JP3159299B2 - 露光装置および方法 - Google Patents

露光装置および方法

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルスレーザを用
いた露光装置および方法に関し、特に露光量制御精度の
改良および、露光効率の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子技術は高集積化、微細化の一
途をたどり、半導体素子製造のリソグラフィ工程で使わ
れる露光装置には、近年、エキシマレーザのようなパル
スレーザが遠紫外領域の光源として使用されている。こ
のような露光装置は、1ショットの露光動作として、レ
ジストが塗布されたウエハ上にレチクルや結像光学系を
通して、レーザパルスを照射し、レチクル上に描かれた
回路パターン像の結像投影を行う。この露光中に照射さ
れる複数のレーザパルスの総エネルギーが1ショットの
露光量であり、ウエハ上に結像されるレチクルの回路パ
ターンの解像力や線幅を常に一定にするためにはショッ
ト間の露光量ばらつきが少ない安定した露光量制御が要
求される。このため、例えば特開平5−62876に開
示されるようにレーザのパルス毎の露光エネルギーを検
出し、目標の露光量を得るようにパルス毎の露光エネル
ギーをコントロールする制御方法が用いられている。パ
ルスレーザのパルス毎の露光エネルギーはレーザのパル
ス発振の際にレーザ装置に与える設定パラメータ値(例
えば印加電圧)に応じて変化するのでパルス毎の設定値
を変化させることにより、露光エネルギーをコントロー
ルすることが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エキシ
マレーザのようなパルスレーザ装置はパルス毎に同じ印
加電圧値を与え続けても同じ露光エネルギーが得られる
わけではなく、常に、パルス毎に5%以上のエネルギー
ばらつきを伴い、かつ、長期的にはレーザ装置内で使用
されるガスの劣化等により経時変化が生じ、終にはレー
ザにパルス発振指令を与えても必ずしもレーザが発振し
ない現象(ミスファイアー)が起こる状態となり、最終
的には発振不能の状態に陥る。この現象は、レーザ装置
内のガスを適当な時期毎に交換し、新鮮な状態を保つこ
とによって防止することが可能であるが、ガス交換作業
は1度に約10分程度の時間がかかり、その間、発振動
作が行えないため、露光装置のスループットを悪化させ
る。また、ガスの消費量を少なくするためにも、ガス交
換作業の回数は、最少にとどめたい。
【0004】前記特開平5−62876の露光量制御方
法によれば複数のレーザパルス発振からなる1ショット
の露光量制御において、目標総露光量と、現在までに積
算された露光量との差である残露光量と、残パルス数よ
り残パルス1パルスあたりの平均エネルギーを算出し、
これを次のパルスの目標エネルギーとし、この目標エネ
ルギー値と前パルスで得られた露光エネルギーを比較
し、次パルスの露光エネルギーが前記目標エネルギーと
一致するようにレーザ装置に与える印加電圧などの設定
パラメータ値を変化させる動作を残パルス数がゼロにな
るまでパルス毎に繰り返し行うことによって、露光量制
御を実現しようとしている。
【0005】例えば、前記目標エネルギーと前パルスの
露光エネルギーを比較し、目標エネルギーの方が大きい
場合、次のパルスでレーザ装置に与える印加電圧値を前
パルスより大きい値とし、これに対し、目標エネルギー
の方が小さい場合、次のパルスの印加電圧値を小さい値
とする制御を行う。
【0006】ここで、露光中のあるn個目のパルスに発
振指令を与えて、ミスファイアー現象が発生した場合、
前記n個目のパルスの露光エネルギーの検出値はゼロと
なり、従って前記残露光量はn−1個目のパルス発振後
と同じであるが、残パルス数はn個目のパルスに発振指
令を与えることによって1パルス減少する。このため前
記残パルスの平均エネルギーの算出値はn−1個目のパ
ルス発振後より大きなものとなることになる。いま、前
記ミスファイアー現象が起こった第nパルスが露光動作
の最後のパルスであったとすれば、nパルス目の目標エ
ネルギーは残露光量に等しいが、これに対して、得られ
たnパルス目の露光エネルギーはミスファイアー現象の
