JP2002305177A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JP2002305177A
JP2002305177A JP2002024365A JP2002024365A JP2002305177A JP 2002305177 A JP2002305177 A JP 2002305177A JP 2002024365 A JP2002024365 A JP 2002024365A JP 2002024365 A JP2002024365 A JP 2002024365A JP 2002305177 A JP2002305177 A JP 2002305177A
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JP
Japan
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substrate
liquid
cup
spin chuck
processing apparatus
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Application number
JP2002024365A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yoshida
武司 吉田
Tadashi Sasaki
忠司 佐々木
Hiroshi Kato
洋 加藤
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 除去液の薬液成分を含むガスの外部への拡散
を防止しながら、基板に対して反応生成物の除去処理を
有効に実行することが可能な基板処理装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 基板処理装置は、基板Wを回転可能に保
持するスピンチャック58と、スピンチャック58に保
持された基板Wに反応生成物を除去するための除去液を
供給する第1ノズル41と、基板Wから飛散する除去液
を捕獲するための昇降カップ51および固定カップ52
と、これらの昇降カップ51および固定カップ52内の
雰囲気を排気する排気管35とを備える。基板Wの表面
に除去液を供給して反応生成物を除去する際には、排気
量調整弁60により、排気が弱められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基板から有機物
を除去する基板処理装置に関する。
【0002】特に、基板から有機物である反応生成物を
除去する基板処理装置に関し、より詳しくはレジスト膜
をマスクとしたドライエッチングによりその表面に形成
された薄膜をパターン化した基板に対し、当該基板の表
面に生成された反応生成物を除去液により除去する基板
処理装置に関する。
【0003】
【従来の技術】半導体素子の製造工程においては、半導
体ウエハ等の基板の表面に形成されたアルミニュウムや
銅などの金属の薄膜を、レジスト膜をマスクとしてエッ
チングすることによりパターン化するエッチング工程が
実行される。そして、このエッチング工程において、微
細な回路パターンを形成する場合には、RIE(Rea
ctive Ion Etching/反応性イオンエ
ッチング)等の、ドライエッチングが採用される。
【0004】このようなドライエッチングで使用される
反応性イオンのパワーは極めて強いことから、金属膜の
エッチングが完了する時点においてはレジスト膜も一定
の割合で消滅し、その一部がポリマー等の反応生成物に
変質して金属膜の側壁に堆積する。この反応生成物は後
続するレジスト除去工程では除去されないことから、レ
ジスト除去工程の後に、この反応生成物を除去する必要
がある。
【0005】このため、従来、ドライエッチング工程の
後には、反応生成物を除去する作用を有する除去液を基
板に対して供給することにより、金属膜の側壁に堆積し
た反応生成物を除去する反応生成物の除去処理を行って
いる。以上のような「レジストが変質した反応生成物」
は有機物であるが、その他の有機物を基板から除去する
ために有機物の除去液を基板に供給する工程もある。
【0006】ところで、近年のパターンの微細化や前工
程の変化等に伴い、反応生成物の性質が多様化し、従来
の反応生成物の除去工程では反応生成物を除去するため
に長い時間を要するという問題が生じてきた。このた
め、近年、基板を除去液中に浸漬して処理する基板処理
装置にかわり、飛散防止用カップ内においてスピンチャ
ックに保持されて回転する基板の表面に除去液を供給す
ることにより、反応生成物の除去処理を行う枚葉タイプ
の基板処理装置が開発されている。このような枚葉タイ
プの基板処理装置は、除去液の置換性が向上し、また、
基板を洗浄するための純水や中間リンス液の消費量が減
少するという利点を有する。同様に、有機物の性質も多
様化し、従来の除去工程では有機物を除去するために長
い時間を要するという問題が生じてきた。このため、前
記のような枚葉タイプの基板処理装置が開発されてお
り、除去液の置換性が向上し、純水、中間リンス液の消
費量の低減が実現されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような基板処理装
置においては、高温の除去液が使用されることから、こ
の除去液から薬液成分を含むガスが発生する。また、中
間リンス液を使用した場合においては、中間リンス液か
らも薬液成分を含むガスが発生する。このような薬液成
分を含むガスが外部に拡散した場合には、基板処理装置
における基板処理部の外部に設置された機器や基板処理
装置の周辺に設置された機器、あるいは、その機器によ
る基板の処理結果に影響を与える可能性がある。
【0008】このため、飛散防止用カップ内の雰囲気を
排気することにより、薬液成分を含むガスが飛散防止用
カップの外部に拡散することを防止することも考えられ
る。しかしながら、反応生成物をはじめとする有機物
(以下、単に有機物という。)の除去処理を行う基板処
理装置においては、基板処理時に飛散防止用カップ内の
雰囲気を排気した場合には、有機物の除去処理を有効に
実行し得ないことが判明した。
