JPH112638A - カンチレバーの製造方法およびカンチレバー、並びにその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
カンチレバーの製造方法およびカンチレバー、並びにその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体Info
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- JPH112638A JPH112638A JP15722197A JP15722197A JPH112638A JP H112638 A JPH112638 A JP H112638A JP 15722197 A JP15722197 A JP 15722197A JP 15722197 A JP15722197 A JP 15722197A JP H112638 A JPH112638 A JP H112638A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カンチレバーの製造工程の簡素化,歩留まり
の向上および探針の形状の最適化を図ること。 【解決手段】 シリコン基板101上にエッチングスト
ッパーとしてのSiO2膜を介してシリコン薄膜103
を積層し、少なくともシリコン薄膜103の面方位が
(111)に設定された積層基板100を形成する基板
形成工程と、基板形成工程で形成したシリコン薄膜10
3をエッチングして、梁部701および探針702を形
成する梁部・探針形成工程と、基板形成工程で形成した
シリコン基板101をエッチングして、梁部701を片
持ち梁式に支持する支持部703を形成する支持部形成
工程と、を含む。
の向上および探針の形状の最適化を図ること。 【解決手段】 シリコン基板101上にエッチングスト
ッパーとしてのSiO2膜を介してシリコン薄膜103
を積層し、少なくともシリコン薄膜103の面方位が
(111)に設定された積層基板100を形成する基板
形成工程と、基板形成工程で形成したシリコン薄膜10
3をエッチングして、梁部701および探針702を形
成する梁部・探針形成工程と、基板形成工程で形成した
シリコン基板101をエッチングして、梁部701を片
持ち梁式に支持する支持部703を形成する支持部形成
工程と、を含む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型プローブ顕
微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの製
造工程の簡素化を図ると共に、走査型プローブ顕微鏡の
分解能の向上を図るためのカンチレバーの製造方法およ
びカンチレバー、並びにその方法をコンピュータに実行
させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体に関する。
微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの製
造工程の簡素化を図ると共に、走査型プローブ顕微鏡の
分解能の向上を図るためのカンチレバーの製造方法およ
びカンチレバー、並びにその方法をコンピュータに実行
させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型プローブ顕微鏡の一形態である原
子間力顕微鏡(AFM:AtomicForce Mi
croscope)は、走査プローブとしてカンチレバ
ーを用いて試料表面の形状測定を行うものである。図7
(a)はカンチレバーの構成の一例を示す構成図を、図
7(b)は図7(a)に示した領域Aの拡大図をそれぞ
れ示している。
子間力顕微鏡(AFM:AtomicForce Mi
croscope)は、走査プローブとしてカンチレバ
ーを用いて試料表面の形状測定を行うものである。図7
(a)はカンチレバーの構成の一例を示す構成図を、図
7(b)は図7(a)に示した領域Aの拡大図をそれぞ
れ示している。
【0003】図7に示すカンチレバー700は、一端を
固定端とすると共に、他端を自由端として支持部703
で片持ち梁式に支持された梁部701と、梁部701の
自由端に設けられた探針702とから少なくとも構成さ
れている。なお、図7(b)において、704は後述す
る積層基板中の中間層としてのSiO2 膜である。
固定端とすると共に、他端を自由端として支持部703
で片持ち梁式に支持された梁部701と、梁部701の
自由端に設けられた探針702とから少なくとも構成さ
れている。なお、図7(b)において、704は後述す
る積層基板中の中間層としてのSiO2 膜である。
【0004】カンチレバー700で試料表面を走査する
と、試料表面と探針702との間に原子間力に基づく引
力または斥力が発生する。原子力間顕微鏡では、この引
力または斥力をカンチレバー700の撓み量として検出
することで、試料表面の形状を測定することができる。
なお、カンチレバー700の撓み量は、例えば、その裏
面にレーザビームを照射し、反射ビームの変位量を光学
的に検出することで測定することができる。
と、試料表面と探針702との間に原子間力に基づく引
力または斥力が発生する。原子力間顕微鏡では、この引
力または斥力をカンチレバー700の撓み量として検出
することで、試料表面の形状を測定することができる。
なお、カンチレバー700の撓み量は、例えば、その裏
面にレーザビームを照射し、反射ビームの変位量を光学
的に検出することで測定することができる。
【0005】図8(a)〜図8(d)は、従来における
カンチレバーの製造工程を示した断面図である。まず、
図8(a)に示すように、支持部703となるシリコン
基板101と、シリコン基板101上に、中間層として
のSiO2 膜102を介して、梁部701および探針7
02となるシリコン薄膜103積層し、さらに、シリコ
ン薄膜103およびシリコン基板101上に、それぞれ
SiO2 膜104,105を形成した積層基板100を
用意する。なお、シリコン基板101およびシリコン薄
膜103は、それぞれ面方位(100)に設定されてお
り、中間層としてのSiO2 膜102は、シリコン基板
101およびシリコン薄膜103をエッチングする際の
エッチングストッパーとして用いられる。
カンチレバーの製造工程を示した断面図である。まず、
図8(a)に示すように、支持部703となるシリコン
基板101と、シリコン基板101上に、中間層として
のSiO2 膜102を介して、梁部701および探針7
02となるシリコン薄膜103積層し、さらに、シリコ
ン薄膜103およびシリコン基板101上に、それぞれ
SiO2 膜104,105を形成した積層基板100を
用意する。なお、シリコン基板101およびシリコン薄
膜103は、それぞれ面方位(100)に設定されてお
り、中間層としてのSiO2 膜102は、シリコン基板
101およびシリコン薄膜103をエッチングする際の
エッチングストッパーとして用いられる。
【0006】そして、SiO2 膜104を所望の形状に
エッチング加工して保護膜とし、これをマスクとしてシ
リコン薄膜103をエッチングし、図8(b)に示すよ
うにSiO2 膜102上に梁部701および探針702
