JPH11279362A - 耐水性エマルジョン - Google Patents
耐水性エマルジョンInfo
- Publication number
- JPH11279362A JPH11279362A JP9856998A JP9856998A JPH11279362A JP H11279362 A JPH11279362 A JP H11279362A JP 9856998 A JP9856998 A JP 9856998A JP 9856998 A JP9856998 A JP 9856998A JP H11279362 A JPH11279362 A JP H11279362A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- emulsion
- vinyl acetate
- monomer
- water
- polyvinyl alcohol
- Prior art date
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- Pending
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- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐水性に優れ、しかも経時増粘の少ない耐水
性エマルジョンを提供する。 【解決手段】 アセトアセチル化ポリビニルアルコール
を保護コロイドとして、酢酸ビニルモノマー又は、酢酸
ビニルモノマーとアセトアセチル基を含有するモノマー
を共存させて、エマルジョン重合した合成樹脂エマルジ
ョンあるいは少なくともポリビニルアルコール、セルロ
ース類、界面活性剤等の存在下で酢酸ビニルモノマーと
アセトアセチル基含有モノマーとを乳化共重合した合成
樹脂エマルジョンに、炭酸カルシウムを配合してなるこ
とを特徴とする耐水性エマルジョン。
性エマルジョンを提供する。 【解決手段】 アセトアセチル化ポリビニルアルコール
を保護コロイドとして、酢酸ビニルモノマー又は、酢酸
ビニルモノマーとアセトアセチル基を含有するモノマー
を共存させて、エマルジョン重合した合成樹脂エマルジ
ョンあるいは少なくともポリビニルアルコール、セルロ
ース類、界面活性剤等の存在下で酢酸ビニルモノマーと
アセトアセチル基含有モノマーとを乳化共重合した合成
樹脂エマルジョンに、炭酸カルシウムを配合してなるこ
とを特徴とする耐水性エマルジョン。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐水性、耐熱性、初期
接着力及び貯蔵安定性の優れた耐水性エマルジョンに関
する。
接着力及び貯蔵安定性の優れた耐水性エマルジョンに関
する。
【0002】
【従来の技術】アセトアセチル化ポリビニルアルコール
(以下、AA化PVAと記す)を保護コロイドとする酢
酸ビニル系樹脂エマルジョンは、低温安定性、凍結安定
性、耐水性などの点で良好な性質を有することから、家
具、合板の二次加工、薄葉板等の木材用接着剤として広
く使用されている。
(以下、AA化PVAと記す)を保護コロイドとする酢
酸ビニル系樹脂エマルジョンは、低温安定性、凍結安定
性、耐水性などの点で良好な性質を有することから、家
具、合板の二次加工、薄葉板等の木材用接着剤として広
く使用されている。
【0003】しかし、より高度の耐水性や耐熱性が要求
される分野での使用に当っては、該エマルジョンは耐水
化剤の添加が必要とされ、耐水化剤としてイソシアネー
ト化合物、エポキシ系化合物、ラジカル形成能を有する
化合物、酸化剤、酸類から選ばれる少なくとも一種を添
加したエマルジョン組成物も開示されている。
される分野での使用に当っては、該エマルジョンは耐水
化剤の添加が必要とされ、耐水化剤としてイソシアネー
ト化合物、エポキシ系化合物、ラジカル形成能を有する
化合物、酸化剤、酸類から選ばれる少なくとも一種を添
加したエマルジョン組成物も開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法は、可使時間の制約があるため、使用直前にこれ
らの耐水化剤を混合する、いわゆる、二液型接着剤とな
り、作業環境、作業方法として実用上の制約、支障があ
った。
の方法は、可使時間の制約があるため、使用直前にこれ
らの耐水化剤を混合する、いわゆる、二液型接着剤とな
り、作業環境、作業方法として実用上の制約、支障があ
った。
【0005】また、AA化PVAを乳化剤あるいは増粘
