JPH11282963A - 文字認識装置及び文字認識プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さなフォントで入力したい場合でも文字を
つぶさず容易に入力ができる文字認識装置及び文字認識
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体を提供すること。 【解決手段】 入力したい位置に入力したいフォントの
大きさで文字枠を入力する（Ｓ１０）と、そのサイズが
所定値以下であるかを認識する（Ｓ１２）。所定値以下
の場合（Ｓ１２：Ｙ）は、文字入力のための仮文字枠を
一時的に表示し（Ｓ１４）、ペン入力（Ｓ１８）と文字
認識処理（Ｓ２０）が行われる。その後、一時的に設定
された仮文字枠を消去し（Ｓ２４）、初めに入力した文
字枠に文字が挿入、表示され（Ｓ２８）、該文字枠の消
去が行われる（Ｓ３０）。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ペン等の文字入力
手段を用いて手書きで文字を入力することにより、その
文字を認識すると共に表示することができるようにし
た、文字認識装置及び文字認識プログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、タブレット等の座標入力装置及び
ペン等のポインティングデバイスとを用いて文字を手書
きで入力すると文字の筆跡を表す筆記パターンデータが
入力され、その筆記パターンデータが文字認識され、認
識された文字のフォントが表示部に表示される文字認識
装置においては、予め固定された文字枠に文字が手書き
入力され、認識されると、決まったフォントの大きさ
で、編集領域で編集又は表示されるようになっていた。
また、入力したい位置に入力したいフォントの大きさで
文字が入力され、認識されると、入力された位置に入力
された大きさで編集又は表示されるようになる技術もあ
った。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな文字認識装置において、小さなフォントで入力した
い場合に小さくペンで書くと、文字がつぶれてしまい、
うまく文字認識ができないという問題点があった。

【０００４】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、小さなフォントでも文字をつぶ
さないで入力・表示・認識されるように、文字枠サイズ
を認識し、前記文字枠サイズよりも大きなサイズを有す
る仮文字枠を一時的に設定することができる文字認識装
置及び文字認識プログラムを記録したコンピュータ読み
取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項１に記載の文字認識装置は、手書き
で文字を入力する入力手段と、前記入力手段によって入
力された文字を認識して対応する文字コードに変換する
文字認識手段と、前記文字認識手段により認識された文
字コードに対応する文字を所定の大きさの表示エリアに
表示する表示手段とを備えた文字認識装置を対象とし
て、特に、前記表示エリア上での文字入力位置及び文字
サイズを示す文字枠が指定されたときに該文字枠のサイ
ズ及び位置を認識する文字枠サイズ認識手段と、前記文
字枠サイズが所定値よりも小さいときに、文字入力のた
めの仮文字枠を一時的に設定し、該仮文字枠に手書き入
力された文字が文字認識され、前記指定された文字枠位
置に認識された文字が挿入される仮文字枠設定手段とを
備えている。

【０００６】従って、請求項１に記載の文字認識装置に
おいては、前記文字枠サイズ認識手段によって、入力さ
れた文字枠のサイズを認識し、前記仮文字枠設定手段に
よって、前記文字枠サイズが所定値よりも小さい場合
に、文字入力のための仮文字枠を一時的に設定して文字
認識が行われる。

【０００７】また、請求項２に記載の文字認識プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
前記表示エリア上での文字入力位置及び文字サイズを示
す文字枠が指定されたときに該文字枠のサイズ及び位置
を認識する文字枠サイズ認識プログラムと、前記認識さ
れた文字枠サイズが所定値よりも小さいときに、前記文
字枠サイズよりも大きなサイズを有する文字入力のため
の仮文字枠を一時的に設定し、該仮文字枠に手書き入力
された文字を文字認識し、前記入力手段によって入力さ
れた文字枠位置に認識した文字が挿入されるようにした
仮文字枠設定プログラムとを格納している。

