JPH11274694A - 転写用部材の製造法及び転写用部材 - Google Patents
転写用部材の製造法及び転写用部材Info
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- JPH11274694A JPH11274694A JP6899198A JP6899198A JPH11274694A JP H11274694 A JPH11274694 A JP H11274694A JP 6899198 A JP6899198 A JP 6899198A JP 6899198 A JP6899198 A JP 6899198A JP H11274694 A JPH11274694 A JP H11274694A
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Abstract
法による接続性めっき層の形成を不要とする、転写用部
材の製造方法及び転写用部材を提供する。 【解決手段】 表面に導電性を有する基板に対して、前
記基板の前記表面に、電気絶縁性のマスクパターンを形
成する工程と、前記基板のマスクパターンを形成した側
の非マスク部に接続性めっき層を電着法で形成する工程
と、前記接続性めっき層上に少なくとも一層以上の導電
層を電着法により形成する工程と、前記導電層上に粘接
着層を形成する工程を具備してなる、前記表面に導電性
を有する基板上に、少なくとも接続性めっき層、導電層
及び前記導電層上に、粘接着層が積層されてなるパター
ン化された転写層を形成する、転写用部材の製造方法。
Description
する転写用部材とその製造方法に関する。特に多層プリ
ント配線板等の製造に用いることができる、導電性基板
上にパターン化された導電層等からなる転写層が形成さ
れている転写用部材とその製造方法に関する。
より、CSPに代表されるように半導体パッケージの小
型化、ベアチップ実装等の高密度実装技術が急速に進展
している。それに伴って、プリント配線板も片面配線か
ら両面配線へ、さらに多層化、薄型軽量化が進められて
いる。
は、一般にサブトラクティブ法と、アディティブ法が用
いられている。
ングレジストを形成した後、銅張積層板をエッチングし
て導体回路を形成する方法である。この方法は、技術的
にはほぼ完成されており、低コストではあるが、エッチ
ングの際に銅箔の厚さ等による制約があるため、微細パ
ターンの形成には限界がある。
板上に触媒核を付与した後、めっきレジストを形成し、
無電解銅めっき処理を行うことにより、導体回路を形成
する方法である。この方法は、微細パターンの形成は可
能であるが、コスト低減や、信頼性のさらなる向上が求
められている。
のプリント配線板は、さらにプリプレグと共に加圧積層
され、多層基板が製造される。このような多層基板で
は、通常、一括での多層化後に、内部に無電解めっき等
を施したスルーホールを形成することによって各層の導
体回路の接続を行っているが、スルーホールの精度のさ
らなる向上が求められている。
て、コア基板の表面に絶縁層を介して回路パターンを積
み上げて形成するビルドアップ方式の多層プリント配線
板が注目されている。このビルドアップ方式の多層プリ
ント配線板は、従来のスルーホールを用いる多層基板に
比べ、スルーホールによって配線が邪魔されないために
配線ピッチが同じであっても配線密度が向上する。しか
しながら、中間工程での不良の修正が困難であり、プロ
セスが煩雑であるために、製造コストの低減に支障を来
たしている。
基板上に順次転写される複数の配線パターン層を有する
多層プリント配線板であって、各配線パターン層が導電
層と導電層を基板あるいは下層の配線パターン層に固定
する絶縁樹脂層を有するもの、及びその製造方法が提案
されている(特開平8−116172)。
ト配線板の製造方法の典型例を示す。まず図1(a)に
示すように、導電性基板1を用意し、図1(b)に示す
ように導電性基板1上にマスクパターン2を形成する。
次いで図1(c)に示すように、パターニングを行う。
さらに図1(d)に示すように、非マスク部3に電解め
っき等により導電層4を形成する。さらに図1(e)に
示すように、導電層のパターン上に電着法等により粘接
着層5を形成させる。このようにして製造された転写用
部材は、次いで図1(f)に示すように被転写基板6に
転写され、図1(g)に示すようなプリント配線板が製
造される。
転写後にワイヤボンディングを行うために、無電解ニッ
