある。
【0023】次に、図3に示すように、通電ロール5の
外側近傍には、通電ロール5を加熱してヒートパイプ8
0の熱媒83の温度を所定の作動温度まで上昇させる加
熱手段、例えば誘導加熱用コイル90が配置されてい
る。このコイル90への電流供給制御は図外の制御部に
よって行われ、設備の運転開始が指示されると、コイル
90に電流が一定時間供給される。このコイル90によ
り発生する磁界によって通電ロール32が誘導加熱され
る。
【0024】ここで低温側通電ロール2と高温側通電ロ
ール5は導電性部材(例えば銅製のブスバー)9で接続
されており、且つ通電ロール2、5は例えば金属の導電
製材料にて制作されているため、金属帯1と共になって
閉回路を形成することになる。この閉回路は環状トラン
ス4の中を通っているため二次巻線として働くため、環
状トランス4の一次巻線に外部より交流電源より交流電
流を供給すると、変圧器と同様の原理により二次巻線で
ある閉回路にも電流が流れ、金属帯1にはジュール熱が
発生し、金属帯1は加熱される。
【0025】加熱途中の金属帯1の上面に供給されたB
i,Pb等の導電性溶融金属は、金属帯1からの受熱に
より昇温し、高温側通電ロール5と金属帯1との接触部
20の前方部30にその部分の金属帯1の温度と同等温
度で到達する。そして、導電性溶融金属11が高温側通
電ロール5と金属帯1との接触部20の前方部30の高
温側通電ロール5と金属帯1との間に介在することにな
る。
【0026】従って、高温側通電ロール5と金属帯1の
接触部20に加えて、高温側通電ロール5と金属帯1の
接触部20の前方部30に介在する導電性溶融金属を介
して通電されることとなり、高温側通電ロール5と金属
帯1の間の電気抵抗が減少し、前記起因の前記のメ
カニズムによるスパークの発生が防止される。また、上
記電気抵抗の減少により、高温側通電ロール5と金属帯
1の間の通電部の前後の高温側通電ロール5と金属帯1
との間の電位差が減少し、前記起因の前記のメカニ
ズムによるスパークの発生が防止される。
【0027】さらに、高温側通電ロール5と金属帯1の
接触部20の前方部30の高温側通電ロール5と金属帯
1の間に介在する導電性溶融金属の温度は、金属帯1の
加熱到達温度と略同等であるから、導電性溶融金属によ
って金属帯1が冷却されことはなく、不均一冷却による
板形状悪化の恐れがない。さらに、高温側通電ロール5
は均温ロールであるための高温側通電ロール5と金属帯
1の接触部20の前方部30の高温側通電ロール5と金
属帯1の間に導電性溶融金属が介在しても、その均温性
能を阻害することがなく、前記、の効果を維持する
ことになる。
【0028】高温側通電ロール5と金属帯1との接触部
20の前方部30の高温側通電ロール5と金属帯1との
間に介在するBi,Pb等の導電性溶融金属は、高温側
通電ロール5が金属帯1と隙間なく接触しているのでリ
ンガーロールとして機能することにより、高温側通電ロ
ール5の軸方向の両サイドに排出され、高温側通電ロー
ル5と金属帯1の隙間から高温側通電ロール5の出側に
持ち出されることがない。排出されたものは、高温側押
えロール6の下方に設けた受パン10に回収し再利用が
可能である。
【0029】金属帯1の上面に供給するBi,Pb等の
導電性溶融金属11は、金属帯1の巾方向に均一に供給
することが望ましいが、供給が不均一であっても高温側
通電ロール5のリンガー効果により、即座に巾方向に拡
がるため、スパーク防止効果を得るための障害とはなら
ない。
【0030】図2は、金属帯の上面に導電性粉体を供給
する場合の一例を示す。金属帯1は低温側通電ロール
2、環状トランス4、高温側通電ロール5を通って次工
程に搬送される。電流の発生するメカニズムは、図1の
場合と同様であるが、低温側通電ロール2の入側の金属
帯1の上面上方に、導電性粉体供給装置12、例えば供
給ホッパーを配置し、ホッパーから金属帯1の上面に導
電性粉体、例えばBi,Pb等の導電性金属粉体13を
供給するようにしているので、金属帯1の下面側に低温
側通電ロール2を、上面側には低温側押えロール3を配
置し、固体導電性粉体による金属帯1と低温側通電ロー
