JPH11269658A - 無電解パラジウムメッキ液 - Google Patents
無電解パラジウムメッキ液Info
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Abstract
無電解パラジウムメッキ液であって、無電解メッキの進
行に伴う副生成物の蓄積が少なく、液寿命の長い無電解
パラジウムメッキ液を提供する。 【解決手段】パラジウム化合物、アミノカルボン酸類、
ギ酸類、及び2価の硫黄を含有する有機化合物、を含む
水溶液からなる無電解パラジウムメッキ液。
Description
ッキ液、及び無電解パラジウムメッキ方法に関する。
は、耐食性が良好で電気特性に優れた貴金属による表面
被覆が形成されることが多く、工業的には、金の電気メ
ッキが多く採用されている。しかしながら、電気メッキ
方法では、微細で複雑な形状の部品や電気的に孤立した
部分に均一な厚さの被覆を施すことは困難である。
くメッキ皮膜を形成できるので、微細で複雑な形状の部
品や電気的に孤立した部分に均一な皮膜を形成すること
が可能であり、特に貴金属のメッキにおける資源の節約
と経費節減の効果が大きいものと期待されている。しか
しながら、従来知られている無電解金メッキ方法は、素
地金属上に金の置換析出を生じさせる方法であり、形成
される皮膜は、有孔度が大きく密着性に劣るために、電
気接点の皮膜とするには不適当である。
よる表面処理が種々検討され、また接点材料に限らず、
新しい機能材料として、貴金属の無電解メッキへの要望
が高くなっている。特に、パラジウムは白金族の中でも
安価であり、広い範囲での工業的応用が期待されてい
る。
は、金属源として2価のパラジウム塩、錯化剤としてア
ンモニア、安定剤としてエチレンジアミン四酢酸または
その塩、還元剤としてヒドラジンを用いる水溶液が代表
的なものであった。
悪く自然分解し易いため保存ができず、また、前処理液
のPdの持ち込みによって簡単に分解するという欠点が
ある。また、メッキ液の安定性が悪く、錯化剤であるア
ンモニアの濃度を高くする必要があるために、作業環境
上好ましくない。更に、ヒドラジンに由来する窒素がメ
ッキ皮膜中に混入するという問題点もある。
び次亜リン酸ソ−ダからなる無電解パラジウムメッキ液
も知られているが(特公昭46−26764号公報)、
このメッキ液も安定性が悪く、短時間で分解するという
欠点がある。また、還元剤成分に由来するリンがメッキ
皮膜に混入し、形成される皮膜は、純粋なパラジウム皮
膜と比べると触媒能力が劣り、融点も高いという欠点が
ある。
れるメッキ皮膜にクラックが多く、ハンダ付け性が悪い
ことから電子部品に適用することは不適切である。
ニアおよびアンミン化合物の少なくとも1種、c)2価
の硫黄を含有する有機化合物、d)亜リン酸及びその塩
類の少なくとも1種、を必須成分として含有する無電解
パラジウムメッキ液も知られている(特公平3−138
2号公報)。このメッキ液は、安定性が良く、クラック
の殆どない良好な皮膜を形成できるという利点があるも
のの、還元剤成分である亜リン酸化合物に由来するリン
がメッキ皮膜に混入するために、形成されるメッキ皮膜
は純粋なパラジウム皮膜と比べて触媒能力が劣り、融点
も高いという欠点がある。また、メッキ液中にリン化合
物が含まれるために、廃水処理が困難である。更に、一
般に、無電解メッキ液では、メッキの進行に伴う還元剤
の酸化による副生成物の発生や金属補給に伴う塩、キレ
−ト剤等の蓄積によって、メッキ液の寿命が著しく短縮
されるという問題点もある。
メッキ液としては、金属塩として2価のパラジウム塩、
錯化剤としてアンモニア、アミン化合物またはその塩、
還元剤としてギ酸を用いる水溶液が代表的なものとして
知られている(特開平7−62549号公報)。しかし
ながら、この無電解パラジウムメッキ液は、パラジウム
塩と錯化剤を含む水溶液を用いて金属分を補給するため
に、メッキ浴に塩や錯化剤が蓄積し易く、液寿命が非常
に短いという欠点がある。メッキ浴中における塩や錯化
剤の蓄積を防止するためには、酸化パラジウム等の金属
酸化物粉末を用いて補給を行うことが考えられるが、上
記メッキ液では、金属酸化物粉末を補給すると、補給時
に還元反応によって瞬時にPd粒子が生じるために、金
属酸化物粉末の補給は液寿命を延長するための解決策と
はならない。
