JPH11265243A - 仮想試着方法及びそれを適用した電子的商取引システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 きめ細かな仮想試着を行うことができる電子
的商取引システムを提供する。 【解決手段】 販売者側では、仮想試着に用いる商品の
各部位の測定値及び購入者の身体の各部位の測定値が登
録されたデータベース６と、購入者が、購入者側の端末
を操作し販売者側に設けられた仮想店舗４内で、ある試
着を伴う商品を購入する際、その商品の各部位のサイズ
の測定値及びその商品に対応する購入者の身体の各部位
のサイズの測定値をデータベース６から取得し、その取
得した測定値を比較して、その商品の購入者に対するフ
ィット具合を判定し、その判定結果を仮想試着結果とし
て、購入者側の端末に提示する仮想試着システムアプリ
ケーション５とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、服飾類の商取引を
行う際に、購入者と販売者が遠隔地にある場合におい
て、購入者が実際に商品の試着せずに試着と同等の効果
を発揮するための仮想試着方法及びそれを適用した電子
的商取引システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、試着という概念はインターネット
上では、商取引において本来とは異なるサービスを指し
ていることが多く、また、実際に有効な「試着」を行う
ことができる技術は未だ未発達の状態である。そこで、
従来では、遠隔地にある商品の購入を行う購入者は商品
販売を行っている販売者側が提示している商品のサイズ
やその他の情報から自分に合うかどうかを判断し、購入
を行っていた。このため、インターネットや通信販売な
どの電子的商取引は、個人の体格などに関わらないコン
ピュータや書籍など、固定形の商品の取引が主であっ
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インターネットや通信販売などの電子的商取引における
試着が必要な商取引においては、以下に示すような問題
点があった。 表示サイズ 一般に、購入者と販売者が遠隔地にある商取引におい
て、服飾類など、個人個人によってサイズの適切度が異
なる商品は販売が難しい。例えば、ある服がサイズ９で
あるからといって、通常サイズ９を購入している購入者
にその服が必ずしも合うとは言えない。それは、服の
袖、襟、胸囲など、様々な要素があるからである。服に
限らず、靴にも言えることである。かかとの高さや靴幅
など、様々な要素がある。このように、インターネット
などによるリモートでの服飾類の購入が従来のサイズ標
識などでは購入者に必ずしも合うという保証をできな
い。

【０００４】購入者に購入のリスクを強いる 服飾類のインターネットなどによるリモート購入を行う
購入者は、インターネットの商品紹介ページや通信販売
のカタログにある服飾類の説明文からサイズを読みと
り、多分合うだろうという予測の元に注文を行う。購入
者は自分の体には合わないかもしれないというリスクを
伴ってこれら商品を購入せざるを得ず、サイズが合わな
かった場合は返却するか我慢するかしなくてはならな
い。このように、購入者にリスク感、返却の手間もしく
は消費の無駄などを強いることがある。

【０００５】個人サイズ情報の保持 インターネットなどによるリモート経由での商品購入の
際には購入者の身体測定結果と販売されている商品のサ
イズが合うかどうかの判定は購入者が行わなくてはなら
ず、遠隔地にある販売者側の商品に細かいサイズ表示が
されてあったとしても、自分のサイズ情報をもって、購
入者自身が比較することを行わなくてはならない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る仮想試着方
法は、購入者と販売者を通信網を介して接続し、購入者
と販売者との間で、服飾類の商取引を行う電子的商取引
システムにおける仮想試着方法において、販売者側で
は、仮想試着に用いる商品の各部位の測定値及び購入者
の身体の各部位の測定値をデータベースとして登録して
おき、購入者が、ある商品を購入する際、その商品の各
部位の測定値及びその商品に対応する購入者の身体の各
部位の測定値をデータベースから取得し、その取得した
測定値を比較して、その商品の購入者に対するフィット
具合を判定し、その判定結果を仮想試着結果として購入
者に提示するものである。

【０００７】また、本発明に係る電子的商取引システム
は、購入者と販売者を通信網を介して接続し、購入者と
販売者との間で、服飾類の商取引を行う電子的商取引シ
ステムにおいて、販売者側では、仮想試着に用いる商品
の各部位の測定値及び購入者の身体の各部位の測定値が
登録されたデータベースと、購入者が、購入者側の端末
を操作し販売者側に設けられた仮想店舗内で、ある試着
を伴う商品を購入する際、その商品の各部位のサイズの
測定値及びその商品に対応する購入者の身体の各部位の
サイズの測定値をデータベースから取得し、その取得し
た測定値を比較して、その商品の購入者に対するフィッ
ト具合を判定し、その判定結果を仮想試着結果として、
購入者側の端末に提示する仮想試着処理手段とを備えた
ものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１は本発明の実
施の形態１に係る電子的商取引システムの構成を示す構
成図である。図において、１は購入者側のパーソナルコ
ンピュータなどのクライアント端末で使用されるブラウ
ザ、２はサーバ、３はサーバ２上に設けられたＷＷＷサ
ーバであり、ＷＷＷサーバ３は、仮想店舗４と仮想試着
システムアプリケーション５を有している。６は仮想店
舗４及び仮想試着システムアプリケーション５で使用さ
れる各種データが記憶されたデータベース、７はインタ
ーネットなどの通信網である。