【0009】すなわち、有機物の除去処理に使用される
除去液は、現像処理に使用される現像液等とは異なり、
その水分含有量が小さいという特徴を有する。このた
め、飛散防止用カップ内の雰囲気の排気に伴う気流の発
生により、除去液中の水分が気化した場合には、有機物
の除去能力が低下し、有機物の除去処理を有効に実行し
得ない。また、飛散防止用カップ内の雰囲気の排気に伴
う気流の発生により、除去液の表面が波立ったり、除去
液が酸化したりすることも、有機物の除去処理を有効に
実行し得ないことの原因となりうる。
【0010】このような有機物の除去能力の低下は、除
去液の使用量を抑制するため、基板の表面に除去液が供
給された後に基板の回転を一時的に停止し、あるいは、
基板から除去液が飛散しない程度の低速で、または、間
欠的に基板を回転するようにした場合に、特に顕著とな
る。
【0011】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたものであり、除去液の薬液成分を含むガスの外部へ
の拡散を防止しながら、基板に対して有機物の除去処理
を有効に実行することが可能な基板処理装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、レジスト膜をマスクとしたドライエッチングにより
その表面に形成された薄膜をパターン化した基板に対
し、当該基板の表面に生成された反応生成物を除去液に
より除去する基板処理装置であって、基板を回転可能に
保持するスピンチャックと、前記スピンチャックに保持
された基板に反応生成物を除去するための除去液を供給
する除去液供給機構と、前記スピンチャックに保持され
て回転する基板から飛散する除去液を捕獲するためのカ
ップと、前記カップ内の雰囲気を排気する排気手段と、
基板の表面に除去液を供給して反応生成物を除去する際
に、前記カップ内の雰囲気の排気を弱める制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記スピンチャックは、基板の表面に
除去液が供給された後に、基板から除去液が飛散しない
程度の低速で基板を回転する。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記スピンチャックは、基板の表面に
除去液が供給された後に、基板を間欠的に回転させる。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記スピンチャックは、基板の表面に
除去液が供給された後に、基板の回転を一時的に停止す
る。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4いずれかに記載の発明において、前記スピンチャ
ックに保持された基板に純水を供給する純水供給機構
と、前記純水供給機構により基板に供給され、前記カッ
プにより捕獲された純水を排出するための排出路とをさ
らに備え、前記排気手段は前記排出路を介して前記カッ
プ内の雰囲気を排気する。
【0017】請求項6に記載の発明は、基板上の有機物
を除去する基板処理装置であって、基板を回転可能に保
持するスピンチャックと、前記スピンチャックに保持さ
れた基板に有機物を除去するための除去液を供給する除
去液供給機構と、前記スピンチャックに保持されて回転
する基板から飛散する除去液を捕獲するためのカップ
と、前記カップ内の雰囲気を排気する排気手段と、基板
の表面に除去液を供給して有機物を除去する際に、前記
カップ内の雰囲気の排気を弱める制御手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0018】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の発明において、前記スピンチャックは、基板の表面に
除去液が供給された後に、基板から除去液が飛散しない
程度の低速で基板を回転する。
【0019】請求項8に記載の発明は、請求項6に記載
の発明において前記スピンチャックは、基板の表面に除
去液が供給された後に、基板を間欠的に回転させる。
【0020】請求項9に記載の発明は、請求項6に記載
の発明において、前記スピンチャックは、基板の表面に
除去液が供給された後に、基板の回転を一時的に停止す
る。
【0021】請求項10に記載の発明は、請求項6乃至
請求項9いずれかに記載の発明において、前記スピンチ
ャックに保持された基板に純水を供給する純水供給機構
と、前記純水供給機構により基板に供給され、前記カッ
プにより捕獲された純水を排出するための排出路とをさ
らに備え、前記排気手段は前記排出路を介して前記カッ
プ内の雰囲気を排気する。
【0022】請求項11に記載の発明は、請求項6乃至
請求項10いずれかに記載の発明において、前記有機物
はレジストが変質した反応生成物である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る基板処理
装置の縦断面図である。また、図2は図1のA−A断面
図であり、図3は図1のB−B断面図である。
【0024】この基板処理装置は、反応生成物としての
有機物を基板から除去する装置であるが、一例として、
その表面に薄膜が形成された、基板としてのシリコン製
半導体ウエハから反応生成物としてのポリマーを除去す
る。ここで、上記薄膜は、例えば、銅やアルミニウム、
チタン、タングステンなどの金属膜、銅やアルミニウ
ム、チタン、タングステンなどの金属の混合物からなる
金属膜、またはシリコン酸化膜やシリコン窒化膜、有機
絶縁膜、低誘電体層間絶縁膜などの絶縁膜から構成され
る。
【0025】この基板処理装置は、複数枚の基板Wをカ
セット10に収納した状態で搬入・搬出するためのイン
デクサ部21と、処理液により基板Wを処理するための
4個の基板処理部24と、インデクサ部21に載置され
たカセット10と各基板処理部24との間で基板Wを搬
送する一対の搬送機構22、23とを備える。
【0026】これらのインデクサ部21、基板処理部2
4、および一対の搬送機構22、23は、筐体11によ
り囲まれている。この筐体11におけるインデクサ部2
1側の側壁には、カセット10を搬入・搬出するための
開口部19(図1参照)が形成されている。