を形成する。続いて、SiO 2 膜105を所望の形状に
エッチング加工して保護膜105aを形成すると共に、
開口部106を形成し、シリコン基板101の(10
0)面を露出させる。
エッチング加工して保護膜とし、これをマスクとしてシ
リコン薄膜103をエッチングし、図8(b)に示すよ
うにSiO2 膜102上に梁部701および探針702
を形成する。続いて、SiO 2 膜105を所望の形状に
エッチング加工して保護膜105aを形成すると共に、
開口部106を形成し、シリコン基板101の(10
0)面を露出させる。
【0007】その後、図8(c)に示すように、開口部
106で露出されたシリコン基板101をエッチング溶
液にさらすことができるように、積層基板100をOリ
ング107a,107bを介して治具108で液密に狭
持する。そして、保護膜105aをマスクとして、シリ
コン基板101を異方性のウェットエッチングでエッチ
ングし、支持部703を形成する。
106で露出されたシリコン基板101をエッチング溶
液にさらすことができるように、積層基板100をOリ
ング107a,107bを介して治具108で液密に狭
持する。そして、保護膜105aをマスクとして、シリ
コン基板101を異方性のウェットエッチングでエッチ
ングし、支持部703を形成する。
【0008】なお、上記シリコン基板101をエッチン
グする際のエッチング溶液としては、60〜80℃で4
0重量%の水酸化カリウム(KOH)水溶液や80〜9
0℃で20重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
(TMAH)水溶液等を用いることができる。これらの
エッチング溶液を用いることにより、シリコン基板10
1の(100)面が(111)面よりもはるかに速くエ
ッチングされ、保護膜105aの端部を基準とした(1
11)面でエッチングが実質的に停止することになる。
グする際のエッチング溶液としては、60〜80℃で4
0重量%の水酸化カリウム(KOH)水溶液や80〜9
0℃で20重量%の水酸化テトラメチルアンモニウム
(TMAH)水溶液等を用いることができる。これらの
エッチング溶液を用いることにより、シリコン基板10
1の(100)面が(111)面よりもはるかに速くエ
ッチングされ、保護膜105aの端部を基準とした(1
11)面でエッチングが実質的に停止することになる。
【0009】図8(c)に示す工程の後、図8(d)に
示すように余分なSiO2 膜102を除去することによ
って、カンチレバー700の製造を完了する。
示すように余分なSiO2 膜102を除去することによ
って、カンチレバー700の製造を完了する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のカンチレバーの製造方法においては、図8
(c)を用いて説明したように、支持部703をエッチ
ングによって形成する際に、既に形成した梁部701お
よび探針702をエッチング溶液から保護するために専
用の治具108を用いる必要があり、治具108で薄い
積層基板100を狭持すると、積層基板100には応力
によるストレスが発生し、エッチングが不均一に行われ
たり、積層基板100自体が破壊されたりするという問
題があった。すなわち、歩留まりが悪いという問題であ
る。
た従来のカンチレバーの製造方法においては、図8
(c)を用いて説明したように、支持部703をエッチ
ングによって形成する際に、既に形成した梁部701お
よび探針702をエッチング溶液から保護するために専
用の治具108を用いる必要があり、治具108で薄い
積層基板100を狭持すると、積層基板100には応力
によるストレスが発生し、エッチングが不均一に行われ
たり、積層基板100自体が破壊されたりするという問
題があった。すなわち、歩留まりが悪いという問題であ
る。
【0011】また、積層基板100を治具108で狭持
する工程が必要になるため、製造工程が増加し、さら
に、積層基板100を治具108で狭持した状態で扱わ
なければならないため、一度に大量の積層基板を処理す
ることができず、量産性が低下するという問題があっ
た。
する工程が必要になるため、製造工程が増加し、さら
に、積層基板100を治具108で狭持した状態で扱わ
なければならないため、一度に大量の積層基板を処理す
ることができず、量産性が低下するという問題があっ
た。
【0012】さらに、梁部701および探針702を形
成するためのシリコン薄膜103が面方位(100)に
設定されているため、探針702の先端が点ではなく、
ブレード上になり、走査型プローブ顕微鏡の分解能の低
下を招くという問題があった。探針702の先端が鋭く
尖っていればいる程、走査型プローブ顕微鏡の分解能を
向上させることができることから、探針702の先鋭化
は走査型プローブ顕微鏡の性能向上の重要な課題とな
る。
成するためのシリコン薄膜103が面方位(100)に
設定されているため、探針702の先端が点ではなく、
ブレード上になり、走査型プローブ顕微鏡の分解能の低
下を招くという問題があった。探針702の先端が鋭く
尖っていればいる程、走査型プローブ顕微鏡の分解能を
向上させることができることから、探針702の先鋭化
は走査型プローブ顕微鏡の性能向上の重要な課題とな
る。
【0013】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て、カンチレバーの製造工程の簡素化を図ると共に、歩
留まりの向上を図ることを第1の目的とする。
て、カンチレバーの製造工程の簡素化を図ると共に、歩
留まりの向上を図ることを第1の目的とする。
【0014】また、カンチレバーの探針の形状の最適化
を図り、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を図るこ
とを第2の目的とする。
を図り、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を図るこ
とを第2の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係るカンチレバーの製造方法は、一端を
固定端とすると共に、他端を自由端として片持ち梁式に
支持される梁部と、前記梁部の自由端に設けられた探針
と、を少なくとも備え、走査型プローブ顕微鏡の走査プ
ローブとして用いられるカンチレバーの製造方法におい
て、面方位(111)に設定された半導体基板を用い
て、前記梁部および探針を形成するものである。
め、請求項1に係るカンチレバーの製造方法は、一端を
固定端とすると共に、他端を自由端として片持ち梁式に
支持される梁部と、前記梁部の自由端に設けられた探針
と、を少なくとも備え、走査型プローブ顕微鏡の走査プ
ローブとして用いられるカンチレバーの製造方法におい
て、面方位(111)に設定された半導体基板を用い
て、前記梁部および探針を形成するものである。
【0016】また、請求項2に係るカンチレバーの製造
方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端とし
て片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に
