JPH11292914A - α−オレフィンの重合方法 - Google Patents
α−オレフィンの重合方法Info
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- JPH11292914A JPH11292914A JP9331998A JP9331998A JPH11292914A JP H11292914 A JPH11292914 A JP H11292914A JP 9331998 A JP9331998 A JP 9331998A JP 9331998 A JP9331998 A JP 9331998A JP H11292914 A JPH11292914 A JP H11292914A
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Abstract
分布を有するα−オレフィン重合体を提供する。 【解決手段】 [A]マグネシウム、チタン、ハロゲン
元素及び電子供与体を必須とする触媒固体成分、[B]
有機アルミニウム化合物成分、並びに[C]特定の有機
ケイ素化合物成分とからなる触媒の存在下にα−オレフ
ィンを重合する方法。
Description
分として、特定の構造を有する有機ケイ素化合物を用い
ることにより、高活性で比較的立体規則性の低い、且
つ、分子量分布の広いα−オレフィンの単独重合体、あ
るいは、他のα−オレフィンとの共重合体を製造する方
法に関するものである。
に、マグネシウム、チタン、ハロゲン元素、及び電子供
与体を必須とする触媒固体成分、周期率表1〜3族金属
の有機金属化合物、及び電子供与体からなる高活性担持
型触媒系が、特開昭57−63310号公報、特開昭5
8−83016号公報、特開昭59−58010号公
報、特開昭60−44507号公報などに数多く提案さ
れている。さらに、特開昭62−11705号公報、特
開昭63−259807号公報、特開平2−84404
号公報、特開平4−202505号公報、特開平4−3
70103号公報などには、電子供与体として特定の有
機ケイ素化合物を用いることを特徴とする重合触媒が開
示されている。
れるプロピレン重合体は、通常、分子量分布は狭く、重
合体溶融時の粘弾性が小さく、用途によっては、成形
性、成形体の外観などに問題となる場合がある。この問
題を改善するために、特開昭63−245408号公
報、特開平2−232207号公報、特開平4−370
103号公報などに、複数の重合器を用いた重合あるい
は、多段重合することによって、分子量分布を拡大する
方法が開示されている。しかし、この様な方法は、煩雑
な操作が必要で工業的に生産速度を下げざるを得ず、コ
スト面を含めて好ましくない。さらには、低分子量でし
かも分子量分布の広いプロピレン重合体を複数の重合器
で製造するには、一方の重合器で水素などの連鎖移動剤
を過剰に用いて低分子量の重合体を製造しなければなら
ず、耐圧限界のある重合器では重合温度を下げざるを得
ず、生産速度に悪影響を及ぼす問題がある。
4−136006号公報、特開平8−301920公報
には、異なるMFRを与える少なくとも二種類の有機ケ
イ素化合物を混合し触媒成分として用いる重合方法が開
示されているが、どちらか一方の触媒成分が作用するこ
とが多く、分子量分布拡大効果は充分でない。また、こ
の方法では、二種類以上の触媒成分を使用する事が必須
となるため、重合プロセス、重合装置、および重合操作
がより煩雑になる。
開平8−143621号公報、特開平8−231663
号公報には環状アミノシラン化合物を用いる方法が開示
されているが、これらの具体的に記載されている化合物
では、分子量分布が必ずしも広くないという問題があ
る。また、特開平6−25336号公報、特開平7−9
0012号公報、特開平7−97411号公報などに
は、複素環内の任意の炭素原子が珪素原子と直接結合し
ている窒素原子含有複素環式置換有機ケイ素化合物を用
いる方法が開示されているが、分子量分布については記
載されていない。