【0027】一対の搬送機構22、23のうちの一方の
搬送機構22は、インデクサ部21に載置された複数個
のカセット10に沿って図2における上下方向(図1に
おける紙面に垂直な方向)に往復移動可能に構成されて
おり、これらのカセット10から基板Wを取り出し、ま
たは、これらのカセット10に基板Wを収納する。
【0028】一方、一対の搬送機構22、23のうちの
他方の搬送機構23は、基板処理部24に沿って図2に
おける左右方向に往復移動可能に構成されており、搬送
機構22から受け取った未処理基板Wをいずれかの基板
処理部24に搬送し、または、いずれかの基板処理部2
4から取り出した処理済基板Wを搬送機構22に受け渡
す。なお、搬送機構22、23間の基板Wの受け渡し
は、筐体11内に配設された隔壁13における開口部1
5(図2参照)を介して実行される。
【0029】4個の基板処理部24は、各々、処理チャ
ンバ12により囲まれている。これらの処理チャンバ1
2における搬送機構23と対向する位置には、基板通過
用の開口部14(図2参照)が形成されている。
【0030】これらの処理チャンバ12の上部、すなわ
ち、各基板処理部24の上方の位置には、図1において
実線で、また、図2において仮想線で示すように、処理
チャンバ12内に空気を送るための送風機25が配設さ
れており、この送風機25の下方には送風機25により
送られた空気を濾過するためのフィルター28が配設さ
れている。
【0031】各処理チャンバ12の下方には、各処理チ
ャンバ12内から排気を行うための一対の排気管34が
配設されている。また、処理チャンバ12内における基
板処理部24には、基板処理部24内から排気を行うた
めの後程詳細に説明する排気管35が配設されている。
送風機25より送られた空気は、これらの排気管34、
35を介して外部に排出される。
【0032】搬送機構23の上方の位置には、図2にお
いて仮想線で示すように、搬送機構23に向けて空気を
送るための一対の送風機26が配設されており、この送
風機26の下方にはフィルターが配設されている。
【0033】搬送機構23および各処理チャンバ12の
下方の位置には、図1および図3に示すように、筐体1
1における搬送機構23および各処理チャンバ12の下
方の領域から排気を行うための各々長さが異なる3本の
排気管31、32、33が配設されている。送風機26
により送られた空気は、主として、これらの排気管3
1、32、33を介して外部に排出される。
【0034】インデクサ部21および搬送機構22の上
方の位置には、図1において実線で、また、図2におい
て仮想線で示すように、インデクサ部21および搬送機
構22に向けて空気を送るための送風機27が配設され
ており、この送風機27の下方には送風機27により送
られた空気を濾過するためのフィルター28が配設され
ている。
【0035】筐体11におけるインデクサ部21および
搬送機構22の下方の領域は、図1および図3に示すよ
うに、多孔性のパンチングプレート18から構成されて
いる。送風機27より送られた空気は、主として、この
パンチングプレート18を介して外部に排出される。
【0036】この基板処理装置においては、上述した筐
体11の側壁および底壁と、隔壁13と、各処理チャン
バ12の上方の上壁20とにより、処理チャンバ12と
搬送機構23とを囲む第2チャンバが形成される。そし
て、各処理チャンバ12内の気圧が最も低く、次に、第
2チャンバ内の気圧が低くなり、インデクサ部21およ
び搬送機構22付近の気圧は基板処理装置が設置される
クリーンルーム内の気圧とほぼ同等となるように、上述
した各送風機25、26、27の送風能力と、各排気管
31、32、33、34、35の排気能力が調整されて
いる。このときの、各送風機25、26、27の送風能
力としては、送風機27が最も高く、送風機26が次に
高く、送風機25が最も低くなる。すなわち、送風する
風量は送風機27が最も多く、送風機26が次に多く、
送風機25が最も少なくなる。
【0037】このため、送風機27より送られた空気の
一部は、インデクサ部21および搬送機構22付近から
隔壁13における開口部15を介して搬送機構23付近
に流入する。また、送風機26により送られた空気の一
部、および、送風機27より送られインデクサ部21お
よび搬送機構22付近から開口部15を介して搬送機構
23付近に流入した空気の一部は、処理チャンバ12に
おける開口部14を介して処理チャンバ12内に流入す
る。
【0038】次に、上述した基板処理部24の構成につ
いて説明する。図4乃至図6は、基板処理部24の構成
を示す側面概要図である。
【0039】この基板処理部24は、モータ57の駆動
により基板Wを保持した状態で回転するスピンチャック
58と、スピンチャック58に保持された基板Wに除去
液を供給するための第1ノズル41と、スピンチャック
58に保持された基板Wに中間リンス液および純水を供
給するための第2ノズル42と、基板処理時に基板Wか
ら飛散する除去液、中間リンス液および純水を捕獲する
ための円周状の昇降カップ51および固定カップ52と
を備える。
【0040】第1ノズル41の基端部は支軸43に連結
されており、この支軸43はモータ45により回転可能
に支持されている。また、モータ45は、ブラケット4
7を介してエアシリンダ48と連結されている。このた
め、第1ノズル41は、エアシリンダ48の駆動によ
り、図4乃至図6において実線で示す除去液の供給位置
と、図4乃至図6において二点鎖線で示す上昇位置との
間を昇降する。また、第1ノズル41は、モータ45の
駆動により、その先端がスピンチャック58に保持され
た基板Wの中心と対向する位置と、その先端がスピンチ
ャックに保持された基板Wの端縁付近と対向する位置
と、その先端が昇降カップ51および固定カップ52よ
り外側に配置される位置との間で揺動する。
【0041】この第1ノズル41は、除去液貯留部62
と管路63を介して接続されている。除去液貯留部62
に貯留された除去液は、ポンプ64の作用により第1ノ
ズル41に送液され、第1ノズル41よりスピンチャッ
ク58に保持された基板Wの表面に供給される。
【0042】なお、この第1ノズル41から基板Wに供
