JPH11269182A - フェニレンビス(ホスホン酸)化合物及びその製造方法 - Google Patents

フェニレンビス(ホスホン酸)化合物及びその製造方法

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JPH11269182A
JPH11269182A JP10364214A JP36421498A JPH11269182A JP H11269182 A JPH11269182 A JP H11269182A JP 10364214 A JP10364214 A JP 10364214A JP 36421498 A JP36421498 A JP 36421498A JP H11269182 A JPH11269182 A JP H11269182A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂用改質剤として、有用なジアルコキシカ
ルボニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキル
及びジカルボキシフェニレンビス(ホスホン酸)、並び
にその高収率で安価な製造方法を提供すること。 【解決手段】 周期律表第VIII族元素触媒(アルミナ担
持パラジウム触媒など)の存在下、ジハロゲノフェニレ
ンジカルボン酸ジアルキルと、亜リン酸トリアルキルと
を、加熱して反応させることによりジアルコキシカルボ
ニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキルを製
造すること。及び得られたジアルコキシカルボニルフェ
ニレン(ビス)ホスホン酸テトラアルキルを酸又は塩基
の存在下で加水分解させることによりジカルボキシフェ
ニレンビス(ホスホン酸)を製造すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明はジアルコキシカル
ボニルフェニレン(ビス)ホスホン酸テトラアルキル及
びジカルボキシフェニレン(ビス)ホスホン酸、並びに
その高収率で安価な製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 ジアルコキシカルボニルフェニルホス
ホン酸ジアルキルとしては、式(VI)
【0003】
【化7】
【0004】で表される2,3−ジメトキシカルボニル
フェニルホスホン酸ジメチルのみが知られている。この
製造方法は、1−(1,3−ブタジエニル)ホスホン酸
とアセチレンジカルボン酸ジメチルとのディールス−ア
ルダー(Diels-Alder) 反応にて、中間体として1,2−
ジメトキシカルボニル−3−ジメトキシホスホノシクロ
ヘキサ−1,4−ジエンを得た後、次にニトロベンゼン
と活性炭担持パラジウム触媒を用いて、得られた中間体
を目的とする2,3−ジメトキシカルボニルフェニルホ
スホン酸ジメチルへと芳香族化する方法である。反応と
しては、興味深いものがあるが、ディールス−アルダー
反応の反応収率が低く、2,3−ジメトキシカルボニル
フェニルホスホン酸ジメチルの工業的生産方法として
は、好ましくはなく、採用できない。〔ジャーナル・オ
ブ・オーガニック・ケミストリイ (J. Org. Chem.)、
35巻、1691頁、1970年〕。
【0005】そして、ジアルコキシカルボニルフェニレ
ン(ビス)ホスホン酸テトラアルキルとジカルボキシフ
ェニレン(ビス)ホスホン酸に関する記載はない。
【0006】また、アルブゾブ(Arbuzov) 反応により得
られるモノアルコキシカルボニルフェニルホスホン酸ジ
アルキル類は知られている。その製造方法は、反応温度
150〜160℃下、触媒として塩化ニッケルを用い
て、亜リン酸トリアルキルとハロゲノフェニルカルボン
酸アルキルとを反応させる方法である。〔ヘミシェ・ベ
リヒテ(Chem. Ber.)、103巻、2428頁、1970
年。またアルブゾブ(Arbuzov) 反応の総説としては、ケ
ミカル・レビューズ(Chem. Rev.)、81巻、415頁、
1981年が挙げられる。〕。しかし、ジハロゲノフェ
ニレンジカルボン酸ジアルキルを用いたアルブゾブ反応
によるジアルコキシカルボニルフェニレンビス(ホスホ
ン酸)テトラアルキルの製造は知られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 本発明者らは、樹脂
用改質剤として有用なよりリン含有量の大きいジカルボ
キシフェニレンビス(ホスホン酸)化合物に着目し、そ
のジアルコキシカルボニルフェニレン(ビス)ホスホン
酸テトラアルキル及びジカルボキシフェニレン(ビス)
ホスホン酸並びにそれらの製造方法について、鋭意努力
検討した結果、高収率で、安価にジアルコキシカルボニ
ルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキル類とジ
カルボキシフェニレン(ビス)ホスホン酸とを製造する
方法を見出して本発明を完成するに至った。
【0008】また、本発明では触媒として担持触媒が収
率及び回収再利用の点で優れていることを見出した。
【0009】本発明の目的は、樹脂用改質剤として、有
用なジアルコキシカルボニルフェニレンビス(ホスホン
酸)テトラアルキル及びその高収率で安価な製造方法を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】 本発明は、一般式
(I)
【0011】
【化8】
【0012】(式中、R123 及びR4 は、それぞ
れ水素原子及び炭素数1〜10のアルキル基からなる群
から任意に選ばれる。)で表されるジカルボキシフェニ
レンビス(ホスホン酸)化合物とその製造方法に関す
る。
【0013】一般式(IV)
【0014】
【化9】
【0015】(式中、R8 及びR9 は、それぞれ炭素数
1〜10のアルキル基からなる群から任意に選ばれる。
10は炭素数1〜10のアルキル基からなる群から任意
に選ばれる。)で表されるジアルコキシカルボニルフェ
ニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキルの製造方法
は、周期律表第VIII族元素触媒の存在下、一般式(II)
