JPH11281585A - 検査方法及び装置 - Google Patents

検査方法及び装置

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JPH11281585A
JPH11281585A JP10096941A JP9694198A JPH11281585A JP H11281585 A JPH11281585 A JP H11281585A JP 10096941 A JP10096941 A JP 10096941A JP 9694198 A JP9694198 A JP 9694198A JP H11281585 A JPH11281585 A JP H11281585A
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signal
substrate
illumination
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JP10096941A
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Takumi Tanaka
巧 田中
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Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターン形状部からの輝度信号レベルが充分
な振幅を有して一定となる状態で基板の表面状態を検査
することにより、安定した基準で欠陥を正確に検出する
こと 【解決手段】 制御装置6内で、検査対象基板Wの画像
信号の複数の検査領域について信号品質パラメータ検出
処理を行う。少なくとも1つの検査領域について得られ
た信号品質パラメータのうちの空間周波数成分が規定値
の範囲内であれば、このような検査領域は正常な部分と
判断し、この検査領域で得た信号品質パラメータのうち
の平均輝度に基づいて照明装置2の制御を行う。各検査
領域について得た空間周波数成分のいずれもが規定値よ
りも小さいと判断された場合、これらの検査領域はすべ
て異常な部分と判断し、照明装置2は当初設定値に維持
される。最後に、制御装置6内で、検査対象基板Wの画
像と標準基板Wの画像の両画像を比較して欠陥部分を検
出し、適当な画像処理を施した後に制御装置6のディス
プレイ上にこれを表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、シリコンウェハ
や液晶ガラス基板等の各種基板の製造過程において、こ
れら基板の表面状態を検査するための検査装置及び方法
に関するものであり、さらに詳しくは、リソグラフィー
工程での露光・現像後の基板上のレジストパターン等を
検査対象基板全面について2次元平面信号として検出
し、その表面に生じている欠陥等を検査する装置及び方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、半導体ウェハ等の基板表面上
に形成されるパターン構造を検査対象基板全面について
行う検査は、主に目視による官能検査で行われている。
このような官能検査は、検査の均一性・安定性の面で充
分なものとは言えない。今後さらにパターンの微細化が
進む半導体の分野では、上記のような検査の自動化が切
望されている状況にある。
【0003】従来存在する自動検査装置では、検査対象
ウェハの全面に照明光を照射して検査対象ウェハ表面上
の繰り返しパターンからの回折光や正反射光を検出す
る。そして、検査対象ウェハ全面からの回折光や正反射
光に基づいて、検査対象ウェハの表面上に形成されたレ
ジストパターンの形状の欠陥や、露光機のデフォーカス
が原因で発生するショット単位の露光むら、露光不良、
またレジスト塗布工程で発生するレジストの塗りむら等
の欠陥を検出する。欠陥の判定に際しては、予め用意し
ておいた良品ウェハのパターン形状から検出される回折
光や正反射光の光量に対して、異常があるパターン形状
から検出される回折光や正反射光の光量を比較すること
により欠陥を検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の自動検
査装置では、良品ウェハと検査対象ウェハと比較するこ
ととしているので、検査対象ウェハ上に形成されている
膜の厚さが全体的に良品ウェハの値から多少ずれた場合
等においては、検査対象ウェハからの回折光や全反射光
の光量が変化してしまい、欠陥のない検査対象ウェハが
あたかも欠陥のあるウェハであるかのように誤検出され
たり、その逆が生じてしまう可能性がある。
【0005】この点について具体的に説明する。検査対
象ウェハの表面パターンは、光透過性のレジストで形成
されており、その膜厚は約1μm前後と非常に薄い。当
然のことながら、レジスト塗布工程において膜厚は目標
値に制御管理されているが、同ーロット内またはロット
間での膜厚変動は避けがたいのが現状である。このよう
な膜厚変動によって、例えば正反射光を検査に使用して
いる場合、検査対象の表面パターンからの反射光とレジ
スト膜を透過した表面パターンの下地からの反射光との
間で干渉が発生して、欠陥のない検査対象ウェハであっ
てもこれから検出される光量に対応する平均信号レベル
が検査対象ウェハごとに変動してしまう。また、回折光
を検査に使用している場合には、回折光の回折効率が検
査パターンの膜厚の違いで変化する特性を持っているた
め、同様に検出される平均信号レベルが変動してしま
う。
【0006】ここで、例えば広範囲に亘る露光不良部分
が存在する場合(ウェハ面の輝度が低い)、輝度の低下
によってウェハ全面の平均信号レベルも低下して検出さ
れる。この場合、ウェハ全面からの回折光又は正反射光
を受光するCCDカメラの感度を調節して平均信号レベ
