JPH11293183A - 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された水中構造物または船舶、並びに水中構造物または船舶外板の防汚方法 - Google Patents
防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された水中構造物または船舶、並びに水中構造物または船舶外板の防汚方法Info
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- JPH11293183A JPH11293183A JP10100998A JP10100998A JPH11293183A JP H11293183 A JPH11293183 A JP H11293183A JP 10100998 A JP10100998 A JP 10100998A JP 10100998 A JP10100998 A JP 10100998A JP H11293183 A JPH11293183 A JP H11293183A
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Abstract
キサン及び/又はポリオキシアルキレンをグラフトして
なるグラフト共重合体10〜99重量%、および(b)
式:RxSi(R1-OR2)yO(4ーx-y)/2{Rは、水素原
子、炭素数1〜10のアルキル基等、R1は炭素数1〜
10の2価脂肪族炭化水素基等。R2は炭素数1〜6の
低級アルキル基、xおよびyは特定の範囲にある。}で
表されるモノマーを(共)重合してなり、数平均分子
量、粘度が特定の範囲にあり、その分子末端にアルコキ
シ基を有するシリコーンを樹脂固形分として、1〜90
重量%((a)+(b)=100重量%)を含有する防汚塗料
組成物。 【効果】 塗膜強度に優れ、水中構造物・船舶等への水
棲生物の付着防止に有効で、補修時には簡単に該塗膜を
除去でき、また防汚塗膜表面へ重ね塗りすれば密着性に
優れた塗膜を形成でき、貯蔵安定性に優れる。
Description
防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された水中構造物または船
舶、水中構造物または船舶外板の防汚塗装方法に関し、
さらに詳しくは、一般的な水棲生物の通年の付着防止に
有効であり、付着防止が特に困難とされる水中構造物表
面への夏場のフジツボ等の付着防止にも効果が期待でき
る防汚塗膜を形成し得るような防汚塗料組成物、防汚塗
膜、該防汚塗膜で被覆された水中構造物または船舶、並
びに水中構造物または船舶外板の防汚方法に関する。
水中構造物用あるいは船舶用の防汚塗料には、従来、防
汚剤として有機スズ等の有機化合物が従来用いられてい
たが、近年では生体系への安全性の観点から、このよう
な防汚剤の使用が再検討されている。
錫不含の各種防汚塗料が提案されている。例えば、特
開平5-230161号公報には、ビニル系ポリマーか
らなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされたオ
ルガノポリシロキサンからなる枝ポリマー及びポリオキ
シアルキレンからなる枝ポリマーとからなるグラフト共
重合体及び該グラフト共重合体を主成分とする被覆組成
物が開示され、該組成物は海中生物付着防止塗料として
使用可能であり、該組成物からなる被膜は、耐候性、撥
水性、防汚性、離型性、潤滑性等が良好である旨記載さ
れている。
からなる被膜を、例えば発電所の給排水路表面に塗設し
海中に浸漬した場合には、藻類、フサコケムシ等の付着
防止効果はある程度認められるが、特に夏場の海中で
は、短期間にその表面にフジツボ等が付着してしまい、
生物汚損防汚塗膜としては、充分でないとの問題点があ
った。
べく鋭意研究を重ねた結果、このグラフト共重合体に、
特定のアルコキシ基含有シリコーンを配合してなる防汚
塗料組成物であって、該シリコーンが特定のモノマーを
(共)重合してなり、特定の数平均分子量、および粘度
を有し、その分子末端にアルコキシ基を有するものであ
るような防汚塗料組成物からなる塗膜は、発電所の給排
水路等に棲息、浮遊する一般的な水棲生物の付着防止に
有効であり、しかも付着防止が特に困難とされるフジツ
ボ等の付着防止にも効果が期待できることなどを見出し
て、本発明を完成するに至った。
は、 (A)反応型シリコーン樹脂組成物50〜99重量%(樹脂固
形分)及び (B)式:RxSi(R1-OR2)yO(4ーx-y)/2・・・・[I] {式[I]中、Rは、水素原子、特定のアルキル基等を
示し、R1は、エーテル基、エステル基等を示し、R
2は、特定の低級アルキル基等を示し、0.01≦x≦
4.0、0.01≦y<4.0で且つ0.02≦x+y
<4である。}で表され、数平均分子量が250〜3
0,000で、粘度が20〜50,000センチストー
クスであり、その分子末端にアルコキシ基を有するシリ
コーン樹脂1〜90重量%を含有する無毒性防汚塗料組成
物が開示され、該組成物を発電所の導水路管などのよう
な水中構造物の表面に塗設すれば、無毒で長期防汚性に
優れた塗膜を与える旨記載されている。
止に対する有効性を失い限界寿命となったとき、防汚さ
れていた構造物はメンテナンスとして再度防汚塗装を施
す必要がある。再度防汚塗装を施すには、既に寿命が来
ている防汚塗膜を一旦除去したのち改めて防汚塗装を施
すか、または既に寿命が来ている防汚塗膜上に直接、新
たな防汚塗装を重ねて施すが、該公報に記載の防汚塗料
に用いられる反応性シリコーン樹脂組成物は、液状シリ
コーンゴムであり、硬化後の塗膜はシリコーンゴムの性
質である弾性を有し、それ故に物理的な方法での塗膜の
除去は、極めて困難である。また、既存の防汚塗膜表面
