JP2002270592A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置および基板処理方法

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JP2002270592A
JP2002270592A JP2001369458A JP2001369458A JP2002270592A JP 2002270592 A JP2002270592 A JP 2002270592A JP 2001369458 A JP2001369458 A JP 2001369458A JP 2001369458 A JP2001369458 A JP 2001369458A JP 2002270592 A JP2002270592 A JP 2002270592A
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liquid
removing liquid
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removal
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JP2001369458A
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English (en)
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Hiroaki Sugimoto
洋昭 杉本
Takuya Kuroda
拓也 黒田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドライエッチングを経た基板にはドライエッチ
ング時に生成された反応生成物が付着している。この反
応生成物は次工程のために除去される必要がある。よっ
て、従来技術では基板に対して、反応生成物の除去液、
除去液を洗い流す中間リンス液、純水を順に供給すると
いう処理を行っている。そして、除去液は基板に連続的
に供給されていたので除去液の消費量が多くなってい
た。 【解決手段】そこで本発明の基板処理装置1では、基板
Wに除去液を供給した後、該供給を停止した状態で基板
を静止させる。これにより、除去液の供給を停止してい
る一方、除去液による処理が進行する。よって、除去液
の消費量を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は基板に存在する有機
物を、有機物の除去液で除去する基板処理装置に係る。
特に、基板からレジスト膜を除去する基板処理装置に係
る。また、本発明はレジストが変質して生じた反応生成
物が存在する基板に、反応生成物の除去液を供給して除
去する基板処理装置に係り、特にレジスト膜をマスクと
して基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングする
ドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチ
ング工程によって基板上に生成された反応生成物を該基
板から除去する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程においては半導体
ウエハなどの基板上に形成されたアルミや銅などの金属
の薄膜がレジスト膜をマスクとしてエッチングされて半
導体素子の配線とされる工程がある。例えば図10
(A)のように、基板101上に素子102が形成さ
れ、その上に金属膜103が形成される。この金属膜1
03は例えばアルミニウムである。そして金属膜103
の上にはレジスト膜104が形成されている。このレジ
スト膜104は金属膜103の上面にレジストを塗布し
て乾燥させ、乾燥したレジストに対して露光機によって
配線パターンを露光し、露光が済んだレジストに対して
現像液を供給して不要な部分を溶解除去することで得る
ことができる。これによって、金属膜103の必要部分
だけはレジスト膜103によってマスクされ、次のエッ
チング工程では該金属膜103の必要部分はエッチング
されずに残ることになる。次に、レジスト膜103によ
ってマスクされた金属膜103に対してRIEなどのド
ライエッチングを施すと金属膜103の内、レジスト膜
103によってマスクされていない部分はエッチングさ
れて除去され、エッチングされずに残った部分が金属配
線106となる。このようにドライエッチングを行うと
図10(B)のように、金属配線106の側方にレジス
ト膜103などに由来する反応生成物105が堆積す
る。
【0003】この反応生成物105は後続するレジスト
除去工程では通常除去されず、レジスト膜104を除去
した後も図10(C)のように基板101上に残ってし
まう。このような反応生成物105を除去せずに基板1
01を次工程に渡すと次工程以降の処理品質に悪影響を
与えるので次工程に渡す前に除去する必要がある。
【0004】従来の基板処理装置では、基板を水平状態
に保持して回転させる保持回転手段、基板に対して反応
生成物の除去液を供給する除去液供給手段、除去液を洗
い流す作用のある有機溶剤などの中間リンス液を基板に
供給する中間リンス供給手段、基板に純水を供給して純
水洗浄を行う純水供給手段を有し、基板を回転させなが
ら、除去液、中間リンス液、純水を供給している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
基板処理装置では基板に除去液を供給する際、特に工夫
がなされておらず改善の余地がある。特に除去液は排出
後の処理にコストが掛かるため使用量の抑制が求められ
ていた。
【0006】本発明の目的は、基板に存在する有機物
を、有機物の除去液で除去する処理、特に、基板からレ
ジスト膜を除去する処理を行ったとき除去液の使用量を
抑制することである。また、本発明の目的は、レジスト
が変質して生じた反応生成物が存在する基板に、反応生
成物の除去液を供給して、基板から反応生成物を除去す
る処理を行ったとき除去液の使用量を抑制することであ
る。また、本発明の目的は、レジスト膜をマスクとして
基板の表面に存在する薄膜をドライエッチングするドラ
イエッチング工程を経た基板から、該ドライエッチング
工程によって基板上に生成された反応生成物を該基板か
ら除去する処理を行ったとき、除去液の使用量を抑制す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は
レジスト膜をマスクとして基板の表面に存在する薄膜を
ドライエッチングするドライエッチング工程を経た基板
から、該ドライエッチング工程によって基板上に生成さ
れた反応生成物を除去する基板処理装置であって、前記
ドライエッチング工程を経た基板を水平に保持する保持
手段と、保持手段上の基板に対して反応生成物を除去す
る除去液を供給する除去液供給部と、除去液供給部を制
御する制御手段とを有し、前記制御手段は基板に対して
除去液を供給させた後、除去液の供給を停止させた状態
で基板上に除去液を残留させた状態を保持する基板処理
装置である。
【0008】請求項2に記載の発明は請求項1に記載の
基板処理装置において、前記制御手段によって制御され
るとともに、保持手段を回転させることで基板を回転さ
せる回転手段を有し、前記制御手段は、基板に対して除
去液を供給させた後、除去液の供給を停止させた状態で
基板上に除去液が残留する程度で基板を回転させるか、
もしくは、基板上に除去液が残留する程度で間欠的に基
板を回転させるか、もしくは、基板を静止した状態にす
る基板処理装置である。
【0009】請求項3に記載の発明は請求項2に記載の
基板処理装置において、前記制御手段は回転手段と除去
液供給手段とを制御して、基板を第1速度で回転させ、
第1速度で回転している基板に対して除去液を供給さ
せ、基板の回転速度を第1速度よりも遅い第2速度にし、
第2速度で回転している基板に対して除去液を供給さ
せ、その後、除去液供給部からの除去液の供給を停止さ
せ、基板上に除去液が残留する程度で基板を回転させる
か、もしくは、基板上に除去液が残留する程度で間欠的
に基板を回転させるか、もしくは、基板の回転を停止さ
せる基板処理装置である。
【0010】請求項4に記載の発明はレジスト膜をマス
クとして基板の表面に存在する薄膜をドライエッチング
するドライエッチング工程を経た基板から、該ドライエ