ためゼロである。しかし、最後のパルスに発振指令を与
えたことによりこのショットの露光動作は終了となる。
このため前記ショットには第nパルス目の目標エネルギ
ー値と同じ量の露光量不足誤差が生じる。
【0007】このようなミスファイアー現象が発生した
第nパルスが最終パルスではなくても前記示したように
次の第n+1パルスの目標エネルギーは第nパルスのも
のよりも大きな値となるが、前記印加電圧値には設定範
囲があり、1パルスの露光エネルギー量にも制御し得る
範囲が制限される。
【0008】通常、パルスレーザ装置では設定可能な印
加電圧の最大値を与えて発振を行ったときに得られるパ
ルスの露光エネルギーに対して、設定可能な印加電圧の
最小値を与えて発振を行ったときの露光エネルギーの値
は約50%程度である。もし、前記n+1パルスの目標
エネルギー値が前記設定可能な最大印加電圧を与えて発
振する露光エネルギーの値を超えると前記第n+1パル
スの目標エネルギー値は実現することができず、実際に
前記第n+1パルスで得られるパルスエネルギーは前記
目標エネルギーより小さいものとなり、この不足分のエ
ネルギー誤差は次の第n+2パルスの目標エネルギーを
前記第n+1パルスの目標エネルギーより大きくするた
めパルス発振の度に露光量誤差が蓄積することになる。
【0009】このように、露光装置のスループットの向
上とガス消費量の削減のため、レーザ装置のガス交換作
業の回数を減らすことによって生じ得る露光動作中のミ
スファイアー現象の発生には従来1ショットの露光量制
御精度を悪化させる問題点があった。
【0010】本発明は、前記従来技術上の問題点に鑑み
なされたものであって、露光中のミスファイアー現象の
発生の有無によらず常に一定な露光量制御精度と、レー
ザ装置のガスの劣化状態の検知機能をもつ露光装置の提
供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】前記目的を達
成するために、本発明では、パルスレーザを複数回パル
ス発光させることにより原板上のパターンを基板上に投
影露光する際に、発振指令信号を与えることにより露光
量を制御されたパルスレーザを励振し、レーザの1パル
ス毎の露光量を検出し、1パルスの露光量の検出値によ
りパルスレーザの発振異常を検出し、レーザの発振異常
の検出頻度により露光動作を中止することを特徴とす
る。
【0012】また、パルスレーザを複数回パルス発光さ
せることにより原板上のパターンを基板上に投影露光す
る露光方法において、発振指令信号を与えることにより
露光量を制御されたパルスレーザを励振し、レーザのパ
ルス発振タイミングに同期して発振指令信号の発生時刻
からの経過時間を計数し、発振指令信号発生時刻から一
定の経過時間内に同期信号が発生しないことによりパル
スレーザの発振異常を検出する。
【0013】あるいは、上記の1パルスの露光量の検出
及び、発振指令信号発生時刻から一定の経過時間内に
同期信号が発生しないことによパルスレーザの発振異
を検出する
【0014】さらに、レーザの発振異常を検出した時は
その検出回数だけ、レーザ出力制御手段に与える発振指
令信号の発生回数を増やしたり、レーザの発振異常の検
出頻度により露光動作を中止する。
【0015】上記の構成により、エキシマレーザなどの
パルスレーザ内のガスの劣化等の経時変化によりパルス
の発振が必ずしも正常に行われなくても、安定した適正
な露光量を得ることができ、かつ経時変化の発生を検出
することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】前記目的を達成するために、本発
明の実施の一形態によれば、露光制御において、各レー
ザパルス毎の露光エネルギーの検出値等によりミスファ
イアー現象の発生を検出し、残パルス数を変更すること
によって、1ショットの露光量制御をより高精度で行う
ことを可能にすると共に、ミスファイアー現象の検出に
より、露光装置におけるレーザのガスの劣化を検知する
ことを可能にしたものである。
【0017】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。 (第1の実施例)図1は本発明の第1の実施例に係る縮
小投影型の露光装置の概略構成を示す。同図において、
