JP4093629B2 - 防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された水中構造物または船舶、並びに水中構造物または船舶外板の防汚方法 - Google Patents

防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された水中構造物または船舶、並びに水中構造物または船舶外板の防汚方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された水中構造物または船舶、水中構造物または船舶外板の防汚塗装方法に関し、さらに詳しくは、一般的な水棲生物の通年の付着防止に有効であり、付着防止が特に困難とされる水中構造物表面への夏場のフジツボ等の付着防止にも効果が期待できる防汚塗膜を形成し得るような防汚塗料組成物、防汚塗膜、該防汚塗膜で被覆された水中構造物または船舶、並びに水中構造物または船舶外板の防汚方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
発電所の給排水路等に代表される水中構造物用あるいは船舶用の防汚塗料には、従来、防汚剤として有機スズ等の有機化合物が従来用いられていたが、近年では生体系への安全性の観点から、このような防汚剤の使用が再検討されている。
【0003】
これに代わる防汚剤として、最近では有機錫不含の各種防汚塗料が提案されている。
例えば、▲1▼特開平5-230161号公報には、ビニル系ポリマーからなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされたオルガノポリシロキサンからなる枝ポリマー及びポリオキシアルキレンからなる枝ポリマーとからなるグラフト共重合体及び該グラフト共重合体を主成分とする被覆組成物が開示され、該組成物は海中生物付着防止塗料として使用可能であり、該組成物からなる被膜は、耐候性、撥水性、防汚性、離型性、潤滑性等が良好である旨記載されている。
【0004】
しかしながら、該公報に記載の被覆組成物からなる被膜を、例えば発電所の給排水路表面に塗設し海中に浸漬した場合には、藻類、フサコケムシ等の付着防止効果はある程度認められるが、特に夏場の海中では、短期間にその表面にフジツボ等が付着してしまい、生物汚損防汚塗膜としては、充分でないとの問題点があった。
【0005】
そこで本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、このグラフト共重合体に、特定のアルコキシ基含有シリコーンを配合してなる防汚塗料組成物であって、該シリコーンが特定のモノマーを(共)重合してなり、特定の数平均分子量、および粘度を有し、その分子末端にアルコキシ基を有するものであるような防汚塗料組成物からなる塗膜は、発電所の給排水路等に棲息、浮遊する一般的な水棲生物の付着防止に有効であり、しかも付着防止が特に困難とされるフジツボ等の付着防止にも効果が期待できることなどを見出して、本発明を完成するに至った。
【0006】
なお、▲2▼特開平3-255169号公報には、
(A)反応型シリコーン樹脂組成物50〜99重量%(樹脂固形分)及び
(B)式:RxSi(R1-OR2y(4ーx-y)/2・・・・[I]
{式[I]中、Rは、水素原子、特定のアルキル基等を示し、R1は、エーテル基、エステル基等を示し、R2は、特定の低級アルキル基等を示し、0.01≦x≦4.0、0.01≦y<4.0で且つ0.02≦x+y<4である。}
で表され、数平均分子量が250〜30,000で、粘度が20〜50,000センチストークスであり、その分子末端にアルコキシ基を有するシリコーン樹脂1〜90重量%を含有する無毒性防汚塗料組成物が開示され、該組成物を発電所の導水路管などのような水中構造物の表面に塗設すれば、無毒で長期防汚性に優れた塗膜を与える旨記載されている。
【0007】
しかしながら、防汚塗膜が海生生物付着防止に対する有効性を失い限界寿命となったとき、防汚されていた構造物はメンテナンスとして再度防汚塗装を施す必要がある。再度防汚塗装を施すには、既に寿命が来ている防汚塗膜を一旦除去したのち改めて防汚塗装を施すか、または既に寿命が来ている防汚塗膜上に直接、新たな防汚塗装を重ねて施すが、該公報に記載の防汚塗料に用いられる反応性シリコーン樹脂組成物は、液状シリコーンゴムであり、硬化後の塗膜はシリコーンゴムの性質である弾性を有し、それ故に物理的な方法での塗膜の除去は、極めて困難である。また、既存の防汚塗膜表面に再塗装し補修しようとすると、再塗装し塗り重ねる際の塗装条件が厳しく制限され、このような厳格な塗装条件に従わない場合は言うまでもなく、たとえその塗装条件に従っても、再塗装された防汚塗膜は比較的短期間に剥離に至る可能性が高い等の問題点がある。
【0008】
また、該公報に記載の防汚塗料に用いられる反応性シリコーン樹脂組成物としては、脱アセトン、脱オキシム、脱アルコール、脱酢酸等の反応により硬化する液状シリコーンゴムが多く用いられるが、貯蔵安定性に劣り、長期間保管した場合ゲル化を生ずることがある。
【0009】
なお、この公報には、上記式[I]で表されるシリコーン樹脂と、前記特開平5-230161号公報に記載のグラフト共重合体とを組合わせて用いるとの技術的思想は、記載も示唆もされていない。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、塗膜強度に優れ、水中構造物・船舶等への一般的な水棲生物の通年の付着防止に有効な防汚塗膜を形成でき、補修時には簡単に該塗膜を除去でき、また防汚塗膜表面へ重ね塗りすれば密着性に優れた塗膜を形成でき、しかも貯蔵安定性に優れているような非錫系の防汚塗料組成物を提供することを目的としている。
【0011】
本発明は、この防汚塗料組成物から形成されており環境汚染の虞が少なく、塗膜強度に優れ、水中構造物・船舶等への一般的な水棲生物の通年の付着防止に有効であり、補修時の塗膜の除去の簡便性と、防汚塗膜表面への重ね塗り時の密着性とを備えた非錫系の防汚塗膜および該防汚塗膜で被覆された水中構造物・船舶、並びに該防汚塗料組成物を用いた船舶外板・水中構造物表面の防汚方法を提供することを目的としている。