ルの差を補償しようとすると、露光不良部分等の欠陥を
正常な部分と誤検出してしまう可能性がある。つまり、
各検査対象ウェハで平均信号レベルが一定になるように
CCDカメラのゲインを制御すると、過制御になってし
まい、良品ウェハの正常なパターン形状部からの信号レ
ベルが検査に適したレベルより大きくなってしまい、最
悪の場合は信号レベルの飽和を招くということが考えら
れる。この結果、正確な検査ができなくなったり、欠陥
を見逃したり等の不安定な検査結果を引き起こすことと
なる。
【0007】そこで、本発明は、基板のプロセス条件の
多少の変動に拘わらずパターン形状部からの信号レベル
が充分な振幅を有して一定となる状態で基板の表面状態
を検査することで、安定した基準で欠陥を正確に検出す
ることができる検査装置及び方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の検査方法は、検査対象(W)表面の検査領
域(11)の表面状態を検出する工程(S25)と、前
記表面状態を検出して得られた検出信号の特性が所定の
信号特性を満たしているか否かを判断する工程(S2
6)と、前記検出信号が前記所定の信号特性を満たして
いる場合に、前記検出信号に基づいて前記検査領域に存
在する欠陥の有無を検出する工程(S28)とを備え
る。
【0009】また、好ましい態様では、前記判断する工
程(S25、S26)が、前記検出信号からその光量を
表すパラメータを読み取る工程(S25)をさらに含む
ことを特徴とする。
【0010】また、本発明の別の態様の検査方法は、検
査対象(W)表面を照明し当該検査対象表面で発生する
反射光に基づいて当該検査対象表面の欠陥を検出する検
査方法であって、前記検査対象表面で発生する反射光を
受光する(S24)工程と、前記反射光を解析する工程
(S24、S25)と、前記反射光に前記検査対象表面
の表面状態を表す特定のパラメータが含まれているか否
かを判断する工程(S25、S26)とを備える。
【0011】また、好ましい態様では、前記特定のパラ
メータが、前記検査対象表面に形成された周期的パター
ンの空間周波数成分であることを特徴とする。
【0012】また、本発明の検査装置は、検査対象
(W)表面の検査領域(11)の表面状態を検出し、検
出信号を出力する信号検出装置(62b)と、前記検出
信号の特性が所定の信号特性を満たしているか否かを判
断する判断装置(61)と、前記検出信号が前記所定の
信号特性を満たしている場合に、前記検出信号に基づい
て前記検査領域に存在する欠陥の有無を検出する欠陥検
出装置(61)とを備える。
【0013】また、本発明の別の態様の検査装置は、検
査対象(W)表面に照明光を照射する照明装置(2)
と、前記検査対象表面の第1の検査領域(12a)で生
じた反射光を受光し、第1の検出信号を出力する受光装
置(4、45)と、前記第1の検出信号が所定の条件を
満たしているか否かを判断する判断装置(61、62)
と、前記第1の検出信号に基づいて、前記照明装置の照
明条件と、前記受光装置の受光条件との少なくとも一方
を変更する変更装置(61、80)とを備える。
【0014】また、好ましい態様では、前記第1の検出
信号が前記所定の検査条件を満たしていない場合、前記
受光装置(4、45)が、前記第1の検査領域とは異な
る第2の検査領域(12b〜12e)で生じた反射光を
受光して第2の検出信号を出力し、前記判断装置(6
1、62)が、前記第2の検出信号が所定の条件を満た
しているか否かを判断する。
【0015】また、本発明のさらに別の態様の検査装置
は、被検査物(W)表面全面を照明し、前記被検査物表
面のうち、複数の異なる検査領域(12a〜12e)で
発生した複数の回折光を検出する検出装置(2、4)
と、照明された前記被検査物表面全面を撮像する撮像装
置(4、45)と、前記検出装置から出力される前記複
数の回折光に対応する検出信号のそれぞれが所定の検査
条件を満たしているか否かを判断する判断装置(61、
62)と、前記判断装置で前記検査条件を満たしている
検出信号を取出し、取出された前記検出信号に基づい
て、前記被検査物表面全面を照明する照明条件と前記被
検査物表面全面を撮像する撮像条件との少なくとも一方
を変更する変更装置(61、80)とを有する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る検査装置の具
体的な実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0017】図1は、実施形態の検査装置の構造を説明
する図である。この装置は、ウェハステージ95上の基
板Wに照明光を照射する照明装置2と、この照明装置2
を駆動して照明装置2からの照明光を所望の入射角で基
板Wの表面に入射させる照明系駆動装置3と、基板Wか
らの反射光を検出する検出装置4と、この検出装置4を
駆動して基板Wからの反射光のうち所望の出射角の反射
光(特定の回折光)を選択的に検出する検出系駆動装置
5と、これら照明装置2、照明系駆動装置3、検出装置
4、及び検出系駆動装置5を統括制御する制御装置6と
を備える。
【0018】照明装置2は、所定の波長帯域の照明光を
発生する照明用ランプ21と、照明用ランプ21からの
照明光を平行光に変換するコリメータレンズ22と、照
明光のうち所望波長の光のみを通過させる波長選択フィ
ルタ23と、モータ70に駆動されて回転して波長選択
フィルタ23を通過した照明光の強度を調節するNDフ
ィルタ24と、NDフィルタ24を通過した照明光を分
割するハーフミラー25と、ハーフミラー25を通過し
た照明光を集光する集光レンズ26と、集光レンズ26
で集めた照明光を入射端27aで受けて出射端27bに
伝送する光ファイバ27と、光ファイバ27の出射端2
7bからの照明光を一定範囲に収束させるレンズ28
