JPH11293230A - 止水材及びその製造方法 - Google Patents

止水材及びその製造方法

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JPH11293230A
JPH11293230A JP10096334A JP9633498A JPH11293230A JP H11293230 A JPH11293230 A JP H11293230A JP 10096334 A JP10096334 A JP 10096334A JP 9633498 A JP9633498 A JP 9633498A JP H11293230 A JPH11293230 A JP H11293230A
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water
composition
stopping
petroleum wax
clay
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JP10096334A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Nakayama
芳和 中山
Kazu Nakatani
和 中谷
Hiromichi Sugiyama
博道 杉山
Yuji Kawaguchi
祐司 川口
Takeshi Nakamura
武司 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konishi Co Ltd
Yamauchi Corp
Kunimine Industries Co Ltd
Original Assignee
Konishi Co Ltd
Yamauchi Corp
Kunimine Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い止水性、長期安定性、自己シール性に優
れ、かつ可撓性、粘着性を有し、施工時の下地追従性に
も優れると共に、施工に耐えられる強度を持ち、施工後
に変形或いは脱落が生じない止水材を提供する。 【解決手段】 石油系ワックス20〜90重量%及び水
膨潤性を有する粘土80〜10重量%からなる組成物と
該組成物の受容が可能な可撓性物質とを一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、止水材及びその製
造方法に関し、さらに詳しくは、高止水性、長期安定
性、自己シール性を備え、作業効率のよい、土木や建築
の構造物等の止水のために用いられる止水材及びその製
造法に関する。特に、本発明は、可撓性と強度を兼ね備
え、膨潤する前から水密性を発揮し、止水材同士の継ぎ
目の一体化が容易に行える止水材及びその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、土木や建築構造物におけるコンク
リート打継部、コンクリートと他の部材の施工上のジョ
イント部、又はコンクリート二次製品の継手部等の被止
水箇所、特に地下構造物の漏水防止・止水には、アスフ
ァルト系、ゴム系、樹脂系等の有機系材料を用いた止水
材が用いられている。又、吸水性樹脂をゴム等に混合し
て、吸水時の膨脹圧により止水する材料も用いられてい
る。更に、その他の止水材として無機系材料を用いた止
水材があり、セメント系のように硬化するものと、スメ
クタイト系のものが用いられている。従来の有機系止水
材、すなわちアスファルト系、ゴム系、樹脂系等の止水
材は、その置かれている環境により劣化し、又地中のバ
クテリアにより分解される等、経時的に止水性能が低下
し、長期にわたって初期の止水効果を保持することは材
質的に問題があった。又、吸水性樹脂をゴム等に混合し
たものは、吸水して膨脹することにより止水性に優れる
が、経時的に吸水性樹脂が流失し易く、それに伴い膨脹
圧が低下して止水能力が落ちることが指摘されている。
又、無機系止水材であってもセメント系止水材のように
施工後に養生を必要とする止水材においては、施工後に
完全に硬化するまでに一定の時間が必要なので、施工時
及び施工後の天候の影響が問題となり、作業上様々な制
約がある。
【0003】一方、スメクタイト系のものとしては、吸
水により膨潤する性質を有するベントナイトを用いた止
