JPH11266797A - 飼料及びその製造方法 - Google Patents

飼料及びその製造方法

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JPH11266797A
JPH11266797A JP10070965A JP7096598A JPH11266797A JP H11266797 A JPH11266797 A JP H11266797A JP 10070965 A JP10070965 A JP 10070965A JP 7096598 A JP7096598 A JP 7096598A JP H11266797 A JPH11266797 A JP H11266797A
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feed
fish
mixed
producing
animals
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JP10070965A
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English (en)
Inventor
Yoichi Kadoue
洋一 門上
Yujiro Taniguchi
雄二郎 谷口
Kenji Koyaizu
健二 小柳出
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JIFAS Corp KK
Pilot Precision KK
Original Assignee
JIFAS Corp KK
Pilot Precision KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 飼料の成形強度を強化して、粉化を防止して
製品歩留まりを向上し、かつ、均一な形状に成形される
飼料及びその製造方法を提供すること。 【構成】 魚又はその他の動物の飼料の製造方法におい
て、先端に細孔を備えた保持部3に混合飼料を保持し、
押しピン5を備えた押し出し部から前記混合飼料原料を
加圧して押し出す構成の飼料の製造方法である。また、
魚又はその他の動物の飼料であって、加圧押し出し成形
により、1.0mm以下の径で且つ、径の形状が均一に
形成されている飼料11である。また、飼料内部12が
中空状に形成されていたり、この飼料の中空状内部12
に、熱等の外部環境によって変性を受けやすい飼料原料
13が保持されている飼料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚又はその他の動
物飼育用の飼料及びその製造方法に関し、特に、稚魚等
に用いる小さい形状の飼料、又は、外部環境によって変
性の受けやすい飼料原料の栄養成分を変性させずに栄養
成分を保持することができる飼料及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、固形動物飼料は、例えば、魚粉
(ミール)や、スキムミルク等の動物性原料、デンプン
や、大豆かす等の植物性原料、大豆油や、魚肝油等の油
脂類、食塩や、ビタミン剤等の特殊添加剤等の飼料原料
を混合製粉し、配合飼料としている。配合飼料の形態に
は、粉末、固形、ねり餌等の種類があり、飼料を与える
対象によって、大きさや飼料配合等が異なる。固形飼料
には、クランブルとペレット等の種類があり、例えば、
ペレットは、粉末飼料をペレットミル等により、円筒状
に固形化して形成されるものである。また、クランブル
はペレットを砕いて適当な大きさにふるい分けしたもの
である。その他、混合飼料原料を流動槽または回転槽で
造粒し、篩い分けを行う造粒成形方法によって形成され
た主に稚魚用の固形飼料も知られている。
【0003】また、近年においては、ペレット等の固形
飼料の成形にスクリュー方式の押出機(例えば、2軸エ
クストルーダ等)が用いられている。
【0004】例えば、2軸エクストルーダは、原料供給
装置、パレル、2軸スクリュー、ダイヘッド、駆動装
置、加水・加液装置等の主要部から構成されている。
【0005】原料供給装置のホッパーに投入された原料
は、供給装置により、押出機のフィードバレルに内に連
続定量供給される。供給された原料は、バレル内のスク
リューにより、前方へ移送され、加工条件に合せたスク
リューにより機械的に処理されるとともに、加熱等の熱
処理がなされる。処理を受けた原料は、前端部に取り付
けたダイ部で加圧され吐出される。この場合、ダイ形