ル2の疵付きを防止するようにしている。
【0031】低温側押えロール3の入側の金属帯1の上
面供給された例えばBi,Pb等の導電性金属粉体13
は、金属帯1からの受熱により、金属帯加熱途中で溶融
し導電性溶融金属11となる。導電性溶融金属11とな
った以降の挙動は、図1の導電性溶融金属11を金属帯
1の上面に供給した場合と同様である。
【0032】尚、本例では低温側通電ロール2の入側近
傍の金属帯1の上面に導伝性粉体111を供給している
が、出側近傍の金属帯1の上面に供給してもよく、この
場合、図2のように低温側の通電ロール2を金属帯上面
側に、低温側の押えロール3を金属帯下面側に配置する
ことができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る本発明に
よれば、前記、の効果をそのまま維持確保し、且つ
前記、のメカニズムによるスパークの発生を防止す
ることができ、板厚変動等を避けてスパークを防止す
る、およびまたはスパークを防止しつつ昇温速度を上
げ、且つ板形状の悪化を防止することができる。また請
求項2または3に係る本発明によれば、安価に前記、
の効果をそのまま維持確保し、且つ前記、のメカ
ニズムによるスパークの発生を防止することができ、板
厚変動等を避けてスパークを防止する、および/または
スパークを防止しつつ昇温速度を上げ、且つ板形状の悪
化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の説明図。
【図2】本発明の実施形態の説明図。
【図3】高温側通電ロールとして用いる均温ロールの説
明図。
【図4】高温側通電ロールとして用いる均温ロールの説
明図。
【符号の説明】
1 金属帯 2 低温側通電ロール 3 低温側押えロール 4 環状トランス 5 高温側通電ロール(均温ロール) 6 高温側押えロール 7 メタル溶融ヒーター 8 メタルワイヤー 9 導電性部材(ブスバー) 10 受パン 11 溶融金属 12 導電性粉体供給装置(ホッパー) 13 導電性粉体(導電性金属粉体)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性材料からなる通電ロールを介して
    金属帯に電気を供給し、ジュール熱により金属帯を加熱
    するに際し、高温側通電ロールとして熱媒を使用するヒ
    ートパイプをロール基材の外周近傍で軸方向に沿い且つ
    周方向に複数備えた均温ロールを用いる金属帯の通電加
    熱方法において、高温側通電ロールと金属帯の接触部の
    前方の高温側通電ロールと金属帯の間に、金属帯の加熱
    到達温度以下の融点、加熱到達温度以上の沸点を有する
    導電性材料の液体を介在させると共に、高温側通電ロー
    ルと金属帯の接触部の前方の高温側通電ロールと金属帯
    の間に介在する導電性液体の温度を金属帯の加熱到達温
    度と同等とすることを特徴とする金属帯の通電加熱方
    法。
  2. 【請求項2】 金属帯の加熱到達温度以下の融点、加熱
    到達温度以上の沸点を有する導電性材料を、通電ロール
    間の金属帯の上面上方において加熱・溶融して通電ロー
    ル間の金属帯の上面に導電性の液体を流下・供給し、金
    属帯からの受熱により、高温側通電ロールと金属帯の接
    触部の前方の高温側通電ロールと金属帯の間に金属帯の
    加熱到達温度と同等の導電性の液体を介在させることを
    特徴とする請求項1に記載の金属帯の通電加熱方法。
  3. 【請求項3】 金属帯の加熱到達温度以下の融点、加熱
    到達温度以上の沸点を有する導電性粉体を、高温側通電
    ロールより上流の金属帯の上面に供給し、金属帯からの
    受熱により、金属帯加熱途中で溶融・昇温させ、高温側
    通電ロールと金属帯の接触部の前方の高温側通電ロール
    と金属帯の間に金属帯の加熱到達温度と同等の導電性の
    液体を介在させることを特徴とする請求項1に記載の金
    属帯の通電加熱方法。
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