水材が知られている。ベントナイトを用いた止水材とし
ては、例えば、ベントナイトを粉末若しくは粒状物の状
態でそのまま施工して用いるか、ベントナイトの粉末若
しくは粒状物を段ボール、不織布、織布等に充填若しく
は挟持させるか、ベントナイトを接着剤や樹脂で固めた
止水パネル、止水シート若しくは止水ロープとして用い
ている。しかし、これらの従来の止水材では、ベントナ
イトの欠落、偏在が起こり、又、可撓性を有しないた
め、複雑な形状の下地に追従することが難しく、被止水
下地面が粗面である場合や段差があるような複雑な形状
である場合において、下地と密着させることができない
ため、下地表面を事前に平滑に処理する必要があった。
又、施工時に止水材が下地に追従しにくく、止水材中の
ベントナイト粒子間に空隙が存在するために、ベントナ
イトが吸水して膨潤するまでの間、止水材と下地間若し
くはベントナイト粒子間には間隙(空隙)が存在し、膨
潤した止水材がその空隙を閉塞するまでの間は止水効果
が得られなかった。
【0004】そこで、これらの施工性、止水効果の問題
を解決するために、ベントナイトと油等を混練して油粘
土状にした止水材が提案されている。これらの油粘土状
ベントナイト止水材は、可撓性を有するため被下地面に
密着することができて、止水材と下地間若しくはベント
ナイト粒子間にはほとんど空隙が存在しないいため、施
工直後から止水効果が期待でき、ベントナイトの膨潤性
に基づく自己シール性を有する優れた止水効果が得られ
るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記油
粘土状ベントナイト止水材は、止水効果は高いものの、
強度がないため、施工中等において施工しにくかった
り、地下水圧が高く、目開きが大きいような施工箇所に
おいては施工後に変形或いは脱落することがあり、止水
効果が低下することがあった。更に、上記油粘土状ベン
トナイト止水材は含有している油状液体が水中及び土中
に拡散するために環境上問題があるあると共に、油状液
体の分離、脱落により所定の性能を長時間維持すること
が困難である。このように、これら従来の止水材はそれ
ぞれ一長一短が有り、施工性、密着性、変形性の総てを
満足することができない。
【0006】本発明は、高い止水性、長期安定性、自己
シール性に優れ、かつ可撓性、粘着性を有し、施工時の
下地追従性に優れ施工性にも優れる止水材及びその製造
法を提供することを目的とする。又、本発明は、施工に
耐えるれる強度を持ち、施工後に変形或いは脱落が生じ
ない止水材及びその製造法を提供することを他の目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、止水能力
に優れるベントナイト等の水膨潤性粘土に着目し、鋭意
検討を重ねた結果、それに石油系ワックスを配合して得
た組成物と該組成物の受容が可能な可撓性物質とを一体
化したものが、本発明の目的を達成し得ることを見出だ
して本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、石油系ワックス及び
水膨潤性を有する粘土を含む組成物と該組成物の受容が
可能な可撓性物質とが一体化した止水材を要旨とする。
又、本発明の止水材は、上記組成物が上記石油系ワック
ス20〜90重量%及び上記水膨潤性を有する粘土80
〜10重量%、更に好ましくは上記組成物が上記石油系
ワックス30〜80重量%及び上記水膨潤性を有する粘
土70〜20重量%、を含むことを特徴とする。又、本
発明の止水材は、上記石油系ワックスがペトロラタムで
あることを特徴とする。又、本発明の止水材は、上記水
膨潤性を有する粘土がベントナイトであることを特徴と
する。又、本発明の止水材は、上記可撓性物質が不織
布、織布又はスポンジであることを特徴とする。
【0009】更に、本発明は、石油系ワックス及び水膨
潤性を有する粘土を含む組成物の溶融液を該組成物の受
容が可能な可撓性物質に含浸することを特徴とする上記
組成物と上記可撓性物質とが一体化した止水材の製造方
法を要旨とする。又、本発明の止水材の製造方法は、上
記組成物が上記石油系ワックス20〜90重量%及び上
記水膨潤性を有する粘土80〜10重量%、更に好まし
くは上記組成物が上記石油系ワックス30〜80重量%
及び上記水膨潤性を有する粘土70〜20重量%、を含
むことを特徴とする。又、本発明の止水材の製造方法