【０００９】この実施の形態では、クライアントとなる
購入者は、購入者側ブラウザ１を利用し、インターネッ
ト７を介してサーバ２側であるＷＷＷサーバ３と、本発
明の仮想試着方法を適用した仮想試着システムアプリケ
ーション５を採用している販売者側の仮想店舗４にアク
セスし、商取引を行っていく。この時、仮想試着システ
ムが使用する購入者の測定情報及び商品ごとの測定情報
はサーバ２側にある販売者のデータベース６によって保
持される。

【００１０】そして、購入者は仮想店舗４が設置されて
いるＷＷＷサーバ３上のＷＷＷサイト、又は仮想店舗４
自体に会員登録を行っておき、その際に仮想的に試着を
行うために必要な購入者の各部位の身体の測定情報を登
録しておく。そして、仮想店舗４側は、販売する服飾類
の仮想試着システムアプリケーション５で定義されてい
るその商品種類に合った各部位の測定値（例えば、服の
場合、靴のサイズなどは必要ない）のデータをデータベ
ースに登録しておく。例えば、服の場合、首（襟）周囲
何センチ、襟の高さ何センチ、肩幅何センチ、袖何セン
チ、脇下何センチ、胸囲何センチ、ウェイスト何センチ
などの測定値を登録しておく。

【００１１】ここで購入者が仮想店舗４を経由して仮想
試着を行うということは、店舗側のデータベース６から
取得した購入者の各部位の身体のサイズの測定値と対象
商品の各部位のサイズの測定値とを比べ、購入者が実際
に試着を行った場合に発生すると同じ問題点を列挙する
ことで、実際に試着したと同じ効果を遠隔地にいる購入
者にもたらすことをいう。

【００１２】例えば、ある服を仮想試着することにした
購入者に対し、仮想試着システムアプリケーション５
は、データベース６から取得した比較対象となっている
服の各部位の測定値と、購入者の該当する測定値とを比
較し、例えば、服の袖が何センチ長すぎるとか服の脇下
と購入者の脇下の測定値の差分が何センチでぎりぎりと
思われるなどの問題点を列挙する。

【００１３】また、仮想試着結果をビジュアルに購入者
に提供するため、３次元でその人の体型データを元にグ
ラフィックイメージを表示し、それに服のデータを上乗
せし、試着具合をイメージで見せる機能を備えている。
マウスによるインタラクティブな操作で回転したり拡大
することにより全体的な試着具合を確認できる。試着に
何らかの問題点があった場合は、３次元の試着グラフィ
ック上で問題となった箇所を別の色にして表示する。

【００１４】ここで、仮想的に試着を行うために必要な
購入者の各部位の身体の測定情報の登録について説明す
る。図２は、購入者の各部位の身体の測定情報の登録画
面の一例を示した図であり、この例では、購入者がＷＷ
Ｗサーバ３にインターネット７を介して接続した状態に
よりオンラインで測定情報を登録する例である。このほ
かにも、郵送などによる仮想店舗４への利用申し込み登
録時に、購入者の各部位の身体の測定情報を記入するこ
とにより、仮想店舗４のデータベース６への登録を行う
ようにしてもよい。

【００１５】まず、購入者側のブラウザ１上で、測定情
報の登録に関する操作を行うと、例えば図２に示すよう
な登録画面が、購入者側のブラウザ１に表示され、購入
者は、その表示画面上で、測定した個人の測定情報を入
力していき、登録を行う。そして、その入力された購入
者の各部位の身体の測定情報は、仮想店舗４のデータベ
ース６に登録される。そして、測定値に極端な変化がな
い限りこの測定情報の入力は一度で済み、また、変更な
どあった場合も該当部分のみ登録情報を変更することが
出来るようになっている。

【００１６】次に、この実施の形態の仮想試着の動作に
ついて説明する。図３は、この実施の形態の仮想試着の
動作を示すフローチャートである。まず、販売者側はデ
ータベース６を作成し、商品情報を登録しておく。新規
会員申し込み時にはデータベース６に新規会員の測定情
報を登録する。また、仮想店舗４として、商品紹介のペ
ージを作成しておく。そして、購入者である会員が、イ
ンターネット７を介して、仮想店舗４の商品紹介ページ
から試着したい商品を選択した際に、仮想試着システム
アプリケーション５による処理が開始される。

