JPH11290239A - 手乾燥装置 - Google Patents

手乾燥装置

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Publication number
JPH11290239A
JPH11290239A JP10445398A JP10445398A JPH11290239A JP H11290239 A JPH11290239 A JP H11290239A JP 10445398 A JP10445398 A JP 10445398A JP 10445398 A JP10445398 A JP 10445398A JP H11290239 A JPH11290239 A JP H11290239A
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JP
Japan
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hand
heating element
blower
hot air
detecting
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Application number
JP10445398A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Miyamoto
博幸 宮本
Takao Takeyama
隆雄 竹山
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Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Seiko Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11290239A publication Critical patent/JPH11290239A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手乾燥装置において、発熱体の熱エネルギー
を有効利用するとともに、使用者に手の乾燥終了を感覚
的に知らせることを目的とする。 【解決手段】 本体1に内蔵された送風装置2aおよび
発熱体2bからなる温風発生手段2と、この温風発生手
段2からの温風を送出する吹き出し口6と、この吹き出
し口6の下に差し出された手を検知する手検知手段4
と、手の乾燥状態を検知する乾燥検知手段5と、前記送
風装置2aおよび発熱体2bを運転制御する制御手段3
を備え、この制御手段3は乾燥検知手段5からの信号に
より手がほぼ乾燥したと判断したとき、発熱体2bへの
通電を停止し、送風装置2aのみを運転するので、送風
温度の低下により使用者に手の乾燥終了を知らせ、使用
者自身の手の感覚とも合わせて判断を行い手を抜くこと
により、適正な乾燥状態で運転を停止することができる
手乾燥装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は手乾燥装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の手乾燥装置は、図15お
よび図16に示されるものが知られている。図15に示
すように本体101に内蔵された送風装置102aおよ
び発熱体102bからなる温風発生手段102と、この
運転制御を行う制御手段103により、吸い込み口10
7から吸い込んだ空気を加熱し、本体101の下面に形
成された吹き出し口106から温風を吹き出し、洗浄後
の濡れた手に手乾燥装置の温風を当てて、タオル等を用
いることなく手の水気を除去して乾燥する。本体101
には赤外線センサーを用いた手検知部104が吹き出し
口106の近傍に取り付けてあり、吹き出し口106の
下方に手を持って行くと、その手を検知することにより
自動的に運転を開始し、手を吹き出し口106の下方か
ら離すと、自動的に停止するようになっている。
【0003】以下、その動作について図16のタイムチ
ャートを参照しながら説明する。図に示すように、吹き
出し口106の下方に手を持って行くと、手検知部10
4がONになると直ちに送風装置102aと発熱体10
2bがONとなり、発熱体温度が上昇し送風運転を開始
する。手を吹き出し口106の下方から離すと、手検知
部104がOFFになり同時に発熱体102bはOFF
となり、少し(約0.5秒)遅れて送風装置102aが
停止するようになっている。この遅れはPTCヒータな