ケルめっき、無電解金めっきが施されている。この従来
の方法においては、無電解めっき液を使用していくにつ
れて、除去不可能な副成物が堆積するため、数ターン毎
にめっき液の全交換が必要となるという点の改善が望ま
れている。また、無電解めっきは、高温のアルカリ条件
下で、長時間の処理を行うため、転写用部材の材料に制
約が生じる問題点がある。また、無電解めっきの場合、
接続性めっき層とボンディングボールとの密着性(シェ
ア強度)が電着法によって形成した接続性めっき層に比
べて低い、析出速度が遅く、生産性が低いなどの問題点
があった。
解決しようとするものであって、本発明の目的は、被転
写基板へ転写した後に行う無電解めっき法による接続性
めっき層の形成を不要とする、転写用部材の製造方法及
び転写用部材を提供することである。
板へ転写した後に無電解めっきで行っていた接続性めっ
き層の形成を転写版上で電着法により行うことによっ
て、上記課題が解決されることを見出した。すなわち、
本発明の転写用部材の製造方法は、少なくとも片側表面
に導電性を有する基板に対して、前記基板の導電性を有
する前記表面に、電気絶縁性のマスクパターンを形成す
る工程と、前記基板のマスクパターンを形成した側の非
マスク部に接続性めっき層を電着法で形成する工程と、
前記接続性めっき層上に少なくとも一層以上の導電層を
電着法により形成する工程と、前記導電層上に粘接着層
を形成する工程、を具備してなり、前記表面に導電性を
有する基板上に、少なくとも接続性めっき層、導電層及
び前記導電層上に、粘接着層が積層されてなるパターン
化された転写層を形成することを特徴とする方法であ
る。
によって説明する。
意し、図2(b)に示すように、導電性基板1上にマス
ク2を形成する。さらに図2(c)に示すように、パタ
ーニングを行うことによりマスクパターン2と非マスク
部3を形成する。次いで、図2(d)に示すように、非
マスク部3に接続性めっき層8を形成し、図2(e)に
示すように、非マスク部3上に形成した接続性めっき層
8のパターン上に下地導電層9を形成する。さらに図2
(f)に示すように、下地導電層9のパターン上に導電
層4を形成し、図2(g)に示すように導電層4のパタ
ーン上にバリア導電層7を形成する。次いで、図2
(h)に示すように、バリア導電層7のパターン上に粘
接着層5を形成させることにより転写用部材を製造す
る。
(h)に模式的に示すように、導電性基板1の表面に、
任意のパターンのマスクパターン2と、非マスク部3に
接続性めっき層8と、下地導電層9と、導電層4と、バ
リア導電層7と、粘接着層5をその順番で積層してなる
転写層が形成されたものである。その後本発明の転写用
部材を典型的には図2(i)に示すように被転写基板6
に圧着し、接続性めっき層8と、下地導電層9と、導電
層4と、バリア導電層7と、粘接着層5からなる転写層
(配線パターン)を被転写基板6に転写することによっ
て、図2(j)に示すプリント配線板が製造される。
り一層詳しく説明する。
ボンディングまたは、はんだ付けなどの際に、良好に接
続できる導電性のめっき層が形成できる材料であれば、
特に限定されるものではない。このようなものとして
は、例えば金、金合金、銀、パラジウム、スズ、はんだ
及びスズニッケル合金が挙げられる。このうち金、金合
金、銀及びパラジウムは、金線を用いたワイヤボンディ
ングとはんだによる接続の両方が可能である点で特に好
ましい。
2μm、好ましくは0.3〜2μm、より好ましくは、
0.5〜2μmとすることが、導電層を構成する金属の
接続性めっき層表面への拡散を防止する上で好ましい。
って行う。電着法を用いることは、短時間の処理でめっ
きが行え、アルカリ浴、酸性浴、中性浴と選択が可能で
あって、転写用部材の材料面での制約が緩和されるこ
と、及び接続性めっき層とボンディングボールとの密着
性(シェア強度)が高まる点、さらに電着工程が集中す
ることによる製造コストの低下及び、工程の簡略化の点
で有利である。また、電解めっき液は用途に応じてアル
カリ性、中性、酸性と適宜選択が可能である。
くとも片側の表面が導電性を有するものであれば特に制
限されるものではない。このようなものとしては、例え
ば各種の金属板及び各種の絶縁体に金属を被覆したも
の、例えば銅、ニッケル、ステンレス鋼、鉄、アルミニ
ウム、42アロイ及びスパッタリング等でメタライズし
た樹脂フィルム等を挙げることができる。好ましくは、
電解めっき法によって、銅、ニッケル、クロム、金、
