JPH11279498A - 剥離処理剤 - Google Patents
剥離処理剤Info
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- JPH11279498A JPH11279498A JP7890598A JP7890598A JPH11279498A JP H11279498 A JPH11279498 A JP H11279498A JP 7890598 A JP7890598 A JP 7890598A JP 7890598 A JP7890598 A JP 7890598A JP H11279498 A JPH11279498 A JP H11279498A
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Abstract
離効果を有する剥離処理剤を提供する。また製品の品質
のバラツキがなく溶媒の回収も容易でかつ安価に製造で
きるように、単一溶媒でかつ均一系に製造できる剥離処
理剤を提供する。 【解決手段】 酸化エチレンを付加したエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体単独あるいは、アルキルイソシア
ナートを付加させることによって得られるウレタン樹脂
を主体とする剥離処理剤は、既存剥離剤より少ない塗布
量で優れた剥離効果がある。
Description
剤、及び該剥離処理剤を用いて製せられた剥離シートに
関する。
の背面は、通常剥離処理剤によって離型処理されてい
る。これは、上記粘着シート及び粘着テープの塗布面を
保護し保存するために行われている。このため、例えば
粘着テープの場合、実際に使用するときにテープ等の巻
き戻しがスムーズに行われること、及び粘着剤面への剥
離処理剤の移行による粘着力の低下などがないこと、基
材に対する密着性があること、耐湿熱性での経時変化に
よる剥離力の変化が少ないことなどが剥離処理剤の特徴
として要求されている。
離処理剤、ポリビニルアルコールにアルキルイソシアナ
ートを付加させたポリビニルアルコールのウレタン系剥
離処理剤、ポリエチレンビニル共重合体のウレタン系剥
離処理剤、ポリアルキルイミンにアルキルイソシアナー
トを付加させたポリアルキルイミンのウレア系剥離処理
剤等が知られている。シリコーン系以外の上記に記載し
た剥離処理剤の具体例としては、特公昭60−3035
5には、ビニルアルコールにエチレンを共重合させたポ
リエチレンビニル共重合体のウレタン系剥離処理剤が開
示されている、特公平2−7988にはポリビニルアル
コールのウレタン系剥離処理剤が開示されている。
面と粘着剤を塗布した面とは通常合わされており、従来
の剥離処理剤は、粘着剤の層に剥離処理剤が移行してし
まい、本来の粘着剤の性能が低下してしまう場合が多々
あった。この現象をおさえるためには、剥離処理剤の基
材との接着性にもよるが、塗布量が少なくてすむ剥離処
理剤のほうが粘着剤層への移行が少なく、また経済的に
も優位である。また、上記剥離処理剤は製造する際に、
ポリビニルアルコールがトルエンなどの一般的な非極性
溶媒に不溶のため、アルキルイソシアナートとの反応が
困難であり、ジメチルスルホキシドのような極性溶媒を
補助溶媒として使用し製造される。しかし、それでも完
全に均一系とならないため品質のバラツキが生じやす
く、また製造工程における溶媒回収が困難である。ま
た、シリコーン系剥離処理剤は、塗布面への筆記や印刷
が不可能であることなどにより用途が限定される。
を改善するため、種々の剥離処理剤を検討したところ、
一般式(A)で表される化合物及び一般式(A)とアル
キルイソシアナートとの反応物であるウレタン樹脂が、
従来の剥離処理剤と比べて少量の塗布量で剥離効果があ
り、かつ粘着剤層への移行が少ないことを見出した。ま
た、一般式(A)で表される化合物は、トルエン、キシ
レンなどの非極性溶媒に溶解できるので、単一溶媒でか
つ均一系でアルキルイソシアナートとの反応を行うこと
ができるため製品の品質のバラツキがなく溶媒の回収も
容易でかつ安価に製造できることをも見い出し本発明を
完成させた。
したエチレン−ビニルアルコールの共重合物を主体とす
る剥離処理剤であり、
〜32の整数、nは 1〜2の整数の繰り返し構造単位
であるブロック共重合体を表わし、全体の数平均分子量
が1000〜10000である。)
