JPH11265484A - 自動販売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】部品点数を増大させることなく、また、デザー
ト等の軽量な商品或いは異形状の商品の倒れ防止に好適
な自動販売機を提供することにある。 【解決手段】前後方向に配列された複数の商品Ａを載置
する商品棚２と、商品棚２の前後方向に移動自在の搬出
子３３を含む商品押し出し装置３とを備え、搬出子３３
を前進させて商品Ａを搬出するとともに、引き出された
商品棚２に商品Ａを補充しこれを後方に向かって戻すと
き待機する搬出子３３が商品Ａの押圧抵抗となって後退
する自動販売機において、商品押し出し装置３を構成す
る回転モータ３５、減速機構及びベルト機構３２により
押圧抵抗を変更できるため、商品の倒れ防止構造を別個
に設ける必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、商品押し出し装置
の搬出子を前方に移動し、この搬出子により商品を押し
出して商品搬出を行う自動販売機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の自動販売機として、前後
方向に配列された複数の商品を載置する商品棚と、この
商品棚の前後方向に移動自在の搬出子を含む商品押し出
し装置とを備えたものが知られている。

【０００３】この自動販売機において、商品棚上の商品
を搬出するときは、商品棚の後方に位置する搬出子を前
進させて最後部の商品を介して商品全体を前方に押し、
最前部の商品を搬出する。一方、商品棚上の商品が売切
れ状態となったときは、この商品棚全体を前方に引き出
し、次いで商品棚に商品を一列に補充し、しかる後、こ
の商品補充された商品棚を元の位置に押し戻す。この戻
し操作において待機する搬出子に最後部の補充商品が当
たり、この搬出子を後退させながら商品棚が元の位置に
セットされる。

【０００４】このように、搬出子は商品搬出時では商品
の押し出し部材として機能するが、商品補充時では最後
部の補充商品に当たったとき、これを保持して商品倒れ
（荷崩れ）を防止する必要がある。

【０００５】そこで、従来はこの商品倒れを防止するた
め、搬出子を前方向に付勢するバネ手段を設置してい
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の自動販売機では、前述の如く搬出子に商品押し出し
装置とは別に、倒れ防止用の部材を設けなければなら
ず、部品点数が増大するという問題点を有していた。ま
た、バネ手段で押圧抵抗を設定するときは、缶飲料或い
はパック飲料等の比較的重量が重くかつ定型となってい
る商品に対しては有効であるが、デザート等の軽量な商
品が載置されている場合や各種異形状の商品が載置され
ている場合は、その押圧抵抗が強すぎて不向きなものと
なっていた。

【０００７】本発明の目的は前記従来の課題に鑑み、部
品点数を増大させることなく、また、デザート等の軽量
な商品或いは異形状の商品の倒れ防止に好適な自動販売
機を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、前後方向に配列された複数の商品を載置する
商品棚と、商品棚の前後方向に移動自在の搬出子を含む
商品押し出し装置とを備え、搬出子を前進させて商品を
搬出するとともに、引き出された商品棚に商品を補充し
これを後方に向かって戻すとき待機する搬出子が商品の
押圧抵抗となって後退する自動販売機において、商品押
し出し装置は、電気駆動の回転モータと、回転モータの
回転速度を歯合する複数の平歯車により減速させる減速
機構と、減速機構に連結し搬出子を前後方向に移動させ
るベルト機構等の伝達機構とを有し、回転モータのコキ
ングトルク、減速機構の各平歯車による減速、或いは、
伝達機構の伝達抵抗の少なくとも一つを設定して搬出子
の押圧抵抗を設定する構造となっている。

【０００９】本発明によれば、回転モータ、減速機構及
び伝達機構は何れも商品を押し出して搬出する際に使用
される商品押し出し装置の構成部品であり、この各構成
部品の設定により押圧抵抗を変更できるため、商品の倒
れ防止構造を別個に設ける必要がない。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１乃至図５は本発明に係る自動
販売機の一実施形態を示すもので、図１は自動販売機の
正面図、図２は自動販売機の内部構造を示す概略側面
図、図３は商品押し出し装置の全体斜視図、図４は無端
ベルト機構を示す斜視図、図５は減速機構を示す斜視図
である。

【００１１】この自動販売機の概略構成を図１及び図２
を参照して説明する。この自動販売機１は前後に延在さ
れた断面略コ字状の商品棚２を左右に４列、上下に４段
で配置したもので、この各商品棚２に各種商品Ａを前後
に１列に載置している。また、各商品棚２の上方には最
後部の商品Ａ１を通じて商品Ａ全体を前方に向かって押
し出す商品押し出し装置３が設置され、また、最前部の
商品Ａ２の前側には商品Ａ２を押さえるストッパ機構４
が設置されている。

【００１２】この商品押し出し装置３は、図２に示すよ
うに、各商品棚２の上方に設置されたもので、図３及び
図４に示すように、前後方向に亘って延在された下部開
口の断面コ字状のケーシング３１と、このケーシング３
１に収容されたベルト機構３２と、このベルト機構３２
に連結した搬出子３３と、同じくベルト機構３２に連結
した後述する減速機構３４（図３及び図４ではこの減速
機構を収容したギヤボックス３４ａが表示されてい
る。）と、この減速機構３４に連結した電気駆動の回転
モータ３５とを有する。このベルト機構３２は無端状の
タイミングベルト３２１を前後のギヤプーリ３２２，３
２３に掛け渡すとともに、このタイミングベルト３２１
に搬出子３３を連結している。