【０００８】従って、請求項２に記載の文字認識プログ
ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に
よれば、前記表示エリア上での文字入力位置及び文字サ
イズを示す文字枠が指定されたときに該文字枠のサイズ
及び位置を認識する文字枠サイズ認識プログラムと、前
記認識された文字枠サイズが所定値よりも小さいとき
に、前記文字枠サイズよりも大きなサイズを有する文字
入力のための仮文字枠を一時的に設定し、該仮文字枠に
手書き入力された文字を文字認識し、前記入力手段によ
って入力された文字枠位置に認識した文字が挿入される
ようにした仮文字枠設定プログラムとを、フロッピーデ
ィスクやＣＤ−ＲＯＭ等の様々な媒体の中から文字認識
装置に適した記録媒体に格納することができる。そし
て、この記録媒体を用いてプログラムを実行することに
より、前記入力手段によって入力された文字枠のサイズ
を認識し、前記文字枠が所定値より小さい場合には、一
時的に仮文字枠を設定することができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の文字認識装置を具
体化した実施の形態について図面を参照して説明する。
図１は、文字認識装置の概略的構成を示すブロック図で
ある。装置全体を制御するための中央処理装置（以下Ｃ
ＰＵと称す）１０には、入力装置２０、表示装置３０、
ＲＯＭ４０、及びＲＡＭ６０が接続されている。入力装
置２０は、ペンで文字や編集コマンド等を入力するため
のタブレット、及びそれに付随したキーボードから構成
される。表示装置３０は、ペンによる手書き入力の文字
画像データを表示すると共に、文字認識された結果の文
字を表示するための液晶表示装置（ＬＣＤ）である。
尚、入力装置２０と表示装置３０とは、通常は、一体型
となった液晶タブレットとして構成されているものであ
る。ＲＯＭ４０は、ＣＰＵ１０に接続され、装置を制御
するためのプログラム及びデータが記憶されており、ペ
ンによって手書き入力された筆記パターンデータを認識
し文字コードに変換するための文字認識プログラム４２
と、認識された文字のフォントが所定サイズで表示さ
れ、表示された文字の変更等の編集を行うための編集プ
ログラム４４と、文字枠サイズ、及びそれが所定値以下
か否かを判別するための文字枠サイズ認識プログラム４
６と、文字枠サイズが所定値以下の場合に一時的に仮文
字枠を設定するための仮文字枠設定処理プログラム４８
と、文字認識のための文字認識用辞書データ５０とを記
憶している。ここで、辞書データとしては、文字の形状
パターンを示す形状パターンデータが文字コードと共に
文字や記号ごとに記憶されたものであり、文字認識プロ
グラムは、前記筆記パターンと形状パターンデータとの
一致度を演算し、一致すると判断した文字や記号の文字
コードを出力するものである。この出力された文字コー
ドと文字枠サイズとに基づいて、文字枠のサイズと略等
しいサイズのフォントパターンデータがキャラクタジェ
ネレータから導出されて表示される。ＲＡＭ６０はＣＰ
Ｕ１０に接続され、ペンによって手書き入力された筆記
パターンデータを記憶するための入力画像データエリア
６２と、認識された文字コードを記憶するための編集エ
リア６４と、文字枠のサイズやプログラム実行中のポイ
ンタ情報及びカウンタ情報等を記憶するためのワークエ
リア６６とから構成されている。尚、入力装置２０には
本発明の入力手段に、表示装置３０は表示手段に、文字
認識プログラム４２、入力画像データエリア６２、及び
ワークエリア６６は文字認識手段に、編集プログラム４
４及び編集エリア６４は編集記憶手段に、文字枠サイズ
認識プログラム４６は文字枠サイズ認識手段に、仮文字
枠設定処理プログラム４８は仮文字枠設定手段にそれぞ
れ相当している。

