JPH11290800A - 化学処理装置及び化学処理方法及び基板の洗浄方法 - Google Patents

化学処理装置及び化学処理方法及び基板の洗浄方法

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JPH11290800A
JPH11290800A JP10234898A JP10234898A JPH11290800A JP H11290800 A JPH11290800 A JP H11290800A JP 10234898 A JP10234898 A JP 10234898A JP 10234898 A JP10234898 A JP 10234898A JP H11290800 A JPH11290800 A JP H11290800A
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chemical
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Kiyohiro Kawasaki
清弘 川▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 化学処理装置において洗浄液中の薬液濃度を
低下させ、排水処理のコストを削減する。 【解決手段】 基板50は、処理室2で薬液処理され、
次に希釈室4aで循環使用する希釈液33aで洗浄さ
れ、最後に水洗室4bで洗浄液で洗浄される。これによ
り、薬液成分は希釈液中に大部分が回収され、水洗室か
らの排水液を直接工場外へ排水することが可能となる。
また、希釈液の交換時期の検知手段と交換手段を有する
化学処理装置であって、希釈液の交換時期を検知する
と、循環使用している希釈液の交換を行い希釈液を所定
の薬液濃度以下に押さえるものである。また、薬液処理
された被処理物に付着した薬液を循環使用する希釈液に
て希釈すると共に希釈液の濃縮を行い、その後洗浄液に
て薬液を除去する化学処理方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体集積回路およ
び液晶デバイスなどの基板の生産方法及びその生産に用
いられる化学処理装置及び化学処理方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】周知のように半導体集積回路および液晶
デバイスなどの微細加工においては多数回の食刻・洗浄
工程が必要である。洗浄工程の実施形態としては以下に
述べるようなものがあり、実に多種多様である。先ず第
1の例としては写真食刻工程における感光性樹脂を塗布
する前の洗浄があり、これは微細な感光性樹脂パターン
の形成に障害となるパーティクルやダストおよび異物の
除去が主目的である。次に第2の例としては製膜工程に
おける製膜前の洗浄があり、ピンホールや膜剥がれのな
い製膜の障害となるパーティクルやダストおよび異物の
除去、これに加えて膜の密着性を強化するための表面改
質、さらに多層配線構造において上下の導電性パターン
間に接触(コンタクト)不良が生じないように下地の導
電層表面の酸化膜を除去するための表面処理などの複数
の目的を有している。第3の例としては食刻後および感
光性樹脂の剥離後の洗浄があり、これは主としてこれら
の処理に使用した薬液と剥離液中に残存する未分解の感
光性樹脂の除去を目的としている。
【0003】前述した食刻・洗浄工程においては、何れ
も洗浄の最終工程では純水を用いて単結晶シリコンやガ
ラス等の基板を洗浄し、付着している薬液やダストおよ
び異物を除去するのが一般的であり、写真食刻工程の現
像プロセスや食刻プロセスにおいては純水を基板上にシ
ャワー状またはスプレー状に吹き付けるようにして一枚
ずつ連続的に処理する装置が量産工場では多用される。
【0004】図5はこのような食刻・洗浄装置の概略の
断面構成図を示す。食刻・洗浄装置としての構成では、
処理室2と水洗室4および乾燥室5が主な構成要素であ
る。薬液処理時間が長くなる場合には処理室を2段にし
たり、薬液13の水洗室4への持出し量を低下させるた
めに処理室2と水洗室4との間に液切り室3などの緩衝
室を設けたり、同じく薬液13の装置外への拡散を防止
するために処理室2の上流側に緩衝室1を配置するなど
の設計的手法が加味されることは公知である。
【0005】以下に簡単に装置の構成内容を説明する
と、薬液循環ポンプ6、薬液13中のダストまたはパー
ティクルを除去するためのフィルタ7および流量調整用
のバルブ8よりなる配管系9と、薬液を噴射するノズル
10、処理室2、処理室2の底部に設けられた薬液回収
配管11および薬液循環タンク12とで閉ループを構成
し、薬液13を循環使用する構成が代表的である。
【0006】ストップバルブ14を有する薬液供給配管
15は薬液循環タンク12に薬液13を供給するための
配管系であり、図示はしないが例えば別の場所に設置さ
れた供給タンクから窒素加圧で圧送され新規な薬液が薬
液循環タンク12に供給される。同じくストップバルブ
16を有する薬液廃棄配管17は使用済みの薬液13を
外部に廃棄するための配管系であり、図示はしないが屋
外に設置された廃液タンクなどに移し替えてから産業廃
棄物として処理するなどの手続きがなされる。
【0007】水洗室4では基板50に付着している薬液
13を洗い流すために洗浄液として一般的には適度な純
度の純水が必要であるので、流量調整用バルブ18を有
する純水供給配管19が設けられ、配管の先端部には純
