JP3072617B2 - 金属帯の通電加熱装置 - Google Patents

金属帯の通電加熱装置

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JP3072617B2 JP5103733A JP10373393A JP3072617B2 JP 3072617 B2 JP3072617 B2 JP 3072617B2 JP 5103733 A JP5103733 A JP 5103733A JP 10373393 A JP10373393 A JP 10373393A JP 3072617 B2 JP3072617 B2 JP 3072617B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば冷延鋼板の連
続焼鈍のように金属帯を連続熱処理するため通電加熱す
る金属帯の通電加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】冷延鋼板等の金属帯を連続熱処理するた
めの加熱装置としては、特公昭60−26818号公報
に記載されているように、金属帯に通電ロールを介して
直接通電し、金属帯自体のジュール熱により加熱する装
置がある。また、特開平1−142032号公報、特開
平1−187789号公報に記載されているように、環
状トランスを貫通する金属帯通路の前後に通電ロールを
設け、両通電ロールを導電性部材で接続して金属帯、通
電ロールおよび導電性部材により閉回路を構成し、環状
トランスに外部電源から交流電流を通電することにより
上記閉回路を二次コイルとして誘導電流を発生させ、こ
の誘導電流によるジュール熱で金属帯を加熱する装置が
ある。
【0003】これら金属帯に直接電流を通し、ジュール
熱で加熱する装置は、直火型無酸化加熱、輻射管加熱、
間接電気加熱等の伝熱による加熱に比べて単位時間当た
りの加熱能力が高く、700〜900℃の高温まで10
00℃/秒の超急速加熱が可能であり、設備をコンパク
トにすることができ、また加熱帯の雰囲気保持が容易で
ある等の点で優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記通電加熱装置はい
ずれも通電ロールを介して金属帯に通電する。そして、
通電ロールは金属帯の加熱開始側の端と終了側の端とで
金属帯に接触し通電する必要があるが、加熱終了側の端
では金属帯は高温になっており、通電ロールとの接触伝
熱により金属帯が急冷されてしまい、特に金属帯として
板厚0.4mm以下の薄鋼板を焼鈍温度600〜800
℃で連続焼鈍する場合など形状不良が発生するという問
題がある。また、金属帯に形状不良が発生すれば金属帯
と通電ロールとの接触も不良となり、スパークが発生す
る原因ともなる。
【0005】本発明は、前記通電加熱の利点をさらに生
かすため、金属帯が高温側通電ロールで急冷されて形状
不良が発生する問題を解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、通電ロ
ールを介して金属帯に電流を通し、ジュール熱により金
属帯を加熱する金属帯の通電加熱装置において、高温側
の通電ロールを仕切りにより他の部分から切り離したロ
ール室内に置き、その室内にヒーターを設けるととも
に、その室内の雰囲気を制御する雰囲気制御手段を設け
たことを特徴とする金属帯の通電加熱装置である。
【0007】
【作用】通電加熱における形状不良の発生が問題になる
例としては、前述のように板厚0.15〜0.4mmの
薄鋼板を600〜800℃に通電加熱して連続焼鈍する
場合がある。そこで、その中で板厚0.2mm、板幅3
00mmの薄鋼板を通電加熱した場合の加熱温度および
高温側通電ロールにおける板温降下量が鋼板形状に及ぼ
す影響を調査し、その結果を図2に示す。加熱温度が高
いほど少ない板温降下量で形状不良が発生することが分
かる。
【0008】次に、加熱温度750℃の場合の鋼板の板
厚と板温降下量が鋼板形状に及ぼす影響を調査し、その
結果を図3に示す。板厚が薄いほど少ない板温降下量で
形状不良が発生すること、最も薄い板厚0.15mmの
場合でも、板温降下量が65℃以下であれば形状不良が
発生しないことが分かる。
【0009】以上より、たとえば板厚0.15〜0.4
mmの薄鋼板を600〜800℃に通電加熱して連続焼
鈍する場合には、高温側ロールとの接触による板温降下
量(ΔT、℃)を板厚(t、mm)との関係式(1)数
1を満足する温度とすれば形状不良の発生を防止でき
る。そして、この板温降下量は、高温側の通電ロールを
加熱することにより制御することができる。
【0010】
【数1】 ΔT≦90(t/0.4)2 −70(t/0.4)+80 …(1)
【0011】そこで、本発明の通電加熱装置は、高温側
