JP4028097B2 - 剥離処理剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンとイソシアナート化合物から得られるウレタン結合を有する化合物を主体とする剥離処理剤、及び該剥離処理剤を用いて製せられた剥離面を有する物体に関する。
【0002】
【従来の技術】
粘着シート、粘着テープ等における基材の表面は 通常、剥離処理剤によって剥離処理されている。シート状基材に剥離処理剤を塗布した剥離処理シートは、感圧粘着シートや感圧粘着テープ等の塗布面、粘着体の保護、保存のために用いられる。剥離面が粘着剤の塗布面を保護するため、使用時に剥離シートが感圧粘着体から引き剥がされた後、感圧粘着体に圧着される。このため、例えば、粘着テープの場合、実際に使用する際にテープ等のまき戻しがスムーズに行われること、及び粘着面への剥離処理剤の移行による粘着力の低下が少ないことなどが剥離処理剤の特徴として要求されている。
【0003】
従来、剥離処理剤としては、シリコーン系剥離剤、ポリビニルアルコールにアルキルイソシアナートを付加させたポリビニルアルコールのウレタン系剥離剤、ポリエチレン/ビニルアルコール共重合体にアルキルイソシアナートを付加させたウレタン系剥離処理剤、ポリアルキレンイミンにアルキルイソシアナートを付加させたポリアルキレンイミンのウレア系剥離処理剤が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
シリコーン系剥離処理剤は塗布面への筆記や印刷が不可能であることなどにより用途が限定されている。
従来のウレタン系あるいはウレア系剥離処理剤の具体例としては,特公昭60−30355にはビニルアルコールにエチレンを共重合させたポリエチレン/ビニルアルコール共重合体のウレタン系剥離処理剤が開示されている。また、特公平2−7988にはポリビニルアルコールのウレタン系剥離処理剤が開示されている。また特開平5−295332には、ポリビニルアルコールのウレタン系剥離処理剤、またはポリエチレンイミンのウレア系剥離処理剤が開示されている。
これらの剥離処理剤をガムテープ等の用途に使用する場合に、特に女性や子供が、ロール状のガムテープからテープを引き伸ばす際に大きな力が必要となり、軽剥離性を有する剥離処理剤が望まれている。
また、剥離処理剤が塗布されたテープ等を高温、高湿の場所に放置しておくと、粘着剤層に剥離処理剤が移行する等の現象により、剥離性能あるいは粘着剤の性能の低下を引き起こす場合がある。
上述したように、上記剥離処理剤は軽剥離性能及び高湿熱時の安定性等に対しては十分とはいえない。
【0005】
高湿熱時の安定性を上げるためには、剥離処理剤に使用する樹脂自身を高分子量化する方法が考えられるが、特許公報第2614002号に記載のようにポリエチレンイミンの活性水素の一部にモノイソシアナートを付加したウレア結合を有する化合物を製造し、その直後に残りのポリエチレンイミンの活性水素に対して多価イソシアナート化合物を反応(架橋)させ高分子量化した剥離処理剤ではゲル化が起こり、塗布する際の粘度の点においても、剥離処理剤の物性においても使用することができない。
また、上記ウレア結合を有する化合物と多価イソシアナート化合物の混合物を被塗布物(シート状基材等の支持体)に塗布した後に熱をかけ架橋する方法は、溶剤を気化させるためにより高温(130℃以上)の乾燥工程が必要となり、また製造ラインで架橋させる種類の中で、1液性の剥離処理剤は多価イソシアナートと上記ウレア結合を有する化合物(ポリエチレンイミンの1部にモノアルキルイソシアナートが付加されたもの)が混合されているため、貯蔵している間に徐々に反応が進行し経時変化等の安定性に問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは軽剥離性能及び高湿熱時の安定性を改善するため種々検討したところエチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に一定量のアルキルイソシアナートを付加させたのち、多価イソシアナートで架橋させたウレタン結合を有する化合物を主体とする剥離処理剤が軽剥離性であり、高湿熱時の安定性が良いことを見出し本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明は、(1)エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、炭素数8〜60のアルキルモノイソシアナートをイソシアナート基/活性水素のモル比が、0.60〜0.95になるように付加させた後、残りのエチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、多価イソシアネート化合物をイソシアナート基/活性水素のモル比が0.05〜0.40になるように架橋させて得られるウレタン結合を有する化合物を主体とする剥離処理剤であり、
【0008】