給される除去液は薄膜に対して除去対象物、(有機物、
または、レジストが変質して生じた反応生成物、また
は、レジストそのもの、または、ポリマー)を選択的に
除去する液である。
【0043】この除去液には、有機アルカリ液を含む液
体(有機アルカリ系除去液という。)、有機アミンを含
む液体、無機酸を含む液体、フッ化アンモン系物質を含
む液体が使用できる。その内、有機アルカリ系除去液と
してはDMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジ
メチルスルホキシド)、ヒドロキシルアミンを含むもの
が挙げられる。また無機酸を含む液体としてはフツ酸、
燐酸が挙げられる。
【0044】その他、除去液としては1−メチル−2ピ
ロリドン、テトラヒドロチオフェン1.1−ジオキシ
ド、イソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、
2−(2アミノエトキシ)エタノール、カテコール、N
−メチルピロリドン、アロマテイックジオール、パーク
レン、フェノールを含む液体などがあり、より具体的に
は、1−メチル−2ピロリドンとテトラヒドロチオフェ
ン1.1−ジオキシドとイソプロパノールアミンとの混
合液、ジメチルスルホシキドとモノエタノールアミンと
の混合液、2−(2アミノエトキシ)エタノールとヒド
ロキシアミンとカテコールとの混合液、2−(2アミノ
エトキシ)エタノールとN−メチルピロリドンとの混合
液、モノエタノールアミンと水とアロマテイックジオー
ルとの混合液、パークレンとフェノールとの混合液など
が挙げられる。
【0045】なお、有機アミンを含む液体(有機アミン
系除去液という。)にはモノエタノールアミンと水とア
ロマティックトリオールとの混合溶液、2−(2−アミ
ノエトキシ)エタノールとヒドロキシアミンとカテコー
ルとの混合溶液、アルカノールアミンと水とジアルキル
スルホキシドとヒドロキシアミンとアミン系防食剤の混
合溶液、アルカノールアミンとグライコールエーテルと
水との混合溶液、ジメチルスルホキシドとヒドロキシア
ミンとトリエチレンテトラミンとピロカテコールと水の
混合溶液、水とヒドロキシアミンとピロガロールとの混
合溶液、2−アミノエタノールとエーテル類と糖アルコ
ール類との混合溶液、2−(2−アミノエトキシ)エタ
ノールとNとN−ジメチルアセトアセトアミドと水とト
リエタノールアミンとの混合溶液がある。
【0046】また、フッ化アンモン系物質を含む液体
(フッ化アンモン系除去液という。)には、有機アルカ
リと糖アルコールと水との混合溶液、フッ素化合物と有
機カルボン酸と酸・アミド系溶剤との混合溶液、アルキ
ルアミドと水とフッ化アンモンとの混合溶液、ジメチル
スルホキシドと2−アミノエタノールと有機アルカリ水
溶液と芳香族炭化水素との混合溶液、ジメチルスルホキ
シドとフッ化アンモンと水との混合溶液、フッ化アンモ
ンとトリエタノールアミンとペンタメチルジエチレント
リアミンとイミノジ酢酸と水の混合溶液、グリコールと
硫酸アルキルと有機塩と有機酸と無機塩の混合溶液、ア
ミドと有機塩と有機酸と無機塩との混合溶液、アミドと
有機塩と有機酸と無機塩との混合溶液がある。
【0047】また、無機物を含む無機系除去液としては
水と燐酸誘導体との混合溶液がある。
【0048】また、フッ化アンモン系除去液に有機アル
カリ成分を添加したものもあり、このような除去液はア
ルカリ成分を含むことになる。
【0049】第2ノズル42の基端部は支軸44に連結
されており、この支軸44はモータ46により回転可能
に支持されている。また、モータ46は、ブラケット4
7を介してエアシリンダ49と連結されている。このた
め、第2ノズル42は、エアシリンダ49の駆動によ
り、図4乃至図6において実線で示す中間リンス液また
は純水の供給位置と、図4乃至図6において二点鎖線で
示す上昇位置との間を昇降する。また、第2ノズル42
は、モータ46の駆動により、その先端がスピンチャッ
ク58に保持された基板Wの中心と対向する位置と、そ
の先端がスピンチャックに保持された基板Wの端縁付近
と対向する位置と、その先端が昇降カップ51および固
定カップ52より外側に配置される位置との間で揺動す
る。
【0050】この第2ノズル42は、先端に不図示の中
間リンスノズルと純水ノズルとを有し、それぞれ中間リ
ンス液の供給源および純水の供給源(不図示)と管路を
介して接続されている。中間リンス液の供給源から供給
された中間リンス液および、純水の供給源から供給され
た純水は前記第2ノズル42の先端に設けられた中間リ
ンスノズルと純水ノズルとからスピンチャック58に保
持された基板Wの表面に供給される。
【0051】なお、この第2ノズル42の中間リンスノ
ズルより基板Wに供給される中間リンス液は、除去液を
基板Wから洗い流す液体であり、例えば、イソプロピル
アルコール(IPA)などの有機溶剤、または、オゾン
を純水に溶解したオゾン水、水素を純水に溶解した水素
水、二酸化炭素を純水に溶解した炭酸水などの機能水等
を使用することができる。
【0052】昇降カップ51は、支持部材53を介して
エアシリンダ54と連結されている。このため、昇降カ
ップ51は、エアシリンダ54の駆動により、図4に示
す基板Wの搬入・搬出位置と、図5に示す排液回収位置
と、図6に示す除去液回収位置との間を昇降する。
【0053】ここで、図4に示す基板Wの搬入搬出位置
は、図1に示す搬送機構23により基板処理部24に基
板Wを搬入し、あるいは搬出するための位置である。ま
た、図5に示す排液回収位置は、基板Wに中間リンス液
または純水を供給して基板Wを処理する際に、基板Wか
ら飛散する中間リンス液または純水を捕獲するための位
置である。さらに、図6に示す除去液回収位置は、基板
Wに除去液を供給して基板Wを処理する際に、基板Wか
ら飛散する除去液を捕獲するための位置である。
【0054】固定カップ52は、円周状に形成された第
1凹部55と、この第1凹部55の内側において円周状
に形成された第2凹部56とを備える。第1凹部55
は、昇降カップ51が図6に示す除去液回収位置に配置
された状態で昇降カップ51により捕獲された除去液を
回収するためのものである。また、第2凹部56は、昇
降カップ51が図5に示す排液回収位置に配置された状