【0012】
【発明の概要】
本発明に係る防汚塗料組成物は、
(a) ビニール系重合体からなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされたグラフトポリマーとからなるグラフト共重合体であって、上記グラフトポリマーがオルガノポリシロキサンからなるグラフトポリマーおよびポリオキシアルキレンからなるグラフトポリマーを含むグラフト共重合体10〜99重量%、および
(b) 式:RxSi(R1-OR2y(4ーx-y)/2・・・・[I]
{式[I]中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。R1は、炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、該2価脂肪族炭化水素基は、隣接するSi原子および/またはOR2に直接結合していてもよく、エーテル基、エステル基、または−NH−を介してSi原子および/またはOR2に結合していてもよく、また該2価脂肪族炭化水素基中の炭素-炭素結合間にエーテル基、エステル基、または−NH−が介在していてもよい。
【0013】
2は、炭素数1〜6の低級アルキル基を示し、xおよびyは、それぞれ0.01≦x≦4.0、0.01≦y<4.0で且つ0.02≦x+y<4である。}で表され、数平均分子量が250〜30,000で、粘度が20〜50,000センチストークスであり、その分子末端にアルコキシ基を有するシリコーンを樹脂固形分として、1〜90重量%(但し、グラフト共重合体(a)+アルコキシ基含有シリコーン(b)=100重量%)を含有することを特徴としている。
【0014】
本発明に係る防汚塗膜は、上記の防汚塗料組成物から形成されている。
本発明に係る水中構造物または船舶は、海水と接触する水中構造物または船舶外板の表面が、上記の防汚塗料組成物を塗布硬化してなる防汚塗膜にて被覆されていることを特徴としている。
【0015】
本発明に係る水中構造物または船舶外板の防汚方法は、海水と接触する水中構造物または船舶外板の表面に、上記の防汚塗料組成物を塗布し、防汚塗膜を形成することを特徴としている。
【0016】
本発明によれば、塗膜強度に優れ、水中構造物・船舶等への一般的な水棲生物の付着防止に通年有効な防汚塗膜を形成でき、補修時には簡単に該塗膜を除去でき、また防汚塗膜表面へ重ね塗りすれば密着性に優れた塗膜を形成でき、しかも貯蔵安定性に優れているような非錫系の防汚塗料組成物が提供される。
【0017】
本発明に係る防汚塗膜、船舶外板や水中構造物表面を被覆している塗膜は、この防汚塗料組成物から形成されており環境汚染の虞が少なく一般的な水中構造物・船舶付着生物の付着防止に通年有効であり、塗設されたその防汚塗膜を補修する際には簡便にその塗膜を除去でき、既存の防汚塗膜表面に重ね塗りすれば密着性に優れる。
【0018】
本発明に係る水中構造物または船舶外板の防汚方法では、環境汚染の恐れが少ない。
【0019】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係る防汚塗料組成物について具体的に説明する。
[防汚塗料組成物]
本発明に係る防汚塗料組成物(単に、塗料組成物、防汚塗料ともいう)は、下記のような特定のグラフト共重合体(a)と、下記のような特定のアルコキシ基含有シリコーン(b)とを含有している。
【0020】
<(a)グラフト共重合体>
このグラフト共重合体(a)は、特開平5-230161号公報に記載されているように、ビニール系重合体からなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされた枝ポリマー(グラフトポリマー)とからなるグラフト共重合体であって、
上記枝ポリマー(グラフトポリマー)としては、オルガノポリシロキサン(イ)からなるグラフトポリマー、およびポリオキシアルキレン(ロ)からなるグラフトポリマーが挙げられる。
【0021】
オルガノポリシロキサン(イ)としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、炭素数2〜10のジアルキルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、メチルトリクロロプロピルポリシロキサン等が挙げられ、これらの中ではジメチルポリシロキサンが好ましい。
【0022】
このようなオルガノポリシロキサン(イ)からなる枝ポリマーを含む構成単位(a-1)は、例えば、下記式(a-1):
【0023】
【化1】
Figure 0004093629
【0024】
[式(a-1)中、R1は、水素原子またはメチル基を示し、R2は、酸素原子を介して結合していてもよい炭素原子数1〜11の2価の炭化水素基を示し、mは、0〜3の整数を示し、nは、平均重合度を表し、0〜200の数である。]で表される。
【0025】
ポリオキシアルキレン(ロ)としては、例えば、エチレンオキサイド重合体、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体等が挙げられる。
このようなポリオキシアルキレン(ロ)からなる枝ポリマーを含む構成単位(a-2)は、例えば、下記式(a-2):
【0026】
【化2】
Figure 0004093629
【0027】
[式(a-2)中、R3は、水素原子またはメチル基を示し、R4は、水素原子、炭素数1〜4の1価の炭化水素基またはアセチル基を示し、vは2≦v<3の数を示し、wは、平均重合度を表し、2〜50の数である。]で表される。
【0028】
枝ポリマーを含まない構成単位(a-3)は、枝ポリマーを有しないラジカル重合性モノマー(a-3)を(共)重合した際に生ずるものであり、このような枝ポリマーを有しないラジカル重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸の各種誘導体;スチレンまたはその誘導体;フマル酸、マレイン酸またはこれらの誘導体;ラジカル重合性珪素化合物;その他、アクリルニトリル、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ビニルアルキルエーテル等が挙げられる。