また、本発明は(2)として基材の少なくとも片面に、前記(1)記載の剥離処理剤による層が設けられていることを特徴とする剥離面を有する物体である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、多価イソシアナート化合物を用いて架橋させたウレタン結合を有する化合物は、エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、炭素数8〜60のアルキルモノイソシアナートをイソシアナート基/活性水素のモル比が、0.60〜0.95になるように付加させた後、残りのエチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、多価イソシアネート化合物をイソシアナート基/活性水素のモル比が0.05〜0.40になるように架橋させて得られるウレタン結合を有する化合物である。全体の数平均分子量が70000〜3000000である。エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンは、ポリエチレンイミンを原料とし、それにエチレンオキシドを付加重合させることによって合成される。市販されているものとしては、商品名:Lupasol SC−61B(BASF社製)とLupasol SC−62J(BASF社製)等がある。本発明に係るエチレンオキシド付加ポリエチレンイミンは、複数の活性水素を含有しており、第1級のアミノ基と第2級のアミノ基とエチレンオキシドに由来する水酸基を含有している。
【0010】
本発明のウレタン結合を有する化合物は上記に記載したエチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.6〜0.95の炭素数8〜60の直鎖または分岐のアルキル基を持ったモノイソシアナートを付加させたのち、残りのエチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対してイソシアナート基/活性水素のモル比を0.05〜0.40になるようにジイソシアナート、トリイソシアナート等の多価イソシアナート化合物を添加し架橋させることによって製造できる。
上記アルキルモノイソシアナートの付加量は、エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素対し、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.6より低いと剥離性が低下し、0.95を超えると多価イソシアネートの架橋が少なくなり、本発明の目的である高湿熱時の安定性が悪くなる。
また、上記多価イソシアネートの付加量は、エチレンオキシド付加ポリエチレンイミン中の活性水素に対しイソシアナート基/活性水素のモル比が0.4を超えると、架橋反応による生成物の溶媒への溶解性が悪くなるか、または不溶となり反応を進行させることが困難となる。また、0.05より低いと架橋による耐湿熱効果が低下する。
上記ウレタン結合を有する化合物は数平均分子量が70000〜3000000の範囲のものであり、好ましい数平均分子量の範囲としては、500000〜2500000であり、数平均分子量が70000未満になると剥離処理剤に用いた場合に剥離性能および湿熱安定性が不十分となり、数平均分子量が3000000を越えると溶液の粘度が大きくなり、フィルムへの塗膜化が困難となり、剥離性能も悪くなる。
【0011】
上記のアルキルモノイソシアナートは、炭素数8〜60の直鎖又は分岐を有するアルキル基を持った化合物であれば良く、具体的にはドデシルイソシアナート、ペンタデシルイソシアナート、ヘキサデシルイソシアナート、オクタデシルイソシアナート、ノナデシルイソシアナート、エイコシルイソシアナート、ドコサニルイソシアナート、テトラコサニルイソシアナート、ヘキサコサニルイソシアナート、オクタコサニルイソシアナート等の化合物があげられる。
好ましくは、炭素数12〜24の直鎖のアルキルモノイソシアナートである。
これらのイソシアナートは単独、または二種類以上を適宜混合して用いても良い。また、炭素数が7以下のアルキルモノイソシアナートは、得られた剥離剤の剥離抵抗値が大きく成り、剥離性能が好ましくない。
【0012】
多価イシシアナート化合物としては、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、4,4’―メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)、メタキシレンジイソシアナート、トルエンジイソシアナート、4,4’―メチレンビス(フェニルイソシアナート)等の化合物があげられる。これらの多価イソシアナートは単独でも使用でき、二種類以上を適宜混合しても良い。
本発明のウレタン結合を有する化合物の製造は、例えば次の様にして行うことが出来る。
即ち、エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンを脱水処理した後、トルエンのような不活性有機溶媒に室温で添加分散させ、ついで攪拌下に昇温し、50〜150℃、好ましくは90〜120℃を保ってアルキルモノイソシアナート、またはアルキルモノイソシアナートのトルエン溶液を添加し、系内のイソシアナートが完全に消失するまで攪拌を続ける。