状、種類によって膨化製品や、繊維状組織化製品に成型
される。
【0006】形成されるペレットの種類としては、ブラ
ウンミール等の魚粉に結合材を加えて形成するモイスト
ペレット(MP)、スクリュー方式により形成するエク
ストルーダペレット(EP)、魚粉やその他原料にゲル
化剤を添加し形成したゲルペレット(GP)等の種類が
ある。
【0007】ペレットに形成された飼料は、栄養分の溶
出防止、飼料効率の向上、水質悪化防止等の利点があ
る。また、ペレット形状に形成された飼料は、その大き
さによってばらつきはあるが、比較的高い歩留まりを有
している。
【0008】一方、稚魚等に用いる小さい形状の飼料又
は径の細い飼料等は、比較的歩留まりが低く、例えば、
造粒形成法によって形成された固形飼料の歩留まりは、
50%から60%となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のスクリ
ュー方式(エクストルーダ)の成形方法の場合は、シリ
ンダ内に保持した飼料原料を、スクリューによって押し
出し成形するため、空気等が混入しやすく、また、加圧
力も小さいため、特に、小さい径の固形飼料を均一に形
成することは困難であり、成形中または成形後に粉化し
てしまう割合が大きく、成形性が悪く、製造歩留まりが
低かった。
【0010】また、造粒方式で飼料を成形する場合は、
造粒皿上の粉体物を回転させて所定形状に造粒する成形
方法で、均等な大きさの飼料を形成することが困難であ
り、特に小さい形状の飼料の場合は、粉化や、歩留まり
の低いこと等が問題となっていた。
【0011】また、スクリュー方式(エクストルーダ)
により飼料を成形すると、飼料に添加する油脂分が制限
されるおそれがある。すなわち、油脂分は、滑材となっ
て流動性を促進し、滞留時間が短くなるため、圧力が上
がらず熱反応が不十分となるおそれがあり、膨化率も減
少するため、成形性が悪化する。このため、スクリュー
方式で飼料を成形する場合は、原料に対して油量の添加
量は、20%以下となる場合が多く、それ以上の場合
は、飼料成形後に乾燥したペレットに油を染み込ませて
いた。
【0012】また、造粒による場合も、油分の添加量が
大きくなると、付着性等が大きくなるため、成形性が悪
いという問題があった。
【0013】成形性が悪いと、粉化してしまい、製品の
歩留まりは低くなるとともに、水中で崩れたりして、食
べにくく、水質が悪化するという問題を生じる。
【0014】また、スクリュー式(エクストルーダ)等
の押出し成形によって飼料を形成すると、高温高圧下で
飼料原料を混合及び成形を行うため、飼料成分中の栄養
価が壊されるおそれがあり、栄養価が低減するおそれが
あった。
【0015】そこで、本発明は、飼料の形成強度を強化
して、小さい形状の飼料であっても、均一に形成するこ
とができ、粉化を少なくして、飼料成形における歩留ま
りを向上するとともに、添加油量を多くすることがで
き、かつ、外部環境によって、ビタミン等の栄養成分壊
さずに保持することのできる飼料及びその製造方法を提
供すること目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載し
た発明は、魚又はその他の動物の飼料の製造方法におい
て、先端に細孔を備えた保持部に混合飼料を保持し、押
しピンを備えた押し出し部から前記混合飼料原料を加圧
して押し出す構成の飼料の製造方法である。
【0017】このように、加圧押し出し成形により、飼
料を形成すると、成形時に高圧力により飼料強度を向上
させることができる。このため、従来のスクリュー方式
や造粒方式では困難であった、1.0mm以下の細い径
を形成する場合であっても、径の形状を変化させること
なく、均一な固形飼料を形成することができる。
【0018】また、飼料強度が強化されているため、形
成飼料の粉化が防止され、歩留まりの向上を図ることが
でき、水中に添加された場合であっても、飼料の崩れ等
による水質汚染を防止することができる。
【0019】本願第2請求項に記載した発明は、前記請
求項1記載の製造方法において、前記混合飼料には油分
が添加されている構成の飼料の製造方法である。
【0020】従来のスクリュー方式では、油分を添加す
ると所定量でスクリューがスリップしてしまうため、油
分を添加することが困難であったが、本発明では加圧押
し出し成形によって飼料を成形するため、油分を適宜添
加することができ、飼料を与える魚種等に適した飼料を
形成することができる。
【0021】本願第3請求項に記載した発明は、魚又は
その他の動物の飼料の製造方法において、保持部に混合