に再塗装し補修しようとすると、再塗装し塗り重ねる際
の塗装条件が厳しく制限され、このような厳格な塗装条
件に従わない場合は言うまでもなく、たとえその塗装条
件に従っても、再塗装された防汚塗膜は比較的短期間に
剥離に至る可能性が高い等の問題点がある。
る反応性シリコーン樹脂組成物としては、脱アセトン、
脱オキシム、脱アルコール、脱酢酸等の反応により硬化
する液状シリコーンゴムが多く用いられるが、貯蔵安定
性に劣り、長期間保管した場合ゲル化を生ずることがあ
る。
れるシリコーン樹脂と、前記特開平5-230161号
公報に記載のグラフト共重合体とを組合わせて用いると
の技術的思想は、記載も示唆もされていない。
問題点を解決しようとするものであって、塗膜強度に優
れ、水中構造物・船舶等への一般的な水棲生物の通年の
付着防止に有効な防汚塗膜を形成でき、補修時には簡単
に該塗膜を除去でき、また防汚塗膜表面へ重ね塗りすれ
ば密着性に優れた塗膜を形成でき、しかも貯蔵安定性に
優れているような非錫系の防汚塗料組成物を提供するこ
とを目的としている。
れており環境汚染の虞が少なく、塗膜強度に優れ、水中
構造物・船舶等への一般的な水棲生物の通年の付着防止
に有効であり、補修時の塗膜の除去の簡便性と、防汚塗
膜表面への重ね塗り時の密着性とを備えた非錫系の防汚
塗膜および該防汚塗膜で被覆された水中構造物・船舶、
並びに該防汚塗料組成物を用いた船舶外板・水中構造物
表面の防汚方法を提供することを目的としている。
リマーにグラフトされたグラフトポリマーとからなるグ
ラフト共重合体であって、上記グラフトポリマーがオル
ガノポリシロキサンからなるグラフトポリマーおよびポ
リオキシアルキレンからなるグラフトポリマーを含むグ
ラフト共重合体10〜99重量%、および (b) 式:RxSi(R1-OR2)yO(4ーx-y)/2・・・・[I] {式[I]中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアル
キル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。R1
は、炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、該
2価脂肪族炭化水素基は、隣接するSi原子および/ま
たはOR2に直接結合していてもよく、エーテル基、エ
ステル基、または−NH−を介してSi原子および/ま
たはOR2に結合していてもよく、また該2価脂肪族炭
化水素基中の炭素-炭素結合間にエーテル基、エステル
基、または−NH−が介在していてもよい。
示し、xおよびyは、それぞれ0.01≦x≦4.0、
0.01≦y<4.0で且つ0.02≦x+y<4であ
る。}で表されるモノマーを(共)重合してなり、数平
均分子量が250〜30,000で、粘度が20〜5
0,000センチストークスであり、その分子末端にア
ルコキシ基を有するシリコーンを樹脂固形分として、1
〜90重量%(但し、グラフト共重合体(a)+アルコキ
シ基含有シリコーン(b)=100重量%)を含有するこ
とを特徴としている。
組成物から形成されている。本発明に係る水中構造物ま
たは船舶は、海水と接触する水中構造物または船舶外板
の表面が、上記の防汚塗料組成物を塗布硬化してなる防
汚塗膜にて被覆されていることを特徴としている。
防汚方法は、海水と接触する水中構造物または船舶外板
の表面に、上記の防汚塗料組成物を塗布し、防汚塗膜を
形成することを特徴としている。
造物・船舶等への一般的な水棲生物の付着防止に通年有
効な防汚塗膜を形成でき、補修時には簡単に該塗膜を除
去でき、また防汚塗膜表面へ重ね塗りすれば密着性に優
れた塗膜を形成でき、しかも貯蔵安定性に優れているよ
うな非錫系の防汚塗料組成物が提供される。
造物表面を被覆している塗膜は、この防汚塗料組成物か
ら形成されており環境汚染の虞が少なく一般的な水中構
造物・船舶付着生物の付着防止に通年有効であり、塗設
されたその防汚塗膜を補修する際には簡便にその塗膜を
除去でき、既存の防汚塗膜表面に重ね塗りすれば密着性
に優れる。
防汚方法では、環境汚染の恐れが少ない。
物について具体的に説明する。 [防汚塗料組成物]本発明に係る防汚塗料組成物(単
に、塗料組成物、防汚塗料ともいう)は、下記のような
特定のグラフト共重合体(a)と、下記のような特定のア
ルコキシ基含有シリコーン(b)とを含有している。
重合体(a)は、特開平5-230161号公報に記載され
ているように、ビニール系重合体からなる幹ポリマー
と、該幹ポリマーにグラフトされた枝ポリマー(グラフ
トポリマー)とからなるグラフト共重合体であって、上
記枝ポリマー(グラフトポリマー)としては、オルガノ
ポリシロキサン(イ)からなるグラフトポリマー、および
ポリオキシアルキレン(ロ)からなるグラフトポリマーが
挙げられる。
えば、ジメチルポリシロキサン、炭素数2〜10のジア
ルキルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、ジフェニルポリシロキサン、メチルトリクロロプロ
ピルポリシロキサン等が挙げられ、これらの中ではジメ
チルポリシロキサンが好ましい。
らなる枝ポリマーを含む構成単位(a-1)は、例えば、下
記式(a-1):
ル基を示し、R2は、酸素原子を介して結合していても
よい炭素原子数1〜11の2価の炭化水素基を示し、m
は、0〜3の整数を示し、nは、平均重合度を表し、0
〜200の数である。]で表される。
ば、エチレンオキサイド重合体、エチレンオキサイドと
プロピレンオキサイドとの共重合体等が挙げられる。こ
のようなポリオキシアルキレン(ロ)からなる枝ポリマー
を含む構成単位(a-2)は、例えば、下記式(a-2):
ル基を示し、R4は、水素原子、炭素数1〜4の1価の
炭化水素基またはアセチル基を示し、vは2≦v<3の