【００１７】そして、仮想試着システムアプリケーショ
ン５による処理が開始されると、仮想試着を行うために
購入者の会員番号及び試着する商品の商品ＩＤを、仮想
試着システムアプリケーション５の呼び出し元である仮
想店舗４の商品紹介ページから取得し（Ｓ１００）、取
得した会員番号及び商品ＩＤの情報がデータベース６に
存在するかを検索する（Ｓ１０１）。

【００１８】そして、Ｓ１０１で会員番号及び商品ＩＤ
の情報の両方が存在する場合、仮想試着ができるため、
データベース６から商品ＩＤが持つ各部位の測定値を取
得すると共に、試着対象である商品の持つ各部位の測定
箇所と同じ購入者の測定値の情報を取得する（Ｓ１０
２）。ここでいう測定箇所とは、その商品が持つ試着に
有効な範囲の情報のことであり、例えば、服の場合、首
周囲、脇下、胸囲などが測定箇所であり、指の太さや足
の大きさなどは測定箇所の対象にはならない。

【００１９】そして、測定箇所の基本的なフィットがあ
るかどうかを判断する（Ｓ１０３）。ここで、基本的な
フィットとは測定比較範囲の中で、購入者の該当する各
部位のサイズの測定値が商品の測定値の範囲内にないと
いけないクリティカルな判定に問題ないことをいう。例
えば、服の場合、測定箇所は首（襟）周囲、肩幅、胸
囲、上部腕周囲、下部腕周囲、袖丈、服丈、などがあ
る。この中で、クリティカルな測定箇所は首（襟）周
囲、肩幅、胸囲、上部腕周囲などであり、これらの測定
値内に購入者の測定値が収まらない場合は「窮屈」なフ
ィットとなり、基本的なフィットが失敗したことにな
る。

【００２０】そして、Ｓ１０３で基本的なフィットに問
題がない場合は、基本的なフィットができたので、商品
の測定範囲対象に対し、同箇所の購入者の測定値をもと
に詳細なフィット情報を作成し、購入者に返却し（Ｓ１
０４）、終了する。この時のフィット情報とは単なる数
値の比較を返却する簡単な仮想試着結果と共に、図４に
示すように、購入者の対象体型部分の模型に商品を「着
せ」、実際購入者が商品を着用したときにどのようなフ
ィットを予想できるかを表示するようなビジュアルな結
果を購入者に提供する。

【００２１】また、Ｓ１０３で基本的なフィットに問題
がある場合は、基本フィットで問題があったため、試着
に失敗したというエラーを購入者へ返却（例えば、ＨＴ
ＭＬ形式によるエラー）し（Ｓ１０５）、終了する。ま
た、Ｓ１０１で会員番号及び商品ＩＤの情報のいずれか
がない場合、仮想情報は不可能となるため、試着するた
めの情報がないというエラーを購入者に返却（例えば、
ＨＴＭＬ形式によるエラー）し（Ｓ１０６）、終了す
る。

【００２２】この実施の形態では、いままで「試着」と
いう概念の実施が難しかったインターネット上で購入者
の測定情報を会員登録によってリモートに保持すること
により、電子的な商取引にきめ細かな仮想試着が可能と
なる。

【００２３】実施の形態２．この実施の形態は、実施の
形態１において、販売者側のデータベースに登録されて
いた購入者の身体の各部位のサイズの測定値情報を購入
者側で保持するようにしたものである。図５は本発明の
実施の形態２に係る電子的商取引システムの構成を示す
構成図である。

【００２４】図において、１は購入者側のパーソナルコ
ンピュータなどのクライアント端末で使用されるブラウ
ザ、２はサーバ、３はサーバ２上に設けられたＷＷＷサ
ーバであり、ＷＷＷサーバ３は、仮想店舗４と仮想試着
システムアプリケーション５を有している。６は仮想店
舗４及び仮想試着システムアプリケーション５で使用さ
れる各種データが記憶されたデータベース、７はインタ
ーネットなどの通信網、８は購入者側で保持する測定情
報である。

【００２５】この実施の形態では、クライアントとなる
購入者は、購入者側ブラウザ１を利用し、インターネッ
ト７を介してサーバ２側であるＷＷＷサーバ３と、本発
明の仮想試着方法を適用した仮想試着システムアプリケ
ーション５を採用している販売者側の仮想店舗４にアク
セスし、商取引を行っていく。この時、仮想試着システ
ムが使用する購入者の情報は購入者側で作成・保持さ
れ、商品ごとの各部位のサイズの測定情報のみが販売者
側のデータベース６によって保持される。このように、
購入者の測定情報を購入者側に置くことは、個人的な情
報を仮想店舗側４のデータベース６に置かなくてはなら
ないという購入者の躊躇を取り除くとともに、会員登録
の制度を廃止できるという利点がある。