態で昇降カップ51により捕獲された中間リンス液また
は純水を回収するためのものである。
【0055】第1凹部55は、管路61を介して除去液
貯留部62と接続されている。第1凹部55により回収
された除去液は、除去液貯留部62に一旦貯留された
後、ポンプ64の作用により第1ノズル41に再度送液
され、第1ノズル41よりスピンチャック58に保持さ
れた基板Wの表面に供給される。
【0056】第2凹部56は、上述した排気管35を介
して気液分離部65と接続されている。この排気管35
は、上述したような基板処理部24内から排気と、昇降
カップ51により捕獲された中間リンス液または純水の
回収とを実行するためのものである。すなわち、この排
気管35は、中間リンス液回収路および純水回収路とし
て機能する。
【0057】この排気管35と接続された気液分離部6
5は、その底部に昇降カップ51により捕獲された中間
リンス液または純水を一時的に貯留可能に構成されてい
る。そして、この気液分離部65は、そこに一時的に貯
留された中間リンス液または純水の液面より上方の領域
において、排気調整管71を介して排気機構66と接続
されている。また、この気液分離部65は、その底面に
おいて、分離回収機構67と接続されている。この分離
回収機構67は、昇降カップ51により捕獲された中間
リンス液または純水のうち、中間リンス液を中間リンス
液回収用ドレイン68に、また、純水を純水回収用ドレ
イン69に、各々、分離して回収するためのものであ
る。
【0058】この第2凹部56においては、そこに回収
した中間リンス液および純水を、中間リンス液回収用ド
レイン68および純水回収用ドレイン69に分離して回
収するとともに、その回収時に、排気機構66の作用に
より基板処理部24内の排気を行うことが可能となる。
なお、このときの排気量は、排気調整管71内に配設さ
れた排気量調整弁60により調整することができる。
【0059】すなわち、排気量調整弁60を図7(a)
に示す位置に配置した場合には、排気管35を介しての
排気量は最小となる。そして、排気量調整弁60を図7
(b)に示すように回動させた場合には、排気管35か
らの排気量が増加する。この排気量は、排気量調整弁6
0の回転角度位置を調整することにより、所望の値に設
定することが可能となる。この排気量調整弁60の回転
角度位置は、後述する制御部100により制御させる。
【0060】図8は、上述した基板処理装置の主要な電
気的構成を示すブロック図である。
【0061】この基板処理装置は、装置の制御に必要な
動作プログラムが格納されたROM101と、制御時に
データ等が一時的にストアされるRAM102と、論理
演算を実行するCPU103とからなる制御部100を
備える。この制御部100は、インターフェース104
を介して、上述した一対の移動機構22、23、排気量
調整弁60、モータ45、46、57、エアシリンダ4
8、49、54およびポンプ64と接続されている。
【0062】次に、この基板処理部24による基板の処
理動作について説明する。
【0063】搬送機構23により処理を行うべき基板W
を基板処理部24に搬入する際には、図4に示すよう
に、昇降カップ51を基板Wの搬入・搬出位置まで下降
させる。また、第1ノズル41および第2ノズル42の
先端を昇降カップ51および固定カップ52より外側に
配置しておく。
【0064】このとき、排気量調整弁60は図7(b)
に示す位置に配置されており、昇降カップ51および固
定カップ52内の雰囲気は、排気機構66の作用によ
り、固定カップ52における第2凹部56および排気管
35を介して常に強制排気されている。このため、排気
管34による基板処理部24内の排気動作と相俟って、
基板Wへの各種の処理動作中に発生する薬液成分が外部
に拡散することを確実に防止することが可能となる。
【0065】搬送機構23により基板Wをスピンチャッ
ク58上に保持すれば、図6に示すように、昇降カップ
51を除去液回収位置まで上昇させる。しかる後、エア
シリンダ48の駆動により第1ノズル41を、図6にお
いて二点鎖線で示す上昇位置まで一旦上昇させた後、モ
ータ45の駆動により支軸43を回転させ、第1ノズル
41の先端を昇降カップ51および固定カップ52より
外側の位置からスピンチャック58に保持された基板W
の中心と対向する位置まで移動させる。そして、エアシ
リンダ48の駆動により、第1ノズル41を、図6にお
いて実線で示す除去液の供給位置まで下降させる。
【0066】また、制御部100の制御により、排気量
調整弁60を図7(a)に示す位置に配置する。これに
より、昇降カップ51および固定カップ52よりなるカ
ップ内の雰囲気の排気が弱められる。
【0067】この状態において、基板Wに対して除去液
を供給して反応生成物を除去する反応生成物の除去処理
が実行される。この除去処理は、除去液供給工程と、除
去液保持工程と、除去液振り切り工程とからなる。
【0068】すなわち、最初に、除去液供給行程が実行
される。この除去液供給行程においては、制御部100
によりモータ57を制御し、スピンチャック58を第1
速度(例えば300〜3000rpm)で回転させる。
そして、第1ノズル41を使用し第1速度で回転する基
板Wの中心に対して鉛直上方から除去液を供給する。次
に、制御部100によりモータ57を制御し、基板Wの
回転速度を第1速度よりも遅い第2速度(例えば0〜2
00rpm)まで減速する。そして、再度第1ノズル4
1を使用し第2速度で回転する基板Wの中心に対して鉛
直上方から除去液を供給する。
【0069】次に、基板Wの表面に一定時間除去液を保
持する除去液保持工程が実行される。この除去液保持工
程は、第1ノズル41からの除去液の供給を停止させた
状態で、基板Wから除去液が飛散せず基板W上に除去液
が残留する程度で基板Wを回転させる低速回転工程(例
えば0rpmより大きく50rpm以下の回転数)、も
しくは、第1ノズル41からの除去液の供給を停止させ
た状態で、基板W上に除去液が残留する程度で間欠的に
基板Wを回転させる間欠回転工程、もしくは、第1ノズ
ル41からの除去液の供給を停止させた状態で、基板W
を静止させる静止工程の何れかである。
【0070】なお、低速回転工程、間欠回転工程、静止
