JP2006024852A - レーザ装置の指令値調整方法及び露光情報記憶装置 - Google Patents
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Abstract
エキシマレーザ装置の発振動作正常・異常に関わらず、半導体ウェーハの露光異常の原因を早期に且つ容易に発見し、以後の露光処理での露光異常を回避する。
【解決手段】
ある指令値が設定されて動作するレーザ装置を用いて半導体ウェーハの露光を行う際に、半導体ウェーハを特定する情報、例えばロット番号の情報、及びその半導体ウェーハ上の露光位置を特定する情報、例えば集積回路チップ位置の情報、と、その露光位置をレーザ光で露光した時のレーザ装置の動作情報、例えばパルス毎の出力光エネルギーやパルス毎の発振中心波長やパルス毎の線幅の情報等と、を関連付けて記憶する。露光後に半導体ウェーハ上の集積回路チップを検査し、パターン不良が発見された場合は、記憶した情報の中から不良が発見された半導体ウェーハのロット番号の情報及び集積回路チップ位置の情報に対応するパルス毎の動作情報を取得する。そしてこれらの動作情報に基づいて集積回路チップにパターン不良が生じないようにレーザ装置の指令値を調整する。
【選択図】 図1
Description
発振光の線幅Δλの変動許容範囲が、
ΔλL≦Δλ≦ΔλH(以下、スペック1という)
と定められ、このスペック1でレーザ発振が行われるように各指令値が設定されたが、本来は、発振光の線幅Δλの変動許容範囲が、
ΔλL≦Δλ≦ΔλHr(ΔλHr<ΔλH)(以下、スペック2という)
と定められ、このスペック2でレーザ発振が行われるように各指令値が設定されるべきであった場合を想定する。この場合は発振光の線幅Δλがスペック1内であっても、スペック2を超えた時に、半導体ウェーハ上の集積回路チップのパターンが不良となる。
半導体ウェーハの露光光源としてレーザ装置を用い、そのレーザ装置に設定される指令値を調整するレーザ装置の指令値調整方法において、
半導体ウェーハ及びその半導体ウェーハの露光位置を特定するウェーハ情報と、その露光位置をレーザ光で露光した時のレーザ装置の動作情報と、を関連付けて記憶する露光情報記憶工程と、
露光後に半導体ウェーハの露光位置を検査する露光位置検査工程と、
検査の結果、所定条件に該当した半導体ウェーハの露光位置に関して、前記ウェーハ情報を用いて対応する前記動作情報を取得する動作情報取得工程と、
取得した前記動作情報に基づいて指令値を調整する指令値調整工程と、を含むこと
を特徴とする。
前記動作情報は、レーザ装置のパルス毎の出力光エネルギーか、パルス毎の発振中心波長か、パルス毎の線幅、レーザ光のビームプロファイルの何れかを示す情報を含むこと
を特徴とする。
半導体ウェーハの露光に関する情報を記憶する露光情報記憶装置において、
半導体ウェーハ及びその半導体ウェーハの露光位置を特定するウェーハ情報と、その露光位置をレーザ光で露光した時のレーザ装置の動作情報と、を関連付けて記憶すること
を特徴とする。
第3発明は第1発明の露光情報記憶工程で記憶されるべき情報を記憶する装置である。
図1は本実施形態の処理の流れを示す図である。
まず同図1を参照して本実施形態の概略を説明する。
次に露光データ及び検査データに関する三つの実施例(第1〜第3実施例)を説明する。
図2は露光データ及び検査データの生成と両データを関連付ける第1の方法を模式化して示す図である。
管理装置1は半導体ウェーハの露光処理をロット単位で管理し、一つの半導体ウェーハが露光される度にウェーハロット番号を露光装置22に送信する。ここでいうウェーハロット番号には、ロット単位の番号とそのロット内で半導体ウェーハに個別に割り当てられたウェーハ番号とを含むものとする。以下の各具体例でも同様であるとする。
図4は露光データ及び検査データの生成と両データを関連付ける第2の方法を模式化して示す図である。
露光装置22でなくエキシマレーザ装置21がチップ番号をカウントすることを除いて、具体例1と同じである。
図5は露光データ及び検査データの生成と両データを関連付ける第3の方法を模式化して示す図である。
管理装置1は半導体ウェーハの露光処理をロット単位で管理し、また内部時計で一つの半導体ウェーハの露光開始時間を測定する。そして一つの半導体ウェーハが露光される度にウェーハロット番号と露光開始時間とを関連付けた第1ウェーハデータを生成し内部メモリに記憶する。
次にパラメータの制御に関する四つの実施例(第4〜第7実施例)を説明する。
狭帯域エキシマレーザに求められるスペックは、主にパルス毎の出力光エネルギー、発振中心波長、線幅、レーザ光のビームプロファイル等のパラメータが所定の変動許容範囲内に収まっていることである。
出力光エネルギーのスペックを達成するために制御されるエキシマレーザ指令値は、電源電圧値やレーザガスの組成やレーザガスの全圧である。電源電圧やレーザガスの組成やレーザガス全圧に関して、エキシマレーザ装置には、図6、図7で示されるような特性がある。