と、このレンズ28を通過した照明光を平行光束として
基板W上に投影する照明用凹面鏡29とを備える。
【0019】また、照明装置2は、ハーフミラー25で
反射された一部の照明光を集光する集光レンズ71と、
この集光レンズ71によって集光された照明光を検出し
て照明光の光量に対応する電気信号を出力する光センサ
72と、光センサ72からのアナログの電気信号をデジ
タルの電気信号に変換するA/D変換器73と、A/D
変換器73の出力に基づいてモータ70を駆動すること
により照明装置2から出力される照明光の強度を制御す
る照明制御装置80とを備える。なお、この照明制御装
置80は、制御装置6によって制御されている。
【0020】照明系駆動装置3は、光ファイバ27の出
射端27b、レンズ28、及び照明用凹面鏡29を適所
に配置して固定した第1移動台91を基板Wのほぼ中心
を通る法線を含む所定面内(図面の紙面の面内)で基板
Wからの距離を一定に保って回動させるためのものであ
る。このため、照明系駆動装置3は、第1固定台30上
に、第1移動台91から延在するとともにこの第1移動
台91を支持する支持具31と、支持具31の移動を案
内する入射角調節ガイド32と、支持具31をモータ3
3の回転に応じて適宜移動させるねじ機構34とを備え
る。なお、ねじ機構34は、ねじの回転に伴って移動す
る可動部材34aを有する。この可動部材34aは、支
持具31に対し角度及び距離を可変にしたリンク機構
(図示を省略)を介して支持具31に連結されており、
その移動に伴って支持具31を入射角調節ガイド32に
沿って駆動する。
【0021】検出装置4は、基板Wから出射した特定方
向の反射光のうち特定の回折光をテレセントリック光学
系として集光する球面の検出用凹面鏡41と、検出用凹
面鏡41で集光された特定の回折光(例えば±1次回折
光)を回折像として結像するレンズ42と、レンズ42
によって形成された回折像を光電変換して検出する2次
元撮像デバイスであるCCDカメラ43と、このCCD
カメラ43を制御して基板W表面の撮像条件を調整する
カメラ駆動装置45とを備える。なお、このカメラ駆動
装置45は、制御装置6によって制御されている。
【0022】検出系駆動装置5は、検出用凹面鏡41及
びレンズ42を適所に配置して固定した第2移動台92
を基板Wのほぼ中心を通る法線を含む所定面内で基板W
からの距離を一定に保って回動させるためのものであ
る。このため、検出系駆動装置5は、第2固定台50上
に、第2移動台92から延在し第2移動台92を支持す
る支持具51と、この支持具51の移動を案内する出射
角調節ガイド52と、支持具51をモータ53の回転に
応じて適宜移動させるねじ機構54とを備える。なお、
ねじ機構54は、ねじの回転に伴って移動するとともに
支持具51に連結されて支持具51を駆動する可動部材
54aを有する。
【0023】ウェハステージ95は、この上に吸着保持
した基板Wとともに基板Wのほぼ中心を通る法線を中心
として回転可能となっている。ウェハステージ95の回
転位置は回転装置96が調節する。
【0024】検査の際の入射角と回折角の設定は、以下
のようにして行う。すなわち、検査の対象となる測定パ
ターン(例えば回路パターン)のピッチ幅と、照明に使
用する光源の波長と、反射光のうち検査に使用する回折
光の回折次数(1つ)とを予め適宜設定し、下記式に基
づいて基板Wへの照明光の入射角θiと基板Wからの反
射光の回折角θdとを算出する。 P×(sinθd−sinθi)=mλ ここで、Pは特定の測定パターンのピッチ幅を、λは照
明光の波長を、mは回折次数を意味する。このように、
照明光の波長幅を狭帯化するとともに入射角θi及び回
折角θdを適宜設定することにより、基板W表面上に検
査対象となるピッチ幅以外のピッチ幅の連続パターンが
混在していた場合でも対象ピッチ幅に対応する部分から
のみの回折画像で基板Wを検査できる。
【0025】制御装置6は、演算処理装置、記憶装置、
入出力装置等を備える一般的コンピュータ装置であり、
照明装置2に設けた照明制御装置80を制御して基板W
に入射する照明光の強度を調節したり、検出装置4で取
り込んだ画像信号に適当な処理を施して基板W表面のレ
ジストの有無等の状態を検出する。さらに、制御装置6
は、照明系駆動装置3のモータ33と検出系駆動装置5
のモータ53とを駆動して基板Wへの照明光の入射角と
基板Wからの回折光の回折角とを適宜調節する。
【0026】図2は、図1のカメラ駆動装置45及び制
御装置6の要部の構造を説明するブロック図である。制
御装置6は、各種演算処理を行うためのCPUユニット
61と、カメラ制御部47から受け取った画像信号を一
時的に記憶するとともにこれに所定の処理を施す画像処
理ユニット62とを備える。CPUユニット61は、画
像処理ユニット62に設けた画像メモリ62aの動作を
制御してカメラ駆動装置45から必要なタイミングで画
像信号を読み取らせるとともに必要な領域の画像信号を
パラメータ演算部62bに転送させる。パラメータ演算
部62bでは、画像メモリ62aから転送されてきた画
像信号に基づいてこの画像信号の品質検査に必要なパラ
メータを抽出する。なお、CPUユニット61は、カメ
ラ駆動装置45に設けたカメラ制御部47を介してCC
Dカメラ43の感度(受光条件)を必要に応じて調節す
ることができ、照明制御装置80を介して照明装置2に
よる基板Wの照明量(照明条件)を調節することができ
る。なお、以下の説明では、主にCCDカメラ43の感
度を一定にしたままで照明装置2による基板Wの照明光
量を調節することによって、基板Wの画像を適切な輝度
で読み取って欠陥部位を判別する手法について説明する
こととする。
【0027】図2の装置部分における信号処理について
具体的に説明する。図1に示すウェハステージ95上に