【0029】
上記(メタ)アクリル酸の誘導体として、より具体的には、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル等のような、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル類;
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等のような、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類;
アクリルアミド等の酸アミド類;
(メタ)アクリル酸パーフロロブチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフロロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフロロデシルエチル等のような、(メタ)アクリル酸のパーフロロアルキルエステル類;
等が挙げられる。
【0030】
ラジカル重合性珪素化合物として、より具体的には、ビニルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
これらのラジカル重合性モノマーは、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0031】
ラジカル重合性モノマーとして、上記(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類を用いる場合には、得られるグラフト共重合体(a)は、ヒドロキシ基を含有し、架橋剤の多官能イソシアネート化合物と反応、硬化するので、このようなヒドロキシ基含有グラフト共重合体(a)からは耐溶剤性に優れた塗膜を得ることができる。
【0032】
このグラフト共重合体(a)は、枝ポリマーを有しない構成単位(a-3)を含まずに、枝ポリマーを有する構成単位(a-1)および枝ポリマーを有する構成単位(a-2)から構成されてもよい。グラフト共重合体(a)中の上記構成単位(a-1)および(a-2)の比率は、各構成単位(a-1)、(a-2)および他のラジカル重合性モノマー由来の構成単位(a-3)等の種類によって異なり、一概には決定されないが、通常構成単位(a-1)が5〜60重量%で構成単位(a-2)が2〜50重量%の量で、好ましくは構成単位(a-1)が10〜50重量%で構成単位(a-2)が5〜30重量%の量である(但し、全構成単位量は100重量%)。構成単位(a-1)が上記のような量で含まれていると、得られる塗膜は耐候性、撥水性、防汚性などに優れ、しかも防汚塗料組成物は造膜性にも優れる傾向がある。また、構成単位(a-2)が上記の量で含まれていると、親水成分と撥水成分からなる適度のミクロ相分離を有する塗膜表面が得られる傾向にある。
グラフト共重合体 (a) の製造
このようなグラフト共重合体(a)は、例えば、特開平5-230161号公報に記載されているように、ラジカル重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物(A-1)とラジカル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物(A-2)およびこれらと共重合可能な前記のラジカル重合性モノマー(A-3)を所定量配合して共重合することにより得られる。
【0033】
ラジカル重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物(A-1)中のラジカル重合性基としては、例えば、アクリル基;メタクリル基;ビニル基;アリル基等のアルケニル基;スチリル基等が挙げられる。ラジカル重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物としては、好ましくは、式(A-1);
【0034】
【化3】
Figure 0004093629
【0035】
[式(A-1)中、R1、R2、mおよびnは前記と同様である。]で表される化合物が挙げられる。
上記式(A-1)で表される化合物は、例えば、式(i);
【0036】
【化4】
Figure 0004093629
【0037】
[式(i)中、R1、R2およびmは前記と同様である。]で表されるアクリレートまたはメタクリレート置換クロロシラン化合物と、式(ii);
【0038】
【化5】
Figure 0004093629
【0039】
[式(ii)中、nは前記と同様である。]で表される末端水酸基置換ジメチルポリシロキサンとを、常法に従い脱塩酸反応させることにより得ることができる。
上記式(A-1)で表される化合物としては、具体的には、例えば式(A-1)中、R1、R2、m、nがそれぞれ以下に示すものが挙げられる。
【0040】
(1)R1:CH3、R2:(CH23、m:2、n:6
(2)R1:CH3、R2:(CH23、m:2、n:12
(3)R1:CH3、R2:(CH23、m:2、n:25
(4)R1:CH3、R2:(CH23、m:2、n:50
(5)R1:CH3、R2:(CH23、m:2、n:100
(6)R1:CH3、R2:(CH23、m:2、n:200
(7)R1:H、R2:(CH23、m:2、n:25
(8)R1:H、R2:(CH23、m:2、n:100
(9)R1:CH3、R2:(CH22O(CH23、m:2、n:50
(10)R1:CH3、R2:CH2、m:2、n:12
(11)R1:CH3、R2:(CH211、m:2、n:25
(12)R1:CH3、R2:(CH23、m:1、n:3
(13)R1:CH3、R2:(CH23、m:1、n:25
(14)R1:CH3、R2:(CH23、m:1、n:100
(15)R1:H、R2:(CH23、m:1、n:6
(16)R1:H、R2:(CH23、m:1、n:50
(17)R1:H、R2:(CH22O(CH23、m:1、n:12
(18)R1:CH3、R2:CH2、m:1、n:50
(19)R1:CH3、R2:(CH23、m:0、n:3