設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ
顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの
製造方法において、第1の半導体層上にエッチングスト
ッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積層
し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、前記基板形成工程で形成した第1の半導体層を
エッチングして、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持
部を形成する支持部形成工程と、を含むものである。
方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端とし
て片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に
設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ
顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの
製造方法において、第1の半導体層上にエッチングスト
ッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積層
し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、前記基板形成工程で形成した第1の半導体層を
エッチングして、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持
部を形成する支持部形成工程と、を含むものである。
【0017】また、請求項3に係るカンチレバーの製造
方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端とし
て片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に
設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ
顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの
製造方法において、第1の半導体層上にエッチングスト
ッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積層
し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、前記梁部・探針形成工程で形成した梁部および
探針上に、保護膜を形成する保護膜形成工程と、前記保
護膜形成工程で形成した保護膜で前記梁部および探針を
保護しつつ、前記第1の半導体層をエッチングして、前
記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する支持部
形成工程と、前記保護膜形成工程で形成した保護膜を除
去する除去工程と、を含むものである。
方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端とし
て片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に
設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ
顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの
製造方法において、第1の半導体層上にエッチングスト
ッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積層
し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、前記梁部・探針形成工程で形成した梁部および
探針上に、保護膜を形成する保護膜形成工程と、前記保
護膜形成工程で形成した保護膜で前記梁部および探針を
保護しつつ、前記第1の半導体層をエッチングして、前
記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する支持部
形成工程と、前記保護膜形成工程で形成した保護膜を除
去する除去工程と、を含むものである。
【0018】また、請求項4に係るカンチレバーの製造
方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端とし
て片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に
設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ
顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの
製造方法において、第1の半導体層上にエッチングスト
ッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積層
し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、前記梁部・探針形成工程で形成した梁部および
探針の表面に熱酸化膜を形成する熱酸化膜形成工程と、
前記熱酸化膜形成工程で形成した熱酸化膜で前記梁部お
よび探針を保護しつつ、前記第1の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成
する支持部形成工程と、前記熱酸化膜形成工程で形成し
た熱酸化膜を除去する除去工程と、を含むものである。
方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端とし
て片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に
設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ
顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの
製造方法において、第1の半導体層上にエッチングスト
ッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積層
し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、前記梁部・探針形成工程で形成した梁部および
探針の表面に熱酸化膜を形成する熱酸化膜形成工程と、
前記熱酸化膜形成工程で形成した熱酸化膜で前記梁部お
よび探針を保護しつつ、前記第1の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成
する支持部形成工程と、前記熱酸化膜形成工程で形成し
た熱酸化膜を除去する除去工程と、を含むものである。
【0019】また、請求項5に係るカンチレバーの製造
方法は、請求項4に記載のカンチレバーの製造方法にお
いて、さらに、前記熱酸化膜形成工程で形成した熱酸化