数を示し、wは、平均重合度を表し、2〜50の数であ
る。]で表される。
枝ポリマーを有しないラジカル重合性モノマー(a-3)を
(共)重合した際に生ずるものであり、このような枝ポ
リマーを有しないラジカル重合性モノマーとしては、例
えば、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸の各種
誘導体;スチレンまたはその誘導体;フマル酸、マレイ
ン酸またはこれらの誘導体;ラジカル重合性珪素化合
物;その他、アクリルニトリル、ビニルピロリドン、酢
酸ビニル、ビニルアルキルエーテル等が挙げられる。
より具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキ
シル等のような、(メタ)アクリル酸のアルキルエステ
ル類;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシブチル等のような、(メタ)アクリル酸のヒド
ロキシアルキルエステル類;アクリルアミド等の酸アミ
ド類;(メタ)アクリル酸パーフロロブチルエチル、
(メタ)アクリル酸パーフロロヘキシルエチル、(メ
タ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)ア
クリル酸パーフロロデシルエチル等のような、(メタ)
アクリル酸のパーフロロアルキルエステル類;等が挙げ
られる。
体的には、ビニルトリメトキシシラン、γ-メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これ
らのラジカル重合性モノマーは、1種または2種以上組
み合わせて用いることができる。
タ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類を用い
る場合には、得られるグラフト共重合体(a)は、ヒドロ
キシ基を含有し、架橋剤の多官能イソシアネート化合物
と反応、硬化するので、このようなヒドロキシ基含有グ
ラフト共重合体(a)からは耐溶剤性に優れた塗膜を得る
ことができる。
を有しない構成単位(a-3)を含まずに、枝ポリマーを有
する構成単位(a-1)および枝ポリマーを有する構成単位
(a-2)から構成されてもよい。グラフト共重合体(a)中の
上記構成単位(a-1)および(a-2)の比率は、各構成単位(a
-1)、(a-2)および他のラジカル重合性モノマー由来の構
成単位(a-3)等の種類によって異なり、一概には決定さ
れないが、通常構成単位(a-1)が5〜60重量%で構成
単位(a-2)が2〜50重量%の量で、好ましくは構成単
位(a-1)が10〜50重量%で構成単位(a-2)が5〜30
重量%の量である(但し、全構成単位量は100重量
%)。構成単位(a-1)が上記のような量で含まれている
と、得られる塗膜は耐候性、撥水性、防汚性などに優
れ、しかも防汚塗料組成物は造膜性にも優れる傾向があ
る。また、構成単位(a-2)が上記の量で含まれている
と、親水成分と撥水成分からなる適度のミクロ相分離を
有する塗膜表面が得られる傾向にある。グラフト共重合体(a)の製造 このようなグラフト共重合体(a)は、例えば、特開平5-
230161号公報に記載されているように、ラジカル
重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物(A-1)とラ
ジカル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物(A-2)
およびこれらと共重合可能な前記のラジカル重合性モノ
マー(A-3)を所定量配合して共重合することにより得ら
れる。
サン化合物(A-1)中のラジカル重合性基としては、例え
ば、アクリル基;メタクリル基;ビニル基;アリル基等
のアルケニル基;スチリル基等が挙げられる。ラジカル
重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物としては、
好ましくは、式(A-1);
記と同様である。]で表される化合物が挙げられる。上
記式(A-1)で表される化合物は、例えば、式(i);
様である。]で表されるアクリレートまたはメタクリレ
ート置換クロロシラン化合物と、式(ii);
表される末端水酸基置換ジメチルポリシロキサンとを、
常法に従い脱塩酸反応させることにより得ることができ
る。上記式(A-1)で表される化合物としては、具体的に
は、例えば式(A-1)中、R1、R2、m、nがそれぞれ以
下に示すものが挙げられる。
2、n:50 (10)R1:CH3、R2:CH2、m:2、n:12 (11)R1:CH3、R2:(CH2)11、m:2、n:25 (12)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:1、n:3 (13)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:1、n:25 (14)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:1、n:10
0 (15)R1:H、R2:(CH2)3、m:1、n:6 (16)R1:H、R2:(CH2)3、m:1、n:50 (17)R1:H、R2:(CH2)2O(CH2)3、m:1、
n:12 (18)R1:CH3、R2:CH2、m:1、n:50 (19)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:0、n:3 (20)R1:CH3、R2:(CH2)3、m:0、n:25 (21)R1:H、R2:(CH2)3、m:0、n:6 (22)R1:CH3、R2:CH2、m:0、n:25 (23)R1:CH3、R2:(CH2)2O(CH2)3、m:
0、n:50 (24)R1:CH3、R2:(CH2)11、m:0、n:25 (25)R1:H、R2:(CH2)3、m:0、n:100 前記ラジカル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物
(A-2)中に含まれるラジカル重合性基としては、例え
ば、アクリル基;メタクリル基;ビニル基;アリル基等
のアルケニル基;スチリル基等が挙げられる。
ン化合物(A-2)としては、好ましくは、式(iii);
記と同様である。]で表される化合物である。上記式(i
ii)で表される化合物としては、具体的には、例えば上
記式(iii)において、R3、v、wおよびR4がそれぞれ
以下に示すものが挙げられる。
O)CH3 (7)R3:H、v:2、w:20、R4:C4H9 (8)R3:CH3、v:2、w:20、R4:H (9)R3:CH3、v:2.8、w:30、R4:H (10)R3:H、v:2、w:50、R4:CH3 (11)R3:CH3、v:2、w:50、R4:H (12)R3:CH3、v:2.5、w:50、R4:C(=
O)CH3 上記グラフト共重合体(a)は、前述のようにラジカル重
合性基含有オルガノポリシロキサン化合物(A-1)とラジ
カル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物(A-2)お
よびこれらと共重合可能な前記のラジカル重合性モノマ
ー(A-3)を所定量配合して共重合することにより得られ
るが、この共重合反応は、通常、ラジカル重合開始剤の
存在下に行われる。
ンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の
過酸化物類;アゾビスイソブチロニトリル等アゾ系化合
物類;等が挙げられる。
乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法の何れの方法を適
用してもよく、なかでも、溶液重合法は得られる共重合
物の分子量を最適範囲に調整することが容易であり、特
に好ましい。溶液重合法で用いられる溶剤としては、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン類;酢酸エチル、酢酸イソブチル等のエステル類;メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール
等のアルコール類;等が挙げられる。これら溶剤は、一
種または二種以上組み合わせて用いられる。またこの溶
液重合法での共重合反応は、通常50〜180℃、好ま
しくは60〜120℃の温度で、通常5〜10時間程度
行えばよい。
ているものでは、例えば、X-22-8009、X-22-
8031、X-22-8101(以上何れも信越化学工業
(株)製、商品名)等が挙げられる。
ラフト共重合体(a)がヒドロキシアルキルエステル類を
その合成時の共重合成分として含み、該共重合体中にヒ
ドロキシ基を有する場合には、このようなグラフト共重
合体用の硬化剤として、多官能イソシアネート化合物を
使用し、さらに必要により架橋促進剤を併用することに
より、常温硬化型の防汚塗料組成物を得ることができ
る。
官能以上であれば特に限定されず使用可能であり、例え
ば、ジイソシアネート類;ポリイソシアネート類が挙げ
られ、より具体的には、ジイソシアネート類としては、
例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリジンジイ
ソシアネート(TODI)、ナフタリンジイソシアネー
ト(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシ
リレンジイソシアネート(XDI)等が挙げられる。ま
た、ポリイソシアネート類としては、トリメチロールプ
ロパン(TMP)、変性TDI、イソシアヌレート結合
TDI、TMP変性HDI、イソシアヌレート結合HD
I、ビューレット結合HDI、TMP変性IPDI、イ
ソシアヌレート結合IPDI等が挙げられる。
は、グラフト共重合体中の水酸基1当量に対して、0.
5〜2.0当量、好ましくは0.8〜1.5当量の量で
用いられる。また、必要により上記多官能イソシアネー
ト化合物と併用される上記架橋促進剤としては、例え
ば、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウレート
等の有機錫化合物が挙げられる。 <(b)アルコキシ基含有シリコーン>防汚塗料組成物中
に上記グラフト共重合体(a)と共に含まれるアルコキシ
基含有シリコーン(b)は、下記式[I]で表されるモノマ
ーを(共)重合してなり、数平均分子量が250〜3
0,000で、粘度が20〜50,000センチストー
クスであり、その分子末端にアルコキシ基好ましくはメ
トキシ基、エトキシ基等を有するシリコーン(アルコキ
シ基含有シリコーン等とも言う。)を含有している。
キル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。
−NH−が介在していてもよい炭素数1〜10の2価脂
肪族炭化水素基を示す。詳説すれば、R1は、炭素数1
〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、該2価脂肪族炭
化水素基は、隣接するSi原子および/またはOR2に
直接結合していてもよく、エーテル基、エステル基、ま
たは−NH−を介してSi原子および/またはOR2に
結合していてもよく、また該2価脂肪族炭化水素基中の
炭素-炭素結合間にエーテル基、エステル基、または−
NH−が介在していてもよい。
示し、xおよびyは、それぞれ0.01≦x≦4.0、
0.01≦y<4.0で且つ0.02≦x+y<4であ
る。}で表されるモノマーを共重合してなるアルコキシ