【0016】
【化10】
【0017】(式中、R5 及びR6 は、それぞれ炭素数
1〜10のアルキル基からなる群から任意に選ばれる。
Xはハロゲノ基を表す。)で表されるジハロゲノフェニ
レンジカルボン酸ジアルキルと、一般式(III)
【0018】
【化11】
【0019】(式中、R7 は炭素数1〜10のアルキル
基からなる群から任意に選ばれる。)で表される亜リン
酸トリアルキルとを、加熱して反応させることを特徴と
する。
【0020】次に 一般式(V)
【0021】
【化12】
【0022】で表されるジカルボキシフェニレンビス
(ホスホン酸)の製造方法は、一般式(IV)
【0023】
【化13】
【0024】(式中、R8 及びR9 は、それぞれ炭素数
1〜10のアルキル基からなる群から任意に選ばれる。
10は炭素数1〜10のアルキル基からなる群から任意
に選ばれる。)で表されるジアルコキシカルボニルフェ
ニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキルを、酸又は塩
基の存在下で加水分解することを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】 本発明の、アルブゾブ反応によ
るジアルコキシカルボニルフェニレンビス(ホスホン
酸)テトラアルキルの製造方法について、詳しく説明す
る。
【0026】本発明の製造方法に用いることができるジ
ハロゲノフェニレンジカルボン酸ジアルキルは、一般式
(II)
【0027】
【化14】
【0028】(式中、R5 及びR6 は、それぞれ炭素数
1〜10のアルキル基からなる群から任意に選ばれる。
Xはハロゲノ基を表す。)で表される。
【0029】具体的には、4,5−ジクロロイソフタル
酸ジメチル、4,5−ジブロモイソフタル酸ジメチル、
4,5−ジヨードイソフタル酸ジメチル、4,5−ジク
ロロイソフタル酸ジエチル、4,5−ジブロモイソフタ
ル酸ジエチル、4,5−ジヨードイソフタル酸ジエチ
ル、4,5−ジブロモイソフタル酸ジ−n−プロピル、
4,5−ジブロモイソフタル酸ジ−i−プロピル、4,
5−ジブロモイソフタル酸ジ−n−ブチル、4,5−ジ
ブロモイソフタル酸ジ−s−ブチル、4,5−ジブロモ
イソフタル酸ジ−t−ブチル、4,5−ジブロモイソフ
タル酸ジ−n−ペンチル、4,5−ジブロモイソフタル
酸ジ−t−ペンチル、4,5−ジブロモイソフタル酸ジ
−n−ヘキシル、4,5−ジブロモイソフタル酸ジ−n
−ヘキシル、4,5−ジブロモイソフタル酸ジ−n−ヘ
プチル、4,5−ジブロモイソフタル酸ジ−n−オクチ
ル、4,5−ジブロモイソフタル酸ジ−n−ノニル、
2,5−ジクロロテレフタル酸ジメチル、2,5−ジブ
ロモテレフタル酸ジメチル、2,5−ジヨードテレフタ
ル酸ジメチル、2,5−ジクロロテレフタル酸ジエチ
ル、2,5−ジブロモテレフタル酸ジエチル、2,5−
ジヨードテレフタル酸ジエチル、2,5−ジブロモテレ
フタル酸ジ−n−プロピル、2,5−ジブロモテレフタ
ル酸ジ−i−プロピル、2,5−ジブロモテレフタル酸
ジ−n−ブチル、2,5−ジブロモテレフタル酸ジ−s
−ブチル、2,5−ジブロモテレフタル酸ジ−t−ブチ
ル、2,5−ジブロモテレフタル酸ジ−n−ペンチル、
2,5−ジブロモテレフタル酸ジ−t−ペンチル、2,
5−ジブロモテレフタル酸ジ−n−ヘキシル、2,5−
ジブロモテレフタル酸ジ−n−ヘキシル、2,5−ジブ
ロモテレフタル酸ジ−n−ヘプチル、2,5−ジブロモ
テレフタル酸ジ−n−オクチル、2,5−ジブロモテレ
フタル酸ジ−n−ノニル、3,5−ジブロモフタル酸ジ
メチル、3,5−ジブロモフタル酸ジエチル、3,5−
ジブロモフタル酸ジ−n−プロピル、3,5−ジブロモ
フタル酸ジ−i−プロピル、3,5−ジブロモフタル酸
ジ−n−ブチル、3,5−ジブロモフタル酸ジ−s−ブ
チル、3,5−ジブロモフタル酸ジ−t−ブチル、4,
5−ジブロモフタル酸ジメチル、4,5−ジブロモフタ
ル酸ジエチル、4,5−ジブロモフタル酸ジ−n−プロ
ピル、4,5−ジブロモフタル酸ジ−i−プロピル、
4,5−ジブロモフタル酸ジ−n−ブチル、4,5−ジ
ブロモフタル酸ジ−s−ブチル、4,5−ジブロモフタ
ル酸ジ−t−ブチル、4,6−ジクロロイソフタル酸ジ
メチル、4,6−ジブロモイソフタル酸ジメチル、4,
6−ジヨードイソフタル酸ジメチル、4,6−ジクロロ
イソフタル酸ジエチル、4,6−ジブロモイソフタル酸
ジエチル、4,6−ジヨードイソフタル酸ジエチル、
4,6−ジブロモイソフタル酸ジ−n−プロピル、4,
6−ジブロモイソフタル酸ジ−i−プロピル、4,6−
ジブロモイソフタル酸ジ−n−ブチル、4,6−ジブロ
モイソフタル酸ジ−s−ブチル、4,6−ジブロモイソ
フタル酸ジ−t−ブチル、4,6−ジブロモイソフタル
酸ジ−n−ペンチル、4,6−ジブロモイソフタル酸ジ
−t−ペンチル、4,6−ジブロモイソフタル酸ジ−n
−ヘキシル、4,6−ジブロモイソフタル酸ジ−n−ヘ
キシル、4,6−ジブロモイソフタル酸ジ−n−ヘプチ
ル、4,6−ジブロモイソフタル酸ジ−n−オクチル、
4,6−ジブロモイソフタル酸ジ−n−ノニル、2,6
−ジクロロテレフタル酸ジメチル、2,6−ジブロモテ
レフタル酸ジメチル、2,6−ジヨードテレフタル酸ジ
メチル、2,6−ジクロロテレフタル酸ジエチル、2,
6−ジブロモテレフタル酸ジエチル、2,6−ジヨード
テレフタル酸ジエチル、2,6−ジブロモテレフタル酸
ジ−n−プロピル、2,6−ジブロモテレフタル酸ジ−
i−プロピル、2,6−ジブロモテレフタル酸ジ−n−
ブチル、2,6−ジブロモテレフタル酸ジ−s−ブチ
ル、2,6−ジブロモテレフタル酸ジ−t−ブチル、
2,6−ジブロモテレフタル酸ジ−n−ペンチル、2,
6−ジブロモテレフタル酸ジ−t−ペンチル、2,6−
ジブロモテレフタル酸ジ−n−ヘキシル、2,6−ジブ
ロモテレフタル酸ジ−n−ヘキシル、2,6−ジブロモ
テレフタル酸ジ−n−ヘプチル、2,6−ジブロモテレ
フタル酸ジ−n−オクチル、2,6−ジブロモテレフタ
ル酸ジ−n−ノニル、3,6−ジブロモフタル酸ジメチ
ル、3,6−ジブロモフタル酸ジエチル、3,6−ジブ
ロモフタル酸ジ−n−プロピル、3,6−ジブロモフタ
