JPH11290646A - 湿式排煙脱硫方法と装置 - Google Patents

湿式排煙脱硫方法と装置

Info

Publication number
JPH11290646A
JPH11290646A JP10095036A JP9503698A JPH11290646A JP H11290646 A JPH11290646 A JP H11290646A JP 10095036 A JP10095036 A JP 10095036A JP 9503698 A JP9503698 A JP 9503698A JP H11290646 A JPH11290646 A JP H11290646A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
limestone
absorbing
liquid
desulfurization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10095036A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirobumi Yoshikawa
博文 吉川
Hiroshi Ishizaka
浩 石坂
Naruhito Takamoto
成仁 高本
Shigeru Nozawa
滋 野沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP10095036A priority Critical patent/JPH11290646A/ja
Publication of JPH11290646A publication Critical patent/JPH11290646A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボイラ負荷や排ガス中の硫黄酸化物濃度など
が変化した際でも経済的に運転できる排煙脱硫方法と装
置を提供すること。 【解決手段】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
スと吸収液を接触させることにより排ガス中のSO2
処理し、SO2の吸収によりpHが低下した吸収液を中
和部(石灰石層19)に集め、中和部に存在する粒状の
石灰石で中和する。中和部で中和された吸収液に、中和
前の排ガス中のSO2を吸収してpHが低下した吸収液
を所定の割合で混合することにより、脱硫塔で排ガスと
接触させるための吸収液のpHを所定の値に迅速に調整
することができる。例えば吸収液のpHを低くするに
は、中和前の吸収液の割合を増加させればよい。このた
め、短時間で吸収液のpHが調整可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿式排煙脱硫方法
と装置に係わり、特に脱硫性能が高く、かつ、石灰石の
粉砕動力が低減でき、経済的に燃焼装置から排出される
排ガス中の硫黄酸化物を除去する湿式脱硫方法と装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】火力発電所等において、化石燃料の燃焼
に伴って発生する排煙中の硫黄酸化物、中でも特に二酸
化硫黄(SO2)は、大気汚染、酸性雨等の地球的環境
問題の主原因の一つである。このため、排煙中からSO
2を除去する排煙脱硫法の研究及び脱硫装置の開発は極
めて重要な課題となっている。
【0003】上記排煙脱硫法としてはさまざまなプロセ
スが提案されているが、湿式法が主流を占めている。こ
の湿式法には、吸収剤としてソーダ化合物を用いるソー
ダ法、カルシウム化合物を用いるカルシウム法及びマグ
ネシウム化合物を用いるマグネシウム法等がある。この
うち、ソーダ法は吸収剤とSO2との反応性に優れてい
る反面、使用するソーダ類が非常に高価である。このた
め、発電用の大型ボイラ等の排煙脱硫装置には、比較的
安価な炭酸カルシウム等のカルシウム化合物を用いる方
法が最も多く採用されている。
【0004】このカルシウム化合物を吸収剤として用い
る脱硫システムは、気液接触方法の違いによりスプレー
方式、濡れ壁方式及びバブリング方式の3種類に大別さ
れる。各方式ともそれぞれ特徴を有しているが、実績が
多く信頼性の高いスプレー方式が世界的にも多く採用さ