飼料原料を保持し、押し出し部から前記混合飼料原料を
加圧押し出し成形し、或いは、押し出し部の形状を変化
させることにより、飼料の内部を中空状に形成する構成
の飼料の製造方法である。
【0022】このように、加圧押し出し成形により飼料
を形成すると、飼料原料に高圧がかかり、飼料強度が向
上し、また、押し出し部の形状を変えることにより、内
部を中空状にすることができる。
【0023】内部が中空状に形成されると、水中の魚等
に飼料を与えた場合に、飼料が水面に浮きやすくなり、
魚が食べやすくなることが想定され、飼料の摂取量を向
上することができる。
【0024】本願第4請求項に記載した発明は、前記請
求項3記載の製造方法において、前記飼料の中空状内部
に、熱等の外部環境によって変性しやすい栄養分を保持
させる構成の飼料の製造方法である。
【0025】このように、飼料内部が中空状部に形成さ
れ、外部環境によって変性しやすい栄養分を前記中空状
部に保持させることにより、栄養成分の変性を防止する
ことができる。例えば、熱によって壊れやすい水溶性ビ
タミン等、熱によって酸化されやすいオイル等を内部中
空状部に注入することにより、栄養成分が保持される。
【0026】本願第5請求項に記載した発明は、魚又は
その他の動物の飼料であって、加圧押し出し成形によ
り、1.0mm以下の径で且つ、径の形状が均一に形成
されている飼料である。
【0027】加圧押し出し成形により形成される飼料
は、加圧により強度が向上されるため、従来のスクリュ
ー方式、造粒方式では、一定形状に形成することが困難
であった、1.0mm以下の細い径の飼料であっても、
均一に形成される。また、飼料強度を強化して形成する
ことができるため、形成時及び形成後の粉化割合を防止
し、歩留まりを向上することができる。また、粉化され
にくいため、餌の崩れによる水質の汚染が防止される。
【0028】本願第6請求項に記載した発明は、前記混
合飼料には油分が添加されている構成の飼料である。
【0029】このように、加圧押し出し成形により飼料
を形成すると1.0mm以下の細い径に形成された飼料
であっても、適宜の油分を添加することができ、例え
ば、成魚よりも油分を必要とする稚魚又は魚種等によっ
て各種の魚又は動物に適した栄養成分を有する飼料が形
成される。
【0030】本願第7請求項に記載した発明は、魚又は
その他の動物の飼料であって、加圧押し出し成形によ
り、飼料内部が中空状に形成されている構成の飼料であ
る。
【0031】このように、内部が中空状に形成されてい
ると、飼料自体に浮力がつき、魚等の水中生物に飼料を
与える場合に魚等が食べやすくなり、飼料の摂取量を向
上させることができる。
【0032】本願第8請求項に記載した発明は、前記請
求項7記載の飼料において、前記飼料の中空状内部に、
熱等の外部環境によって変性を受けやすい飼料原料が保
持されている構成の飼料である。
【0033】このように、内部が中空状に形成された飼
料の中空状部に、熱等の外部環境によって栄養成分の影
響を受けやすい水溶性ビタミン等の栄養成分を保持する
と、加圧成形時にかかる熱等の影響を受けることなく栄
養価の保持がなされ、栄養価を高めた飼料を提供するこ
とができる。
【0034】本願第9請求項に記載した発明は、前記請
求項5又は7記載の飼料において、前記飼料の比重が、
同体積の水の比重とほぼ同一又はそれよりも小さい構成
の飼料である。
【0035】このように、飼料の比重が、同体積の水の
比重とほぼ同一又はそれよりも小さい場合は、前記の場
合と同様に飼料自体に浮力がつき、魚等の水中生物に飼
料を与える場合に魚等が食べやすくなり、飼料の摂取量
を向上させることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の具体例を図1に基づいて
説明する。
【0037】図1は、本発明の具体例に係る加圧押し出
し成形機の概略構成を示す図である。
【0038】図1に示すように、加圧押し出し成形成形
機1は、シリンダ部3が形成されたバレル2と、バレル
2下部に混合飼料原料を押し出す細孔が形成されたダイ
ス4と、前記シリンダ部に保持された混合飼料原料を加
圧押し出しする押しピン5とから構成されている。
【0039】この加圧押し出し成形機1は、非連続に飼
料を形成するものであり、前記シリンダ部3に所定量の
混合飼料原料を保持し、所定の飼料を形成した後、再
び、混合飼料原料をシリンダ部3に設置して飼料を形成
するものである。
【0040】前記ダイス4には、バレル3径と比較して
狭小の径を有する細孔が形成されている。
【0041】押しピン5は、シリンダ部3内部をスライ