膜上に、前記支持部形成工程の際に前記梁部および探針
を保護する保護膜を形成する保護膜形成工程を含むもの
である。
方法は、請求項4に記載のカンチレバーの製造方法にお
いて、さらに、前記熱酸化膜形成工程で形成した熱酸化
膜上に、前記支持部形成工程の際に前記梁部および探針
を保護する保護膜を形成する保護膜形成工程を含むもの
である。
【0020】また、請求項6に係るカンチレバーの製造
方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端とし
て片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に
設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ
顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの
製造方法において、面方位(111)に設定された半導
体基板を用いて、前記梁部を形成する梁部形成工程と、
前記梁部形成工程で形成した梁部の前記自由端に、前記
探針を形成する探針形成工程と、を含むものである。
方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端とし
て片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に
設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ
顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの
製造方法において、面方位(111)に設定された半導
体基板を用いて、前記梁部を形成する梁部形成工程と、
前記梁部形成工程で形成した梁部の前記自由端に、前記
探針を形成する探針形成工程と、を含むものである。
【0021】また、請求項7に係るカンチレバーの製造
方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端とし
て片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に
設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ
顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの
製造方法において、第1の半導体層上にエッチングスト
ッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積層
し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を形成する梁部形成工程と、前記梁部
形成工程で形成した梁部の前記自由端に、エピタキシャ
ル成長により前記探針を形成する探針形成工程と、前記
基板形成工程で形成した第1の半導体層をエッチングし
て、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する
支持部形成工程と、を含むものである。
方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端とし
て片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に
設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ
顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバーの
製造方法において、第1の半導体層上にエッチングスト
ッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積層
し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を形成する梁部形成工程と、前記梁部
形成工程で形成した梁部の前記自由端に、エピタキシャ
ル成長により前記探針を形成する探針形成工程と、前記
基板形成工程で形成した第1の半導体層をエッチングし
て、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する
支持部形成工程と、を含むものである。
【0022】また、請求項8に係るカンチレバーの製造
方法は、請求項7に記載のカンチレバーの製造方法にお
いて、さらに、前記支持部形成工程の後に、前記探針形
成工程で形成した探針の少なくとも先端部に熱酸化膜を
形成し、形成した熱酸化膜を除去して探針を先鋭化する
先鋭化工程を含むものである。
方法は、請求項7に記載のカンチレバーの製造方法にお
いて、さらに、前記支持部形成工程の後に、前記探針形
成工程で形成した探針の少なくとも先端部に熱酸化膜を
形成し、形成した熱酸化膜を除去して探針を先鋭化する
先鋭化工程を含むものである。
【0023】また、請求項9に係るカンチレバーの製造
方法は、請求項7に記載のカンチレバーの製造方法にお
いて、さらに、前記支持部形成工程の後に、前記探針形
成工程で形成した探針の少なくとも先端部をエッチング
して、前記探針を先鋭化する先鋭化工程を含むものであ
る。
方法は、請求項7に記載のカンチレバーの製造方法にお
いて、さらに、前記支持部形成工程の後に、前記探針形
成工程で形成した探針の少なくとも先端部をエッチング
して、前記探針を先鋭化する先鋭化工程を含むものであ
る。
【0024】また、請求項10に係るカンチレバーの製
造方法は、請求項7に記載のカンチレバーの製造方法に
おいて、さらに、前記探針形成工程で探針を形成した
後、少なくとも前記探針の先端部に熱酸化膜を形成する
熱酸化膜形成工程と、前記支持部形成工程の後に、前記
熱酸化膜形成工程で形成した熱酸化膜を除去する除去工
程を含むものである。
造方法は、請求項7に記載のカンチレバーの製造方法に
おいて、さらに、前記探針形成工程で探針を形成した
後、少なくとも前記探針の先端部に熱酸化膜を形成する
熱酸化膜形成工程と、前記支持部形成工程の後に、前記
熱酸化膜形成工程で形成した熱酸化膜を除去する除去工
程を含むものである。
【0025】また、請求項11に係るカンチレバーの製
造方法は、請求項7〜10のいずれか一つに記載のカン
チレバーの製造方法において、さらに、前記梁部形成工
程および探針形成工程で形成した梁部および探針上に、
前記支持部形成工程の際に前記梁部および探針を保護す
る保護膜を形成する保護膜形成工程を含むものである。
造方法は、請求項7〜10のいずれか一つに記載のカン
チレバーの製造方法において、さらに、前記梁部形成工
程および探針形成工程で形成した梁部および探針上に、
前記支持部形成工程の際に前記梁部および探針を保護す
る保護膜を形成する保護膜形成工程を含むものである。
【0026】また、請求項12に係るカンチレバーの製
造方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端と
して片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端