には高活性で比較的立体規則性の低いα−オレフィンの
重合体を得る触媒系が開示されているが、これらの具体
的に記載されている化合物では、分子量分布が必ずしも
広くないという問題がある。
は、耐衝撃性を重視したり、フィルムの成形性、透明
性、外観を重視したりする場合があり、比較的立体規則
性が低く、且つ、分子量分布の広いα−オレフィン重合
体が求められているが、通常、立体規則性を下げる場
合、重合時に使用する有機ケイ素化合物の量を低減させ
る方法が考えられるが、この場合、アタクチックポリプ
ロピレンが多く生成し、見かけ上、立体規則性は低下す
るがメルトフローが極端に高くなり、メルトフローを調
整するには水素量を極端に少なくする必要があり、その
影響で重合活性が著しく低下したり、べたつきなどの問
題があった。
技術の問題点を解決し、立体規則性の比較的低い、か
つ、広い分子量分布を有するα−オレフィン重合体を提
供することを目的とする。
グネシウム、チタン、ハロゲン元素及び電子供与体を必
須とする触媒固体成分、[B]有機アルミニウム化合物
成分、並びに[C]一般式(1)で表される有機ケイ素
化合物成分とからなる触媒の存在下にα−オレフィンを
重合する方法に関する。
基を示す。)
ネシウム、チタン、ハロゲン元素、及び電子供与体を必
須とする触媒固体成分を用いる。成分[A]の触媒固体
成分の製造方法は特に限定されず、例えば、特開昭54
−94590号公報、特開昭56−55405号公報、
特開昭56−45909号公報、特開昭56−1631
02号公報、特開昭57−63310号公報、特開昭5
7−115408号公報、特開昭58−83006号公
報、特開昭58−83016号公報、特開昭58−13
8707号公報、特開昭59−149905号公報、特
開昭60−23404号公報、特開昭60−32805
号公報、特開昭61−18330号公報、特開昭61−
55104号公報、特開平2−77413号公報、特開
平2−117905号公報などに提案されている方法が
採用できる。
(1)塩化マグネシウムなどのマグネシウム化合物、電
子供与体、及び四塩化チタンなどのハロゲン化チタン化
合物を共粉砕する方法(2)溶媒にマグネシウム化合物
及び電子供与体を溶解し、この溶液にハロゲン化チタン
化合物を添加して触媒固体を析出させる方法などが挙げ
られる。
511号公報、特開昭61−31402号公報、特開昭
62−81405号公報に記載の触媒固体成分が、本発
明の効果を達成する上で特に好ましい。これら記載の製
造方法によれば、ハロゲン化アルミニウムとケイ素化合
物を反応させ、さらにグリニャ−ル化合物を反応させて
固体を析出させる。上記反応で使用することのできるハ
ロゲン化アルミニウムは、無水のハロゲン化アルミニウ
ムが好ましいが、吸湿性により完全に無水のものを用い
ることが困難であり、少量の水分を含有するハロゲン化
アルミニウムも用いることができる。ハロゲン化アルミ
ニウムの具体例としては、三塩化アルミニウム、三臭化
アルミニウム、三沃化アルミニウムを挙げることがで
き、特に三塩化アルミニウムが好ましい。
例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、テトラブトキシシラン、メチルトリエトキシシラ
ン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシ
シラン、フェニルトリブトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェ
ニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、
トリメチルモノエトキシシラン、トリメチルモノブトキ
シシランを挙げることができる。特に、メチルフェニル
ジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシランが好ましい。
反応における化合物の使用量は、元素比(AL/Si)で
通常0.4〜1.5、好ましくは0.7〜1.3の範囲
