JP2000279900A - 化学処理装置 - Google Patents

化学処理装置

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JP2000279900A
JP2000279900A JP11087352A JP8735299A JP2000279900A JP 2000279900 A JP2000279900 A JP 2000279900A JP 11087352 A JP11087352 A JP 11087352A JP 8735299 A JP8735299 A JP 8735299A JP 2000279900 A JP2000279900 A JP 2000279900A
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chamber
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aqueous solution
liquid
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JP11087352A
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Kiyohiro Kawasaki
清弘 川崎
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IPA水溶液を処理液とする洗浄装置、また
はIPA水溶液をリンス液とするレジスト剥離装置にお
いて、IPA水溶液中に溶け込む微少な汚れ異物のた
め、IPA水溶液の使用量が増大し公害対策が必要であ
る。 【解決手段】 IPA水溶液の循環系統49に電界を印
可して微少異物を凝集・付着させて除去する電界異物除
去装置70を設けることにより、IPA水溶液の循環使
用を可能としてIPA水溶液の使用量を削減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体集積回路およ
び液晶デバイスなどの製造工程において用いられる化学
処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように半導体集積回路および液晶
デバイスなどの微細加工においては多数回の食刻・洗浄
工程が必要である。洗浄工程の実施形態としては以下に
述べるようなものがあり、実に多種多様である。先ず第
1の例としては、写真刻工程における感光性樹脂(レジ
スト)を塗布する前の洗浄があり、これは微細な感光性
樹脂パターンの形成に障害となる大小の付着したパーテ
ィクルやダスト、異物の除去が主目的である。
【0003】次に第2の例としては、製膜工程における
製膜前の製膜前洗浄があり、これはピンホールや膜剥が
れのない製膜の障害となる大小の付着したパーティクル
やダスト、異物の除去に加えて膜の密着性を強化するた
めの表面改質と、多層配線構造において上下の導電性パ
ターン間に接触(コンタクト)不良が生じないように下
地の導電層表面の酸化膜を除去するための表面処理など
の複数の目的を有している。
【0004】第3の例としては、食刻後および感光性樹
脂の剥離後の洗浄があり、これは主としてこれらの処理
に使用した薬液と剥離液中に残存する未分解の、または
水洗時に析出する感光性樹脂の除去を目的としている。
上記した食刻・洗浄工程においては、何れも洗浄の最終
工程では純水を用いて単結晶シリコン基板やガラス等の
基板を洗浄し、付着している薬液やダスト、異物を除去
するのが一般的であり、写真食刻工程の現像プロセスや
食刻プロセスにおいては純水を基板上にシャワー状また
はスプレイ状に吹き付けるようにして一枚ずつ連続的に
処理する製造装置が量産工場では多用される。
【0005】図4はこのような食刻・洗浄装置を示す。
食刻・洗浄装置としての構成では、薬液処理室2と水洗
室4および乾燥室5とが最低限の構成要素である。薬液
処理時間が長くなる場合には処理室を2段にして長くし
たり、処理液の水洗室4への持出し量を低下させるため
に薬液処理室2と水洗室4との間に液切り室3などの緩
衝室を設けたり、同じく処理液の装置外への拡散を防止
