JPH1128776A - 気泡構造を有する緩衝材用シート - Google Patents

気泡構造を有する緩衝材用シート

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JPH1128776A
JPH1128776A JP18395097A JP18395097A JPH1128776A JP H1128776 A JPH1128776 A JP H1128776A JP 18395097 A JP18395097 A JP 18395097A JP 18395097 A JP18395097 A JP 18395097A JP H1128776 A JPH1128776 A JP H1128776A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基材シートにラミネートする生分解性樹脂の強
度を上げ、厚さを薄くしても気泡構造緩衝材として充分
な強度を有し、よって材料コストを下げることのできる
緩衝材用シートを提供する。 【解決手段】生分解性脂肪族ポリエステル系樹脂100 重
量部に、表面処理された充填剤を10〜150 重量部添加し
た材料とセルロース系の基材シートとがラミネートされ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性脂肪族ポ
リエステル系樹脂(以下、単に生分解性樹脂という)あ
るいはこれにポリカプロラクトンや乳酸系樹脂をブレン
ドし、これに各種の表面処理された充填剤を添加した柔
軟性、可撓性を有する材料と、紙、不織布又はセロハン
等をラミネートしたシートに係り、この適当な幅に裁断
されたシートを筒状に熱シールした後、エアーを吹き込
みながら適当長さにこの筒状物を長さ方向に対して直角
に熱シールして俵状に連なった気泡構造を有する緩衝材
(以下、気泡構造緩衝材という)を得るためのシートに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記気泡構造緩衝材の製造に使用
される緩衝材用のシート(以下、単に緩衝材用シートと
いう)は、ポリエチレン−ナイロン−ポリエチレンの3
層構造を有するものが多用されている。しかし、このよ
うな構成からなる気泡構造緩衝材は、使用後の処理、異
種の樹脂がラミネートされた複合物であるため、使用後
の処理、回収が困難であり、焼却処分するしかなく、焼
却時の発熱量が多く焼却炉を傷めるという問題があっ
た。一方、生分解性樹脂単層からなるシートを使用した
場合は、必要な強度を維持するためにはある程度厚くし
なければならず、材料コストが高く、かなり高価なシー
トを使用することになるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの使
用後の処理の問題や高い材料コストの問題を解決するも
のであって、紙、不織布又はセロハン等の基材シートに
ラミネートする生分解性樹脂の強度を上げ、厚さを薄く
しても気泡構造緩衝材として充分な強度を有し、よって
材料コストを下げることのできる緩衝材用シートの提供
を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の緩衝材用シート
は、生分解性樹脂、例えば、生分解性脂肪族ポリエステ
ル単独、又は生分解性脂肪族ポリエステルとポリカプロ
ラクトン及び/又は乳酸系樹脂をブレンドした樹脂100
重量部に、表面処理された充填剤を10〜150 重量部添加
した材料とセルロース系のシートとがラミネートされて
いる。
【0005】前記充填剤は、炭酸カルシウム、水酸化カ
ルシウム、クレー、タルク、水酸化アルミニウム及び水
酸化マグネシウムから選択される少なくとも一種をチタ
ネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤、
アセチレングリコール及びこの誘導体から選択される一
種で表面処理される。また、シリカ、セラミックバルー
ン、ガラスバルーン、ガラスビーズ及び製紙ヘドロ焼却
灰から選択される少なくとも一種をエポキシ系シランカ
ップリング剤で表面処理した充填剤を使用することもで
きる。あるいは、澱粉をアセチレングリコール及び/又
はこの誘導体で表面処理した充填剤を使用することもで
きる。
【0006】ラミネートされるセルロース系の基材シー
トは、生分解性とするためにセルロースのような天然繊
維又はこれに準じるものとされ、紙、不織布又はセロハ