セットされた検査対象基板Wの全面の表面状態を表す光
信号がCCDカメラ43で撮像され、この光信号の強度
分布に対応するアナログ画像信号がカメラ制御部47を
介してアナログ−デジタル変換部48に入力される。こ
のアナログ−デジタル変換部48では、アナログ画像信
号が対応するデジタル画像信号に変換されて画像メモリ
62aに順次取り込まれる。これにより、基板W全面の
2次元画像信号が画像メモリ62aに2次元配列データ
としてストアされる。この2次元配列データのうち、所
定の画像領域(品質抽出領域)に含まれる画素のアドレ
スを表す画像メモリアドレス信号をCPUユニット61
が指定すると、上記品質抽出領域内の画素データが画像
メモリ62aから読み出される。画像メモリ62aから
読み出された画素データには、パラメータ演算ユニット
62bにおいて所定の信号品質検出処理が施される。す
なわち、このパラメータ演算ユニット62bでは、上記
品質抽出領域から検出された光信号の平均輝度と、ここ
に形成された特徴的な状態(例えば周期的パターン)か
らの所定の信号特性(例えば空間周波数成分)とが、信
号品質を表す一対のパラメータ(以下、信号品質パラメ
ータ)として検出される。CPUユニット61は、この
演算・検出結果に基づいて照明制御信号を出力し、照明
制御装置80を最適な状態に制御する。このようにして
照明条件を制御すれば、検査対象基板Wの全面について
所望の検査条件でアナログ画像信号が得られる。そし
て、これをアナログ−デジタル変換部48を介して画像
メモリ62aに取り込むことにより、デジタル画像信号
についてCPUユニット61にて必要な欠陥検出のため
の画像処理が施され、制御装置6内に設けたディスプレ
イ(図示を省略)に欠陥の画像やその位置や範囲や性質
に関する解析結果が表示される。
【0028】図3は、検査対象基板Wを撮影して得た露
光ショットマップの一例を示す。なお、各ショット領域
11の中には、目的のICチップの仕様等に応じて1個
又は複数個(例えば3個、4個程度、或いはそれ以上)
のICチップパターンが入ることになる。ここでは、メ
モリ、特にDRAM製品用のシリコンウェハを例にして
説明する。基板Wの表面には、同一構造を有する多数の
ショット領域11が周期的に配列されている。DRAM
製造工程では、各ショット領域11上に20を超える工
程のパターンがフォトリソグラフィ工程によって段階的
に形成されて行き、検査対象基板W上に必要な積層構造
が形成される。
【0029】図4(a)は、正常な単一のショット領域
11を拡大したもので、同一のパターン領域14が一定
の間隔で配置された周期的構造になっている。このショ
ット領域11上の、A−A’ラインに着目した場合、C
CDカメラ43で読み取られ、画像メモリ62aに保存
される信号は、図4(b)のような繰り返し信号とな
る。ここで、パターン領域14からの光は、回路パター
ンからの回折光の強度に対応する信号輝度レベルを示
し、パターン領域14の間の境界領域15からの光は、
回路パターンのない暗い背景レベルを示す。したがっ
て、検出した信号の品質としては、パターン領域14の
信号輝度レベルが、単一のショット領域11だけでなく
基板W全面に亘って飽和しない範囲で充分に大きく、か
つ、背景レベルとの差が十分確保されていることが望ま
しい。
【0030】図5は、図4(a)に示すパターン領域1
4からの回折光の特性をシミュレーションしたグラフで
ある。シミュレーションの条件は、パターン領域14に
形成された回路パターンが0.4μmのラインアンドス
ペース(パターンピッチにして0.8μm)であり、照
明波長が550nm、入射角度が55度となっている。
このような条件下で基板W上のレジスト膜厚が変化した
ときに得られる回折光の強度の計算値をグラフにプロッ
トした。個々の検査対象基板Wでレジスト膜厚が変動す
る場合は、照明光の強度を調節したり、照明光の入射角
度を調節することにより、各検査対象基板Wの各ショッ
ト領域11に形成されたパターン領域14からの検出光
の強度(信号輝度レベル)を一定に保つことができる。
【0031】本実施形態においては、図4(a)に示す
パターン領域14及び境界領域15の周期的な配列よう
な形状的特徴に関する2次元周期構造に着目し、これか
ら得られる信号特性に基づいて、信号品質パラメータ
(特に空間周波数成分)を検出する。この際、上記の信
号品質パラメータを検出する品質抽出領域としては、信
号品質パラメータを迅速に取得するべく、基板W全面で
はなくその一部分の領域(すなわち検査領域)を選択す
る。この際、基板Wの中心を含む複数の品質抽出領域を
選択するようにする。これにより、比較的信頼性の高い
と考えられる中心部分からのデータが得られ、また、い
ずれか1つの品質抽出領域からの信号品質パラメータが
十分な品質を示していれば足ることになる。またこの
際、複数のショット領域11が含まれるように各品質抽
出領域を選択する。これにより、ある程度広範囲からの
バランスの良いデータが得られる。
【0032】図6は、信号品質パラメータを検出する検
査領域(品質抽出領域)の選択方法の一例を示す。図示
のように、基板W上から5箇所の品質抽出領域12a〜
12eが選択されている。これらの品質抽出領域12a
〜12eのうち、1つの品質抽出領域12eは、基板W
のほぼ中心に位置する。また、各品質抽出領域12a〜
12eは、隣接する4つのショット領域11を含む正方
形の領域になっている。
【0033】これらの品質抽出領域12a〜12eにつ
いては、まず、各品質抽出領域12a〜12eを構成す
る画素からの画像データに基づいて、各品質抽出領域1
2a〜12eごとに第1パラメータとして平均輝度を算
出する。次に、各品質抽出領域12a〜12eを構成す
る画素からの画像データに基づいて第2パラメータとし
て空間周波数成分を算出する。具体的には、上記品質抽