するために薬液処理室2の上流側に緩衝室1を配置する
などの設計的手法が加味されることは公知である。
【0006】以下に簡単に装置の構成内容を説明する。
図4では薬液13を循環使用するために次のような閉ル
ープが形成されている。閉ループは、薬液循環ポンプ
6、薬液中のダストまたはパーティクルを除去するため
のフィルタ7及び流量調整用バルブ8よりなる配管系9
と、薬液を噴射するノズル10、薬液処理室2、薬液処
理室2の底部に設けられた薬液回収配管11及び薬液循
環タンク12とで構成され、薬液13を循環使用する構
成が代表的である。循環機能を優先する場合には、薬液
循環ポンプ6、フィルタ7、薬液循環タンク12だけで
閉ループを構成することもよく行われる。
【0007】ストップバルブ14を有する薬液供給配管
15は、薬液循環タンク12に薬液13を供給するため
の配管系であり、図示はしないが例えば別の場所に設置
された供給タンクからN2(窒素)加工で圧送によって
新規な薬液が薬液循環タンク12に供給される。同じく
ストップバルブ16を有する薬液廃棄配管17は使用済
みの薬液13を外部に廃棄するための配管系であり、図
示はしないが屋外に設置された廃液タンクなどに移し替
えてから産業廃棄物として処理するなどの手続きがなさ
れる。
【0008】水洗室4では基板に付着している薬液を洗
い流すために一般的には適度な純度の純水が必要である
ので、流量調整用バルブ18を有する純水供給配管19
が設けられ、配管の先端部には純水を噴射するノズル2
0が配置されている。水洗室4の底部に設けられた回収
配管21は基板を水洗した処理水の排水管であり、純水
洗浄の初期にはある程度の薬液が排水中に含まれるの
で、公害対策のための適当な処理を施されてから工場排
水として廃棄されることも多い。
【0009】水洗時にただ単純に基板に純水を噴射する
だけでなく、噴射する純水に超音波を重畳したり、高圧
の噴射ジェットにしたりして物理的な力で基板に付着し
た異物やパーティクルの除去能力を高めることも最新の
洗浄機では導入が定着しつつある。乾燥室5では水洗後
の濡れた基板を乾燥するために、圧力計22と流量調整
用バルブ23を有するドライエアまたは窒素ガスなどの
乾燥ガス配管24が設けられ、配管24の先端部には上
記乾燥ガスを基板上にシート状に噴射する乾燥ノズル2
5が配置される。26は乾燥室5内で乾燥ノズル25に
よって凝集した水を廃棄するための排水管である。この
ように乾燥したガスを基板に吹き付けて乾燥する方式は
別名エアナイフとも呼ばれる。なお、純水噴射ノズル2
0および乾燥ノズル25は図示したように基板上のみな
らず基板下からも噴射するのが効率的であり、かつ一般
的である。
【0010】100は基板の搬送ラインで、基板の搬送
機構、薬液処理室2と水洗室4との間に設置されるゲー
トバルブおよびエアカーテンなどの排気干渉防止機構、
さらには各室内の雰囲気を排気する排気管は図4では省
略してある。また水洗後の濡れた基板を乾燥させるに
は、エアナイフ以外にもIPAなどの速乾性有機溶剤を
用いた置換型乾燥、あるいは基板を高速で回転させて乾
燥するスピン方式もあるが、ここでは詳細な説明は省略
する。
【0011】なお、図4において51は緩衝室1の入口
側の側壁に設けられた連通孔の開口スリット、52,5
3は薬液処理室2の入口側および出口側の側壁に設けら
れた連通孔の開口スリット、54,55は水洗室4の入
口側および出口側の側壁に設けられた連通孔の開口スリ
ット、56は乾燥室5の出口側に設けられた連通孔の開
口スリットで、基板の搬送ライン100はこれら開口ス
リット51〜56を貫通して設けられている。
【0012】図5は水洗室4の詳細を示す。図5の左右
方向に並んで設けられた搬送ローラ27の上を基板50
が水洗室4の入口側の側壁に設けられた開口スリット5
4から水洗室4に搬入され、純水噴射ノズル20の下を
一定の速度で通過し、水洗室4の出口側の開口スリット
55を通過して乾燥室5または適当な緩衝室に入ってい
く搬送形態が制御も含めて最も簡便でありかつ一般的で
ある。
【0013】水洗室4の上部には水洗室4内の薬液を微
量に含んだ水ミストを排気するための排気管30が設け
られており、排気管30には水ミストが大量に装置外に