ン等が選択される。基材シートの坪量は、5 g/m2〜50 g
/m2 の範囲とされる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の緩衝材用シートを
詳細に説明する。図1は、本発明の緩衝材用シート1を
示す斜視図であり、セルロース系の基材シート2上に生
分解性樹脂層3が積層されている。生分解性樹脂層3に
は、カップリング剤等により表面処理された充填剤が添
加されており、この緩衝材用シート1を使用して気泡構
造緩衝材を製作する際、熱シール時の樹脂の流動性を抑
制し、封入された空気の漏れを防止する。生分解性樹脂
層3の厚さは、10〜200 μmが好ましく、厚さが10μm
未満ではシール強度が低下し、200 μmを超えると材料
コストが上がり過ぎ好ましくない。従って、生分解性樹
脂層3の厚さは製作する気泡構造緩衝材の用途に合わせ
て上記範囲内で適宜設定される。
【0008】図2、図3は、本発明の緩衝材用シート1
を用いて気泡構造緩衝材を製作する工程を順に示す斜視
図であり、図2において、本発明の緩衝材用シート1
は、所定の幅に裁断され、生分解性樹脂層3を内側とし
て折り曲げた後、シール部4で一次シールして、筒状体
5を得る。その後、図3において、筒状体5の一端から
空気等のガスを吹き込んで膨らませ、長さ方向に一定の
幅でシール部6で二次シールすることにより、俵状部7
が多数連なった気泡構造緩衝材が得られる。このシール
部6にミシン目を入れておけば、適宜所望のサイズで切
り離して使用することができる。
【0009】本発明において使用可能な生分解性樹脂
は、具体的には、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、ドデカン
酸、林檎酸、酒石酸、クエン酸等の多価カルボン酸及び
これらの無水物と、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタ
ンジオール、デカンジオール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン等の多価アルコールとの縮重合物、乳酸の
環状二量体であるラクチドやε−カプロラクトン等の環
状エステルの開環重合物(ポリカプロラクトン)、乳酸
やヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸のようなヒドロキ
シ酸の縮重合物が例示され、これらの1種又は2種以上
の混合物として使用される。
【0010】また、生分解性樹脂は、通常、使用時に光
劣化を起こしてはならず、このため例えば、紫外線吸収
剤、酸化防止剤等を添加してもよく、また、着色のため
に顔料を、あるいは柔軟性を付与するために可塑剤等を
添加してもよい。
【0011】使用される充填剤は、無機充填剤としては
炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、クレー、タルク、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリカ、セ
ラミックバルーン、ガラスバルーン、ガラスビーズ及び
製紙ヘドロ焼却灰等が挙げられ、有機充填剤としては穀
物の澱粉質の粉末が挙げられる。これらの充填剤は、一
種又は二種以上の混合物として使用され、混合すること
によって互いにその特性を補完することができる。
【0012】これらの内、炭酸カルシウムについては、
平均粒径が0.1 〜6 μmであれば重質、軽質又はコロイ
ド質の何れでもよいが、脂肪酸等による表面処理がなさ
れていないほうが好ましい。また、粒径の大小はその比
表面積の差異により成形時の粘度、物性に影響を及ぼす
ため、粒径の小さい炭酸カルシウムの量は、粒径の大き
い炭酸カルシウムの量より少なくする必要がある。な
お、他の水酸化カルシウム、クレー、タルク、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム及びシリカ等の粒径、
表面処理についても炭酸カルシウムと同様である。
【0013】セラミックバルーン、ガラスバルーン及び
ガラスビーズ等は粒径が30μm以下であればよく、これ
らの充填剤は球状をなし、充填による粘度上昇が小さ
い。特に、セラミックバルーン、ガラスバルーンは中空
のため比重が小さく、これらを充填した樹脂はその比重
も小さくなり、コスト的に有利となる。さらに、充填す
るセラミックバルーン、ガラスバルーンが真球であれ
ば、樹脂材料中で方向性を生じず、成形時方向性のない