基を有するシリコーンである。
は、その数平均分子量が、上記のように通常250〜3
0,000、好ましくは1,000〜20,000であ
る。その分子量が上記範囲にあると、乾燥性、防汚性共
に優れた塗膜が得られる傾向がある。
脂)(b)の粘度が上記範囲にあると、所望の防汚性能を
有する塗膜が得られる傾向がある。また、該アルコキシ
基含有シリコーン(b)は、0.1〜15重量%の範囲のア
ルコキシ基含有量を有することが好ましい。
(b)としては、上市されているものでは、例えば、KF-
351、KF-353、KF-615A、KF-6016
(以上は何れも信越化学工業(株)製、商品名)、SH
3749、SH8400(以上は、トーレ・ダウコーニ
ング・シリコーン(株)製、商品名)、TSF444
0、TSF4452(以上は、東芝シリコーン(株)
製、商品名)などが挙げられる。
ーンは、シリコーンの一部にエポキシ基、アミノ基、カ
ルボキシル基等の極性基を含有していてもよい。このよ
うなエポキシ基を一部にもつアルコキシ基含有シリコー
ンとしては、X-22-3667(信越化学工業(株)
製、商品名)、SF8421EG(東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン(株)製、商品名)およびX-22-36
67(信越化学工業(株)製、商品名):
位数を示し、R1,R3はそれぞれアルキレン基を示し、
R2はアルキル基を示す。)等が挙げられ、アミノ基を
一部にもつアルコキシ基含有シリコーンとしては、X-
22-3939A(信越化学工業(株)製、商品名)等
が挙げられる。
-22-3939A、KF353、KF615A(以上は
何れも信越化学工業(株)製、商品名)が好ましく用い
られる。
は、前記グラフト共重合体(a)に対して前記した割合
で、すなわち1〜90重量%、好ましくは5〜80重量
%の量(但し、(a)+(b)=100重量%)で配合され、
得られた防汚塗料組成物を室温硬化、加熱硬化またはエ
ネルギー線照射等によって硬化させた塗膜は、静置防汚
性が求められる、発電所の給排水路、除塵機、ポンプ類
に代表される水中構造物の防汚用として好適に使用し得
るだけでなく、塗膜強度が高いため船舶防汚用としても
使用可能であり、補修時の塗膜の除去の簡便性と、防汚
塗膜表面への重ね塗り時の密着性とに優れる。またアル
コキシ基含有シリコーン樹脂がこのような範囲で含まれ
ている防汚塗料組成物からなる塗膜は、このように防汚
性に優れ、しかも造膜性に優れ、耐久性、特に水中での
耐久性に優れるため好ましい。
ト共重合体(a)および上記(b)アルコキシ基含有シリコー
ンを必須成分として含有しているが、これらの成分以外
に以下に述べるような防汚剤、タレ止め・沈降防止剤、
着色顔料、グラフト共重合体以外の塗膜形成成分、撥水
剤、溶剤など、通常防汚塗料に配合されるような各種成
分を含有していてもよい。
塗料組成物は、従来より公知の方法を適宜利用すること
により製造することができ、例えば、上記グラフト共重
合体(a)とアルコキシ基含有シリコーン(b)と、必要によ
り用いられる下記の任意成分、例えば、防汚剤、タレ止
め・沈降防止剤、着色顔料、その他の塗膜形成成分、充
填剤、撥水剤、溶剤(例:キシレン)などとを所定の割
合で一度にあるいは任意の順序でそれぞれの成分を一度
にあるいは少しずつ加えて攪拌・混合し、溶媒に分散あ
るいは溶解すればよい。 <任意成分>本発明に係る防汚塗料組成物に配合可能な
任意成分としては、以下に述べるような防汚剤、タレ止
め・沈降防止剤、着色顔料、グラフト共重合体(a)、ア
ルコキシ基含有シリコーン(b)以外の塗膜形成成分、溶
剤など、通常防汚塗料に配合されるような各種成分が挙
げられる。 <防汚剤>防汚剤としては、従来より公知の各種防汚剤
を用いることができ、具体的には、例えば、亜酸化銅
(Cu2O)、銅粉、チオシアン化第1銅(ロダン
銅)、塩基性硫酸銅、塩基性酢酸銅等の銅または銅化合
物、下記式[III]で示される金属−ピリチオンおよび
その誘導体[式中R1〜R4は、それぞれ独立に水素、ア
ルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基を示
し、Mは、Zn、Cu、Na、Mg、Ca、Ba、P
b、Fe、Al等の金属を示し、nは価数を示す。]:
カーバメート系の毒物(例:ジンクジメチルジチオカー
バメート、マンガン-2-エチレンビスジチオカーバメー
ト)、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリ
ル、N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素、4,5−
ジクロロ-2-n-オクチル-3(2H)イソチアゾリン、
2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド等を挙げる
ことができる。これらの防汚剤は、1種または2種以上
組み合わせて用いることができる。
応じてこれらの防汚剤は、上記グラフト共重合体(a)1
00重量部に対して、通常0.5〜600重量部、好ま
しくは1.0〜500重量部の量で含有されていてもよ
い。 <(e)顔料>顔料としては、従来公知の有機系、無機系
の各種顔料を用いることができる。
フタロシアニンブルー、紺青等が挙げられる。無機系顔
料としては、例えば、チタン白、ベンガラ、バライト
粉、白亜、酸化鉄粉等のように中性で非反応性のもの;
亜鉛華(ZnO、酸化亜鉛)、鉛白、鉛丹、亜鉛末、亜
酸化鉛粉等のように塩基性で塗料中の酸性物質と反応性
のもの(活性顔料)等が挙げられる。なお、染料等の各
種着色剤も含まれていてもよい。このような各種顔料
は、防汚塗料組成物中に、例えば、合計で0.5〜45
重量%程度の量で配合される。