銀、白金、錫、はんだ等が析出可能で、該導電性基板か
ら析出金属層を剥離することが可能な材料、具体的に
は、例えばステンレス鋼、チタン系材料等が好ましい。
0.05〜1.0mm程度が一般的に好ましい。
ターンの形成方法および材料は、絶縁性を有する層をパ
ターニングすることが可能であれば、特に限定されな
い。この方法としては、例えばフォトレジスト、スクリ
ーン印刷、精密ディスペンスが挙げられる。このうち、
微細パターンを形成に有利なフォトレジストを使用する
ことが好ましい。また、後の工程において耐酸性、耐溶
剤性、耐電圧性等が要求される場合があるため、このよ
うな特性を有するものを使用することがより好ましい。
特に好ましい具体例としては、環化ゴム系フォトレジス
ト、熱硬化性を有するアクリル系レジスト、メラミン系
レジスト、水溶性コロイド系フォトレジスト等が挙げら
れる。
性のマスクパターンは典型的には以下のように形成す
る。導電性基板の粗度調整した表面に公知の方法でマス
クを形成する。次いで所定パターンのフォトマスクを介
してマスクパターンに紫外線を照射し、露光・現像す
る。かくして、導電性基板の表面に所定パターンのマス
クパターン及び非マスク部が形成される。
とができるものであれば限定されるものではない。典型
的な例としては非マスク部に電着法により導電層を形成
する方法がある。電着法による導電層の形成は公知のめ
っき法に従って行うことができる。導電層を形成する材
料は、好ましくは電着法で導電性薄膜が形成されるもの
であり、例えば、銅、銀、金、パラジウム、ニッケル、
クロム、亜鉛、錫、白金等が挙げられる。
よび/またはバリア導電層を設けることができる。
は導電層の表面に電着法によって形成することができ
る。電着法は、例えば電着塗装として従来から用いられ
ており、皮膜形成材料を含有するイオン性の電着液を用
いて行うことができる。本発明における電着は公知の電
着法に従って行うことができる。
の材料は、常温あるいは加熱により粘接着性を示すもの
であり、転写用部材を被転写基板に圧着し、導電層を粘
接着層によって被転写基板に固着させることができるも
のであれば特に限定されない。好ましくは転写後に配線
間及び被転写基板と配線間との絶縁性をもたせるため
に、粘接着層は絶縁体とする。また、電着液に含有させ
て電着させることが可能な物質、例えばイオン性高分子
化合物を用いることも好ましい。
する好ましいイオン性高分子化合物としては、例えば、
天然系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ア
ルキッド系樹脂、マレイン化油系樹脂、ポリブタジエン
系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミ
ド系樹脂等が挙げられる。アニオン性高分子化合物とし
てはカルボキシル基等のアニオン性基を有するものが、
カチオン性高分子化合物としてはアミノ基等のカチオン
性基を有するものが包含される。本発明においては、粘
接着層に要求される性能に従って最適なイオン性高分子
化合物を適宜選択することができる。また、必要に応じ
てこれらのイオン性高分子化合物とともに、ロジン系、
テルペン系、石油樹脂系等の粘着付与剤を使用すること
ができる。
たは酸性物質によって中和して水に可溶化された状態
で、あるいはに水分散した状態で電着を行うことができ
る。アニオン性高分子化合物は、例えば、トリメチルア
ミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン等の
アミン類、アンモニア、苛性カリ等の無機のアルカリで
中和することができる。カチオン性高分子化合物は、例
えば、酢酸、蟻酸、プロピオン酸、乳酸等の酸で中和す
ることができる。
た絶縁性が満たされれば、特に限定されるものではない
が、一般的には1〜100μmであり、好ましくは10
〜50μmとすることが好ましい。
き層と導電層との間に下地導電層を設けることができ
る。この下地導電層の材料は、接続性めっき層と導電層
との間の密着性を高める材料、ボンディングに適した硬
度を付与できる材料、導電層の金属が接続性めっき層へ
拡散することを防ぐためのバリア層の少なくとも1つ以
上の効果が期待できる材料であれば、特に限定されるも
のではない。このようなものとしては、例えばニッケ
ル、スズ・ニッケル合金及びクロムが挙げられる。この
うちニッケルは添加剤の使用により、低応力かつピンホ
ールが少ない層が形成可能な点で特に好ましい。また、