【００２６】そして、購入者は仮想店舗４が設置されて
いるＷＷＷサーバ３上のＷＷＷサイト、又は仮想店舗４
自体に初めてアクセスした時点で仮想試着するために必
要な情報を作成するかを問われ、作成するとした場合
は、例えば、図２に示すような測定情報の入力の画面を
表示するなどの何らかの手段でその情報が取得される。
そして、ここで取得した情報はサーバ側のデータベース
６ではなく、購入者側の記憶媒体で保持される。この実
施の形態では測定情報のデータは購入者側のコンピュー
タのハードディスクにて格納される。そして、測定値に
極端な変化がない限りこの測定情報の入力は一度で済
み、また、変更などあった場合も登録情報の変更を行う
ことで簡単に更新できるようになっている。

【００２７】そして、仮想店舗４側は、販売する服飾類
の仮想試着システムアプリケーション５で定義されてい
るその商品種類に合った各部位の測定値（例えば、服の
場合、靴のサイズなどは必要ない）のデータをデータベ
ースに登録しておく。例えば、服の場合、首（襟）周囲
何センチ、襟の高さ何センチ、肩幅何センチ、袖何セン
チ、脇下何センチ、胸囲何センチ、ウェイスト何センチ
などの測定値を登録しておく。

【００２８】ここで購入者が仮想店舗４を経由して仮想
試着を行うということは、購入者が保持している購入者
の各部位の身体のサイズの測定値と店舗側のデータベー
スから取得した対象商品の各部位のサイズの測定値とを
比べ、購入者が実際に試着を行った場合に発生すると同
じ問題点を列挙することで、実際に試着したと同じ効果
を遠隔地にいる購入者にもたらすことをいう。

【００２９】例えば、ある服を仮想試着することにした
購入者に対し、仮想試着システムアプリケーション５
は、データベース６から取得した比較対象となっている
服の各部位の測定値と、ブラウザ１から送信されてきた
購入者の該当する測定値とを比較し、例えば、服の袖が
何センチ長すぎるとか服の脇下と購入者の脇下の測定値
の差分が何センチでぎりぎりと思われるなどの問題点を
列挙する。

【００３０】また、仮想試着結果をビジュアルに購入者
に提供するため、３次元でその人の体型データを元にグ
ラフィックイメージを表示し、それに服のデータを上乗
せし、試着具合をイメージで見せる機能を備えている。
マウスによるインタラクティブな操作で回転したり拡大
することにより全体的な試着具合を確認できる。試着に
何らかの問題点があった場合は、３次元の試着グラフィ
ック上で問題となった箇所を別の色にして表示する。

【００３１】次に、この実施の形態の仮想試着の動作に
ついて説明する。図６は、この実施の形態の仮想試着の
動作を示すフローチャートである。まず、販売者側はデ
ータベース６を作成し、商品情報を登録しておく。ま
た、仮想店舗４として、商品紹介のページを作成してお
く。そして、購入者である会員が、インターネット７を
介して、仮想店舗４の商品紹介ページから試着したい商
品を選択した際に、仮想試着システムアプリケーション
５による処理が開始される。

【００３２】そして、仮想試着システムアプリケーショ
ン５による処理が開始されると、仮想試着を行うため
に、商品の商品ＩＤ及びその商品試着に必要な購入者の
該当する各部位のサイズの測定値を取得する（Ｓ１１
０）。購入者の測定情報は仮想試着を行う際に、例え
ば、ｃｏｏｋｉｅなどの方式により商品紹介ページの方
に取り込まれている。

【００３３】そして、購入者の測定情報が取得できたか
を確認し（Ｓ１１１）、Ｓ１１１で購入者の測定情報が
取得できた場合は、取得した商品ＩＤの情報がデータベ
ース６に存在するかを検索する（Ｓ１１２）。また、Ｓ
１１１で購入者の測定情報が取得できない場合は、測定
情報登録のための情報（例えば、ＨＴＭＬ形式による設
定画面）を返却し、購入者に情報登録をさせ（Ｓ１１
３）、取得した商品ＩＤの情報がデータベース６に存在
するかを検索する（Ｓ１１２）。ここで、登録された測
定情報は、最終的な処理結果返信時に購入者に戻され購
入者の記憶媒体によって保持される。

【００３４】そして、Ｓ１１２で商品ＩＤの情報が存在
する場合は、仮想試着ができるため、データベース６か
ら商品ＩＤが持つ各部位の測定値を取得すると共に、試
着対象である商品の持つ各部位の測定箇所と同じ購入者
の測定値の情報を確認する（Ｓ１１４）。ここでいう測
定箇所とは、その商品が持つ試着に有効な範囲の情報の
ことであり、例えば、服の場合、首周囲、脇下、胸囲な
どが測定箇所であり、指の太さや足の大きさなどは測定
箇所の対象にはならない。