であり、反応するに際しヘキサン、トルエンなどの不活
性溶媒を使用することが好ましい。反応温度は通常10
〜100℃、好ましくは20〜80℃であり、反応時間
は通常0.2〜5時間、好ましくは0.5〜3時間であ
る。
の具体例としては、エチルマグネシウムクロライド、プ
ロピルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムク
ロライド、ヘキシルマグネシウムクロライド、オクチル
マグネシウムクロライド、エチルマグネシウムブロマイ
ド、プロピルマグネシウムブロマイド、ブチルマグネシ
ウムブロマイド、エチルマグネシウムアイオダイドが挙
げられる。マグネシウム化合物の溶媒としては、例え
ば、ジエチルエ−テル、ジブチルエ−テル、ジイソプロ
ピルエ−テル、ジイソアミルエ−テル等の脂肪族エ−テ
ル、テトラヒドロフランなどの脂肪族環状エ−テルを使
用することができる。
ゲン化アルミニウムとケイ素化合物の反応生成物の調製
に使用されたハロゲン化アルミニウムに対する元素比
(Mg/AL)で通常0.5〜3、好ましくは1.5〜
2.3の範囲である。反応温度は通常−50〜100
℃、好ましくは−20〜50℃、反応時間は通常0.2
〜5時間、好ましくは0.5〜3時間である。
の反応、続いてグリニヤ−ル化合物との反応において得
られた白色系の固体を、電子供与体及びハロゲン化チタ
ン化合物と接触処理する。接触処理の方法としては、
(1)固体をハロゲン化チタン化合物で処理した後、電
子供与体で処理し、さらに再度ハロゲン化チタン化合物
で処理する方法、および、(2)固体をハロゲン化チタ
ン化合物と電子供与体の共存下で処理した後、ハロゲン
化チタン化合物で処理する方法、などの従来良く知られ
た方法が採用できる。
せ、これに電子供与体または/及びハロゲン化チタン化
合物を溶解する、あるいは不活性溶媒を使用せずに電子
供与体または/及び液状ハロゲン化チタン化合物の中に
固体を分散させる。この場合、固体と電子供与体または
/及びハロゲン化チタン化合物との接触処理を攪拌下、
温度は通常50〜150℃、接触時間は特に制限はない
が通常0.2〜5時間で行うことができる。また、この
接触処理を複数回行うこともできる。
合物の具体例としては、テトラクロロチタン、テトラブ
ロモチタン、トリクロロモノブトキシチタン、トリブロ
モモノエトキシチタン、トリクロロモノイソプロポキシ
チタン、ジクロロジエトキシチタン、ジクロロジブトキ
シチタン、モノクロロトリエトキシチタン、モノクロロ
トリブトキシチタンを挙げることができる。特に、テト
ラクロロチタン、トリクロロモノブトキシチタンが好ま
しい。
ては、ルイス塩基性の化合物であり、好ましくは芳香族
ジエステル、特に好ましくは、オルトフタル酸ジエステ
ルである。オルトフタル酸ジエステルの具体例として
は、オルトフタル酸ジエチル、オルトフタル酸ジn−ブ
チル、オルトフタル酸ジイソブチル、オルトフタル酸ジ
ペンチル、オルトフタル酸ジn−ヘキシル、オルトフタ
ル酸ジ−2−エチルヘキシル、オルトフタル酸ジ−n−
ヘプチル、オルトフタル酸ジn−オクチルなどが挙げら
れる。また、電子供与体として、特開平3−706号公
報、同3−62805号公報、同4−270705号公
報、同6−25332号公報に示されているような2個
以上のエ−テル基を有する化合物も好ましく用いること
ができる。上記の接触処理の後に、一般には処理固体を
処理混合物から分離し、不活性溶剤で充分洗浄して得ら
れる固体を、本発明の触媒固体成分[A]としてα−オ
レフィンの重合触媒として使用することができる。
[B]としては、アルキルアルミニウム、アルキルアル
ミニウムハライドなどが使用できるが、アルキルアルミ
ニウムが好ましく、特に好ましいのはトリアルキルアル
ミニウムであり、具体例としては、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリn−プロピルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどが挙げら