出領域12a〜12eの画像データについて2次元フー
リエ変換を行うことによって得られる2次元フーリエス
ペクトルから、パターン領域14の繰り返しに起因する
空間周波数成分を抽出して、これを信号品質を表す第2
パラメータとして採用する。
【0034】次に、以上のようにして得られた信号品質
パラメータを用いて信号品質を調整する方法について説
明する。信号品質パラメータを抽出した品質抽出領域1
2a〜12eのいずれかに大面積の欠陥が含まれる場
合、その品質抽出領域から算出される信号品質パラメー
タは正しい信号品質を表していないことになる。信号品
質パラメータが適性であるか否かは、以下のようにして
判断する。
【0035】すなわち、予め検査対象基板Wと同一工程
で作成した良品の標準基板Wを準備して、図6に示す品
質抽出領域12a〜12eについて第1パラメータ(平
均輝度)と第2パラメータ(空間周波数成分)とを算出
しておく。後に検査対象基板Wに対して検査を行う場
合、標準基板Wに用いた照明光量と同一の光量で検査対
象基板Wを照明し、各品質抽出領域12a〜12eにつ
いて第1及び第2パラメータを算出する。次に、第1パ
ラメータである平均輝度について、各品質抽出領域12
a〜12e毎に検査対象基板Wと標準基板Wとを比較す
る。この比較に際しては、各品質抽出領域12a〜12
eについて検査対象基板Wと標準基板Wとの平均的輝度
レベルを一致させる規格化を行うことが望ましい。具体
的には、この比較結果が各品質抽出領域12a〜12e
について一律許容範囲内に入るように、照明装置2が制
御される。検査対象基板Wに大きな領域の欠陥がない場
合には、たとえ微少サイズの欠陥が存在しても各領域か
ら検出される平均輝度はほとんど影響されないため、第
1パラメータの値がいずれの品質抽出領域12a〜12
eでもほぼ一致し、検査対象基板Wが正常であることが
分かる。仮に、品質抽出領域12a〜12eに広域の欠
陥が発生しているとすると、該当する品質抽出領域の平
均輝度は標準基板W全面の平均輝度よりも低下し、第1
パラメータの値の不一致を見ることになる。このような
平均輝度の低下が欠陥によるものか、許容される範囲の
工程の変動によって発生しているものなのかを区別する
ため、本実施形態では、各品質抽出領域12a〜12e
の空間周波数成分に対応する第2パラメータを用いる。
もし、前述の平均輝度が低下している品質抽出領域にお
いて、空間周波数成分が検出されなければ、その領域に
大欠陥が発生していると考えられる。このような場合、
該当する品質抽出領域の平均輝度(第1パラメータ)は
照明光量の制御に用いない。このようにして、正しく検
出されている信号品質パラメータに対応する品質抽出領
域の第1パラメータ(平均輝度)だけを用いて照明制御
装置80を制御すれば、大欠陥の存在の有無に拘わら
ず、所望の精度で検査対象基板Wの欠陥を検出すること
ができるようになる。つまり、大欠陥の存在によって欠
陥部分が良品部分とされたり、良品部分が欠陥部分と誤
認されることを防止できる。
【0036】図7は、大欠陥のある基板Wの例を示して
いる。図7(a)は、検査対象基板Wのほとんど全面が
露光不良の場合であり、図7(b)は、検査対象基板W
の下半分が露光不良の場合であり、図7(c)は、検査
対象基板Wの1/3程度が露光不良の場合である。
【0037】図7(a)の基板Wについて図6に示すよ
うな品質抽出領域12a〜12eで信号品質パラメータ
を検出した場合、すべての品質抽出領域12a〜12e
で信号品質パラメータのうち第2パラメータの空間周波
数成分が検出されない異常状態と判定され、第1パラメ
ータの平均輝度に基づいた照明装置2の制御は行われな
い。なお、第1パラメータについては、すべての品質抽
出領域12a〜12eにおいてほぼ同一の平均輝度とし
て検出されるものの、これらの平均輝度は、標準基板W
に比較して相当低い値を示すことになる。図7(b)の
基板Wについて図6に示すような品質抽出領域12a〜
12eで信号品質パラメータを検出した場合、品質抽出
領域12b〜12eで信号品質パラメータのうち第2パ
ラメータの空間周波数成分が検出されない異常状態と判
定され、空間周波数成分が正常に検出される品質抽出領
域12aで得た第1パラメータである平均輝度に基づい
て照明装置2の制御が行われる。図7(c)の基板Wに
ついて図6に示すような品質抽出領域12a〜12eで
信号品質パラメータを検出した場合、品質抽出領域12
bで信号品質パラメータのうち第2パラメータである空
間周波数成分が検出されない異常状態と判定され、残り
の品質抽出領域12a、12c〜12dで得た第1パラ
メータである平均輝度に基づいて照明装置2の制御が行
われる。
【0038】以下、図1に示す検査装置の動作例をフロ
ーチャートに基づいて説明する。図8は、予め参照用の
標準基板Wについて行うリファレンス測定を説明するフ
ローチャートであり、図9は、検査対象基板Wについて
行う検査を説明するフローチャートである。
【0039】まず、後の検査の基準となるリファレンス
測定について説明する。図8に示すように、最初に標準
基板Wをウェハステージ95上にセットする(ステップ
S1)。
【0040】次に、照明系駆動装置3及び検出系駆動装
置5を動作させて、標準基板Wへの照明光の入射角θi
と基板Wからの反射光の回折角θdとを調節する(ステ
ップS2)。
【0041】次に、モータ70を駆動してNDフィルタ
24を適宜回転させ、標準基板Wに入射する照明光の強
度を初期値に設定する(ステップS3)。
【0042】次に、CCDカメラ43で撮影した標準基
板Wの画像(反射像)を制御装置6内の画像メモリ62
aに取り込むとともにこれとは別に設けた記憶装置(図
示を省略)にも保存する(ステップS4)。なお、この
実施形態では、CCDカメラ43の感度は一定値に固定
されている。すなわち、カメラ駆動装置45の自動利得