どの発熱体102bの過熱防止のために設けられてい
る。このとき発熱体102bの温度および送風装置10
2aの風量はヒータ特性およびモータの慣性により、図
16に示すようにリニアに低下する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の手乾
燥装置では、図16に示すように手検知部104が手を
検知しなくなった後のT1時間は、発熱体102bの放
熱により30℃以上の温風が出ているが、乾燥のための
熱エネルギーとして有効に利用されておらず、さらに運
転終了は使用者が判断しているものの、温風が当たって
いると手の感触のみでは、乾燥状態がわかりにくいとい
う課題があり、手乾燥装置のエネルギーを有効に利用す
るとともに、乾燥終了を容易に判断できるものが要求さ
れている。
【0005】また、運転終了は使用者が判断しているた
め、手の表面を乾かし過ぎるという課題があり、乾かし
過ぎを防止するものが要求されている。
【0006】また、運転終了時に発熱体の余熱を利用す
る場合に、送風装置のみの運転が続くと寒く感じるとい
う課題があり、寒さを感じさせないものが要求されてい
る。
【0007】また、高速気流により大部分の水滴を吹き
飛ばしても手の表面の湿った感じが残っているため、手
の仕上げ乾燥には時間がかかるという課題があり、短時
間で仕上げ乾燥できることが要求されている。
【0008】さらに、冬期使用において、温風により手
が熱くなった状態で運転を終了すると、体温調節機能の
働きにより全身的な血管拡張を起こし、身体が寒くなる
場合があるという課題があり、運転終了後も寒くならな
い快適な仕上げ乾燥が要求されている。
【0009】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、発熱体の熱エネルギーを有効利用するこ
とができ、使用者に手の乾燥終了を温度感覚的に知らせ
ることができ、また使用者の判断だけに頼ることなく手
の乾かし過ぎを防止でき、また送風装置の風量減少によ
り、送風温度の低下による寒さを和らげるとともに使用
者に手の乾燥終了を皮膚感覚的にも知らせることがで
き、また高速気流により水滴を吹き飛ばした後の手に残
った水気を短時間で快適に乾燥でき、また冬期におい
て、運転終了後に寒さを感じさせないようにして快適な
乾燥ができる手乾燥装置を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の手乾燥装置は上
記目的を達成するために、本体に内蔵された送風装置お
よび発熱体からなる温風発生手段と、この温風発生手段
からの温風を送出する吹き出し口と、この吹き出し口の
下に差し出された手を検知する手検知手段と、手の乾燥
状態を検知する乾燥検知手段と、前記送風装置および発
熱体を運転制御する制御手段を有し、この制御手段は前
記手検知手段からの検知信号により前記温風発生手段の
運転を開始するとともに、前記乾燥検知手段からの信号
により手がほぼ乾燥したと判断したとき、前記発熱体へ
の通電を停止し、前記手検知手段が手を検知しなくなっ
たとき、前記送風装置の運転を停止するようにしたもの
である。
【0011】本発明によれば、発熱体の熱エネルギーを
有効利用することができ、使用者に手の乾燥終了を温度
感覚的に知らせることができる手乾燥装置が得られる。
【0012】また他の手段は、本体に内蔵された送風装
置および発熱体からなる温風発生手段と、この温風発生
手段からの温風を送出する吹き出し口と、この吹き出し
口の下に差し出された手を検知する手検知手段と、手の
乾燥状態を検知する乾燥検知手段と、前記送風装置およ
び発熱体を運転制御する制御手段を有し、この制御手段
は前記手検知手段からの検知信号により前記温風発生手
段の運転を開始するとともに、前記乾燥検知手段からの
信号により手がほぼ乾燥したと判断したとき、前記発熱
体への通電を停止し、所定時間後に前記送風装置の運転
を停止するようにしたものである。
【0013】そして、本発明によれば使用者の判断だけ
に頼ることなく、手の乾かし過ぎを防止できる手乾燥装
置が得られる。
【0014】また他の手段は、制御手段は乾燥検知手段
からの信号により手がほぼ乾燥したと判断したとき、発
熱体への通電を停止すると同時または通電停止以後に、
送風装置の風量を減少するようにしたものである。
【0015】そして、本発明によれば送風装置の風量減
少により、送風温度の低下による寒さを和らげるととも
に使用者に手の乾燥終了を皮膚感覚的にも知らせること
ができる手乾燥装置が得られる。