(20)R1:CH3、R2:(CH23、m:0、n:25
(21)R1:H、R2:(CH23、m:0、n:6
(22)R1:CH3、R2:CH2、m:0、n:25
(23)R1:CH3、R2:(CH22O(CH23、m:0、n:50
(24)R1:CH3、R2:(CH211、m:0、n:25
(25)R1:H、R2:(CH23、m:0、n:100
前記ラジカル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物(A-2)中に含まれるラジカル重合性基としては、例えば、アクリル基;メタクリル基;ビニル基;アリル基等のアルケニル基;スチリル基等が挙げられる。
【0041】
ラジカル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物(A-2)としては、好ましくは、式(iii);
【0042】
【化6】
Figure 0004093629
【0043】
[式(iii)中、R3、R4、vおよびwは前記と同様である。]で表される化合物である。
上記式(iii)で表される化合物としては、具体的には、例えば上記式(iii)において、R3、v、wおよびR4がそれぞれ以下に示すものが挙げられる。
【0044】
(1)R3:CH3、v:2、w:2、R4:H
(2)R3:H、v:2、w:2、R4:H
(3)R3:CH3、v:2、w:8、R4:H
(4)R3:CH3、v:2、w:8、R4:CH3
(5)R3:CH3、v:2.5、w:10、R4:H
(6)R3:CH3、v:2.5、w:10、R4:C(=O)CH3
(7)R3:H、v:2、w:20、R4:C49
(8)R3:CH3、v:2、w:20、R4:H
(9)R3:CH3、v:2.8、w:30、R4:H
(10)R3:H、v:2、w:50、R4:CH3
(11)R3:CH3、v:2、w:50、R4:H
(12)R3:CH3、v:2.5、w:50、R4:C(=O)CH3
上記グラフト共重合体(a)は、前述のようにラジカル重合性基含有オルガノポリシロキサン化合物(A-1)とラジカル重合性基含有ポリオキシアルキレン化合物(A-2)およびこれらと共重合可能な前記のラジカル重合性モノマー(A-3)を所定量配合して共重合することにより得られるが、この共重合反応は、通常、ラジカル重合開始剤の存在下に行われる。
【0045】
ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物類;アゾビスイソブチロニトリル等アゾ系化合物類;等が挙げられる。
【0046】
このような共重合反応には、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法の何れの方法を適用してもよく、なかでも、溶液重合法は得られる共重合物の分子量を最適範囲に調整することが容易であり、特に好ましい。溶液重合法で用いられる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸イソブチル等のエステル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;等が挙げられる。これら溶剤は、一種または二種以上組み合わせて用いられる。またこの溶液重合法での共重合反応は、通常50〜180℃、好ましくは60〜120℃の温度で、通常5〜10時間程度行えばよい。
【0047】
グラフト共重合体(a)としては、上市されているものでは、例えば、X-22-8009、X-22-8031、X-22-8101(以上何れも信越化学工業(株)製、商品名)等が挙げられる。
【0048】
なお、防汚塗料組成物中に含まれる上記グラフト共重合体(a)がヒドロキシアルキルエステル類をその合成時の共重合成分として含み、該共重合体中にヒドロキシ基を有する場合には、このようなグラフト共重合体用の硬化剤として、多官能イソシアネート化合物を使用し、さらに必要により架橋促進剤を併用することにより、常温硬化型の防汚塗料組成物を得ることができる。
【0049】
多官能イソシアネート化合物としては、2官能以上であれば特に限定されず使用可能であり、例えば、ジイソシアネート類;ポリイソシアネート類が挙げられ、より具体的には、ジイソシアネート類としては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフタリンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等が挙げられる。また、ポリイソシアネート類としては、トリメチロールプロパン(TMP)、変性TDI、イソシアヌレート結合TDI、TMP変性HDI、イソシアヌレート結合HDI、ビューレット結合HDI、TMP変性IPDI、イソシアヌレート結合IPDI等が挙げられる。
【0050】
このような多官能イソシアネート化合物は、グラフト共重合体中の水酸基1当量に対して、0.5〜2.0当量、好ましくは0.8〜1.5当量の量で用いられる。また、必要により上記多官能イソシアネート化合物と併用される上記架橋促進剤としては、例えば、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物が挙げられる。
<(b)アルコキシ基含有シリコーン>
防汚塗料組成物中に上記グラフト共重合体(a)と共に含まれるアルコキシ基含有シリコーン(b)は、下記式[I]で表され、数平均分子量が250〜30,000で、粘度が20〜50,000センチストークスであり、その分子末端にアルコキシ基好ましくはメトキシ基、エトキシ基等を有するシリコーン(アルコキシ基含有シリコーン等とも言う。)を含有している。
【0051】
xSi(R1-OR2y(4ーx-y)/2・・・・[I]
{式[I]中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。
【0052】