製品が得られる。
【0014】有機充填剤である澱粉質には、馬鈴薯、薩
摩芋、小麦、コーン、タピオカ及び糠類等の粉末が挙げ
られる。澱粉質は種々の形状を採り、アミロース及びア
ミロペクチンの含量、その重合度も異なり、粒径もさま
ざまであるが、粒径が30μm以下であれば何れの澱粉質
であってもよい。また、澱粉質は滑性を有しているの
で、樹脂とのブレンド物に滑剤を添加せずに、成形時の
滑性を付与することができるため、配合の手間、コスト
面でも有利となる。
【0015】生分解性樹脂に添加する充填剤の添加量
は、生分解性樹脂100 重量部に対して、10〜150 重量部
の範囲で適宜必要とする特性に合わせて添加すればよ
い。充填剤の添加量が10重量部未満では、粘度調整、流
動性等に及ぼす効果が小さく、150 重量部を超えると粘
度が上がり過ぎ、成形性、物性の低下が著しく、実用性
が損なわれる。
【0016】本発明において使用される充填剤には表面
処理が施されるが、この充填剤の表面処理に使用される
カップリング剤は、セラミックバルーン、ガラスバルー
ン、ガラスビーズ、シリカを主成分とする製紙ヘドロ焼
却灰及びシリカに対してはエポキシ系のシランカップリ
ング剤(表1参照)がよい。これら以外の無機充填剤の
表面処理には、チタネート系カップリング剤(表2参
照)、アルミネートカップリング剤(表3参照)あるい
はアセチレングリコール及びこの誘導体(表4参照)が
適当である。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】これら充填剤に対するカップリング剤の処
理方法は、湿式法(加水分解による方法)、乾式法、ミ
キシングロール上でのインテグラルブレンド等、何れの
方法で処理しても差し支えなく、カップリング剤等の添
加量は0.5 〜5 PHR で充分である。添加量が0.5 PHR 未
満ではカップリング剤の効果があまりなく、5 PHR を超
えるとカップリング剤コストが高くつき、低価格化の目
的に反するので好ましくない。
【0022】本発明で使用される生分解性樹脂は、焼却
炉での焼却の際の発熱量がポリエチレンなどの約1/2 で
あるが、充填剤の量を多くして発熱量をさらに少ない1/
3 〜1/4とすることもでき、問題のない焼却処理が可能
である。また、添加する無機充填剤の種類によっては、
PHを8以上のアルカリ性とすることもでき、土壌中での
生分解性樹脂の加水分解を促進し、微生物による分解速
度を速めることができる。この微生物による分解速度は
澱粉質などの添加によりさらに促進される。
【0023】基材シートとして紙又は不織布を用いて生
分解性樹脂とともに押出しラミネートする際、生分解性
樹脂が紙又は不織布の目の間に入って両者の結合が強固
となるように、比較的目の粗い、例えば、坪量5 〜50 g
/m2 の紙又は不織布が好ましい。特には、何ら表面処理
されていない天然セルロース又は再生セルロースである
レーヨンなどの未塗工の紙が好ましい。なお、基材シー
トとしての坪量は、5g/m2未満では薄すぎて補強効果が
弱く、また50 g/m2 を超えると厚くなりすぎて剛性が大
きくなり、空気を入れた場合ふくらみ難くなる。不織布
は、湿式法、乾式法の何れのものでもよいが、繊維は当
然生分解性であることが必要であり、また、乾式法不織
布の場合にはこれに使用されるバインダーも生分解性と
される。一方、基材シートとしてセロハンのようなフィ
ルムを用いて生分解性樹脂とラミネートするときは、セ
ロハンをポリエチレンイミンあるいはイソシアネート等
でアンカーコートすることでラミネート強度を実用上差
し支えないレベルとすることができる。
【0024】充填剤が添加された生分解性樹脂材料とセ
ルロース系の基材シートとは、T−ダイを使用した押出
しラミネートあるいはドライラミネートでラミネートす
ることができる。このようにして得られる本発明の緩衝
材用シートは、生分解性樹脂側を内側として折り曲げら
れ熱シールして筒状体とし、再度熱シールして俵状部が
多数連なった気泡構造緩衝材とされる。添加された充填
剤は、熱シール時、シール部の樹脂の流動性を抑え、融
着を完全にして封入された空気の漏れを防止する。ま
た、基材シート側を外側として熱シールされるのでシー
ルバー(加熱端子)が汚れず、清掃が不要であり、生産
性が向上する。シール法には、熱シール、インパルスシ
ール、超音波シール等が挙げられる。
【0025】
【実施例】本発明の緩衝材用シートについて実施例に基
づき具体的に説明するが、本発明は特にこれらに限定さ