【0016】また他の手段は、本体に内蔵された送風装
置および発熱体からなる温風発生手段と、この温風発生
手段からの温風を送出する吹き出し口と、この吹き出し
口の下に差し出された手を検知する手検知手段と、手の
乾燥状態を検知する乾燥検知手段と、前記送風装置およ
び発熱体を運転制御する制御手段を有し、この制御手段
は前記手検知手段からの検知信号により前記温風発生手
段の運転を開始するとともに、前記乾燥検知手段からの
信号により手がほぼ乾燥したと判断したとき、前記発熱
体への通電を継続しつつ前記送風装置の風量を減少し、
微少時間後または同時に前記発熱体の発熱量を減少また
は通電を停止し、前記発熱体の通電停止後に前記送風装
置の運転を停止するようにしたものである。
【0017】そして、本発明によれば高速気流により水
滴を吹き飛ばした後の手に残った水気を短時間で快適に
乾燥できる手乾燥装置が得られる。
【0018】また他の手段は、制御手段は送風装置を停
止させる直前に瞬間的に風量を増加するようにしたもの
である。
【0019】そして、本発明によれば冬期において、運
転終了後に寒さを感じさせないようにして快適な乾燥が
できる手乾燥装置が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、本体に内蔵された送風
装置および発熱体からなる温風発生手段と、この温風発
生手段からの温風を送出する吹き出し口と、この吹き出
し口の下に差し出された手を検知する手検知手段と、手
の乾燥状態を検知する乾燥検知手段と、前記送風装置お
よび発熱体を運転制御する制御手段を有し、この制御手
段は前記手検知手段からの検知信号により前記温風発生
手段の運転を開始するとともに、前記乾燥検知手段から
の信号により手がほぼ乾燥したと判断したとき、前記発
熱体への通電を停止するものであり、制御手段の乾燥判
定により発熱体への通電停止後、送風装置のみ運転する
ことにより、通電停止時に発熱体に残っている余熱を手
の乾燥に有効利用することができるとともに、送風温度
が低下することにより使用者には温度感覚的に乾燥運転
の終了を知らせることができるという作用を有する。
【0021】また、本体に内蔵された送風装置および発
熱体からなる温風発生手段と、この温風発生手段からの
温風を送出する吹き出し口と、この吹き出し口の下に差
し出された手を検知する手検知手段と、手の乾燥状態を
検知する乾燥検知手段と、前記送風装置および発熱体を
運転制御する制御手段を有し、この制御手段は前記手検
知手段からの検知信号により前記温風発生手段の運転を
開始するとともに、前記乾燥検知手段からの信号により
手がほぼ乾燥したと判断したとき、前記発熱体への通電
を停止し、所定時間後に前記送風装置の運転を停止する
ようにしたものであり、制御手段の乾燥判定により送風
運転のみとなり、送風温度が低下して乾燥終了を知らせ
るが、それでも使用者が手を引き出さない場合には強制
的に送風装置を停止することにより、手の乾かし過ぎを
防止できるという作用を有する。
【0022】また、制御手段は乾燥検知手段からの信号
により手がほぼ乾燥したと判断したとき、発熱体への通
電を停止すると同時に、送風装置の風量を減少するよう
にしたものであり、発熱体への通電停止で放熱量が少な
くなると同時に送風装置の風量を減少することにより、
使用者の体感温度が急激に下がるのを防止できるととも
に、使用者に風圧の変化を与えて皮膚感覚(触覚)的に
乾燥運転の終了を知らせることができるという作用を有
する。
【0023】また、本体に内蔵された送風装置および発
熱体からなる温風発生手段と、この温風発生手段からの
温風を送出する吹き出し口と、この吹き出し口の下に差
し出された手を検知する手検知手段と、手の乾燥状態を
検知する乾燥検知手段と、前記送風装置および発熱体を
運転制御する制御手段を有し、この制御手段は前記手検
知手段からの検知信号により前記温風発生手段の運転を
開始するとともに、前記乾燥検知手段からの信号により
手がほぼ乾燥したと判断したとき、前記発熱体への通電
を継続しつつ前記送風装置の風量を減少し、微少時間後
または同時に前記発熱体の発熱量を減少または通電を停
止し、前記発熱体の通電停止後に前記送風装置の運転を
停止するようにしたものであり、風量のみを減少するこ
とにより、温風温度が一時的に上昇するが、この温度変
化が皮膚表面の血管拡張を引き起こし、皮膚血流量を増
加させ、手に残った水気を素早く蒸発させるという作用
を有する。
【0024】また、制御手段は送風装置を停止させる直
前に瞬間的に風量を増加するものであり、発熱体への通