工業的規模において実用可能な無リンタイプの無電解パ
ラジウムメッキ液であって、無電解メッキの進行に伴う
副生成物の蓄積が少なく、液寿命の長い無電解パラジウ
ムメッキ液を提供することである。
き課題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ギ酸、ギ酸塩等
のギ酸類を還元剤として配合し、さらに、アミノカルボ
ン酸類と2価硫黄含有有機化合物を同時に配合した無電
解パラジウムメッキ液は、安定性が良好であって、適度
な析出速度を有し、しかも形成されるメッキ皮膜は、ク
ラックのない、はんだ付け性の良好なものとなることを
見出した。そして、このメッキ液を用いる場合には、メ
ッキ皮膜中に窒素、リン等の混入がないために高純度の
メッキ皮膜を形成でき、しかも、メッキ液中にリンが含
まれないために、廃水処理が容易となることを見出し
た。更に、酸化パラジウムなどの金属酸化物粉末を用い
て金属分を補給する場合にも、Pd粒子が析出すること
なく安定に補給でき、その結果、メッキ液中での塩や錯
化剤の蓄積が抑制されて、メッキ液の寿命が飛躍的に延
びることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
メッキ液及び無電解パラジウムメッキ方法を提供するも
のである。
類、ギ酸類、及び2価の硫黄を含有する有機化合物、を
含む水溶液からなる無電解パラジウムメッキ液。
ルボン酸、ジアミノモノカルボン酸、ジアミノジカルボ
ン酸及びこれらの塩から選ばれた少なくとも一種の化合
物であり、ギ酸類がギ酸、ギ酸塩及びギ酸エステルから
選ばれた少なくとも一種の化合物である上記項1に記載
の無電解パラジウムメッキ液。
カルボン酸及びその塩から選ばれた少なくとも一種の化
合物であり、ギ酸類がギ酸及びその塩から選ばれた少な
くとも一種の化合物である上記項2に記載の無電解パラ
ジウムメッキ液。
化合物であり、アミノカルボン酸類がモノアミノジカル
ボン酸及びその塩から選ばれた少なくとも一種の化合物
であり、ギ酸類がギ酸及びその塩から選ばれた少なくと
も一種の化合物であり、2価の硫黄を含有する有機化合
物がスルフィド類である上記項3に記載の無電解パラジ
ウムメッキ液。
あり、アミノカルボン酸類がL−グルタミン酸及びL−
アスパラギン酸の少なくとも一種であり、ギ酸類がギ酸
及びギ酸塩の少なくとも一種であり、2価の硫黄を含有
する有機化合物がチオジグリコール酸である上記項1に
記載の無電解パラジウムメッキ液。
5モル/l、アミノカルボン酸類0.001〜8モル/
l、ギ酸類0.001〜8モル/l、及び2価の硫黄を
含有する有機化合物1〜500mg/lを含む水溶液で
ある上記項1〜5のいずれかに記載の無電解パラジウム
メッキ液。
解パラジウムメッキ液中に被処理物を浸漬することを特
徴とする無電解パラジウムメッキ方法。
属を補給しつつ無電解メッキを行う上記項7に記載の無
電解パラジウムメッキ方法。
液は、パラジウム化合物、アミノカルボン酸類、ギ酸
類、及び2価の硫黄を含有する有機化合物を含む水溶液
からなるものである。以下に、本発明メッキ液に含まれ
る各成分について説明する。
するアミノカルボン酸類の存在下において水に可溶性の
パラジウム化合物であれば用いることができる。この様
なパラジウム化合物としては、塩化パラジウム、塩化パ
ラジウムナトリウム、塩化パラジウムカリウム、硫酸パ
ラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、酸化パラ
ジウム等を例示できる。これらのパラジウム化合物は、
単独で用いても良く、2種以上併用しても良い。
イオンと錯体を形成し、メッキ液の安定を維持するため
に有効な成分である。アミノカルボン酸類としては、例
えば、モノアミノジカルボン酸、ジアミノモノカルボン
酸、ジアミノジカルボン酸等のアミノカルボン酸及びこ
れらの塩を用いることができる。アミノカルボン酸の塩
としては、例えば、塩酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩
等を挙げることができる。
ノカルボン酸の具体例を挙げると、次の通りである。
アミノアジピン酸、L−アスパラギン酸、D−アスパラ
ギン酸、DL−アスパラギン酸、DL−グルタミン酸、
L−グルタミン酸、β−ヒドロキシL−グルタミン酸
等。
ン、L−アルギニン、L−アスパラギン、L−オルニチ