レベリング剤などの添加によって、光沢を高めためっき
であることもできる。
範囲であれば特に限定されないが、一般的には0.1〜
2.0μmであり、好ましくは0.5〜2.0μmとす
ることが充分なバリア性を保つことができる点で好まし
い。
行う。電着法を用いることは、低温短時間の処理でめっ
きが行え、転写用部材の材料面での制約緩和されるこ
と、及び工程数が少ない点で有利である。
用した場合には、銅などの金属イオンが絶縁樹脂中に溶
出する現象、いわゆるイオンマイグレーションが発生
し、高湿度の環境で絶縁樹脂層が10μm程度と比較的
薄い場合には絶縁性に悪影響を及ぼす可能性がある。本
発明の転写用部材においては、好ましくは、イオンマイ
グレーションを防止するためのバリア導電層を銅めっき
層と粘接着層との間に設けることができる。また、バリ
ア導電層は、導電層と粘接着層の密着性を向上させる作
用もある。
ましくは、安定な酸化被膜を有するイオンマイグレーシ
ョンが発生しにくい金属、具体的にはニッケル、クロ
ム、スズニッケル合金などを用いることができる。この
層の厚みは特に限定されないが、好ましくは0.5〜
1.0μm程度である。
れるものではないが、好ましくは電着法、無電解めっき
法、蒸着法、スパッタリングなどを用いることができ、
特に好ましくは電着法である。このバリア導電層は、好
ましくはレベリング剤などの添加剤を添加せずに光沢が
ないものあるいは、表面が粗いものが粘接着層との密着
性の向上の点で好ましい。
さ0.1mm)を導電性基板として、転写用部材を以下
の工程により作製した。
工業(株)製OMR85 35cP)を約2μmの厚さ
に塗布し、85℃のクリーンオーブンにおいて30分間
プレベークを行った。その後、所定のパターンを有する
フォトマスクを用い、下記条件で露光を行い、現像液
(東京応化工業(株)製OMR現像液)で現像し、リン
ス液(東京応化工業(株)製OMRリンス液)でリンス
を行った。次いで、145℃のクリーンオーブンにおい
て30分間ポストベークを行い、マスクパターンを形成
した。 露光条件 アライメント露光機 大日本スクリーン製造(株)製 MAP-1200 露光時間 5秒
陽極と対向させて下記条件の亜硫酸金めっき浴中に浸漬
し、該導電性基板を陰極として、定電流電源により0.
4A/dm2の電流密度で4.5分間通電した。その結
果、該導電性基板の上記銅めっき層上に厚さ1μmの金
めっきからなる接続性めっき層が形成された。 めっき液 K−91S(日本高純度化学(株)製) pH 7.3 浴温 65℃
対向させて下記組成のワットニッケルめっき浴中に浸漬
し、該導電性基板を陰極として、定電流電源により1A
/dm2の電流密度で5分間通電し、厚さ1μmの金め
っきの下地導電層として、Niめっき層を形成した。 ワットニッケルめっき浴の組成(浴温55℃、pH4.0) NiS04・6H20 300g/l NiCl2・6H20 40g/l H3B03 40g/l PCニッケルA−1(上村工業(株)製) 10ml/l PCニッケルA−2(上村工業(株)製) 1ml/l
させて下記組成の硫酸銅めっき浴中に浸漬し、該導電性
基板を陰極として、直流電源により2A/dm2の電流
密度で25分間通電した。その結果、該導電性基板の金
めっき上に厚さ10μmの銅めっきからなる導電層が形
成された。 硫酸銅めっき浴の組成(浴温25℃) CuS04 5H20 75g/l H2S04 180g/l HCl 0.15ml/l (Cl- として60ppm ) Cu−Board HA MU 10ml/l (荏原ユージライト(株)製)
を、電解ニッケル陽極と対向させて下記組成のワットニ
ッケルめっき浴中に浸漬し、該導電性基板を陽極とし
て、定電流電源により1A/dm2の電流密度で2.5
分間通電した。厚さ0.5μmのNiめっきからなるバ
リア導電層が形成された。 ワットニッケルめっき浴の組成(浴温50℃、pH2.9) NiS04・6H20 280g/l NiCl2・6H20 50g/l H3B03 30g/l その結果、該導電性基板の接続めっき層上にニッケル/
銅/ニッケルの3層からなる導電層が形成された。
ス鋼製イカリ撹拌器、窒素導入管及びストップコックの
付いたトラップの上に玉付き冷却管をつけた還流冷却器
を取り付けた。窒素気流を流しながら温度調整機のつい
たシリコーン浴中にセパラブルフラスコをつけて加熱し
た。反応温度は浴温で示した。
ラカルボン酸ジ無水物(以下、BTDAと呼ぶ)32.