は、上記石油系ワックスがペトロラタムであることを特
徴とする。又、本発明の止水材の製造方法は、上記水膨
潤性を有する粘土がベントナイトであることを特徴とす
る。又、本発明の止水材の製造方法は、上記可撓性物質
が不織布、織布又はスポンジであることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の止水材を構成する組成物
の一成分である石油系ワックスとしては、パラフィンワ
ックス、微晶ろう(マイクロクリスタリンワックス)及
びペトロラタムが挙げられるが、特に常温で半固体であ
るペトロラタムが好適である。このような石油系ワック
スは、化学的に不活性であり、土中の環境因子やバクテ
リア等による分解、劣化を低減でき、長期にわたって担
体としての機能を保持できる。又、石油系ワックスは単
独で用いても良く、他物質と混合して用いても良い。他
物質としては、プロセスオイル、流動パラフィンとも呼
ばれるパラフィン油等の鉱油が挙げられる。鉱油は石油
系ワックスに対して0〜20重量%の範囲で用いられ
る。又、みつろう、羊毛ろう、木ろう等の天然ワック
ス、低分子ポリエチレン及びこれらの誘導体等の合成ワ
ックス等を必要に応じて配合することができる。
【0011】上記組成物の一成分である水膨潤性を有す
る粘土には、天然又は合成の、水膨潤性を有する粘土か
ら選ばれる少なくとも1種の粘土が用いられる。このよ
うな粘土としては、未変性のものでも変性したものでも
良いが、ベントナイト、ヘクトライト等のスメクタイト
系粘土及び水膨潤性雲母から選ばれる少なくとも1種が
好ましい。これらの内、ベントナイトは、天然に産する
無機系の粘土であるため安全性に優れ、かつ土中の微生
物に分解されることがなく長期的に安定で、高い止水効
果を保持でき、又低価格であるので、特に好ましい粘土
である。本発明の止水材においては、前記粘土から選ば
れる1種の粘土を単独で、又は2種以上の粘土を用い
る。
【0012】上記組成物は、上記石油系ワックス及び上
記水膨潤性を有する粘土を含むものであるが、特に上記
石油系ワックスが20〜90重量%、上記水膨潤性を有
する粘土が80〜10重量%、更には上記石油系ワック
スが30〜80重量%、上記水膨潤性を有する粘土が7
0〜20重量%、の割合となるように両者を配合したも
のが望ましい。水膨潤性を有する粘土が80重量%を超
えると、組成物が適正な柔軟性を保つことができにく
く、塊状になり易く、10重量%未満では、充分な止水
効果を発揮できにくくなり好ましくない。
【0013】上記組成物は、上記石油系ワックス及び上
記水膨潤性を有する粘土を、好ましくは上記の混合割合
になるように、配合することにより得られるが、上記石
油系ワックスが溶融する温度以上の温度で、両者が均一
に分散するように配合物を充分に混合するのが望まし
い。又、上記組成物は、その性状を改善するために、更
に必要に応じて各種物質を配合することができる。例え
ば、天然ロジン、テルペン樹脂、ロジン変性樹脂、石油
樹脂、天然ゴム、合成ゴム等の天然若しくは合成樹脂、
ゴム等を配合すれば、上記組成物に耐熱性、密着性、可
撓性、粘着性等を付与することができる。一例を挙げれ
ば、上記組成物の温度依存性を改良する目的から、アタ
クチックポリプロピレン、ポリブテン等のポリマーを添
加するのが好ましい。それらポリマーの添加量は、石油
系ワックスに対して0〜20重量%となる範囲とするの
が望ましい。その他、シリカ、タルク、クレー、炭酸カ
ルシウム、けいそう土、アルミナ等の無機充填剤や増粘
剤等も適宜配合することができる。
【0014】本発明の止水材は、上記組成物とそれを受
容することが可能な可撓性物質とが一体化したものであ
る。上記可撓性物質としては、織布、不織布、フェル
ト、スポンジ、紙、金属綿、グラスウール、カーボンウ
ール、セラミックウール等が使用可能であるが、これら
の中でも織布、不織布及びスポンジ、特に不織布が好適
である。不織布は各種のものが使用できるが、交絡した
繊維を糸で縫い合わせたステッチボンドタイプのもの
が、軽くて、縫った方向の強度が大きいことから特に好
ましい。
【0015】上記組成物と上記可撓性物質とを一体化し
て本発明の止水材とする方法は、上記組成物の一成分の
石油系ワックスの溶融、凝固の性質を利用して、加熱溶
融した上記組成物を上記可撓性物質に含浸した後、冷
却、凝固する方法が推奨される。上記含浸する方法は、