れている。このスプレー方式の脱硫システムとしては、
従来から排ガスの冷却・除塵を行う冷却塔、吸収液を噴
霧して排ガス中のSO2と反応させる脱硫塔、脱硫塔で
生成した亜硫酸カルシウムを酸化する酸化塔の3塔で構
成されていた。しかし、近年になって脱硫塔に冷却・酸
化の機能を持たせた1塔型脱硫塔(タンク内酸化法)の
開発が進み、最近では1塔型脱硫システムがスプレー方
式の主流になりつつある。
【0005】図5に従来技術のスプレー方式による1塔
型脱硫装置の一例を示す。1塔型の脱硫塔は、主に塔本
体1、入口ダクト2、出口ダクト3、スプレーノズル
4、吸収液ポンプ5、循環タンク6、撹拌機7、空気吹
き込み装置8、ミストエリミネータ9、吸収液抜き出し
管10、石膏抜き出し管11、石灰石供給管12、脱水
機13等から構成される。スプレーノズル4は水平方向
に複数個、更に高さ方向に複数段設置されている。ま
た、撹拌機7及び空気吹き込み装置8は脱硫塔下部の吸
収液が滞留する循環タンク6に設置され、ミストエリミ
ネータ9は脱硫塔内最上部あるいは出口ダクト内に設置
される。ボイラから排出される排ガスAは、入口ダクト
2より脱硫塔本体1に導入され、出口ダクト3より排出
される。この間、脱硫塔には吸収液抜き出し管10を通
じてポンプ5から送られる吸収液が複数のスプレーノズ
ル4から噴霧され、吸収液と排ガスAの気液接触が行わ
れる。このとき吸収液は排ガスA中のSO2を選択的に
吸収し、亜硫酸カルシウムを生成する。亜硫酸カルシウ
ムを生成した吸収液は循環タンク6に溜まり、撹拌機7
によって撹拌されながら、空気吹きこみ装置8から供給
される空気Bにより吸収液中の亜硫酸カルシウムが酸化
され石膏C(粒径10〜50μm)を生成する。
【0006】粉砕され、通常10μm程度の粒径を有す
る石灰石Dなどの脱硫剤は石灰石供給管12より循環タ
ンク6内の吸収液に添加される。石灰石及び石膏が共有
するタンク6内の吸収液の一部は、吸収液ポンプ5によ
って吸収液抜き出し管10から再びスプレーノズル4に
送られ、一部は石膏抜き出し管11より脱水機13に送
られ、石膏Cが回収される。また、スプレーノズル4か
ら噴霧され、微粒化された吸収液の内、液滴径の小さい
ものは排ガスAに同伴されるが、脱硫塔上部に設けられ
たミストエリミネータ9によって回収される。
【0007】しかし、図5に示した従来技術では微粉砕
した石灰石が用いられており、下記のような問題があ
る。 (i)吸収液中にはSO2を吸収する炭酸カルシウム
(石灰石)のみでなく、吸収には寄与しない石膏が多く
含まれているが、脱硫性能を向上させるために吸収液中
の石灰石の割合を増加させると石膏の品質が低下し、石
膏を利用できなくなる。 (ii)石灰石を粉砕するための動力が多い。
【0008】本発明者らはこれらの問題点を解決すべく
努力し、平均粒径0.5mm以上の石灰石を中和部に入
れておき使用することで、生成した粒径(10〜50μ
m)の小さい石膏と前記粒径の大きい石灰石を特別の分
離装置を用いることなく分離することにより、石膏の品
質を低下させることなく高い脱硫性能を得る脱硫プ(国
際公開番号WO95/31272号、国際公開番号WO
95/31273号)。
【0009】このプロセスの装置フローの一例を図3と
図4に示す。図3に示す脱硫塔は図5に示した従来技術
の脱硫塔と同様に塔本体1、入口ダクト2、出口ダクト
3、スプレーノズル4、吸収液ポンプ5、循環タンク
6、撹拌機7、空気吹きこみ装置8、ミストエリミネー
タ9等から構成されるが、本発明による実施の形態で
は、さらに落下し吸収液を集めて循環タンク6下部の石
灰石粒子の層の底から上部へ流れを形成させ、石灰石粒
子を吸収液中で流動させるために集液板14、導入管1
5、分岐管16(図4参照)及び分散管17を有する。
【0010】ボイラから排出される排ガスAは、入口ダ
クト2より脱硫塔本体1に導入され、出口ダクト3より
排出される。この間、脱硫塔にはポンプ5から送られる
吸収液が複数のスプレーノズル4から噴霧され、吸収液
と排ガスAの気液接触が行われる。このとき吸収液は排
ガスA中のSO2を選択的に吸収し、亜硫酸を生成す
る。亜硫酸を生成した吸収液は、循環タンク6上に設置
された集液板14上に落ちる。集液板14上の吸収液は
集められ、導入管15を通って循環タンク6の底部へ導
かれる。その途中に空気吹き込み装置8から吹き込まれ