剤として使用したエマルジョンは粘度が経時的に上昇
し、貯蔵安定性に問題があった。
剤として使用したエマルジョンは粘度が経時的に上昇
し、貯蔵安定性に問題があった。
【0006】本発明の目的は、耐水性、耐熱性に優れ、
かつ、経時増粘が少ない耐水エマルジョンを提供するこ
とにある。
かつ、経時増粘が少ない耐水エマルジョンを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、アセトアセチ
ル化ポリビニルアルコールを保護コロイドとして、酢酸
ビニルモノマー又は酢酸ビニルモノマーとアセトアセチ
ル基を含有するモノマーを共存させて、エマルジョン重
合した合成樹脂エマルジョンあるいは少なくともポリビ
ニルアルコール、セルロース類、界面活性剤等の存在下
で酢酸ビニルモノマーとアセトアセチル基含有モノマー
と乳化共重合した合成樹脂エマルジョンに、炭酸カルシ
ウムを配合してなることを特徴とする耐水性エマルジョ
ンである。
ル化ポリビニルアルコールを保護コロイドとして、酢酸
ビニルモノマー又は酢酸ビニルモノマーとアセトアセチ
ル基を含有するモノマーを共存させて、エマルジョン重
合した合成樹脂エマルジョンあるいは少なくともポリビ
ニルアルコール、セルロース類、界面活性剤等の存在下
で酢酸ビニルモノマーとアセトアセチル基含有モノマー
と乳化共重合した合成樹脂エマルジョンに、炭酸カルシ
ウムを配合してなることを特徴とする耐水性エマルジョ
ンである。
【0008】本発明におけるAA化PVAとは、ポリビ
ニルアルコール系樹脂にジケテン、アセト酢酸、アセト
酢酸エステルなどを反応させて得られる変性ビニルアル
コールである。
ニルアルコール系樹脂にジケテン、アセト酢酸、アセト
酢酸エステルなどを反応させて得られる変性ビニルアル
コールである。
【0009】使用されるAA化PVAを得る際に用いら
れるポリビニルアルコール(PVA)は特に限定されな
いが、保護コロイド性の点から、平均重合度500〜2
600、平均ケン化度85〜99モル%の範囲が好まし
い。
れるポリビニルアルコール(PVA)は特に限定されな
いが、保護コロイド性の点から、平均重合度500〜2
600、平均ケン化度85〜99モル%の範囲が好まし
い。
【0010】AA化PVAのAA化度は0.05〜20
モル%の範囲が適当である。0.05モル%未満ではエ
マルジョン組成物の耐水性、安定性が低下し、20モル
%を超えると分散系が破壊されて、均質な乳濁状態が得
られなかったり、あるいは得られたエマルジョンの安定
性が劣ったものとなり、実用上好ましくない。
モル%の範囲が適当である。0.05モル%未満ではエ
マルジョン組成物の耐水性、安定性が低下し、20モル
%を超えると分散系が破壊されて、均質な乳濁状態が得
られなかったり、あるいは得られたエマルジョンの安定
性が劣ったものとなり、実用上好ましくない。
【0011】アセトアセチル基を有するモノマーとして
は、2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロ
キシエチレンメタアクリレート、ヒドロキシプロピルア
クリレート又はヒドロキシプロピルメタクリレート、ア
リルアルコール又はメタクリルアルコール、2−ヒドロ
キシー3−クロロプロプロピルメタクリルレート、1,
4−ブチレングリコールモノメタクリレート、N−メチ
ロールアクリルアミド又はN−メチロールメタクリルア
ミド、ヒドロキシスチレン等のモノマーのアセトアセチ
ル化物が例示され、これらは単独であるいは2種以上が
併用される。
は、2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロ
キシエチレンメタアクリレート、ヒドロキシプロピルア
クリレート又はヒドロキシプロピルメタクリレート、ア
リルアルコール又はメタクリルアルコール、2−ヒドロ
キシー3−クロロプロプロピルメタクリルレート、1,
4−ブチレングリコールモノメタクリレート、N−メチ
ロールアクリルアミド又はN−メチロールメタクリルア
ミド、ヒドロキシスチレン等のモノマーのアセトアセチ
ル化物が例示され、これらは単独であるいは2種以上が
併用される。
【0012】アセトアセチル基を有するモノマーの配合
比率は、重量比で酢酸ビニルモノマー100部に対して
5〜100部が好ましい。5部未満では高度の耐水性が
発揮できないし、100部を超えると貯蔵安定性が悪く
なる。
比率は、重量比で酢酸ビニルモノマー100部に対して
5〜100部が好ましい。5部未満では高度の耐水性が