に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プロー
ブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバー
の製造方法において、第1の半導体層上にエッチングス
トッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積層
し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を形成する梁部形成工程と、前記基板
形成工程で形成した第1の半導体層をエッチングして、
前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する支持
部形成工程と、前記梁部形成工程で形成した梁部の前記
自由端にエピタキシャル成長により前記探針を形成する
探針形成工程と、を含むものである。
造方法は、一端を固定端とすると共に、他端を自由端と
して片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端
に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プロー
ブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレバー
の製造方法において、第1の半導体層上にエッチングス
トッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積層
し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を形成する梁部形成工程と、前記基板
形成工程で形成した第1の半導体層をエッチングして、
前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する支持
部形成工程と、前記梁部形成工程で形成した梁部の前記
自由端にエピタキシャル成長により前記探針を形成する
探針形成工程と、を含むものである。
【0027】また、請求項13に係るカンチレバーの製
造方法は、請求項12に記載のカンチレバーの製造方法
において、前記梁部形成工程および支持部形成工程が、
同一工程として同時に実行されるものである。
造方法は、請求項12に記載のカンチレバーの製造方法
において、前記梁部形成工程および支持部形成工程が、
同一工程として同時に実行されるものである。
【0028】また、請求項14に係るカンチレバーの製
造方法は、請求項12に記載のカンチレバーの製造方法
において、さらに、前記探針形成工程で形成した探針の
少なくとも先端部に熱酸化膜を形成し、形成した熱酸化
膜を除去して探針を先鋭化する先鋭化工程を含むもので
ある。
造方法は、請求項12に記載のカンチレバーの製造方法
において、さらに、前記探針形成工程で形成した探針の
少なくとも先端部に熱酸化膜を形成し、形成した熱酸化
膜を除去して探針を先鋭化する先鋭化工程を含むもので
ある。
【0029】また、請求項15に係るカンチレバーの製
造方法は、請求項12に記載のカンチレバーの製造方法
において、さらに、前記探針形成工程で形成した探針の
少なくとも先端部をエッチングして、前記探針を先鋭化
する先鋭化工程を含むものである。
造方法は、請求項12に記載のカンチレバーの製造方法
において、さらに、前記探針形成工程で形成した探針の
少なくとも先端部をエッチングして、前記探針を先鋭化
する先鋭化工程を含むものである。
【0030】また、請求項16に係るカンチレバーの製
造方法は、請求項2〜5および7〜15のいずれか一つ
に記載のカンチレバーの製造方法において、前記第1の
半導体層が、面方位(100)に設定されており、前記
支持部形成工程が、KOH溶液を用いて前記第1の半導
体層をエッチングするものである。
造方法は、請求項2〜5および7〜15のいずれか一つ
に記載のカンチレバーの製造方法において、前記第1の
半導体層が、面方位(100)に設定されており、前記
支持部形成工程が、KOH溶液を用いて前記第1の半導
体層をエッチングするものである。
【0031】また、請求項17に係るカンチレバーの製
造方法は、請求項3,5または11に記載のカンチレバ
ーの製造方法において、前記保護膜が、TEOS酸化膜
またはSiNx膜であるものである。
造方法は、請求項3,5または11に記載のカンチレバ
ーの製造方法において、前記保護膜が、TEOS酸化膜
またはSiNx膜であるものである。
【0032】また、請求項18に係るカンチレバーは、
一端を固定端とすると共に、他端を自由端として片持ち
梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に設けられ
た探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ顕微鏡の
走査プローブとして用いられるカンチレバーにおいて、
前記梁部および探針は、面方位(111)に設定された
半導体基板を用いて形成されたものである。
一端を固定端とすると共に、他端を自由端として片持ち
梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に設けられ
た探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ顕微鏡の
走査プローブとして用いられるカンチレバーにおいて、
前記梁部および探針は、面方位(111)に設定された
半導体基板を用いて形成されたものである。
【0033】また、請求項19に係るカンチレバーは、
一端を固定端とすると共に、他端を自由端として片持ち
梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に設けられ
た探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ顕微鏡の
走査プローブとして用いられるカンチレバーにおいて、
前記梁部が、面方位(111)に設定された半導体基板
を用いて形成され、前記探針が、前記梁部の自由端にエ
ピタキシャル成長により形成されたものである。
一端を固定端とすると共に、他端を自由端として片持ち
梁式に支持される梁部と、前記梁部の自由端に設けられ
た探針と、を少なくとも備え、走査型プローブ顕微鏡の
走査プローブとして用いられるカンチレバーにおいて、
前記梁部が、面方位(111)に設定された半導体基板
を用いて形成され、前記探針が、前記梁部の自由端にエ
ピタキシャル成長により形成されたものである。
【0034】さらに、請求項20に係るコンピュータ読
み取り可能な記録媒体は、前記請求項1から17のいず
れか一つに記載のカンチレバーの製造方法をコンピュー
タに実行させるためのプログラムを記録したものであ
る。
み取り可能な記録媒体は、前記請求項1から17のいず
れか一つに記載のカンチレバーの製造方法をコンピュー
タに実行させるためのプログラムを記録したものであ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るカンチレバー
の製造方法およびカンチレバー、並びにその方法をコン