た酸化用空気により亜硫酸は酸化されて硫酸となる。導
入管15底部には吸収液を均一に上昇させる分散管17
が取付けられている。その構造の一例を図4に示す。
【0011】図4(a)は循環タンク6の側部断面図で
あり、図4(b)は循環タンク6の底部断面から見た図
であり、分散管17は循環タンク6の底部より上部に向
けて吸収液が均一に上昇するような構造である。すなわ
ち、分散管17はタンク底部に均一に配置されており、
導入管15より導かれた吸収液は分岐管16に入り、さ
らに分散管17に導かれる。分散管17には複数の分散
孔18があけられており、この分散孔18より吸収液と
空気が均一に、しかも激しく噴出した上昇流を形成す
る。流動している石灰石層19内では硫酸と石灰石の反
応により石膏が生成する。
【0012】この時、0.5mm以上の平均粒径を有す
る石灰石は、循環タンク6内に選択的に留まり、10〜
50μmの粒径の石膏を含む水を主成分とする中和され
てpHが回復した吸収液は、循環タンク6上部の出口2
0から吸収液抜き出し管10を通って再びスプレーノズ
ル4に送られ、SO2を選択的に吸収する。吸収液の一
部は脱水機13に送られ、石膏が回収される。また、新
しい0.5mm以上の平均粒径を有する石灰石は、石灰
石供給管12より循環タンク6内に配給される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記した脱硫プロセス
は、石灰石の微粉砕設備及び微粉砕動力が不要であり、
かつ、生成した石膏の品質も高いという特徴を有する。
しかし、ボイラ負荷や燃料中のS(硫黄)分が短時間の
内に低下した場合に脱硫装置の出口の排ガス中のSO2
濃度(以後、単に出口SO2濃度ということがある。)
を一定に維持するために吸収液pHを低くするのが困難
である。中和後の吸収液のpHを高くするには図3に示
す流動している石灰石層19内への石灰石Dの供給量を
増加させればよいが、pHを短時間で低くするには石灰
石Dの供給を停止しても不可能である。なぜなら、石灰
石層19内の石灰石量が減少するには、ある程度の時間
を必要とするからである。吸収液pHを短時間で低下さ
せる方法として、石灰石層19内の石灰石Dの一部を抜
き出す方法が考えられるが、流動している石灰石Dを均
一に抜き出すのは容易でなく、また抜き出した石灰石D
を再度利用するために貯めておく場所も必要である。
【0014】短時間内に吸収液pHを減少できない場
合、出口SO2濃度が必要以上に低くなることがある。
例えば、出口SO2濃度の規制値が50ppmであるの
に吸収液のpHが高いために出口SO2濃度が20pp
mである場合、その差の30ppm分の石灰石が無駄に
消費されることになる。このように、中和後の吸収液の
pHを短時間で増減させることができないために、不必
要な石灰石を消費するという問題点があった。
【0015】本発明の課題は、上記問題点を解決し、ボ
イラ負荷や排ガス中の硫黄酸化物濃度などが変化した際
でも経済的に運転できる粒状の固体脱硫剤を用いる排煙
脱硫方法と装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、固
体脱硫剤(粒状の石灰石)層内の石灰石で中和される前
後の吸収液を所定の割合で混合し、排ガスと接触する吸
収液のpHを所定の値に調整することにより達成され
る。
【0017】すなわち、本発明は次の構成からなる。ボ
イラ等の燃焼装置から排出される排ガスと吸収液を接触
させることにより排ガス中の硫黄酸化物を処理し、硫黄
酸化物の吸収によりpHが低下した吸収液を中和する部
位に固体脱硫剤を選択的にとどめ、硫黄酸化物から生成
した生成物を含む水を該中和する部位から選択的に排出
し、該水は排ガスと接触させるための吸収液として用い
る湿式排煙脱硫方法において、固体脱硫剤で中和した吸
収液に硫黄酸化物の吸収によりpHが低下した吸収液を
混合することにより排ガスと接触する吸収液のpHを調
整する機能を有する湿式排煙脱硫方法、または、ボイラ
等の燃焼装置から排出される排ガスを導入して、吸収液
を接触させることにより排ガス中の硫黄酸化物を処理す
る脱硫塔と、該脱硫塔で硫黄酸化物を吸収してpHが低
下した吸収液の回収部と、該回収部からの吸収液を中和
するための固体脱硫剤を選択的にとどめ、また硫黄酸化