発揮できないし、100部を超えると貯蔵安定性が悪く
なる。
【0013】配合する炭酸カルシウムは。軽質でも重質
でもよく、その平均粒子径が0.05〜10.0ミンク
ロンのものであればどれでも使用できる。
でもよく、その平均粒子径が0.05〜10.0ミンク
ロンのものであればどれでも使用できる。
【0014】炭酸カルシウムの配合方法としては、エマ
ルジョンに粉末を直接添加してもよいし、予め炭酸カル
シウムを水もしくはPVA水溶液、好ましくは、AA化
PVA水溶液を分散媒として分散ペーストとした後に添
加してもよい。
ルジョンに粉末を直接添加してもよいし、予め炭酸カル
シウムを水もしくはPVA水溶液、好ましくは、AA化
PVA水溶液を分散媒として分散ペーストとした後に添
加してもよい。
【0015】保護コロイドに使用するAA化PVAの比
率は、モノマー合量に対して、重量比で1〜30部が好
ましい。これより少ないと耐水性の効果が出ない。ま
た、これより多いと、エマルジョン重合後のエマルジョ
ンの外観が良くなかったり、粘度が上昇し、貯蔵安定性
に問題が生じる。
率は、モノマー合量に対して、重量比で1〜30部が好
ましい。これより少ないと耐水性の効果が出ない。ま
た、これより多いと、エマルジョン重合後のエマルジョ
ンの外観が良くなかったり、粘度が上昇し、貯蔵安定性
に問題が生じる。
【0016】本発明の合成樹脂エマルジョンの製法とし
ては、前記のAA化PVAを保護コロイドとして、酢酸
ビニルモノマーまたは酢酸ビニルモノマーとアセトアセ
チル基を含有するモノマーを共存させてエマルジョン重
合する方法、あるいは、ポリビニルアルコール、セルロ
ース類、界面活性剤の存在下で酢酸ビニルモノマーとア
セトアセチル基含有モノマーとを乳化共重合するか、更
にAA化PVAを後添加する方法等の任意の方法が実施
される。実用的にはAA化PVAを保護コロイドとして
前記モノマーを乳化重合するのが好ましい。
ては、前記のAA化PVAを保護コロイドとして、酢酸
ビニルモノマーまたは酢酸ビニルモノマーとアセトアセ
チル基を含有するモノマーを共存させてエマルジョン重
合する方法、あるいは、ポリビニルアルコール、セルロ
ース類、界面活性剤の存在下で酢酸ビニルモノマーとア
セトアセチル基含有モノマーとを乳化共重合するか、更
にAA化PVAを後添加する方法等の任意の方法が実施
される。実用的にはAA化PVAを保護コロイドとして
前記モノマーを乳化重合するのが好ましい。
【0017】他の共重合可能なモノマーとしては、ギ酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、アシピン酸ビニル、パル
ミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のビニルエステ
ル類。
ビニル、プロピオン酸ビニル、アシピン酸ビニル、パル
ミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のビニルエステ
ル類。
【0018】アクリル酸又はメタクリル酸、クロトン
酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸ならび
にこれらのアルカリ金属塩ねアンモニウム塩等。
酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸ならび
にこれらのアルカリ金属塩ねアンモニウム塩等。
【0019】アクリル酸メチル又はメタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル又はメタクリル酸エチル、アクリ
ル酸プロピル又はメタクリル酸プロピル、アクリル酸ブ
チル又はメタクリル酸ブチルなどのエチレン性不飽和カ
ルボン酸及びそのアルキルエステル類。
ル、アクリル酸エチル又はメタクリル酸エチル、アクリ
ル酸プロピル又はメタクリル酸プロピル、アクリル酸ブ
チル又はメタクリル酸ブチルなどのエチレン性不飽和カ
ルボン酸及びそのアルキルエステル類。
【0020】ステアリン酸アリル、ラウリン酸アリル、
ヤシ油脂肪酸アリル、オクチル酸アリル、酢酸アリル等
の飽和カルボン酸のアリルエステル類。
ヤシ油脂肪酸アリル、オクチル酸アリル、酢酸アリル等
の飽和カルボン酸のアリルエステル類。
【0021】エチレン、プロピレン、α−ヘキセン、α
−オクテン、α−デセン等のα−オレフィン類。プロピ
ルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビ
ニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類。プロピ
ルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルア
リルエーテルなどのアルキルアリルエーテル類。
−オクテン、α−デセン等のα−オレフィン類。プロピ
ルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビ
ニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類。プロピ
ルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルア
リルエーテルなどのアルキルアリルエーテル類。
【0022】その他、アクリルアミド又はメタクリルア
ミド、アクリロントリル又はメタクリロントリル、N−
メチロールアクリルアミド又はN−メチロールメタクリ
ルアミド、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタ
クリレート、グリシジルビニルエーテル、トリアリルシ
アヌレート、スチレン、塩化ビニル等。
ミド、アクリロントリル又はメタクリロントリル、N−
メチロールアクリルアミド又はN−メチロールメタクリ
ルアミド、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタ
クリレート、グリシジルビニルエーテル、トリアリルシ
アヌレート、スチレン、塩化ビニル等。
【0023】これらは、その一種のみを用いてもよく、
二種以上を併用してもよい。
二種以上を併用してもよい。
【0024】重合に際しては、通常の乳化重合に用いら
れる乳化重合触媒を使用する。特にレドックス系触媒が
好ましく、具体的に例示すると、過酸化水素、過硫酸ア
ンモニウム又は過硫酸カリウムと多重亜硫酸ナトリウ
ム、硫酸第一鉄、ジメチルアニリン、ホルムアルデヒ
ド、亜鉛スルホキシレート或いはホルムアルデヒドナト
リウムスルオーキシラートとの組合わせが挙げられる。
れる乳化重合触媒を使用する。特にレドックス系触媒が
好ましく、具体的に例示すると、過酸化水素、過硫酸ア
ンモニウム又は過硫酸カリウムと多重亜硫酸ナトリウ
ム、硫酸第一鉄、ジメチルアニリン、ホルムアルデヒ
ド、亜鉛スルホキシレート或いはホルムアルデヒドナト
リウムスルオーキシラートとの組合わせが挙げられる。
【0025】炭酸カルシウムの配合量は特に制限はない
が、エマルジョン固形樹脂分100部に対し、2〜80
部が適当である。2部未満では高度な耐水性を発揮する
ことが困難であるし、また、80部を超えると接着性能
が悪くなり、貯蔵安定性も低下する。
が、エマルジョン固形樹脂分100部に対し、2〜80
部が適当である。2部未満では高度な耐水性を発揮する
ことが困難であるし、また、80部を超えると接着性能
が悪くなり、貯蔵安定性も低下する。
【0026】かくして得られた酢酸ビニル系樹脂エマル
ジョンはそのまま、或いは必要に応じて他のエマルジョ
ン、更に可塑剤、高沸点溶剤等の体質顔料、酸化チタン
等の有色顔料、防腐剤、防虫剤、消泡剤、小麦粉、木粉
等の増量剤等を適宜配合して使用され得る。更に、少量
のホルマリン系縮合樹脂も配合できる。
ジョンはそのまま、或いは必要に応じて他のエマルジョ
ン、更に可塑剤、高沸点溶剤等の体質顔料、酸化チタン
等の有色顔料、防腐剤、防虫剤、消泡剤、小麦粉、木粉
等の増量剤等を適宜配合して使用され得る。更に、少量
のホルマリン系縮合樹脂も配合できる。
【0027】
【作用】本発明の耐水性エマルジョンは、貯蔵安定性
(保存性)が良く、高度な耐水性を発揮できる理由とし
ては、アセトアセチル基を酢酸ビニル樹脂エマルジョン
粒子内部にも導入させることで、エマルジョン粒子表面
上の保護コロイド中の自己架橋するアセトアセチル基の
局在化を回避することにより、コロイド粒子同志のアセ
トアセチル基の自己架橋によるエマルジョン粒子の凝集
を抑えることができることより、保存性が向上する。
(保存性)が良く、高度な耐水性を発揮できる理由とし
ては、アセトアセチル基を酢酸ビニル樹脂エマルジョン
粒子内部にも導入させることで、エマルジョン粒子表面
上の保護コロイド中の自己架橋するアセトアセチル基の
局在化を回避することにより、コロイド粒子同志のアセ
トアセチル基の自己架橋によるエマルジョン粒子の凝集
を抑えることができることより、保存性が向上する。
【0028】また、酢酸ビニル樹脂に導入されたアセト