電停止後の風量増加により、手の皮膚表面温度が急激に
下降するが、この温度変化が全身的な血管収縮を引き起
こし、身体からの放熱量を少なくするという作用を有す
る。
【0025】以下、本発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0026】
【実施例】(実施例1)図2に示すように、壁面に固定
された本体1は温風発生手段2と制御手段3を内蔵し、
手検知手段4と乾燥検知手段5を吹き出し口6の下方に
向けて配置している。
【0027】温風発生手段2は送風装置2aと発熱体2
bで構成され、生成した温風は吹き出し口6より吐出さ
れる。手検知手段4は一対の発光・受光赤外線センサか
らなり、吹き出し口6の下方に差し出された手の有無を
検知し、乾燥検知手段5は非接触型センサ(例えば、サ
ーモパイルなど)からなり、水分付着量の多少による手
の温度変化量の違いから手の乾燥状態を判定するため
に、手の温度を検知するものである。
【0028】図3に示すように、制御手段3は手検知手
段4からの信号により送風装置2aおよび発熱体2bの
運転制御を行い、乾燥検知手段5からの信号により差し
出された手の乾燥状態を判定して送風装置2aおよび発
熱体2bの運転制御を行うものである。
【0029】図1のフローチャートに示すように制御手
段3は、ステップ11,12,13の手順で実行される
標準乾燥モードと、ステップ14,15aの手順で実行
される仕上げ乾燥モードを実行する。図4は送風装置2
aおよび発熱体2bの運転状態および送風温度の時間経
過を示すタイムチャートである。
【0030】上記構成において、まずステップ11で吹
き出し口6の下方に手が差し出され、手検知手段4が手
を検知すると、ステップ12で送風装置2aおよび発熱
体2bが直ちに運転となり、温風の吹き出しが開始さ
れ、ステップ13で乾燥検知手段5からの信号により手
がほぼ乾燥した(標準乾燥終了)と判断するまで、手検
知を確認しつつ運転している。この間に使用者が手を引
き出した場合、ステップ10の初期設定(停止モード)
に入り、送風装置2aおよび発熱体2bへの通電は停止
となり、手検知の待機状態に戻る。
【0031】次にステップ14,15aの仕上げ乾燥モ
ードは、標準乾燥終了後、発熱体2bへの通電を停止
し、手検知手段4が手を検知しなくなるまで送風装置2
aのみ運転することにより、発熱体2bの余熱を利用し
て仕上げ乾燥を行う。これは、発熱体2bへの通電停止
後も送風装置2aを運転することにより、発熱体2bの
余熱を無駄にしないという省エネの利点が得られる。し
かも、図4に示すように送風温度は次第に低下するた
め、使用者は差し出した手がほぼ乾燥したことを風の温
度変化により容易に知ることができ、使用者自身の手の
感覚とも合わせて判断を行い手を抜くことにより、適正
な乾燥状態で運転を停止することができる。
【0032】(実施例2)図5は制御手段3が実行する
送風装置2aおよび発熱体2bの制御手順の一例のフロ
ーチャートを示し、図1のフローチャートに対してステ
ップ10〜15aは共通で、ステップ16における送風
装置2aの経過時間判定を追加変更したものであり、仕
上げ乾燥モードのステップ14以降についてのみ説明す
る。
【0033】ステップ14,15a,16は、標準乾燥
終了後、まずステップ14で手検知を確認した後、ステ
ップ15aで発熱体2bへの通電を停止し、ステップ1
6で送風装置2aのみ所定の時間t(約3〜5秒)運転
した後、通電を停止するという、発熱体2bの余熱を利
用しつつ手の乾かし過ぎを防止できる仕上げ乾燥モード
である。この運転中も手検知による確認は行われ、この
間に使用者が手を離した場合、ステップ10の初期設定
(停止モード)に入り、送風装置2aへの通電は停止と
なり、手検知の待機状態に戻る。この所定の時間tは、
例えば冬期において送風温度が暖かく感じなくなる(送
風温度で約30℃)までの時間、すなわち、発熱体2b
の余熱の回収時間とした場合、発熱体2bへの通電停止
時の発熱量が強の時、設定風量強の場合約3秒、弱の場
合約5秒であり、予め制御手段3に記憶させている。通
電停止後送風装置2aは慣性回転により数秒間送風を続
ける。使用者は送風が完全に止まることで運転終了を確
認し、手を引き出すことができる。このとき使用者の判
断のみに依存せず強制的に停止することにより、手の乾
かし過ぎを防止できるとともに、吹き出し口6の下方か
ら手を引き出した後の無駄な温風の吹き出しがなくな
り、運転終了時の30℃以上の温風を有効に利用するこ
とができる。
【0034】(実施例3)図6および図8は制御手段3