ピュータに実行させるためのプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態につい
て、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
の製造方法およびカンチレバー、並びにその方法をコン
ピュータに実行させるためのプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態につい
て、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0036】〔実施の形態1〕図1(a)〜図1(e)
は、実施の形態1に係るカンチレバーの製造工程を示す
断面図である。この図1(a)〜図1(e)を用いて、
図7に示す構成のカンチレバー700を製造する方法を
説明する。
は、実施の形態1に係るカンチレバーの製造工程を示す
断面図である。この図1(a)〜図1(e)を用いて、
図7に示す構成のカンチレバー700を製造する方法を
説明する。
【0037】まず、図1(a)に示すように、支持部7
03となるシリコン基板101と、シリコン基板101
上に、中間層としてのSiO2 膜102を介して、梁部
701および探針702となるシリコン薄膜103を積
層し、さらに、シリコン基板101およびシリコン薄膜
103上に、それぞれSiO2 膜104,105を積層
して積層基板100を形成する。
03となるシリコン基板101と、シリコン基板101
上に、中間層としてのSiO2 膜102を介して、梁部
701および探針702となるシリコン薄膜103を積
層し、さらに、シリコン基板101およびシリコン薄膜
103上に、それぞれSiO2 膜104,105を積層
して積層基板100を形成する。
【0038】ここで、シリコン基板101は面方位(1
00)に、シリコン薄膜103は面方位(111)にそ
れぞれ設定されている。また、中間層としてのSiO2
膜102は、シリコン基板101およびシリコン薄膜1
03をエッチングする際のエッチングストッパーとして
用いられる。
00)に、シリコン薄膜103は面方位(111)にそ
れぞれ設定されている。また、中間層としてのSiO2
膜102は、シリコン基板101およびシリコン薄膜1
03をエッチングする際のエッチングストッパーとして
用いられる。
【0039】なお、実際の製造工程では、一枚の積層基
板100から多数のカンチレバー700が製造されるこ
とになるが、本発明の実施の形態においては、一つのカ
ンチレバー700に着目して製造工程を説明することに
する。
板100から多数のカンチレバー700が製造されるこ
とになるが、本発明の実施の形態においては、一つのカ
ンチレバー700に着目して製造工程を説明することに
する。
【0040】そして、図1(b)に示すように、SiO
2 膜104を所望の形状にエッチング加工して保護膜1
04aを形成し、これをマスクとして、SF6 +O2 ガ
スを用いたRIE(リアクティブイオンエッチング)に
よって、シリコン薄膜103をエッチングする。その結
果、SiO2 膜102上に探針702が形成される。
2 膜104を所望の形状にエッチング加工して保護膜1
04aを形成し、これをマスクとして、SF6 +O2 ガ
スを用いたRIE(リアクティブイオンエッチング)に
よって、シリコン薄膜103をエッチングする。その結
果、SiO2 膜102上に探針702が形成される。
【0041】ここで、シリコン薄膜103は、面方位
(111)に設定されており、探針702は、エッチン
グにより、<111>軸方向に向かって先端が細くなる
ように形成される。その結果、探針702の先端がシリ
コン結晶中の正四面体の頂点に位置することになり、先
端がブレード状ではなく、1点の尖ったものとなる。
(111)に設定されており、探針702は、エッチン
グにより、<111>軸方向に向かって先端が細くなる
ように形成される。その結果、探針702の先端がシリ
コン結晶中の正四面体の頂点に位置することになり、先
端がブレード状ではなく、1点の尖ったものとなる。
【0042】なお、探針702をさらに先鋭化させたい
場合には、図1に示すいずれかの工程において、少なく
とも探針702を熱酸化して熱酸化膜を形成し、形成し
た熱酸化膜を除去するとう処理を行うことができる。そ
の結果、探針702の先端をより鋭く尖らせることがで
きる。
場合には、図1に示すいずれかの工程において、少なく
とも探針702を熱酸化して熱酸化膜を形成し、形成し
た熱酸化膜を除去するとう処理を行うことができる。そ
の結果、探針702の先端をより鋭く尖らせることがで
きる。
【0043】続いて、図1(c)に示すように、探針7
02が形成されたシリコン薄膜103をさらにエッチン
グすることによって梁部701を形成した後、梁部70
1および探針702を覆うように、保護膜109を形成
する。
02が形成されたシリコン薄膜103をさらにエッチン
グすることによって梁部701を形成した後、梁部70
1および探針702を覆うように、保護膜109を形成
する。
【0044】ここで、保護膜109としては、例えば、
TEOS(テトラエチルオルソシリケート)酸化膜やS
iNx等を用いることができる。TEOS酸化膜の場合
は、プラズマCVD法によって梁部701および探針7
02上に堆積される。具体的に、TEOSはプラズマに
よって活性化され、気相中で中間体が生成される。この
中間体は、梁部701および探針702,さらにはSi
O2 膜102上に拡散し、表面マイグレーションにより
安定なサイトを見つけて移動する。そして、この間の熱
反応およびイオン衝撃によってOH基等が脱離され、シ
リケートネットワークが進行して、緻密かつ安定なTE
OS酸化膜が形成される。TEOS酸化膜は、ステップ
カバレージや密着性に優れ、かつ、エッチングに関して
シリコンとの選択性に優れていることから、保護膜とし
て有効に機能するものである。加えて、低温による堆積
が可能であることから、積層基板100に熱応力が生じ
ることがない。また、堆積速度も速いことから、効率の
良い堆積処理が可能となる。
TEOS(テトラエチルオルソシリケート)酸化膜やS
iNx等を用いることができる。TEOS酸化膜の場合
は、プラズマCVD法によって梁部701および探針7
02上に堆積される。具体的に、TEOSはプラズマに
よって活性化され、気相中で中間体が生成される。この
中間体は、梁部701および探針702,さらにはSi
O2 膜102上に拡散し、表面マイグレーションにより
安定なサイトを見つけて移動する。そして、この間の熱
反応およびイオン衝撃によってOH基等が脱離され、シ
リケートネットワークが進行して、緻密かつ安定なTE
OS酸化膜が形成される。TEOS酸化膜は、ステップ
カバレージや密着性に優れ、かつ、エッチングに関して
シリコンとの選択性に優れていることから、保護膜とし
て有効に機能するものである。加えて、低温による堆積
が可能であることから、積層基板100に熱応力が生じ
ることがない。また、堆積速度も速いことから、効率の
良い堆積処理が可能となる。
【0045】そして、図1(d)に示すように、支持部
703を形成するため、SiO2 膜105をエッチング
加工して保護膜105aを形成し、シリコン基板101
の(100)面を露出させる。その後、保護膜109お