化亜鉛は、防汚塗料組成物中に0.1〜20重量%の量
で、有機系および/または無機系の着色顔料は、0.5
〜25重量%の量で含まれていることが望ましい。 <その他の塗膜形成成分>塗膜形成成分としては、上記
グラフト共重合体(a)以外の樹脂が造膜性向上、耐水性
向上等の点から、本発明の目的に反しない範囲で含まれ
ていてもよく、このような「その他の塗膜形成成分」と
しては、例えば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、尿素
樹脂、メラミン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリブテン樹脂、シリ
コーンゴム、ウレタン樹脂(ゴム)、ポリアミド樹脂、
塩化ビニル系共重合樹脂、塩化ゴム(樹脂)、塩素化オ
レフィン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合樹脂、エチ
レン-酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、アルキ
ッド樹脂、クマロン樹脂、トリアルキルシリルアクリレ
ート(共)重合体(シリル系樹脂)、石油樹脂等の難あ
るいは非水溶性樹脂(以下、難/非水溶性樹脂ともい
う)が挙げられる。
に具体的には、例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合
樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重
合樹脂、塩化ビニル・ビニルi-ブチルエーテル共重合樹
脂、塩化ビニル・プロピオン酸ビニル共重合樹脂、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体の塩素化物が挙げられる。
ゴムを1種または2種以上組み合わせて用いることがで
きる。本発明においては、上記難/非水溶性樹脂と、下
記のような水溶性樹脂とを組合わせて用いることができ
る。
「ロジンWW」)、モノカルボン酸およびその塩が挙げ
られる。モノカルボン酸としては、例えば、炭素数9〜
19程度の脂肪酸、ナフテン酸が挙げられる。モノカル
ボン酸の塩としては、Cu塩、Zn塩、Ca塩等が挙げ
られる。ロジンには、ガムロジン、ウッドロジン、トー
ル油ロジンなどがあるが、本発明ではいずれをも使用す
ることができる。これらの水溶性樹脂は、1種または2
種以上組み合わせて用いることができる。
塗膜形成成分は、防汚塗料組成物中に、20重量%以下
の量で含まれていてもよい。 <充填剤>充填剤としては、従来より公知の有機系、無
機系充填剤を挙げることができ、無機系充填剤として
は、例えば、シリカ、アルミナ、ガラス粉、クレー、タ
ルク、炭酸カルシウム、マイカ粉、二酸化チタン、ウォ
ラストナイト、水酸化マグネシウム等が挙げられる。 <撥水剤>撥水剤としては、例えば、ジメチルシリコー
ンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル
基変性オイル、フロロアルキル基変性シリコーンオイル
等が挙げられる。 <溶剤>本発明の防汚塗料組成物では、上記のような各
種成分は、溶剤に溶解若しくは分散している。ここで使
用される溶剤としては、例えば、脂肪族系、芳香族系、
ケトン系、エステル系、エーテル系、塩素系、アルコー
ル系など、通常、防汚塗料に配合されるような各種溶剤
が用いられる。上記脂肪族系溶剤としては、n-ヘキサ
ン、n-オクタン、n-デカン等が挙げられ、芳香族系溶
剤としては、例えば、ベンゼン、キシレン、トルエン等
が挙げられ、ケトン系溶剤としては、例えば、メイルイ
ソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサンノン等が
挙げられ、エステル系溶剤としては、例えば、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等が挙げられ、エーテル系溶剤として
は、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト(PMAC)等が挙げられ、塩素系溶剤としては、例
えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等が挙
げられ、アルコール系溶剤としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙
げられる。これらの溶剤は、1種または2種以上組み合
わせて用いられる。
水中に長期間継続して静置される、火力・原子力発電所
の給排水路、除塵機、ポンプ類等の水中構造物、湾岸道
路、海底トンネル、港湾設備、運河・水路等のような各
種海洋土木工事の汚泥拡散防止膜、漁業資材(例:ロー
プ、漁網、浮き子、ブイ)などの各種成形体の表面に、
あるいは船舶の表面に、常法に従って1回〜複数回塗布
すれば防汚性に優れ、防汚剤成分が長期間に亘って徐放
可能であり、厚塗りしても適度の可撓性を有し耐クラッ
ク性に優れた防汚塗膜被覆水中構造物または船舶などが
得られる。
組成物を発電所の給排水路に代表される各種成形体の表
面に塗布硬化してなる防汚塗膜は、アオサ、フジツボ、
アオノリ、セルプラ、カキ、フサコケムシ等の水棲生物
の付着を一年中継続的に防止でき、補修時の塗膜の除去
の簡便性と、防汚塗膜表面への重ね塗り時の密着性とに
優れている。
船舶等の素材が、コンクリート、FRP、鋼鉄、木、ス
テンレス、アルミニウム合金などである場合にもこれら
の素材表面に適用できる。また、該防汚塗料組成物は、
既存の防汚塗膜表面に上塗してもよい。
すれば、海中生物の付着防止を図ることができ、該構造
物の機能を長期間維持でき、漁網に塗布すれば、漁網の
網目の閉塞を防止でき、しかも環境汚染の恐れが少な