22g(0.1モル)、ビス(4‐(3‐アミノフェノ
キシ)フェニル)スルホン(m−BAPS)21.63
g(0.1モル)、バレロラクトン1.5g(0.01
5モル)、ピリジン2.4g(0.03モル)、Nメチ
ル2ピロリドン(以下NMPと呼ぶ)200g、トルエ
ン30g、を加えて、窒素を通じながらシリコン浴中、
室温で30分撹拌(200rpm)、ついで180℃に
昇温して、1時間200rpmで撹拌しながら反応させ
た。トルエン−水留出分15mlを除去し、空冷して、
BTDA6.11g(0.05モル)、3,5ジアミノ
安息香酸(以下DABzと呼ぶ)15.216g(0.
1モル)、NMP119g、トルエン30gを添加し、
室温で30分撹拌したのち(200rpm)、次いで1
80℃に昇温して加熱撹拌しトルエン−水留出分15m
lを除去した。その後、トルエン−水留出分を系外に除
きながら、180℃に加熱、3時間、撹拌して反応を終
了させた。20%のポリイミドワニスを得た。酸当量
(1個のCOOHあたりのポリマー量は1554)は7
0であった。 (ii)電着液の調製 濃度20%のポリアミドワニス100gに3SN(NM
P:テトラヒドロチオフェン‐1,1‐ジオキシド=
1:3(重量)の混合溶液)150g、ベンジルアルコ
ール75g、メチルモルホリン5.0g、(中和率20
0%)、水30gを加え撹拌して水性電着液を調製し
た。得られた水性電着液は、ポリイミド7.4%、pH
7.8、暗赤褐色透明液であった。
性基板を、ステンレス鋼製陽極(SUS430MA)と
対向させて上記のアニオン性電着液中に浸漬し、該導電
性基板を陽極として、直流電源により100Vの電圧で
3分間通電した。水洗後、80℃のホットプレートで3
分間乾燥した。その結果、該導電性基板のバリア導電層
上に厚さ10μmの上記ポリイミドからなる電着塗膜が
形成された。
04TA)箔上に、160℃、圧力1kgf/cm2の
条件で圧着し、該導電性基板を剥離して転写を行った。
その後、窒素雰囲気下で350℃、1時間のキュアを行
った。こうして得られた配線板に対して、UVオゾン処
理を行い、下記条件でワイヤボンディング試験を行った
結果、70MPaと十分なシェア強度を示した。 ワイヤボンディング条件 ワイヤボンダー MODEL7700A(WEST BOND社製) ワイヤ Au 直径30μm 荷重 60gf 周波数 60KHz 出力 0.6W 時間 0.25sec シェア強度測定 ボンドテスターPC2400(Dage社製)
さ0.1mm)を導電性基板として転写用部材を以下の
工程により作製した。
化工業(株)製OMR85 35cP)を約2μmの厚
さに塗布し、85℃のクリーンオーブンで30分間プレ
ベークした。その後、所定のパターンを有するフォトマ
スクを用い、下記条件で露光を行い、現像液(東京応化
工業(株)製OMR現像液)で現像し、リンス液(東京
応化工業(株)製OMRリンス液)でリンスした。次い
で、145℃のクリーンオーブンで30分間ポストベー
クし、マスクパターンを形成させた。 露光条件 アライメント露光機 大日本スクリーン製造(株)製
MAP−1200 露光時間 5秒
陽極と対向させて下記組成の硫酸銅めっき浴中に浸漬
し、該導電性基板を陰極として、直流電源により2A/
dm2の電流密度で25分間通電した。その結果、該導
電性基板の非マスク部上に厚さ10μmの銅めっきから
なる導電層が形成された。 硫酸銅めっき浴の組成(浴温25℃) CuS04・5H20 75g/l H2S04 180g/l HCl 0.15ml/l (Cl- として60ppm ) Cu−Board HA MU 10ml/l (荏原ユージライト(株)製)
を電解ニッケル陽極と対向させて下記組成のワットニッ
ケルめっき浴中に浸漬し、該導電性基板を陽極として、