ッチング工程によって基板上に生成された反応生成物を
除去する基板処理方法であって、前記ドライエッチング
工程を経た基板に対して、反応生成物を除去する除去液
を供給する除去液供給工程と、除去液の供給を停止した
状態で基板上の除去液を残留させた状態を保持する液保
持工程とを有する基板処理方法である。
【0011】請求項5に記載の発明は請求項4に記載の
基板処理方法において、前記液保持工程は除去液の供給
を停止させた状態で基板上に除去液が残留する程度で基
板を回転させるか、もしくは、基板上に除去液が残留す
る程度で間欠的に基板を回転させるか、もしくは、基板
を静止させる工程である基板処理方法である。
【0012】請求項6に記載の発明は請求項5に記載の
基板処理方法において、前記除去液供給工程は、基板を
第1速度で回転させ、第1速度で回転している基板に対し
て除去液を供給する初期除去液供給工程と、基板の回転
速度を第1速度よりも遅い第2速度にする減速工程と、第
2速度の基板に対して除去液を供給する後期除去液供給
工程と、を含む基板処理方法である。
【0013】請求項7に記載の発明は基板上の有機物を
除去する基板処理装置であって、基板を水平に保持する
保持手段と、前記基板に対して有機物を除去する除去液
を供給する除去液供給部と、除去液供給部を制御する制
御手段とを有し、前記制御手段は基板に対して除去液を
供給させた後、除去液の供給を停止させた状態で基板上
に除去液を残留させた状態を保持する基板処理装置であ
る。
【0014】請求項8に記載の発明は請求項7に記載の
基板処理装置において、前記制御手段によって制御され
るとともに、保持手段を回転させることで基板を回転さ
せる回転手段を有し、前記制御手段は、基板に対して除
去液を供給させた後、除去液の供給を停止させた状態で
基板上に除去液が残留する程度で基板を回転させるか、
もしくは、基板上に除去液が残留する程度で間欠的に基
板を回転させるか、もしくは、基板を静止した状態にす
る基板処理装置である。
【0015】請求項9に記載の発明は請求項8に記載の
基板処理装置において、前記制御手段は回転手段と除去
液供給手段とを制御して、基板を第1速度で回転させ、
第1速度で回転している基板に対して除去液を供給さ
せ、基板が回転する速度を第1速度よりも遅い第2速度に
し、第2速度で回転している基板に対して除去液を供給
させ、その後、除去液供給部からの除去液の供給を停止
させ、基板上に除去液が残留する程度で基板を回転させ
るか、もしくは、基板上に除去液が残留する程度で間欠
的に基板を回転させるか、もしくは、基板の回転を停止
させる基板処理装置である。
【0016】請求項10に記載の発明は請求項7ないし
請求項9に記載の基板処理装置において、前記有機物は
レジストが変質した反応生成物である基板処理装置であ
る。
【0017】請求項11に記載の発明は基板上の有機物
を除去する基板処理方法であって、基板に有機物を除去
する除去液を供給する除去液供給工程と、除去液の供給
を停止した状態で基板上の除去液を残留させた状態を保
持する液保持工程とを有する基板処理方法である。
【0018】請求項12に記載の発明は請求項11に記
載の基板処理方法において、前記液保持工程は除去液の
供給を停止させた状態で基板上に除去液が残留する程度
で基板を回転させるか、もしくは、基板上に除去液が残
留する程度で間欠的に基板を回転させるか、もしくは、
基板を静止させる工程である基板処理方法である。
【0019】請求項13に記載の発明は請求項12に記
載の基板処理方法において、前記除去液供給工程は、基
板を第1速度で回転させ、第1速度で回転している基板に
対して除去液を供給する初期除去液供給工程と、基板の
回転速度を第1速度よりも遅い第2速度にする減速工程
と、第2速度で回転している基板に対して除去液を供給
する後期除去液供給工程と、を含む基板処理方法であ
る。
【0020】請求項14に記載の発明は請求項11ない
し請求項13に記載の基板処理方法において、前記有機
物はレジストが変質した反応生成物である基板処理方法
である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下の各実施形態において、基板
とは半導体基板であり、より詳しくはシリコン基板であ
る。また、当該基板は薄膜を有する。該薄膜は金属膜ま
たは絶縁膜である。金属膜を構成する金属としては銅や
アルミニウム、チタン、タングステン、またはそれらの
混合物がある。絶縁膜としてはシリコン酸化膜やシリコ
ン窒化膜、有機絶縁膜、低誘電体層間絶縁膜がある。な
お、ここでいう薄膜とは薄膜が形成された基板の主面に
対して垂直方向の断面において高さ寸法がが底部の長さ
寸法より短いものはもちろん、高さ寸法が底部の長さ寸
法より長いものも含む。従って、基板上で部分的に形成
されている膜や配線など、基板主面に向ったとき線状や
島状に存在するものも薄膜に含まれる。
【0022】以下の各実施形態における基板処理とは基
板から有機物を除去する有機物除去処理、および/また
は、レジストが変質して生じた反応生成物を基板から除
去する反応生成物除去処理である。さらに具体的に述べ
ると、有機物としてのレジストを除去する処理、および
/またはドライエッチングや不純物拡散処理によって生
じた反応生成物を基板から除去する処理である。特にド
ライエッチングによって生じた反応生成物はポリマーで
あるのでポリマー除去処理であるとも言える。
【0023】このポリマーは、例えば、レジスト膜をマ
スクとして前記薄膜をドライエッチングする工程を経た
場合、基板に生成される。なお、このポリマーはドライ
エッチングのエネルギーによってレジストや薄膜が変質
して生成された反応生成物であり、レジストそのものよ
りも薄膜に由来する成分(例えば金属)が多く含まれた
有機物である。
【0024】また、レジスト膜をマスクとして前記薄膜
に不純物拡散処理を行う場合、例えばイオン注入処理を
経た基板ではレジスト膜に覆われていない部分の薄膜に
はもちろん、薄膜をマスクしているレジスト膜にもイオ
ンが入り込む。これにより、レジストの一部もしくは全
部が変質し、本発明に言う「レジストが変質して生じた
反応生成物」となっている。この反応生成物も有機物で
あり、除去対象となっている。
【0025】なお、上述のレジストとは光や放射線の照
射を受けた部分が現像液に溶けやすくなったり、逆に溶
けにくくなったりする物質である。
【0026】レジストを用いて、例えば薄膜のエッチン
グを行う場合、薄膜が形成された基板にレジスト液が塗
布されてレジスト膜が形成され、さらに、配線パターン
等の模様が該レジスト膜に露光される。そして、基板に
現像液を供給することにより、レジスト膜の不要部分が
溶解、除去され、レジストによる配線パターン等の模様
が形成される。そして、基板にRIEなどのドライエッチ
ングや、エッチング液を供給するウエットエッチングが
施されることにより、レジストが被覆していない部分の
薄膜が溶解される。これにより薄膜のエッチングが実行
される。また、レジストを用いて、不純物拡散処理を行
なう場合、薄膜が形成された基板にレジスト液が塗布さ
れてレジスト膜が形成され、さらに、薄膜における、不
純物を拡散させたい部分とそうでない部分とで構成され
る模様(不純物拡散用パターン)が該レジスト膜に露光
される。そして、基板に現像液を供給することにより、
レジスト膜の不要部分が溶解、除去され、レジストによ
る不純物拡散用パターンが形成される。その後、CVD
(Chemical Vapor Depositio
n)やイオンインプランテーションが施されることによ
り、レジストが被覆していない薄膜の部分に不純物が導
入される。
【0027】また、以下、基板から脱落したポリマーを
汚染物質と表記する場合もある。また、以下の各実施形
態における除去液とは有機物を除去する有機物除去液ま
たは、レジストが変質して生じた反応生成物の除去液ま
たは、レジストを除去するレジスト除去液または、ポリ
マー除去液である。これら除去液は薄膜に対して除去対
象物、(有機物、または、レジストが変質して生じた反
応生成物、または、レジストそのもの、または、ポリマ
ー)を選択的に除去する液であり、有機アルカリ液を含
む液体、有機アミンを含む液体、無機酸を含む液体、フ
ッ化アンモン系物質を含む液体が使用できる。その内、
有機アルカリ液を含む液体としてはDMF(ジメチルホ
ルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、ヒ
ドロキシルアミンが挙げられる。また無機酸を含む液体