水を噴射する純水噴射ノズル20が配置される。水洗室
4の底部に設けられた回収配管21は基板50を洗浄し
た洗浄液の排水管であり、純水洗浄の初期にはある程度
の薬液が排水中に含まれるので、公害対策のための何が
しかの処理を施されてから工場排水として廃棄されるこ
とも多い。
【0008】水洗室4ではただ単純に基板50に純水を
噴射するだけではなく、噴射する純水に超音波を重畳し
たり、高圧の噴射ジェットにしたりして物理的な力で基
板50に付着した異物やパーティクルの除去能力を高め
ることも最新の洗浄機では定着しつつある。乾燥室5で
は水洗後の濡れた基板50を乾燥するために、圧力計2
2と流量調整用バルブ23を有するドライエアまたは窒
素ガスなどの乾燥ガス配管24が設けられ、配管の先端
部には上記乾燥ガスを基板50上へシート状に噴射する
乾燥ノズル25が配置される。26は乾燥室5内で乾燥
ノズル25によって凝集した水を廃棄するための排水管
である。この様に乾燥したガスを基板50に吹き付けて
乾燥する方式は別名エアナイフとも呼ばれる。なお、純
水噴射ノズル20および乾燥ノズル25は図示したよう
に基板50上のみならず基板50下からも噴射するのが
効率的であり、かつ一般的である。
【0009】100は基板50の搬送経路を示した搬送
ラインである。基板50の搬送機構、処理室2と水洗室
4との間に設置されるゲートバルブおよびエアカーテン
などの排気干渉防止機構、さらには各室内の雰囲気を排
気する排気管は図5では省略してある。51は緩衝室1
の入口側の側壁に設けられた開口スリット(連通孔)、
52及び53は処理室2の入口側および出口側の側壁に
設けられた開口スリット(連通孔)、54及び55は水
洗室4の入口側および出口側の側壁に設けられた開口ス
リット(連通孔)、56は乾燥室5の出口側に設けられ
た開口スリット(連通孔)で、基板50の搬送ライン1
00はこれら連通孔51〜56を貫通して設けられてい
る。
【0010】図6は水洗室4を詳細に説明するための概
略断面図である。図6の左右方向に並んで設けられた搬
送ローラ27の上を基板50が水洗室4の入口側の側壁
に設けられた開口スリット54から水洗室4内に入って
いき、純水噴射ノズル20の下を一定の速度で通過し、
水洗室4の出口側の開口スリット55を通過して乾燥室
5に入る。33は洗浄液で純水噴射ノズル20より噴射
させ基板50を洗浄後、回収配管21に流れる。
【0011】水洗室4の上部には水洗室4内の薬液を微
量に含んだ水ミストを排気するための排気管30が設け
られており、排気管30には水ミストが大量に装置外に
持出されるのを防止するフィルタまたはトラップ31が
設けられている。なお、32は水洗室4内の排気量を調
整するためのダンパである。尚、図5では図示していな
いが、図6のごとく搬送ライン100に沿って搬送ロー
ラ27が適当な間隔で配置されており、基板50を搬送
する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記の化学処理装置に
おいては、液切り室3においてエアナイフによる液切り
で基板上に薬液が一滴も残らないような液切りを実施す
ると、所定の時間内に水洗室4内で固化した薬液成分を
純水で完全に洗い流すことができなくなる。従って適量
の薬液が基板上に残るような液切りを実行する必要があ
る。その量とは例えば400×500mmの大きさのガ
ラス基板において20〜30cc程度が限界である。こ
のため純水を用いた洗浄工程において洗浄後の洗浄液に
薬液が混入することは避けられない。尚、洗浄液の量
は、基板上の薬液を完全に除去できなくても実用上問題
のないレベルにまで濃度を低下させる為に必要な30〜
50L(リットル)となる。
【0013】上記した薬液処理における20〜30cc
の持出し量は、水洗工程において基板一枚当りの洗浄液
の量である30〜50Lからみれば微量ではあり、一般
的な薬液では工場外への排水に当って中和処理さえして
おけばまず問題とはならない。しかしながら、極めて微
量であっても特化則に記載された有害物質や毒物、およ
びBOD指数に関して有機物では容認できない濃度とな
り排水処理が必要となる。
【0014】その結果、基板の洗浄に使用した洗浄液は
排水処理が必要となるので、基板1枚当たり30〜50
Lの排水液の処理が必要となる。排水処理方法として、
例えば排水液を濃縮する方法があるが、これには大量の
エネルギーが必要である。また有機物の場合には活性汚
泥化してバクテリアで分解させる方法があるが、これも
広大な貯水池と、曝気のために大量の空気を送り込む設
備等が必要であり、いずれにせよ工業的なコストが高く
つくことは避けられないのが現状である。
【0015】尚、洗浄液の量を増やし、排水処理を不要
とするほど薬液濃度を下げる方法も考えられるが、その
為には排水液の濃度を15ppm程度まで下げる必要が
ある。従って、基板1枚につき30ccの薬液が水洗室
に持ち込まれた場合、2000Lもの洗浄液が必要とな
り、洗浄液の給排水設備、洗浄水の確保(水道水の純水
化)等を考えると現実的ではない。
【0016】本発明は以上の課題を鑑みなされたもの
で、産業廃棄処理が必要な排水液を濃縮するとともにそ
の量を減らし、産業廃棄処理コストを低減する化学処理
装置及び基板の生産方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この課題を解決する為
に、本発明の請求項1及び請求項2及び請求項3及び請