が実行する送風装置2aおよび発熱体2bの制御手順の
一例のフローチャートを示し、図7は送風装置2aおよ
び発熱体2bの運転状態と送風温度および送風量の時間
経過を示すタイムチャートである。図6に示すフローチ
ャートは図1に対して、また図8に示すフローチャート
は図5に対してステップ15aのみ異なっており、主に
仕上げ乾燥モードのステップ15bについて説明する。
【0035】標準乾燥モードを実行した後にステップ1
4で手の検知が続いている場合は、ステップ15bで発
熱体2bへの通電を停止すると同時に送風装置2aの風
量を減少させている。図6のフローチャートでは手検知
手段4が手を検知しなくなるまで送風装置2aのみ運転
を行い、図8のフローチャートでは所定時間t経過後に
送風装置2aを停止している。いずれにしてもステップ
15bでは発熱体2bの余熱を利用した仕上げ乾燥モー
ドを実行している。すなわち図7の実線で示すように、
ステップ15aとは異なる風量減少により、送風温度の
低下が緩やかになるとともに風による体表面からの放熱
量も少なくなり寒さを和らげることができる。また、使
用者は差し出した手がほぼ乾燥したことを送風装置2a
の送風量の変化により容易に知ることができ、ステップ
14で使用者は手の感覚と合わせて手を引き出すタイミ
ングを図り、適正な乾燥状態で運転を停止することがで
きる。
【0036】さらに図8に示すフローチャートでは、ス
テップ16で所定時間t経過後に強制的に送風装置2a
が停止するため、使用者の不注意による手の過乾燥を未
然に防止することができる。
【0037】なお、実施例では、発熱体2bへの通電を
停止すると同時に送風装置2aの風量を減少させたが、
風量の減少は発熱体2bの通電停止から数秒後としても
よく、風量減少までに送風温度が約30℃以下とならな
い範囲において、その作用効果に差異を生じない。
【0038】(実施例4)図9および図10は制御手段
3が実行する送風装置2aおよび発熱体2bの制御手順
の一例のフローチャートを示し、図9は図1に対して、
図10は図5に対して、それぞれステップ15aのみ異
なっており、主に仕上げ乾燥モードのステップ15cに
ついて説明する。
【0039】標準乾燥モードを実行した後にステップ1
4で手の検知が続いている場合は、ステップ15cで送
風装置2aの風量を減少して一時的に温風温度を上げ、
すぐに発熱体2bへの通電を停止し、送風装置2aのみ
運転する。この風量減少から通電停止までの時間は1秒
以下で設定されている。この時の発熱体温度と送風温度
の経時変化は図11に示すように風量減少直後は、送風
温度が一時的に上昇する。この温度変化が使用者の皮膚
の温受容器のダイナミックレスポンス(熱負荷を動的に
加えた場合の温度変化に依存する動的応答)による皮膚
表面の血管拡張を引き起こし、皮膚血流量を増加させ、
手に残った水気を素早く蒸発させることができる。
【0040】ここで温度変化が血管拡張を引き起こす生
理メカニズムについて説明すると、人間の皮膚温度受容
器には冷受容器と温受容器があり、冷受容器は約31℃
以下の皮膚温に冷たいと反応して血管収縮を引き起こす
のに対し、温受容器は約31℃以上の皮膚温に暖かいと
反応し、血管拡張を引き起こす。図12はステップ状の
温度変化に対する冷受容器の反応を示したもので、冷受
容器の反応は皮膚にある単一冷線維の周波数応答特性で
表される。まず雰囲気温度T1に対する単一冷線維の周
波数応答特性は周波数値F1で一定値をとるが、雰囲気
温度がT1からT2に急激に低下すると、周波数値はF
3まで急激に上昇し、漸次減少して周波数値F2まで下
がり、安定する。このようなステップ状の急激な温度低
下(T1からT2)に対する周波数レベルの応答(F2
からF3)が動的応答(dynamicresponse)である。ま
た温度T1からT2への緩やかな低下に対する周波数レ
ベルの応答(F1からF2)は静的応答(static resp
onse)である。温受容器の場合も急激な温度上昇に対し
て同様に反応する。すなわち、動的に熱負荷を加えた場
合と静的に熱負荷を加えた場合とでは皮膚温度受容器の
反応が異なる。そして熱負荷を動的に加えた場合、温度
受容器が血管収縮または血管拡張を引き起こし、急激な
温度変化に対する防衛反応が起こる。この血管拡張また
は血管収縮を引き起こす命令の度合いを求心性インパル
スの発射頻度と言い、絶対温度に依存する静的応答(st
atic response)に加え、温度変化に依存する動的応答
(dynamic response)が重畳し、静的に熱負荷を加えた