チレンを付加したエチレン−ビニルアルコールの共重合
物と1〜60の炭素数を有する直鎖又は分岐を有するア
ルキルイソシアナートの反応物を主体とする剥離処理剤
である。
〜32の整数、nは 1〜2の整数の繰り返し構造単位
であるブロック共重合体を表わし、全体の数平均分子量
が1000〜10000である。)
の表面に設けられた剥離処理剤層からなる剥離シートに
おいて、基材の少なくとも片面に、前記1または前記2
記載の剥離処理剤による層が設けられていることを特徴
とする剥離シートである。
される化合物は、従来公知の物質であり、このものは低
分子量エチレン−酢酸ビニル共重合体を原料とし、その
けん化反応物であるエチレン−ビニルアルコール共重合
体を経由して酸化エチレンを付加重合することによって
合成されている。市販されているものとしては、商品名
スミガード グレード300K(住友化学社製)又は商
品名スミガード グレード300G(住友化学社製)が
挙げられる。
エチレンを付加したポリエチレン−ビニルアルコール共
重合体をトルエンまたはキシレンなどの不活性有機溶媒
中に溶解させ、アルキルイソシアナートを付加させるこ
とによって容易に製造できる。上記アルキルイソシアナ
ートは、炭素数60以下の直鎖又は分岐したアルキル鎖
を有する化合物であり、具体的には、ドデシルイソシア
ナート、ペンダデシルイソシアナート、ヘキサデシルイ
ソシアナート、オクタデシルイソシアナート、ナデシル
イソシアナート、エイコシルイソシアナート、ドコサニ
ルイソシアナート、テトラコサニルイソシアナート、ヘ
キサコサニルイソシアナート、オクタコサニルイソシア
ナート、等の化合物があげられる。これらのイソシアナ
ートは単独または、二種類以上を適宜混合して用いても
良い。炭素数が60を超えると一般に高価で経済性がな
いか、工業的入手が困難である。
のようにして行うことができる。即ち、所定量の酸化エ
チレンを付加したポリエチレン−ビニルアルコール共重
合体を、トルエンのような不活性有機溶媒に室温で溶解
させ、次いで撹拌下に昇温し、50〜150℃、好まし
くは、90〜120℃を保って、アルキルイソシアナー
ト、または、アルキルイソシアナートのトルエン溶液を
添加し、系内のイソシアナートが完全に消失するまで熟
成させる。反応終了後溶媒を除去することによって、容
易に目的のウレタン樹脂が得られる。なお、上記の反応
を完結させるに際し、必要に応じて水酸基とイソシアナ
ート基との反応を促進させる触媒、例えば有機錫化合物
などを用いることができる。
ニルアルコール共重合体が有している水酸基に対するイ
ソシアナートの反応量は、0〜1.0当量用いられる。
1.0当量を超えると、未反応イソシアナート、あるい
は、空気中の水分との反応による副生のビスウレア体が
剥離処理剤中に残存する。このため、アルキルイソシア
ナートまたは副生ビスウレア体の一部が粘着層に移行
し、粘着面の粘着力を低下させるおそれがあり好ましく
ない。本発明にかかる剥離シートは、前記の剥離剤をシ
ート状の基材の片面または両面に塗布させる。具体的基
材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、セロファン等のプラスチックフィルム、
上質紙、クラフト紙、クレープ紙などがあげられるが、
特にこれらに限定されるものではない。剥離処理剤の塗
布方法は、特に限定されるものではないが、例えば、剥
離処理剤のトルエン溶液を、バーコーター、ロールコー
ター、グラビアコーター等で塗布することができる。そ
の後、基材の塗布面を乾燥させることにより、基材表面
に剥離処理剤層が形成される。基材への塗布量は、例え
ば、バーコーターの種類あるいは、剥離処理剤のトルエ
ン溶液濃度をかえることによって調整できる。乾燥温度
は、基材の種類、および剥離処理剤の種類によって選択
されるが、通常は、60〜150℃が好ましい、しかし
特に限定されるものではない。シート状基材に剥離処理
剤を塗布した剥離シートは、感圧粘着シートや、感圧粘
着テープ等の粘着体の保護、保存のために好適に用いら
れる。即ち、剥離処理剤層を有する剥離面が、該粘着剤
の塗布された感圧粘着面を保護するため該粘着面に粘着
され、使用時に剥離シートが感圧粘着面から引き剥がさ
れたのち、感圧粘着面を有する感圧粘着体が被着物に圧
着される。
−ビニルアルコール共重合体(商品名スミガード、グレ