ド移動するが、この押しピン5は、油圧やモータ駆動に
よって混合飼料を加圧するものである。矢印は押しピン
5の加圧を示している。
【0042】前記ダイス4は、バレル3のシリンダ部3
下部に設けられたダイス受け6上に設置され、ダイス受
け6には、ダイス4の細孔と通じる溝部7が形成されて
いる。
【0043】また、バレル3は、受け板8上に設置さ
れ、受け板8には、前記ダイス受け6の溝部7及びダイ
ス4の細孔と通じる孔部9が形成されている。
【0044】受け板8の下部には、飼料受け10が設置
されている。
【0045】バレル2のシリンダ3内部に保持された混
合飼料原料11’は、押しピン5の加圧により、高速で
ダイス受け6の溝部7及び受け板8の孔部9を通流し、
所定長さで、自重により途切れて、均一径で、所定長さ
飼料11が飼料受け10上に積載される。
【0046】ダイス4の細孔は、1.0mm以下、例え
ば、0.3mm〜1.0mmの直径に形成されている。
【0047】このように、本発明は、シリンダー内部に
保持された混合飼料を押しピンによって押圧し、ダイス
の細孔から押し出し成形するものであり、細孔から押圧
されるときに、飼料原料に大きな加圧がかかり、飼料の
成形強度が向上するものである。従来のスクリュー方式
や造粒方法では、成形材料中に含まれる空気等によっ
て、特に小さい形状の飼料を形成すると、粉化しやす
く、小さい径を均一に形成することが困難であったが、
混合飼料原料を加圧押し出しにより成形すると、細径の
飼料の粉化を防止し、成形性の良い飼料を形成すること
ができる。
【0048】飼料原料としては、例えば、フィッシュミ
ール、スキムミルク、大豆かす、食塩、ビタミン等が混
合されて飼料原料となる。
【0049】また、飼料原料中に含まれる油分は、投与
される魚種や、魚の成育状況等によって異なるが、従来
においては、5cm以上のペレットの場合は、約18%
〜20%の油分が含まれ、造粒方式によって形成される
5mm程度の固形飼料の場合は、一般に5%〜8%の油
分が含まれている場合が多かった。
【0050】通常、20%〜40%程度の大量の油分が
含まれると、飼料原料の流動性が高くなるため、スクリ
ュー方式の場合は、シリンダ内部で、材料とスクリュー
がスリップしてしまい、成形性が悪化するという問題が
あった。
【0051】また、粉体の流動性が高くなり、付着性が
大きくなるため、造粒皿上を粉体が回転して成形する造
粒方法では、飼料の成形が困難になる。
【0052】一方、本発明の加圧押し出し成形する場合
は、バレルのシリンダ部に保持された飼料原料を押しピ
ンで加圧し、細孔から押圧成形するため、飼料原料中の
油分が多い場合であっても成形性が悪化することなく、
小さい形状の飼料であっても、同一径で、均一に形成す
ることができる。また、この効果は、1.0mm程度の
細径を有する飼料の場合であっても、成形性を保って添
加する油分を形成することができる。
【0053】従って、形状を小さくする必要があり、ま
た、栄養分として添加油量を多くする必要のある稚魚の
飼料成形に適する。
【0054】また、前記ダイスの孔形をリング状とする
と、細径の飼料であっても、図2に示すように、内部1
2を中空状とした飼料11を形成することができる。
【0055】このように、内部を中空状とした飼料が形
成されると、飼料を水中に投与した場合に、浮力が向上
し、魚等が食べやすくなという利点を有する。尚、飼料
の比重を、同体積の水の比重とほぼ同一又はそれよりも
小さくしても同様である。
【0056】また、図3に示すように、この中空状の内
部12に、熱処理等の影響によって酸化されやすい油分
や、水溶性ビタミン、或は、特殊酵素等の熱処理等の外
部環境によって栄養成分や壊れやすい原料13等を注入
・添加することができる。
【0057】従って、加圧成形により形成した飼料であ
っても、加圧による高温によって飼料中の栄養成分等を
壊すことなく、飼料の栄養価を保持することができ、栄
養的に優れた飼料を提供することが可能となる。
【0058】また、内部が中空状となっている飼料を特
殊栄養成分を有する溶液等に浸漬した場合、前記中空状
部に栄養成分が浸透し、栄養価を強化した飼料を形成す
ることが可能となる。
【0059】また、飼料に形成される中空部に栄養成分
を注入するシリンダを設け、加圧成形された飼料が通流
するダイス受け下部に、前記飼料をねじ切るねじ切りカ
ッター等を設けることにより、飼料成形とともに、添加
された油分やビタミンCを飼料内部の中空部に保持した
まま、飼料を形成することが可能となる。
【0060】このように、本発明によれば、1.0mm