求項4は、循環使用する希釈液を用いて被処理物を洗浄
する1個または複数個の希釈室と、洗浄液で被処理物を
洗浄する洗浄室との構成からなるものである。これによ
り水洗室では、既に薬液濃度が十分に下がった被処理物
を洗浄し排水を行うので、水洗室からの排水液をそのま
ま排水可能な濃度に低下させ、また産業廃棄処理が必要
となる希釈液は濃縮され、その量は少量で済むので、排
水処理のためのコストを下げることが可能となる。
【0018】本発明の請求項5は、希釈液の交換時期の
検知手段と、希釈液の交換手段を設けた構成からなるも
のである。これにより、希釈液の交換時期を検知した
際、希釈液を交換することにより、各希釈室の希釈液を
一定の薬液濃度以下に保つことができるので、水洗室か
らの排水液中の薬液濃度をそのまま排水可能な低濃度に
保つことができ、排水処理のためのコストを下げること
が可能となる。
【0019】本発明の請求項6は、基板を、循環使用さ
れる希釈液で1回または複数回洗浄を行い、その後、洗
浄液で洗浄することを特徴とする基板の生産方法であ
る。これにより洗浄液は、既に薬液濃度が十分に下がっ
た基板を洗浄するので、そのまま排水可能な濃度の排水
液とすることができ、また産業廃棄処理が必要となる希
釈液は濃縮され、その量は少量で済むので、排水処理の
ためのコストを下げることが可能となるので、基板の製
造コストを低減させることができる。
【0020】本発明の請求項7は、被処理物に付着した
薬液を循環使用する希釈液にて希釈すると共に前記希釈
液の濃縮を行い、その後洗浄液にて薬液を除去する化学
処理方法である。これにより洗浄液は、既に薬液濃度が
十分に下がった被処理物を洗浄するので、そのまま排水
可能な濃度に低下させられ、また産業廃棄処理が必要と
なる希釈液は濃縮され、その量は少量で済むので、排水
処理のためのコストを下げることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、被処理
物の薬液処理を行う処理室と、薬液処理済みの被処理物
を循環使用される希釈液を用いて洗浄を行う1個又は複
数個の希釈室と、希釈室で洗浄済みの被処理物を洗浄液
を用い洗浄する水洗室とからなる化学処理装置であり、
被処理物は1個又は複数個の希釈室において希釈液で洗
浄されることにより付着している薬液の濃度を低下させ
られ、その後水洗室で洗浄されるので、水洗室からの排
水液の薬液濃度はそのまま排出可能な程度に低くするこ
とができ、併せて産業廃棄処理の必要な希釈液は濃縮さ
れ、その量が少量で済む作用を有するものである。
【0022】請求項2に記載の発明は、処理室から被処
理物に付着して希釈室へ運ばれる残留薬液量をA(単位
はリットル。以下Dまで同じ)とし、希釈室から被処理
物に付着して水洗室に運ばれる残留希釈液量をBとし、
循環使用される希釈液の量をCとし、水洗室で被処理物
1個当たりに使用する洗浄液の量をDとし、希釈液を交
換するまでの間に洗浄する被処理物の個数をnとし、水
洗室で被処理物を洗浄した後の排水液に含まれる薬液の
濃度がそのまま排水可能な排水液濃度をYとするとき、 Y≧A・B・n/(C・D) の関係にあることを特徴とする請求項1の化学処理装置
であって、請求項1に記載の発明と同じ作用を有するも
のである。
【0023】請求項3に記載の発明は、希釈液の量C
と、被処理物の個数nと、排水液濃度Yとが、 Y≧0.00003・n/C の関係にあることを特徴とする請求項1の化学処理装置
であって、請求項1に記載の発明と同じ作用を有するも
のである。
【0024】請求項4に記載の発明は、希釈液の量C
と、被処理物の個数nとが、 C≧2・n の関係にあることを特徴とする請求項1の化学処理装置
であって、請求項1に記載の発明と同じ作用を有するも
のである。請求項5に記載の発明は、希釈液の交換時期
の検知手段と、希釈液の交換手段を有することを特徴と
する請求項1の化学処理装置であって、希釈液の交換時
期を検知すると、循環使用している希釈液の交換を行い
希釈液を所定の薬液濃度以下に押さえることができ、水
洗室からの排水液中の薬液濃度をそのまま排水可能な低
濃度に保つ作用を有する。
【0025】本発明の請求項6は、薬液処理された後、
循環使用される希釈液で1回又は複数回洗浄され、その
後洗浄液で洗浄されることを特徴とする基板の生産方法
であり、洗浄液は、既に薬液濃度が十分に下がった基板
を洗浄するのでそのまま排水可能な濃度の排水液とする
ことができ、また産業廃棄処理が必要な希釈液は濃縮さ
れ、その量が少量で済む作用を有する。
【0026】本発明の請求項7は、薬液処理された被処
理物に付着した薬液を循環使用する希釈液にて希釈する
と共に前記希釈液の濃縮を行い、その後洗浄液にて薬液
を除去することを特徴とする化学処理方法であり、既に
薬液濃度が十分に下がった被処理物を洗浄し、排水を行
うので、洗浄後の洗浄水はそのまま排水可能な濃度に低
下させられ、また産業廃棄処理が必要となる希釈液は濃
縮され、その量は少量で済むので、排水処理のためのコ
ストを下げることが可能となる。
【0027】以下に本発明の実施の形態について説明す
る。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1による化
学処理装置の概略構成図を示す。本実施の形態は、希釈
室が1個の場合である。本実施の形態の説明において、
図4と図5に示す従来例の化学処理装置と共通する部材
および手段については、同一の符号を付すことにより詳
細な説明は省略する。