上記組成物の溶融液に上記可撓性物質を浸漬する方法が
好適である。
【0016】上記のようにして製造される本発明の止水
材の形状は任意であるが、その形状を例示すると、テー
プ状、シート状、紐状、ブロック状等が挙げられる。そ
のような形状の止水材にするには、得られた止水材を加
工してそのような形状にしても良く、そのような形状に
した上記可撓性物質を用いて止水材としても良い。又、
上記テープ状、シート状等に成形された本発明の止水材
同士を接合する際は、重ね合わせるか、突き付けた部分
を指で均すだけで、組成物が融着するため、連続した一
体化が可能である。
【0017】本発明の止水材は、上記の構成を採ること
から密着性に優れており、従ってそのまま止水箇所に使
用することができるが、必要に応じて接着剤を使用して
止水材を止水箇所に取り付けることができることは言う
までもない。又、本発明の止水材は、その外面にフィル
ム、シート、プレート等の他部材層を必要に応じて設け
ることができる。
【0018】本発明の止水材は、可撓性、粘着性を有
し、かつ充分な強度を有し、施工時にコンクリート打継
部等の被止水下地面の複雑な形状に追従し、下地と密着
させることが可能であり、形状の維持も容易であること
から極めて作業性に優れた止水材である。本発明の止水
材は、施工直後に下地に密着することによる水密性と、
吸水して膨潤することによる自己シール性の二重の止水
効果がある。更に、本発明の止水材は、止水材の変形或
いは脱落がないため、継手目地等の目開きが大きい箇所
や、水圧が高く湧水量の多いような過酷な条件下におい
ても長期的に安定した止水効果を発揮することができ
る。
【0019】打継部、ジョイント部、継手部、補修箇所
等の被止水箇所に連続して設置された本発明の止水材
は、不透水層を形成し、又吸水膨潤することにより、長
期間にわたり、完全に水の浸入を遮断することができ
る。更に、本発明の止水材は、被止水下地面が粗面であ
る場合、或いは段差があるような複雑な形状である場合
においても、下地面を平滑に処理する必要がなく、又、
レイタンス層が存在する場合や、微細なクラックが存在
するような場合においても、止水材の持つ膨潤効果と、
目詰め効果により、完全な止水が可能である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、実施例及び比較例における物性の測定法及び
評価法は、以下の方法に従った。針入度 JIS K 2207の針入度試験に基づく方法。流下点 JIS Z 1902の耐熱性試験に準ずる方法。 幅50mm、長さ500mmの試料を50A(JIS
G 3452に規定する呼び径)の鋼管に巻き付け40
℃の恒温槽中に24時間静置して、ペトロラタムの流下
の様子を観察する。温度を5℃毎上昇し、各々24時間
静置して観察する。ペトロラタムの流下のあった温度を
測定値とする。粘着力 JIS Z 1902の粘着力に基づく方法。 規定大きさの試験片を規定通り金属板に張り付け、5k
gのローラで圧着する。引張試験機で300mm/分の
速度で引っ張り、剥がれた時の荷重を読み取る。耐寒作業性 JIS Z 1902の耐熱性試験に準ずる方法。 幅50mmの試料を−10℃及び−20℃の温度で24
時間放置し、50A(上記と同じ)の鋼管に巻き付け、
テープの切れ、亀裂の発生及びテープ同士の融着の程度
を観察する。下記の基準で評価する。 ○:異常なし。 △:亀裂の発生はないが、融着の程度があまり良くな
い。膨潤性 円筒形(内径26mm、高さ50mm)のアクリル樹脂
製セルの下部10mmに試料を充填する。試料上部を水
で満たし、蒸発しないように蓋をして、25℃の恒温槽
に24時間放置し、試料の高さを計測する。下記の基準
で評価する。 ○:試料の高さが12mm以上。膨潤性有り。 ×:試料の高さが12mm未満。膨潤性無し。止水性 図1、図2及び図3により説明する。モールドに生コン
クリートを打設し、一週間養生した後、脱型して下部コ
ンクリートブロック2(直径125mm、高さ50m
m)を作成する。又、下部コンクリートブロック2の中
心部には直径5mmの通水孔5を設ける。試料1を幅3
0mmにカットし、下部コンクリートブロック2の上面
に設置する。この試料設置面が打継部4となるように、
下部コンクリートブロック2と同じサイズの上部コンク
リートブロック3を打設する。更に一週間養生した後、