1は例えばKrF等のガスが封入された、レーザ光を発
生するパルスレーザ光源である。この光源はパルス状の
遠紫外領域の波長の光を発光する。2は照明光学系でビ
ーム整形光学系、オプティカルインテグレータ、コリメ
ータおよびミラー(いずれも図示していない)で構成さ
れる。ビーム整形光学系はレーザのビームを所望の形状
に整形するためのものであり、オプティカルインテグレ
ータは光束の配光特性を均一にするためのものである。
3は照明光学系2により照明されるレチクルで焼き付け
を行う半導体素子の回路パターンが形成されている。4
は縮小光学系でレチクル3の回路パターン像を縮小して
ウエハ5上に結像投影するように配置されている。
【0018】照明光学系2からの光路上にはハーフミラ
ー6が配置され、レチクル3を照明する露光光の一部が
このミラー6により反射され取り出される。ミラー6の
反射光の光路上には紫外光用のフォトセンサ7が配置さ
れ前記露光光の強度に対応したミラー6の反射光の強度
に対応した出力を発生する。センサ7の出力はパルスレ
ーザ1のパルス発振毎に積分を行う積分回路8によって
1パルスあたりの露光エネルギーに変換され、積算露光
量の演算処理を行うコントローラ9に入力される。コン
トローラ9は演算結果に基づいて、レーザ出力制御装置
10に適当な印加電圧値とレーザ発振指令信号を出力す
る。レーザ出力制御装置10によりパルスレーザ1の露
光エネルギーは印加電圧に応じて制御され、これらの動
作の繰り返しによりウエハ5上に焼き付けられるレチク
ル3の回路パターン像の積算露光量が制御される。
【0019】ただし、エキシマレーザには、1パルス毎
の露光エネルギーはコントローラ9よりレーザ出力制御
装置10に同じ印加電圧値を与えたまま複数の発振指令
信号を与え続けてもパルス毎に5%〜10%程度の制御
不能のばらつきを持つ特性がある。これに対し、安定し
た品質の半導体デバイスの製造のためには、ウエハ5に
焼き付けられるレチクル3の回路パターン像のパターン
線幅が焼き付け露光毎にばらつかず一定であることが必
要で、このために要求される焼き付け露光ショット毎の
積算露光量制御精度の安定性は1%前後である。このた
め、1パルス毎の露光エネルギーばらつき量が露光量制
御精度に対して十分小さくなるように数十パルスのレー
ザ発振により1ショットの露光が成される。
【0020】本実施例の露光装置では、パルス毎に露光
エネルギーを計測し、焼き付け露光開始からの積算露光
量を算出する。そして、露光すべき総露光量から前記積
算露光量を減じた残露光量の残パルス数1パルスあたり
の平均値を算出し、次に発振を行うパルスの露光エネル
ギーが前記平均値に近づくようにコントローラ9よりレ
ーザ出力制御装置10に与える印加電圧を変化させる。
【0021】図2は図1の露光装置の露光シーケンスを
詳細に示したものである。
【0022】露光シーケンスをスタートすると、はじめ
に、ステップ201にて、今回の露光で得たい総露光量
Dtを設定する。次に、ステップ202にて、総露光量
Dtと標準の1パルスの露光エネルギーDsより、本露
光シーケンスで発振を行う総パルス数Ptを算出する。
次に、ステップ203にて、本露光シーケンスで現在ま
でに得られた各パルスの露光エネルギーの総和である積
算露光量Dp(=0)と、本露光シーケンスの残り発振
パルス数P(=Pt)と、残りパルスにおける平均露光
エネルギーDm(Dt/Pt)の値を括弧内に示した初
期値に設定または算出する。次に、本実施例の露光シー
ケンスにて新たに追加された動作であるステップ204
にて、本露光ショットで発生したミスファイアーの発生
回数Pmを初期値0に設定する。次に、ステップ205
にて、最初に出力するパルスにおけるレーザ出力制御装
置10への印加電圧Vaを電圧Vと露光エネルギーDの
関係式V=f(D)により算出する。
【0023】以降、実際にパルスを発振させての露光制
御を行う。ステップ206にて、ステップ205にて算
出された印加電圧値を平均印加電圧値Vaとし、コント
ローラ9よりレーザ出力制御装置10に設定し、レーザ
発振指令信号を出力して、パルス発振を行う。次に、ス
テップ207にて、コントローラ9はセンサ7で検知し
た発振パルス出力を積分する積分器8の出力値を読み込