としてはフツ酸、燐酸が挙げられる。その他、除去液と
しては1−メチル−2ピロリドン、テトラヒドロチオフ
ェン1.1−ジオキシド、イソプロパノールアミン、モ
ノエタノールアミン、2−(2アミノエトキシ)エタノ
ール、カテコール、N−メチルピロリドン、アロマテイ
ックジオール、パークレン、フェノールを含む液体など
があり、より具体的には、1−メチル−2ピロリドンと
テトラヒドロチオフェン1.1−ジオキシドとイソプロ
パノールアミンとの混合液、ジメチルスルホシキドとモ
ノエタノールアミンとの混合液、2−(2アミノエトキ
シ)エタノールとヒドロキシアミンとカテコールとの混
合液、2−(2アミノエトキシ)エタノールとN−メチ
ルピロリドンとの混合液、モノエタノールアミンと水と
アロマテイックジオールとの混合液、パークレンとフェ
ノールとの混合液などが挙げられる。なお、有機アミン
を含む液体(有機アミン系除去液という。)にはモノエ
タノールアミンと水とアロマティックトリオールとの混
合溶液、2−(2−アミノエトキシ)エタノールとヒド
ロキシアミンとカテコールとの混合溶液、アルカノール
アミンと水とジアルキルスルホキシドとヒドロキシアミ
ンとアミン系防食剤の混合溶液、アルカノールアミンと
グライコールエーテルと水との混合溶液、ジメチルスル
ホキシドとヒドロキシアミンとトリエチレンテトラミン
とピロカテコールと水の混合溶液、水とヒドロキシアミ
ンとピロガロールとの混合溶液、2−アミノエタノール
とエーテル類と糖アルコール類との混合溶液、2−(2
−アミノエトキシ)エタノールとNとN−ジメチルアセ
トアセトアミドと水とトリエタノールアミンとの混合溶
液がある。
【0028】また、フッ化アンモン系物質を含む液体
(フッ化アンモン系除去液という。)には、有機アルカ
リと糖アルコールと水との混合溶液、フッ素化合物と有
機カルボン酸と酸・アミド系溶剤との混合溶液、アルキ
ルアミドと水と弗化アンモンとの混合溶液、ジメチルス
ルホキシドと2−アミノエタノールと有機アルカリ水溶
液と芳香族炭化水素との混合溶液、ジメチルスルホキシ
ドと弗化アンモンと水との混合溶液、弗化アンモンとト
リエタノールアミンとペンタメチルジエチレントリアミ
ンとイミノジ酢酸と水の混合溶液、グリコールと硫酸ア
ルキルと有機塩と有機酸と無機塩の混合溶液、アミドと
有機塩と有機酸と無機塩との混合溶液、アミドと有機塩
と有機酸と無機塩との混合溶液がある。また、無機物を
含む無機系除去液としては水と燐酸誘導体との混合溶液
がある。また、以下の各実施形態における中間リンス液
とは除去液を基板から洗い流す液体であり、例えば有機
溶剤を使用できる。有機溶剤としてはイソプロピルアル
コール(IPA)が使用できる。また、その他に中間リ
ンス液としてはオゾンを純水に溶解したオゾン水、水素
を純水に溶解した水素水、炭酸水を使用することができ
る。なお、中間リンス液としてオゾンを純水に溶解した
オゾン水を使用すれば、有機物、レジストが変質して生
じた反応生成物、ポリマーをより完全に除去できる。ま
た、以下の各実施形態において、除去液、中間リンス
液、純水を総称して処理液という。
【0029】また、以下の各実施形態において、純水を
基板に供給する場合、純水にオゾンを溶解したオゾン
水、水素を純水に溶解した水素水、炭酸水を純水に替え
て供給してもよい。 <1、基板処理装置の第1実施形態>以下、本発明の基
板処理装置の第1実施形態について説明する。図1は基板
処理装置1の上面図である。基板処理装置1は装置本体
3と、装置本体3の周囲少なくとも3方に設けられた作業
スペース5以外の場所に設置された処理液貯留部7とを
有する。装置本体3は複数の基板Wが水平姿勢で垂直方
向に積層されて収納されたキャリアCが複数並べて載置
される搬入搬出部9と、搬入搬出部9に隣接し、キャリ
アCの並び方向と平行に設けられた副搬送部13と、副
搬送部13に接続され、副搬送部13と交わる方向に延
びる主搬送部11と、主搬送部11の両側に設けられた
処理部P1、P2、P3、P4とを有する。また副搬送
部13にはキャリアCの並び方向に移動可能な副搬送ロ
ボット17が設けられ、該副搬送ロボット17は昇降可
能で、かつ、キャリアC内の基板Wに対して進退可能な
副ハンド19を有する。この構成により、副搬送ロボッ
ト17はキャリアCに対して1枚ずつ基板を授受でき
る。また、副ハンド19は水平面内で回動可能である。
主搬送部11は副搬送部13の略中央に一端が接続され
ており、水平面内で副搬送部13の延長方向に対して垂
直方向に移動可能な主搬送ロボット15を有する。主搬
送ロボット15は回動する副ハンド19に対して基板W
を授受可能な主ハンド21を有し、主ハンド21は処理
部P1〜P4の何れかに対して基板Wを授受する。
【0030】作業スペース5は搬入搬出部9のキャリア
Cが搬入搬出される側Fr以外の装置本体3を囲ってい
る。
【0031】処理液貯留部7内には除去液を貯留する除
去液タンク23が設けられており、処理部P1〜P4に
送出される除去液を貯留している。
【0032】図2は除去液の供給、回収経路の概略を示
す。図のように、除去液タンク23には各処理部P1〜
P4に向かって除去液が流れる管路25a〜25dが接続
され、また、各処理部P1〜P4から回収された除去液
が除去液タンク23に向かう管路27a〜27dが接続され
ている。
【0033】このような基板処理装置1では1つの除去
液タンク23に対して複数の処理部P1〜P4が接続さ
れているので、どの処理部でも同様の処理ができる。よ
って、1つのロット(同じ処理が施される1群の基板の
集合)を処理部P1〜P4の何れに搬送しても同様の処
理を施せるのでスループットが向上する。
【0034】図3は処理部P1を示す。処理部P1〜処
理部P4はそれぞれ同様の構成であるので、処理部P1
を例にして説明する。
【0035】図3のように処理部P1は固定カップ29
と固定カップ29に対して相対的に昇降する昇降カップ
31とを有する。固定カップ29底面を有する碗状の構
造で、外カップ29と内カップ29とを有する。外カッ
プ29は上面視、同一円周上で連続する壁状部分であっ
て、円環状の壁構造をとる。また、内カップ35は外カ
ップ33の内方に設けられ、同じく上面視、同一円周上
で連続する壁状部分であって、円環状の壁構造をとる。
なお、外カップ33の最上部は後述の保持回転部43に
保持されている基板Wの表面の高さ位置よりも高く、内
カップ35の最上部は前記基板Wの表面の高さ位置より
も低い位置にある。この構造により、内カップ35の内
側部分、内カップ35と外カップ35との間部分にはそ
れぞれ液体が集合する。そして、内カップ35の内側部
分からドレン63に通ずるドレン配管65が配設され、
ドレン配管65の途中に弁66が設けられている。ま
た、内カップ35と外カップ33との間部分からは除去
液タンク23に通ずる回収配管64が配設され、回収配
管64の途中には弁68が設けられている。
【0036】昇降カップ31は筒状部材であって、内カ
ップ35の更に内方に配され、不図示の昇降機構で昇降
する。また昇降カップ31の上下方向の寸法は保持回転
部43に保持された基板W表面の高さ位置と内カップ3
5の最上部の高さ位置との高さ方向における差に相当す
る長さよりも長い。この昇降カップ31は下端が、保持
回転部43に保持されている基板W表面よりも低い位置
に到来するドレン位置と、同じく下端が、保持回転部4
3に保持されている基板W表面よりも高い位置に到来す
る回収位置との間で昇降する。図3では昇降カップ31
がドレン位置に到来した状態を示している。
【0037】固定カップ29内にはモータなどの回転手
段41に接続された回転軸37と回転軸37の頂部に設
けられ、基板Wを吸着して支持する支持部材39とが配
されている。そして基板Wは支持部材39上に水平姿勢
で保持されて回転する。
【0038】支持部材39は上面に基板を吸着する吸着
面を有し、該吸着面に不図示の吸着孔を有する。そし
て、吸着孔からエアを吸引することで基板Wを略水平に
保持する。これにより支持部材39は基板Wの裏面のみ
と接触して基板Wを保持している。なお、支持部材39
が保持手段を構成する。また、、前記回転手段41と回
転軸37と支持部材39とで保持回転部43を構成す
る。
【0039】また、処理部P1は第1ノズル部45と第2
ノズル部47とを有する。第1ノズル部45は、昇降
し、かつ、回動する第1柱状部材49と第1柱状部材49
の頂部において略水平方向に延びる第1アーム51とを
有する。第1アーム51の先端には中間リンスノズル5