ル酸ジ−i−プロピル、3,6−ジブロモフタル酸ジ−
n−ブチル、3,6−ジブロモフタル酸ジ−s−ブチ
ル、3,6−ジブロモフタル酸ジ−t−ブチルなどが挙
げられる。これらの中で、反応性を比較すると序列は、
ヨウ化物>臭化物>塩化物となり、ヨウ化物が最も反応
速度が速い。一方、ハロゲン化物の製造コストから検討
すると、フタル酸テトラアルキル類のハロゲン化方法に
は好ましい方法が少なく、概略コストの高い序列は、ヨ
ウ化物>臭化物>塩化物となる。反応性とコストでは、
相矛盾することとなるが、臭化物が好ましく、ジブロモ
フェニレンジカルボン酸ジアルキルが好ましい。
【0030】本発明の製造方法に用いることができる亜
リン酸トリアルキルは一般式(III)
【0031】
【化15】
【0032】(式中、R7 は炭素数1〜10のアルキル
基からなる群から任意に選ばれる。)具体的には、亜リ
ン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリ−
n−プロピル、亜リン酸トリ−i−プロピル、亜リン酸
トリ−n−ブチル、亜リン酸トリ−s−ブチル、亜リン
酸トリ−t−ブチル、亜リン酸トリ−n−ペンチル、亜
リン酸トリ−i−ペンチル、亜リン酸トリ−t−ペンチ
ル、亜リン酸トリ−n−ヘキシル、亜リン酸トリ−n−
ヘプチル、亜リン酸トリ−n−オクチル、亜リン酸トリ
−n−ノニル、亜リン酸トリ−n−デシルなどが挙げら
れる。
【0033】これらの中で亜リン酸トリメチルの沸点
は、温度120℃以下と他の亜リン酸化合物と比較する
と低い。そのため、常圧下では反応に必要な温度120
℃まで加熱することができないため、加圧下で行う必要
がある。他の亜リン酸化合物では常圧下では温度120
℃まで加熱することでき、ジアルコキシカルボニルフェ
ニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキルを高収率で得
ることができる。
【0034】本発明の製造方法に用いることができる触
媒は周期律表第VIII族元素触媒である。好ましいのは周
期律表第VIII族元素のパラジウム触媒、ニッケル触媒及
びコバルト触媒である。より好ましいのはパラジウム触
媒及びニッケル触媒である。最も好ましいのはパラジウ
ム触媒である。なお、銅触媒も用いることはできるが、
周期律表第VIII族元素触媒より触媒性能は劣る。
【0035】ジハロゲノフェニレンジカルボン酸ジアル
キルの種類により、好ましい触媒を選定することができ
る。原料が4,5−ジハロゲノイソフタル酸ジアルキル
の場合、目的のジアルコキシカルボニルフェニレンビス
(ホスホン酸)テトラアルキル収率の序列は、パラジウ
ム触媒≒ニッケル触媒>>コバルト触媒であった。パラ
ジウム触媒とニッケル触媒が好ましいことを見出した。
一方、原料が2,5−ジハロゲノテレフタル酸テトラア
ルキルの場合、目的のジアルコキシカルボニルフェニレ
ンビス(ホスホン酸)テトラアルキル収率の序列は、パ
ラジウム触媒>ニッケル触媒>コバルト触媒であった。
パラジウム触媒が好ましいことを見出した。
【0036】これら触媒の元素の形態としては、金属、
金属酸化物、無機酸塩、有機酸塩、0価錯体、これら元
素の合金及びこれらの担持触媒が好まし形態として挙げ
られる。
【0037】パラジウム触媒の具体例として、金属とし
てはパラジウム黒が挙げられる。無機酸塩としては、塩
化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、硝
酸パラジウム、硫酸パラジウムなどが挙げられる。有機
酸塩としては、ギ酸パラジウム、酢酸パラジウムなどが
挙げられる。0価錯体としては、テトラキストリフェニ
レンホスフィンパラジウム、パラジウムアセチルアセト
ナートなどが挙げられる。担持触媒、特に担持金属触媒
として、活性炭担持パラジウム触媒、アルミナ担持パラ
ジウム触媒、ゼオライト担持パラジウム触媒、珪藻土担
持パラジウム触媒、イオン交換樹脂担持パラジウム触媒
などが挙げられる。
【0038】ニッケル触媒の具体例として、金属として
はニッケル粉末、ラネー・ニッケル、ニッケル・アルミ
ニウム合金が挙げられる。無機酸塩としては、塩化ニッ
ケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル、硝酸ニッケル、
硫酸ニッケルが挙げられる。有機酸塩としては、ギ酸ニ
ッケル、酢酸ニッケルなどが挙げられる。0価錯体とし
ては、テトラキストリフェニレンホスフィンニッケル、
ニッケルアセチルアセトナートなどが挙げられる。担持
触媒、特に担持金属触媒として、活性炭担持ニッケル触
媒、アルミナ担持ニッケル触媒、ゼオライト担持ニッケ
ル触媒、珪藻土担持ニッケル触媒、イオン交換樹脂担持
ニッケル触媒などが挙げられる。
【0039】コバルト触媒の具体例として、無機酸塩と
しては、塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバル
ト、硝酸コバルト、硫酸コバルトなどが挙げられる。有
機酸塩としては、ギ酸コバルト、酢酸コバルトなどが挙
げられる。0価錯体としては、コバルトアセチルアセト
ナートなどが挙げられる。担持触媒、特に担持金属触媒
として、アルミナ担持コバルト触媒、珪藻土担持コバル
ト触媒などが挙げられる。
【0040】従来、アルブゾブ反応において、触媒とし
て従来公知の方法で製造された担持触媒は使用されてい
なかった。本発明者らは、実用上重要な触媒の回収と再
使用を目的として、担持触媒(特に担持金属触媒)を検
討した結果、アルブゾブ反応において従来触媒として使
用されていた無機塩と同様に高収率でジアルコキシカル
ボニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキルが
得られる担持触媒を見出した。更に担持触媒の再使用に
ついては、触媒の再使用可能なことを確認した。
【0041】担持触媒の担体としては、一般的な珪藻
土、ベントナイト、ボーキサイト、アランダム、コラン
ダム、軽石、レンガ、セライト、酸性白土、活性炭、マ
グネシア、アルミナ、シリカゲル、シリカ・アルミナ、
チタニア、クロミナ、酸化亜鉛、トリア、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、シリコンカーバ