【００１０】次に、以上のように構成された文字認識装
置の文字認識プログラム４２によって実現される文字認
識処理の流れについて、図２のフローチャートを参照し
て説明する。まず、入力したい位置に入力したいフォン
トの大きさで文字枠Ｐを手書き入力する（ステップ１
０：以下Ｓ１０とする）と、その文字枠のサイズを決定
し、それが所定値以下か否かを認識する（Ｓ１２）。
尚、文字枠としては、図３に示すような四角形にのみ限
定されるものではなく、大きさを示すものであれば任意
の形状でよい。所定値以下の場合（Ｓ１２：Ｙ）は、文
字枠内で手書き入力すると筆記パターンの特定ができな
くなるため、文字入力のための仮文字枠Ｋを一時的に設
定し（Ｓ１４）、所定値以下でない場合（Ｓ１２：Ｎ）
は、ＣＰＵのレジスタにあるフラグビットをＯＮにする
（Ｓ１６）。ここで、仮文字枠は、前記所定値が示す文
字枠のサイズよりも大きく、オペレータが余裕をもって
筆記できるサイズに予め設定されている。そして、ペン
入力が行われ（Ｓ１８）、文字認識処理が開始される
（Ｓ２０）。その後、フラグビットがＯＮになっている
か否かを判別し（Ｓ２２）、ＯＮになっていなかった場
合（Ｓ２２：Ｎ）は、一時的に設定された仮文字枠を消
去し（Ｓ２４）、ＯＮになっていた場合（Ｓ２２：Ｙ）
は、そのフラグビットをＯＦＦにする（Ｓ２６）。そし
て、初めに入力した文字枠に対応した大きさで認識され
た文字が文字枠に挿入、表示される（Ｓ２８）。それか
ら、その文字枠の消去が行われる（Ｓ３０）。尚、この
文字枠は、既に認識され、表示された文字上に設定され
たときは、その文字を上書きするモードとなり、文字の
間に挿入するコマンドと共に設定されたときは、文字枠
に筆記され認識された文字が挿入される挿入モードに設
定される。また、文章を入力する際に、文字位置にオペ
レータが指定したサイズの文字枠を自動表示するように
してもよい。この場合は、ペンで文字枠を記入する必要
がなく、効果的に文章の入力作成ができる。ここで、Ｓ
１２の処理が本発明の文字枠サイズ認識手段若しくは文
字枠サイズ認識プログラムとして機能し、Ｓ１４〜Ｓ３
０の処理が仮文字枠設定手段若しくは仮文字枠設定処理
プログラムとして機能する。

【００１１】さらに図３〜図７を参照して具体的な入力
例を挙げて説明を行う。図３〜図７は、入力装置２０と
表示装置３０とが一体型となった液晶タブレットであ
る。ここでは、表示装置上で文字位置にフォントが８ポ
イントの大きさの「Ｂ」を入力することにする。尚、前
記所定値は１０ポイントとしておく。まず、図３に示す
ように、入力したい位置に、入力したいフォントの大き
さで文字枠Ｐを囲む（Ｓ１０）。すると、文字枠サイズ
認識手段により前記文字枠の大きさが前記所定値以下で
あるか否かを判別する（Ｓ１２）。この場合は所定値以
下である（Ｓ１２：Ｙ）から、図４に示すように、入力
のための仮文字枠Ｋが、文字枠に関連づけられて、一時
的に近くに設定表示される（Ｓ１４）。そうすると、そ
の仮文字枠内でペン入力が行われ（Ｓ１８）、文字認識
処理が開始される（Ｓ２０）。図５は、「Ｂ」がペン入
力された様子が表されている。尚、文字認識の方法は、
すでに周知となっているものであり、文字のイメージデ
ータと、文字認識用辞書データ中の文字パターンデータ
との比較演算を行うことにより認識文字コードを決定す
るものである。その後、所定値以上の文字枠が持つフラ
グビットがＯＮになっているかを判別し（Ｓ２２）、こ
の場合はＯＮになっていないために（Ｓ２２：Ｎ）、図
６に示したように、一時的に設定された仮文字枠が消去
され（Ｓ２４）、初めに入力した文字枠に文字が挿入・
表示される（Ｓ２８）。このとき、文字枠サイズのデー
タと、文字認識した文字の文字コードとに基づいて、前
記文字枠と略同じ大きさのサイズのフォントが表示され
る。そして、前記文字枠は消去される（Ｓ３０）。図７
は、前記文字枠が消去され、「Ｂ」が小さいフォントで
ありながらも正しく認識された様子が表されている。こ
のように、小さなフォントの文字は、入力するための仮
文字枠を一時的に設定されるので、どんな小さなフォン
トであろうと容易に入力・表示・認識を行うことができ
る。これは、文字認識を文字のパターンのみの識別を先
に行い、その後に文字サイズを調節するようにしている
からである。