むことにより、いま発振を行ったパルスの露光エネルギ
ー値Dを計測する。次に、本実施例のシーケンスにて新
たに追加された動作であるステップ208にて、ステッ
プ207で計測した露光エネルギー値Dとミスファイア
ー判定値Dε1とを比較し、D<Dε1の場合、ミスフ
ァイアー発生と判定し、ステップ216に進む。これに
対し、D>Dε1またはD=Dε1のときはミスファイ
アーではないと判定し、ステップ209に進む。ここ
で、ミスファイアー判定値Dε1には、レーザ出力制御
装置10に設定可能な最小の印加電圧値を設定してパル
ス発振が行われた時に得られる露光エネルギー値より、
十分小さな値を設定しておく。
【0024】いま、ステップ208にて、ミスファイア
ーではなく正常なレーザ発振が行われたとして、ステッ
プ209以降の動作について先に説明する。ステップ2
09にて、前記ステップ207で計測された露光エネル
ギーDをこれまでの積算露光量Dpに加算して新たな積
算露光量Dpとし、残りパルス数Pをデクリメントす
る。次に、ステップ210にて、残りパルス数Pが0で
あるかどうか判定し、0であれば全ての露光パルスの発
振が完了いたので、露光シーケンスを終了し、0でなけ
ればステップ211に進む。
【0025】ステップ211にて、総露光量Dtより積
算露光量Dpを減じた値、すなわち残露光量を残りパル
ス数Pで割った残りパルス1パルスあたりの平均露光エ
ネルギー値Dmを算出する。次に、ステップ212に
て、ステップ211で算出した平均露光エネルギーDm
とステップ207で計測して得られた露光エネルギーD
を比較し、その差の絶対値が判定条件値Dε2より小さ
ければステップ206に戻り、同じ印加電圧値でパルス
発振を行う。これに対し、Dε2より大きければ、ステ
ップ213に進み、Dm−Dの値が正であるか負である
かを判定する。Dm−D>0のときには、以後の発振パ
ルスで得たい露光エネルギー値が、いま、実際にパルス
発振を行って得た露光エネルギー値より大きいので、ス
テップ214に進み、印加電圧の設定値Vaにあらかじ
め設定された変化量dVだけ加算し、これを新たなVa
とする。これに対して、Dm−D<0のときには、逆
に、以後のパルス発振にて、実際に得られた露光エネル
ギー値より小さい露光エネルギーを得たいので、ステッ
プ215に進み、VaにdVだけ減算し、新たなVaと
する。ステップ214またはステップ215の処理の後
はステップ206に戻り、パルス発振を繰り返し行う。
【0026】次に、前記ステップ208における露光エ
ネルギーの判定の結果、ミスファイアー発生と判定した
時の動作について説明する。ステップ216よりステッ
プ219はいずれも本実施例の露光シーケンスより追加
された動作である。ステップ216にて、ミスファイア
ー発生の警告信号を発生する。この信号は本露光装置の
使用者にパルスレーザ1の内部のガスの状態がミスファ
イアー現象が発生する程度まで劣化したことを露光装置
の使用者に知らせる。次に、ステップ217にて、ミス
ファイアー発生回数Pmをインクリメントする。次に、
ステップ218にて、ミスファイアー発生回数Pmをミ
スファイアーリミット値PL と比較し、PL を超えない
場合、ステップ206に戻り、パルス発振を繰り返す。
これに対し、PL を超えた場合、ミスファイアー発生頻
度が高く、露光シーケンス続行が困難であると判断し、
ステップ219に進み、エラー信号を発生し、露光を中
断し、終了する。
【0027】前記ステップ217にて、ミスファイアー
発生回数Pmがミスファイアーリミット回数値PL 以下
の判定でステップ206に戻る場合は、残りパルス数P
のデクリメント処理や、印加電圧設定値Vaの変更は行
わず、同じ条件でパルス発振を再び行う。
【0028】図3〜図5は、前記図2で示した露光シー
ケンスで実際に露光を行った時のレーザパルスの発生タ
イミングと積算露光量の遷移の様子の例を示したもので
ある。縦軸は積算露光量、横軸は時間で、レーザパルス
の発振指令信号の発生タイミングを示している。いずれ
も前記総露光量Dtの値をD5’とし、これを前記総パ
ルス数Ptの値を5パルスとして実行しようとするもの
である。図中、横軸に記した数字は露光開始からのレー
ザ発振指令信号またはレーザパルスの発振タイミングを