【0028】最初に請求項1及び、請求項2及び、請求
項3及び、請求項4の発明に関する構成について説明を
行い、次に請求項5の発明に関する構成について説明を
行う。尚、請求項6の発明及び請求項7の発明の実施の
形態も、請求項1の発明の説明で挙げる実施の形態と同
じである。50は基板(被処理物)である。基板50は
搬送ライン100に沿って、緩衝室1、処理室2、液切
り室3、希釈室4a、水洗室4b、乾燥室5を通る。こ
こで、51は緩衝室1の入口側の側壁に設けられた開口
スリット、52、53は処理室2の入口側および出口側
の側壁に設けられた開口スリット、54、57は水洗室
4aの入口側および出口側の側壁に設けられた開口スリ
ット、55、56は乾燥室5の入口側および出口側の側
壁に設けられた開口スリットであり、基板の搬送ライン
100はこれら連通孔51〜57を貫通して設けられて
いる。
【0029】以下、上記各部屋の順に説明を行う。緩衝
室1は、構成および機能ともに従来例と同じであるの
で、詳細説明は省略する。処理室2は、構成および機能
ともに従来例と同じであるので、詳細説明は省略する。
【0030】液切り室3は、構成および機能ともに従来
例と同じであるので、詳細説明は省略する。希釈室4a
では、主として、基板50の洗浄と、洗浄により基板5
0に付着した希釈液33aの液切りを行う。以下、これ
らについて説明をする。希釈室4aにおいて基板50の
洗浄には希釈液33aを循環使用している。希釈液33
aとしては、ある程度の純水を使用する。尚、循環使用
するので徐々に薬液濃度が上昇するが、交換時期が来る
までは、そのまま循環させて使用する。循環ポンプ4
6、フィルタ47および流量調整バルブ48よりなる配
管系49と、希釈液33aを噴射するノズル40と、希
釈室4aと、希釈室4aの底部に設けられた処理水回収
配管21aと、貯水タンク42とで閉ループを構成し、
希釈液33aを循環使用している。
【0031】ストップバルブ44を有する純水供給配管
19は貯水タンク42に新規な純水を供給するための配
管系であり、同じくストップバルブ61を有する洗浄液
廃棄配管62は薬液を含んだ希釈液33aを外部に廃棄
するための配管系である。尚、洗浄液廃棄配管62より
排出された希釈液は、図示はしないが屋外に設置された
廃液タンクなどに移し替えてから産業廃棄物として処理
するなどの手続きがなされる。
【0032】また、希釈室4aの出口側には希釈液33
aを液切りするために、乾燥ガス配管24には流量調整
バルブ61が、乾燥ガス配管24の先端部には液切りノ
ズル60が設けられている。液切りノズル60からは、
ドライエアまたは窒素ガスなどの乾燥ガスが基板50上
にシート状に噴射され、基板50の液切りを行う。液切
り室3と同様に完全に液切りはせず、20〜30ccを
残して液切りを行う。
【0033】この様に、希釈室4aでは、基板50に付
着している薬液を希釈液33aにて希釈するとともに、
循環使用することにより希釈液33aを濃縮する作用が
ある。水洗室4bでは、再び基板50の洗浄が行われ、
基板50に付着している薬液の除去を行う。以下、これ
について説明する。流量調整用バルブ18を有する純水
供給配管19が設けられ、配管の先端部には純水33b
(洗浄液)を噴射する純水噴射ノズル20が配置され
る。水洗室4bの底部に設けられた排水管21bは、基
板を水洗した処理水の排水管であり、薬液濃度が低いの
で特別な処理が必要なく工場外へ排出される。
【0034】乾燥室5の構成および機能は従来例と同じ
である。図2は実施の形態1の水洗室4bを詳細に説明
するための概略断面図である。図2の左右方向に並んで
設けられた搬送ローラ27の上を基板50が水洗室4b
の入口側の側壁に設けられた開口スリット57から水洗
室4b内に入っていき、純水噴射ノズル20の下を一定
の速度で通過し、水洗室4bの出口側の開口スリット5
5を通過して乾燥室5に入る。純水噴射ノズル20より
噴射され基板50を洗浄した純水33bは、排水管21
bに流れる。
【0035】水洗室4bの上部には水洗室4b内の薬液
を微量に含んだ水ミストを排気するための排気管30が
設けられており、排気管30には水ミストが大量に装置
外に持出されるのを防止するフィルタまたはトラップ3
1が設けられている。なお、32は水洗室4b内の排気
量を調整するためのダンパである。尚、図1では図示し
ていないが、図2のごとく搬送ライン100に沿って搬
送ローラ27が適当な間隔で配置されおり、基板50を
搬送する。
【0036】以上の様に構成された化学処理装置の使用
方法について説明する。処理室2において薬液処理され
た基板50は、詳細は図示はしないが液切り室3におい
て乾燥しない程度に薬液を液切りされ、希釈室4aにお
いて希釈液33aによって薬液濃度を低下させられる。
具体的には400×500mmの大きさのガラス基板に
おいて、薬液の持ち出し量30ccに対して、希釈液3
3aの貯水量を200L、基板の処理数を100とし、
100枚の基板を処理する毎に希釈液33aを排出し、
新規な純水を貯水タンク42に供給して基板の処理を再
開すれば、希釈室4aでは最大時でも1.5%にまで薬
液濃度を低下させることができる。もちろん高濃度の希
釈液33aは使用済みの薬液13と同様に産業廃棄物と
して処理する必要がある。これについては後述する。
【0037】希釈室4aから水洗室4bに移動する前に
図示したように液切りノズル60によって、乾燥しない
程度に希釈液を液切りする。水洗室4bにおいては1.