上・下部コンクリートブロック3、2をアクリル樹脂製
円筒水槽6内に支持枠11により固定し、水槽6をフラ
ンジ7により密閉した。水槽6に注水口8から水を入
れ、コンクリートブロック3、2を水没させ、窒素ガス
ボンベ9からの窒素ガスにより水槽6内を段階的に5k
gf/cm2 まで加圧し、試験開始直後及び3日後に排
水口10から流出する漏水量を測定する。
【0021】(実施例1)加熱溶融したペトロラタム
(25℃におけるちょう度290、融点60℃のもの)
100部(重量部:以下同じ。)を撹拌しながら、ベン
トナイト(商品名クニゲルV1,クニミネ工業(株)
製)70部及びシリカ10部を加え、均一に混合する。
この溶融した組成物を含浸槽に入れ、目付重量100g
/m2 のポリエステル製不織布を浸漬して組成物を含浸
させる。不織布をを引上げ、厚さ約1.5mmになるよ
うに調整して、冷却槽で冷却し固化せしめた後、ロール
状に巻き取りシートを作製する。なお、このシートを所
定の寸法にスリットすることにより、テープにすること
もできる。得られるシート又はテープから、前記試験法
に則り試料を作成すると共に、それらの物性を前記試験
法により測定し、それらの結果を表1に示した。
【0022】(実施例2)加熱溶融したペトロラタム9
0部及びプロセスオイル10部を撹拌しながら、ベント
ナイト80部及びシリカ10部を加え、均一に混合す
る。この溶融した組成物を用いた以外は、実施例1と同
様にしてシートを作製した(テープの作製も同様)。得
られるシート又はテープから、前記試験法に則り試料を
作成すると共に、それらの物性を前記試験法により測定
し、それらの結果を表1に示した。更に、止水材の止水
性を前記試験法により測定し、その結果を表2に示し
た。なお、ブランクとして止水材を用いない場合につい
て、同様に止水試験を行いその結果も併せて表2に示し
た。
【0023】(実施例3)加熱溶融したペトロラタム1
00部を撹拌しながら、ポリブテン(商品名ポリブテン
2000H、出光石油化学(株)製)10部、ベントナ
イト80部及びシリカ10部を加え、均一に混合する。
この溶融した組成物を用いた以外は、実施例1と同様に
してシートを作製した(テープの作製も同様)。得られ
るシート又はテープから、前記試験法に則り試料を作成
すると共に、それらの物性を前記試験法により測定し、
それらの結果を表1に示した。
【0024】(実施例4)加熱溶融したペトロラタム1
00部を撹拌しながら、アタクチックポリプロピレン
(APP)(商品名APAO UT2104、宇部レキ
セン(株)製)10部及びベントナイト80部を加え、
均一に混合する。この溶融した組成物を用いた以外は、
実施例1と同様にしてシートを作製した(テープの作製
も同様)。得られるシート又はテープから、前記試験法
に則り試料を作成すると共に、それらの物性を前記試験
法により測定し、それらの結果を表1に示した。
【0025】(比較例1)加熱溶融したペトロラタム9
0部及びプロセスオイル10部を撹拌しながら、炭酸カ
ルシウム100部を加え、均一に混合する。この溶融し
た組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてシート
を作製した(テープの作製も同様)。得られるシート又
はテープから、前記試験法に則り試料を作成すると共
に、それらの物性を前記試験法により測定し、それらの
結果を表1に示した。
【0026】(比較例2)加熱溶融したペトロラタム9
0部及びプロセスオイル10部を撹拌しながら、クレー
100部を加え、均一に混合する。この溶融した組成物
を用いた以外は、実施例1と同様にしてシートを作製し
た(テープの作製も同様)。得られるシート又はテープ
から、前記試験法に則り試料を作成すると共に、それら
の物性を前記試験法により測定し、それらの結果を表1
に示した。更に、止水材の止水性を前記試験法により測
定し、その結果を表2に示した。
【0027】
【表1】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明の止水材は、可撓性を有し、かつ
適度な強度と粘着性を有するため、どのような形状の被
止水箇所にも適用できると共に、該止水材同士の継ぎ目
においてそれら該止水材は容易に一体化するために、現
場で用いる際の作業性、施工性に優れ、継ぎ目において
さえも連続して連続して均一の止水性能を発揮すること