物から生成した生成物を含む水を出口から選択的に排出
する構造を有する中和部と、該中和部から排出した前記
水を脱硫塔の吸収液として使用するための吸収液循環系
と、回収部と中和部出口とを直接接続する吸収液連絡流
路と、該吸収液連絡流路内の吸収液流量を調整する液流
量調整手段と、排ガスと接触する吸収液のpHを測定す
るpH測定手段と、pH測定手段の測定値に基づき液流
量調整手段の調整をする制御装置とを備えた湿式排煙脱
硫装置である。ここで、固体脱硫剤は例えば平均径0.
5mm以上である石灰石であり、反応生成物が石膏であ
る。
【0018】
【作用】本発明に基づく脱硫装置での主な反応を以下に
示す。吸収液(主成分:水)が排ガス中のSO2を吸収
してH2SO3を生じ、これが空気により酸化されてH2
SO4(希硫酸)となる。硫酸は解離して水素イオン
(H+)を放出するので吸収液のpHは低下する。H2
4は石灰石(CaCO3)により中和されて石膏(CaS
4・2H2O)となり、吸収液のpHも所定の値に回復
する。中和後の吸収液のpHの値は中和部位内の石灰石
量や石灰石の粒径分布によって決まる。例えば粒径が一
定の場合、中和部位内の石灰石量が多いほど中和後のp
Hも高くなる。しかし、石灰石量でpHを調整するため
には中和槽内の石灰石量を短時間の内に変化させる必要
がある。
【0019】本発明によれば、石灰石で中和される前後
の吸収液を所定の割合で混合することにより、吸収液の
pHを所定の値に調整する。例えば吸収液のpHを低く
するには、中和前の吸収液の割合を増加させればよい。
このため、短時間で吸収液のpHが調整可能となる。 (吸収反応)H2O+SO2=H2SO3 (酸化反応)H2SO3+1/2O2=H2SO4=2H+
SO4 2- (中和反応)H2SO4+CaCO3+H2O=CaSO4
2H2O+CO
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は下記の実施の形態によっ
てさらに詳細に説明されるが、下記の例で制限されるも
のではない。本発明による実施の形態を図1に示す。図
3に示した本発明者による先の特許出願発明に基づく脱
硫塔と同様に塔本体1、入口ダクト2、出口ダクト3、
スプレーノズル4、吸収液ポンプ5、循環タンク6、撹
拌機7、空気吹きこみ装置8、ミストエリミネータ9等
から構成されるが、図1に示す例では、さらに循環タン
ク6に吸収液バイパスライン22、流量計23及び流量
調整バルブ24を設ける。
【0021】ボイラから排出される排ガスAは入口ダク
ト2より脱硫塔本体1に導入され、出口ダクト3から排
出される。この間、脱硫塔にはポンプ5から送られる吸
収液が複数のスプレーノズル4から噴霧され、吸収液と
排ガスAの気液接触が行われる。このとき吸収液は排ガ
スA中のSOを選択的に吸収し、亜硫酸を生成する。
亜硫酸を生成した吸収液滴は、循環タンク6上に設置さ
れた集液板14上に落ちる。集液板14上の吸収液は集
められ導入管15を通って循環タンク6の底部へ導かれ
る。その途中に空気吹き込み装置8から吹き込まれた酸
化用空気Bにより亜硫酸は酸化されて硫酸となる。導入
管15底部には吸収液を均一に上昇させる分散管17が
取り付けられている。分散管17は循環タンク6底部に
均一に配置されており、導入管15より導かれた吸収液
は、図4に示すように分岐管16に入り、さらに分散管
17に導かれる。分散管17には複数の分散孔18があ
けらており、この分散孔18より吸収液と空気が均一
に、しかも激しく噴出した上昇流を形成する。流動して
いる石灰石層19内では硫酸と石灰石Dの反応により石
膏Cが生成し、同時に吸収液のpHが回復する。
【0022】一方、硫酸を含む吸収液の一部は吸収液バ
イパスライン22を通って石灰石層19内で石灰石によ
り中和された吸収液と混合される。吸収液バイパスライ
ン22を通って混合される吸収液の割合はpH計21の
指示値に基づいて流量計23及び流量調整バルブ24を
用いて制御される。
【0023】このようにして中和されて所定のpHに回
復した吸収液は、循環タンク6上部の出口20から吸収
液抜き出し管10を通って再びスプレーノズル4に送ら
れ、排ガス中のSO2を選択的に吸収する。吸収液の一
部は脱水機13に送られ、石膏Cが回収される。また、
石灰石Dは石灰石供給管12より循環タンク6内に供給
される。