以下の細径を有する飼料であっても、粉化等のなくして
成形性を向上して製造することができる。また、プラン
ジャー方式で押し出し成形するため、従来のスクリュー
方式、造粒方式では成形の困難であった添加油分量の多
い飼料を形成することが可能となり、添加油分量が増加
した場合であっても、1.0mm以下の細径に形成する
ことが可能となる。
【0061】また、飼料内部に中空部を形成することが
できるため、この中空部に、熱等の環境状況によって壊
れやすい栄養性分を添加することができ、栄養価を保持
した状態で飼料を形成することが可能となる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1請求項に
記載した発明は、魚又はその他の動物の飼料の製造方法
において、先端に細孔を備えた保持部に混合飼料を保持
し、押しピンを備えた押し出し部から前記混合飼料原料
を加圧して押し出す構成の飼料の製造方法である。
【0063】このように、加圧押し出し成形により、飼
料を形成すると、成形時に高圧力により飼料強度を向上
させることができる。このため、従来のスクリュー方式
や造粒方式では困難であった、1.0mm以下の細い径
を形成する場合であっても、径の形状を変化させること
なく、均一な固形飼料を形成することができる。
【0064】また、飼料強度が強化されているため、形
成飼料の粉化が防止され、歩留まりの向上を図ることが
でき、水中に添加された場合であっても、飼料の崩れ等
による水質汚染を防止することができる。
【0065】本願第2請求項に記載した発明は、前記請
求項1記載の製造方法において、前記混合飼料には油分
が添加されている構成の飼料の製造方法である。
【0066】従来のスクリュー方式では、油分を添加す
ると所定量でスクリューがスリップしてしまうため、油
分を添加することが困難であったが、本発明では加圧押
し出し成形によって飼料を成形するため、油分を適宜添
加することができ、飼料を与える魚種等に適した飼料を
形成することができる。
【0067】本願第3請求項に記載した発明は、魚又は
その他の動物の飼料の製造方法において、保持部に混合
飼料原料を保持し、押し出し部から前記混合飼料原料を
加圧押し出し成形し、或いは、押し出し部の形状を変化
させることにより、飼料の内部を中空状に形成する構成
の飼料の製造方法である。
【0068】このように、加圧押し出し成形により飼料
を形成すると、飼料原料に高圧がかかり、飼料強度が向
上し、また、押し出し部の形状を変えることにより、内
部を中空状にすることができる。
【0069】内部が中空状に形成されると、水中の魚等
に飼料を与えた場合に、飼料が水面に浮きやすくなり、
魚が食べやすくなることが想定され、飼料の摂取量を向
上することができる。
【0070】本願第4請求項に記載した発明は、前記請
求項3記載の製造方法において、前記飼料の中空状内部
に、熱等の外部環境によって変性しやすい栄養分を保持
させる構成の飼料の製造方法である。
【0071】このように、飼料内部が中空状部に形成さ
れ、外部環境によって変性しやすい栄養分を前記中空状
部に保持させることにより、栄養成分の変性を防止する
ことができる。例えば、熱によって壊れやすい水溶性ビ
タミン等、熱によって酸化されやすいオイル等を内部中
空状部に注入することにより、栄養成分が保持される。
【0072】本願第5請求項に記載した発明は、魚又は
その他の動物の飼料であって、加圧押し出し成形によ
り、1.0mm以下の径で且つ、径の形状が均一に形成
されている飼料である。
【0073】加圧押し出し成形により形成される飼料
は、加圧により強度が向上されるため、従来のスクリュ
ー方式、造粒方式では、一定形状に形成することが困難
であった、1.0mm以下の細い径の飼料であっても、
均一に形成される。また、飼料強度を強化して形成する
ことができるため、形成時及び形成後の粉化割合を防止
し、歩留まりを向上することができる。また、粉化され
にくいため、餌の崩れによる水質の汚染が防止される。
【0074】本願第6請求項に記載した発明は、前記混
合飼料には油分が添加されている構成の飼料である。
【0075】このように、加圧押し出し成形により飼料
を形成すると1.0mm以下の細い径に形成された飼料
であっても、適宜の油分を添加することができ、例え
ば、成魚よりも油分を必要とする稚魚又は魚種等によっ
て各種の魚又は動物に適した栄養成分を有する飼料が形
成される。
【0076】本願第7請求項に記載した発明は、魚又は
その他の動物の飼料であって、加圧押し出し成形によ