アセチル基は、酢酸ビニル樹脂粒子内の自己架橋に寄与
して、耐水性、耐久性を向上させるものと推察できる。
更に、炭酸カルシウムの配合により、アセトアセチル基
とカルシウムイオンが配位結合して耐水性、耐久性が向
上するものと予想される。
アセチル基は、酢酸ビニル樹脂粒子内の自己架橋に寄与
して、耐水性、耐久性を向上させるものと推察できる。
更に、炭酸カルシウムの配合により、アセトアセチル基
とカルシウムイオンが配位結合して耐水性、耐久性が向
上するものと予想される。
【0029】
【実施例】以下、実施例により説明するが、部または%
とあるのは重量基準である。
とあるのは重量基準である。
【0030】実施例1 AA化PVA(ゴーセファイマーZ−200、日本合成
化学社製)10部、未変性PVA(デンカH−17、B
−05、電気化学社製)20部を水200部に入れて、
80℃にて1時間撹拌溶解して保護コロイドとした。そ
の後、洒石酸(重合助触媒)5部を10%水溶液とし
て、過酸化水素(重合触媒)10部を1%水溶液として
加え、酢酸ビニルモノマー180部、アセトアセトキシ
エチルメタクリレート(AAEM)20部、過酸化水素
の1%水溶液40部を、3時間で滴下してエマルジョン
重合を行った。重合終了後、1時間熟成後、フェニルグ
リコールH(可塑剤)、重亜硫酸ソーダ(重合禁止剤)
1部を10%水溶液として添加して冷却した。
化学社製)10部、未変性PVA(デンカH−17、B
−05、電気化学社製)20部を水200部に入れて、
80℃にて1時間撹拌溶解して保護コロイドとした。そ
の後、洒石酸(重合助触媒)5部を10%水溶液とし
て、過酸化水素(重合触媒)10部を1%水溶液として
加え、酢酸ビニルモノマー180部、アセトアセトキシ
エチルメタクリレート(AAEM)20部、過酸化水素
の1%水溶液40部を、3時間で滴下してエマルジョン
重合を行った。重合終了後、1時間熟成後、フェニルグ
リコールH(可塑剤)、重亜硫酸ソーダ(重合禁止剤)
1部を10%水溶液として添加して冷却した。
【0031】このエマルジョンへ、平均粒子径2ミクロ
ンの重質炭酸カルシウム70部を水70部に混合分散さ
せたペースト合計140部を加え、不揮発分50%、粘
度30パスカル秒/23℃、PH7.0の実施例1の耐
水エマルジョンを得た。
ンの重質炭酸カルシウム70部を水70部に混合分散さ
せたペースト合計140部を加え、不揮発分50%、粘
度30パスカル秒/23℃、PH7.0の実施例1の耐
水エマルジョンを得た。
【0032】実施例2 実施例1において、AA化PVA10部を未変性PVA
に変えた以外は同様にして、不揮発分50%、粘度21
パスカル・秒/23℃、PH7.0の実施例2の耐水エ
マルジョンを得た。
に変えた以外は同様にして、不揮発分50%、粘度21
パスカル・秒/23℃、PH7.0の実施例2の耐水エ
マルジョンを得た。
【0033】実施例3 実施例1において、さらに共重合モノマーとしてアクリ
ル酸メチル2部を加えた以外は同様にして。不揮発分5
0%、粘度37ポイズ/23℃、PH7.0の実施例3
の耐水エマルジョンを得た。
ル酸メチル2部を加えた以外は同様にして。不揮発分5
0%、粘度37ポイズ/23℃、PH7.0の実施例3
の耐水エマルジョンを得た。
【0034】比較例1 実施例1において、AA化PVAを未変性PVAに変
え、アセトアセトキシエチルメタクリレートを酢酸ビニ
ルモノマーに変え、炭酸カルシウムを加えなかった以外
は同様にして、不揮発分45%、粘度15パスカル・秒
/23℃、PH4.0の比較例1のエマルジョンを得
た。
え、アセトアセトキシエチルメタクリレートを酢酸ビニ
ルモノマーに変え、炭酸カルシウムを加えなかった以外
は同様にして、不揮発分45%、粘度15パスカル・秒
/23℃、PH4.0の比較例1のエマルジョンを得
た。
【0035】比較例2 実施例1において、炭酸カルシウムを加えなかった以外
は同様にして、不揮発分45%、粘度50パスカル・秒
/23℃、PH3.7の比較例2のエマルジョンを得
た。
は同様にして、不揮発分45%、粘度50パスカル・秒
/23℃、PH3.7の比較例2のエマルジョンを得
た。
【0036】性能試験 実施例1〜3及び比較例1,2の各エマルジョンの性能
試験として、1.合板同志のJASI類浸漬剥離試験、
2.集成材のJAS浸漬剥離試験を下記の接着条件にて
測定した。
試験として、1.合板同志のJASI類浸漬剥離試験、
2.集成材のJAS浸漬剥離試験を下記の接着条件にて
測定した。
【0037】また、3及び4貯蔵安定性は、30℃及び