れない。 実施例1:脂肪族ポリエステル;ビオノーレ1001(昭和
高分子社製、商品名、1,4-ブタンジオールとコハク酸の
重合体)100 重量部に、チタネートカップリング剤とし
てテトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)
チタネート1 重量部を添加した平均粒径2 μmの重質炭
酸カルシウム120 重量部、ステアリン酸2 重量部及びア
ルキルベンゼンスルホン酸カルシウム7764(昭島化学工
業社製、商品名)3重量部を120 ℃のミキシングロール
で樹脂を溶融した後、5 分間混練した。これをシート状
として取り出し、140 ℃の型枠中で5 分間加圧して、厚
さ2 mmの生分解性樹脂からなるシート状物を得た。この
シートから試験用サンプルを2号ダンベル(JIS 規定)
で打ち抜き、200 mm/ 分の速度で引張試験等の物性を測
定した。その結果を表5 に示す。
【0026】
【表5】
【0027】シート状物を室温に冷却後粉砕してペレッ
トとした。このペレットをスクリュー径65mmの押出機に
より、シリンダー温度140 〜230 ℃、ダイス温度235 ℃
にて、回収パルプよりなる坪量20g/m2、厚さ50μm、幅
700 mmの古紙とラミネートして生分解性樹脂層40μm、
総厚70μmの緩衝材用シートを得た。
【0028】実施例2:脂肪族ポリエステル;ビオノー
レ1001(前出)100 重量部に、アセチレングリコールの
酸化エチレン付加体;サーフィノール440 (日信化学工
業社製、商品名)2 重量部を添加したコーンスターチY
(日本食品加工製、商品名)100 重量部を120 ℃のミキ
シングロールで樹脂を溶融した後、5 分間混練した。こ
れをシート状として取り出し、以下、実施例1と同様に
して試験用サンプルを作製して同様の測定を行い、その
結果を表5 に示した。
【0029】作製した上記シート状物を室温に冷却後粉
砕してペレットとした。このペレットを用い、実施例1
と同様にして、回収パルプよりなる坪量12g/m2、厚さ30
μm、幅700 mmの古紙とラミネートして生分解性樹脂層
40μm、総厚50μmの緩衝材用シートを得た。
【0030】実施例3:脂肪族ポリエステル;ビオノー
レ3010(昭和高分子社製、商品名、1,4-ブタンジオール
と、コハク酸及びアジピン酸との共重合体)100 重量部
に、高分子シランカップリング剤;MAC2101 (日本ユニ
カー社製、商品名)1重量部を添加したガラスバルー
ン;X-39(旭硝子社製、商品名)60重量部、ステアリン
酸2 重量部、アルキルベンゼンスルフォン酸カルシウム
7764(前出)3 重量部を100 ℃のミキシングロールで樹
脂を溶融した後、5 分間混練した。これをシート状とし
て取り出し、以下、実施例1と同様にして試験用サンプ
ルを作製して同様の測定を行い、その結果を表5 に示し
た。
【0031】作製した上記シート状物を室温に冷却後粉
砕してペレットとした。このペレットを用い、実施例1
と同様にして、回収パルプよりなる坪量12g/m2、厚さ30
μm、幅700 mmの古紙とラミネートして生分解性樹脂層
110 μm、総厚120 μmの緩衝材用シートを得た。
【0032】実施例4:脂肪族ポリエステル;ビオノー
レ1001(前出)85重量部に、ポリカプロラクトンH7(ダ
イセル化学社製、商品名)15重量部、アセチレングリコ
ールの酸化エチレン付加体;サーフィノール440 (前
出)1 重量部を添加した平均粒径2 μmの重質炭酸カル
シウム120 重量部、ステアリン酸2 重量部及びアルキル
ベンゼンスルフォン酸カルシウム7764(前出)3 重量部
を120 ℃のミキシングロールで樹脂を溶融した後、5 分
間混練した。これをシート状として取り出し、以下、実
施例1と同様にして試験用サンプルを作製して同様の測
定を行い、その結果を表5 に示した。
【0033】作製した上記シート状物を室温に冷却後粉
砕してペレットとした。このペレットを用い、実施例1
と同様にして、表面をイソシアネート処理して乾燥した
坪量30g/m2、厚さ20μm、幅700 mmのセロハンとラミネ
ートして生分解性樹脂層40μm、総厚60μmの緩衝材用
シートを得た。
【0034】実施例5:脂肪族ポリエステル;ビオノー
レ1001(前出)85重量部に、ポリカプロラクトンH7(前
出)10重量部、乳酸系樹脂1012(島津製作所社製、商品
名)5 重量部、アセチレングリコールの酸化エチレン付
加体;サーフィノール440 (前出)1 重量部を添加した