工程の何れを採用する場合でも、基板W表面全体を除去
液で覆った状態を保持することが望ましい。
【0071】このように、比較的高速な第1速度で回転
する基板Wの中心に対して鉛直上方から除去液を供給す
ることで、基板W全面が迅速に除去液で濡らされる。そ
して、第1速度よりも遅い第2速度の基板Wの中心に対
して鉛直上方から除去液を供給したとき、既に基板W全
面は除去液で濡れているので除去液は基板Wの表面を中
央から周辺に向って均等に覆っていく。このとき基板W
は比較的遅い第2速度になっているので基板W上を覆っ
た除去液は基板W上に滞留し、基板Wには除去液が盛ら
れることになる。この状態で基板W上に除去液が残留す
る程度で基板Wを回転させるか、もしくは、基板W上に
除去液が残留する程度で間欠的に基板を回転させるか、
もしくは、基板Wを静止させれば除去液が反応生成物に
作用して除去液による処理が進行し、反応生成物が除去
されていく。
【0072】特に、基板W上に除去液が残留する程度で
基板Wを回転させる場合や基板W上に除去液が残留する
程度で間欠的に基板を回転させる場合には、基板W上の
除去液は慣性で静止しようとするのに対し基板Wは回転
するので、基板W表面と除去液とが相対的に移動する。
このため、基板W上の除去液が流動し、基板W上の特定
場所に滞留しない。このため、基板W上の除去液の中で
液の入れ替わりが生じ、基板W上の除去液を効率よく処
理に供することができる。よって、除去液の使用量を抑
制しながらも良好に反応生成物の除去を行なうことがで
きる。
【0073】また、低速回転工程や間欠回転工程では、
除去液が基板Wから飛散せず基板W上に残留する程度で
基板Wを回転させるが、この残留の度合いについては、
一部の除去液が飛散しても基板Wの一部に除去液が残留
しておればよい。ただし、除去液が基板W上全体を覆っ
た状態が好ましい。
【0074】次に、除去液の振り切り行程を実行する。
この振り切り工程においては、スピンチャック58を上
述した第1、第2速度より速い第3速度で回転させるこ
とにより、基板W状の除去液を振りきる工程である。
【0075】このとき、基板Wの端縁から飛散する除去
液は、図6において矢印で示すように、昇降カップ51
の下端部により捕獲され、固定カップ52における第1
凹部55を介して除去液貯留部62に回収される。この
ため、高価な除去液を再利用することが可能となる。
【0076】除去液を利用した反応生成物の除去処理が
完了すれば、上記の動作とは逆の動作により第1ノズル
41の先端を昇降カップ51および固定カップ52より
外側に配置する。また、分離回収機構67を駆動して、
排気管35に流入した液体が中間リンス液回収用ドレイ
ン68に回収されるようにする。
【0077】ここで、上述した除去液による反応生成物
の除去処理時には、制御部100の制御により排気量調
整弁60が図7(a)に示す位置に配置され、昇降カッ
プ51および固定カップ52よりなるカップ内の雰囲気
の排気が弱められている。このため、除去液からの水分
の気化、除去液表面の波立ち、あるいは、除去液の酸化
等に起因する反応生成物の除去能力の低下を有効に防止
することが可能となる。
【0078】なお、少なくとも除去液保持工程におい
て、排気量調整弁60が図7(a)に示す位置に配置さ
れ、昇降カップ51および固定カップ52よりなるカッ
プ内の雰囲気の排気が弱められれば、除去液能力の低下
を抑制することができる。
【0079】また、除去液の成分を含んだガスが排気管
35を介して気液分離部65に大量に浸入することを防
止することができる。このため、気液分離部65におけ
る除去液成分を含むガスの純水中への溶け込みを抑制す
ることができ、廃水処理施設への負担を軽減することが
可能となる。
【0080】なお、上記のように、昇降カップ51およ
び固定カップ52よりなるカップ内の雰囲気の排気を弱
めた場合においても、処理チャンバ12内の雰囲気は排
気管34により排気されているため、処理チャンバ12
内の雰囲気が外部に飛散することはない。
【0081】次に、制御部100の制御により、排気量
調整弁60を図7(b)に示す位置に配置する。これに
より、昇降カップ51および固定カップ52よりなるカ
ップ内の雰囲気の排気が通常の状態に復帰する。
【0082】そして、図5に示すように、昇降カップ5
1を排液回収位置まで下降させる。そして、エアシリン
ダ49の駆動により第2ノズル42を、図5において二
点鎖線で示す上昇位置まで一旦上昇させた後、モータ4
6の駆動により支軸44を回転させ、第2ノズル42の
先端を昇降カップ51および固定カップ52より外側の
位置からスピンチャック58に保持された基板Wの中心
と対向する位置まで移動させる。そして、エアシリンダ
49の駆動により、第2ノズル42を、図5において実
線で示す中間リンス液の供給位置まで下降させる。
【0083】この状態において、スピンチャックにより
基板Wを回転させるとともに、第2ノズル42の中間リ
ンスノズルより中間リンス液を吐出し、基板Wの表面に
中間リンス液を供給することにより、基板Wを洗浄す
る。
【0084】このとき、基板Wの端縁から飛散する中間
リンス液は、図5において矢印で示すように、昇降カッ
プ51の側壁により捕獲され、固定カップ52における
第2凹部56および気液分離部65を介して排気管35
に流入した後、分離回収機構67を介して中間リンス液
回収用ドレイン68に排出される。
【0085】中間リンス液を利用した洗浄処理が完了す
れば、分離回収機構67を駆動して、排気管35に流入
した液体が純水回収用ドレイン69に回収されるように
する。そして、スピンチャックにより基板Wを回転させ
るとともに、第2ノズル42より純水を吐出し、基板W
の表面に純水を供給することにより、基板Wを洗浄す
る。
【0086】このとき、基板Wの端縁から飛散する純水
は、図5において矢印で示すように、昇降カップ51の
側壁により捕獲され、固定カップ52における第2凹部
56および気液分離部65を介して排気管35に流入し
た後、分離回収機構67を介して純水回収用ドレイン6
9に排出される。
【0087】純水を利用した洗浄処理が完了すれば、上
記の動作とは逆の動作により第2ノズル42の先端を昇
降カップ51および固定カップ52より外側に配置す