3、純水ノズル55、超音波ノズル57がそれぞれ設け
られている。この構成により、中間リンスノズル53、
純水ノズル55、超音波ノズル57は第1柱状部材49
を中心とした回動および昇降が可能で、中間リンスノズ
ル53、純水ノズル55、超音波ノズル57は基板Wに
対向する供給位置と固定カップ29外に退避する退避位
置とに移動可能である。
【0040】中間リンスノズル53は弁71を介して中
間リンス液としての有機溶剤を供給する溶剤源77に接
続されている。純水ノズル55は弁73を介して純水源
79に接続されている。超音波ノズル57は弁75を介
して純水源81に接続されている。第2ノズル部45は
昇降し、かつ、回動する第2柱状部材59と第2柱状部
材59の頂部において略水平方向に延びる第2アーム6
1とを有する。第2アーム61の先端には第1除去液ノズ
ル67と第2除去液ノズル69とが設けられている。こ
の構成により、第1除去液ノズル67と第2除去液ノズル
69は第2柱状部材59を中心とした回動および昇降が
可能で、第1除去液ノズル67と第2除去液ノズル69は
基板Wに対向する供給位置と固定カップ29外に退避す
る退避位置とに移動可能である。第1除去液ノズル67
には除去液配管83が接続されている。除去液配管83
はポンプP、フィルタFを介して除去液タンク23に通
じている。また除去液配管83のフィルタFと第1除去
液ノズル69との間には弁85が設けられている。この
第2ノズル部47が除去液供給部に相当する。なお、除
去液配管83のフィルタFと弁85との間の部分と、回
収配管64の除去液タンク23と弁68との間の部分と
はバイパス配管91とで接続されている。また、除去液
配管83が図2において処理部P1〜P4それぞれに除
去液を送出する管路25a〜25dに相当する。そして、
回収配管64が図2において処理部P1〜P4から回収
された除去液が除去液タンク23に還流する管路27a
〜27dに相当する。第2除去液ノズル69は弁87を介し
て除去液源89に接続されている。
【0041】図4は第1アーム51先端部分の上面図であ
る。図4のように第1アーム51先端にはブラケット93
が設けられている。ブラケット93には純水チューブ9
5が固定されている。また、ブラケット93には屈曲ブ
ラケット97が固定されており、屈曲ブラケット97内
に中間リンスチューブ99が配されている。また、ブラ
ケット93は先端部分で下方に垂下し、90度に屈曲した
部材であり、屈曲した部分に超音波ノズル57が固定さ
れている。超音波ノズル57は電気信号によって振動す
る振動子を内蔵し、供給された純水を該振動子に接触さ
せて超音波を付与した状態で先端から該超音波を付与し
た純水を噴射する。図5は図4のV−V矢視図である。
図5のように超音波ノズル57はブラケット93の垂直
の板状部分に設けられた長孔94(他の図面では略)に
ネジで固定されている。長孔94は取り付けられた超音
波ノズル57が水平面に対して常に所定の角度で傾斜す
るような方向に延びている。このような構造なので超音
波ノズル57の位置調整が容易になる。純水チューブ9
5は第1アーム51より下方に延びており純水チューブ
95の先端が図3にいう純水ノズル55を構成してい
る。そして、純水チューブ95から吐出される純水と超
音波ノズル57から噴射される除去液とは所定の一点
(処理液交差点CPという。)で交わるような位置関係に調
整されている。
【0042】図6は図4のVI−VI矢視図である。
【0043】ブラケット93に固定された屈曲ブラケッ
ト97は樹脂や金属で形成された、形状が固定された部
材であり、例えば、ステンレスで形成される。そして、
該屈曲ブラケット97は下方部分が屈曲しており、屈曲
した部分から先の延長方向を前記処理液交差点CPの方向
に一致させてある。このような屈曲ブラケット97の内
部に中間リンスチューブ99が挿入されている。中間リ
ンスチューブ99は例えば樹脂製の可撓性チューブであ
り、屈曲ブラケット97の形状に応じて変形可能であ
る。前記屈曲ブラケット97は先端部分は前記のように
処理液交差点CPの方向を向いた形状であるので、中間リ
ンスチューブ99も処理液交差点CPの方向に向いた状態
で配設される。このような構造により中間リンスチュー
ブ99から吐出される中間リンス液は処理液交差点CPに
向う。このように、固定された形状の管状部材である屈
曲ブラケット97と、管状部材の内部に挿入された可撓
性チューブである中間リンスチューブ99とからなるノ
ズル機構が図2の中間リンスノズル53に相当する。
【0044】複数の異なるノズルである中間リンスノズ
ル53、純水ノズル55、超音波ノズル57は以上のよ
うな構成となっており、それぞれのノズルから供給され
る処理液は処理液交差点CPに集中する。そして、中間リ
ンスノズル53、純水ノズル55、超音波ノズル57の
何れかから基板Wに処理液を供給する場合は処理液交差
点CPが基板Wの表面に一致するように第1ノズル部45
は制御される。また、第1ノズル部45は第1アーム51
を回動させながら基板に処理液を供給するとき前記処理
液交差点CPが基板Wの回転中心を通る構成とされてい
る。また、複数の異なるノズル(中間リンスノズル5
3、純水ノズル55、超音波ノズル57)から基板W上
の特定位置に順次処理液を供給したい場合、処理液交差
点CPが前記特定位置に一致するように第1アーム51を
配置すれば第1アーム51を移動させることなく複数の
異なるノズルから前記特定位置に順次処理液を供給する
ことができる。
【0045】図7(A)は第2アーム61先端部分の上
面図である。また、図7(B)は図7(A)のB−B矢
視図、図7(c)は図7(A)のC−C矢視図である。
図7(A)のように第2アーム61の先端には下方に伸
びる板状部分とその先端にて水平方向に屈曲した水平板
状部分とを有するアングル部材92が設けられている。
アングル部材92の水平板状部分には図7(B)のよう
に第1ノズル先端部材96、第2ノズル先端部材98が固
定されている。第1ノズル先端部材96、第2ノズル先端
部材98は鉛直下方に液を吐出する構成となっている。
また、第1ノズル先端部材96、第2ノズル先端部材98
は弗素樹脂などで形成されている。そして、第1ノズル
先端部材96、第2ノズル先端部材98それぞれに可撓
性の第1除去液チューブ86、第2除去液チューブ88が
挿入されている。第1除去液チューブ86の一端は図3
では除去液配管83中の弁85に連通しており、第2除
去液チューブ88は弁87に連通している。また、第1ノ
ズル先端部材96が図3の第1除去液ノズル67を構成
し、第2ノズル先端部材98が第2除去液ノズル69を構
成している。
【0046】また、第1ノズル先端部材96、第2ノズル
先端部材98の先端部分はそれぞれ第2柱状部材59の
回動によって第2アーム61が回動したとき、基板Wの
回転中心の直上を通過する位置に配置されている。この
ため、適宜第2アーム61を回動させて停止させれば第1
除去液ノズル67、第2除去液ノズル69共に基板Wの
回転中心の直上に静止することができる。
【0047】なお本実施形態では第1除去液ノズル67
と第2除去液ノズル69との2つのノズルを第2アーム6
1に設けたが、これをひとつの共通除去液ノズルとして
もよい。この場合は第2アーム61先端のアングル部材
92に第1ノズル先端部材96と同様の共通ノズル先端
部材を設け、該共通ノズル先端部材に共通配管を接続す
る。さらに共通配管には切り換え弁を接続する。切り換
え弁は第1、第2流入口と1つの流出口とを有する。そし
て、切り換え弁の内部には流出口に至る流路を第1、第2
流入口の何れかに接続する接続切り換え部が設けられて
いる。これにより、第1、第2流入口から流入する液体の
内、何れかを選択的に流出口に流すことができる。この
ような切り換え弁の第1流入口は弁85(図3参照)に配
管で接続され、第2流入口は弁87に配管で接続されて
いる。また、流出口には前記共通配管が接続されてい
る。
【0048】よって、後述の基板処理方法を実行する場
合において、共通除去液ノズルを有する基板処理装置を
使用するときは以下のようにする。
【0049】すなわち、除去液タンク23の除去液を供
給する場合は弁85を開、弁87を閉とした状態で、不
図示の制御手段によって切り換え弁の接続切り換え部を
操作して第1流入口と流出口とを接続する。また、除去
液源89の除去液を供給する場合は弁87を開、弁85
を閉とした状態で、不図示の制御手段によって切り換え