5%の濃度で30ccの希釈液33aに対して基板1枚
あたり30Lの純水33b(洗浄液)を用いて洗浄する
と、最終的には最大でも0.0015%、すなわち15
ppmの濃度の薬液が洗浄室4bからの排水液に含まれ
ることになる。
【0038】液晶や半導体デバイスの製造工場において
は、薬液を全く使用しない洗浄装置からの排水や同じく
薬液成分を含まない冷却水などの排水も数多くあり、こ
れらの排水も加わって通常は上記薬液濃度は数分の1に
希釈されるので、最終的に工場から排水される工場排水
液の薬液濃度は2〜3ppmにまで低下する。これによ
り、工場排水液を直接排水することが可能となる。尚、
この時の純水33bの使用量の30Lは、従来例の洗浄
液の使用量と同じである。従って、特に多量な純水33
bが必要になるのでなく、通常の使用量で工場排水液を
直接排水することが可能となるのである。
【0039】ここで、100枚の基板の洗浄を行った後
の高濃度の希釈液33aの処理について説明する。10
0枚の基板の洗浄を行った後の希釈液33aは、濃度約
1.5%で200Lの処理水である。これは基板1枚当
たり2Lである。従来例で産業廃棄処理の必要な処理水
は、基板1枚当たり30〜50Lであるので、本発明
は、1/10以下の量である。処理水は濃度が高い方が
効率良く処理が行え、また量が少ない方が処理水の一次
的な保管場所が少なくて良く、産業廃棄処理場までの輸
送にも有利である等メリットが大きいので、産業廃棄処
理に要する場所、時間、費用が少なくて済む。
【0040】尚、本発明の化学処理装置は、本実施の形
態の数値のみに限定されるものではない。各数値の設定
値についてこれから説明する。水洗室4bから排出され
る排水液の最高濃度をX(以下「排水液濃度」と記す)
とし、処理室2から基板50に付着して希釈室4aへ持
ち込まれる薬液の量(以下「残留薬液量」と記す)をA
とし、希釈室4aから基板50に付着して水洗室4bへ
持ち込まれる希釈液33aの量(以下「残留希釈液量」
と記す)をBとし、循環使用している希釈液33aの量
(以下「希釈液量」と記す。請求の範囲に記載の「希釈
液の量」に対応する)をCとし、基板50の1枚当たり
に使用する純水33bの量(以下「純水使用量」と記
す。請求の範囲に記載の「洗浄液の量」に対応する)を
Dとし、希釈液33bを交換するまでに洗浄を行う基板
50の枚数(以下「基板枚数」と記す。請求の範囲に記
載の「被処理物の個数」に対応する)をnとする。この
とき、概略下記式が成立する。
【0041】X=A・B・n/(C・D) 排水液濃度Xは、そのまま排水可能な濃度である必要が
ある。この濃度を越えると本発明は価値をなさない。従
って、そのまま排水可能な排水液濃度をYとしたとき下
式を満たすことが必要である。 Y≧X=A・B・n/(C・D) そのまま排水可能な排水液濃度Yは、薬液の成分や、そ
の工場によっても異なるが、本実施の形態の様な化学処
理装置の場合、15ppm程度である。
【0042】残留薬液量Aは、少ない方が排水液濃度X
を低下させる面からは良いが、従来例の中で説明したよ
うに薬液を固化させない為に、20〜30cc程度が好
ましい。同様の理由で、残留希釈液量Bも20〜30c
c程度が好ましい。実際には、厳密に20cc或は30
ccに管理できる訳ではなく、20〜30ccの範囲で
ばらつきが出るのであるが、排水液濃度Xに対する余裕
をみる観点から、残留薬液量A、残留希釈液量B共に3
0ccを設定値とするのが好ましい。
【0043】純水使用量Dは、多いと排水液濃度Xを低
下させるメリットがあるが、本発明は従来技術の化学処
理装置で使用している洗浄水33の量と同等以下の量で
あっても発明の効果を奏するものであり、純水33bの
使用量を増やして排水液濃度Xをそのまま排水可能な濃
度に低下させることは本発明の意図するものではない。
一方、純水使用量Dが少ないと排水液濃度Xを上昇させ
る方向に働き、排水液濃度Xを一定値以下にする為に
は、残留薬液量Aまたは残留希釈液量Bまたは基板枚数
nを少なくする、或は希釈液量Cを多くすることが必要
となる。従って、他の設定値とのバランスを考えて設定
するべきであり、前述した様に残留薬液量Aまたは残留
希釈液量Bはそれぞれ30cc程度が好ましいことを考
えると、特に基板枚数nと希釈液量Cとのバランスが重
要となり、これらとのバランスを考えると純水使用量D
は、可能な範囲で多い方が良い。以上を考慮すると、純
水使用量Dは従来技術の化学処理装置で使用している洗
浄水33の量と同等の30〜50Lにするのが本発明の
効果を最も良く奏するものであるので好ましい。尚、排
水液濃度Xに対する余裕をみる観点から純水使用量Dは
30Lで設定するのが好ましい。
【0044】基板枚数nは、多ければ希釈水33aの交
換回数が減り本発明の化学処理装置の稼動率が上がる。
しかし、同時に排水液濃度Xを上昇させる方向に働くの
で、排水液濃度Xを低くする為には、残留薬液量Aまた
は残留希釈液量Bを少なくする、或は希釈液量Cまたは
純水使用量Dを多くすることが必要になる。この内、前