1は、エーテル基、エステル基、または−NH−が介在していてもよい炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基を示す。詳説すれば、R1は、炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、該2価脂肪族炭化水素基は、隣接するSi原子および/またはOR2に直接結合していてもよく、エーテル基、エステル基、または−NH−を介してSi原子および/またはOR2に結合していてもよく、また該2価脂肪族炭化水素基中の炭素-炭素結合間にエーテル基、エステル基、または−NH−が介在していてもよい。
【0053】
2は、炭素数1〜6の低級アルキル基を示し、xおよびyは、それぞれ0.01≦x≦4.0、0.01≦y<4.0で且つ0.02≦x+y<4である。}で表され、アルコキシ基を有するシリコーンである。
【0054】
このようなアルコキシ基含有シリコーンは、その数平均分子量が、上記のように通常250〜30,000、好ましくは1,000〜20,000である。その分子量が上記範囲にあると、乾燥性、防汚性共に優れた塗膜が得られる傾向がある。
【0055】
また、アルコキシ基含有シリコーン(樹脂)(b)の粘度が上記範囲にあると、所望の防汚性能を有する塗膜が得られる傾向がある。
また、該アルコキシ基含有シリコーン(b)は、0.1〜15重量%の範囲のアルコキシ基含有量を有することが好ましい。
【0056】
このようなアルコキシ基含有シリコーン(b)としては、上市されているものでは、例えば、KF-351、KF-353、KF-615A、KF-6016(以上は何れも信越化学工業(株)製、商品名)、SH3749、SH8400(以上は、トーレ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名)、TSF4440、TSF4452(以上は、東芝シリコーン(株)製、商品名)などが挙げられる。
【0057】
また、このようなアルコキシ基含有シリコーンは、シリコーンの一部にエポキシ基、アミノ基、カルボキシル基等の極性基を含有していてもよい。このようなエポキシ基を一部にもつアルコキシ基含有シリコーンとしては、X-22-3667(信越化学工業(株)製、商品名)、SF8421EG(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名)およびX-22-3667(信越化学工業(株)製、商品名):
【0058】
【化7】
Figure 0004093629
【0059】
(式中、a,b,cはそれぞれ繰り返し単位数を示し、R1,R3はそれぞれアルキレン基を示し、R2はアルキル基を示す。)
等が挙げられ、アミノ基を一部にもつアルコキシ基含有シリコーンとしては、X-22-3939A(信越化学工業(株)製、商品名)等が挙げられる。
【0060】
これらのうちでは、X-22-3667、X-22-3939A、KF353、KF615A(以上は何れも信越化学工業(株)製、商品名)が好ましく用いられる。
【0061】
これらのアルコキシ基含有シリコーン(b)は、前記グラフト共重合体(a)に対して前記した割合で、すなわち1〜90重量%、好ましくは5〜80重量%の量(但し、(a)+(b)=100重量%)で配合され、得られた防汚塗料組成物を室温硬化、加熱硬化またはエネルギー線照射等によって硬化させた塗膜は、静置防汚性が求められる、発電所の給排水路、除塵機、ポンプ類に代表される水中構造物の防汚用として好適に使用し得るだけでなく、塗膜強度が高いため船舶防汚用としても使用可能であり、補修時の塗膜の除去の簡便性と、防汚塗膜表面への重ね塗り時の密着性とに優れる。またアルコキシ基含有シリコーン樹脂がこのような範囲で含まれている防汚塗料組成物からなる塗膜は、このように防汚性に優れ、しかも造膜性に優れ、耐久性、特に水中での耐久性に優れるため好ましい。
【0062】
このような防汚塗料組成物は、上記グラフト共重合体(a)および上記(b)アルコキシ基含有シリコーンを必須成分として含有しているが、これらの成分以外に以下に述べるような防汚剤、タレ止め・沈降防止剤、着色顔料、グラフト共重合体以外の塗膜形成成分、撥水剤、溶剤など、通常防汚塗料に配合されるような各種成分を含有していてもよい。
【0063】
防汚塗料組成物の製造
このような防汚塗料組成物は、従来より公知の方法を適宜利用することにより製造することができ、例えば、上記グラフト共重合体(a)とアルコキシ基含有シリコーン(b)と、必要により用いられる下記の任意成分、例えば、防汚剤、タレ止め・沈降防止剤、着色顔料、その他の塗膜形成成分、充填剤、撥水剤、溶剤(例:キシレン)などとを所定の割合で一度にあるいは任意の順序でそれぞれの成分を一度にあるいは少しずつ加えて攪拌・混合し、溶媒に分散あるいは溶解すればよい。
<任意成分>
本発明に係る防汚塗料組成物に配合可能な任意成分としては、以下に述べるような防汚剤、タレ止め・沈降防止剤、着色顔料、グラフト共重合体(a)、アルコキシ基含有シリコーン(b)以外の塗膜形成成分、溶剤など、通常防汚塗料に配合されるような各種成分が挙げられる。
<防汚剤>
防汚剤としては、従来より公知の各種防汚剤を用いることができ、具体的には、例えば、亜酸化銅(Cu2O)、銅粉、チオシアン化第1銅(ロダン銅)、塩基性硫酸銅、塩基性酢酸銅等の銅または銅化合物、下記式[III]で示される金属−ピリチオンおよびその誘導体[式中R1〜R4は、それぞれ独立に水素、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基を示し、Mは、Zn、Cu、Na、Mg、Ca、Ba、Pb、Fe、Al等の金属を示し、nは価数を示す。]:
【0064】
【化8】
Figure 0004093629
【0065】
、テトラメチルチウラムジサルファイド、カーバメート系の毒物(例:ジンクジメチルジチオカーバメート、マンガン-2-エチレンビスジチオカーバメート)、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素、4,5−ジクロロ-2-n-オクチル-3(2H)イソチアゾリン、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド等を挙げることができる。これらの防汚剤は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0066】