ン、L−グルタミン、DL−グルタミン、D−グルタミ
ン、DL−アスパラギン、D−アスパラギン、δ−ヒド
ロキシ−L−リジン等。
アミノ酪酸、α,β−ジアミノプロピオン酸、L,L−
α,ε−ジアミノピメリン酸等。
ジアミノモノカルボン酸等が好ましく、モノアミノジカ
ルボン酸がより好ましい。モノアミノジカルボン酸の好
ましい具体例としては、L−アスパラギン酸、L−グル
タミン酸等を例示できる。
混合して用いることができる。
しては、ギ酸、ギ酸塩、ギ酸エステル等を用いることが
できる。ギ酸塩としては、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウ
ム、ギ酸アンモニウム、ギ酸カルシウム、ギ酸タリウム
等を例示でき、ギ酸エステルとしては、ギ酸メチル、ギ
酸エチル等の炭素数1〜5程度のアルキル基を有するエ
ステルを例示できる。ギ酸類は、一種単独又は二種以上
混合して用いることができる。
することによって、還元剤の酸化生成物は炭酸塩とな
り、リン化合物又は窒素化合物を還元剤とする従来の無
電解メッキ液のように、形成されるメッキ皮膜中に、還
元剤に由来するリン、窒素等が混入することがなく、極
めて純度の高い良好なメッキ皮膜を形成できる。また、
ギ酸類の酸化生成物である炭酸塩は、メッキ皮膜の析出
速度に及ぼす影響が極めて小さいので、メッキ液の寿命
低下の原因とはならない。また、メッキ液中にリン化合
物が含まれないために廃水処理が容易となる。
物を配合することによって、平滑なメッキ皮膜を形成で
き、メッキ液の安定性も向上する。2価の硫黄を含有す
る有機化合物を配合したメッキ液自体は公知であり(特
公平3−1382号公報等)、本発明では、この様な公
知の2価硫黄含有有機化合物を用いることができる。
合物の具体例としては、例えば、下記の化合物を例示で
きる。
類:
(CH3)SH、CH3(CH2)11SH、HSCH2CO
OH、HSCH2CH2COOH (2)下記化学式で表されるスルフィド類:(C2H5)
2S、(iso-C3H7)2S、C2H5−S−(iso-C
4H9)、C6H5−S−C6H5、CH3−S−C6H5 H
OOCCH2SCH2COOH、HOOCCH2CH2SC
H2CH2COOH (3)下記化学式で表されるジスルフィド類:
3H7)S2、C6H5−S2−C6H5 (4)下記化学式で表されるチアゾール類:
含有有機化合物:
又は適宜組み合わせて使用できる。
類を用いる場合に、特に良好なメッキ皮膜を形成でき、
具体的には、例えば、チオジグリコール酸、チオジプロ
ピオン酸等のチオジカルボン酸を用いる場合に良好な皮
膜を形成できる。
ウム化合物、アミノカルボン酸類、ギ酸類、及び2価硫
黄含有有機化合物を含む水溶液であり、各成分の添加順
序については特に限定はない。各成分の配合量について
は、特に限定的ではないが、通常、パラジウム化合物の
濃度を0.0001〜0.5モル/l程度、好ましくは
0.001〜0.2モル/l程度とし、アミノカルボン
酸類の濃度を、0.001〜8モル/l程度適当、好ま
しくは0.01〜2モル/l程度とし、ギ酸類の濃度
を、0.001〜8モル/l程度、好ましくは0.01
〜0.5モル/l程度とし、硫黄含有有機化合物の濃度
を、1〜500mg/l程度、好ましくは5〜100m
g/l程度とすることが適当である。
は、適度な析出速度を有し、かつ優れた安定性を有する
メッキ液となる。また、形成されるメッキ皮膜は、平滑
で良好な外観を有するものとなる。
て、必要に応じて、公知の還元剤、例えば次亜リン酸
塩、ジメチルアミノボランなどを併用することを防げる
ものではない。
ッキ液の浸透性の向上、表面張力の低下によるメッキ液
の汲み出し量の減少等を目的として、界面活性剤を添加
することもできる。界面活性剤としては、ノニオン系界
面活性剤、両性界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ア
ニオン系界面活性剤等の各種の界面活性剤を用いること
ができる。
ノニルフェノールポリエトキシレート、ジブチル−β−
ナフトールポリエトキシレート、スチレン化フェノール
ポリエトキシレート等のエーテル型、オクチルアミンポ
リエトキシレート、ヘキシニルアミンポリエトキシレー
ト、リノレイルアミンポリエトキシレート−ポリプロエ
ポキシレート等のアミン型の界面活性剤を挙げることが