弁の接続切り換え部を操作して第2流入口と流出口とを
接続する。なお、後述の基板処理方法において第1除去
液ノズル67または第2除去液ノズル69の代わりに共
通除去液ノズルを使用する場合は、除去液を供給する際
の基板Wと第1除去液ノズル67の位置に共通除去液ノ
ズルを、第2除去液ノズル69の位置に共通除去液ノズ
ルを配する。
【0050】このような共通除去液ノズルを設けた場合
は基板Wの特定の位置に除去液源89の除去液または除
去液タンク23を順序供給する場合、共通ノズルを一つ
の位置に停止させた状態で除去液を供給できる。このた
め複数の除去液ノズルを有するものに比べてノズルを移
動させる時間が不要であるのでスループットを短縮する
効果がある。
【0051】なお、上記純水源79、81をそれぞれ、
オゾン水源、水素水源、炭酸水源としてもよい。
【0052】<2、基板処理方法の第1実施形態>前述
の基板処理装置1は不図示の制御手段を有し、該制御手
段によって図8のような処理を行う。図8のように第1
の基板処理方法は第1除去液供給工程s1、第1中間リン
ス工程s2、第1純水供給工程s3、振り切り工程s4、
第2除去液供給工程s5、第3除去液供給工程s6、第2
中間リンス工程s7、第2純水供給工程s8、乾燥工程
s9とを有する。以下、各工程について説明する。 (第1除去液供給工程s1)本工程に入る前に除去液タン
ク23内の温調手段(ヒータなど)を駆動するととも
に、弁85、弁68(図3参照)を閉じた状態でポンプ
Pを駆動する。これにより、除去液タンク23内の除去
液は除去液配管83を通じてポンプPで汲み出され、フ
ィルタFで濾過され、バイパス配管91、回収配管64
を通って再び除去液タンク23に還流する。すなわち、
除去液配管83、バイパス配管91、回収配管64とで
循環路を形成し、該循環路中で除去液を循環させながら
除去液を所定温度に温度調整する。除去液の温度調整が
完了すると昇降カップ31を降下させてドレン位置に配
する。また、第1除去液ノズル67を供給位置に配した
後、弁85を開き、第1除去液ノズル67を通じて基板
Wに除去液を供給する。(除去液の供給の詳細について
は後述。)所定時間後、弁85を閉じて除去液の供給を
停止する。また第1除去液ノズル67は退避位置に移動
させる。なお、本工程を通じて弁66は開いている。本
工程で基板Wを回転させると供給された除去液は基板W
の回転により周囲に飛散する。飛散した除去液は昇降カ
ップ31の内壁に当たって下方に落下する。落下した除
去液はドレン配管65を通じてドレン63に廃棄され
る。本工程では除去液により基板Wから反応生成物が大
量に剥離するので基板Wから飛散した除去液には多くの
汚染物質が含まれている恐れがある。このため、基板W
から飛散した除去液は除去液タンク23に回収せず廃棄
する。これにより、除去液タンク23内の除去液は比較
的清浄さが保たれる。 (第1中間リンス工程s2)基板Wを回転させ、弁71
を開いて基板Wに中間リンスノズル53から溶剤を供給
する。このとき、昇降カップ31はドレン位置にある。
また、弁66も開いた状態にしているので基板Wから飛散
した溶剤はドレン配管65を通ってドレン63に廃棄さ
れる。所定時間後、弁71を閉じて溶剤の供給を停止す
る。これにより、基板W上の除去液が溶剤によって洗い
流される。
【0053】なお、本工程を省略してもよい。この場合
は第1除去液供給工程s1の後、弁66を開いたままで
かつ、昇降カップ31をドレン位置に配したままで基板
Wを高速で回転させる第1除去液振り切り工程を行う。
これにより、基板W上から除去液が振り切られるため、
中間リンス液で基板W上の除去液を洗い流す必要が無く
なる。よってスループットを短縮でき、かつランニング
コストを低下させることができる。 (第1純水供給工程s3)
【0054】弁66を開いたままでかつ、昇降カップ3
1をドレン位置に配したままにしておく。そして、基板
Wを回転させ、純水ノズル55を供給位置に移動させ
る。そして弁73を開けて純水ノズル55から回転する
基板Wに新鮮な純水を供給する。また、第1アーム51
を往復回動させることで基板W表面において処理液交差
点CPを基板Wの回転中心を通る円弧上を往復移動させ
る。これにより、基板W上に均一に純水が供給される。
【0055】次に、基板Wの回転、第1アーム51の往
復回動を継続しながら弁75を開いて超音波ノズル57か
ら超音波を付与した純水を基板Wに供給する。(このと
き、純水ノズル55からの純水の供給を停止してもよい
し、継続してもよい。)これにより、基板W上に超音波
が付与された純水が均一に供給され基板W上の汚染物質
が洗い流される。所定時間後、弁75を(純水ノズル55
からの純水の供給を継続していた場合は弁73も)閉じて
純水の供給を停止する。また、純水ノズル55、超音波
ノズル57を退避位置に移動させる。 (振り切り工程s4)昇降カップ31はドレン位置のま
ま、弁66も開けたままで基板Wには何も供給せず、基
板Wを回転させる。これにより基板W上の液体が振り切
られる。 (第2除去液供給工程s5)弁66を閉じ、弁68を開く。
また、昇降カップ31を上昇させて回収位置に移動させ
る。また、第1除去液ノズル67を供給位置に移動させ
る。そして、弁85を開いて除去液タンク23から第1
除去液ノズル67を通じて基板Wに除去液を供給する。
本工程で基板Wを回転させると飛散した除去液は昇降カ
ップ31の下端と内カップ35の上端との間を通過して
外カップ33の内壁に到達する。到達した除去液は回収
配管64を通じて除去液タンク23に還流する。除去液
タンク23に還流した除去液は再び除去液配管83を通
って基板Wに供給される。所定時間後、弁85を閉じて
除去液の供給を停止する。このように本工程では基板W
に供給した除去液を回収利用しているため使用した除去
液をすべて廃棄するものに比べて除去液の消費量を削減
することができる。しかも、第1除去液供給工程s1に
て多くの反応生成物が基板Wから除去されているので、
本工程で回収される除去液は比較的、汚染物質の含有量
が少ない状態である。このため、除去液の消費量を削減
しながらも基板Wに良好に処理を施すことができる。 (第3除去液供給工程s6)弁68を開けたまま、弁8
7を開いて第2除去液ノズル69から基板Wに除去液を
供給する。また、昇降カップは回収位置のままである。
よって、基板Wを回転させた場合、基板Wから飛散した
除去液は外カップ33に到達し、回収配管64を通って
除去液タンク23に至る。この際、基板Wには除去液源
89から新鮮な除去液が供給されるため、基板W上の反
応生成物を含む汚染物質は良好に除去される。所定時間
後弁87を閉じて除去液の供給を停止し、第2除去液ノ
ズル69を退避位置に移動させる。 (第2中間リンス工程s7)昇降カップ31をドレン位
置に降下させ、弁68を閉じるとともに弁66を開く。
そして、基板Wを回転させるとともに中間リンスノズル
53を供給位置に移動させて弁71を開き、基板Wに溶
剤を供給する。回転する基板Wから飛散した溶剤はドレ
ン配管65を通ってドレン63に廃棄される。所定時間
後、弁71を閉じて溶剤の供給を停止する。これによ
り、基板W上の除去液が溶剤によって洗い流される。ま
た、中間リンスノズル53を退避位置に移動させる。
【0056】なお、本工程を省略してもよい。この場合
は本工程の代わりに第2振り切り工程として、第3除去液
供給工程s6の後、昇降カップ31をドレン位置に配
し、弁68を閉じるとともに弁66を開き、基板Wを高
速回転させ、基板W上の除去液を振り切る。これによ
り、中間リンス液で除去液を洗い流す必要が無くなるの
でスループットを短縮でき、かつランニングコストを低
下させることができる。 (第2純水供給工程s8)昇降カップ31はドレン位置
に配したまま、弁66は開いたままにする。そして、基
板Wを回転させ、純水ノズル55を供給位置に移動させ
る。そして弁73を開けて純水ノズル55から回転する
基板Wに新鮮な純水を供給する。また、第1アーム51
を往復回動させることで基板W表面において処理液交差
点CPを基板Wの回転中心を通る円弧上を往復移動させ
る。これにより、基板W上に均一に純水が供給される。
【0057】次に、基板Wの回転、純水ノズル55から
の純水の供給、第1アーム51の回動を継続しながら弁7
5を開いて超音波ノズル57から超音波を付与した純水
を基板Wに供給する。(このとき、純水ノズル55から
の純水の供給を停止してもよいし、継続してもよい。)
これにより、基板W上に超音波が付与された純水が均一