平均粒径2 μmの重質炭酸カルシウム120 重量部、ステ
アリン酸2 重量部及びアルキルベンゼンスルフォン酸カ
ルシウム7764(前出)3 重量部を120 ℃のミキシングロ
ールで樹脂を溶融した後、5 分間混練した。これをシー
ト状として取り出し、以下、実施例1と同様にして試験
用サンプルを作製して同様の測定を行い、その結果を表
5 に示した。
【0035】作製した上記シート状物を室温に冷却後粉
砕してペレットとした。このペレットを用い、実施例1
と同様にして、表面をイソシアネート処理して乾燥した
坪量30g/m2、厚さ20μm、幅700 mmのセロハンとラミネ
ートして生分解性樹脂層40μm、総厚60μmの緩衝材用
シートを得た。
【0036】このようにして製作した実施例1〜5の緩
衝材用シートを20cm角に切り取り、腐葉土中に埋設し、
これを33℃×75%RHの恒温室中で3 ヶ月間放置したとこ
ろ、若干量の紙の繊維分、セロハンが残っていたが、大
半は分解していた。
【0037】
【発明の効果】上記したように本発明の緩衝材用シート
は、生分解性樹脂層に多量の充填剤を混入しても、表面
処理した充填剤を使用しているため物性の低下が抑えら
れ、加えて、生分解性樹脂が紙、不織布等の目の間に入
って両者の結合が強固となっているため、生分解性樹脂
層が薄くても十分な強度を有している。従って、紙、不
織布、セロハン等の基材シート及び生分解性樹脂層の厚
さは、必要最小限の厚さレベルでよいため、土中に埋設
したときの分解速度が速く、さらに、アルカリ性の充填
剤を添加すると土壌中での加水分解を促進し、微生物に
よる分解がより速くなる。また、澱粉質の充填剤の添加
によっても微生物による分解をより促進する。また、焼
却時の発熱量も通常の生分解性樹脂の1/2 程度と少な
く、焼却炉を傷めることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緩衝材用シートを示す斜視図である。
【図2】本発明の緩衝材用シートを用いて気泡構造緩衝
材を製作する1工程を示す斜視図である。
【図3】気泡構造緩衝材を製作する図2に続く工程を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・緩衝材用シート、 2・・・・・・基材シート、 3・・・・・・生分解性樹脂層、 4・・・・・・シール部、 5・・・・・・筒状体、 6・・・・・・シール部、 7・・・・・・俵状部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 権田 貴司 埼玉県大宮市吉野町1丁目406番地1 信 越ポリマー株式会社東京工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生分解性脂肪族ポリエステル系樹脂100 重
    量部に、表面処理された充填剤を10〜150 重量部添加し
    た材料とセルロース系の基材シートとをラミネートして
    なることを特徴とする気泡構造を有する緩衝材用シー
    ト。
  2. 【請求項2】前記充填剤が、炭酸カルシウム、水酸化カ
    ルシウム、クレー、タルク、水酸化アルミニウム及び水
    酸化マグネシウムから選択される少なくとも一種をチタ
    ネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤、
    アセチレングリコール及びこの誘導体から選択される一
    種で表面処理してなる請求項1に記載の緩衝材用シー
    ト。
  3. 【請求項3】前記充填剤が、シリカ、セラミックバルー
    ン、ガラスバルーン、ガラスビーズ及び製紙ヘドロ焼却
    灰から選択される少なくとも一種をエポキシ系シランカ
    ップリング剤で表面処理してなる請求項1に記載の緩衝
    材用シート。
  4. 【請求項4】前記充填剤が、澱粉をアセチレングリコー
    ル及び/又はこの誘導体で表面処理してなる請求項1に
    記載の緩衝材用シート。
  5. 【請求項5】前記セルロース系の基材シートが、紙、不
    織布又はセロハンである請求項1に記載の緩衝材用シー
    ト。
  6. 【請求項6】前記セルロース系の基材シートの坪量が、
    5 g/m2〜50 g/m2 の範囲にある請求項1に記載の緩衝材
    用シート。
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