【００１３】このような構造により、回転モータ３５が
駆動するときは（商品搬出時は）、この回転力が減速機
構３４を通じてタイミングベルト３２１に伝達され、こ
れに伴い、搬出子３４が商品棚２の後方から前方に向か
って移動し、商品棚２上の最前部の商品Ａ２が前方に落
下搬出させる。

【００１４】また、商品棚２上の商品が売切れ状態とな
ったときは（商品補充時は）、この商品棚２全体を前方
に引き出し、次いで商品棚２に商品Ａを一列に補充し、
しかる後、商品補充された商品棚２を押し込んで元の位
置に押し戻す。この戻し操作において待機する搬出子３
３に最後部の補充商品が当たり、この搬出子３３が商品
への押圧抵抗となり、商品全体が後方に倒れるのを防止
している。

【００１５】本実施形態はこの搬出子３３の押圧抵抗
を、ベルト機構３２、減速機構３４、回転モータ３５に
より設定することに特徴を有する。

【００１６】まず、ベルト機構３２ではそのギヤプーリ
３２２，３２３の歯数によって押圧抵抗を変更できる
（減速比大…押圧抵抗大，減速比小…押圧抵抗小）。

【００１７】また、減速機構３４は、図４に示すよう
に、平歯車で構成された、第１歯車３４１、第２歯車３
４２、第３歯車３４３、第４歯車３４４、第５歯車３４
５及び第６歯車３４６を有し、この第１歯車３４１は回
転モータ３５の回転軸３５１に連結し、第６歯車３４６
は主軸３２４を介してベルト機構３２の一方のギヤプー
リ３２２に連結し、更に各歯車３４１〜３４６は順次歯
合しており、この減速機構３４の歯数比を変更すること
により押圧抵抗を変更できる。

【００１８】更に、回転モータ３５への非通電状態で回
転モータ３５を逆転するときは、コキングトルクがかか
るが、このコキングトルクも任意に変更できる。

【００１９】本実施形態によれば、前述の如く、ベルト
機構３２の歯数、減速機構３４の歯数比及び回転モータ
３５のコキングトルクを設定変更することにより、搬出
子３３の押圧抵抗を任意に変更でき、デザート等の軽量
な商品Ａを搬出するときでも、また、各種異なる形状の
商品を販売するときでも、所望の押圧抵抗に設定でき
る。

【００２０】また、前記実施形態ではベルト機構３２の
歯数、減速機構３４の歯数比及び回転モータ３５のコキ
ングトルクの３種で設定しているが、何れか１つ、或い
は、２つの組み合わせなど、これらを適宜選択して設定
するようにしても良い。

【００２１】なお、この商品押し出し装置３により商品
Ａを押し出すときは、ストッパ機構４が開動作して商品
Ａ２を落下させ、この落下商品Ａ２が昇降装置５のバッ
ケト５１で受けられ、自動販売機１の下部に配置された
コンベア装置６上に搬出される。このコンベア装置６に
搬出された商品Ａ２は商品取出口７に搬出され、この商
品取出口７から顧客により取り出され、販売される。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回転モータ、減速機構及び伝達機構は何れも商品を押し
出して搬出する際に使用される商品押し出し装置の構成
部品であり、この各構成部品の設定により押圧抵抗を変
更できるため、商品棚を戻すときの倒れ防止構造を別個
に設ける必要がない。また、デザート等の軽量な商品を
搬出するときでも、また、各種異なる形状の商品を販売
するときでも、その商品に対応するよう押圧抵抗を任意
に設定できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】自動販売機を示す正面図

【図２】自動販売機の内部構造を示す概略側面図

【図３】商品押し出し装置の全体斜視図

【図４】無端ベルト機構を示す斜視図

【図５】減速機構を示す斜視図

【符号の説明】

１…自動販売機、２…商品棚、３…商品押し出し装置、
３２…ベルト機構、３３…搬出子、３４…減速機構、３
５…回転モータ、Ａ，Ａ１，Ａ２…商品。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前後方向に配列された複数の商品を載置
   する商品棚と、該商品棚の前後方向に移動自在の搬出子
   を含む商品押し出し装置とを備え、該搬出子を前進させ
   て商品を搬出するとともに、引き出された商品棚に商品
   を補充しこれを後方に向かって戻すとき待機する該搬出
   子が商品の押圧抵抗となって後退する自動販売機におい
   て、 前記商品押し出し装置は、電気駆動の回転モータと、該
   回転モータの回転速度を歯合する複数の平歯車により減
   速させる減速機構と、該減速機構に連結し前記搬出子を
   前後方向に移動させるベルト機構等の伝達機構とを有
   し、該回転モータのコキングトルク、該減速機構の各平
   歯車による減速、或いは、該伝達機構の伝達抵抗の少な
   くとも一つを設定して前記搬出子への押圧抵抗を設定す
   ることを特徴とする自動販売機。