述したように、残留薬液量A及び残留希釈液量Bは30
cc、純水使用量Dは30Lが好ましいので、純水使用
量Dとのバランスが重要となる。これらの数値と、生産
数量、生産コスト等のバランスを考えて基板枚数nを設
定する。
【0045】希釈液量Cは、多い方が排水液濃度Xを低
下させることができるので、可能な限り多い方が良い。
しかし、希釈液量Cが多いと貯水タンク42の容量を大
きくする必要があり、化学処理装置全体も大きくなって
しまう。一方、希釈液量Cが少ないと排水液濃度Xを上
昇させる方向に働くので、排水液濃度Xを低くする為に
は、残留薬液量Aまたは残留希釈液量Bまたは基板枚数
nを少なくするか、或は純水使用量Dを多くすることが
必要になる。前述したように、残留薬液量A及び残留希
釈液量Bはいずれも30cc程度が好ましく、純水使用
量は30Lが好ましいことを考えると、特に基板枚数n
とのバランスが重要である。
【0046】以上述べたように、それぞれ好ましい数値
を用いて、基板枚数nと希釈液量Cにより排水液濃度X
を下式の様に表すことができる。但し、希釈液量Cの単
位はリットルとする。 Y≧X=0.00003×n/C 上式を満たす様に、基板枚数nと希釈液量Cを設定する
と本発明の化学処理装置は顕著な効果を奏する。一般的
な基板の生産に用いる化学処理装置の場合は、この関係
式にて設定できるであろう。
【0047】また、本実施の形態の様にそのまま排水可
能な排水液濃度Yが15ppmの場合には下記関係とな
る。 C≧2×n 上式を満たす基板枚数nと希釈液量Cを設定すると良
い。基板枚数nと希釈液量Cの具体的数値は、前述した
ように装置の稼働率、装置のサイズ等を考慮して設定し
たらよい。
【0048】尚、本発明の実施の形態1では希釈室4a
にて希釈液33aをシャワー状にして基板50の洗浄を
行っていたが、希釈室4aに希釈液33aを貯める水槽
を設けておき、そこに基板50を浸漬させて洗浄を行う
構成であっても同様の効果が得られることは勿論であ
る。以上、説明した構成により、本発明の請求項1及び
請求項2及び請求項3及び請求項4に記載の化学処理装
置は、排水処理のコストを低く押さえることが出来る効
果を得る。また、本実施形態の様な化学処理方法を行う
ことにより、同様な効果を得る。さらに、基板の生産の
化学処理工程に本実施の形態を用いると、排水処理コス
トを低くできるので、基板コストを低下させることがで
きる。尚、基板の生産方法は周知であり、また既に用い
られているので、化学処理工程以外の工程に関する説明
は省略する。
【0049】次に、請求項5の発明に関連する構成つい
て説明をする。図面は図1を用いて説明する。希釈液3
3aの交換時期の検知手段として、導電率を測定する測
定器41が貯水タンク42に設けられている。水洗室4
bでの排水液の濃度を一定以下に押さえる為には、基板
50を洗浄する毎に濃度が上昇する希釈液33aの濃度
を一定以下に押さえておく必要がある。よって、希釈液
33aが所定濃度以上になった場合、希釈液33aの交
換時期となる。尚、交換時期の検知手段として、導電率
の測定器でなく比抵抗の測定器であってもよいし、勿論
濃度計であっても良い。
【0050】また、前述した純水供給配管19と洗浄液
廃棄配管62は、貯水タンク42の希釈水33bの交換
手段を形成する。以上の構成により希釈液33aの交換
は行われる。図3は、本実施の形態の希釈液33aを交
換する際の運転手順を示した図である。
【0051】Step1では貯水タンク42に設けられ
た測定器41にて導電率の測定を行う。このとき本実施
の形態の化学処理装置は運転中である。Step2では
Step1で測定した導電率が所定の値を越えている時
にはStep3へ進み希釈液33aの交換手順へ進み、
そうでないときはStep1へ戻り、導電率の測定を繰
り返す。所定の値には、希釈液33aの交換を行うべき
値を用いる。
【0052】Step3では、洗浄を停止するための処
理を行う。ここでは、基板50が新たに希釈室4aへ供
給されないようにする。例えば、搬送ローラ27を停止
させ、基板50の投入を停止する等の方法がある。尚、
洗浄中の基板50を放置するのは望ましくないので、洗
浄途中の基板50の洗浄の終了後に搬送ローラ27の停
止を行うのが良い。
【0053】Step4では排水を行う。具体的には以
下の様に行う。ストップバルブ61を開け希釈液33a
の排水を開始する。貯水タンク42が空になるまでスト
ップバルブ61を開けた状態で保持しておく。ここで、
貯水タンク42が空になったか否かを検知する方法は、
例えば残量表示メータ(図示せず)を貯水タンク42に
設ければよく、残量表示メータは周知でありかつ広く用
いられているのでここでは詳細な説明は省略する。貯水
タンク42が空になった後、ストップバルブ61を閉
じ、この後の希釈液の注水に備える。
【0054】Step5では注水を行う。具体的には以
下の様に行う。ストップバルブ44を開き新たな希釈液
として純水を貯蔵タンク42へ注水する。所定の量の純
水を貯蔵タンク42に注水するとストップバルブ44を
閉じ注水をストップする。Step6では、洗浄再開の