示したものである。また縦軸に記したD1からD5まで
の記号は、第1パルスから第5パルス発振後までに実際
に得られた積算露光量で、D1’からD5’までの記号
は第1パルスから第5パルス発振指令信号出力時の平均
露光エネルギー算出値をそれまでの積算露光量に加算し
た量を示すものである。
【0029】図3はミスファイアー現象が発生しなかっ
た場合の露光量プロファイルである。第1パルスの発振
指令信号出力の前に、平均露光エネルギーを算出する。
総露光量D5’を総パルス数5で割り、D1’の値を得
る。同露光エネルギーを実現するために、レーザへの印
加電圧設定値をVaとし、第1パルスの発振指令信号を
出力する(図中タイミング1)。実際にはレーザ内部の
ガスの劣化などの影響で、D1’より小さいD1の露光
エネルギーが得られた。ここでの残りパルスの平均パル
スエネルギー値は残露光量D5’−D1を残りパルス数
4で割り、D2’−D1の値を得る。第1パルスの発振
により得られたパルスエネルギー値D1と次の平均露光
エネルギー値D2’−D1を比較し、平均露光エネルギ
ー値が大きいので印加電圧設定値をVa+dVとして、
第2パルスの発振指令信号を出力する(図中タイミング
2)。以下、同様な処理を行い、第3、第4、第5パル
スの発振指令信号をそれぞれ、印加電圧設定値を第1パ
ルスの印加電圧設定値Vaに対しVa+2dV、Va+
3dV、Va+4dVに設定して出力し、パルス発振を
行い露光を終了する。図3の例では、1パルスあたりの
平均露光エネルギーに対する、実際の露光エネルギーの
不足分を印加電圧設定値をパルス毎にdVだけ上げるこ
とにより、補正している。
【0030】図4は第3パルスにミスファイアー現象が
発生した場合の露光量プロファイルである。第3パルス
の発振指令信号を出力するまでは(図中タイミング
(3))、図3と同様であるが、ここで、レーザが発振
せず、露光エネルギーが得られなかった。このため、ミ
スファイアー現象発生と判断し、ミスファイアー警告信
号を発生し、残りパルス数は3、平均露光エネルギー値
はD3’−D2、印加電圧設定値はVa+2dVのま
ま、再度、発振指令信号を出力する(図中タイミング
3)。ここでは、正常なパルス発振が得られ、D3−D
2の露光エネルギーが得られた。以下、第4、第5の正
常なパルス発振により、図3で示した露光シーケンスと
同等の積算露光量を得ることが可能で、また、ミスファ
イアー現象の発生により、警告信号が得られ、レーザ装
置内のガスの劣化を知ることができる。
【0031】図5は前記図2で示した露光シーケンスよ
り、ミスファイアー発生の検知手段であるステップ20
8の処理を除いた、従来の露光シーケンスにおいて、同
様に露光を開始し、前記図4の例と同様に第3パルスで
ミスファイアー現象が発生した時の露光量プロファイル
である。本露光シーケンスではミスファイアー判定を行
っていないため、第3パルスの発振指令信号に対し、0
の露光エネルギーが得られたとみなし、その結果、積算
露光量D3はD2と同じ値である。次に、第4パルスで
得るべき平均露光エネルギーを算出し、D4’−D3の
値を得るが、これは、前記図3、図4の例で算出した値
を上回るものとなるため、実際に得られた露光エネルギ
ー値との比較の結果、第4パルスの印加電圧設定値をV
a+3dV、第5パルスの印加電圧設定値をVa+4d
Vとして、発振指令信号を出力し、露光を終了するが、
ここで得られた積算露光量D5は目標の総露光量D5’
より、ミスファイアーの分だけ不足し、露光量誤差とな
り、また、レーザのガスの劣化も検知できない。
【0032】(第2の実施例)図6は本発明の第2の実
施例に係る縮小投影型の露光装置の概略構成を示す。本
露光装置は、図1で示した露光装置に対し、パルスレー
ザ1よりコントローラ9に対して出力するレーザ発振同
期信号が追加されたものであり、コントローラ9よりレ
ーザ出力制御装置10に印加電圧設定値と発振指令信号
を出力すると、実際にレーザのパルス発振が起こるタイ
ミングに同期して信号出力が得られる。このため、パル
ス毎の露光エネルギーを計測するために露光光の強度を
検出するセンサ7の出力を積分する積分回路8の積分タ
イミングをコントローラ9がこのレーザ発振同期信号よ
り生成すれば、レーザのパルス発振に対し、より正確な