る。また、昇降カップ51を基板Wの搬入・搬出位置ま
で下降させる。そして、搬送機構23によりスピンチャ
ック58上の基板Wを搬出する。
【0088】なお、本実施形態では気液分離部65に排
気調整管71を介して排気機構66を接続し、気液分離
部65と第2凹部56とを接続する配管(排気管35)
からカップ内の雰囲気を排気しているが、排気調整管7
1を直接第2凹部56と接続させてもよい。
【0089】なお、以上のような基板処理装置では第2
ノズル42に中間リンスノズルと純水ノズルとを搭載し
ているが、中間リンスノズルを省略し、さらに、純水ノ
ズルの代わりにリンスノズルを設けても良い。このとき
リンスノズルはリンス液の供給源に管路を介して接続さ
れる。なお、この場合は、リンスノズルを有する第2ノ
ズル、リンス液の供給源、リンスノズルとリンス液の供
給源とを接続する管路がリンス液供給手段を構成する。
【0090】リンス液としては純水の他、純水にオゾン
を溶解したオゾン水、水素を純水に溶解した水素水、炭
酸水などの機能水が挙げらる。また、リンス液としては
これらのような、常温(摂氏20度〜28度程度)、常
圧(約1気圧)に放置した場合、純水になる液体が好ま
しい。
【0091】このように、中間リンスノズルを省略し、
リンスノズルを設けた場合は、除去液を利用した除去処
理が完了した後、分離回収機構67を駆動して、排気管
35に流入した液体が純水回収用ドレイン69に回収さ
れるようにする。そして、スピンチャックにより基板W
を回転させるとともに、第2ノズル42のリンスノズル
からリンス液を吐出し、基板Wの表面にリンス液を供給
する。
【0092】このような構成の場合、リンス液の回収路
に除去液の成分を含んだガスが大量に浸入することが防
止され、リンス液の処理施設に与える負担を軽減するこ
とができる。
【0093】なお、上記実施形態ではドライエッチング
工程を経た基板に対して、ドライエッチング時に生成さ
れた反応生成物であるポリマーを除去する処理を開示し
たが、本発明は基板からドライエッチング時に生成され
た反応生成物を除去することに限定されるものではな
い。例えば、本発明はプラズマアッシングの際に生成さ
れた反応生成物を基板から除去する場合も含む。
【0094】また、例えば、レジスト膜をマスクとして
不純物拡散処理を行った場合、薄膜上のレジスト膜が一
部、もしくは全部変質し反応生成物となるが、このよう
な反応生成物を除去する場合も含む。
【0095】よって、本発明は、必ずしもドライエッチ
ングとは限らない各種処理において、レジストに起因し
て生成された反応生成物を基板から除去する場合も含
む。
【0096】また、本発明ではレジストに由来する反応
生成物を基板から除去することに限らず、レジストその
ものを基板から除去する場合も含む。
【0097】例えば、基板にレジストが塗布されてレジ
スト膜が形成され、該レジスト膜に模様(配線パターン
等)が露光され、露光済みのレジスト膜に現像処理が施
され、さらに、現像されたレジスト膜が形成するパター
ンをマスクとして利用し、レジストよりも下方に存在す
る薄膜(下層という)に対して下層処理が施された場
合、下層処理の終了によって不要になったレジストを除
去する場合も含まれる。
【0098】より具体的に言うと、レジスト膜が現像さ
れた後、下層に対して例えばエッチング処理を行った場
合が含まれる。このときのエッチング処理が、基板にエ
ッチング液を供給して行うウエットエッチングである
か、RIEなどのドライエッチングであるかを問わず、
エッチング処理後はレジスト膜は不要になるのでこれを
除去する必要がある。このようなエッチング処理後のレ
ジスト除去処理も含まれる。
【0099】また、レジストそのものを基板から除去す
るその他の形態としては、レジスト膜が現像された後、
下層に対して不純物拡散処理を行った場合がある。不純
物拡散処理後はレジスト膜は不要になるのでこれを除去
する必要があるが、このときのレジスト除去処理も含ま
れる。
【0100】なお、これらの場合、レジスト膜が変質し
て生じた反応生成物が存在すれば、不要になったレジス
ト膜を除去するのと同時に、反応生成物も同時に除去で
きるので、スループットが向上するとともに、コストを
削減できる。
【0101】例えば、前記下層に対するエッチング処理
において、ドライエッチングを施した場合はレジストに
由来する反応生成物も生成される。よって、ドライエッ
チング時に下層をマスクすることに供されたレジスト膜
そのもの、および、レジスト膜が変質して生じた反応生
成物も同時に除去できる。
【0102】また、前記下層に対して不純物拡散処理
(イオンインプランテーションなど。)を行った場合に
もレジストに由来する反応生成物が生成される。よっ
て、不純物拡散処理時に下層をマスクすることに供され
たレジスト膜そのもの、および、レジスト膜が変質して
生じた反応生成物も同時に除去できる。
【0103】また、本発明はレジストに由来する反応生
成物やレジストそのものを基板から除去することに限ら
ず、レジストに由来しない有機物、例えば人体から発塵
した微細な汚染物質などを基板から除去することも含
む。
【0104】
【発明の効果】請求項1または請求項6に記載の発明に
よれば、除去液の薬液成分を含むガスの外部への拡散を
防止しながら、基板に対して反応生成物をはじめとする
有機物の除去処理を有効に実行することが可能となる。
【0105】請求項2乃至請求項4、または請求項7乃
至請求項9に記載の発明によれば、除去液の使用量を抑
制しながら、基板に対して反応生成物をはじめとする有
機物の除去処理を有効に実行することが可能となる。
【0106】請求項5または請求項10に記載の発明に
よれば、排気手段を簡易に構成することが可能となる。
【0107】請求項11に記載の発明によれば、除去液
の薬液成分を含むガスの外部への拡散を防止しながら、
基板に対してレジストが変質した反応生成物の除去液処
理を有効に実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る基板処理装置の縦断面図であ
る。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】基板処理部24の構成を示す側面概要図であ