【００３５】そして、測定箇所の基本的なフィットがあ
るかどうかを判断する（Ｓ１１５）。ここで、基本的な
フィットとは測定比較範囲の中で、購入者の該当する各
部位のサイズの測定値が商品の測定値の範囲内にないと
いけないクリティカルな判定に問題ないことをいう。例
えば、服の場合、測定箇所は首（襟）周囲、肩幅、胸
囲、上部腕周囲、下部腕周囲、袖丈、服丈、などがあ
る。この中で、クリティカルな測定箇所は首（襟）周
囲、肩幅、胸囲、上部腕周囲などであり、これらの測定
値内に購入者の測定値が収まらない場合は「窮屈」なフ
ィットとなり、基本的なフィットが失敗したことにな
る。

【００３６】そして、Ｓ１１５で基本的なフィットに問
題がない場合は、基本的なフィットができたので、商品
の測定範囲対象に対し、同箇所の購入者の測定値をもと
に詳細なフィット情報を作成し、購入者に返却し（Ｓ１
１６）、終了する。この時のフィット情報とは単なる数
値の比較を返却する簡単な仮想試着結果と共に、図４に
示すように、購入者の対象体型部分の模型に商品を「着
せ」、実際購入者が商品を着用したときにどのようなフ
ィットを予想できるかを表示するようなビジュアルな結
果を購入者に提供する。

【００３７】また、Ｓ１１５で基本的なフィットに問題
がある場合は、基本フィットで問題があったため、試着
に失敗したというエラーを購入者へ返却（例えば、ＨＴ
ＭＬ形式でのエラー）し（Ｓ１１７）、終了する。ま
た、Ｓ１１２で商品ＩＤの情報がない場合、仮想情報は
不可能となるため、試着するための情報がないというエ
ラーを購入者に返却（例えば、ＨＴＭＬ形式でのエラ
ー）し（Ｓ１１８）、終了する。

【００３８】この実施の形態では、いままで「試着」と
いう概念の実施が難しかったインターネット上で購入者
の身体の各部位のサイズの測定情報を購入者自身がロー
カルな記憶媒体に保持し、会員登録など行うことなく電
子的な商取引にきめ細かな仮想試着が可能となる。

【００３９】実施の形態３．この実施の形態は、実施の
形態１、２において、購入者側ブラウザ１の代わりに、
購入者の身体測定情報を自動的に取得する自動測定器を
備えたＫＩＯＳＫ端末を使用するようにしたものであ
る。図７は本発明の実施の形態３に係る電子的商取引シ
ステムの構成を示す構成図である。

【００４０】図において、２はサーバ、３はサーバ２上
に設けられたＷＷＷサーバであり、ＷＷＷサーバ３は、
仮想店舗４と仮想試着システムアプリケーション５を有
している。６は仮想店舗４及び仮想試着システムアプリ
ケーション５で使用される各種データが記憶されたデー
タベース、７はインターネットなどの通信網、９は自動
測定器付きＫＩＯＳＫ端末である。

【００４１】この実施の形態では、クライアントとなる
購入者は、自動測定器付きＫｌＯＳＫ端末９を利用し、
インターネット７を介してサーバ２側であるＷＷＷサー
バ３と、本発明の仮想試着方法を適用した仮想試着シス
テムアプリケーション５を採用している販売者側の仮想
店舗４にアクセスし、商取引を行っていく。この時、仮
想試着システムが使用する購入者の身体測定情報は、自
動測定器付きＫＩＯＳＫ端末９が購入者の利用開始時点
で取得し、商品の試着に必要な該当する身体測定情報を
サーバ２側に送信する。また、購入者の希望があれば測
定情報を購入者が保持できる形式に出力するなり、リモ
ート管理するようにデータ送信をするなりが可能であ
る。また、商品ごとの各部位のサイズの測定情報はサー
バ２側のデータベース６によって保持されいる。

【００４２】このように、購入者は自動測定器付きＫＩ
ＯＳＫ端末９を利用するため、購入者登録など事前に行
っておく必要はなく、また、購入者の身体測定情報は自
動的に測定されるので、購入者自身で測定し、その測定
値を入力するなどの操作は必要ない。

【００４３】ここで、自動測定器付きＫＩＯＳＫ端末９
における購入者の身体測定情報の取得について説明す
る。この実施の形態での自動測定器付きＫＩＯＳＫ端末
９では、購入者の身体測定は、例えば、複数台のビデオ
カメラ等によりＫＩＯＳＫ端末９内で購入者を撮影し、
その複数台のビデオカメラ等からの情報に基づいて、購
入者の体の３次元映像を合成して、その合成された購入
者の３次元映像の情報に基づいて、購入者の身体の各部
の測定値を自動的に取得するようになっている。また、
ビデオカメラ等を使用せず、ＫＩＯＳＫ端末９内に自動
計測用の測定用器具を備え、購入者がその測定用器具を
使用して、身体の各部を測定することにより、その測定
結果が自動的にＫＩＯＳＫ端末９側で取得できるように
してもよく、その他、購入者の身体の各部を自動的に測
定することができるもので有ればどのようなものを使用
してもよい。