れる。前記有機アルミニウム化合物類はいずれも混合物
としても使用することができる。また、アルキルアルミ
ニウムと水との反応によって得られるポリアルミノキサ
ンも同様に使用することができる。
ミニウム化合物成分[B]の使用量は、触媒固体成分
[A]のチタンに対する元素比(AL/Ti)で、0.1〜
1000、好ましくは100〜500である。
表される様なヘキサメチルジシラザノ基を有する有機ケ
イ素化合物である。Rは炭素数1〜8の炭化水素基であ
り、炭素数1〜8の不飽和あるいは飽和脂肪族炭化水素
基などが挙げられる。具体例としては、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル
基、iso−ブチル基、ter−ブチル基、sec−ブチル基、
n−ペンチル基、iso−ペンチル基、シクロペンチル
基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられ
る。特に好ましくはメチル基である。
メチルジシラザノ)ジメトキシシラン、エチル(ヘキサ
メチルジシラザノ)ジメトキシシラン、 n−プロピル
(ヘキサメチルジシラザノ)ジメトキシシラン、 iso
−プロピル基(ヘキサメチルジシラザノ)ジメトキシシ
ラン、 n−ブチル(ヘキサメチルジシラザノ)ジメトキ
シシラン、 iso−ブチル(ヘキサメチルジシラザノ)
ジメトキシシラン、 ter−ブチル(ヘキサメチルジシラ
ザノ)ジメトキシシラン、 sec−ブチル(ヘキサメチル
ジシラザノ)ジメトキシシラン、 n−ペンチル(ヘキサ
メチルジシラザノ)ジメトキシシラン、 iso−ペンチ
ル(ヘキサメチルジシラザノ)ジメトキシシラン、シク
ロペンチル(ヘキサメチルジシラザノ)ジメトキシシラ
ン、 n−ヘキシル(ヘキサメチルジシラザノ)ジメトキ
シシラン、シクロヘキシル(ヘキサメチルジシラザノ)
ジメトキシシラン、 n−ヘプチル(ヘキサメチルジシラ
ザノ)ジメトキシシラン、 n−オクチル(ヘキサメチル
ジシラザノ)ジメトキシシランなどが挙げられる。
成分[C]は、たとえば、アルキルトリメトキシシラン
とヘキサメチルジシランのマグネシウムあるいはリチウ
ム塩との当量反応により合成することができる。
ミニウムに対する成分[C]のシランの元素比(Si/A
L)で0.01〜1が好ましく、特に0.05〜0.3
3が好ましい。
を使用することができる。所望の立体規則性、融点及び
分子量を有するα−オレフィン重合体を製造するための
水素の使用量は、重合方法及び重合条件によって、適宜
決定することができるが、通常、水素分圧0.05〜3
の範囲である。
各触媒成分の接触順序として特に制限はないが、成分
[A]と成分[B]または成分[B]と成分[C]をあ
らかじめ接触してから、成分[A]と成分[C]を接触
させることが好ましい。
は、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチ
ルペンテン−1、1−オクテンなどを挙げることができ
る。本発明ではフィルムのヒ−トシ−ル温度を下げるた
め、融点を下げたり、フィルムの透明性を高めるなどの
目的でα−オレフィンの重合において少量のエチレンあ
るいは他のα−オレフィンと共重合することもできる。
の低温衝撃強度を高めるために上記α−オレフィンの重
合、共重合の後に、さらにα−オレフィンとエチレンと
を共重合するいわゆるブロック共重合体の製造も行うこ
とができる。
ン、 ブタン、 ペンタン、 ヘキサン、ヘプタン、 オクタン
などの無極性溶媒を使用するスラリ−重合法、モノマ−
を気体状態で触媒と接触して重合を行う気相重合法、あ
るいは液化状態のモノマ−を溶媒としてその中で重合さ
せるバルク重合法などが採用できる。また、上記重合法
で、連続重合、バッチ重合のいずれを行ってもよい。重
合圧力は0.1〜20MPa好ましくは1〜6MPa、重合
温度は10〜150℃、好ましくは30〜100℃、特
に好ましくは60〜90℃である。重合時間は通常0.