ードG300(住友化学社製)0.5部をトルエン9
9.5部に溶解し、そのトルエン溶液を、基材としての
ポリプロピレンフィルム(以下OPPと略称する)のコ
ロナ放電処理(片面)側に、No.8バーコーターを用
いて塗布した。塗布量は、剥離剤のトルエン溶液濃度を
変化させることによって、剥離剤の固形分換算で0.0
2〜0.08g/m2となるようにした。次いで 90℃
で1分間乾燥させて、剥離シートを作成した。次に感圧
粘着体として、日東電工社製 粘着テープ(No.31
E 351Y、黄1)を用いてその粘着面と剥離シート
の剥離剤塗布面とを対向させた状態で、自重2Kgのロ
ーラーを用いて押圧し、両者を圧着させることにより、
複数の25mm幅の試験片を作製した。以下JIS Z
0237(粘着テープ、粘着シートの試験方法)に準じ
て以下の通り試験を行った。上記試験片を、20℃ 6
5%の相対恒温恒湿下に、1日放置(保存)した。その
後、該試験片を用いて、20℃、相対湿度65%の恒温
恒湿下で初期の剥離力(gf/25mm)および初期の残存
粘着力(gf/25mm)を測定した。剥離剤は、剥離速度
300mm/分、90度剥離の条件で感圧粘着体から剥
離シートを引き剥がすことにより測定した。残存粘着力
は、上記剥離力を測定した感圧粘着体の粘着面を、ステ
ンレス製パネルに自重2Kgのローラーを用いて押圧し
たのち、剥離速度300mm/分、180度、剥離の条
件でパネルから感圧粘着体を、引き剥がすことにより、
該感圧体の粘着力を測定した。その結果を表1に示し
た。本発明の実施例1の剥離処理剤は、従来の剥離処理
剤である比較例1と比べて、5分の1以下の塗布量で優
れた剥離力を有する。また、ブランク(塗布なし)と比
べて、剥離力の効果は大幅に現れている。残存ステンレ
ス(SUS)粘着力も、比較例1と比べて数値がブラン
ク(剥離処理剤塗布なし)に近いので、粘着剤の剥離処
理剤層への移行がすくない。
ル共重合体とオクタデシルイソシアナートから得られる
ウレタン樹脂の合成 コンデンサー、湿度計、滴下ロート、撹拌装置付きの四
ツ口フラスコに、エチレンオキシド付加ポリエチレン−
ビニルアルコール共重合体(商品名スミガード、グレー
ドG300(住友化学社製)を20.0部およびトルエ
ン300mlを加え、かきまぜ溶解させた。次いで、9
0℃まで昇温し、90〜100℃を保って、オクタデシ
ルイソシアナート(保土谷化学社製)、7.9部を滴下
した。滴下終了後、ジブチルチンジラウレート0.03
gを添加し、さらに昇温させ120℃、5時間熟成させ
た。反応の終点は、IR分析を行ってNCO基の消失に
より確認した。反応物は、溶媒を留出させると26.7
部のワックス状物が得られた。該ワックス状物を用い
て、再度 0.1、0.5重量%のトルエン溶液を調製
し、実施例1と同様な方法で剥離性能試験に供した。そ
の結果を表1に示した。本発明の実施例2の剥離処理剤
は、従来の剥離処理剤である比較例1と比べて、5分の
1以下の塗布量で優れた剥離力を有する。また、ブラン
ク(塗布なし)と比べて、剥離力の効果は大幅に現れて
いる。残存ステンレス(SUS)粘着力も、比較例1と
比べて数値がブランク(剥離処理剤塗布なし)に近いの
で、粘着剤の剥離処理剤層への移行がすくない。
ソシアナートの添加量を酸化エチレンを付加したポリエ
チレン−ビニルアルコール共重合体(商品名スミガー
ド、グレードG300、住友化学社製)の水酸基の当量
に対してイソシアナート当量で85%、70%とした以
外は、実施例2と同様に行った。その結果を表1に示し
た。本発明の実施例3および4の剥離処理剤は、従来の
剥離処理剤である比較例1と比べて、5分の1以下の塗
布量で同等の剥離力を有する。また、ブランク(塗布な
し)と比べて、剥離力の効果は大幅に現れている。残存
ステンレス(SUS)粘着力も、比較例1と比べて数値
がブランク(剥離処理剤塗布なし)に近いので、粘着剤
の剥離処理剤層への移行がすくない。
ル共重合物(エチレン共重合割合38モル%、平均重合
度1500)90重量部をトルエン1200重量部、ジ
メチルスルホキシド540重量部に分散、溶解させたの
ち、還流温度にてオクタデシルイソシアナートを43
5.3重量部を加える。2時間反応を続けた後、水54
0部を添加し撹拌を行ったのち静置、ジメチルスルホキ
シドと水、トルエン層に分離し、ジメチルスルホキシド
と水を除去した後、5倍量のメタノール中へ注いで白色