場合よりも発射頻度が高くなる。つまり本実施例の場
合、送風温度上昇に対して温受容器で温度の絶対値以上
に暖かい水準の反応が生じ、血管拡張の命令の発射頻度
が多くなり、血管拡張を引き起こす。
【0041】図10のフローチャートに示すものは、ス
テップ15cで血管拡張作用が生じた時に、ステップ1
6で送風装置2aをすぐに停止するようにして、前記血
管拡張作用を維持できるようにしたものである。
【0042】なお、本実施例では、送風装置2aの風量
を減少させた後、発熱体2bへの通電を停止させたが、
送風装置2aに対し発熱体2bの応答性が悪い場合に
は、風量を減少させると同時に発熱体2bへの通電を停
止させてもよい。
【0043】また、本実施例では、送風装置2aの風量
を減少させた後、発熱体2bへの通電を停止させたが、
発熱体2bの発熱量の強弱切換ができる場合、標準乾燥
終了時の送風装置2aおよび発熱体2bの運転状態によ
り、図13に示すような15種類の運転パターンの組合
せが考えられ、送風温度を上昇させるためには、どのパ
ターンを使用してもよく、その作用効果に差異を生じな
い。図13において、→の上の数字が各々モード切り換
えの順序を表し、例えば運転パターン(1)は、まず発
熱体を強から弱に切り換えると同時に送風装置を強から
弱に切り換え、次に発熱体を停止した後、最後に送風装
置を停止するパターンである。
【0044】(実施例5)図14は制御手段3が実行す
る送風装置2aおよび発熱体2bの制御手順の一例のフ
ローチャートを示し、図10のフローチャートに対して
ステップ17〜19が追加されたものであり、主にステ
ップ17以降について説明する。
【0045】ステップ15c,16では、送風装置2a
の風量を減少させてから発熱体を停止し、所定時間t
(約3〜5秒)経過すると、ステップ17に移る。ステ
ップ17で手の存在を確認した後、ステップ18,19
で送風装置2aの風量を瞬間的に(約1秒)増加させて
いる。これは実施例4とは逆の送風温度の低下を利用し
た最終の仕上げ乾燥モードである。この時は、送風温度
は30℃以下になっており、瞬間的な風量増加に伴い手
の皮膚表面からの放熱量が急に増加して皮膚表面温度も
急激に低下し、この温度変化が冷受容器のダイナミック
レスポンスによる血管収縮を引き起こすため、身体から
の放熱量を少なくして運転終了後も寒さを感じないよう
にすることができる。
【0046】ここで実施例4で説明した生理メカニズム
を用いて補足すると、本実施例の場合、皮膚表面温度の
急激な低下に対して冷受容器で温度の絶対値以上に涼し
い水準の反応が生じ、血管収縮の命令の発射頻度が多く
なり、血管収縮を引き起こすものである。
【0047】なお、本実施例では、発熱体2bへの通電
を停止すると同時に送風装置2aの風量を減少させ、そ
の停止直前に風量を瞬間的に増加させ、手の皮膚表面温
度を低下させたが、発熱体2bへの通電停止時に風量を
減少させない場合には、送風装置2aの停止後に瞬間的
に再度送風装置2aを運転させてもよく、その作用効果
に差異を生じない。
【0048】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、発熱体の余熱を有効利用することによりエ
ネルギーを無駄にせず、送風温度の低下により使用者に
手がほぼ乾燥したことを温度感覚的に知らせることがで
き、使用者自身の手の感覚とも合わせて判断を行い手を
抜くことにより、適正な乾燥状態で運転を停止すること
ができるという効果のある手乾燥装置を提供できる。
【0049】また、使用者の判断のみに依存せず強制的
に停止することにより、手の乾かし過ぎを防止できると
ともに、吹き出し口の下方から手を引き出した後の無駄
な温風の吹き出しがなくなり、運転終了時の30℃以上
の温風を有効に利用することができるという効果のある
手乾燥装置を提供できる。
【0050】また、送風装置の風量減少により、送風温
度の低下による寒さを和らげるとともに、使用者は差し
出した手がほぼ乾燥したことを皮膚感覚的に知ることが
できるという効果のある手乾燥装置を提供できる。
【0051】また、発熱量を保ちながら風量を減少させ
ることにより送風温度を上昇させ、温受容器のダイナミ
ックレスポンスによる血管拡張を引き起こし、手の皮膚
血流量の増加により手に残った水気を素早く蒸発させる
という効果のある手乾燥装置を提供できる。
【0052】また、冬期、温風により手が熱くなった状
態で運転を終了すると、体温調節機能の働きにより全身
的な血管拡張を起こし、身体が寒くなる場合があるた
め、送風装置を停止させる直前に再び瞬間的に風量を増