1〜10時間、好ましくは0.5〜7時間の範囲であ
る。本触媒では、特に70℃以上の高い重合温度で重合
活性が高く、立体規則性が高く、分子量分布の広いα−
オレフィンの重合体を得ることができる。
オレフィンを前記の各種重合方法に従って予備重合して
から、α−オレフィン本重合を行うことが好ましい。予
備重合の効果としては、重合活性の向上、重合体の立体
規則性の向上、重合体の粒子形状の安定化があげられ
る。予備重合の方法としては、あらかじめ触媒固体成分
[A]を、有機アルミニウム化合物成分[B]及び有機
ケイ素化合物成分[C]と接触処理し、固体の洗浄によ
って予備処理固体を調製することができる。さらに、成
分[A]または前記の予備処理固体を用いて、成分
[B]及び成分[C]の存在下、限定された量のエチレ
ンあるいはα−オレフィンを重合することによって予備
重合処理固体を調製することができる。
るいは予備重合処理固体を、本重合における触媒固体成
分として用いる場合は、本重合において成分[C]を省
くことができる。
成分[B]及び成分[C]を混合し、通常、0〜100
℃で0.1〜10時間反応する。各成分の混合順序は、
特に限定されないが、通常、成分[A]、成分[B]、
成分[C]の順が好ましい。接触処理した後に、n−ヘ
プタンなどの不活性炭化水素溶媒で固体を洗浄、ろ過、
分離して、予備重合あるいは本重合の触媒固体成分とし
て用いる。
リ−法、塊状法などで行うことができる。予備重合にお
いて得られた固体は分離してから本重合に用いる、ある
いは、分離せずに本重合を続けて行うことができる。
あり、触媒固体成分1g当たり0.1〜100gの予備重
合体が生成するまで予備重合を続けることが好ましい。
触媒固体成分1g当たり0.1g未満であると本重合活性
が充分でなく触媒残渣が多くなり、α−オレフィン重合
体の立体規則性も充分でない。また、100gをこえる
と、重合活性およびα−オレフィン重合体の結晶性が低
下する傾向がある。予備重合温度は、0〜100℃、好
ましくは10〜90℃で各触媒成分の存在下に行う。5
0℃をこえるような高い温度で予備重合を行う場合は、
エチレンあるいはα−オレフィン濃度を小さくするか、
重合時間を短くすることが好ましい。そうでないと触媒
固体成分1g当たり0.1〜100gの予備重合体の生成
を制御することが困難であり、また、本重合で重合活性
が低下したり、得られるα−オレフィン重合体の結晶性
が低下したりする。
[B]の使用量は、通常、触媒固体成分のチタン原子に
対して AL/Tiモル比が0.5〜1000、好ましくは
1〜100である。有機ケイ素化合物成分[C]の使用
量は、通常、成分[B]のアルミニウム原子に対して S
i/ALモル比が0.01〜1、好ましくは0.08〜
0.5である。また予備重合時に、必要に応じて水素を
共存させることができる。
るα−オレフィン重合体は立体規則性が比較的に低く、
分子量分布が広い。分子量分布はGPC測定におけるポ
リスチレン換算でもとめた重量平均分子量Mwと数平均
分子量Mnとの比Mw/Mn値が7以上、さらに好まし
くは10以上である。
定されないがフィルム材料としてすぐれた性能を発揮で
きる。
フィンを重合した場合に、重合活性が高く、立体規則性
が比較的低く、且つ分子量分布の広いα−オレフィン重
合体を製造することができる。さらには、エチレンある
いは他のα−オレフィンとの共重合においては、ランダ
ム性がよく、溶融時の粘弾性の高い共重合体を製造する
ことができる。本発明で得られたα−オレフィン重合体
は、従来の重合活性の低い第二世代触媒と呼ばれる三塩
化チタン型触媒で得られたα−オレフィン重合体と同程