に供給され基板W上の汚染物質が洗い流される。所定時
間後、弁75を(純水ノズル55からの純水の供給を継続
していた場合は弁73も)閉じて純水の供給を停止する。
また、純水ノズル55、超音波ノズル57を退避位置に
移動させる。 (乾燥工程s9)昇降カップ31はドレン位置のまま、
弁66も開けたままで基板Wには何も供給せず、基板W
を回転させる。これにより基板W上の液体が振り切ら
れ、基板Wが乾燥する。
【0058】以上の基板処理方法の第1実施形態では第1
除去液供給工程s1で使用済みの除去液を廃棄し、第2
除去液供給工程s5、第3除去液供給工程s6では使用
済みの除去液を除去液タンク23に回収して再利用して
いる。したがって、比較的汚染物質の含有量の少ない除
去液を再利用しているので除去液の消費量を抑えること
ができる。
【0059】また、第1、第2純水供給工程では純水ノズ
ル55から比較的大量の純水を基板W上に均一に供給し
てから超音波を付与した純水を供給している。このため
超音波を付与した純水が基板Wに供給されたとき、既に
供給されて基板W上に均一に存在する純水にも超音波エ
ネルギーが伝わる。このため、基板W上に均一に超音波
エネルギーが伝播し汚染物質が良好に除去される。 <3、除去液の供給方法>
【0060】前記基板処理方法の第1実施形態では第1除
去液供給工程s1、第2除去液供給工程s5、第3除去液
供給工程s6で基板Wに除去液を供給しているが、以下
に説明する除去液の供給方法の何れを適用してもよい。
(第1の除去液供給方法)
【0061】第1の除去液供給方法は不図示の制御手段
によって、第1除去液ノズル67または第2除去液ノズル
69から、基板Wに対して除去液を供給した後、基板W
に除去液を供給しない状態で基板W上に除去液を残留さ
せた状態を保持する方法である。この場合、基板Wの表
面全体を除去液が覆っている状態で除去液を残留させる
ことが好ましい。
【0062】より具体的には、不図示の制御手段によっ
て、保持回転部43を第1速度(例えば300〜300
0rpm)で回転させる回転工程、第1除去液ノズル6
7または第2除去液ノズル69を使用し、第1速度で回転
する基板Wの中心に対して鉛直上方から除去液を供給す
る初期除去液供給工程、基板Wの回転速度を第1速度よ
りも遅い第2速度(例えば0〜200rpm)にする減
速工程、第1除去液ノズル67または第2除去液ノズル6
9を使用して第2速度の基板Wの中心に対して鉛直上方
から除去液を供給する後期除去液供給工程をとる。そし
てその後さらに液保持工程を経る。前記液保持工程は第
1除去液ノズル67または第2除去液ノズル69からの除
去液の供給を停止させた状態で、基板W上に除去液が残
留する程度で基板Wを回転させる低速回転工程(例えば
0より大きく50rpm以下の回転数)、もしくは、第
1除去液ノズル67または第2除去液ノズル69からの除
去液の供給を停止させた状態で、基板上に除去液が残留
する程度で間欠的に基板Wを回転させる間欠回転工程、
もしくは、第1除去液ノズル67または第2除去液ノズル
69からの除去液の供給を停止させた状態で、基板Wを
静止させる静止工程である。なお、低速回転工程、間欠
回転工程、静止工程の何れでも基板W表面全体を除去液
で覆った状態を保持することが望ましい。
【0063】このように、比較的高速な第1速度で回転
する基板Wの中心に対して鉛直上方から除去液を供給す
ることで、基板W全面が迅速に除去液で濡らされる。そ
して、第1速度よりも遅い第2速度で回転する基板Wの中
心に対して鉛直上方から除去液を供給したとき、既に基
板W全面は除去液で濡れているので除去液は基板Wの上
を中央から周辺に向って均等に覆っていく。このとき基
板Wは比較的遅い第2速度になっているので基板W上を
覆った除去液は基板W上に滞留し、基板Wには除去液が
盛られることになる。この状態で基板W上に除去液が残
留する程度で基板Wを回転させるか、もしくは、基板W
上に除去液が残留する程度で間欠的に基板を回転させる
か、もしくは、基板Wを静止させれば除去液が反応生成
物に作用して除去液による処理が進行し、反応生成物が
除去されていく。特に、基板W上に除去液が残留する程
度で基板Wを回転させるか、もしくは、基板W上に除去
液が残留する程度で間欠的に基板を回転させるかすると
基板W上の除去液は慣性で静止しようとするのに対し基
板Wは回転しようとするので、基板W表面と除去液とが
相対的に移動する。このため、基板W上の除去液が流動
し、基板W上の特定場所に滞留しない。このため、基板
W上の除去液の中で液の入れ替わりが生じ、基板W上の
除去液を効率よく処理に供することができる。よって、
除去液の使用量を抑制しながらも良好に反応生成物の除
去を行なうことができる。なお、基板Wが静止した状態
で基板Wに除去液を供給してもよい。
【0064】以上のように、第1の除去液供給方法では
基板Wへの除去液の供給を停止した状態で除去液による
処理を進行させるので除去液の使用量を抑制することが
できる。
【0065】なお、第1速度で回転する基板Wを第2速度
に減速させる間、すなわち前記減速工程中も除去液を供
給し続けてもよい。この場合も基板Wの中心に対して鉛
直上方から除去液を供給することが好ましい。
【0066】また、低速回転工程や間欠回転工程では除
去液が基板W上に残留する程度で基板Wを回転させる
が、この残留の度合いについては基板Wの一部にでも除
去液が残留しておればよい。ただし、除去液が基板W上
全体を覆った状態が好ましい。なお、前述の第1中間リ
ンス工程s2や第2中間リンス工程s7においてこの第
1の除去液供給方法と同様な方法で中間リンス液を供給
してもよい。すなわち、基板Wに中間リンス液を供給し
た後、中間リンス液の供給を停止した状態で
【0067】基板上に中間リンス液が残留する程度で基
板を回転させるか、もしくは、基板上に中間リンス液が
残留する程度で間欠的に基板を回転させるか、もしく
は、基板を静止した状態にしてもよい。こうすれば、中
間リンス液の使用量を抑制できる。
【0068】また、前述の第1純水供給工程s3や第2純
水供給工程s8においてこの第1の除去液供給方法と同
様な方法で純水を供給してもよい。すなわち、基板Wに
純水を供給した後、純水の供給を停止した状態で、基板
上に純水が残留する程度で基板を回転させるか、もしく
は、基板上に純水が残留する程度で間欠的に基板を回転
させるか、もしくは、基板を静止した状態にしてもよ
い。こうすれば純水の使用量を抑制できる。 (第2の除去液供給方法)第2の除去液供給方法は不図
示の制御手段によって、第1除去液ノズル67または第2
除去液ノズル69を基板Wの回転中心の直上に静止さ
せ、回転する基板Wの中心に対して鉛直上方から連続的
に除去液を供給する方法である。この方法は第1の除去
液供給方法に比べて除去液の使用量は多くなるが、連続
的に除去液を供給するので基板W上の汚染物質が迅速に
除去液とともに基板W外に流される。 <4、基板処理装置の第2実施形態>図9は基板処理装
置の第2実施形態に係る基板処理装置100を示す。基
板処理装置100は基板処理装置1の処理部P1〜P4
と同様の構成の処理部P11〜P14を有する。また、
基板処理装置100は複数の処理部からなる第1処理部
群に対して処理液を供給、回収する第1処理液タンク
と、前記第1処理部群には属さない複数の処理部からな
る第2処理部群に対して処理液を供給、回収する第2処
理液タンクとを有する構成である。具体的には図9のよ
うに処理部P11、P12が前記第1処理部群G1を構
成し、処理部P13、14が前記第2処理部群G2を構
成する。また処理部P11、P12に対して処理液とし
て除去液を供給、回収する第1除去液タンク123aが
第1処理液タンクに相当し、処理部P13、14に処理
液として除去液を供給、回収する第2除去液タンク12
3bが第2処理液タンクに相当する。
【0069】また、図9のように第1除去液タンク12
3aから処理部P11、12に向って除去液が流れる管
路125a、125bが設けられ、処理部P11、12
から回収された除去液が第1除去液タンク123aにそ
れぞれ向かう管路127a、127bが設けられてい
る。
【0070】同様に、第2除去液タンク123bから処
理部P13、14に向って除去液が流れる管路125
c、125dが設けられ、処理部P13、14から回収
された除去液が第2除去液タンク123bにそれぞれ向
かう管路127c、127dが設けられている。
【0071】また基板処理装置100は不図示の制御手
段を有し、第1処理部群G1では基板に対して所定の第