本発明に係る防汚塗料組成物には、必要に応じてこれらの防汚剤は、上記グラフト共重合体(a)100重量部に対して、通常0.5〜600重量部、好ましくは1.0〜500重量部の量で含有されていてもよい。
<(e)顔料>
顔料としては、従来公知の有機系、無機系の各種顔料を用いることができる。
【0067】
有機系顔料としては、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、紺青等が挙げられる。無機系顔料としては、例えば、チタン白、ベンガラ、バライト粉、白亜、酸化鉄粉等のように中性で非反応性のもの;亜鉛華(ZnO、酸化亜鉛)、鉛白、鉛丹、亜鉛末、亜酸化鉛粉等のように塩基性で塗料中の酸性物質と反応性のもの(活性顔料)等が挙げられる。なお、染料等の各種着色剤も含まれていてもよい。このような各種顔料は、防汚塗料組成物中に、例えば、合計で0.5〜45重量%程度の量で配合される。
【0068】
特に、酸化亜鉛を配合する場合には、該酸化亜鉛は、防汚塗料組成物中に0.1〜20重量%の量で、有機系および/または無機系の着色顔料は、0.5〜25重量%の量で含まれていることが望ましい。
<その他の塗膜形成成分>
塗膜形成成分としては、上記グラフト共重合体(a)以外の樹脂が造膜性向上、耐水性向上等の点から、本発明の目的に反しない範囲で含まれていてもよく、このような「その他の塗膜形成成分」としては、例えば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリブテン樹脂、シリコーンゴム、ウレタン樹脂(ゴム)、ポリアミド樹脂、塩化ビニル系共重合樹脂、塩化ゴム(樹脂)、塩素化オレフィン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、アルキッド樹脂、クマロン樹脂、トリアルキルシリルアクリレート(共)重合体(シリル系樹脂)、石油樹脂等の難あるいは非水溶性樹脂(以下、難/非水溶性樹脂ともいう)が挙げられる。
【0069】
上記塩化ビニル系共重合樹脂として、さらに具体的には、例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合樹脂、塩化ビニル・ビニルi-ブチルエーテル共重合樹脂、塩化ビニル・プロピオン酸ビニル共重合樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体の塩素化物が挙げられる。
【0070】
本発明においては、これらの樹脂あるいはゴムを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明においては、上記難/非水溶性樹脂と、下記のような水溶性樹脂とを組合わせて用いることができる。
【0071】
水溶性樹脂としては、ロジン(例:商品名「ロジンWW」)、モノカルボン酸およびその塩が挙げられる。モノカルボン酸としては、例えば、炭素数9〜19程度の脂肪酸、ナフテン酸が挙げられる。モノカルボン酸の塩としては、Cu塩、Zn塩、Ca塩等が挙げられる。ロジンには、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどがあるが、本発明ではいずれをも使用することができる。これらの水溶性樹脂は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0072】
前記グラフト共重合体(a)以外のこれらの塗膜形成成分は、防汚塗料組成物中に、20重量%以下の量で含まれていてもよい。
<充填剤>
充填剤としては、従来より公知の有機系、無機系充填剤を挙げることができ、無機系充填剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、ガラス粉、クレー、タルク、炭酸カルシウム、マイカ粉、二酸化チタン、ウォラストナイト、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
<撥水剤>
撥水剤としては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル基変性オイル、フロロアルキル基変性シリコーンオイル等が挙げられる。
<溶剤>
本発明の防汚塗料組成物では、上記のような各種成分は、溶剤に溶解若しくは分散している。ここで使用される溶剤としては、例えば、脂肪族系、芳香族系、ケトン系、エステル系、エーテル系、塩素系、アルコール系など、通常、防汚塗料に配合されるような各種溶剤が用いられる。上記脂肪族系溶剤としては、n-ヘキサン、n-オクタン、n-デカン等が挙げられ、芳香族系溶剤としては、例えば、ベンゼン、キシレン、トルエン等が挙げられ、ケトン系溶剤としては、例えば、メイルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサンノン等が挙げられ、エステル系溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられ、エーテル系溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMAC)等が挙げられ、塩素系溶剤としては、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等が挙げられ、アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられる。これらの溶剤は、1種または2種以上組み合わせて用いられる。
【0073】
上記のような防汚塗料組成物を例えば、海水中に長期間継続して静置される、火力・原子力発電所の給排水路、除塵機、ポンプ類等の水中構造物、湾岸道路、海底トンネル、港湾設備、運河・水路等のような各種海洋土木工事の汚泥拡散防止膜、漁業資材(例:ロープ、漁網、浮き子、ブイ)などの各種成形体の表面に、あるいは船舶の表面に、常法に従って1回〜複数回塗布すれば防汚性に優れ、防汚剤成分が長期間に亘って徐放可能であり、厚塗りしても適度の可撓性を有し耐クラック性に優れた防汚塗膜被覆水中構造物または船舶などが得られる。