その後、50〜150℃好ましくは90℃〜120℃を保って多価イソシアナート、または多価イソシアナートのトルエン等の溶液を添加し、上記と同様に系内のイソシアナートが完全に消失するまで熟成されることによって架橋させる。
反応終了後、溶媒を除去することによってまたはメタノールのような貧溶媒中に添加し、晶析させることによって容易に目的のウレタン結合を有する化合物が得られる。
なお、上記の反応を完結させるに際し、必要に応じて水酸基とイソシアナートとの反応を促進させる触媒、例えば、有機錫化合物などを用いることが出来る。
【0013】
本発明の剥離面を有する物体、例えば剥離シートでは、前記の剥離処理剤をシート状の基材の片面、または両面に塗布される。
剥離シートの具体的基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、セロファン等のプラスチックフィルム、上質紙、クラフト紙、クレープ紙などがあげられる。またシート状以外の物体の形状としては直方体、四角柱、円柱、四角錘、円錐、球などがあげられ、またはその基材としては各種プラスチック、紙、無機物等があげられるが、特にこれらに限定されるものではない。
剥離処理剤の塗布方法は特に限定されるものではないが、例えば、剥離処理剤のトルエン溶液をバーコーター、ロールコーター、グラビアコーター等を用いて塗布することが出来る。
その後、基材の塗布面を乾燥させることにより、基材表面に剥離剤層が形成される。
基材への塗布量は、例えばバーコーターの種類、或は剥離処理剤のトルエン溶液濃度を変えることによつて調整出来る。
乾燥温度は基材の種類、剥離処理剤の種類によって選択されるが、通常は80〜150℃が好ましい。しかし、特に限定されるものではない。
【0014】
シート状基材に剥離処理剤を塗布した剥離シートは、感圧粘着シートや感庄粘着テープ等の塗布面粘着体の保護、保存のために好適に用いられる。
すなわち、剥離面が該粘着剤の塗布面を保護するため該粘着面に粘着され、使用時に剥離シートが感圧粘着体から引き剥がされた後、感圧粘着体が被着体に圧着される。
【0015】
【実施例】
以下、実施例において更に詳細を説明する。
[実施例1]
還流冷却器、水分定量受器、温度計、滴下ロート、及び、攪拌装置付きの1000ml四つ口フラスコにエチレンオキシド付加ポリエチレンイミン(商品名:Lupasol SC−61B、数平均分子量110000、BASF社製)100.0部及び、トルエン260部を加え、攪拌しながら昇温し、トルエン−水の共沸脱水により水分を除去した。
脱水終了後、90〜100℃を保って、オクタデシルイソシアナート(保土谷化学社製)120.3部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対してイソシアナート基/活性水素のモル比が0.81)を滴下した。滴下終了後、更に昇温し、110℃で2時間攪拌を続けた。反応の終点はIR(赤外分光光度計)分析にてイソシアナートが完全に消失していることで確認した。
次に、反応液を90℃〜100℃まで温度を下げて、ヘキサメチレンジイソシアナート3.8部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対してイソシアナート基/活性水素のモル比が0.09)を滴下した。滴下終了後、更に昇温し、110℃で1時間攪拌を続けた。反応の終点は上記と同様にIR分析にて確認した。
反応液は約50℃まで冷却し、500部のメタノール中に添加し、結晶を析出させ、濾別後乾燥して淡褐色の目的物144.4部を得た。このものの融点は73℃を示し、IR分析から1699cm-1にC=0伸縮振動の吸収が認められた。
得られた反応生成物を濃度1%のトルエン溶液とし、二軸延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面に固形物として0.01g/cm2付着するように塗布し、乾燥後、この基材上に25mm幅のポリエステル粘着テープ(日東電工社製)を自重2kgのゴムローラ−を2往復させて圧着し、常態(20℃で相対湿度65%)、及び、加熱(70℃で相対湿度80%)のそれぞれの恒温恒湿室にて20g/cm2の荷重を加えて72時間保ち、きらにそれを室温にて2時間放置後、角度90度の剥離力を測定した。
なお、残留接着力は剥離力測定後のテープをステンレス板に自重2kgのゴムローラー2往復にて圧着後室温に24時間放置後、剥離物性を測定した。
これらの測定結果を表1に示した。
【0016】
[実施例2]
実施例1のヘキサメチレンジイソシアナートをイソホロンジイソシアナート4.2部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.09)に代えた他は同様に実施し、淡黄色の目的物144.8部を得た。融点74℃、IR分析から1701cm-1にC=0伸縮振動の吸収が認められた。以下実施例1と同様にして、剥離物性を測定した。
【0017】
[実施例3]
実施例1のヘキサメチレンジイソシアナートをメタキシリレンジイソシアナート4.2部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、イソシアネート基/活性水素のモル比が0.09)に代えた他は同様に実施し、淡黄褐色の目的物140.6部を得た。融点75℃を示し、IR分析から1701cm-1にC=0伸縮振動の吸収が認められた。以下実施例1と同様にして、剥離物性を測定した。