【0024】図1に示す装置により平均径1mmの石灰
石Dを用いて脱硫試験を行った。ただし、脱硫塔入口で
排ガスA中のSO2濃度(以下、入口SO2濃度と言う)
は600〜1000ppmの範囲で段階的に変化した。
図2中の曲線(a)にL/G(吸収液と排ガスとの比
率)一定で入口SO2が変化した際の出口SO2濃度を示
す。吸収液のpHを調整することにより出口SO2濃度
をほぼ一定に制御することが可能である。
【0025】比較例1 前記図1に示す本発明の実施の形態と同じ条件で、図3
に示す装置を用いて脱硫性能を調べた。その結果を図2
中の曲線(b)に示す。図1に示す装置を用いた場合と
比較して、入口SO2濃度の変動が大きい。
【0025】図1に示す例では石灰石Dと石膏Cの粒径
の差による沈降速度の差を利用して循環タンク6内の中
和部位(石灰石層19が存在する部位)内部に石灰石D
を選択的にとどめているが、他の方法、例えばフルイや
慣性力の差を利用した方法で石灰石Dと石膏Cを分離す
ることも可能である。また、上記図1に示す本発明の実
施の形態では、脱硫塔の下部から排ガスAを導入し、上
部から排出する構造で、かつ、スプレする吸収液を排ガ
ス中に噴霧する脱硫塔についての例であるが、本発明は
排ガスの流れ方向や排ガスと吸収液の接触方式(濡れ壁
式又はバブリング式吸収装置等)に関係なく有効であ
る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、ボイラ負荷や排ガス中
の硫黄酸化物濃度などが変化した際でも中和後の吸収液
のpHを短時間で所定の値に調整できるため、余分な石
灰石を消費することもなく、経済的に高い脱硫性能が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による実施の形態の1塔型湿式排煙脱
硫装置である。
【図2】 図1に示す装置と図3に示す装置を用いた場
合の実験データである。
【図3】 従来技術における1塔型湿式排煙脱硫装置で
ある。
【図4】 図3の装置における吸収液を中和する部位の
構造図である。
【図5】 従来技術における1塔型湿式排煙脱硫装置で
ある。
【符号の説明】
1 塔本体 2 入口ダクト 3 出口ダクト 4 スプレーノズル 5 吸収液ポンプ 6 循環タンク 7 撹拌機 8 空気吹きこみ装置 9 ミストエリミネータ 10 吸収液抜き出し管 11 石膏抜き出し管 12 石灰石供給管 13 脱水機 14 集液板 15 導入管 16 分岐管 17 分散管 18 分散孔 19 石灰石層 20 循環タンク出口 21 pH計 22 吸収液バイパスラ
イン 23 流量計 24 流量調整バルブ A 排ガス B 空気 C 石膏 D 石灰石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野沢 滋 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
    スと吸収液を接触させることにより排ガス中の硫黄酸化
    物を処理し、硫黄酸化物の吸収によりpHが低下した吸
    収液を固体脱硫剤で中和する部位に固体脱硫剤を選択的
    にとどめ、硫黄酸化物から生成した生成物を含む水を該
    中和する部位から選択的に排出し、該水は排ガスと接触
    させるための吸収液として用いる湿式排煙脱硫方法にお
    いて、 固体脱硫剤で中和した吸収液に硫黄酸化物の吸収により
    pHが低下した吸収液を混合することにより排ガスと接
    触する吸収液のpHを調整する機能を有することを特徴
    とする湿式排煙脱硫方法。
  2. 【請求項2】 固体脱硫剤が平均径0.5mm以上であ
    る石灰石であり、反応生成物が石膏であることを特徴と
    する請求項1記載の湿式排煙脱硫方法。
  3. 【請求項3】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
    スを導入して、吸収液を接触させることにより排ガス中
    の硫黄酸化物を処理する脱硫塔と、該脱硫塔で硫黄酸化
    物を吸収してpHが低下した吸収液の回収部と、該回収
    部からの吸収液を中和するための固体脱硫剤を選択的に
    とどめ、また硫黄酸化物から生成した生成物を含む水を
    出口から選択的に排出する構造を有する中和部と、該中