図6で示されるように、電源電圧Vと出力光エネルギーEには正の相関があり、電源電圧Vが低い範囲では電源電圧Vの上昇率に伴う出力光エネルギーEの上昇率は高く、電源電圧Vが高い範囲では電源電圧Vの上昇率に伴う出力光エネルギーEの上昇率は低い。またレーザガス全圧Ptが高いほど出力光エネルギーEは大きい。
図7で示されるように、レーザガス中のフッ素ガスの分圧と出力光エネルギーEには相関があり、ある範囲ではフッ素ガス分圧の上昇に伴い出力光エネルギーEも上昇し、所定のフッ素ガス分圧で出力光エネルギーEはピーク値になる。所定のフッ素ガス分圧以上の範囲ではフッ素ガス分圧の上昇に伴い出力光エネルギーEは低下する。
発振中心波長のスペックを達成するために制御されるエキシマレーザ指令値は、波長選択素子の姿勢角度である。
狭帯域化モジュール80には、二つのプリズム81、82と、全反射ミラー83と、グレーティング84が設けられる。全反射ミラー83はプリズム82からグレーティング84へ及びグレーティング84からプリズム82へ光を案内する。全反射ミラー83の背面には角度調整機構85が設けられる。角度調整機構85はステッピングモータ86及びピエゾ素子87からなる。ステッピングモータ86及びピエゾ素子87の動作はコントローラ88で制御される。ステッピングモータ86はパルス制御によって伸縮動作し、ピエゾ素子87は電圧制御によって伸縮動作するアクチュエータである。ステッピングモータ86及びピエゾ素子87の伸縮動作によって全反射ミラー83の姿勢角度は変化する。すると全反射ミラー83の反射面に入射する光の入射角度が変化し、グレーティング84に対する光の入射角度が変化する。よってグレーティング84から全反射ミラー83に反射する光の発振中心波長も変化する。このよう全反射ミラー83の姿勢角度を調整すれば、選択する発振中心波長を調整することができる。
レーザチャンバ内のフッ素濃度が減少すると、E95は狭くなる。この現象を利用して、フッ素濃度を制御することによりE95を調整することができる。この場合は、フッ素濃度とE95の相関を予め求めておき、この相関とE95の測定結果とに基づいて、フッ素濃度の注入・排気を制御すればよい。フッ素濃度はフッ素濃度計で測定でき、またガス交換時のフッ素ガスの注入量とレーザガスの排気量を用いた演算によっても求めることができる。なお線幅の制御としては、E95を調整するのではでなくFWHMを調整するようにしてもよい。
ビームプロファイルは、第1実施例で記載した出力光エネルギーと同様に電源電圧やレーザガスの組成やレーザガス全圧の変化に応じて変化する。ここでいうビームプロファイルとはビーム幅のことをいう。ビームプロファイルの制御は、例えば特許第2816813号公報で開示される技術によって実現可能である。
次に記憶装置51に記憶された露光データを利用して指令値を調整する六つの実施例(第8〜第13実施例)に関して説明する。
個々のパルス光のエネルギーレベル変動許容範囲は、
E−ΔE≦E≦E+ΔE(電源電圧指令値=V)
と定められ、実際の露光処理で測定された出力光エネルギーはこのスペックを超えることはなかったが、露光後の半導体ウェーハを検査したところ過剰露光部分が発見された場合を想定する。
E−ΔE≦E≦E+ΔEh(ΔEh<ΔE)
であり、過剰露光であった場合の出力光エネルギーが
E+ΔE<E≦E+ΔE
であることが判れば、個々のパルス光のエネルギーレベル変動許容範囲を
E−ΔE≦E≦E+ΔEh
へ変更すればよい。
ΔV=V×(ΔE−ΔEh)/(2×E)
という式によってΔVを計算する。
この実施例では出力光エネルギーのスペックをパルス毎でなく、複数パルスの平均エネルギーで定める。
Eavi=(Ei+Ei+1+Ei+2+Ei+3+…+Ei+M-1)/M
(i=1、2、3、…、N) (1)
Mは平均を計算するためのパルス数であり、例えば50である。上記(1)から判るように、Eav1は第1パルスから第Mパルスまでの平均エネルギーであり、Eav2は第2パルスから第M+1パルスまでの平均エネルギーである。一般的にいえば、Eavnは第nパルスから第n+M−1パルスまでの平均エネルギーである。半導体露光技術分野では、このような平均値を移動平均という。スキャン型露光装置ではこの移動平均が演算される。
Eav−ΔE≦Eav≦Eav+ΔE(電源電圧指令値=V)
と定められ、実際の露光処理で測定された出力光エネルギーはこのスペックを超えることはなかったが、露光後の半導体ウェーハを検査したところ過剰露光部分が発見された場合を想定する。
Eav−ΔE≦Eav≦Eav+ΔEh(ΔEh<ΔEav)
であり、過剰露光であった場合の出力光エネルギーが
Eav+ΔE<Eav≦Eav+ΔE
であることが判れば、個々のパルス光のエネルギーレベル変動許容範囲を
Eav−ΔE≦E≦Eav+ΔEh