【0018】
[実施例4]
実施例1のヘキサメチレンジイソシアナートをトルエンジイソシアナート(2,4―体と2,6―体の混合物、2,4/2,6=80/20)3.9部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対してイソシアナート基/活性水素のモル比が0.09)に代えた他は同様に実施し、淡褐色の目的物144.9部を得た。融点74℃、IR分析から1699cm-1にC=0伸縮振動の吸収が認められた。以下実施例1と同様にして、剥離物性を測定した。
【0019】
[実施例5]
実施例1のオクタデシルイソシアナートの添加量を106.7部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素量に対してイソシアナート基/活性水素のモル比が0.72)に代え、ヘキサメチレンジイソシアナートをトルエンジイソシアナート(2,4―体が100%)12.2部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対してイソシアナート基/活性水素のモル比が0.28)に代えた以外は、実施例1と同様に実施し、淡褐色の目的物146部を得た。融点69℃、IR分析から1699cm-1にC=0伸縮振動の吸収が認められた。以下実施例1と同様にして、剥離物性を測定した。
【0020】
[実施例6]
還流冷却器、水分定量受器、温度計、滴下ロート、及び、攪拌装置付きの1000ml四つ口フラスコにエチレンオキシド付加ポリエチレンイミン(商品名:Lupasol SC−61B、数平均分子量110000、BASF社製)110.0部及び、トルエン235部を加え、攪拌しながら昇温し、トルエン−水の共沸脱水により水分を除去した。
脱水終了後、90〜100℃を保って、オクタデシルイソシアナート(保土谷化学社製)140.9部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対し、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.95)を滴下した。滴下終了後、更に昇温し、110℃で2時間攪拌を続けた。反応の終点はIR(赤外分光光度計)分析にてイソシアナートが完全に消失していることで確認した。
次に、反応液を90℃〜100℃まで温度を落として、ヘキサメチレンジイソシアナート4.2部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.05)を滴下した。滴下終了後、更に昇温し、109℃で3時間熟成させた。反応の終点は上記と同様にIR分析にて確認した。
反応液は約50℃まで冷却し、500部のメタノール中に添加し、結晶を析出させ、濾別後乾燥して淡褐色の目的物169.8部を得た。このものの融点は74.2℃を示し、IR分析から1699cm-1にC=0伸縮振動の吸収が認められた。
【0021】
[実施例7]
還流冷却器、水分定量受器、温度計、滴下ロート、及び、攪拌装置付きの1000ml四つ口フラスコにエチレンオキシド付加ポリエチレンイミン(商品名:Lupasol SC−61B、数平均分子量110000、BASF社製)100.0部及び、トルエン235部を加え、攪拌しながら昇温し、トルエン−水の共沸脱水により水分を除去した。
脱水終了後、90〜100℃を保って、オクタデシルイソシアナート(保土谷化学社製)96.4部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.65)を滴下した。滴下終了後、更に昇温し、109℃で2時間攪拌を続けた。反応の終点はIR(赤外分光光度計)分析にてイソシアナートが完全に消失していることで確認した。
次に、反応液を90℃〜100℃まで温度を落として、ヘキサメチレンジイソシアナート14.8部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.35)を滴下した。滴下終了後、更に昇温し、110℃で1時間攪拌を続けた。反応の終点は上記と同様にIR分析にて確認した。
反応液は約50℃まで冷却し、500部のメタノール中に添加し、結晶を析出させ、濾別後乾燥して淡褐色の目的物136.8部を得た。このものの融点は75.0℃を示し、IR分析から1699cm-1にC=0伸縮振動の吸収が認められた。
【0022】
[比較例1]
還流冷却器、水分定量受器、温度計、滴下ロート、及び、攪拌装置付き1000ml四つ口フラスコにエチレンオキシド付加ポリエチレンイミン(商品名:Lupasol SC−61B、平均分子量110000、BASF社製)100部及び、トルエン260部を仕込み、攪拌しながら昇温し、トルエン−水の共沸脱水により水分を除去した。脱水終了後、90℃〜100℃を保って、オクタデシルイソシアナートの133.5部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対し、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.9)を滴下した。滴下終了後更に昇温し100℃で3時間攪拌を続けた。