積分タイミングが得られ、より正確な露光エネルギーの
計測が可能である。
【0033】図7は前記レーザ発振同期信号を使った図
6の露光装置の露光シーケンスを示したものである。図
7で示した各露光動作のステップのうちステップ501
からステップ519は、前記図2の露光シーケンスのス
テップ201からステップ219の動作と同様であり、
本実施例ではステップ520とステップ521が新たに
追加されたものなので、ここでは、この追加動作の前後
の動作のみ説明する。
【0034】ステップ506にて、レーザ出力制御装置
10に追加電圧設定値Vaを設定し、レーザ発振指令信
号を出力する。次に、ステップ520にて、レーザ発振
同期信号が出力されたかどうかを判定し、同期信号がま
だ出力されていなければ、ステップ521に進み、ステ
ップ506でレーザ発振指令信号を出力してからの経過
時間がタイムリミット設定時間を超えたかどうかを判定
し、超えていない場合、再びステップ520に進む。パ
ルスレーザ1よりレーザ発振同期信号が出力されると、
ステップ520からステップ507に進み、コントロー
ラ9は積分回路8に積分指令を与え、積分回路8の出力
値を読み込み、露光エネルギー値Dを計測する。以上の
動作により、レーザ発振同期信号(に同期したレーザの
発振)と積分タイミングとを同期させ、精度の向上を図
る。
【0035】ここで、パルスレーザ1内部のガスの劣化
等の影響でミスファイアー現象が発生した場合、レーザ
発振同期信号が出力されない場合がある。このため、レ
ーザ発振同期信号待機中のステップ521にて、レーザ
発振指令信号出力時からの経過時間が、正常なパルス発
振が行われる時にレーザ発振同期信号が発生する時間よ
りも十分大きい値に設定したタイムリミット設定値を超
えた場合は、ミスファイアーであると判断し、ステップ
516に進み、前記第1の実施例と同じミスファイアー
処理を行う。これにより、レーザ発振同期信号の発生タ
イミングおよび、露光エネルギー値よりミスファイアー
現象の発生が検出可能となる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
エキシマレーザなどのパルスレーザ内のガスの劣化等の
経時変化によりパルスの発振が必ずしも正常に行われな
くても、安定した適正な露光量を得ることができるとと
もに、経時変化の発生を検出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る露光装置の概略
構成図である。
【図2】 図1の露光装置における露光シーケンスを示
すフローチャートである。
【図3】 図1の装置における積算露光量の変化を示す
説明図である。
【図4】 図1の装置においてミスファイアー現象が発
生したときの積算露光量の変化を示す説明図である。
【図5】 従来の露光装置における積算露光の変化を示
す説明図である。
【図6】 本発明の第2の実施例に係る露光装置の概略
構成図である。
【図7】 図6の露光装置における露光シーケンスを示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1:パルスレーザ、2:照明光学系、3:レチクル、
4:縮小光学系、5:ウエハ、6:ハーフミラー、7:
センサ、8:積分回路、9:コントローラ、10:レー
ザ出力制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/30 515B 527 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 505 G03F 7/20 521 H01S 3/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスレーザを複数回パルス発光させる
    ことにより原板上のパターンを基板上に投影露光する露
    光装置において、発振指令信号を与えることによりパル
    スレーザをパルス発振させるレーザ出力制御手段と、レ
    ーザの1パルス毎の露光量を検出する露光量検出手段を
    具備し、1パルスの露光量の検出値によりパルスレーザ
    の発振異常を検出し、レーザの発振異常の検出頻度によ