【００１２】尚、本発明は以上詳述した実施の形態に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲にお
いて、種々の変更を加えることができる。例えば、本実
施例では文字枠を必ず入力するようにしたが、使用者が
書きにくいと思われる小さな文字を書くときのみ、文字
枠を入力してもよい。また、前記実施の形態において
は、文字認識プログラムがＲＯＭ４０に予め格納された
ものであるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。例えば、文字認識プログラムをフロッピーディスク
やＣＤ−ＲＯＭ等の記録媒体に格納したものを読み取り
装置により読み取ることにより動作させることもでき
る。また、有線もしくは無線回線を使用して外部情報処
理装置からプログラムを読み込んで動作させることもで
きる。この場合、前記フロッピーディスクやＣＤ−ＲＯ
Ｍ、あるいは、外部情報処理装置の当該プログラムを格
納したメモリが本発明の記録媒体を構成することとな
る。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の請求項１に記載の文字認識装置は、表示エリア
上での文字入力位置及び文字サイズを示す文字枠が指定
されたときに該文字枠のサイズ及び位置を認識する文字
枠サイズ認識手段と、前記認識された文字枠サイズが所
定値よりも小さいときに、前記文字枠サイズよりも大き
なサイズを有する文字入力のための仮文字枠を一時的に
設定し、該仮文字枠に手書き入力された文字が文字認識
され、前記指定された文字枠に認識された文字が挿入さ
れるようにした仮文字枠設定手段とを備えているので、
小さなフォントで入力したい場合にも、文字をつぶさな
いで容易に入力・表示・認識を行うことができる。ま
た、請求項２に記載の文字認識プログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、表示エリ
ア上での文字入力位置及び文字サイズを示す文字枠が指
定されたときに該文字枠のサイズ及び位置を認識する文
字枠サイズ認識プログラムと、前記認識された文字枠サ
イズが所定値よりも小さいときに、前記文字枠サイズよ
りも大きなサイズを有する文字入力ための仮文字枠を一
時的に設定し、該仮文字枠に手書き入力された文字が文
字認識され、前記指定された文字枠に認識された文字が
挿入されるようにした仮文字枠設定処理プログラムとを
格納している。そして、この記録媒体を用いてプログラ
ムを実行することにより、小さなフォントで文字を入力
する際にも、文字をつぶさないで容易に入力・表示・認
識を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態の文字認識装置の概略的構成
を示すブロック図である。

【図２】文字認識装置の処理を示すフローチャートであ
る。

【図３】表示装置の表示例を示す図である。

【図４】表示装置の表示例を示す図である。

【図５】表示装置の表示例を示す図である。

【図６】表示装置の表示例を示す図である。

【図７】表示装置の表示例を示す図である。

【符号の説明】

１０ 中央処理装置（ＣＰＵ） ２０ 入力装置 ３０ 表示装置 ４０ ＲＯＭ ４２ 文字認識プログラム ４４ 編集プログラム ４６ 文字枠サイズ認識プログラム ４８ 仮文字枠設定処理プログラム ５０ 文字認識用辞書データ ６０ ＲＡＭ ６２ 入力画像データエリア ６４ 編集エリア ６６ ワークエリア

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 手書きで文字を入力する入力手段と、前
   記入力手段によって入力された文字を認識して対応する
   文字コードに変換する文字認識手段と、前記文字認識手
   段により認識された文字の文字コードに対応する文字を
   所定の大きさの表示エリアに表示する表示手段とを備え
   た文字認識装置において、 前記表示エリア上での文字入力位置及び文字サイズを示
   す文字枠が指定されたときに該文字枠のサイズ及び位置
   を認識する文字枠サイズ認識手段と、 前記認識された文字枠サイズが所定値よりも小さいとき
   に、前記文字枠サイズよりも大きなサイズを有する文字
   入力のための仮文字枠を一時的に設定し、該仮文字枠に
   手書き入力された文字が文字認識され、前記指定された
   文字枠に認識された文字が挿入されるようにした仮文字
   枠設定手段と、を備えたことを特徴とする文字認識装
   置。
2. 【請求項２】 手書きで文字を入力する入力手段により
   入力された文字を認識して対応する文字コードに変換
   し、前記認識された文字の文字コードに対応する文字を
   所定の大きさの表示エリアに表示するための文字認識プ
   ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
   体であって、 前記表示エリア上での文字入力位置及び文字サイズを示
   す文字枠が指定されたときに該文字枠のサイズ及び位置
   を認識する文字枠サイズ認識プログラムと、 前記認識された文字枠サイズが所定値よりも小さいとき
   に、前記文字枠サイズよりも大きなサイズを有する文字
   入力ための仮文字枠を一時的に設定し、該仮文字枠に手
   書き入力された文字が文字認識され、前記指定された文
   字枠に認識された文字が挿入されるようにした仮文字枠
   設定処理プログラムと、を備えたことを特徴とする文字
   認識プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
   記録媒体。