1処理手順を実行し、第2処理部群G2所定の第2処理
手順を実行する。
【0072】この第1処理手順と第2処理手順とは同じ
であってもよいし、異なっていてもよい。異なっている
場合は2つのロットをそれぞれ第1処理部群G1、第2
処理部群G2で同時に処理できる。
【0073】また、第1除去液タンク123aおよび第
2除去液タンク123bに貯留されている除去液は所定
時間が経過すると疲労して処理能力が低下する。また、
第1除去液タンク123aおよび第2除去液タンク12
3bには各処理部から回収した除去液が流入するので所
定枚数の基板を処理するとやはり疲労して処理能力が低
下する。このため、基板処理装置100の制御手段は第
1除去液タンク123aおよび第2除去液タンク123
bそれぞれに設けられている不図示の排液配管から各タ
ンク内の除去液を一旦、すべて廃棄する。そして、新鮮
な除去液を不図示の除去液源から第1除去液タンク12
3aおよび第2除去液タンク123bに供給する。この
動作を液交換処理という。
【0074】ここで、第1除去液タンク123aまたは
第2除去液タンク123bのいずれかで液交換処理が行
われると第1処理部群G1または第2処理部群G2のい
ずれか、液交換処理に係っているタンクに接続されてい
る第1処理部群G1または第2処理部群G2において基
板の処理を行えなくなる。しかし、第1処理部群G1ま
たは第2処理部群G2のいずれか一方が液交換処理のた
めに基板の処理を行えなくても、液交換処理を行ってい
ないタンクに接続されている第1処理部群G1または第
2処理部群G2のいずれかで基板の処理が行える。よっ
て、高価な基板処理装置が非稼動態になってしまうこと
を防止できる。
【0075】以上、上記実施形態では、支持部材39は
基板Wの裏面のみと接触して基板Wを保持しているた
め、基板Wの表面全体、特に基板Wの表面の周辺部分に
もまんべんなく液体が供給されるので処理における基板
Wの面内均一性が確保できる。
【0076】また、同じく支持部材39は基板Wの裏面
のみと接触して基板Wを保持しているため、基板Wの周
部分に接触するものは何も無い。よって、基板Wから液
体を振り切るとき、液が基板Wから円滑に排出される。
【0077】なお、上記実施形態ではドライエッチング
工程を経た基板に対して、ドライエッチング時に生成さ
れたポリマーを除去する処理を開示したが、本発明はド
ライエッチング時に生成されたポリマーが存在する基板
から前記ポリマーを除去することに限定されるものでは
ない。
【0078】例えば、本発明はプラズマアッシングの際
に生成されたポリマーを基板から除去する場合も含む。
よって、本発明は、必ずしもドライエッチングとは限ら
ない各種処理において、レジストに起因して生成された
ポリマーを基板から除去する場合も含む。
【0079】また、本発明は、ドライエッチングや、プ
ラズマアッシングによる処理で生成されるポリマーだけ
を除去することに限定されるものではなく、レジストに
由来する各種反応生成物を基板から除去する場合も含
む。
【0080】例えば、不純物拡散処理を行った場合、薄
膜上のレジスト膜が一部、もしくは全部変質し反応生成
物となる。このような反応生成物を除去する場合も含
む。
【0081】また、本発明ではレジストに由来する反応
生成物を基板から除去することに限らず、レジストその
ものを基板から除去する場合も含む。
【0082】例えば、レジストが塗布され、該レジスト
に模様(配線パターン等)が露光され、該レジスト膜が
現像され、該レジストの下方に存在する下層に対して下
層処理が施された基板を対象とし、下層処理が終了し
て、不要になったレジスト膜を除去する場合も含まれ
る。
【0083】より具体的に言うと、レジスト膜が現像さ
れた後、下層としての薄膜に対して例えばエッチング処
理を行った場合が含まれる。このときのエッチング処理
が、エッチング液を供給して行うウエットエッチングで
あるか、RIEなどのドライエッチングであるかを問わ
ず、エッチング処理後はレジスト膜は不要になるのでこ
れを除去する必要がある。このようなエッチング処理後
のレジスト除去処理も含まれる。
【0084】また、その他には、レジスト膜が現像され
た後、下層としての薄膜に下層処理として不純物拡散を
行った場合がある。不純物拡散処理後はレジスト膜は不
要になるのでこれを除去する必要があるが、このときの
レジスト除去処理も含まれる。
【0085】なお、これらの場合、不要になったレジス
ト膜を除去するのと同時に、レジスト膜が変質して生じ
た反応生成物も同時に除去できるので、スループットが
向上するとともに、コストを削減できる。
【0086】例えば、前記エッチング処理において、下
層である薄膜に対してドライエッチングを施した場合は
レジストに由来する反応生成物も生成される。よって、
ドライエッチング時に下層である薄膜をマスクすること
に供されたレジスト膜そのもの、および、レジスト膜が
変質して生じた反応生成物も同時に除去できる。
【0087】また、下層である薄膜に対して不純物拡散
処理(特にイオンインプランテーション)を行った場合に
もレジストに由来する反応生成物が生成される。よっ
て、不純物拡散処理時に下層をマスクすることに供され
たレジスト膜そのもの、および、レジスト膜が変質して
生じた反応生成物も同時に除去できる。
【0088】また、本発明はレジストに由来する反応生
成物やレジストそのものを基板から除去することに限ら
ず、レジストに由来しない有機物、例えば人体から発塵
した微細な汚染物質などを基板から除去することも含
む。
【0089】また、上記実施形態の基板処理装置では純
水ノズル55および、超音波ノズル57が設けられてい
るがこれらをそれぞれ、リンス液を供給するリンスノズ
ルおよび、超音波を付与したリンス液を供給する超音波
リンスノズルとしてもよい。この場合は純水源79、8
1の代わりにそれぞれリンスノズル用のリンス液源、超
音波リンスノズル用のリンス液源を設け、各リンス液源
のリンス液を基板に供給する。ここでのリンス液は常温
(摂氏20度〜28度程度)、常圧(約1気圧)で放置すれ
ば水になる液体である。例えば、オゾンを純水に溶解し
たオゾン水、水素を純水に溶解した水素水、二酸化炭素
を純水に溶解した炭酸水である。特に、純水の代わりに
リンス液として、オゾン水を使用すれば有機物、レジス
トが変質して生じた反応生成物、ポリマーをより完全に
除去できる。よって、この場合は有機物、レジストが変
質して生じた反応生成物、ドライエッチによって生じた
ポリマーを基板から除去する処理の処理品質を向上させ
るという課題を解決できる。
【0090】また上記実施形態の基板処理方法では第
1、第2純水供給工程において、基板に純水または超音波
を付与した純水を供給し、純水振切り工程で基板から純
水を振切っているが、この第1、第2純水供給工程をそれ
ぞれ第1、第2リンス液供給工程とし、純水振切り工程を
リンス液振切り工程としてもよい。この場合は第1、第2
リンス液供給工程で前記リンスノズルから基板にリンス
液を供給し、超音波リンスノズルから超音波を付与した
リンス液を基板に供給する。そして、リンス液振切り工
程で基板から前記リンス液を振切る。従って、上記実施
形態において、除去液振切り工程または中間リンス工程
に続いてリンス液供給工程、リンス液振切り工程を行っ
てもよい。
【0091】なお、リンス液供給工程で使用するリンス
液がオゾン水であるときは、有機物、レジストが変質し
て生じた反応生成物、ドライエッチによって生じたポリ
マーをより完全に除去できる。よって、この場合は有機
物、レジストが変質して生じた反応生成物、ドライエッ
チによって生じたポリマーを基板から除去する処理の処
理品質を向上させるという課題を解決できる。
【0092】
【発明の効果】本発明の基板処理装置によれば、基板に
対する除去液の供給を停止した状態で保持回転部の回転
を停止させるので基板上に除去液が乗った状態で基板が
静止する。このため除去液の供給がなくても基板上で除
去液による処理が進行するので除去液の消費量を抑制す
ることができる。
【0093】また、本発明の基板処理方法によれば、基
板の表面が除去液で覆われ、除去液の供給が停止した状
態でかつ、基板に対する除去液の供給を停止した状態で
基板を水平姿勢にて静止させる。このため、除去液の供
給がなくても基板上で除去液による処理が進行するので
除去液の消費量を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板処理装置1の上面図である。