    和部から排出した前記水を脱硫塔の吸収液として使用す
    るための吸収液循環系と、回収部と中和部出口とを直接
    接続する吸収液連絡流路と、該吸収液連絡流路内の吸収
    液流量を調整する液流量調整手段と、排ガスと接触する
    吸収液のpHを測定するpH測定手段と、pH測定手段
    の測定値に基づき液流量調整手段の調整をする制御装置
    とを備えたことを特徴とする湿式排煙脱硫装置。
  4. 【請求項4】 固体脱硫剤が平均径0.5mm以上であ
    る石灰石であり、反応生成物が石膏であることを特徴と
    する請求項3記載の湿式排煙脱硫装置。
JP10095036A 1998-04-07 1998-04-07 湿式排煙脱硫方法と装置 Pending JPH11290646A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10095036A JPH11290646A (ja) 1998-04-07 1998-04-07 湿式排煙脱硫方法と装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10095036A JPH11290646A (ja) 1998-04-07 1998-04-07 湿式排煙脱硫方法と装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11290646A true JPH11290646A (ja) 1999-10-26

Family

ID=14126865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10095036A Pending JPH11290646A (ja) 1998-04-07 1998-04-07 湿式排煙脱硫方法と装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11290646A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100620375B1 (ko) 2004-10-28 2006-09-13 삼성전자주식회사 Ghp방식 공기조화기
JP2011041941A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Alstom Technology Ltd 煙道ガスを洗浄する装置及び方法
WO2011145160A1 (ja) * 2010-05-18 2011-11-24 バブコック日立株式会社 排煙脱硫装置と燃焼システムと燃焼方法
EP2644251A1 (en) * 2012-03-29 2013-10-02 Doosan Lentjes GmbH A flue gas purification device
EP2644252A1 (en) * 2012-03-29 2013-10-02 Doosan Lentjes GmbH A flue gas purification device
CN103480260A (zh) * 2013-09-17 2014-01-01 上海大学 利于乙烯废碱液的湿法烟气脱硫工艺
CN114624401A (zh) * 2022-04-28 2022-06-14 中国建材检验认证集团贵州有限公司 一种用于含硫废气脱硫过程中废气掺兑比例检测方法及其装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100620375B1 (ko) 2004-10-28 2006-09-13 삼성전자주식회사 Ghp방식 공기조화기
KR101376341B1 (ko) * 2009-08-21 2014-04-01 알스톰 테크놀러지 리미티드 연도 가스 세정용 시스템 및 방법
US8657925B2 (en) 2009-08-21 2014-02-25 Alstom Technology Ltd Method for flue gas scrubbing
US8440006B2 (en) 2009-08-21 2013-05-14 Alstom Technology Ltd System and method for flue gas scrubbing