度の分子量分布を有するため、成形性がよく、フロ−マ
−クなどの成形体の外観不良の問題もない。従って、本
発明で用いた触媒系は、三塩化チタン型触媒の代替とし
ての使用が可能であり、三塩化チタン型触媒に比べて重
合活性が極めて高いため、それまで必須であった重合体
中の触媒残渣を除去する工程、すなわち、多量の有機溶
剤を使用する脱灰工程を省略することができ、重合プロ
セスの簡略化、製造コストの低減に極めて有益である。
プロピレン重合体の場合、アタクチックポリプロピレン
を多く生成させずに立体規則性を低下する事ができる。
る。実施例において、「重合活性」とは、触媒固体1g
当たりのα−オレフィンの重合体の収量(Kg)である。
溶融流動性(MFR)は、ASTM−D1238にしたがっ
て測定した230℃、2.16Kgの加重下で10分間の
溶融重合体の重量(g)を表す。HIは、重合体を沸騰
n−ヘプタンで6時間ソックスレー抽出した時の割合
(不溶分ポリマー重量/仕込みポリマー重量×100
%)である。融点(Tm)は、DSC(セイコ−電子工
業製 ASC−5200)により測定した。測定条件とし
て、プロピレン重合体においては、10mgを23〜2
30℃まで毎分10℃の速度で昇温し、そのまま5分間
保持した後、230〜40℃まで毎分5℃の速度での降
温し、再び40〜230℃まで毎分10℃の速度での昇
温した際の融点を測定した。重合体の立体規則性の指標
の1つで、そのミクロタクティシティ−を調べたアイソ
ペンタッド分率(mmmm)% は、プロピレン重合体に
おいてMacromoLeLcuLes8 ,687(1975)
に基づいて帰属した13C−NMRスペクトルのピ−ク強
度比より算出した。13C−NMRスペクトルは、日本電
子製 EX−400の装置を用い、TMSを基準とし、温
度130℃、o−ジクロロベンゼン溶媒を用いて測定し
た。分子量分布は、ポリスチレンを標準物質として用い
たGPC(ウォ−タ−ズ社製150CV型、o−ジクロロ
ベンゼン溶媒、カラム SHODEX 、温度145℃、濃度
0.05wt% )から求めた重量平均分子量Mw及び数平
均分子量Mnの比Mw/Mnによって評価した。
ル(ヘキサメチルジシラザノ)ジメトキシシラン) 滴
下ロ−トを備えた容量200mLの3ツ口フラスコ内に
スタ−ラ−ピ−スを入れ、真空ポンプを用いて、フラス
コ内を十分窒素置換した後、フラスコ内にヘキサメチル
ジシラザン12.5mL(0.06moL)を入れ、滴
下ロ−ト内には、1.67Mのブチルリチウムヘキサン
溶液35.9mL(0.06moL)を入れた。フラス
コ内温度を4℃に保ちながら、滴下ロ−ト内のブチルリ
チウム溶液をフラスコ内にゆっくりと滴下した。滴下終
了後、引き続き室温で12時間攪拌を行い、ヘキサメチ
ルジシラザンのリチウム塩を得た。
−付きフラスコ(容量200mL)内にスタ−ラ−ピ−
スを入れ、真空ポンプを用いて、フラスコ内を十分窒素
置換した後、フラスコ内には、蒸留・脱水n−ヘプタン
30mL、メチルトリメトキシシラン8.6mL(0.
06moL) を入れ、滴下ロ−ト内には、前記のヘキ
サメチルジシラザンのリチウム塩を入れた。室温にて、
滴下ロ−ト内のヘキサメチルジシラザンのリチウム塩を
フラスコ内にゆっくりと滴下した。滴下終了後、引き続
き40℃で2時間攪拌を行い、さらに、室温で12時間
攪拌を行った。目的物が生成していることをガスクロマ
トグラフィ−で確認した後、沈殿物をろ過した。このろ
液中の溶媒を減圧下に十分に留去し、その後、生成物の
1次蒸留および2次蒸留を行って精製し、メチル(ヘキ
サメチルジシラザノ)ジメトキシシランを得た。この化
合物の沸点は94.5℃/14mmHg、GC純度98.