持出されるのを防止するフィルタまたはトラップ31が
設けられている。なお、32は水洗室4内の排気量を調
整するためのダンパである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記の化学処理装置に
おいては、多くの場合、薬液の除去は純水だけで十分で
ある。しかしながら、水溶性の有機剥離液、例えば、東
京応化工業(株)製の商品名:剥離液106,剥離液1
07等においては、溶け込んだ感光性樹脂(レジスト)
が純水と混ざった時に析出して基板上に残滓状に残るの
で、水洗に先立ちリンス液としてIPA(イソプロピル
・アルコール)または剥離液自身による置換処理が必要
である。
【0015】リンス液に持ち込まれるレジストの溶け込
んだ剥離液量は400×500mmの大きさのガラス基
板において20〜50cc程度なので、循環使用するリ
ンス液が100リットルもあれば、感光性樹脂はリンス
液で十分に薄められて基板上に残滓状に残ることはなく
なる。しかしながら、基板を大量に処理するとリンス液
中にレジスト成分が増加するので、処理液である剥離液
と同様にリンス液も適当な処理単位で新液と交換する必
要がある。
【0016】リンス液に剥離液を選択した場合には、リ
ンス液を剥離液に再使用可能であるが、IPAを選択し
た場合には廃棄するしか対応策が無く、余分なコストが
発生する。しかもIPAは可燃性有機溶剤であるため、
防災および安全上の格別な配慮と対策が加算される。5
0%以下の濃度となるように純水で希釈したIPA水溶
液では防災上の制約は緩和されるもののリンス性能の低
下は免れない。しかしながら、純水への溶解速度は剥離
液の方がIPAよりも遅いため、リンス液に剥離液を選
択した場合には水洗室において必要な純水量が増加する
欠点があり、一長一短である。
【0017】液晶パネルのセル工程において、乾燥布に
よる摩擦処理を基板上の配向膜に与える、通称、ラビン
グ処理では布自体および配向膜自体の微少な剥離分と、
布繊維の脱毛したものが粘着性の高い配向膜上に残るこ
とは避けられず適当な洗浄が必要である。しかしなが
ら、配向処理というデリケートな表面処理が与えられた
基板であるので、余り強力な洗浄処理を実施することも
できず、従来は純水による洗浄のみが大半であった。当
然ながら、洗浄性能としては不十分なものであり、乾燥
布の長時間使用により配向品質が低下することは避けら
れない。純水でなく、数%濃度のIPA水溶液を用いて
洗浄を行うとIPAの界面活性材としての機能が十二分
に発揮されて基板の濡れ性が格段と向上し、ほぼ十分な
洗浄を施すことができるが、洗浄液の汚れが直ちに洗浄
能力に反映するので洗浄液の循環使用ができず、大量の
IPA水溶液を垂れ流さなければならない欠点がある。
IPAはBOD指数が高く、その廃棄には活性汚泥化に
よるバクテリア処理が合理的であるが、例えば50m×
20m×3m程度の処理水槽が必要となり、工場敷地が
広くないと実施できないことは明白であろう。
【0018】本発明は上述した問題点に鑑みなされたも
ので、リンス効果の高いIPA水溶液を用いる化学処理
装置において、IPA水溶液中の汚れや異物を除去して
IPA水溶液の循環使用を可能とし、それによってラン
ニングコストの低減を図るとともに公害対策を実施する
ことを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては薬液処理室と水洗室との間にリン
ス室を設け、リンス室においてはIPA水溶液を循環使
用し、かつIPA水溶液の循環系統に電界による異物や
パーティクルの沈積または凝集を行い、水洗室において
純水で洗浄するものである。
【0020】この構成により、リンス液としてIPA水
溶液の使用量が大幅に削減され、排水処理のための設備
投資とランニング・コストとを下げることが可能とな
る。
【0021】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の化学処理装置
は、搬入された基板に薬液を供給して化学処理を行なう
処理室と、基板に付いた前記薬液を液切りする機構と、
上記処理室の基板搬出側に隣接して設けられ化学処理を
施された基板に純水を供給して洗浄を行なう水洗室と、