0℃でそれぞれ3ヶ月間静置後の粘度と初期粘度との比
で測定した。それらの測定結果を表1に示す。
0℃でそれぞれ3ヶ月間静置後の粘度と初期粘度との比
で測定した。それらの測定結果を表1に示す。
【0038】1.合板同志のJASI類浸漬剥離試験
(合板1類) 被 着 剤:12mm厚合板を3枚積層接着 塗 布 量:片面に200g/m2の割合に塗布 堆積時間:10分以内/23℃ 圧 締:60分、8kgf/cm2 養 生:7日間/約23℃
(合板1類) 被 着 剤:12mm厚合板を3枚積層接着 塗 布 量:片面に200g/m2の割合に塗布 堆積時間:10分以内/23℃ 圧 締:60分、8kgf/cm2 養 生:7日間/約23℃
【0039】2.集成材のJAS浸漬剥離試験(集成材
浸漬) 被 着 材:含水率13%以下の針葉樹ホワイトウッドの
21mm厚、110mm幅ラミナを5枚積層接着 塗 布 量:両面に各250g/m2の割合に塗布 堆積時間:10分以内/23℃ 圧 締:24時間、8kgf/cm2 養 生:7日間/約23℃
浸漬) 被 着 材:含水率13%以下の針葉樹ホワイトウッドの
21mm厚、110mm幅ラミナを5枚積層接着 塗 布 量:両面に各250g/m2の割合に塗布 堆積時間:10分以内/23℃ 圧 締:24時間、8kgf/cm2 養 生:7日間/約23℃
【0040】表1
【0041】
【発明の効果】表1より明らか様に、本発明の耐水性エ
マルジョンは耐水性及び保存安定性に優れた接着剤であ
る。よって、紙、木材、プラスチック、繊維などの接着
剤、バインダー、コーティング剤として有用である。
マルジョンは耐水性及び保存安定性に優れた接着剤であ
る。よって、紙、木材、プラスチック、繊維などの接着
剤、バインダー、コーティング剤として有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 アセトアセチル化ポリビニルアルコール
を保護コロイドとして、酢酸ビニルモノマー又は酢酸ビ
ニルモノマーとアセトアセチル基を含有するモノマーを
共存させて、エマルジョン重合した合成樹脂エマルジョ
ンあるいは少なくともポリビニルアルコール、セルロー
ス類、界面活性剤等の存在下で酢酸ビニルモノマーとア
セトアセチル基含有モノマーとを乳化共重合した合成樹
脂エマルジョンに、炭酸カルシウムを配合してなること
を特徴とする耐水性エマルジョン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9856998A JPH11279362A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 耐水性エマルジョン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9856998A JPH11279362A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 耐水性エマルジョン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11279362A true JPH11279362A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=14223321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9856998A Pending JPH11279362A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 耐水性エマルジョン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11279362A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005314496A (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-10 | Toyo Plywood Kk | 隠蔽剤組成物 |
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1998
- 1998-03-25 JP JP9856998A patent/JPH11279362A/ja active Pending
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