よび保護膜105aをマスクとして、KOH水溶液を用
いた異方性のウェットエッチングによりシリコン基板1
01をエッチングし、支持部703を形成する。
703を形成するため、SiO2 膜105をエッチング
加工して保護膜105aを形成し、シリコン基板101
の(100)面を露出させる。その後、保護膜109お
よび保護膜105aをマスクとして、KOH水溶液を用
いた異方性のウェットエッチングによりシリコン基板1
01をエッチングし、支持部703を形成する。
【0046】ここで、エッチング溶液としてKOHを用
いることにしたが、TMAH水溶液等、その他の溶液を
用いることにしても良いし、ウェットエッチング方法以
外の方法を用いることにしても良い。また、上述したよ
うに、シリコン基板101の面方位を(100)に設定
したのは、上記KOHによる異方性エッチングとの相性
を考慮したものであり、KOHによるエッチングが低コ
ストで行うことができるからである。ただし、シリコン
基板101の面方位を(100)に限定するものではな
い。
いることにしたが、TMAH水溶液等、その他の溶液を
用いることにしても良いし、ウェットエッチング方法以
外の方法を用いることにしても良い。また、上述したよ
うに、シリコン基板101の面方位を(100)に設定
したのは、上記KOHによる異方性エッチングとの相性
を考慮したものであり、KOHによるエッチングが低コ
ストで行うことができるからである。ただし、シリコン
基板101の面方位を(100)に限定するものではな
い。
【0047】その後、図1(e)に示すように、例え
ば、HF水溶液等を用いて、保護膜105a,109お
よび余分なSiO2 膜102を除去し、カンチレバー7
00を完成させる。すなわち、図7に示すような、一端
を固定端とすると共に、他端を自由端として片持ち梁式
に支持される梁部701と、梁部701の自由端に設け
られた探針702と、梁部701を支持する支持部70
3とを備え、梁部701および探針702が面方位(1
11)に設定されたシリコン薄膜103を用いて形成さ
れたカンチレバー700を得ることができる。
ば、HF水溶液等を用いて、保護膜105a,109お
よび余分なSiO2 膜102を除去し、カンチレバー7
00を完成させる。すなわち、図7に示すような、一端
を固定端とすると共に、他端を自由端として片持ち梁式
に支持される梁部701と、梁部701の自由端に設け
られた探針702と、梁部701を支持する支持部70
3とを備え、梁部701および探針702が面方位(1
11)に設定されたシリコン薄膜103を用いて形成さ
れたカンチレバー700を得ることができる。
【0048】このように、実施の形態1に係るカンチレ
バーおよびその製造方法によれば、従来技術で説明した
治具108(図8参照)に代えて保護膜109を用いる
ことにしたため、積層基板100にストレスが発生する
ことがなく、不均一なエッチングが行われることや積層
基板100が破壊されるということを防止することがで
き、歩留まりや量産性の向上を図ることができる。
バーおよびその製造方法によれば、従来技術で説明した
治具108(図8参照)に代えて保護膜109を用いる
ことにしたため、積層基板100にストレスが発生する
ことがなく、不均一なエッチングが行われることや積層
基板100が破壊されるということを防止することがで
き、歩留まりや量産性の向上を図ることができる。
【0049】また、梁部701および探針702を形成
するためのシリコン薄膜103の面方位を(111)に
設定したため、探針の先端を1点で尖ったものに形成す
ることができる。その結果、実施の形態1のカンチレバ
ー700を用いることにより、走査型プローブ顕微鏡の
分解能の向上を図ることができる。
するためのシリコン薄膜103の面方位を(111)に
設定したため、探針の先端を1点で尖ったものに形成す
ることができる。その結果、実施の形態1のカンチレバ
ー700を用いることにより、走査型プローブ顕微鏡の
分解能の向上を図ることができる。
【0050】なお、実施の形態1で説明したカンチレバ
ーの製造方法においては、梁部701および探針702
を形成した後、支持部703を形成することにしたが、
この工程を逆にしても同様のカンチレバー700を製造
することができる。
ーの製造方法においては、梁部701および探針702
を形成した後、支持部703を形成することにしたが、
この工程を逆にしても同様のカンチレバー700を製造
することができる。
【0051】〔実施の形態2〕図2(a)〜図2(e)
は、実施の形態2に係るカンチレバーの製造工程を示す
断面図である。この図2(a)〜図2(e)を用いて、
図7に示す構成のカンチレバー700を製造する方法を
説明する。
は、実施の形態2に係るカンチレバーの製造工程を示す
断面図である。この図2(a)〜図2(e)を用いて、
図7に示す構成のカンチレバー700を製造する方法を
説明する。
【0052】まず、図2(a)に示すように、支持部7
03となるシリコン基板101と、シリコン基板101
上に、中間層としてのSiO2 膜102を介して、梁部
701および探針702となるシリコン薄膜103を積
層し、さらに、シリコン基板101およびシリコン薄膜
103上に、それぞれSiO2 膜104,105を積層
して積層基板100を形成する。
03となるシリコン基板101と、シリコン基板101
上に、中間層としてのSiO2 膜102を介して、梁部
701および探針702となるシリコン薄膜103を積
層し、さらに、シリコン基板101およびシリコン薄膜
103上に、それぞれSiO2 膜104,105を積層
して積層基板100を形成する。
【0053】なお、実施の形態1の場合と同様に、シリ
コン基板101は面方位(100)に設定されており、
シリコン薄膜103は面方位(111)に設定されてお
り、中間層としてのSiO2 膜102は、シリコン基板
101およびシリコン薄膜103をエッチングする際の
エッチングストッパーとして用いられる。
コン基板101は面方位(100)に設定されており、
シリコン薄膜103は面方位(111)に設定されてお
り、中間層としてのSiO2 膜102は、シリコン基板
101およびシリコン薄膜103をエッチングする際の
エッチングストッパーとして用いられる。
【0054】その後、図2(b)に示すように、SiO
2 膜104を所望の形状にエッチング加工して保護膜を
形成し、これをマスクとしてシリコン薄膜103をエッ
チングする。その結果、SiO2 膜102上に探針70
2となる探針領域103aと、梁部701となる梁部領
域103bとが形成される。なお、探針領域103a
は、後に施される熱酸化処理によって、探針702を先
鋭化し易い形状に形成しておく必要がある。
2 膜104を所望の形状にエッチング加工して保護膜を
形成し、これをマスクとしてシリコン薄膜103をエッ
チングする。その結果、SiO2 膜102上に探針70
2となる探針領域103aと、梁部701となる梁部領
域103bとが形成される。なお、探針領域103a
は、後に施される熱酸化処理によって、探針702を先
鋭化し易い形状に形成しておく必要がある。
【0055】続いて、図2(c)に示すように、積層基
板100全体に熱酸化処理を施し、シリコン薄膜103
