JPH0790391A - 鋼板の連続焼鈍方法 - Google Patents
鋼板の連続焼鈍方法Info
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- JPH0790391A JPH0790391A JP5250896A JP25089693A JPH0790391A JP H0790391 A JPH0790391 A JP H0790391A JP 5250896 A JP5250896 A JP 5250896A JP 25089693 A JP25089693 A JP 25089693A JP H0790391 A JPH0790391 A JP H0790391A
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Abstract
く、かつ応答性良く鋼板を加熱する。 【構成】 鋼板1を連続焼鈍する際、少なくとも600
℃以上の高温領域では鋼板1に通電ロール5、8を介し
て電流を流し、ジュール熱により鋼板1を加熱する。 【効果】 高温領域において加熱速度、加熱効率が大幅
に向上し、焼鈍設備をコンパクト化することができる。
温度制御の応答性が良く、条件変更時の通板スケジュー
ル制約も解消することができる。
Description
し、特に連続焼鈍の高温領域における加熱方法の改善に
関する。
ており、加工性に乏しい。そのため、焼鈍により回復、
再結晶、粒成長させ、加工性を改善する必要がある。特
に、連続焼鈍は、コイル焼鈍に比較すると、連続するス
トリップに対して均一な処理が可能になって均質な材質
を得ることができ、処理時間が短く、工程日数を大幅短
縮することができる等の点で優れている。
を再結晶温度以上まで連続的に加熱し、必要に応じて均
熱し、その後連続的に冷却する必要がある。そして、加
熱方法としては直火型無酸化加熱、輻射管加熱、間接電
気加熱などがあり、実際の設備には輻射管加熱を採用し
たものが多い。
型無酸化加熱、輻射管加熱、間接電気加熱などの加熱方
法の原理は、高温の加熱源と低温の被加熱体との間の温
度差に基づく伝熱であり、被加熱体である鋼板に対して
加熱源、たとえば輻射管のほうが高温でなければ鋼板を
加熱することはできない。そうすると、鋼板の温度が低
い間は加熱源との温度差が比較的大きく、加熱速度もあ
る程度確保できるが、鋼板の温度が高くなってくると加
熱源との温度差が小さくなり、加熱速度が遅くならざる
を得ない。そこで、鋼板を十分に加熱するためには、加
熱源の温度を鋼板の加熱目標温度に対して十分に高くす
るか、加熱炉を長くしたり通板速度を遅くしたりして鋼
板が加熱炉を通過する時間を長くしなければならず、省
エネルギーや設備のコンパクト化という要求に反して効
率が悪くなる。さらに、鋼板の加熱目標温度の設定値を
変更する場合には、加熱源の温度や通板速度を変更する
必要があり、熱慣性が大きくなる等により温度制御の応
答性も悪くならざるを得ない。
管加熱による温度制御の応答性の悪さに起因する設備能
力の低下とエネルギーの浪費の問題を解決するために、
連続焼鈍炉の加熱帯近傍に誘導加熱部を設けた連続焼鈍
炉が記載されている。誘導加熱は鋼板自体に渦電流を発
生させ、ジュール熱によって鋼板を加熱するものであっ
て、鋼板に直接エネルギーを供給するため効率が良く、
応答も早いので、鋼板サイズの変更等に対しても応答性
良くかつ高精度で追従することができるとされている。
ー点(磁気変態点)を有しており、600℃付近から磁
気特性が急速に低下してキュリー点を越えると完全に強
磁性体から常磁性体に変わる。そのため、誘導加熱も6
00℃付近から高温領域では非常に効率が低下してしま
うので、そのような高温領域で誘導加熱を採用すること
はできない。
板の連続焼鈍の高温領域においても効率良く、かつ応答
性良く鋼板を加熱することができる鋼板の連続焼鈍方法
を提供する。
連続焼鈍する際、少なくとも高温領域では鋼板に通電ロ
ールを介して電流を流し、ジュール熱により鋼板を加熱
する通電加熱を採用することを特徴とする鋼板の連続焼
鈍方法である。通電加熱開始温度までの加熱、すなわち
高温領域に達するまでの加熱には特に限定はなく、直火
型無酸化加熱、輻射管加熱、間接電気加熱などを採用し
ても構わないし、ガス加熱または誘導加熱を採用するこ
ともできる。また、最初から通電加熱を採用することも
できる。通電加熱としては、鋼板に通電ロールを介して
外部電源から直接通電する方法の他、鋼板を環状トラン
ス内を貫通させ、環状トランスに交流電流を流して鋼板
に誘導電流を発生させることにより通電加熱する方法も
採用できる。なお、ここで高温領域とは、磁気特性が急
速に低下するキュリー点近傍以上の高温領域、すなわち
600℃を越える高温領域を意味している。
領域の加熱に通電加熱を採用することとした。通電加熱
とは、鋼板と通電ロールとを含む閉回路を形成し、その
閉回路に電流を流すことにより鋼板自体のジュール熱で
鋼板を加熱するもので、特公昭60−26818号公報
に記載されているように、鋼板に通電ロールを介して外
部電源から直接通電する方法と、特開平1−14203
2号公報や特開平1−187789号公報に記載されて
いるように、環状トランスを貫通する鋼板通路の前後に
通電ロールを設け、両通電ロールを導電性部材で接続し
て鋼板、通電ロールおよび導電性部材により閉回路を構
成し、環状トランスに外部電源から交流電流を通電する
ことにより前記閉回路を二次コイルとして誘導電流を発
生させる方法とがあるが、本発明はいずれも採用可能で
ある。
はなく、鋼板自体のジュール熱を利用して加熱するた
め、高温領域でも加熱速度が遅くなる問題はなく、むし
ろ、高温では鋼板の抵抗値が高くなるため急速加熱に有
利である。そして、通電加熱の加熱速度は非常に速く、
数1に加熱速度H.R.と線電流密度φおよび板厚tと
の関係を示すように、定数Kが0.06で板厚tが0.