【0074】
すなわちこのような本発明に係る防汚塗料組成物を発電所の給排水路に代表される各種成形体の表面に塗布硬化してなる防汚塗膜は、アオサ、フジツボ、アオノリ、セルプラ、カキ、フサコケムシ等の水棲生物の付着を一年中継続的に防止でき、補修時の塗膜の除去の簡便性と、防汚塗膜表面への重ね塗り時の密着性とに優れている。
【0075】
特に、該防汚塗料組成物は、水中構造物や船舶等の素材が、コンクリート、FRP、鋼鉄、木、ステンレス、アルミニウム合金などである場合にもこれらの素材表面に適用できる。また、該防汚塗料組成物は、既存の防汚塗膜表面に上塗してもよい。
【0076】
該防汚塗料組成物を水中構造物表面に塗布すれば、海中生物の付着防止を図ることができ、該構造物の機能を長期間維持でき、漁網に塗布すれば、漁網の網目の閉塞を防止でき、しかも環境汚染の恐れが少ない。
【0077】
なお、この本発明に係る防汚塗料組成物は、漁網には直接塗布してもよく、またコンクリート、FRP、鋼鉄、木、ステンレス、アルミニウム合金等を用いた水中構造物、船舶等の表面に予め防食塗料、プライマー等の適切な下地材を塗布した後、塗布される。
【0078】
さらには、既に従来の防汚塗料による塗装が行われ、あるいは本発明の防汚塗料組成物による塗装が行われている水中構造物、船舶、特に水中構造物等の表面に、補修用として本発明の防汚塗料組成物を上塗りしてもよい。このようにして水中構造物、船舶等の表面に形成された防汚塗膜の厚さは特に限定されないが、例えば、10〜500μm/回程度である。
【0079】
上記のようにして得られる本発明に係る防汚塗膜、あるいは水中構造物・船舶の接水部表面の塗膜は、前述したような防汚塗料組成物から形成されており環境汚染の虞が少なく広汎な水中構造物・船舶付着生物に対して長期防汚性に優れている。
【0080】
【発明の効果】
本発明に係る防汚塗料組成物は、非錫系防汚塗料組成物であって、(a)グラフト共重合体および(b)上記アルコキシ基含有シリコーンを含有しており、塗膜強度に優れ、水中構造物・船舶等への一般的な水棲生物の付着防止に一年中有効な防汚塗膜を形成でき、補修時には簡単に該塗膜を除去でき、補修等に伴い既存防汚塗膜表面に防汚塗料、特に同一組成の防汚塗料を重ね塗りすれば密着性に優れた塗膜を形成できる、貯蔵安定性に優れた非錫系の防汚塗料組成物である。
【0081】
本発明に係る防汚塗膜、および水中構造物・船舶表面の防汚塗膜は、この防汚塗料組成物から形成されており上記効果に加えて環境汚染の虞が少なく水中構造物付着生物に対して長期防汚性に優れている。
【0082】
本発明に係る水中構造物表面などの防汚方法では、環境汚染の恐れが少ない。
【0083】
【実施例】
以下、本発明について実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何等限定されるものではない。
【0084】
なお、以下の実施例、比較例で使用した各配合成分およびその組成、物性、製造販売元、各試験評価方法等は、下記の通り。また、以下の実施例、比較例中の各成分量を示す「部」は、特に断りのない限り、重量部を示す。
(イ)「X - 22 - 8009」(信越化学工業(株)製、商品名)
ビニル系共重合体からなる幹ポリマーに、オルガノポリシロキサンからなる枝ポリマー、またはポリオキシアルキレンからなる枝ポリマー、オルガノポリシロキサンからなる枝ポリマーとポリオキシアルキレンからなる枝ポリマーがグラフトされた共重合体。粘度50cSt/25℃、不揮発分40重量%、ガラス転移点計算値60℃。
(ロ)「X - 22 - 8031」(信越化学工業(株)製、商品名)
ビニル系共重合体からなる幹ポリマーに、オルガノポリシロキサンからなる枝ポリマー、またはポリオキシアルキレンからなる枝ポリマー、オルガノポリシロキサンからなる枝ポリマーとポリオキシアルキレンからなる枝ポリマーがグラフトされた共重合体。粘度2000cSt/25℃、不揮発分50重量%。
(ハ)「アクリディックTZ - 343」(大日本インキ化学工業(株)製、商品名)
MMA(メチルメタクリレート)とBMA(ブチルメタクリレート)の共重合体。
【0085】
ガードナー気泡粘度 S−W/25℃、不揮発分45重量%、ガラス転移点49℃。
(ニ)「KE−44」(信越化学工業(株)製、商品名)
脱オキシム型シリコーンRTVゴム。
【0086】
粘度70Pa・S/25℃。
(ホ)「KF−353」(信越化学工業(株)製、商品名)
ポリエーテル変性シリコーンオイル
粘度400cSt/25℃。
(ヘ)「KF−6016」(信越化学工業(株)製、商品名)
ポリエーテル変性シリコーンオイル。
【0087】
粘度150cSt/25℃。
(ト)「SH−3749」(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名)
ポリエーテル変性シリコーンオイル。
【0088】
粘度1300cSt/25℃。
(チ)「X - 22 - 3667」(信越化学工業(株)製、商品名)
エポキシ基含有ポリエーテル変性シリコーンオイル。
【0089】
粘度3300cSt/25℃。
(リ)「SH - 510 1000cs」(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名)
メチルフェニルシリコーンオイル。
【0090】
粘度1000cSt/25℃。
<海中生物の付着面積評価基準>
評価基準は、以下の通り。
【0091】
5点・・・・海中生物の付着面積が0%。
4点・・・・海中生物の付着面積が0%を超え5%以下。
3点・・・・海中生物の付着面積が5%を超え10%以下。
【0092】
2点・・・・海中生物の付着面積が10%を超え25%以下。
1点・・・・海中生物の付着面積が25%を超え50%以下。
0点・・・・海中生物の付着面積が50%を超える。
<剥離評価基準>
評価基準は、以下の通り。
【0093】
5点・・・・剥離面積が0%。
4点・・・・剥離面積が0%を超え5%以下。
3点・・・・剥離面積が5%を超え10%以下。
【0094】
2点・・・・剥離面積が10%を超え25%以下。
1点・・・・剥離面積が25%を超え50%以下。