    り露光動作を中止することを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 パルスレーザを複数回パルス発光させる
    ことにより原板上のパターンを基板上に投影露光する露
    光装置において、発振指令信号を与えることによりパル
    スレーザをパルス発振させるレーザ出力制御手段と、レ
    ーザのパルス発振タイミングに同期した同期信号検出手
    段と、発振指令信号の発生時刻からの経過時間の計数手
    段を具備し、発振指令信号発生時刻から一定の経過時間
    内に同期信号が発生しないことによりパルスレーザの発
    振異常を検出することを特徴とする露光装置。
  3. 【請求項3】 パルスレーザを複数回パルス発光させる
    ことにより原板上のパターンを基板上に投影露光する露
    光装置において、発振指令信号を与えることによりパル
    スレーザをパルス発振させるレーザ出力制御手段と、レ
    ーザの1パルス毎の露光量を検出する露光量検出手段
    と、レーザのパルス発振タイミングに同期した同期信号
    検出手段と、発振指令信号の発生時刻からの経過時間の
    計数手段を具備し、1パルスの露光量の検出値及び、発
    振指令信号発生時刻から一定の経過時間内に同期信号が
    発生しないことによりパルスレーザの発振異常を検出す
    ることを特徴とする露光装置。
  4. 【請求項4】 レーザの発振異常の検出回数だけ、レー
    ザ出力制御手段に与える発振指令信号の発生回数を増や
    すことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の露
    光装置。
  5. 【請求項5】 レーザの発振異常の検出頻度により露光
    動作を中止することを特徴とする請求項〜4のいずれ
    かに記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 パルスレーザを複数回パルス発光させる
    ことにより原板上のパターンを基板上に投影露光する露
    光方法において、発振指令信号を与えることにより露光
    量を制御されたパルスレーザを励振し、レーザの1パル
    ス毎の露光量を検出し、1パルスの露光量の検出値によ
    りパルスレーザの発振異常を検出し、レーザの発振異常
    の検出頻度により露光動作を中止することを特徴とする
    露光方法。
  7. 【請求項7】 パルスレーザを複数回パルス発光させる
    ことにより原板上のパターンを基板上に投影露光する露
    光方法において、発振指令信号を与えることにより露光
    量を制御されたパルスレーザを励振し、レーザのパルス
    発振タイミングに同期して発振指令信号の発生時刻から
    の経過時間を計数し、発振指令信号発生時刻から一定の
    経過時間内に同期信号が発生しないことによりパルスレ
    ーザの発振異常を検出することを特徴とする露光方法。
  8. 【請求項8】 パルスレーザを複数回パルス発光させる
    ことにより原板上のパターンを基板上に投影露光する露
    光方法において、発振指令信号を与えることにより露光
    量を制御されたパルスレーザを励振し、レーザの1パル
    ス毎の露光量を検出し、レーザのパルス発振タイミング
    に同期して発振指令信号の発生時刻からの経過時間を計
    数し、1パルスの露光量の検出値及び発振指令信号発生
    時刻から一定の経過時間内に同期信号が発生しないこと
    によりパルスレーザの発振異常を検出することを特徴と
    する露光方法。
  9. 【請求項9】 レーザの発振異常の検出回数だけ、レー
    ザ出力制御手段に与える発振指令信号の発生回数を増や
    すことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の露
    光方法。
  10. 【請求項10】 レーザの発振異常の検出頻度により露
    光動作を中止することを特徴とする請求項〜9のいず
    れかに記載の露光方法。
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