すなわち加熱終了側の通電ロールを仕切りにより他の部
分から熱的および雰囲気的に切り離したロール室内に置
き、その室内にヒーターを設けることにより被加熱金属
帯の温度降下量の制御を可能とする。前述の例のように
高温側ロールとの接触による板温降下量を(1)式を満
足する温度とする場合には、被加熱金属帯の高温側ロー
ルにおける温度降下量が(1)式を満足しないときは、
ヒーターでロール室内の雰囲気温度を上昇させることに
より通電ロールを加熱してやり、温度降下量を(1)式
を満足する温度に制御するのである。これは特に高温側
通電ロールの温度がまだ低い操業開始時や、金属帯の加
熱温度の設定値を高温側へ変更した場合に有効である。
なお、ヒーターの加熱能力の強弱は電流値等を調整する
ことにより容易に制御することができる。また、ヒータ
ーにより雰囲気温度を上昇させて通電ロールを加熱する
のは、誘導加熱装置で通電ロール自体を直接加熱する場
合に比較して応答性の点では遅くなるが、加熱温度の設
定値を頻繁に変更しない限り支障は生じない。
【0012】金属帯の形状不良発生を防止するため通電
ロールを加熱すると、加熱された通電ロールは入側の通
電ロールに比較して雰囲気による損耗が速く進行するこ
とになる。これは特殊な材質の通電ロールを用いる場合
には特に問題となる。本発明の通電加熱装置では、ロー
ル室内は他の部分から雰囲気的に切り離されており、雰
囲気制御が可能であるため、ヒーターによる加熱と併せ
てロール室内を不活性雰囲気に保つことにより、損耗を
減少させることができる。
【0013】
【実施例】図1に本発明装置の実施例を示す。金属帯1
を環状トランス4内を貫通させ、環状トランス4の前で
通電ロール2、後で通電ロール3で挟持し、通電ロール
2および通電ロール3を導電性部材5で接続し、金属帯
1、通電ロール2、3、および導電性部材5で閉回路を
構成してある。そして、環状トランス4には外部より交
流電流を通し、前記閉回路に誘導電流を発生させ、金属
帯1自体のジュール熱により金属帯1を通電加熱する。
【0014】高温側の通電ロール3は仕切り6により他
の部分から切り離したロール室7内に置き、その室内に
ヒーター8を設けている。そして、温度計9、10によ
り通電ロール3の前後の金属帯1の温度を測定し、所望
の温度になるよう加熱を行うことができる。また、仕切
り6の金属帯1側にはシール装置11を設けてロール室
7内の雰囲気を外部から遮断し、雰囲気ガス供給管12
からN2 やH2 等を供給してロール室7内の雰囲気を制
御することができる。
【0015】なお、図1に示した通電加熱装置は環状ト
ランス4に外部より交流電流を通して誘導電流を発生さ
せるものであるが、本発明はこれだけでなく、特公昭6
0−26818号公報に記載されている外部電源方式の
通電加熱装置にも採用することができる。この場合は、
環状トランス4を除去し、導電性部材5に直接外部電源
を接続すればよい。
【0016】
【発明の効果】本発明により、金属帯の通電加熱におい
て高温側の通電ロールとの接触冷却による形状不良やス
パークの発生を防止することができ、操業の安定化と高
品質な金属帯の製造が可能となる。また、高温側の通電
ロールの損耗を減少させて通電ロールの長寿命化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通電加熱装置の例を示す図である。
【図2】加熱温度および板温降下量が鋼板形状に及ぼす
影響を示す図である。
【図3】板厚および板温降下量が鋼板形状に及ぼす影響
を示す図である。
【符号の説明】
1 金属帯 2 通電ロール 3 通電ロール 4 環状トランス 5 導電性部材 6 仕切り 7 ロール室 8 ヒーター 9 温度計 10 温度計 11 シール装置 12 雰囲気ガス供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 英雄 兵庫県姫路市広畑区富士町1 新日本製 鐵株式会社 広畑製鐵所内 (56)参考文献 実開 昭61−82953(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/40,9/62 H05B 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電ロールを介して金属帯に電流を通
    し、ジュール熱により金属帯を加熱する金属帯の通電加
    熱装置において、高温側の通電ロールを仕切りにより他
    の部分から切り離したロール室内に置き、その室内にヒ
    ーターを設けるとともに、その室内の雰囲気を制御する
    雰囲気制御手段を設けたことを特徴とする金属帯の通電
    加熱装置。
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