【００４４】そして、仮想店舗４側は、販売する服飾類
の仮想試着システムアプリケーション５で定義されてい
るその商品種類に合った各部位の測定値（例えば、服の
場合、靴のサイズなどは必要ない）のデータをデータベ
ースに登録しておく。例えば、服の場合、首（襟）周囲
何センチ、襟の高さ何センチ、肩幅何センチ、袖何セン
チ、脇下何センチ、胸囲何センチ、ウェイスト何センチ
などの測定値を登録しておく。

【００４５】ここで購入者が仮想店舗４を経由して仮想
試着を行うということは、ＫＩＯＳＫ端末９で自動的に
取得された購入者の各部位の身体のサイズの測定値と店
舗側のデータベースから取得した対象商品の各部位のサ
イズの測定値とを比べ、購入者が実際に試着を行った場
合に発生すると同じ問題点を列挙することで、実際に試
着したと同じ効果を遠隔地にいる購入者にもたらすこと
をいう。

【００４６】例えば、ある服を仮想試着することにした
購入者に対し、仮想試着システムアプリケーション５
は、データベース６から取得した比較対象となっている
服の各部位の測定値と、ＫｌＯＳＫ端末９から送信され
てきている購入者の商品試着に該当する身体の部分の測
定情報と商品測定情報とを比較し、例えば、服の袖が何
センチ長すぎるとか服の脇下と購入者の脇下の測定値の
差分が何センチでぎりぎりと思われるなどの問題点を列
挙する。

【００４７】また、仮想試着結果をビジュアルに購入者
に提供するため、３次元でその人の体型データを元にグ
ラフィックイメージを表示し、それに服のデータを上乗
せし、試着具合をイメージで見せる機能を備えている。
マウスによるインタラクティブな操作で回転したり拡大
することにより全体的な試着具合を確認できる。試着に
何らかの問題点があった場合は、３次元の試着グラフィ
ック上で問題となった箇所を別の色にして表示する。

【００４８】この様に、自動測定器付きＫｌＯＳＫ端末
９を使用することにより、購入者は個人の測定情報を自
分で取得する必要もなく、かつ、ＫＩＯＳＫ端末９から
購入を実施できるため、個人でインターネットに接続す
る手段を持たない購入者にも対応できる。そして、測定
結果はリモートのデータベースに送信し以後管理させる
か、個人で管理するためにいずれかの記憶媒体に落とす
ことが可能である。

【００４９】また、この実施の形態の仮想試着の動作に
ついては、自動測定器付きＫｌＯＳＫ端末９を利用し、
購入者の身体測定情報を自動的に取得する以外は実施の
形態１及び実施の形態２と同様の動作となる。

【００５０】この実施の形態では、いままで個人の測定
情報を取得するまでに手間が掛かり、仮想的な「試着」
という概念の実施が難しかったインターネット上で、自
動測定器との連携により、購入者の測定情報を簡単に取
得し、電子的な商取引にきめ細かな仮想試着が可能とな
る。

【００５１】なお、実施の形態１〜３では、仮想試着と
して服を、例として取り上げているが、仮想試着はあら
ゆる服飾類を対象として実現でき、指輪や靴なども測定
情報があれば仮想試着が可能となる。また、実施の形態
１、２では、ＷＷＷサーバの一般的形態であるクライア
ント／サーバシステムにおいて、購入者の測定情報を購
入者自身が登録画面で打ち込む形式を取っているが、こ
の場合、購入者自身が自分の測定を個人的に行わなくて
はならないが、手持ちで簡単に、自動測定器付きＫｌＯ
ＳＫ端末９と同等の測定処理ができる機器を購入者の端
末に接続して利用するようにしてもよい。

【００５２】また、実施の形態２では、購入者の身体測
定情報を購入者のローカルな記憶媒体で保持するように
しているが、このローカルな記憶媒体はコンピュータ端
末のハードディスクなどの固定型及びｌＣカードやＳｍ
ａｒｔＣａｒｄなどの携帯型を含むものである。また、
実施の形態１〜３では、仮想試着のフィット具合の判定
結果の結果表示を３次元のグラフィック表示にしている
が、２次元のグラフィック表示にしてもよい。

【００５３】また、実施の形態１〜３では、単一サーバ
に適用した場合を例に挙げて説明しているが、購入者側
が身体測定情報をローカルな記憶媒体に保持している場
合や自動測定器付きＫＩＯＳＫ端末９からアクセスする
場合、サーバ側が仮想試着システムに対応していること
を前提として、分散されたサーバ環境（複数の仮想店
舗）で仮想試着を利用するようにしてもよい。