上記水洗室の基板搬出側に隣接して設けられた乾燥室と
を有する化学処理装置において、処理室と水洗室との間
にリンス液としてIPA水溶液を基板に供給するリンス
室を設け、前記リンス室で使用するIPA水溶液を循環
使用するための薬液タンクと循環ポンプとよりなる循環
系統に電界を印可して異物やパーティクルの沈積または
凝集を行う異物除去手段を設け、上記IPA水溶液を液
切りして回収する液切り手段を設けたことを特徴とす
る。
【0022】この構成により、処理室より基板に付着し
て持ち込まれた薬液はリンス室において循環使用される
IPA水溶液で希釈され、かつ液切りされてから水洗室
で純水で水洗されるのでリンス効果が高く、水洗室での
洗浄能力も高まる。またIPA水溶液中の異物や汚れ類
は電界によって低減除去または除去されるので、IPA
水溶液の長時間の循環使用が可能となる。
【0023】請求項2に記載の化学処理装置は、薬液が
有機剥離液でリンス液にIPA水溶液を用いたレジスト
剥離装置である。この構成により、IPA水溶液を用い
たリンスで剥離液中に溶け込んだレジストの除去能力を
高めることができ、基板上にレジストの残滓が残ること
はなくなる。請求項3に記載の化学処理装置は、処理液
にIPA水溶液を用いた洗浄装置であり、この構成によ
り、配向膜を塗布されたラビング処理後の基板に対して
十分な異物除去を行うことが可能となり、しかもIPA
水溶液の使用量の低減が可能となる。
【0024】以下に本発明の化学処理装置を各実施の形
態に基づいて説明する。なお、図4と図5に示す従来例
の化学処理装置と共通する部材および手段については、
同一の符号を付して説明する。 〔実施の形態1〕図1は本発明の〔実施の形態1〕の化
学処理装置を示す。
【0025】この枚葉化学処理装置では、基板50の搬
送経路の上手側から下手側に向かって、緩衝室1、薬液
処理室2、液切り室3、リンス室4a、水洗室4b、乾
燥室5が連結されている。薬液処理室2では、図4に示
した従来例と同じように、薬液循環ポンプ6、薬液中の
ダストまたはパーティクルを除去するためのフィルタ7
及び流量調整用バルブ8よりなる配管系9と、薬液を噴
射するノズル10、薬液処理室2、薬液処理室2の底部
に設けられた薬液回収配管11及び薬液循環タンク12
とで閉ループが構成され、薬液13が循環使用されてい
る。循環機能を優先する場合には、薬液循環ポンプ6、
フィルタ7、薬液循環タンク12だけで閉ループを構成
することも行われる。
【0026】具体的には、この図1に示す化学処理装置
は、レジストの付いた基板を受け入れて、レジストを除
去して出力するレジスト剥離装置であって、薬液13は
水溶性有機剥離液である。この枚葉化学処理装置の特徴
は、処理室2と水洗室4bとの間にリンス室4aを設
け、リンス液としてIPA水溶液33aを基板に供給す
る。
【0027】リンス液循環系統は、薬液循環ポンプ4
6、薬液中のダストまたはパーティクルを除去するため
のフィルタ47および流量調整用のバルブ48よりなる
配管系49と、薬液を噴射するノズル40、リンス室4
a、リンス室4aの底部に設けられたリンス液回収配管
21aおよびリンス液タンク42とで構成されている。
IPA水溶液を用いる循環系統に電界異物除去装置70
が付加されていることが挙げられる。そして、リンス室
4aの出口側にはリンス液であるIPA水溶液を液切り
するために圧力計22と流量調整バルブ61を有するド
ライエアまたは窒素ガスなどの乾燥ガス供給配管24が
設けられ、配管の先端には乾燥ガスを基板上にシート状
に噴射する液切りノズル60が配置されている。
【0028】ストップバルブ44を有するリンス液供給
配管19はリンス液タンク42に新規なIPA水溶液を
供給するための配管系であり、同じくストップパルブ6
1を有するリンス液廃棄配管62はIPAを含むリンス
液33を外部に廃棄するための配管系であり、図示はし
ないが屋外に設置された廃液タンクなどに移し替えてか
ら産業廃棄物として処理するなどの手続きがなされる。
【0029】なお、新規なIPA水溶液の供給に当り、
濃度100%、すなわち原液のIPA液と純水とを所定
の濃度となるように供給しても何ら支障はないが、安全
並びに防災上は所定の濃度のIPA水溶液を原液として