い。
は、漁網には直接塗布してもよく、またコンクリート、
FRP、鋼鉄、木、ステンレス、アルミニウム合金等を
用いた水中構造物、船舶等の表面に予め防食塗料、プラ
イマー等の適切な下地材を塗布した後、塗布される。
が行われ、あるいは本発明の防汚塗料組成物による塗装
が行われている水中構造物、船舶、特に水中構造物等の
表面に、補修用として本発明の防汚塗料組成物を上塗り
してもよい。このようにして水中構造物、船舶等の表面
に形成された防汚塗膜の厚さは特に限定されないが、例
えば、10〜500μm/回程度である。
汚塗膜、あるいは水中構造物・船舶の接水部表面の塗膜
は、前述したような防汚塗料組成物から形成されており
環境汚染の虞が少なく広汎な水中構造物・船舶付着生物
に対して長期防汚性に優れている。
防汚塗料組成物であって、(a)グラフト共重合体および
(b)上記アルコキシ基含有シリコーンを含有しており、
塗膜強度に優れ、水中構造物・船舶等への一般的な水棲
生物の付着防止に一年中有効な防汚塗膜を形成でき、補
修時には簡単に該塗膜を除去でき、補修等に伴い既存防
汚塗膜表面に防汚塗料、特に同一組成の防汚塗料を重ね
塗りすれば密着性に優れた塗膜を形成できる、貯蔵安定
性に優れた非錫系の防汚塗料組成物である。
・船舶表面の防汚塗膜は、この防汚塗料組成物から形成
されており上記効果に加えて環境汚染の虞が少なく水中
構造物付着生物に対して長期防汚性に優れている。
法では、環境汚染の恐れが少ない。
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何等限定
されるものではない。
配合成分およびその組成、物性、製造販売元、各試験評
価方法等は、下記の通り。また、以下の実施例、比較例
中の各成分量を示す「部」は、特に断りのない限り、重
量部を示す。 (イ)「X-22-8009」(信越化学工業(株)製、商
品名) ビニル系共重合体からなる幹ポリマーに、オルガノポリ
シロキサンからなる枝ポリマー、またはポリオキシアル
キレンからなる枝ポリマー、オルガノポリシロキサンか
らなる枝ポリマーとポリオキシアルキレンからなる枝ポ
リマーがグラフトされた共重合体。粘度50cSt/2
5℃、不揮発分40重量%、ガラス転移点計算値60
℃。 (ロ)「X-22-8031」(信越化学工業(株)製、商
品名) ビニル系共重合体からなる幹ポリマーに、オルガノポリ
シロキサンからなる枝ポリマー、またはポリオキシアル
キレンからなる枝ポリマー、オルガノポリシロキサンか
らなる枝ポリマーとポリオキシアルキレンからなる枝ポ
リマーがグラフトされた共重合体。粘度2000cSt
/25℃、不揮発分50重量%。 (ハ)「アクリディックTZ-343」(大日本インキ化学
工業(株)製、商品名) MMA(メチルメタクリレート)とBMA(フ゛チルメタクリレート)の共重合
体。
揮発分45重量%、ガラス転移点49℃。 (ニ)「KE−44」(信越化学工業(株)製、商品名) 脱オキシム型シリコーンRTVゴム。
名) ポリエーテル変性シリコーンオイル 粘度400cSt/25℃。 (ヘ)「KF−6016」(信越化学工業(株)製、商品
名) ポリエーテル変性シリコーンオイル。
コーン(株)製、商品名) ポリエーテル変性シリコーンオイル。
品名) エポキシ基含有ポリエーテル変性シリコーンオイル。
ング・シリコーン(株)製、商品名) メチルフェニルシリコーンオイル。
り。
性が認められない。
た鉄鋼製試験板(サイズ:100mm×300mm×
2.3mm)にエポキシ樹脂系防食塗料「ビスコンHB
-NT」(中国塗料(株)製、商品名)をその乾燥膜厚
が200μmになるように塗布乾燥硬化させた後、変性
ビニル樹脂塗料「シルバックSQ-M」(中国塗料
(株)製、商品名)をその乾燥膜厚が75μmとなるよ
うに塗布乾燥硬化させて試験用板を作成した。 <防汚塗料組成物の塗装>このようにして得られた試験
用板の表面に、表1の実施例1欄に示すように、グラフ
ト共重合体「X-22-8009」(粘度50cSt/25℃、不
揮発分40重量%、ガラス転移点計算値60℃、信越化学工
業(株)製、商品名)60重量部、ポリエーテル変性シ
リコーンオイル「KF-353」(粘度400cSt/25℃,信
越化学工業(株)製、商品名)15重量部、イソプロピ
ルアルコール10重量部、キシレン10重量部、メチル
イソブチルケトン5重量部(合計100重量部)を配合
してなる防汚塗料組成物(a)を、その乾燥膜厚が150
μmとなるように塗布して、試験片とした。 <塗膜の防汚性能評価>このように防汚塗料組成物(a)
が塗設された試験片を広島湾宮島沖に浸漬し、12ヶ月
後の防汚性を観察し、上記「海中生物の付着面積評価基
準」に従い評価したところ、海中生物の付着面積は0%
を超え5%以下(評価4)であった。 <劣化防汚塗膜との付着性> (イ)劣化防汚塗膜の作成および剥離評価用試験片の作成 上記防汚性評価を行ったと同様の試験片、すなわち、上
記防汚塗料組成物(a)が150μm厚で塗設された試験
片を広島湾宮島沖に浸漬して12ヶ月経過後の試験片を
「劣化防汚塗膜付き試験片」とした。
水道水で洗い、汚れを洗い流し、乾燥させた後、その表
面に、劣化防汚塗膜用の上記防汚塗料組成物(a)と同一
組成の防汚塗料(a)をその乾燥膜厚が150μm厚とな
るように塗り重ねた。
して12ヶ月後に、その塗膜の表面を観察し、前記剥離
評価基準に従い、劣化防汚塗膜と該劣化防汚塗膜表面に
上塗りした防汚塗膜との付着性を評価したところ、剥離
は認められず剥離面積が0%(5点)であった。 <貯蔵安定性の評価>表1に示す防汚塗料組成物を、ブ
リキ製容器に入れ、温度50℃の恒温機に6ヶ月間保管
した後、防汚塗料の状態を観察したところ、20℃で流
動性が認められ(評価:良好)、塗装に好適に使用可能
であった。
缶(株)製の1/6リットルのブリキ製丸缶で、その外