【００５４】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、販売者
側では、仮想試着に用いる商品の各部位の測定値及び購
入者の身体の各部位の測定値をデータベースとして登録
しておき、購入者が、ある商品を購入する際、その商品
の各部位の測定値及びその商品に対応する購入者の身体
の各部位の測定値をデータベースから取得し、その取得
した測定値を比較して、その商品の購入者に対するフィ
ット具合を判定し、その判定結果を仮想試着結果として
購入者に提示するようにしたので、いままで「試着」と
いう概念の実施が難しかった電子的商取引システムで購
入者の測定情報を会員登録によってリモートに保持する
ことにより、電子的な商取引においてもきめ細かな仮想
試着ができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１に係る電子的商取引シス
テムの構成を示す構成図である。

【図２】購入者の各部位の身体の測定情報の登録画面の
一例を示した図である。

【図３】実施の形態１の仮想試着の動作を示すフローチ
ャートである。

【図４】仮想試着のフィット具合の判定結果表示の一例
を示す図である。

【図５】本発明の実施の形態２に係る電子的商取引シス
テムの構成を示す構成図である。

【図６】実施の形態２の仮想試着の動作を示すフローチ
ャートである。

【図７】本発明の実施の形態３に係る電子的商取引シス
テムの構成を示す構成図である。

【符号の説明】

１ ブラウザ ２ サーバ ３ ＷＷＷサーバ ４ 仮想店舗 ５ 仮想試着システムアプリケーション（仮想試着処理
手段） ６ データベース ７ インターネットなどの通信網 ８ 購入者側で保持する測定情報 ９ 自動測定器付きＫＩＯＳＫ端末