0点・・・・剥離面積が50%を超える。
<防汚塗料の流動性評価基準>
「良好」・・・・20℃で流動性が認められる。
【0095】
「不良」・・・・20℃でゲル化し、流動性が認められない。
【0096】
【実施例1】
<試験用板の作成>
サンドブラスト処理した鉄鋼製試験板(サイズ:100mm×300mm×2.3mm)にエポキシ樹脂系防食塗料「ビスコンHB-NT」(中国塗料(株)製、商品名)をその乾燥膜厚が200μmになるように塗布乾燥硬化させた後、変性ビニル樹脂塗料「シルバックSQ-M」(中国塗料(株)製、商品名)をその乾燥膜厚が75μmとなるように塗布乾燥硬化させて試験用板を作成した。
<防汚塗料組成物の塗装>
このようにして得られた試験用板の表面に、表1の実施例1欄に示すように、グラフト共重合体「X-22-8009」(粘度50cSt/25℃、不揮発分40重量%、ガラス転移点計算値60℃、信越化学工業(株)製、商品名)60重量部、
ポリエーテル変性シリコーンオイル「KF-353」(粘度400cSt/25℃,信越化学工業(株)製、商品名)15重量部、
イソプロピルアルコール10重量部、キシレン10重量部、メチルイソブチルケトン5重量部(合計100重量部)を配合してなる防汚塗料組成物(a)を、その乾燥膜厚が150μmとなるように塗布して、試験片とした。
<塗膜の防汚性能評価>
このように防汚塗料組成物(a)が塗設された試験片を広島湾宮島沖に浸漬し、12ヶ月後の防汚性を観察し、上記「海中生物の付着面積評価基準」に従い評価したところ、海中生物の付着面積は0%を超え5%以下(評価4)であった。
<劣化防汚塗膜との付着性>
(イ)劣化防汚塗膜の作成および剥離評価用試験片の作成
上記防汚性評価を行ったと同様の試験片、すなわち、上記防汚塗料組成物(a)が150μm厚で塗設された試験片を広島湾宮島沖に浸漬して12ヶ月経過後の試験片を「劣化防汚塗膜付き試験片」とした。
【0097】
この劣化防汚塗膜付き試験片の表面を一旦水道水で洗い、汚れを洗い流し、乾燥させた後、その表面に、劣化防汚塗膜用の上記防汚塗料組成物(a)と同一組成の防汚塗料(a)をその乾燥膜厚が150μm厚となるように塗り重ねた。
【0098】
(ロ)剥離評価
その後、この試験片を前記と同様に広島湾宮島沖に浸漬して12ヶ月後に、その塗膜の表面を観察し、前記剥離評価基準に従い、劣化防汚塗膜と該劣化防汚塗膜表面に上塗りした防汚塗膜との付着性を評価したところ、剥離は認められず剥離面積が0%(5点)であった。
<貯蔵安定性の評価>
表1に示す防汚塗料組成物を、ブリキ製容器に入れ、温度50℃の恒温機に6ヶ月間保管した後、防汚塗料の状態を観察したところ、20℃で流動性が認められ(評価:良好)、塗装に好適に使用可能であった。
【0099】
なお、上記ブリキ製容器としては、熊野製缶(株)製の1/6リットルのブリキ製丸缶で、その外観を観察して天板、地板の巻き締めが良好で、しかも缶の胴部の接合が良好で、歪、しわ、錆がなく、押し蓋を閉じた状態で液漏れがないものを使用した。
【0100】
防汚塗料組成物の配合組成、塗膜の防汚性能、劣化防汚塗膜との付着性、防汚塗料組成物の貯蔵安定性などの評価結果を併せて表1に示す。
【0101】
【実施例2〜5、比較例1〜5】
実施例1において、それぞれ表1に示す配合組成の各防汚塗料組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして試験用板に防汚塗料組成物を塗布し、実施例1と同様の試験を行った。
【0102】
各防汚塗料組成物の配合組成、塗膜の防汚性能、劣化防汚塗膜との付着性、防汚塗料組成物の貯蔵安定性などの評価結果を表1に示す。
【0103】
【表1】
Figure 0004093629

Claims (6)

  1. (a) ビニール系重合体からなる幹ポリマーと、該幹ポリマーにグラフトされた枝ポリマーとからなるグラフト共重合体であって、上記枝ポリマーがオルガノポリシロキサンからなるグラフトポリマーおよびポリオキシアルキレンからなるグラフトポリマーを含むグラフト共重合体10〜99重量%、および(b) 式:RxSi(R1-OR2y(4-x-y)/2・・・・[I]
    {式[I]中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。R1は、炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基を示し、該2価脂肪族炭化水素基は、隣接するSi原子および/またはOR2に直接結合していてもよく、エーテル基、エステル基、または−NH−を介してSi原子および/またはOR2に結合していてもよく、また該2価脂肪族炭化水素基中の炭素-炭素結合間にエーテル基、エステル基、または−NH−が介在していてもよい。R2は、炭素数1〜6の低級アルキル基を示し、xおよびyは、それぞれ0.01≦x≦4.0、0.01≦y<4.0で且つ0.02≦x+y<4である。}で表され、数平均分子量が250〜30,000で、粘度が20〜50,000センチストークスであり、その分子末端にアルコキシ基を有するシリコーンを樹脂固形分として、1〜90重量%(但し、グラフト共重合体(a)+アルコキシ基含有シリコーン(b)=100重量%)を含有することを特徴とする防汚塗料組成物。
  2. 請求項1に記載の防汚塗料組成物から形成されたことを特徴とする防汚塗膜。
  3. 海水と接触する水中構造物または船舶外板の表面が、請求項1に記載の防汚塗料組成物を塗布硬化してなる防汚塗膜にて被覆されていることを特徴とする水中構造物または船舶外板。
  4. 上記水中構造物が、発電所の給排水路、除塵機、ポンプ類のうちの何れかである請求項3に記載の水中構造物または船舶外板。
  5. 海水と接触する水中構造物または船舶外板の表面に、請求項1に記載の防汚塗料組成物を塗布し、防汚塗膜を形成することを特徴とする水中構造物または船舶外板の防汚方法。
  6. 上記水中構造物が、発電所の給排水路、除塵機、ポンプ類のうちの何れかである請求項5に記載の防汚方法。
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