イト、ゼオライト、モレキュラーシーブ、イオン交換樹
脂などが挙げられる。これらの中で、好ましいものは活
性炭、アルミナ、シリカゲル、シリカ・アルミナ、ゼオ
ライトなどが挙げられる。より好ましいものはアルミ
ナ、シリカゲル、シリカ・アルミナ、ゼオライトなどが
挙げられる。最も好ましいのはアルミナである。
【0042】本発明の製造方法における触媒の使用量
は、原料であるジハロゲノフェニレンジカルボン酸ジア
ルキル1モルに対して、触媒の周期律表第VIII族元素成
分を原子換算として0.01〜30モル%が好ましく、
0.2〜20モル%がより好ましい。最も好ましいのは
0.5〜5モル%である。
【0043】従来アルブゾブ反応では、原料であるハロ
ゲン化物1モルに対して触媒の使用量は触媒の周期律表
第VIII族元素又は銅元素成分を原子換算として10モル
%を使用する例が多かった。一方、本発明では、担持金
属触媒の採用により、触媒の使用量はハロゲン化物1モ
ルに対して触媒の周期律表第VIII族元素成分を原子換算
として1モル%以下とすることに成功した。特にアルミ
ナ担持5%パラジウム触媒では、ハロゲン化物1モルに
対して触媒のパラジウム成分を原子換算として0.5モ
ル%でも定量的にジアルコキシカルボニルフェニレンビ
ス(ホスホン酸)テトラアルキルを得ることができた。
そしてハロゲン化物1モルに対して触媒のパラジウム成
分を原子換算として0.2モル%でも50%以上の原料
の転化率が得られることを確認した。
【0044】以上、本発明では、担持金属触媒、特にア
ルミナ担持パラジウム触媒を採用することにより、触媒
の使用量の削減と再使用を可能にし、工業的に有利なジ
アルコキシカルボニルフェニレンビス(ホスホン酸)テ
トラアルキルの製造方法を提供することができた。
【0045】更に本発明の製造方法において無溶媒でア
ルブゾブ反応を行うことができるが、原料である反応基
質が固体の場合、反応の進行を穏和に制御したい場合、
又は副生成物を抑制し、ジアルコキシカルボニルフェニ
レンビス(ホスホン酸)テトラアルキルの選択性を向上
させる場合に溶媒の使用が有効であることを見出した。
【0046】溶媒としては、アルブゾブ反応に直接関与
しないものであれば、広く使用することができる。好ま
しいものは、芳香族炭化水素類及びエーテル類である。
【0047】具体的には、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、クメン、t−ブチルベンゼン、ジ−i−プロ
ピルベンゼン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジ
エトキシエタン、2−メトキシエタン、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサンなどが挙
げられる。
【0048】これらの中で、沸点が150℃以下の溶媒
は、加圧下で使用でき、150℃以上のものは常圧下で
使用することができる。当然、沸点が150℃以上のも
のを加圧下で使用することも可能である。これらの中
で、より好ましい常圧下で使用することができる溶媒と
しては、クメン、t−ブチルベンゼン、ジ−i−プロピ
ルベンゼン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレン
グリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。
【0049】これら溶媒の使用量は、原料であるジアル
コキシカルボニルフェニレンハライド1重量部に対して
0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がよ
り好ましい。
【0050】本発明の製造方法においては加熱によりア
ルブゾブ反応させる。その反応温度は、温度120℃以
下では反応が極めて遅いために、120℃以上が必要で
ある。すなわち、反応温度は、温度120〜250℃が
好ましく、温度140〜220℃がより好ましく、温度
155〜220℃が最も好ましい。
【0051】本発明の製造方法におけるアルブゾブ反応
時間は、反応液をガスクロマトグラフィー又は高速液体
クロマトグラフィーで分析することにより、反応の進行
状況を追跡することができる。よって、ガスクロマトグ
ラフィー又は高速液体クロマトグラフィーの分析によ
り、目的とする反応終点を見出すことができる。
【0052】反応時間は、通常1〜20時間であり、工
業的には1〜10時間が好ましい。
【0053】本発明の製造方法における反応は、常圧下
又は加圧下で行うことができる。また回分式又は連続式
で行うことができる。
【0054】反応終了後の処理方法は、溶媒、過剰又は
未反応のジハロゲノフェニレンジカルボン酸ジアルキ
ル、及び過剰又は未反応の亜リン酸トリアルキルは蒸留
にて回収後、常法に従って、反応生成物であるジアルコ
キシカルボニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラア
ルキルは蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィーなど
によって精製・単離することができる。
【0055】次に、ジアルコキシカルボニルフェニレン
ビス(ホスホン酸)テトラアルキルの加水分解により得
られる一般式(V)
【0056】
【化16】
【0057】で表されるジカルボキシフェニレンビス
(ホスホン酸)の製造方法について、詳しく説明する。
【0058】原料としては、既に述べたアルブゾブ反応
で得た一般式(IV)
【0059】
【化17】
【0060】(式中、R8 及びR9 は、それぞれ炭素数
1〜10のアルキル基からなる群から任意に選ばれる。
10は炭素数1〜10のアルキル基からなる群から任意
に選ばれる。)で表されるジアルコキシカルボニルフェ
ニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキル類の全てを用
いることができる。
【0061】酸又は塩基の存在下にジアルコキシカルボ
ニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキルを加