15〜0.4mmのときに40A/mmの電流φを流せ
ば、加熱速度H.R.=600〜4267℃/secと
いうように4000℃/secを越える急速加熱さえ可
能である。加熱目標温度の設定値を変更する場合にも、
電流値を調整することにより対応できるので、熱慣性が
なく、温度制御の応答性は非常に良い。同様に、鋼板の
寸法や通板速度の変更等の条件の変更に対しても電流値
を調整することにより対応可能である。また、誘導加熱
と異なり磁気特性の低下の影響を受けないため、キュリ
ー点近傍以上の高温領域、すなわち600℃を越える高
温領域でも効率が悪くなることはない。
加熱帯2による連続焼鈍設備を改良して高温領域の加熱
に相当する部分に環状トランス7を用いる通電加熱装置
を設け、500℃までの加熱には輻射管加熱を採用し、
その後通電加熱を採用することにした。つまり、輻射管
加熱で鋼板を常温から500℃まで加熱するときの加熱
速度(たとえば、板厚0.4mmの場合で50℃/se
c)は、鋼板を500℃から800℃まで加熱する場合
の加熱速度の2.5倍になるため、500℃までは輻射
管加熱で十分であると考えたのである。通電加熱装置の
後は冷却帯10としているが、均熱が必要な場合は均熱
帯を設ければよい。
よる連続焼鈍設備の一部を改良するだけで、高温領域に
おいても加熱速度が遅くなることなく、効率が良く応答
性の良い加熱が可能となる。
加熱装置11を備えて、通電加熱開始温度までの加熱に
誘導加熱を採用する例である。誘導加熱も磁気特性の低
下が問題とならないたとえば500℃以下では十分採用
でき、図1に示すように輻射管加熱を採用した場合より
も高速加熱が可能である。また、焼鈍条件の変更に対し
ては、通電加熱および/または誘導加熱の電流値を調整
することにより容易に対応することができ、全体として
非常に効率の良い加熱が可能となる。
いて加熱速度、加熱効率が大幅に向上し、焼鈍設備をコ
ンパクト化することができる。また、熱慣性がないので
温度制御の応答性が良く、板厚、板幅、焼鈍温度等の条
件変更時の通板スケジュール制約も解消することができ
る。
る。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 鋼板を連続焼鈍する際、少なくとも高温
領域では鋼板に通電ロールを介して電流を流し、ジュー
ル熱により鋼板を加熱する通電加熱を採用することを特
徴とする鋼板の連続焼鈍方法。 - 【請求項2】 通電加熱開始温度までの加熱にはガス加
熱または誘導加熱を採用する請求項1記載の鋼板の連続
焼鈍方法。 - 【請求項3】 鋼板を環状トランス内を貫通させ、環状
トランスに交流電流を流して鋼板に誘導電流を発生させ
ることにより通電加熱する請求項1または2記載の鋼板
の連続焼鈍方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5250896A JPH0790391A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 鋼板の連続焼鈍方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5250896A JPH0790391A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 鋼板の連続焼鈍方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0790391A true JPH0790391A (ja) | 1995-04-04 |
Family
ID=17214644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5250896A Pending JPH0790391A (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 鋼板の連続焼鈍方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0790391A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997000975A1 (fr) * | 1995-06-23 | 1997-01-09 | Nippon Steel Corporation | Procede de recuit en continu de toles d'acier laminees a froid et equipement correspondant |
JP2007248178A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Jfe Steel Kk | 放射温度計の指示値異常検出方法及びその検出装置 |
-
1993
- 1993-09-14 JP JP5250896A patent/JPH0790391A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997000975A1 (fr) * | 1995-06-23 | 1997-01-09 | Nippon Steel Corporation | Procede de recuit en continu de toles d'acier laminees a froid et equipement correspondant |
KR100221789B1 (ko) * | 1995-06-23 | 1999-09-15 | 아사무라 타카싯 | 냉연 강판의 연속 소둔 방법 및 설비 |
JP2007248178A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Jfe Steel Kk | 放射温度計の指示値異常検出方法及びその検出装置 |
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