り、飼料内部が中空状に形成されている構成の飼料であ
る。
【0077】このように、内部が中空状に形成されてい
ると、飼料自体に浮力がつき、魚等の水中生物に飼料を
与える場合に魚等が食べやすくなり、飼料の摂取量を向
上させることができる。
【0078】本願第8請求項に記載した発明は、前記請
求項7記載の飼料において、前記飼料の中空状内部に、
熱等の外部環境によって変性を受けやすい飼料原料が保
持されている構成の飼料である。
【0079】このように、内部が中空状に形成された飼
料の中空状部に、熱等の外部環境によって栄養成分の影
響を受けやすい水溶性ビタミン等の栄養成分を保持する
と、加圧成形時にかかる熱等の影響を受けることなく栄
養価の保持がなされ、栄養価を高めた飼料を提供するこ
とができる。
【0080】本願第9請求項に記載した発明は、前記請
求項5又は7記載の飼料において、前記飼料の比重が、
同体積の水の比重とほぼ同一又はそれよりも小さい構成
の飼料である。
【0081】このように、飼料の比重が、同体積の水の
比重とほぼ同一又はそれよりも小さい場合は、前記の場
合と同様に飼料自体に浮力がつき、魚等の水中生物に飼
料を与える場合に魚等が食べやすくなり、飼料の摂取量
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体例に係り、飼料を形成する加圧押
し出し成形機を示す概略構成図である。
【図2】本発明の具体例に係り、内部が中空状に形成さ
れた飼料を示す斜視図である。
【図3】本発明の他の具体例に係り、内部が中空状に形
成された飼料を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 加圧押し出し機 2 バレル 3 シリンダ部 4 ダイス 5 押しピン 6 ダイス受け 7 溝部 8 受け板 9 孔部 10 飼料受け 11 飼料 11’ 飼料原料 12 内部 13 原料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小柳出 健二 神奈川県平塚市田村1667番地 パイロット プレシジョン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚又はその他の動物の飼料の製造方法に
    おいて、 先端に細孔を備えた保持部に混合飼料を保持し、押しピ
    ンを備えた押し出し部から前記混合飼料原料を加圧して
    押し出すことを特徴とする飼料の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記混合飼料には油分が添加されている
    ことを特徴とする前記請求項1記載の飼料の製造方法。
  3. 【請求項3】 魚又はその他の動物の飼料の製造方法に
    おいて、 保持部に混合飼料原料を保持し、押し出し部から前記混
    合飼料原料を加圧押し出し成形し、或いは、押し出し部
    の形状を変化させることにより、飼料の内部を中空状に
    形成したことを特徴とする飼料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記飼料の中空状内部に、熱等の外部環
    境によって変性しやすい栄養分を保持させることを特徴
    とする前記請求項3記載の飼料の製造方法。
  5. 【請求項5】 魚又はその他の動物の飼料であって、加
    圧押し出し成形により、1.0mm以下の径で且つ、径
    の形状が均一に形成されていることを特徴とする飼料。
  6. 【請求項6】 前記混合飼料には油分が添加されている
    ことを特徴とする前記請求項5記載の飼料。
  7. 【請求項7】 魚又はその他の動物の飼料であって、加
    圧押し出し成形により、飼料内部が中空状に形成されて
    いることを特徴とする飼料。
  8. 【請求項8】 前記飼料の中空状内部に、熱等の外部環
    境によって変性を受けやすい飼料原料が保持されている
    ことを特徴とする前記請求項7記載の飼料。
  9. 【請求項9】 前記飼料の比重が、同体積の水の比重と
    ほぼ同一又はそれよりも小さいことを特徴とする前記請
    求項5又は7記載の飼料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011111786A1 (ja) * 2010-03-10 2011-09-15 独立行政法人 水産総合研究センター マグロ稚魚用配合飼料

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