水分解反応させる。
【0062】酸としては、フッ化水素酸、塩酸、臭化水
素酸、硫酸、リン酸などの無機酸類、及びメタンスルフ
ォン酸、トリフルオロメタンスルフォン酸、トリフルオ
ロ酢酸などの有機酸類が挙げられる。特に好ましいの
は、塩酸と臭化水素酸である。
【0063】塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水
酸化バリウムなどの無機塩基類、及び1,5−ジアザビ
シクロ[4.3.0]ノン−5−エン、1,4−ジアザ
ビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン、トリエチルア
ミンなどの有機塩基類が挙げられる。特に好ましいの
は、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムである。
【0064】酸又は塩基の使用量は、原料ジアルコキシ
カルボニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキ
ルに対して2〜40当量を使用する。好まし使用量は、
4〜20当量である。
【0065】加水分解反応において、溶媒を使用するこ
とができる。その溶媒は、水及び有機溶媒類である。有
機溶媒としては、1,2−ジメトキシエタン、1,4−
ジオキサンなどに代表されるエーテル類、エタノール、
n−ブタノールなどに代表されるアルコール類、又は
1,2−ジクロロエタン、1,2,3−トリクロロプロ
パンなどに代表される脂肪族ハロゲン化炭化水素類が挙
げられる。また、これら有機溶媒は、それぞれその1種
または2種以上の混合物として使用できる。
【0066】その加水分解反応における溶媒の使用量
は、原料ジアルコキシカルボニルフェニレンビス(ホス
ホン酸)テトラアルキルに対して0〜100重量倍を使
用でき、好ましくは0〜20重量倍を使用する。
【0067】加水分解反応は、溶媒の沸点付近で行って
よいが、密閉し加圧下に行ってもよい。よって、反応温
度は、0〜200℃で行い、好ましくは50〜150℃
で行う。反応時間は1〜24時間であり、好ましくは1
〜15時間である。
【0068】加水分解反応は常圧下でも加圧下でも可能
であり、また回分式でも連続式でも実施することができ
る。
【0069】加水分解反応後の処理方法として、酸の存
在下で処理した場合、反応終了液もしくはその濃縮液を
冷却して結晶を析出させる。析出した結晶を濾過し、乾
燥することにより目的とするジカルボキシフェニレン
(ビス)ホスホン酸が得られる。塩基の存在下で処理し
た場合、塩基の当量以上の酸を添加後、酸の存在下で処
理した場合と同様に反応終了液もしくはその濃縮液を処
理することにより目的とするジカルボキシフェニレンビ
ス(ホスホン酸)が得られる。
【0070】更にジカルボキシフェニレンビス(ホスホ
ン酸)の精製が必要な場合は、メタノール、ジオキサン
などの溶媒を用いて、再結晶法により純度を向上させる
ことができる。
【0071】
【実施例】 以下、実施例を挙げ本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0072】以下実施例にて採用した実験・分析手法を
説明する。
【0073】〔シリカゲルクロマトグラフィー(SGC
G)〕実施例1〜2では、反応生成物であるジアルコキ
シカルボニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラアル
キルの精製方法としてシリカゲルクロマトグラフィー
(展開液:ヘプタン/酢酸エチル混合溶媒)を使用し
た。
【0074】〔ガスクロマトグラフィー(GC)〕実施
例1〜2では、ガスクロマトグラフィーを反応生成物で
あるジアルコキシカルボニルフェニレンビス(ホスホン
酸)テトラアルキルの純度の確認のため使用した。
【0075】ガスクロマトグラフィー条件:装置 Sh
imadzu GC−17A、カラム キャピラリーカ
ラム CBP1−W25−100(25mm×0.53
mmφ×1μm)、カラム温度 カラム温度は昇温プロ
グラムを用いて制御した。開始温度100℃から10℃
/分で昇温して到達温度260℃とした。インジェクシ
ョン温度 290℃、検出器温度 290℃、キャリヤ
ーガス ヘリウム、検出方法 FID法 〔高速液体クロマトグラフィー(HPLC)〕実施例3
〜6では、反応生成物を混合物のまま高速液体クロマト
グラフィーで分析した。
【0076】高速液体クロマトグラフィー条件:装置
Hitachi L−400、カラム YMC社製 P
ack ODS−AM(4.6mmφ×250mm)、
オーブン温度 40.0℃、キャリヤー溶媒 アセトニ
トリル/水(2/1(V/V))混合溶媒、検出方法
UV検出法(254nm) 〔質量分析法(MASS)〕実施例1では、反応生成物
の同定としてFAB法を採用し、実施例3〜5では、反
応生成物の同定としてFD法を採用した。
【0077】FAB法装置はJEOL社製LX−100
0を用いた。FD法装置はJEOL社製SX−102を
用いた。
【0078】〔プロトン核磁気共鳴法(1H−NM
R)〕実施例1、3〜6では、反応生成物の同定として
プロトン核磁気共鳴法(1H−NMR)を採用した。
【0079】プロトン核磁気共鳴法(1H−NMR)条
件:装置 VARIAN社製 INOVA400、測定
溶媒 CDCl3又はD6−DMSO、基準物質 テトラ
メチルシラン(TMS) 〔13C核磁気共鳴法(13C−NMR)〕実施例3〜6で
は、反応生成物の同定として13C核磁気共鳴法(13C−
NMR)を採用した。
【0080】13C核磁気共鳴法(13C−NMR)条件:
装置 VARIAN社製 INOVA400、測定溶媒
CDCl3及び/又はD6−DMSO、基準物質 CD
Cl 3(δ:77.1ppm)以下実施例について説明
する。
【0081】実施例1 内容量50mLの冷却管付ガラス製反応フラスコに磁気
攪拌子を入れ、次に4,5−ジブロモイソフタル酸ジメ
チル3.52g(10ミリモル)、亜リン酸トリエチル
6.64g(40ミリモル)、5%Pd−アルミナ担持
触媒1.45g(パラジウム成分を原子換算として0.