沈殿物を得る。この沈殿物をメタノールで洗浄し乾燥粉
砕して目的の剥離処理剤を得た。ポリエチレン−ビニル
アルコール共重合物とオクタデシルイソシアナートから
得られたウレタン樹脂をトルエンに溶解し、0.5重量
%の溶液を調製し以下実施例1と同様に剥離性能試験を
行った。
本発明の剥離処理剤は既存剥離剤より少ない塗布量で同
一の剥離効果があり、同時にSUS粘着力の項目から実
施例1〜4の剥離処理剤は比較例1の剥離処理剤と比べ
て粘着剤への移行がすくないことがわかる。また実施例
に記載しているように一般式(A)の化合物が、トルエ
ン、キシレンなどの非極性溶媒に溶解するので、単一溶
媒でかつ均一系でアルキルイソシアナートとの反応を行
うことができるため製品の品質のバラツキがなく溶媒の
回収も容易でかつ安価に製造できる。
Claims (3)
- 【請求項1】下記一般式(A)で示される、酸化エチレ
ンを付加したエチレン−ビニルアルコールの共重合物を
主体とする剥離処理剤。 【化1】 (式中、Xは5〜15の整数、mは8〜32の整数、n
は1〜2の整数の繰り返し構造単位であるブロック共重
合体を表わし、全体の数平均分子量が1000〜100
00である。) - 【請求項2】下記一般式(A)で示される、酸化エチレ
ンを付加したエチレン−ビニルアルコールの共重合物と
1〜60の炭素数を有する直鎖又は分岐を有するアルキ
ルイソシアナートの反応物を主体とする剥離処理剤。 【化2】 (式中、Xは5〜15の整数、mは8〜32の整数、n
は1〜2の整数の繰り返し構造単位であるブロック共重
合体を表わし、全体の数平均分子量が1000〜100
00である。) - 【請求項3】シート状またはテープ状の基材と基材の表
面に設けられた剥離処理剤層からなる剥離シートにおい
て、基材の少なくとも片面に、請求項1または2記載の
剥離処理剤による層が設けられていることを特徴とする
剥離シート。
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---|---|---|---|
JP07890598A JP4046838B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-03-26 | 剥離処理剤 |
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Publications (2)
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JPH11279498A true JPH11279498A (ja) | 1999-10-12 |
JP4046838B2 JP4046838B2 (ja) | 2008-02-13 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2000056780A1 (fr) * | 1999-03-23 | 2000-09-28 | Nisshinbo Industries, Inc. | Polymere, resine de liaison, composition d'electrolyte polymere a conductivite ionique et batterie secondaire |
KR100697583B1 (ko) * | 2001-07-12 | 2007-03-22 | 호도가야 가가쿠 고교 가부시키가이샤 | 박리처리제 및 박리처리제의 제조방법 |
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-
1998
- 1998-03-26 JP JP07890598A patent/JP4046838B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN117577397A (zh) * | 2023-12-08 | 2024-02-20 | 江苏火凤凰线缆系统技术股份有限公司 | 防粘线缆及其制备工艺 |
CN117577397B (zh) * | 2023-12-08 | 2024-05-03 | 江苏火凤凰线缆系统技术股份有限公司 | 防粘线缆及其制备工艺 |
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