へ変更すればよい。
ΔV=V×(ΔE−ΔEh)/(2×E)
という式によってΔVを計算する。
この実施例は第8、第9実施例の組み合わせである。半導体ウェーハの露光においては、各ICチップ位置へ照射されたレーザ光の総光量をほぼ一定に維持する必要がある。そこで上述したようにスキャン型露光装置では移動平均が利用されるのであるが、移動平均がスペックを満たしていても、その移動平均を計算するときに各パルスの出力光エネルギーのばらつきは考慮されない。つまり、出力光エネルギーのばらつきが大きくても、平均すればスペックを満たす可能性がある。したがって本実施例では、各出力光エネルギーのばらつきと移動平均とを考慮して指令値やアルゴリズムを変更する。
個々のパルス光の発振中心波長変動許容範囲は、
λc−Δλ≦λc≦λc+Δλ
と定められ、実際の露光処理で測定された発振中心波長はこのスペックを超えることはなかったが、露光後の半導体ウェーハを検査したところ波長に原因のある露光異常部分が発見された場合を想定する。
λc−Δλ≦λc≦λc+Δλh(Δλc<Δλ)
であり、露光異常であった場合の発振中心波長が
λc+Δλh<λc≦λc+Δλ
であることが判れば、個々のパルス光の発振中心波長変動許容範囲を
λc−Δλ≦λc≦λc+Δλh
へ変更すればよい。
λc−Δλ≦λc≦λc+Δλh
という範囲内にするように、波長選択素子の角度を指定する指令値やアルゴリズムを変更する。図8で示されるようなレーザ装置の構成である場合には、指令値はステッピングモータ86へ与えるパルス数やピエゾ素子87への印加電圧値である。
個々のパルス光の線幅変動許容範囲は、
ΔλL≦Δλ≦ΔλH
と定められ、実際の露光処理で測定された線幅はこのスペックを超えることはなかったが、露光後の半導体ウェーハを検査したところ線幅に原因のある露光異常部分が発見された場合を想定する。
ΔλL≦Δλ≦ΔλHr(ΔλHr<ΔλH)
であり、露光異常であった場合の線幅が
ΔλHr<Δλ≦ΔλH
であることが判れば、個々のパルス光の線幅変動許容範囲を
ΔλL≦Δλ≦ΔλHr
へ変更すればよい。
ΔλL≦Δλ≦ΔλHr
という範囲内にするように、指令値やアルゴリズムを変更する。
個々のパルス光のビームプロファイル(ビーム幅)変動許容範囲は、
W−ΔW≦W≦W+ΔW
と定められ、実際の露光処理で測定されたビームプロファイルはこのスペックを超えることはなかったが、露光後の半導体ウェーハを検査したところビームプロファイルに原因のある露光異常部分が発見された場合を想定する。
W−ΔW≦W≦W+ΔWh(ΔWh<ΔW)
であり、露光異常であった場合のビームプロファイルが
W+ΔWh<W≦W+ΔW
であることが判れば、個々のパルス光のビームプロファイル変動許容範囲を
W−ΔW≦W≦W+ΔWh
へ変更すればよい。
W−ΔW≦W≦W+ΔWh
という範囲内にするように、指令値やアルゴリズムを変更する。
11…コータ
20…露光工程
21…エキシマレーザ装置
22…露光装置
30…現像工程
31…デベロッパ
40…検査工程
41…検査装置
50…露光データ記憶工程
51…記憶装置
60…露光データ取得工程
70…指令値調整工程
Claims (3)
- 半導体ウェーハの露光光源としてレーザ装置を用い、そのレーザ装置に設定される指令値を調整するレーザ装置の指令値調整方法において、
半導体ウェーハ及びその半導体ウェーハの露光位置を特定するウェーハ情報と、その露光位置をレーザ光で露光した時のレーザ装置の動作情報と、を関連付けて記憶する露光情報記憶工程と、
露光後に半導体ウェーハの露光位置を検査する露光位置検査工程と、
検査の結果、所定条件に該当した半導体ウェーハの露光位置に関して、前記ウェーハ情報を用いて対応する前記動作情報を取得する動作情報取得工程と、
取得した前記動作情報に基づいて指令値を調整する指令値調整工程と、を含むこと
を特徴とするレーザ装置の指令値調整方法。 - 前記動作情報は、レーザ装置のパルス毎の出力光エネルギーか、パルス毎の発振中心波長か、パルス毎の線幅、レーザ光のビームプロファイルの何れかを示す情報を含むこと
を特徴とする請求項1記載のレーザ装置の指令値調整方法。 - 半導体ウェーハの露光に関する情報を記憶する露光情報記憶装置において、
半導体ウェーハ及びその半導体ウェーハの露光位置を特定するウェーハ情報と、その露光位置をレーザ光で露光した時のレーザ装置の動作情報と、を関連付けて記憶すること
を特徴とする露光情報記憶装置。
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JP2004203442A JP2006024852A (ja) | 2004-07-09 | 2004-07-09 | レーザ装置の指令値調整方法及び露光情報記憶装置 |
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