調整回路(AGC)の動作をオフ状態にすることによっ
てゲインを固定している。
【0043】次に、制御装置6内で、撮影した標準基板
Wの画像(反射像)について所定のパラメータ検出処理
を行う(ステップS5)。具体的には、標準基板Wの各
画素データを分析し、図6に示すような品質抽出領域1
2a〜12eに関して信号品質パラメータを読み取る。
【0044】信号品質パラメータのうちの第1パラメー
タである平均輝度の値から標準基板Wに入射している照
明光の強度が欠陥検査に最適な照明強度となっていない
と判断した場合、上記第1パラメータである平均輝度の
値から標準基板Wに入射させるべき照明光の強度を予測
して、照明装置2から出力される照明光を最適と考えら
れる状態にする。すなわち、モータ70を駆動してND
フィルタ24を回転させ、標準基板Wに入射する照明光
の強度を最適値と予想される状態に再設定する(ステッ
プS3)。
【0045】一方、欠陥検査に最適な照明強度となって
いる場合、照明装置2から出力される照明光の強度を最
適な強度(参照強度)と判断して制御装置6内部に設け
た記憶装置に信号品質パラメータを保存する(ステップ
S6)。具体的には、信号品質パラメータを構成する平
均輝度と空間周波数成分とが記憶される。この際、光源
側についても、光センサ72の出力をA/D変換した強
度対応信号を参照強度に対応するものとして記憶する。
【0046】次に、光センサ72の出力に対応する強度
対応信号を一定にしたままで、標準基板Wの画像を別に
設けた記憶装置(図示を省略)に保存する(ステップS
7)。すなわち、光センサ72の出力が常に参照強度に
対応する一定値を示すようにモータ70を駆動してND
フィルタ24の回転位置を調整しつつ、CCDカメラ4
3で撮影している標準基板Wの画像信号を記憶装置に保
存する(ステップS7)。このように、光センサ72の
出力を常に一定値とするのは、照明用ランプ21の光量
変動をキャンセルして検査精度を一定に保つためであ
る。
【0047】以上のようなリファレンス測定は、検査対
象基板Wの種類、例えば製造工程の各加工段階に応じた
ものとして実行する。すなわち、各加工段階ごとに標準
基板Wの画像とその際の参照強度とを記憶しておく。
【0048】以下、実際の検査対象基板Wの検査につい
て説明する。図9に示すように、まず検査対象基板Wを
ウェハステージ95上にセットする(ステップS2
1)。
【0049】次に、照明系駆動装置3及び検出系駆動装
置5を動作させて、検査対象基板Wへの照明光の入射角
θiと基板Wからの反射光の回折角θdとを調節する
(ステップS22)。具体的には、これらの角を標準基
板Wの場合の入射角θi及び回折角θdと一致させる。
なお、直前の測定が標準基板Wについて行われている場
合、照明系駆動装置3及び検出系駆動装置5を動作させ
ないで入射角θi及び回折角θdの設定をそのまま維持
する。
【0050】次に、モータ70を駆動してNDフィルタ
24を回転させ、検査対象基板Wに入射する照明光の強
度を図8のステップS6で記憶した参照強度に設定する
(ステップS23)。なお、直前の測定が上記の標準基
板Wや別の検査対象基板Wについて行われている場合、
検査対象基板Wに入射する照明光の強度は当初の参照強
度のままに保たれる。
【0051】次に、CCDカメラ43で撮影した検査対
象基板Wの画像信号を制御装置6内の画像メモリ62a
に取り込む(ステップS24)。
【0052】次に、制御装置6内で、検査対象基板Wの
画像信号について所定のパラメータ検出処理を行う(ス
テップS25)。具体的には、検査対象基板Wの各画素
データを分析し、図6に示すような品質抽出領域12a
〜12eに関して信号品質パラメータを読み取る。
【0053】次に、各品質抽出領域12a〜12eにつ
いて得た信号品質パラメータのうちの第2パラメータで
ある空間周波数成分が規定値の範囲内であるかを判断す
る(ステップS26)。
【0054】ステップS26で少なくとも1つの品質抽
出領域について得た空間周波数成分が規定値の範囲内で
あると判断した場合、このような品質抽出領域は正常な
部分と判断する。そして、この品質抽出領域で得た信号
品質パラメータのうちの第1パラメータである平均輝度
に基づき、図8のステップS6で記憶した参照強度を初
期値として、標準基板Wの対応する領域の平均輝度に一
致するまで参照強度を更新するという照明装置2の制御
(規格化)を繰返す(ステップS27)。これにより、
1つ以上の品質抽出領域に基づいて検査対象基板W全体
の最適な参照強度すなわち照明条件を設定することがで
きる。なお、ステップS26で各品質抽出領域12a〜
12eについて得た空間周波数成分のいずれもが規定値
よりも小さいと判断された場合、これらの品質抽出領域
はすべて異常な部分と判断し、図8のステップS6で記
憶した参照強度を更新することなく照明装置2の制御が
維持される。
【0055】次に、制御装置6内で、検査対象基板Wの
画像と標準基板Wの画像の両画像を比較して欠陥部分を
検出し、適当な画像処理を施した後にディスプレイ上に
表示する(ステップS28)。具体的には、画素ごとに
検査対象基板Wの画素データと標準基板Wの画素データ
とを比較して、その差が許容値以上となって異常と判断
される画素を検出し、このように異常があると判断され
た画素を欠陥部位として表示する。この際、ノイズや輪
郭を欠陥と判断しないような各種の信号処理が行われ
る。
【0056】以上の実施形態によれば、たとえ大面積の
欠陥が検査対象基板Wに存在しても、正確に信号の品質
を検出できるようになる。また、例えば検査対象基板W
全面に欠陥が発生した場合であっても、全ての信号品質
抽出領域から検査対象Wに特徴的な空間周波数成分も同
時に検出するので、検査対象基板Wに過度な照明光量を
照射して検出信号の劣化を招くおそれもなくなる。ま