できる。
ンデシル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチ
ルイミダゾリウムベタイン、N−ステアリル−N,N−
ジメチル−N−カルボキシメチルベタイン、ラウリルジ
メチルアミンオキシド等を挙げることができる。
塩の形で表してラウリルトリメチルアンモニウム塩、ラ
ウリルジメチルアンモニウムベタイン、ラウリルピリジ
ニウム塩、オレイルイミダゾリン塩、ステアリルアミン
アセテート等を挙げることができる。
ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ポリオキ
シエチレン(EO12)ノニルエーテル硫酸ナトリウム
等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アル
キルベンゼンスルホン酸塩等を挙げることができる。
合わせて用いることができ、特にノニオン系界面活性剤
及び/又は両性界面活性剤の使用が好ましい。界面活性
剤の添加量は、一般に0.01〜50g/l程度、好ま
しくは1〜20g/l程度とすればよい。
メッキ皮膜を形成するには、Pd皮膜の還元析出に対し
て触媒性のある材料を被処理物として用い、上記した所
定の成分を含有する無電解パラジウムメッキ液中に、被
処理物を浸漬すればよい。触媒性のある材料としては、
例えば、Fe,Ni,Cu,Sn,Ag,Au,Pt,
Pd等の各種金属、これらの金属の合金等を示すことが
できる。また、樹脂、ガラス、セラミックス、タングス
テンなどの触媒性のない材料であっても、例えば、セン
シタイジング−アクチベータ法、キャタリスト−アクセ
レーター法等の公知の方法で触媒性を付与することによ
って、上記方法と同様にして、メッキ液中に浸漬してメ
ッキ処理を行うことができる。
く、例えば、pH2〜12程度の強酸性領域から強塩基
性領域にわたる広いpH範囲で用いることが可能であ
り、このような広いpH範囲において、平滑でクラック
のない良好なメッキ皮膜を形成できる。得られるメッキ
皮膜は、ハンダぬれ性が良く、ハンダ付け性が良好とな
る。メッキ液のpH調整は、例えば塩酸、硫酸等の酸や
水酸化ナトリウム等のアルカリ化合物により行えば良
い。
なく、10〜90℃程度という広い範囲の温度において
メッキ可能であり、特に40〜80℃程度の温度の時
に、平滑で光沢のある最も良好なメッキ皮膜が得られ
る。
出反応は、自己触媒的に進行し、このため有孔度が小さ
く、しかも密着性の高いメッキ皮膜が得られる。
Pd濃度に依存し、他の成分の濃度やメッキ液のpHの
変動には殆ど影響を受けないので、液温およびPd濃度
を適宜設定することによって、メッキ皮膜の析出速度を
調整でき、メッキ皮膜の膜厚コントロ−ルが容易であ
る。
酸化パラジウム(II)一水和物等の酸化パラジウムを補
給する場合にも、液の安定性が阻害されず、Pd粒子が
急激に析出することがない。このため、本発明の無電解
メッキ液を用いる無電解メッキ法では、無電解メッキの
進行に伴って減少したPd2+を、酸化パラジウム粉末を
用いて補給することができる。その結果、金属分の補給
に金属塩や錯化剤を含む水溶液を用いる必要がなく、メ
ッキ液中での塩、錯化剤等の蓄積が抑制されて、長寿命
のメッキ液となる。酸化パラジウムの補給方法は、通常
の金属分の補給方法と同様とすればよく、減少した金属
量に応じて、例えば、連続的又は所定の間隔で周期的に
酸化パラジウムを補給すればよい。
以下の様な優れた特性を有するものである。
あり、膜厚を厚くした場合にも良好な外観のメッキ皮膜
となる。
入がなく、触媒活性の良好な高純度のパラジウム皮膜が
得られる。
メッキ皮膜の有孔度が小さく耐食性が良好であり、ま
た、素地に対する密着性が良い。
を補給できるために、メッキ液中での塩、錯化剤等の蓄
積を抑制でき、極めて寿命の長いメッキ液となり、従来
のアンモニア、アミン化合物等を錯化剤とする無電解パ
ラジウムメッキ液と比べると、5倍程度以上の長期間に
亘って、安定に無電解メッキを行うことができる。
非常に少なく、はんだ付け性が良好であり、電子部品へ
の応用に適するものである。
り、使用できる被処理物、レジストインキ等の種類が多
くなり、また、メッキ設備の材質としても多種類のもの
が使用できる。
ので、廃水処理が容易である。
特性を有するものであり、電子部品において高い信頼性