供給する方が望ましい。電界異物除去装置70は、図2
(a)に示すように正電極81、負電極82および直流
電源83とで構成され、正電極81と負電極82は薬液
循環系統の配管49中に挿入して用いられる。なお、8
4は電流計、33aはリンス液であるIPA水溶液であ
る。
【0030】IPA水溶液は純水とIPA原液とで構成
されるが、純水は周知のように25℃において比抵抗1
8MΩcmの高抵抗物質であり、IPAはほぼ絶縁体と
みなしてもよいアルコールであるので、平行平板状の一
対の正負電極81,82間に直流電源83より高圧(1
K〜10KV)の直流電圧を印可すると、IPA水溶液
33a中に浮遊している微少な異物は高電圧によって電
極に引付けられる。多くの場合、微少な異物は僅かでは
あるがイオン化して負イオンとなるので、正電極81に
大半の微少な異物が引付けられ、正電極81の上に堆積
したり、正電極81近傍で数μmの大きさに凝集しなが
ら流れていく。
【0031】電界異物除去装置70による除去能力は、
配管49内の流速(配管49の内径と循環流量とで決ま
る)、正負電極81,82間の電界強度(印可電圧と正
負電極81,82間の距離、すなわち配管49の内径に
強く依存)及び正負電極81,82の電極面積の関数で
あるので、化学処理装置の処理能力に応じた設計が必要
である。
【0032】電界異物除去装置70で除去、すなわち正
電極81の上に堆積・沈積した異物の塊は電界異物除去
装置70の異物除去能力を低下させるので、適宜適当な
手段により排除が必要であるが、ここでは詳細な説明は
省略する。電界異物除去装置70で除去できなくても、
凝集して大きくなった異物は循環系統中に別途配置され
た異物を除去するためのフィルタ47で除去されるの
で、必ずしも電界異物除去装置70の単独で異物を除去
する必要はなく、むしろ異物を凝集することで異物を除
去し易くできたとみなすこともできる。
【0033】図2(b)は効率的な異物除去のために電
極の形状を変えたものである。正電極81の表面を絶縁
体85で覆い、先の尖った針状電極86を正電極81と
することで針状電極86の先端近傍の電界強度を飛躍的
に高めることが可能になる。この技術はクリーンルーム
内の循環エアを帯電防止のためにイオン化するイオナイ
ザ(帯電防止機)において一般的なものである。
【0034】電界異物除去装置70で堆積・沈積して除
去されたり、あるいは凝集されてフィルタ47で取り除
かれる異物のイオン性が小さい場合には問題無いが、異
物のイオン性が大きい場合や薬液処理室2からリンス室
4aに持ち込まれる薬品が電離し易い場合には処理を継
続していくと、循環しているIPA水溶液33aの抵抗
値が下がってくる。そうすると正負電極81,82間に
流れる電流が増大して、電界異物除去装置70の消費電
力が増大するだけでなく、異物をイオン化する能力と異
物を引き寄せる能力が低下するので、汚染されたIPA
水溶液33aを交換する必要がある。電流計84は正負
電極81,82間を流れる電流を測定することで電界異
物除去装置70の除去能力を監視することができる。
【0035】〔実施の形態2〕図3は本発明の〔実施の
形態2〕の化学処理装置を示す。この化学処理装置は、
具体的には洗浄装置であって、薬液処理室2では薬液と
してIPA水溶液が使用されている。この〔実施の形態
2〕における循環系統は、薬液循環ポンプ6、薬液中の
ダストまたはパーティクルを除去するためのフィルタ7
および流量調整用のバルブ8よりなる配管系9と、薬液
を噴射するノズル10、薬液処理室2、薬液処理室2の
底部に設けられた薬液回収配管11および薬液循環タン
ク12とで構成されている。
【0036】さらに具体的には、液晶パネルのセル工程
におけるラビング後の洗浄装置として使用される。電界
異物除去装置70の構成と運用については、〔実施の形
態1〕と同一である。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明の化学処理装置によ
ると、処理室とリンス室および水洗室と乾燥室とが連結
されるとともに、上記リンス室のリンス液が循環使用さ
れ、かつリンス室に液切り機構を備えているため、リン
ス室で薬液濃度を低下させることが可能となるだけでな
く、リンス液の循環系統に電界による異物除去処理が施