た、検査対象基板から常に高品質で一定レベルの検出信
号が得られるため、安定かつ均一な検査が実施できる。
【0057】以上、実施形態に即してこの発明を説明し
たが、この発明は、上記実施形態に限定されるものでは
ない。
【0058】例えば、図10に示すように、処理速度が
許容できる場合は、パラメータ演算ユニット62bを独
立に設けないで、CPUユニット61のプログラムによ
って信号品質パラメータを演算する構成としても良い。
このような構成にした場合、処理速度は低下するが、図
1の実施例よりも安価な装置が実現できる。検査対象基
板Wの画像と標準基板Wの画像との比較についても同様
である。
【0059】また、上記実施形態では、信号品質パラメ
ータが正常な状態を示している場合に照明条件(照明光
の光量)を参照強度に基づいて調整することとしている
が、照明条件を固定したままとし、検信号品質パラメー
タが正常な状態を示している場合に撮像条件(CCDカ
メラ43の感度)を標準基板Wの画像信号の平均輝度に
合わせて調整することもできる。
【0060】また、上記実施形態では、モータ70によ
ってNDフィルタ24を回転させて照明条件を変更して
いるが、照明用ランプ21に供給する電力を調節して照
明条件を変更することができる。さらに、NDフィルタ
24の代わりに光路中に絞り等の減光機構を配置して照
明条件を変更することもできる。
【0061】また、上記実施形態では、検査対象基板W
の形状的な特徴を表す信号品質パラメータとして空間周
波数成分を画像信号から抽出することとしたが、検査対
象基板Wに形成されているパターンが周期パターンでな
ければ、そのパターンのコントラストを確認できるよう
な別のパラメータを設定し、これを信号品質パラメータ
とする必要がある。
【0062】また、検査対象基板Wの方位は、検査可能
であれば任意であるが、品質抽出領域12a〜12eで
検出された平均輝度や空間周波数成分の信号レベルをモ
ニタしながら、検査対象基板Wの最適な方位を決定する
こともできる。例えば、パターン領域14で検出された
回折光信号と境界領域15で検出されたノイズ信号との
比であるSN比が特定方向(0度のパターン方向)とこ
れに直交する方向(90度のパターン方向)で、どちら
が高くなるかをモニタしながら、検査対象基板Wの最適
な方位すなわちパターン方向を決定する。この際、検出
された回折光信号の信号レベルをモニターしながら、検
出された回折光信号のSN比が最も高くなり、かつ、飽
和しないように、検査対象基板に最適な照明光量を決定
することもできる。
【0063】また、各検査対象基板Wの種類やプロセス
毎に上記のような検査条件等をレシピとして記憶し、検
査対象基板Wごとに対応するレシピを読み出して装置の
条件設定を予め自動的に行うこともできる。
【0064】また、上記実施形態では、品質抽出領域1
2a〜12eについて同時に信号品質パラメータを抽出
することとしたが、いずれか1つの品質抽出領域(例え
ば品質抽出領域12e)で信号品質パラメータを抽出し
てこれが正常な状態を示していなければ次の品質抽出領
域(例えば品質抽出領域12a)で信号品質パラメータ
を抽出してこれが正常な状態を示しているか否かを判断
するようにしてもよい。
【0065】また、上記実施形態では、基板からの反射
光として回折光を検出して基板の欠陥部位の判別を行っ
ているが、他の反射光、例えば正反射光、干渉光等を用
いて欠陥部位の判別を行うことができる。
【0066】また、上記実施形態では、基板全面につい
て欠陥部位の判別を行っているが、基板中の必要な部分
領域についてのみ欠陥検査を行うこともできる。この
際、このような部分領域のさらに一部について信号品質
パラメータを抽出して、欠陥部位の判別に際しての照明
条件の調整等に利用することができる。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の検査方法によれば、前記検出信号の特性が所定の信号
特性を満たしているか否かを判断し、前記検出信号が前
記所定の信号特性を満たしている場合に、前記検出信号
に基づいて前記検査領域に存在する欠陥の有無を検出す
るので、前記所定の信号特性を基準として欠陥検出の信
頼度を評価することができ、一定の基準で欠陥を正確に
検出することができるようになる。
【0068】また、好ましい態様によれば、前記判断す
る工程が、前記検出信号からその光量を表すパラメータ
を読み取る工程をさらに含むので、前記検出信号が前記
所定の信号特性を満たしている場合に、前記光量を表す
パラメータに基づいて前記検査領域の照明光量を調節す
ることができ、正常な領域からの輝度信号レベルを一定
に保って検査領域における欠陥検出の精度を保つことが
できる。
【0069】また、本発明の別の態様の検査方法によれ
ば、前記検査対象表面で発生する反射光を受光し、前記
反射光を解析し、前記反射光に前記検査対象表面の表面
状態を表す特定のパラメータが含まれているか否かを判
断するので、欠陥検出の信頼度を基準の明らかな特定の
パラメータで簡易に評価することができる。
【0070】また、好ましい態様によれば、前記特定の
パラメータが、前記検査対象表面に形成された周期的パ
ターンの空間周波数成分であるので、検査対象に周期的
なパターンが形成されている場合には、周期的パターン
の抽出によって簡易に前記検出信号の品質を評価するこ
とができ、一定の基準で欠陥を簡易に検出することがで
きるようになる。
【0071】また、本発明の検査装置によれば、前記判
断装置が、前記検出信号の特性が所定の信号特性を満た
しているか否かを判断し、前記欠陥検出装置が、前記検
出信号が前記所定の信号特性を満たしている場合に、前
記検出信号に基づいて前記検査領域に存在する欠陥の有
無を検出するので、前記所定の信号特性を基準として欠
陥検出の信頼度を評価することができ、一定の基準で欠