定電流電源により1A/dm2の電流密度で2.5分間
通電し、厚さ0.5μmのNiめっきからなるバリア導
電層が形成された。 ワットニッケルめっき浴の組成(浴温50℃、pH2.9) NiS04・6H20 280g/l NiCl2・6H20 50g/l H3B03 30g/l その結果、該導電性基板の非マスク部に銅/ニッケルの
2層からなる導電層が形成された。
04TA)箔上に、160℃、圧力1kgf/cm2の
条件で圧着し、該導電性基板を剥離して転写を行った。
その後、窒素雰囲気下で350℃、1時間のキュアを行
った。こうして得られた配線板に対して、UVオゾン処
理を行った。
1μm、金1μmの無電解めっき層が形成された。 無電解ニッケル/金めっき条件(日立化成工業(株)製) 触媒付与 SA−100 pH2.3 25℃ 浸漬5分間 無電解ニッケルめっき NIPS−100 pH4.5 85℃ 浸漬5分間 置換金めっき HGS−100 pH8.0 80℃ 浸漬10分間 還元金めっき HGS−2000 pH7.5 65℃ 浸漬60分間 なお、各工程間に30秒の水洗を含む。
験を行った結果、ボンディング不可能な部分もあり、可
能な部分でも25MPaと低い値を示した。また、ES
CA分析の結果、被転写基板であるSUS304TA箔
上に微量の金の析出がみられた。 ワイヤボンディング条件 ワイヤボンダー MODEL7700A(WEST BOND社製) ワイヤ Au 直径30μm 荷重 60gf 周波数 60KHz 出力 0.6W 時間 0.25sec シェア強度測定 ボンドテスターPC2400(Dage社製)
性めっき層、導電層、粘接着層とが一体となった配線パ
ターンが実現し、これを被転写基板に転写することによ
って、接続性めっき層が露出するため、転写後の無電解
めっき等が省ける。よって、めっき工程の集中による工
程の簡略化、電気めっきを使用することによるスループ
ットの向上、ワイヤボンディング性の改善が期待でき
る。また、電解めっき液は寿命が長く、コストメリット
もある。また、高温の無電解めっき液に浸漬しないた
め、被転写基板が影響を受けないことも有利な点であ
る。
る。
略説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】少なくとも片側表面に導電性を有する導電
性基板に対して、 前記基板の導電性を有する前記表面に、電気絶縁性のマ
スクパターンを形成する工程と、 前記基板のマスクパターンを形成した側の非マスク部に
接続性めっき層を電着法によって形成する工程と、 前記接続性めっき層上に少なくとも一層以上の導電層を
電着法によって形成する工程と、 前記導電層上に粘接着層を形成する工程、を具備してな
り、 前記導電性基板上に、少なくとも前記接続性めっき層、
前記導電層及び前記粘接着層が積層されてなるパターン
化された転写層を形成することを特徴とする、転写用部
材の製造方法。 - 【請求項2】前記接続性めっき層が、金、金合金、銀及
びパラジウムからなる群より選ばれるものからなる、請
求項1に記載の方法。 - 【請求項3】前記導電層が、ニッケルからなる下地導電
層と、銅からなる導電層とニッケルからなるバリア導電
層の三層構造を有するものである、請求項1または2に
記載の方法。 - 【請求項4】前記粘接着層の形成が、電着法を用いて行
われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法
を用いて製造されてなる、転写用部材。 - 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法
を用いて製造されてなる、プリント配線板。
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