ができる。又、止水性能を担うものが膨潤性粘土である
ため、耐久性に優れ半永久的な止水性が期待でき、被止
水箇所に亀裂等の間隙が生じた際も吸水して膨潤した止
水材が間隙に充填して完全に漏水を防止する自己シール
性を有する。更に、石油系ワックスが疎水性であり、水
に溶解しないことから水中及び土中への浸透、拡散を極
力抑制することができ、該ワックスは分解や劣化しにく
いので、止水材を長期間使用することができる。該止水
材を構成する石油系ワックスは、マトリックスとしてベ
ントナイト粒子の回りにほとんど間隙なく存在し、水を
遮断する機能を有することから、その水の侵入の初期に
おいて、一旦水の動きを止めることができ、従って止水
工事の開始時から止水効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料設置時の下部コンクリートブロックの上面
図である。
【図2】上・下部コンクリートブロックの縦断面図であ
る。
【図3】止水試験装置の模式図である。
【符号の説明】
1 試料 2 下部コンクリートブロック 3 上部コンクリートブロック 4 打継部 5 通水孔 6 水槽 7 フランジ 8 注水口 9 窒素ガスボンベ 10 排水口 11 支持枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 91/08 C08L 91/08 E04B 1/684 E04B 1/68 A // C08L 91:00 K (72)発明者 中谷 和 愛知県海部郡佐屋町大字稲葉字米野212− 3 (72)発明者 杉山 博道 福島県いわき市小名浜住吉字飯塚31−1 (72)発明者 川口 祐司 千葉県松戸市小金原九丁目7番17号 (72)発明者 中村 武司 東京都葛飾区青戸三丁目26番3号

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石油系ワックス及び水膨潤性を有する粘
    土を含む組成物と該組成物の受容が可能な可撓性物質と
    が一体化した止水材。
  2. 【請求項2】 上記組成物が、上記石油系ワックス20
    〜90重量%及び上記水膨潤性を有する粘土80〜10
    重量%を含むことを特徴とする請求項1記載の止水材。
  3. 【請求項3】 上記石油系ワックスが、ペトロラタムで
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の止水材。
  4. 【請求項4】 上記水膨潤性を有する粘土が、ベントナ
    イトであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の止水材。
  5. 【請求項5】 上記可撓性物質が、不織布、織布又はス
    ポンジであることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載の止水材。
  6. 【請求項6】 石油系ワックス及び水膨潤性を有する粘
    土を含む組成物の溶融液を該組成物の受容が可能な可撓
    性物質に含浸することを特徴とする上記組成物と上記可
    撓性物質とが一体化した止水材の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記組成物が、上記石油系ワックス20
    〜90重量%及び上記水膨潤性を有する粘土80〜10
    重量%を含むことを特徴とする請求項6記載の止水材の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 上記石油系ワックスが、ペトロラタムで
    あることを特徴とする請求項6又は7記載の止水材の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 上記水膨潤性を有する粘土が、ベントナ
    イトであることを特徴とする請求項6ないし8のいずれ
    かに記載の止水材の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記可撓性物質が、不織布、織布又は
    スポンジであることを特徴とする請求項6ないし9のい
    ずれかに記載の止水材の製造方法。
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