JP2011041941A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Alstom Technology Ltd 煙道ガスを洗浄する装置及び方法
WO2011145160A1 (ja) * 2010-05-18 2011-11-24 バブコック日立株式会社 排煙脱硫装置と燃焼システムと燃焼方法
EP2644252A1 (en) * 2012-03-29 2013-10-02 Doosan Lentjes GmbH A flue gas purification device
WO2013143788A1 (en) * 2012-03-29 2013-10-03 Doosan Lentjes Gmbh A flue gas purification device
EP2644251A1 (en) * 2012-03-29 2013-10-02 Doosan Lentjes GmbH A flue gas purification device
JP2015514566A (ja) * 2012-03-29 2015-05-21 ドゥーサン・レンチェス・ゲーエムベーハー 燃焼排ガス浄化装置
TWI489064B (zh) * 2012-03-29 2015-06-21 Doosan Lentjes Gmbh 煙道氣體淨化裝置
US9421494B2 (en) 2012-03-29 2016-08-23 Doosan Lentjes Gmbh Flue gas purification device
CN103480260A (zh) * 2013-09-17 2014-01-01 上海大学 利于乙烯废碱液的湿法烟气脱硫工艺
CN103480260B (zh) * 2013-09-17 2015-07-01 上海大学 利于乙烯废碱液的湿法烟气脱硫工艺
CN114624401A (zh) * 2022-04-28 2022-06-14 中国建材检验认证集团贵州有限公司 一种用于含硫废气脱硫过程中废气掺兑比例检测方法及其装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100262903B1 (ko) 고체탈황제이용습식배연탈황방법과장치
US7964170B2 (en) Method and apparatus for the removal of carbon dioxide from a gas stream
EP0923978B1 (en) Flue gas treating process
US20020110511A1 (en) Horizontal scrubber system
WO2007066443A1 (ja) 湿式排煙脱硫装置と湿式排煙脱硫方法
KR100306377B1 (ko) 탈황흡수액의 처리방법 및 장치
JPH11290646A (ja) 湿式排煙脱硫方法と装置
JPH0780243A (ja) 高濃度脱硫剤スラリによる脱硫方法と装置
JPS61136417A (ja) 除じん装置
US5928413A (en) Flue gas treating system and process
JP2994913B2 (ja) 酸化マグネシウムによる湿式排煙脱硫装置及びその脱硫方法
JPH10137539A (ja) 粗粒固体脱硫剤を用いる排煙脱硫方法と装置
JPH10192647A (ja) 湿式排煙脱硫装置
JP3068452B2 (ja) 湿式排煙脱硫装置
JPH0810643A (ja) 排煙脱硫方法
CZ291174B6 (cs) Způsob potlačení tvorby aerosolů kyseliny sírové v čističkách odpadních plynů
JPH06343824A (ja) 湿式排煙脱硫装置と方法
JPH0975659A (ja) 湿式排煙脱硫装置
JPH08281056A (ja) 湿式排煙脱硫装置
JPH08243348A (ja) 湿式脱硫装置の運転方法
JPH06114233A (ja) 湿式排煙脱硫装置および方法
JPH11128669A (ja) 湿式排煙脱硫方法及び該方法を用いる装置
JP3429012B2 (ja) 湿式排煙脱硫方法および装置
KR19990006143U (ko) 배연탈황장치
JPH0819726A (ja) 湿式排ガス脱硫方法および装置