処理を行う。上記運転方法を行うことで、希釈液33a
の薬液濃度が所定値を越えた場合、希釈液33aの交換
時期であることがわかる。これにより、循環使用する際
に希釈液33aの濃度が上昇して所定濃度を越えた場合
は勿論、薬液の液切りに不具合が発生して所定の持ち出
し量よりも多い薬液が希釈室4aに持ち込まれたり、何
らかの原因で薬液濃度が高くなっていても異常を検知す
ることができ、その時には、希釈液33aの交換を行う
ことで、希釈室4aから洗浄室4bへ持ち込まれる薬液
の濃度を低濃度で一定以下に保つことができ、これによ
り洗浄室4bからの排水液の薬液濃度を常に低濃度で一
定以下に保つことができる。
【0055】(実施の形態2)実施の形態2は、実施の
形態1の交換時期検知手段に基板枚数を数えるカウンタ
ーを使用したものである。図4は、実施の形態2の化学
処理装置の希釈液33aを交換する際の運転手順を示し
た図である。洗浄した基板の枚数と薬液濃度の関係をあ
らかじめ求めておけば、基板枚数を数えることにより薬
液濃度を知ることができ、これにより、希釈液33aの
交換時期を検知することができる。以下、図4を用いて
説明をする。
【0056】Step11では、カウンターにて基板の
枚数を数える。この方法は、例えば、開口スリット54
近傍にセンサー(図示せず)を設け、前記センサーで基
板を1枚検知する毎に「1」だけ増えるカウンターを設
ければ良い。尚、この間、本化学処理装置は運転を行っ
ている。Step12では、カウンターの数値が所定の
数値未満の場合、Step11へ戻り本化学処理装置の
運転を継続し、カウンターで基板枚数を数える。カウン
ターの値が所定の数値になった場合、Step13へ進
む。
【0057】Step13では洗浄を停止するための処
理が行われ、Step3と同様の処理が行われる。St
ep14では排水が行われ、Step4と同様の処理が
行われる。Step15では注水が行われ、Step5
と同様の処理が行われる。Step16ではカウンター
のリセットが行われ、基板枚数の値を「0」に戻す。
【0058】Step17では洗浄再開の処理が行われ
る。このような運転方法であっても、希釈液33aの濃
度を一定以下にすることができるので、洗浄室4bから
の排水液の薬液濃度を常に低濃度で一定以下に保つこと
ができる。本発明の実施の形態において、希釈室が1個
の場合を説明したが、2個以上の場合も同様である。例
えば、2個の時は、水洗室の上流に第1の希釈室と第2
の希釈室を設けそれぞれ希釈液を各々循環使用すれば良
い。これにより、さらに工場排水の薬液濃度を下げるこ
とが可能となることも明白であろう。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1の化学処
理装置は、薬液処理を行う処理室と、循環使用される希
釈液を用いて洗浄を行う1個又は複数個の希釈室と、洗
浄液を用い洗浄する水洗室とからなるものである。この
構成により、水洗室では、各希釈室で薬液濃度が低下し
た被処理物の洗浄を行うので、洗浄後の洗浄水の薬液濃
度は大幅に低下させられる。これにより、洗浄液を直接
工場外に排水することが可能となった。また、産業廃棄
処理が必要な希釈液は濃縮され、その量は少量で済むの
で、効率良く産業廃棄処理が行われる。従って、産業廃
棄処理に関わるコストが大幅に低減でき、その実用的効
果は極めて大きい。
【0060】本発明の請求項2の化学処理装置は、残留
薬液量Aと、残留希釈液量Bと、希釈液の量Cと、洗浄
液の量Dと、被処理物の個数nと、排水液濃度Yとが、 Y≧A・B・n/(C・D) の関係にあることを特徴とする請求項1の化学処理装置
である。これにより、請求項1に記載の発明と同じ効果
を有するものである。
【0061】本発明の請求項3の化学処理装置は、希釈
液の量Cと、被処理物の個数nと、排水液濃度Yとが、 Y≧0.00003・n/C の関係にあることを特徴とする請求項1の化学処理装置
である。これにより、従来と同等の洗浄液の使用量であ
っても、洗浄後の洗浄水の薬液濃度は大幅に低下させら
れ、洗浄液を直接工場外に排水することが可能となっ
た。また、産業廃棄処理が必要な希釈液は濃縮され、そ
の量は少量で済むので、効率良く産業廃棄処理が行われ
る。従って、産業廃棄処理に関わるコストが大幅に低減
でき、その実用的効果は極めて大きい。
【0062】本発明の請求項4の化学処理装置は、希釈
液の量Cと、被処理物の個数nとが、 C≧2・n の関係にあることを特徴とする請求項1の化学処理装置
である。これにより、請求項3と同等の効果を有する。
【0063】本発明の請求項5の化学処理装置は、希釈
液の交換時期の検知手段と、各希釈室の希釈液の交換手
段とを設け、希釈液の交換時期を検知した場合は、交換
手段により希釈液の交換を行うものである。これによ
り、何らかの原因で薬液濃度が高くなっていても異常を
検知することができ、その時には、希釈液の交換を行う
ことで、水洗室からの排水液中の薬液濃度を低濃度で一
定以下に保つことができ、その実用的効果は極めて大き
い。