観を観察して天板、地板の巻き締めが良好で、しかも缶
の胴部の接合が良好で、歪、しわ、錆がなく、押し蓋を
閉じた状態で液漏れがないものを使用した。
能、劣化防汚塗膜との付着性、防汚塗料組成物の貯蔵安
定性などの評価結果を併せて表1に示す。
れぞれ表1に示す配合組成の各防汚塗料組成物を用いた
以外は、実施例1と同様にして試験用板に防汚塗料組成
物を塗布し、実施例1と同様の試験を行った。
性能、劣化防汚塗膜との付着性、防汚塗料組成物の貯蔵
安定性などの評価結果を表1に示す。
Claims (6)
- 【請求項1】(a) ビニール系重合体からなる幹ポリマ
ーと、該幹ポリマーにグラフトされた枝ポリマーとから
なるグラフト共重合体であって、上記枝ポリマーがオル
ガノポリシロキサンからなるグラフトポリマーおよびポ
リオキシアルキレンからなるグラフトポリマーを含むグ
ラフト共重合体10〜99重量%、および (b) 式:RxSi(R1-OR2)yO(4ーx-y)/2・・・・[I] {式[I]中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアル
キル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。R1
は、炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、該
2価脂肪族炭化水素基は、隣接するSi原子および/ま
たはOR2に直接結合していてもよく、エーテル基、エ
ステル基、または−NH−を介してSi原子および/ま
たはOR2に結合していてもよく、また該2価脂肪族炭
化水素基中の炭素-炭素結合間にエーテル基、エステル
基、または−NH−が介在していてもよい。R2は、炭
素数1〜6の低級アルキル基を示し、xおよびyは、そ
れぞれ0.01≦x≦4.0、0.01≦y<4.0で
且つ0.02≦x+y<4である。}で表されるモノマ
ーを(共)重合してなり、数平均分子量が250〜3
0,000で、粘度が20〜50,000センチストー
クスであり、その分子末端にアルコキシ基を有するシリ
コーンを樹脂固形分として、1〜90重量%(但し、グ
ラフト共重合体(a)+アルコキシ基含有シリコーン(b)=
100重量%)を含有することを特徴とする防汚塗料組
成物。 - 【請求項2】請求項1に記載の防汚塗料組成物から形成
されたことを特徴とする防汚塗膜。 - 【請求項3】海水と接触する水中構造物または船舶外板
の表面が、請求項1に記載の防汚塗料組成物を塗布硬化
してなる防汚塗膜にて被覆されていることを特徴とする
水中構造物または船舶外板。 - 【請求項4】上記水中構造物が、発電所の給排水路、除
塵機、ポンプ類のうちの何れかである請求項3に記載の
水中構造物または船舶外板。 - 【請求項5】海水と接触する水中構造物または船舶外板
の表面に、請求項1に記載の防汚塗料組成物を塗布し、
防汚塗膜を形成することを特徴とする水中構造物または
船舶外板の防汚方法。 - 【請求項6】上記水中構造物が、発電所の給排水路、除
塵機、ポンプ類のうちの何れかである請求項5に記載の
防汚方法。
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---|---|---|---|
JP10100998A JP4093629B2 (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された水中構造物または船舶、並びに水中構造物または船舶外板の防汚方法 |
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JPH11293183A true JPH11293183A (ja) | 1999-10-26 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009130767A1 (ja) * | 2008-04-23 | 2009-10-29 | ディーエイチ・マテリアル株式会社 | ラジカル重合性組成物 |
JP2010229370A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Dh Material Kk | ラジカル重合性組成物 |
JP2013515122A (ja) * | 2009-12-22 | 2013-05-02 | ヘンペル エイ/エス | 新規な付着抑制塗料組成物 |
JP2020100691A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | 中国塗料株式会社 | 防汚塗料組成物、防汚塗膜、防汚塗膜付き基材、基材の防汚方法および防汚塗膜付き基材の製造方法 |
-
1998
- 1998-04-13 JP JP10100998A patent/JP4093629B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2009130767A1 (ja) * | 2008-04-23 | 2009-10-29 | ディーエイチ・マテリアル株式会社 | ラジカル重合性組成物 |
JP4355754B1 (ja) * | 2008-04-23 | 2009-11-04 | ディーエイチ・マテリアル株式会社 | ラジカル重合性組成物 |
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US9534121B2 (en) | 2009-12-22 | 2017-01-03 | Hempel A/S | Fouling control coating compositions |
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