陥を正確に検出することができるようになる。
【0072】また、本発明の別の態様の検査装置によれ
ば、前記判断装置が、前記第1の検出信号が所定の条件
を満たしているか否かを判断し、前記変更装置が、前記
第1の検出信号に基づいて、前記照明装置の照明条件
と、前記受光装置の受光条件との少なくとも一方を変更
するので、前記第1の検出信号が所定の条件を満たして
いれば、この第1の検出信号を基準として照明条件や受
光条件である検査条件を調節して、一定の基準で欠陥を
正確に検出することができるようになる。
【0073】また、好ましい態様によれば、前記第1の
検出信号が前記所定の検査条件を満たしていない場合、
前記受光装置が、前記第1の検査領域とは異なる第2の
検査領域で生じた反射光を受光して第2の検出信号を出
力し、前記判断装置が、前記第2の検出信号が所定の条
件を満たしているか否かを判断するので、前記第2の検
出信号が所定の条件を満たしていれば、この第2の検出
信号を基準として、一定の基準で欠陥を正確に検出する
ことができるようになる。
【0074】また、本発明のさらに別の態様の検査装置
によれば、前記判断装置が、前記検出装置から出力され
る前記複数の回折光に対応する検出信号のそれぞれが所
定の検査条件を満たしているか否かを判断し、前記変更
装置が、前記判断装置で前記検査条件を満たしている検
出信号を取出し、取出された前記検出信号に基づいて、
前記被検査物表面全面を照明する照明条件と前記被検査
物表面全面を撮像する撮像条件との少なくとも一方を変
更するので、取出された前記検出信号を基準として撮像
条件を調節して、一定の基準で欠陥を正確に検出するこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の検査装置の構造を説明する図であ
る。
【図2】図1の装置の要部を説明する図である。
【図3】検査対象となる基板の平面図である。
【図4】(a)は、基板に形成されているICチップの
パターンを示し、(b)は、このパターンから得られる
信号を示す。
【図5】図4のパターン部分からの輝度信号を説明する
グラフである。
【図6】信号品質パラメータを検出するための検査領域
の配置を説明する図である。
【図7】(a)〜(c)は、欠陥の例を示す図である。
【図8】図1の装置の参照測定動作を説明するフローチ
ャートである。
【図9】図1の装置の検査測定動作を説明するフローチ
ャートである。
【図10】図2の装置の変形例を説明する図である。
【符号の説明】
2 照明装置 3 照明系駆動装置 4 検出装置 5 検出系駆動装置 6 制御装置 11 チップ 12a〜12d 品質抽出領域 14 パターン領域 15 境界領域 29 照明用凹面鏡 41 検出用凹面鏡 43 CCDカメラ 45 カメラ駆動装置 61 CPUユニット 62 画像処理ユニット 62a 画像メモリ 62b パラメータ演算ユニット 80 照明制御装置 95 ウェハステージ W 基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象表面の検査領域の表面状態を検
    出する工程と、 前記表面状態を検出して得られた検出信号の特性が所定
    の信号特性を満たしているか否かを判断する工程と、 前記検出信号が前記所定の信号特性を満たしている場合
    に、前記検出信号に基づいて前記検査領域に存在する欠
    陥の有無を検出する工程とを備える検査方法。
  2. 【請求項2】 前記判断する工程は、前記検出信号から
    その光量を表すパラメータを読み取る工程をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1記載の検査方法。
  3. 【請求項3】 検査対象表面を照明し当該検査対象表面
    で発生する反射光に基づいて当該検査対象表面の欠陥を
    検出する検査方法であって、 前記検査対象表面で発生する反射光を受光する工程と、 前記反射光を解析する工程と、 前記反射光に前記検査対象表面の表面状態を表す特定の
    パラメータが含まれているか否かを判断する工程とを備
    える検査方法。
  4. 【請求項4】 前記特定のパラメータは、前記検査対象
    表面に形成された周期的パターンの空間周波数成分であ
    ることを特徴とする請求項3記載の検査方法。
  5. 【請求項5】 検査対象表面の検査領域の表面状態を検
    出し、検出信号を出力する信号検出装置と、 前記検出信号の特性が所定の信号特性を満たしているか
    否かを判断する判断装置と、 前記検出信号が前記所定の信号特性を満たしている場合
    に、前記検出信号に基づいて前記検査領域に存在する欠
    陥の有無を検出する欠陥検出装置とを備える検査装置。
  6. 【請求項6】 検査対象表面に照明光を照射する照明装
    置と、 前記検査対象表面の第1の検査領域で生じた反射光を受
    光し、第1の検出信号を出力する受光装置と、 前記第1の検出信号が所定の条件を満たしているか否か
    を判断する判断装置と、 前記第1の検出信号に基づいて、前記照明装置の照明条
    件と、前記受光装置の受光条件との少なくとも一方を変
    更する変更装置とを備える検査装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の検出信号が前記所定の検査条
    件を満たしていない場合、前記受光装置は、前記第1の
    検査領域とは異なる第2の検査領域で生じた反射光を受
    光して第2の検出信号を出力し、前記判断装置は、前記
    第2の検出信号が所定の条件を満たしているか否かを判
    断することを特徴とする請求項6記載の検査装置。
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