を要求される接点部品への応用や金メッキ皮膜の長寿命
化のための下地メッキ皮膜としての応用に極めて有用で
あり、更に、その他、特に耐食性が要求される部品等に
対して広く使用し得るものである。
明する。
0℃の3通りの液温でニッケル板に無電解メッキを行っ
た。メッキ膜厚とメッキ時間との関係を示すグラフを図
1に示す。
℃で0.4μm/時間、60℃で1.2μm/時間、8
0℃で2.5μm/時間であり、時間と共にメッキ膜厚
は直接的に増加した。これから、メッキ皮膜の析出が自
己触媒的に進行し、しかも析出速度の安定性が極めて良
好であることが判る。
得られたメッキ皮膜の折り曲げテストを行った結果、密
着性が極めて良好であった。また、5時間メッキを行っ
て厚付け皮膜を形成した場合にも、光沢銀白色の良好な
外観の皮膜が得られた。
の各温度とし、これに酸化パラジウム粉末を添加し、メ
ッキ液の分解の有無を調べた。酸化パラジウム粉末添加
後の放置期間は1ヶ月とした。結果を下記表1に示す。
尚、比較として、下記組成の従来浴についても同様に安
定性試験を行った。
のメッキ液は、酸化パラジウムを添加した場合にも、安
定性が阻害されることがなく、金属分の補給に酸化パラ
ジウムを使用できることが判る。
て無電解メッキを連続して行い、経時的に析出速度及び
皮膜の外観を調べた。結果を下記表2に示す。なお、無
電解メッキの進行にともなって減少した還元剤の補給は
ギ酸ナトリウムを用いて行い、金属塩の補給は酸化パラ
ジウム粉末を用いて行った。補給は、メッキ開始時にメ
ッキ液中に含まれていたパラジウム金属が10%減少す
る毎に行った。尚、表2中では、メッキの進行の程度は
MTO(メタルターンオーバー)により表す。1MTO
とは、メッキ開始時にメッキ液中に含まれていたパラジ
ウムイオン量に相当するパラジウム金属が析出したとき
をいう。
れば、20MTOという長期間連続してメッキを行った
場合にも、安定にメッキが析出することが判る。
で1μmのメッキ皮膜を形成した試料(材質:ニッケル
板、大きさ:25mm×25mm×0.3mm)を、ロ
ジンフラックス(ロジン25%イソプロピルアルコ−ル
溶液)に浸漬して前処理した後、メニスコグラフ(レス
カ社製)を使用して、230℃で溶融した6/4ハンダ
(スズ:鉛=6:4)中にハンダ面に垂直に12mmの
深さまで浸漬し、ハンダと試料面との接触角90度にな
るまでの時間を測定してゼロクロスタイムを求めた(M
ILL STD−883Dに準ずる)。ゼロクロスタイ
ムが短いほどメッキ皮膜に対するハンダぬれ性が良好と
いえる。
試料について、付着したハンダの状態を観察し、ハンダ
の付着性を調べた。結果を次の記号で示す。
付着 ×…ハンダの付着面が98%未満であり、付着状態が不
均一
ば、広いpH範囲において、ハンダ付性の良好なパラジ
ウム皮膜を形成できることが判る。
ッケル板上に無電解メッキを行った。その結果、析出速
度は、1.30μm/hであり、析出量と時間との間に
直線関係が認められ、自己触媒析出であることが確認さ
れた。5時間連続してメッキを行い厚付けを行った結
果、得られたメッキ皮膜の外観は良好であった。この試
料についてJIS−Z−2248に準じて曲げ試験を行
ったところ、異常はなく、メッキ皮膜の密着性は良好で
あった。また、上記メッキ液を90℃に加熱してもメッ
キ液の分解が生じることはなく、また25℃で4か月密
閉保存した場合にもメッキ液の分解は生じなかった。
の各温度とし、これに酸化パラジウム粉末を添加した際
のメッキ液のメッキ液の分解の有無を調べた。酸化パラ
ジウム粉末添加後の放置期間は1ヶ月とした。その結
果、全ての温度において、酸化パラジウムを添加した場
合に、安定性が阻害されることがなく、金属分の補給に
酸化パラジウムを使用できることが確認できた。
て無電解メッキを連続して行い、経時的に析出速度及び
皮膜の外観を調べた。結果を下記表4に示す。なお、無
電解メッキの進行にともなって減少した還元剤の補給は
ギ酸ナトリウムを用いて行い、金属塩の補給は酸化パラ
ジウム粉末を用いて行った。
れば、長期間安定にメッキを行うことができることが判
る。
表6に示す各pH値に調整し、液温60℃でニッケル板
上に1μm厚にメッキ皮膜を形成した。得られた各メッ
キ皮膜について、実施例2と同様にして、はんだ付け性