されてリンス液中の異物類が除去され、リンス液の長時
間使用が可能である。
【0038】具体的にはレジスト剥離装置において基板
上にレジスト残滓が残ることは皆無となって、液晶パネ
ルや半導体集積回路の品質向上に大きく寄与するだけで
なく、IPAの使用量が削減されて産業廃棄物として処
理される必要のある高濃度排水量を削減することができ
て廃棄物処理に関わるコストが大幅に低減する効果が得
られ、工業的には価値の高い内容である。
【0039】また本発明の化学処理装置によると、処理
室および水洗室と乾燥室とが各々連結されるとともに、
上記処理室のIPA水溶液が循環使用され、処理室に液
切り機構を備えているため、水洗室で薬液濃度を低下さ
せることが可能となるだけでなく、処理液の循環系統に
電界による異物除去処理が施されて処理液中の異物類が
除去され、処理液の長時間使用が可能である。本発明を
配向膜を塗布されたラビング処理後の水洗に適用すると
異物の除去能力が高められて、液晶パネルの歩留向上と
画質向上に大きく寄与するだけでなく、IPAの使用量
が削減される。
【0040】以上の説明からも明らかなように、本発明
の要点は薬液処理後の水洗に先立つリンス処理にIPA
水溶液を循環使用可能ならしめた装置構成にあり、基板
の処理形態は本発明で説明した枚葉式に限定されるもの
ではなく、カセット等の収納容器を用いて一度に複数枚
の基板を同時に処理するバッチ式においても有効である
ことを補足しておく。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による化学処理装置
の概略構成図
【図2】電界除去装置の概略構成図
【図3】本発明の第2の実施の形態による化学処理装置
の概略構成図
【図4】従来の枚葉化学処理装置の断面構成図
【図5】従来の枚葉化学処理装置の水洗部の詳細な構成
【符号の説明】
2 薬液処理室 4a リンス室 4,4a 水洗室 5 乾燥室 10 薬液ノズル 12 薬液循環タンク 13 薬液 20 純水ノズル 21 洗浄水回収配管 21a リンス水回収配管 25 乾燥ノズル 33 リンス液 40 リンスの液ノズル 42 リンス液タンク 60 リンス液・液切りノズル 70 電界異物除去装置 81 正電極 82 負電極 83 直流電源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬入された基板に薬液を供給して化学処理
    を行なう処理室と、 基板に付いた前記薬液を液切りする機構と、 上記処理室の基板搬出側に隣接して設けられ化学処理を
    施された基板に純水を供給して洗浄を行なう水洗室と、 上記水洗室の基板搬出側に隣接して設けられた乾燥室と
    を有する化学処理装置において、 処理室と水洗室との間にリンス液としてIPA水溶液を
    基板に供給するリンス室を設け、 前記リンス室で使用するIPA水溶液を循環使用するた
    めの薬液タンクと循環ポンプとよりなる循環系統に電界
    を印可して異物やパーティクルの沈積または凝集を行う
    異物除去手段を設け、 上記IPA水溶液を液切りして回収する液切り手段を設
    けた化学処理装置。
  2. 【請求項2】薬液が、基板からレジストを剥離する水溶
    性有機剥離液である請求項1記載の化学処理装置。
  3. 【請求項3】搬入された基板に薬液を供給して化学処理
    を行なう処理室と、 基板に付いた前記薬液を液切りする機構と、 上記処理室の基板搬出側に隣接して設けられ化学処理を
    施された基板に純水を供給して洗浄を行なう水洗室と、 上記水洗室の基板搬出側に隣接して設けられた乾燥室と
    を有した化学処理装置において、 薬液がIPA水溶液であり、IPA水溶液を循環使用す
    るための薬液タンクと循環ポンプとよりなる循環系統に
    電界を印可して異物やパーティクルの沈積または凝集を
    行う異物除去手段を設けた化学処理装置。
JP11087352A 1999-03-30 1999-03-30 化学処理装置 Pending JP2000279900A (ja)

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