7% であった。
に添加し、次いで、メチルトリエトキシシラン15mm
oLを攪拌下に滴下し、滴下終了後25℃で1時間反応
させた。反応生成物を−5℃に冷却した後、攪拌下にブ
チルマグネシウムクロライド30mmoLを含むジイソ
プロピルエ−テル18mLを30分間で反応生成物に滴
下し、反応溶液の温度を−5〜0℃の範囲内に保った。
滴下終了後徐々に昇温し、30℃で1時間反応を続け
た。析出した固体を濾別し、トルエン及びn−ヘプタン
で洗浄した。次に、得られた固体4.9gをトルエン3
0mLに懸濁させ、この懸濁液に四塩化チタン150m
moL、フタル酸ジ−n−ヘプチル3.3mmoLを添
加し、攪拌下に90℃で1時間反応させた。同温度で固
体をろ別し、トルエン、次いでn−ヘプタンで洗浄し
た。さらに、再度固体をトルエン30mLに懸濁させ、
四塩化チタン150mmoLを添加し、攪拌下に90℃
で1時間反応させた。同温度で固体を濾別し、固体をト
ルエン次いでn−ヘプタンで洗浄した。得られた触媒固
体成分中のチタン含有量は3.55wt% であった。この
固体をヘプタン80mLに懸濁し触媒固体成分のヘプタ
ンスラリ−を調製した。
に触媒固体成分[A]のn−ヘプタンスラリ−(触媒固
体成分として7.9mg)を封入した硝子製アンプル管
を取りつけた後、オ−トクレ−ブ内を窒素で充分置換し
た。次に、有機アルミニウム化合物成分[B]としてト
リエチルアルミニウム2.1mmoL含有するn−ヘプ
タン溶液2.1mL、有機ケイ素化合物成分[C]とし
て表1に記載の化合物0.35mmoL含有するn−ヘ
プタン溶液1.74mLを仕込んだ。続いて、0.2M
Paの水素を導入後、液化プロピレン1.2Lを導入し
てオ−トクレ−ブを振とうした。オ−トクレ−ブを10
℃に冷却し、攪拌開始とともに触媒固体成分の入った硝
子製アンプル管を破砕し、10分間予備重合した。引き
続きオ−トクレ−ブ内を70℃に昇温し、さらに70℃
で1時間重合を行った。重合終了後、未反応プロピレン
ガスを放出し、重合体を50℃で20時間減圧乾燥し
て、白色の粉末状ポリプロピレンを得た。重合活性およ
び重合体の特性についての測定結果を表2〜3に示し
た。
素化合物成分(C)として、表1に示した化合物を用
い、及び水素を導入した以外は、実施例1と同様に行っ
た。重合活性および重合体の特性についての測定結果を
表2〜3に示した。
示すフロ−チャ−トである。
Claims (1)
- 【請求項1】[A]マグネシウム、チタン、ハロゲン元
素及び電子供与体を必須とする触媒固体成分、[B]有
機アルミニウム化合物成分、並びに[C]一般式(1)
で表される有機ケイ素化合物成分とからなる触媒の存在
下にα−オレフィンを重合する方法。 【化1】 (但し、(1)において、Rは炭素数1〜8の炭化水素
基を示す。)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09331998A JP3752074B2 (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | α−オレフィンの重合方法 |
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JPH11292914A true JPH11292914A (ja) | 1999-10-26 |
JP3752074B2 JP3752074B2 (ja) | 2006-03-08 |
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JP09331998A Expired - Lifetime JP3752074B2 (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | α−オレフィンの重合方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006523742A (ja) * | 2003-04-15 | 2006-10-19 | バーゼル、ポリオレフィン、イタリア、ソシエタ、ア、レスポンサビリタ、リミタータ | チーグラ−ナッタ型の触媒組成物及びその製造方法 |
JP2006523741A (ja) * | 2003-04-15 | 2006-10-19 | バーゼル、ポリオレフィン、イタリア、ソシエタ、ア、レスポンサビリタ、リミタータ | チーグラ−ナッタ型の触媒組成物及びその製造方法 |
-
1998
- 1998-04-06 JP JP09331998A patent/JP3752074B2/ja not_active Expired - Lifetime
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