【図2】基板処理装置1の除去液の供給、回収を説明す
る配管図である。
【図3】処理部P1を説明する側面図、および、処理部
P1に対する液の供給、回収を説明する図である。
【図4】第1ノズル部45の先端の上面図である。
【図5】図4のV−V矢視図である。
【図6】図4のVI−VI矢視図である。
【図7】第2ノズル部47の先端部分を説明する図であ
る。
【図8】基板処理方法のフロー図である。
【図9】基板処理装置100の除去液の供給、回収を説
明する配管図である。
【図10】従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
1、100 基板処理装置 43 保持回転部 45 第1ノズル部 47 第2ノズル部 53 中間リンスノズル 55 純水ノズル 57 超音波ノズル 67 第1除去液ノズル 69 第2除去液ノズル P1〜P4、P11〜P14 処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F004 AA09 DB09 EB02 FA07 5F033 HH08 HH11 HH18 HH19 QQ11 QQ19 QQ91 QQ96 RR04 RR06 XX21

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レジスト膜をマスクとして基板の表面に存
    在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工
    程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基
    板上に生成された反応生成物を除去する基板処理装置で
    あって、 前記ドライエッチング工程を経た基板を水平に保持する
    保持手段と、 保持手段上の基板に対して反応生成物を除去する除去液
    を供給する除去液供給部と、 除去液供給部を制御する制御手段とを有し、 前記制御手段は基板に対して除去液を供給させた後、除
    去液の供給を停止させた状態で基板上に除去液を残留さ
    せた状態を保持する基板処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の基板処理装置において、 前記制御手段によって制御されるとともに、保持手段を
    回転させることで基板を回転させる回転手段を有し、 前記制御手段は、 基板に対して除去液を供給させた後、除去液の供給を停
    止させた状態で基板上に除去液が残留する程度で基板を
    回転させるか、もしくは、基板上に除去液が残留する程
    度で間欠的に基板を回転させるか、もしくは、基板を静
    止した状態にする基板処理装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の基板処理装置において、 前記制御手段は回転手段と除去液供給手段とを制御し
    て、 基板を第1速度で回転させ、 第1速度で回転している基板に対して除去液を供給さ
    せ、 基板の回転速度を第1速度よりも遅い第2速度にし、 第2速度で回転している基板に対して除去液を供給さ
    せ、 その後、除去液供給部からの除去液の供給を停止させ、 基板上に除去液が残留する程度で基板を回転させるか、
    もしくは、基板上に除去液が残留する程度で間欠的に基
    板を回転させるか、もしくは、基板の回転を停止させる
    基板処理装置。
  4. 【請求項4】レジスト膜をマスクとして基板の表面に存
    在する薄膜をドライエッチングするドライエッチング工
    程を経た基板から、該ドライエッチング工程によって基
    板上に生成された反応生成物を除去する基板処理方法で
    あって、 前記ドライエッチング工程を経た基板に対して、反応生
    成物を除去する除去液を供給する除去液供給工程と、 除去液の供給を停止した状態で基板上の除去液を残留さ
    せた状態を保持する液保持工程とを有する基板処理方
    法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の基板処理方法において、 前記液保持工程は除去液の供給を停止させた状態で基板
    上に除去液が残留する程度で基板を回転させるか、もし
    くは、基板上に除去液が残留する程度で間欠的に基板を
    回転させるか、もしくは、基板を静止させる工程である
    基板処理方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の基板処理方法において、 前記除去液供給工程は、 基板を第1速度で回転させ、第1速度で回転している基板
    に対して除去液を供給する初期除去液供給工程と、 基板の回転速度を第1速度よりも遅い第2速度にする減速
    工程と、 第2速度の基板に対して除去液を供給する後期除去液供
    給工程と、を含む基板処理方法。
  7. 【請求項7】基板上の有機物を除去する基板処理装置で
    あって、 基板を水平に保持する保持手段と、 前記基板に対して有機物を除去する除去液を供給する除
    去液供給部と、 除去液供給部を制御する制御手段とを有し、 前記制御手段は基板に対して除去液を供給させた後、除
    去液の供給を停止させた状態で基板上に除去液を残留さ
    せた状態を保持する基板処理装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の基板処理装置において、 前記制御手段によって制御されるとともに、保持手段を
    回転させることで基板を回転させる回転手段を有し、 前記制御手段は、 基板に対して除去液を供給させた後、除去液の供給を停
    止させた状態で基板上に除去液が残留する程度で基板を
    回転させるか、もしくは、基板上に除去液が残留する程
    度で間欠的に基板を回転させるか、もしくは、基板を静
    止した状態にする基板処理装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の基板処理装置において、 前記制御手段は回転手段と除去液供給手段とを制御し
    て、 基板を第1速度で回転させ、 第1速度で回転している基板に対して除去液を供給さ
    せ、 基板が回転する速度を第1速度よりも遅い第2速度にし、 第2速度で回転している基板に対して除去液を供給さ
    せ、 その後、除去液供給部からの除去液の供給を停止させ、 基板上に除去液が残留する程度で基板を回転させるか、
    もしくは、基板上に除去液が残留する程度で間欠的に基
    板を回転させるか、もしくは、基板の回転を停止させる
    基板処理装置。
  10. 【請求項10】請求項7ないし請求項9に記載の基板処
    理装置において、 前記有機物はレジストが変質した反応生成物である基板
    処理装置。
  11. 【請求項11】基板上の有機物を除去する基板処理方法
    であって、 基板に有機物を除去する除去液を供給する除去液供給工
    程と、 除去液の供給を停止した状態で基板上の除去液を残留さ
    せた状態を保持する液保持工程とを有する基板処理方
    法。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の基板処理方法におい
    て、 前記液保持工程は除去液の供給を停止させた状態で基板
    上に除去液が残留する程度で基板を回転させるか、もし
    くは、基板上に除去液が残留する程度で間欠的に基板を
    回転させるか、もしくは、基板を静止させる工程である
    基板処理方法。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の基板処理方法におい
    て、 前記除去液供給工程は、 基板を第1速度で回転させ、第1速度で回転している基板
    に対して除去液を供給する初期除去液供給工程と、 基板の回転速度を第1速度よりも遅い第2速度にする減速
    工程と、 第2速度で回転している基板に対して除去液を供給する
    後期除去液供給工程と、を含む基板処理方法。
  14. 【請求項14】請求項11ないし請求項13に記載の基
    板処理方法において、 前記有機物はレジストが変質した反応生成物である基板
    処理方法。
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