68ミリモル)及び1,2−ジメトキシエタン10gを
入れ、加熱により反応温度150〜155℃で6時間攪
拌して反応させた。
【0082】反応終了後、冷却して得られた反応混合物
に水及び1,2−ジクロロエタン(EDC)を加えて、
反応生成物をEDC相に抽出した。そのEDC相を分液
して水洗後、減圧濃縮すると油状物質4.31gが得ら
れた。
【0083】次にこの油状物質をシリカゲルクロマトグ
ラフィーにて精製すると、油状物質として3.17g
(収率68%)が得られた。
【0084】(油状物質の同定結果) MASS(FAB法) m/e(%):467(M+
1、100)、305(48)、185(57)1 H−NMR(400MHz、溶媒 CD3Cl、基準物
質 TMS) δppm:1.33〜1.43(m、8
H)、3.95〜3.98(m、6H)、4.16〜
4.30(m、12H)、8.28〜8.30(m、1
H)、8.74〜8.79(m、1H) 以上の結果より、油状物質は目的とする3,5−ジメト
キシカルボニル−1,2−フェニレンビス(ホスホン
酸)テトラエチル(DMPE)であることを確認した。
【0085】実施例2 実施例1において、触媒を塩化ニッケル65mg(ニッ
ケル成分を原子換算として0.5ミリモル)、溶媒をト
ルエン10gに変えた他は、実施例1と同様に反応させ
た。反応終了後の処理及び精製を同様に行った。得られ
たDMPEは、2.78g(収率60%)であった。
【0086】実施例3 内容量50mLの冷却管付ガラス製反応フラスコに磁気
攪拌子を入れ、次に3,5−ジメトキシカルボニルフェ
ニレン−1,2−フェニレンビス(ホスホン酸)テトラ
エチル(DMPE)4.66g(10ミリモル)と、3
5重量%塩酸38g(0.36モル)を入れ、加熱によ
り還流下12時間攪拌して加水分解させた。
【0087】反応終了後、室温で一夜静置すると白色結
晶が析出した。その結晶析出液を濾過して、白色結晶を
減圧乾燥すると、白色結晶として2.48g(収率76
%)が得られた。
【0088】(結晶の同定結果) MASS(FD法) m/e(%):309(M+−1
8+1、23)1 H−NMR(400MHz、溶媒 D6−DMSO、基
準物質 TMS) δppm:7.05(brs、6
H)、8.39(d、J=13.0Hz、1H)、8.
65(d、J=4.2Hz、1H)13 C−NMR(100MHz、溶媒 CD3Cl+D6
DMSO、基準物質 CD3Cl) δppm:13
0.16(d、J=10.7Hz)、132.37(d
d、J=14.7、8.2Hz)、135.39(d
d、J=13.7、2.70Hz)、136.51(d
d、J=170.7、14.3Hz)、137.51
(dd、J=170.0、12.8Hz)、141.0
4(dd、J=14.3、8.20Hz)、165.8
9(s)、170.24(dd、J=4.20、2.3
0Hz) 融点:>290℃ 以上の結果より、結晶は3,5−ジカルボキシ−1,2
−フェニレンビス(ホスホン酸)・脱水物であり、1
−NMR溶媒中では、4,6−ジカルボキシ−1,2−
フェニレンビス(ホスホン酸)であることが判明した。
【0089】実施例4 内容量1000mLの冷却管付ガラス製反応フラスコに
磁気攪拌子を入れ、次に2,5−ジブロモテレフタル酸
ジメチル185.3g(0.53モル)、亜リン酸トリ
エチル430g(2.59モル)及び塩化パラジウム
4.67g(パラジウム成分を原子換算として26.3
ミリモル)を入れ、加熱により還流温度下で14時間攪
拌して反応させた。原料の消失を高速液体クロマトグラ
フィーで確認した。
【0090】反応終了後、減圧蒸留にて過剰の亜リン酸
トリエチルなどの低沸点物質を留去した。残留物に溶媒
として1,2−ジクロロエタン400g及び水を加え、
溶媒抽出し、分液操作をした。得られた有機相から溶媒
を減圧蒸留し得られた黒色油状物を室温下放置すると、
結晶が析出した。この結晶の析出した油状物を濾過し、
少量のトルエンで洗浄した後に減圧乾燥した。白色結晶
として171.8g(収率69.5%)が得られた。
【0091】(結晶の同定結果) MASS(FD法) m/e(%):467(M+
1、100)、421(15)、378(13)、22
5(16)1 H−NMR(400MHz、溶媒 CDCl3、基準物
質 TMS) δppm:1.36(t、J=7.0H
z、12H)、3.97(s、6H)、4.13〜4.