【0064】本発明の請求項6は、薬液処理された後、
循環使用される希釈液で1回又は複数回洗浄され、その
後洗浄液で洗浄されることを特徴とする基板の生産方法
である。洗浄液は既に薬液濃度が十分に下がった基板を
洗浄するので、そのまま排水可能な濃度の排水液とする
ことができ、また産業廃棄処理が必要となる希釈液は濃
縮され、その量は少量で済むので、排水処理のためのコ
ストを下げることが可能となり、基板のコストも下がる
ので、その実用的効果は極めて大きい。
【0065】本発明の請求項7は、薬液処理された被処
理物に付着した薬液を循環使用する希釈液にて希釈する
と共に前記希釈液の濃縮を行い、その後洗浄液にて薬液
を除去することを特徴とする化学処理方法であり、洗浄
液は既に薬液濃度が十分に下がった被処理物を洗浄する
ので、そのまま排水可能な濃度に低下させられ、産業廃
棄処理が必要となる希釈液は濃縮され、その量は少量で
済むので、排水処理のためのコストを下げることが可能
となり、その実用的効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化学処理装置の実施の形態1を示
す概略構成図
【図2】本発明による化学処理装置の実施の形態1の水
洗部の詳細な構成図
【図3】本発明による化学処理装置の実施の形態1の運
転手順を示した図
【図4】本発明による化学処理装置の実施の形態2の運
転手順を示した図
【図5】従来の化学処理装置の概略構成図
【図6】従来の化学処理装置の水洗部の詳細な構成図
【符号の説明】
1 緩衝室 2 処理室 3 液切り室 4a 希釈室 4b 水洗室 5 乾燥室 10 薬液ノズル 12 薬液循環タンク 13 薬液 19 純水供給配管 20 純水噴射ノズル 21a 処理水回収配管 21b 排水管 24 乾燥ガス配管 33a 希釈液 33b 純水(洗浄液) 40 ノズル 41 測定器 42 貯水タンク 50 基板 60 液切りノズル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理物の薬液処理を行う処理室と、薬液
    処理済みの前記被処理物を循環使用される希釈液を用い
    て洗浄を行う1個又は複数個の希釈室と、前記希釈室で
    洗浄済みの前記被処理物を洗浄液を用い洗浄する水洗室
    とからなることを特徴とする化学処理装置。
  2. 【請求項2】前記処理室から前記被処理物に付着して前
    記希釈室へ運ばれる残留薬液量をA(単位はリットル。
    以下Dまで同じ)とし、前記希釈室から前記被処理物に
    付着して前記水洗室に運ばれる残留希釈液量をBとし、
    循環使用される前記希釈液の量をCとし、前記水洗室で
    被処理物1個当たりに使用する前記洗浄液の量をDと
    し、前記希釈液を交換するまでの間に洗浄する被処理物
    の個数をnとし、前記水洗室で前記被処理物を洗浄した
    後の排水液に含まれる薬液の濃度がそのまま排水可能な
    排水液濃度をYとするとき、下記式の関係にあることを
    特徴とする請求項1の化学処理装置。 Y≧A・B・n/(C・D)
  3. 【請求項3】前記希釈液の量Cと、前記被処理物の個数
    nと、前記排水液濃度Yが下記式の関係にあることを特
    徴とする請求項1の化学処理装置。 Y≧0.00003・n/C
  4. 【請求項4】前記希釈液の量Cと、前記被処理物の個数
    nとが、下記式の関係にあることを特徴とする請求項1
    の化学処理装置。 C≧2・n
  5. 【請求項5】前記希釈液の交換時期の検知手段と、前記
    希釈液の交換手段を有することを特徴とする請求項1の
    化学処理装置。
  6. 【請求項6】薬液処理された後、循環使用される希釈液
    で1回又は複数回洗浄され、その後洗浄液で洗浄される
    ことを特徴とする基板の洗浄方法。
  7. 【請求項7】薬液処理された被処理物に付着した薬液を
    循環使用する希釈液にて希釈すると共に前記希釈液のs
    濃縮を行い、その後洗浄液にて薬液を除去することを特
    徴とする化学処理方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100854981B1 (ko) 2007-10-10 2008-08-28 홍경표 인쇄회로기판 제조공정상의 습식공정 처리장치
JP2016049534A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 AvanStrate株式会社 ガラス基板の製造方法、及び、ガラス基板の製造装置
CN106824901A (zh) * 2017-02-28 2017-06-13 北京北方华创微电子装备有限公司 一种卧式石英舟清洗机及清洗方法
CN112687574A (zh) * 2019-10-17 2021-04-20 夏泰鑫半导体(青岛)有限公司 晶圆清洗状态的监测系统及监测方法

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