反応の終点はIR(赤外分光光度計)分析にてイソシアナート基が完全に消失していることで確認した。以下、実施例1と同様に実施し、淡黄褐色の目的物を得た。このものの融点は145.4℃を示しIR分析から、1699cm-1にC=O伸縮振動の吸収が認められた。以下、実施例1と同様にして物性を測定した。
実施例1〜7と比較例1〜2の剥離物性を表1に示した。
【0023】
[比較例2]
還流冷却器、水分定量受器、温度計、滴下ロート、及び、攪拌装置付きの1000ml四つ口フラスコにエチレンオキシド付加ポリエチレンイミン(商品名:Lupasol SC−61B、数平均分子量110000、BASF社製)100.0部及び、トルエン235部を加え、攪拌しながら昇温し、トルエン−水の共沸脱水により水分を除去した。
脱水終了後、90〜100℃を保って、オクタデシルイソシアナート(保土谷化学社製)143.9部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.97)を滴下した。滴下終了後、更に昇温し、110℃で2時間攪拌を続けた。反応の終点はIR(赤外分光光度計)分析にてイソシアナートが完全に消失していることで確認した。
次に、反応液を90℃〜100℃まで温度を下げて、ヘキサメチレンジイソシアナート1.3部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.03モル)を滴下した。滴下終了後、更に昇温し、109℃で3時間攪拌を続けた。反応の終点は上記と同様にIR分析にて確認した。
反応液は約50℃まで冷却し、500部のメタノール中に添加し、結晶を析出させ、濾別後乾燥して淡褐色の目的物166.3部を得た。このものの融点は74.1℃を示し、IR分析から1699cm-1にC=0伸縮振動の吸収が認められた。
【0024】
[比較例3]
還流冷却器、水分定量受器、温度計、滴下ロート、及び、攪拌装置付きの1000ml四つ口フラスコにエチレンオキシド付加ポリエチレンイミン(商品名:Lupasol SC−61B、数平均分子量110000、BASF社製)100.0部及び、トルエン235部を加え、攪拌しながら昇温し、トルエン−水の共沸脱水により水分を除去した。
脱水終了後、90〜100℃を保って、オクタデシルイソシアナート(保土谷化学社製)74.2部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.50)を滴下した。滴下終了後、更に昇温し、109℃で 時間熟成させた。反応の終点はIR(赤外分光光度計)分析にてイソシアナートが完全に消失していることで確認した。
次に、反応液を90℃〜100℃まで温度を下げて、ヘキサメチレンジイソシアナート21.1部(エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.50)を滴下した。滴下終了後、更に昇温し、108℃で3時間攪拌を続けた。反応の終点は上記と同様にIR分析にて確認した。
反応液は約50℃まで冷却し、500部のメタノール中に添加したところ、一部粘ちょう物質が析出し、結晶体を得ることができなかつた。
【0025】
[比較例4]
還流冷却器、滴下ロート、及び、攪拌装置付きの500ml四つ口フラスコにポリエチレンイミン(商品名:Lupasol WF、平均分子量110000)30.0部及び、トルエン178部を仕込み、攪拌しながら昇温し、80〜90℃を保って、オクタデシルイソシアナートを116.9部(ポリエチレンイミンの活性水素に対し、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.81)を滴下した。滴下終了後70℃で3時間攪拌を続けた。
反応の終点はIR(赤外分光光度計)分析にてイソシアナート基が完全に消失していることで確認した。
次に、反応液を90℃〜100℃まで温度を下げて、トルエンジイソシアナート8.1部(ポリエチレンイミンの活性水素に対し、イソシアナート基/活性水素のモル比が0.09)を滴下した。滴下終了後、反応液がゲル化した。
【0026】
【表1】
Figure 0004028097
【0027】
【発明の効果】
表1からも明らかなように本発明の剥離処理剤は剥離力が軽く、常態と加熱(高湿熱)の環境下においても剥離力に変化が少なく、かつ加熱後でも残留接着力を維持している。

Claims (2)

  1. エチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、炭素数8〜60のアルキルモノイソシアナートをイソシアナート基/活性水素のモル比が、0.60〜0.95になるように付加させた後、残りのエチレンオキシド付加ポリエチレンイミンの活性水素に対して、多価イソシアナート化合物をイソシアナート基/活性水素のモル比が0.05〜0.40になるように架橋させて得られるウレタン結合を有する化合物を主体とする剥離処理剤。
  2. 基材の少なくとも片面に、請求項1記載の剥離処理剤による層が設けられていることを特徴とする剥離面を有する物体。
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