る。
【図5】基板処理部24の構成を示す側面概要図であ
る。
【図6】基板処理部24の構成を示す側面概要図であ
る。
【図7】排気量調整弁60を模式的に示す拡大図であ
る。
【図8】基板処理装置の主要な電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
10 カセット 11 筐体 12 処理チャンバ 13 隔壁 14 開口部 15 開口部 19 開口部 18 パンチングプレート 20 上壁 21 インデクサ部 22 搬送機構 23 搬送機構 24 基板処理部 25 送風機 26 送風機 27 送風機 28 フィルター 31 排気管 32 排気管 33 排気管 34 排気管 35 排気管 41 第1ノズル 42 第2ノズル 45 モータ 46 モータ 48 エアシリンダ 49 エアシリンダ 51 昇降カップ 52 固定カップ 54 エアシリンダ 55 第1凹部 52 第2凹部 57 モータ 58 スピンチャック 60 排気量調整弁 62 除去液貯留部 65 気液分離部 66 排気機構 67 分離回収機構 68 中間リンス液回収ドレイン 69 純水回収ドレイン 71 排気調整管 100 制御部 W 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 忠司 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 (72)発明者 加藤 洋 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 Fターム(参考) 5F004 AA09 DB01 DB03 DB07 DB08 FA08 5F043 BB27 DD12 EE08 EE37 GG10 5F046 MA10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レジスト膜をマスクとしたドライエッチ
    ングによりその表面に形成された薄膜をパターン化した
    基板に対し、当該基板の表面に生成された反応生成物を
    除去液により除去する基板処理装置であって、 基板を回転可能に保持するスピンチャックと、 前記スピンチャックに保持された基板に反応生成物を除
    去するための除去液を供給する除去液供給機構と、 前記スピンチャックに保持されて回転する基板から飛散
    する除去液を捕獲するためのカップと、 前記カップ内の雰囲気を排気する排気手段と、 基板の表面に除去液を供給して反応生成物を除去する際
    に、前記カップ内の雰囲気の排気を弱める制御手段と、 を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記スピンチャックは、基板の表面に除去液が供給され
    た後に、基板から除去液が飛散しない程度の低速で基板
    を回転する基板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記スピンチャックは、基板の表面に除去液が供給され
    た後に、基板を間欠的に回転させる基板処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記スピンチャックは、基板の表面に除去液が供給され
    た後に、基板の回転を一時的に停止する基板処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4いずれかに記載の
    基板処理装置において、 前記スピンチャックに保持された基板に純水を供給する
    純水供給機構と、前記純水供給機構により基板に供給さ
    れ、前記カップにより捕獲された純水を排出するための
    排出路とをさらに備え、 前記排気手段は前記排出路を介して前記カップ内の雰囲
    気を排気する基板処理装置。
  6. 【請求項6】 基板上の有機物を除去する基板処理装置
    であって、 基板を回転可能に保持するスピンチャックと、 前記スピンチャックに保持された基板に有機物を除去す
    るための除去液を供給する除去液供給機構と、 前記スピンチャックに保持されて回転する基板から飛散
    する除去液を捕獲するためのカップと、 前記カップ内の雰囲気を排気する排気手段と、 基板の表面に除去液を供給して有機物を除去する際に、
    前記カップ内の雰囲気の排気を弱める制御手段と、 を備えることを特徴とする基板処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の基板処理装置におい
    て、 前記スピンチャックは、基板の表面に除去液が供給され
    た後に、基板から除去液が飛散しない程度の低速で基板
    を回転する基板処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の基板処理装置におい
    て、 前記スピンチャックは、基板の表面に除去液が供給され
    た後に、基板を間欠的に回転させる基板処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の基板処理装置におい
    て、 前記スピンチャックは、基板の表面に除去液が供給され
    た後に、基板の回転を一時的に停止する基板処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項6乃至請求項9いずれかに記載
    の基板処理装置において、 前記スピンチャックに保持された基板に純水を供給する
    純水供給機構と、前記純水供給機構により基板に供給さ
    れ、前記カップにより捕獲された純水を排出するための
    排出路とをさらに備え、 前記排気手段は前記排出路を介して前記カップ内の雰囲
    気を排気する基板処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項6乃至請求項10いずれかに記
    載の基板処理装置において、 前記有機物はレジストが変質した反応生成物である基板
    処理装置。
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