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 購入者と販売者を通信網を介して接続
   し、前記購入者と販売者との間で、服飾類の商取引を行
   う電子的商取引システムにおける仮想試着方法におい
   て、 前記販売者側では、仮想試着に用いる商品の各部位の測
   定値及び購入者の身体の各部位の測定値をデータベース
   として登録しておき、 前記購入者が、ある商品を購入する際、その商品の各部
   位の測定値及びその商品に対応する購入者の身体の各部
   位の測定値を前記データベースから取得し、その取得し
   た測定値を比較して、その商品の購入者に対するフィッ
   ト具合を判定し、その判定結果を仮想試着結果として購
   入者に提示することを特徴とする仮想試着方法。
2. 【請求項２】 購入者と販売者を通信網を介して接続
   し、前記購入者と販売者との間で、服飾類の商取引を行
   う電子的商取引システムにおける仮想試着方法におい
   て、 前記販売者側では、仮想試着に用いる商品の各部位の測
   定値データベースとして登録しておき、 前記購入者が、ある商品を購入する際、その商品の各部
   位のサイズの測定値を前記データベースから取得すると
   共に、その商品に対応する前記購入者が記憶媒体内に保
   持している購入者の身体の各部位の測定値を取得し、そ
   の取得した測定値を比較して、その商品の購入者に対す
   るフィット具合を判定し、その判定結果を仮想試着結果
   として購入者に提示することを特徴とする仮想試着方
   法。
3. 【請求項３】 購入者と販売者を通信網を介して接続
   し、前記購入者と販売者との間で、服飾類の商取引を行
   う電子的商取引システムにおける仮想試着方法におい
   て、 前記販売者側では、仮想試着に用いる商品の各部位の測
   定値データベースとして登録しておき、 前記購入者が、購入者の身体の各部位を自動計測する自
   動測定器付き情報端末からの操作により、ある商品を購
   入する際、その商品の各部位の測定値を前記データベー
   スから取得すると共に、その商品に対応する前記自動測
   定器により測定された購入者の身体の各部位の測定値を
   取得し、その取得した測定値を比較して、その商品の購
   入者に対するフィット具合を判定し、その判定結果を仮
   想試着結果として購入者に提示することを特徴とする仮
   想試着方法。
4. 【請求項４】 前記自動測定器による自動計測は、複数
   のカメラにより、前記購入者を撮影し、その撮影結果か
   ら購入者の３次元イメージを生成し、その生成した３次
   元イメージ基づいて、購入者の身体の各部位を自動計測
   することを特徴とする請求項３記載の仮想試着方法。
5. 【請求項５】 前記仮想試着結果の購入者への提示とし
   て、仮想試着のフィット具合の判定結果を、前記購入者
   の身体の各部位の測定値に基づいた２次元又は３次元の
   グラフィックイメージで表示し、そのグラフィックイメ
   ージ上に、前記商品の各部位の測定値に基づいた商品の
   グラフィックイメージを上乗せし、試着具合のイメージ
   表示することを特徴とする請求項１、２、３又は４記載
   の仮想試着方法。
6. 【請求項６】 前記試着具合のイメージ表示上で、試着
   結果として問題となった箇所を別の色又は点滅させて表
   示することを特徴とする請求項４記載の仮想試着方法。
7. 【請求項７】 前記試着具合のイメージ表示を、前記購
   入者からの操作に基づいて、回転又は拡大・縮小させて
   表示することを特徴とする請求項５又は６記載の仮想試
   着方法。
8. 【請求項８】 購入者と販売者を通信網を介して接続
   し、前記購入者と販売者との間で、服飾類の商取引を行
   う電子的商取引システムにおいて、 前記販売者側では、仮想試着に用いる商品の各部位の測
   定値及び購入者の身体の各部位の測定値が登録されたデ
   ータベースと、 前記購入者が、購入者側の端末を操作し販売者側に設け
   られた仮想店舗内で、ある試着を伴う商品を購入する
   際、その商品の各部位のサイズの測定値及びその商品に
   対応する購入者の身体の各部位のサイズの測定値を前記
   データベースから取得し、その取得した測定値を比較し
   て、その商品の購入者に対するフィット具合を判定し、
   その判定結果を仮想試着結果として、前記購入者側の端
   末に提示する仮想試着処理手段とを備えたことを特徴と
   する電子的商取引システム。
9. 【請求項９】 購入者と販売者を通信網を介して接続
   し、前記購入者と販売者との間で、服飾類の商取引を行
   う電子的商取引システムにおいて、 前記購入者側では、購入者自身の身体の各部位の測定値
   が記憶された記憶媒体を備え、 前記販売者側では、仮想試着に用いる商品の各部位のサ
   イズの測定値が登録されたデータベースと、 前記購入者が、購入者側の端末を操作し販売者側に設け
   られた仮想店舗内で、ある試着を伴う商品を購入する
   際、その商品の各部位のサイズの測定値を前記データベ
   ースから取得すると共に、その商品に対応する前記購入
   者の記憶媒体内に保持している購入者の身体の各部位の
   サイズの測定値を取得し、その取得した測定値を比較し
   て、その商品の購入者に対するフィット具合を判定し、
   その判定結果を仮想試着結果として、前記購入者側の端
   末に提示する仮想試着処理手段とを備えたことを特徴と
   する電子的商取引システム。
10. 【請求項１０】 購入者と販売者を通信網を介して接続
    し、前記購入者と販売者との間で、服飾類の商取引を行
    う電子的商取引システムにおいて、 前記購入者側では、購入者の身体の各部位を自動計測す
    る自動測定器付き情報端末を備え、 前記販売者側では、仮想試着に用いる商品の各部位のサ
    イズの測定値が登録されたデータベースと、 前記購入者が、前記自動測定器付き情報端末を操作し販
    売者側に設けられた仮想店舗内で、ある試着を伴う商品
    を購入する際、その商品の各部位のサイズの測定値を前
    記データベースから取得すると共に、その商品に対応す
    る前記自動測定器付き情報端末で測定された購入者の身
    体の各部位の測定値を取得し、その取得した測定値を比
    較して、その商品の購入者に対するフィット具合を判定
    し、その判定結果を仮想試着結果として、前記購入者側
    の端末に提示する仮想試着処理手段とを備えたことを特
    徴とする電子的商取引システム。
11. 【請求項１１】 前記自動測定器付き情報端末は、複数
    のカメラを備え、その複数のカメラにより、前記購入者
    を撮影し、その撮影結果から購入者の３次元イメージを
    生成し、その生成した３次元イメージ基づいて、購入者
    の身体の各部位の自動計測するものであることを特徴と
    する請求項１０記載の電子的商取引システム。
12. 【請求項１２】 前記仮想試着処理手段は、更に、前記
    仮想試着結果の購入者側の端末への提示として、仮想試
    着のフィット具合の判定結果を、前記購入者の仮想試着
    に用いる身体の各部位の測定値に基づいた２次元又は３
    次元のグラフィックイメージで表示し、そのグラフィッ
    クイメージ上に、前記商品の各部位の測定値に基づいた
    商品のグラフィックイメージを上乗せし、前記購入者側
    の端末上に試着具合のイメージ表示させることを特徴と
    する請求項８、９、１０又は１１記載の電子的商取引シ
    ステム。
13. 【請求項１３】 前記仮想試着処理手段は、更に、前記
    購入者側の端末上に表示させた試着具合のイメージ表示
    上で、試着結果として問題となった箇所を別の色又は点
    滅させて表示させることを特徴とする請求項１２記載の
    電子的商取引システム。
14. 【請求項１４】 前記仮想試着処理手段は、更に、前記
    購入者側の端末上に表示させた試着具合のイメージ表示
    を、前記購入者側の端末による操作に基づいて、回転又
    は拡大・縮小させて表示させることを特徴とする請求項
    １２又は１３記載の電子的商取引システム。