試験を行った。結果を下記表5に示す。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性は良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
ッキ液を調製した。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
ッキ液を調製した。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
−ト、ラウリルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメ
チルアンモニウムベダイン、ラルリル硫酸ナトリウムを
各々単独で用いた。
温60℃でニッケル板上にメッキを行った。その結果、
クラックのない平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良
好であった。更に、上記メッキ液について、補給安定性
を調べるために、酸化パラジウム粉末を添加したところ
良好な安定性を示した。また、メッキを連続して行って
液寿命を調べたところ、20MTO以上の液寿命を示し
た。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
ッケル板上にメッキを行った。その結果、クラックのな
い平滑な皮膜が形成され、ハンダ付性が良好であった。
更に、上記メッキ液について、補給安定性を調べるため
に、酸化パラジウム粉末を添加したところ良好な安定性
を示した。また、メッキを連続して行って液寿命を調べ
たところ、20MTO以上の液寿命を示した。
したメッキ皮膜の膜厚との関係を示すグラフ。
Claims (8)
- 【請求項1】パラジウム化合物、アミノカルボン酸類、
ギ酸類、及び2価の硫黄を含有する有機化合物、を含む
水溶液からなる無電解パラジウムメッキ液。 - 【請求項2】アミノカルボン酸類がモノアミノジカルボ
ン酸、ジアミノモノカルボン酸、ジアミノジカルボン酸
及びこれらの塩から選ばれた少なくとも一種の化合物で
あり、ギ酸類がギ酸、ギ酸塩及びギ酸エステルから選ば
れた少なくとも一種の化合物である請求項1に記載の無
電解パラジウムメッキ液。 - 【請求項3】アミノカルボン酸類が、モノアミノジカル
ボン酸及びその塩から選ばれた少なくとも一種の化合物
であり、ギ酸類がギ酸及びその塩から選ばれた少なくと
も一種の化合物である請求項2に記載の無電解パラジウ
ムメッキ液。 - 【請求項4】パラジウム化合物が可溶性パラジウム化合
物であり、アミノカルボン酸類がモノアミノジカルボン
酸及びその塩から選ばれた少なくとも一種の化合物であ
り、ギ酸類がギ酸及びその塩から選ばれた少なくとも一
種の化合物であり、2価の硫黄を含有する有機化合物が
スルフィド類である請求項3に記載の無電解パラジウム
メッキ液。 - 【請求項5】パラジウム化合物が塩化パラジウムであ
り、アミノカルボン酸類がL−グルタミン酸及びL−ア
スパラギン酸の少なくとも一種であり、ギ酸類がギ酸及
びギ酸塩の少なくとも一種であり、2価の硫黄を含有す
る有機化合物がチオジグリコール酸及びチオジプロピオ
ン酸から選ばれた少なくとも一種のチオジカルボン酸で
ある請求項1に記載の無電解パラジウムメッキ液。 - 【請求項6】パラジウム化合物0.0001〜0.5モ
ル/l、アミノカルボン酸類0.001〜8モル/l、
ギ酸類0.001〜8モル/l、及び2価の硫黄を含有
する有機化合物1〜500mg/lを含む水溶液である
請求項1〜5のいずれかに記載の無電解パラジウムメッ
キ液。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の無電解パ
ラジウムメッキ液中に被処理物を浸漬することを特徴と
する無電解パラジウムメッキ方法。 - 【請求項8】酸化パラジウムを用いてパラジウム金属を
補給しつつ無電解メッキを行う請求項7に記載の無電解
パラジウムメッキ方法。
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- 1998-03-24 JP JP07549998A patent/JP3972158B2/ja not_active Expired - Lifetime
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