26(m、8H)、8.25〜8.27(m、2H)13 C−NMR(100MHz、溶媒 CD3Cl、基準
物質 CD3Cl) δppm:16.31、53.0
8、63.09、131.98(d、J=186.2H
z)、134.20、137.80、167.00 融点:95.2℃ 以上の結果より、白色結晶は目的とする2,5−ジメト
キシカルボニル−1,4−フェニレンビス(ホスホン
酸)テトラエチルであることを確認した。
【0092】実施例5 内容量500mLの冷却管付ガラス製反応フラスコに磁
気攪拌子を入れ、次に2,5−ジブロモテレフタル酸ジ
エチル115.0g(0.30モル)、亜リン酸トリエ
チル300g(1.80モル)及び塩化パラジウム2.
66g(パラジウム成分を原子換算として15.0ミリ
モル)を入れ、加熱により還流温度下で21時間攪拌し
て反応させた。原料の消失を高速液体クロマトグラフィ
ーで確認した。
【0093】反応終了後、減圧蒸留にて過剰の亜リン酸
トリエチルなどの低沸点物質を留去した。黒褐色の残留
物に1,2−ジクロロエタン130g及び活性炭を加
え、攪拌した。溶媒抽出液を濾過して、活性炭を除去し
た。得られた濾液を減圧蒸留すると、結晶が析出した。
この結晶の析出した濃縮液を濾過し、少量のトルエンで
洗浄した後に減圧乾燥した。白色結晶として111.4
g(収率75.1%)が得られた。
【0094】(結晶の同定結果) MASS(FD法) m/e(%):495(M+
1、80)、375(23)、239(100)、18
3(13)1 H−NMR(400MHz、溶媒 CDCl3、基準物
質 TMS) δppm:1.35(t、J=7.1H
z、12H)、1.42(t、J=7.1Hz、6
H)、4.12〜4.25(m、8H)、4.40〜
4.46(m、4H)、8.25〜8.30(m、2
H)13 C−NMR(100MHz、溶媒 CD3Cl、基準
物質 CD3Cl) δppm:14.04、16.3
0、62.71、63.03、131.77(d、Jc
p=185.8Hz)、134.30、138.03、
166.64 以上の結果より、白色結晶は目的とする2,5−エトキ
シカルボニル−1,4−フェニレンビス(ホスホン酸)
テトラエチルであることを確認した。
【0095】実施例6 内容量1500mLの冷却管付ガラス製反応フラスコに
磁気攪拌子を入れ、次に2,5−ジメトキシカルボニル
−1,4−フェニレンビス(ホスホン酸)テトラエチル
131.0g(0.28モル)及び35重量%塩酸85
0g(8.15モル)を入れ、加熱により100℃迄加
熱し、反応液温度100〜105℃で16時間攪拌して
加水分解させた。原料の消失を高速液体クロマトグラフ
ィーで確認した。
【0096】反応終了後、放冷により均一な溶液から白
色結晶が析出して白色スラリーとなった。室温まで冷却
して、白色スラリーを濾過し、得られた結晶を少量のエ
タノールで洗浄した。その後、結晶を減圧乾燥した。白
色結晶として78.2g(収率85.6%)が得られ
た。その白色結晶は210〜270℃で2分子の水を放
出して白色結晶・脱水物となった。
【0097】(白色結晶の同定結果) MASS(FD法) m/e(%):291(M+−3
6+1、100)1 H−NMR(400MHz、溶媒 D6−DMSO、基
準物質 TMS) δppm:8.14〜8.18
(m、2H)11.66(brs、6H)13 C−NMR(100MHz、溶媒 D6−DMSO、
基準物質 CD3Cl) δppm:132.69、134.78(d、J=17
7.0Hz)、137.40、168.59 融点:>290℃ 以上の結果より、白色結晶・脱水物は式(VII)
【0098】
【化18】
【0099】で表される2,5−ジカルボキシ−1,4
−フェニレンビス(ホスホン酸)・2脱水物であること
を確認した。また、白色結晶は2,5−ジカルボキシ−
1,4−フェニレンビス(ホスホン酸)であることを確
認した。
【0100】実施例7 ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート203.4g
(0.80モル)と、テレフタル酸66.45g(0.
40モル)と、エチレングリコール37.22g(0.
60モル)とを、500mLのガラス製反応容器に仕込
み、次いで当該反応器内の混合物を窒素雰囲気及び常圧
で攪拌下、260℃で3時間加熱して、エステル化反応
生成物を得た。
【0101】そして、当該反応器内に、当該エステル化
反応生成物と、2,5−ジカルボキシ−1,4−フェニ
レンビス(ホスホン酸)12.39g(生成ポリエステ
ル樹脂に対してリン原子として1.0重量%)と、三酸
化アンチモン0.14g(0.5ミリモル)と、酢酸コ
バルト四水塩0.015g(0.06ミリモル)とを仕
込み、次いで、常圧で攪拌下、270℃で3時間加熱し
た。次に攪拌下、徐々に減圧して最終的に圧力40mm
Hg、280℃で1時間加熱して、重縮合を行い、ポリ
エステル樹脂を得た。
【0102】得られた樹脂の極限粘度[η]は、フェノ
ールと1,1,2,2−テトラクロロエタンとの等重量
混合物を溶媒として、温度25℃にて測定した。極限粘
度[η]は、0.67dL/gであった。
【0103】また、得られた樹脂の難燃性は、難燃試験
方法(JIS D1201)に従って、樹脂を試験片に
成型し、その試験片の難燃指数(酸素指数:OI)を測
定することにより評価した。自己消炎性を示す酸素指数
は、22〜23以上を必要とし、更に高い難燃性を要求
される場合には、27〜28以上が要求される。得られ
た樹脂の酸素指数は、28.3であり、高い難燃性を示
した。
【0104】実施例8 500mLのガラス製反応容器にビス(ヒドロキシエチ
ル)テレフタレート305.1g(1.20モル)及び
2,5−ジエトキシカルボニル−1,4−フェニルビス
(ホスホン酸)テトラエチル18.40g(生成ポリエ
ステル樹脂に対してリン原子として1.0重量%)を仕
込み、窒素雰囲気下で加熱撹拌した。常圧下、生成する
エタノール等を留去しながら200℃で2時間反応さ
せ、ついで徐々に減圧にして最終的に1mmHg、28
0℃にて1時間重縮合を行なった。
【0105】得られたポリエステル樹脂は極限粘度
[η]は0.69dL/gであり、酸素指数は28.1
であった。
【0106】
【発明の効果】ポリエステル重合、ポリアミド重合及び
ポリウレタン重合時において、本発明のジアルコキシカ
ルボニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキル
を、共重合第三成分として添加すると、ジアルコキシカ
ルボニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキル
のアルコキシカルボニル基からアルコールが脱離してカ
ルボン酸基となり共重合することとなる。同じく、ジカ
ルボキシフェニレンビス(ホスホン酸)も共重合第三成
分として添加すると、共重合することとなる。よって、
上記重合体にジアルコキシホスホノ基又はホスホノ基を
導入することとなる。その際導入したジアルコキシホス
ホノ基が共重合時安定であれば、そのままジアルコキシ
ホスホノ基として残存する。一方共重合条件によって
は、更にジアルコキシホスホノ基からアルコールが脱離
してホスホノ基となり重合体の架橋剤となる。そして、
ホスホノ基は重合体の架橋剤となる。
【0107】上記共重合体を繊維と加工すると、ジアル
コキシホスホノ基が残存する繊維は、この官能基がカチ
オン交換能を有するため、カチオン染色性が向上する。
またジアルコキシホスホノ基が架橋剤として機能した繊
維では、繊維の複合繊維化の際、熱処理に伴う収縮を防
止し、繊維の風合い維持に役立つ。
【0108】そして、上記共重合体より得られる繊維及
び樹脂は含リン物質の特性である難燃性を有する。
【0109】また、本発明のジアルコキシカルボニルフ
ェニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキル又はジカル
ボキシフェニレンビス(ホスホン酸)を難燃剤として、
樹脂に練り込み使用することができる。樹脂としては、
ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂など
に使用される。また最近、スチレン樹脂の非ハロゲン難
燃化方法として、フェニルホスホン酸などの非ハロゲン
系含リン化合物とメラミンシアヌレートなどのトリアジ
ン誘導体との併用が採用されている。
【0110】本発明のジアルコキシカルボニルフェニレ
ンビス(ホスホン酸)テトラアルキルの製造方法では、
従来、アルブゾブ反応において、触媒として使用されて
いなかった担持金属触媒を使用し、従来公知触媒と同様
に高収率であることを見出した。更に担持金属触媒の再
使用については、その触媒の再使用が可能なことを確認
した。 特にアルミナ担持パラジウム触媒を採用するこ
とにより、工業的に有利なジアルコキシカルボニルフェ
ニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキルの製造方法を
提供することができた。
【0111】そして、ジアルコキシカルボニルフェニレ
ンビス(ホスホン酸)テトラアルキルの加水分解反応に
より、ジカルボキシフェニレンビス(ホスホン酸)の製
造方法を提供することができた。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R123 及びR4 は、それぞれ水素原子及
    び炭素数1〜10のアルキル基からなる群から任意に選
    ばれる。)で表されるジカルボキシフェニレンビス(ホ
    スホン酸)化合物。
  2. 【請求項2】 周期律表第VIII族元素触媒の存在下、一
    般式(II) 【化2】 (式中、R5 及びR6 は、それぞれ炭素数1〜10のア
    ルキル基からなる群から任意に選ばれる。Xはハロゲノ
    基を表す。)で表されるジハロゲノフェニレンジカルボ
    ン酸ジアルキルと、一般式(III) 【化3】 (式中、R7 は炭素数1〜10のアルキル基からなる群
    から任意に選ばれる。)で表される亜リン酸トリアルキ
    ルとを、加熱して反応させることを特徴とする一般式
    (IV) 【化4】 (式中、R8 及びR9 は、それぞれ炭素数1〜10のア
    ルキル基からなる群から任意に選ばれる。R10は炭素数
    1〜10のアルキル基からなる群から任意に選ばれ
    る。)で表されるジアルコキシカルボニルフェニレンビ
    ス(ホスホン酸)テトラアルキルの製造方法。
  3. 【請求項3】 周期律表第VIII族元素触媒がパラジウム
    触媒及びニッケル触媒からなる群から任意に選ばれる少
    なくとも1種の触媒である請求項2記載のジアルコキシ
    カルボニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラアルキ
    ルの製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒が担持金属触媒である請求項2又は
    請求項3記載のジアルコキシカルボニルフェニレンビス
    (ホスホン酸)テトラアルキルの製造方法。
  5. 【請求項5】 芳香族炭化水素類及びエーテル類からな
    る溶媒群から任意に選ばれる少なくとも1種の溶媒を用
    いる請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のジアル
    コキシカルボニルフェニレンビス(ホスホン酸)テトラ
    アルキルの製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(IV) 【化5】 (式中、R8 及びR9 は、それぞれ炭素数1〜10のア
    ルキル基からなる群から任意に選ばれる。R10は炭素数
    1〜10のアルキル基からなる群から任意に選ばれ
    る。)で表されるジアルコキシカルボニルフェニレンビ
    ス(ホスホン酸)テトラアルキルを、酸又は塩基の存在
    下で加水分解することを特徴とする一般式(V) 【化6】 で表されるジカルボキシフェニレンビス(ホスホン酸)
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 酸が、塩酸及び臭化水素酸からなる群か
    ら任意に選ばれる少なくとも1種の無機酸である請求項
    6記載のジカルボキシフェニレンビス(ホスホン酸)の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 塩基が、水酸化ナトリウム及び水酸化カ
    リウムからなる群から任意に選ばれる少なくとも1種の
    無機塩基である請求項6記載のジカルボキシフェニレン
    ビス(ホスホン酸)の製造方法。
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