加させることにより、手の皮膚表面温度が急激に下降、
この温度変化が冷受容器のダイナミックレスポンスによ
る血管収縮を引き起こし、身体からの放熱量を少なくし
運転終了後も寒さを感じないようにするという効果のあ
る手乾燥装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のフローチャート
【図2】同実施例1〜5の手乾燥装置の断面図
【図3】同構成ブロック図
【図4】同実施例1の運転タイムチャート
【図5】同実施例2のフローチャート
【図6】同実施例3のフローチャート
【図7】同運転タイムチャート
【図8】同他の実施例のフローチャート
【図9】同実施例4のフローチャート
【図10】同他の実施例のフローチャート
【図11】同運転タイムチャート
【図12】同ダイナミックレスポンスの説明図
【図13】同他の実施例の運転パターンを示す図
【図14】同実施例5のフローチャート
【図15】従来の手乾燥装置の断面図
【図16】同手乾燥装置の運転タイムチャート
【符号の説明】
1 本体 2 温風発生手段 2a 送風装置 2b 発熱体 3 制御手段 4 手検知手段 5 乾燥検知手段 6 吹き出し口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体に内蔵された送風装置および発熱体
    からなる温風発生手段と、この温風発生手段からの温風
    を送出する吹き出し口と、この吹き出し口の下に差し出
    された手を検知する手検知手段と、手の乾燥状態を検知
    する乾燥検知手段と、前記送風装置および発熱体を運転
    制御する制御手段を有し、この制御手段は前記手検知手
    段からの検知信号により前記温風発生手段の運転を開始
    するとともに、前記乾燥検知手段からの信号により手が
    ほぼ乾燥したと判断したとき、前記発熱体への通電を停
    止し、前記手検知手段が手を検知しなくなったとき、前
    記送風装置の運転を停止してなる手乾燥装置。
  2. 【請求項2】 本体に内蔵された送風装置および発熱体
    からなる温風発生手段と、この温風発生手段からの温風
    を送出する吹き出し口と、この吹き出し口の下に差し出
    された手を検知する手検知手段と、手の乾燥状態を検知
    する乾燥検知手段と、前記送風装置および発熱体を運転
    制御する制御手段を有し、この制御手段は前記手検知手
    段からの検知信号により前記温風発生手段の運転を開始
    するとともに、前記乾燥検知手段からの信号により手が
    ほぼ乾燥したと判断したとき、前記発熱体への通電を停
    止し、所定時間後に前記送風装置の運転を停止してなる
    手乾燥装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は乾燥検知手段からの信号によ
    り手がほぼ乾燥したと判断したとき、発熱体への通電を
    停止すると同時または通電停止以後に、送風装置の風量
    を減少してなる請求項1または請求項2記載の手乾燥装
    置。
  4. 【請求項4】 本体に内蔵された送風装置および発熱体
    からなる温風発生手段と、この温風発生手段からの温風
    を送出する吹き出し口と、この吹き出し口の下に差し出
    された手を検知する手検知手段と、手の乾燥状態を検知
    する乾燥検知手段と、前記送風装置および発熱体を運転
    制御する制御手段を有し、この制御手段は前記手検知手
    段からの検知信号により前記温風発生手段の運転を開始
    するとともに、前記乾燥検知手段からの信号により手が
    ほぼ乾燥したと判断したとき、前記発熱体への通電を継
    続しつつ前記送風装置の風量を減少し、微少時間後また
    は同時に前記発熱体の発熱量を減少または通電を停止
    し、前記発熱体の通電停止後に前記送風装置の運転を停
    止してなる手乾燥装置。
  5. 【請求項5】 制御手段は送風装置を停止させる直前に
    瞬間的に風量を増加してなる請求項4記載の手乾燥装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002034851A (ja) * 2000-07-31 2002-02-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 手乾燥装置

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