およびシリコン基板101の表面に熱酸化膜110,1
11をそれぞれ形成する。なお、熱酸化膜111は、S
iO2 膜105を熱酸化したことによって得られるもの
である。
板100全体に熱酸化処理を施し、シリコン薄膜103
およびシリコン基板101の表面に熱酸化膜110,1
11をそれぞれ形成する。なお、熱酸化膜111は、S
iO2 膜105を熱酸化したことによって得られるもの
である。
【0056】図2(c)を用いて説明した熱酸化処理
で、探針領域103aおよび梁部領域103bに熱酸化
膜110を形成することにより、内部に梁部701およ
び探針702がそれぞれ形成される。特に、探針702
は、熱酸化膜110を形成することによって先鋭化さ
れ、先端が尖ったものとなる。すなわち、実施の形態1
で説明したように、シリコン薄膜103は面方位(11
1)に設定されており、探針702は、熱酸化処理によ
り、<111>軸方向に向かって先端が細くなるように
形成される。その結果、探針702の先端がシリコン結
晶中の正四面体の頂点に位置することになり、先端がブ
レード状ではなく、1点の尖ったものとなる。
で、探針領域103aおよび梁部領域103bに熱酸化
膜110を形成することにより、内部に梁部701およ
び探針702がそれぞれ形成される。特に、探針702
は、熱酸化膜110を形成することによって先鋭化さ
れ、先端が尖ったものとなる。すなわち、実施の形態1
で説明したように、シリコン薄膜103は面方位(11
1)に設定されており、探針702は、熱酸化処理によ
り、<111>軸方向に向かって先端が細くなるように
形成される。その結果、探針702の先端がシリコン結
晶中の正四面体の頂点に位置することになり、先端がブ
レード状ではなく、1点の尖ったものとなる。
【0057】そして、図2(d)に示すように、支持部
703を形成するため、熱酸化膜111をエッチング加
工して保護膜111aを形成し、シリコン基板101の
(100)面を露出させる。その後、熱酸化膜110お
よび保護膜111aをマスクとして、KOH水溶液を用
いた異方性のウェットエッチングによりシリコン基板1
01をエッチングし、支持部703を形成する。
703を形成するため、熱酸化膜111をエッチング加
工して保護膜111aを形成し、シリコン基板101の
(100)面を露出させる。その後、熱酸化膜110お
よび保護膜111aをマスクとして、KOH水溶液を用
いた異方性のウェットエッチングによりシリコン基板1
01をエッチングし、支持部703を形成する。
【0058】図2(d)に示す工程におけるエッチング
としては、実施の形態1の場合と同様に、KOH水溶液
以外のエッチング溶液を用いることができ、また、ウェ
ットエッチング以外のエッチング方法を用いても良い。
としては、実施の形態1の場合と同様に、KOH水溶液
以外のエッチング溶液を用いることができ、また、ウェ
ットエッチング以外のエッチング方法を用いても良い。
【0059】その後、図2(e)に示すように、熱酸化
膜110,保護膜111aおよび余分なSiO2 膜10
2を除去し、カンチレバー700の製造を完了する。す
なわち、図7に示すような、一端を固定端とすると共
に、他端を自由端として片持ち梁式に支持される梁部7
01と、梁部701の自由端に設けられた探針702
と、梁部701を支持する支持部703とを備え、梁部
701および探針702が面方位(111)に設定され
たシリコン薄膜103を用いて形成されたカンチレバー
700を得ることができる。
膜110,保護膜111aおよび余分なSiO2 膜10
2を除去し、カンチレバー700の製造を完了する。す
なわち、図7に示すような、一端を固定端とすると共
に、他端を自由端として片持ち梁式に支持される梁部7
01と、梁部701の自由端に設けられた探針702
と、梁部701を支持する支持部703とを備え、梁部
701および探針702が面方位(111)に設定され
たシリコン薄膜103を用いて形成されたカンチレバー
700を得ることができる。
【0060】このように、実施の形態2に係るカンチレ
バーおよびその製造方法によれば、従来技術で説明した
治具108(図8参照)に代えて熱酸化膜110,11
1を用いることにしたため、積層基板100にストレス
が発生することがなく、不均一なエッチングが行われる
ことや積層基板100が破壊されるということを防止す
ることができ、歩留まりや量産性の向上を図ることがで
きる。
バーおよびその製造方法によれば、従来技術で説明した
治具108(図8参照)に代えて熱酸化膜110,11
1を用いることにしたため、積層基板100にストレス
が発生することがなく、不均一なエッチングが行われる
ことや積層基板100が破壊されるということを防止す
ることができ、歩留まりや量産性の向上を図ることがで
きる。
【0061】また、梁部701および探針702を形成
するためのシリコン薄膜103の面方位を(111)に
設定したため、探針702の先端を1点で尖ったものに
形成することができる。その結果、実施の形態1のカン
チレバー700を用いることにより、走査型プローブ顕
微鏡の分解能の向上を図ることができる。
するためのシリコン薄膜103の面方位を(111)に
設定したため、探針702の先端を1点で尖ったものに
形成することができる。その結果、実施の形態1のカン
チレバー700を用いることにより、走査型プローブ顕
微鏡の分解能の向上を図ることができる。
【0062】なお、実施の形態2においては、エッチン
グ保護膜として熱酸化膜を用いることにしたが、この熱
酸化膜のみでは梁部701,探針702等の保護が十分
でない場合、図8(c)で説明した熱酸化処理工程の後
に、少なくとも梁部701および探針702を覆うよう
に、例えば、TEOS酸化膜やSiNx等の保護膜を形
成する工程を含めることができる。
グ保護膜として熱酸化膜を用いることにしたが、この熱
酸化膜のみでは梁部701,探針702等の保護が十分
でない場合、図8(c)で説明した熱酸化処理工程の後
に、少なくとも梁部701および探針702を覆うよう
に、例えば、TEOS酸化膜やSiNx等の保護膜を形
成する工程を含めることができる。
【0063】また、実施の形態2で説明したカンチレバ
ーの製造方法においては、梁部701および探針702
を形成した後、支持部703を形成することにしたが、
この工程を逆にしても同様のカンチレバー700を製造
することができる。
ーの製造方法においては、梁部701および探針702
を形成した後、支持部703を形成することにしたが、
この工程を逆にしても同様のカンチレバー700を製造
することができる。
【0064】〔実施の形態3〕図3(a)〜図3(e)
は、実施の形態3に係るカンチレバーの製造工程を示す
断面図である。この図3(a)〜図3(e)を用いて、
図7に示す構成のカンチレバー700を製造する方法を
説明する。
は、実施の形態3に係るカンチレバーの製造工程を示す
断面図である。この図3(a)〜図3(e)を用いて、
図7に示す構成のカンチレバー700を製造する方法を
説明する。
【0065】まず、図3(a)に示すように、支持部7
03となるシリコン基板101と、シリコン基板101
上に、中間層としてのSiO2 膜102を介して、梁部
701および探針702となるシリコン薄膜103を積
層し、さらに、シリコン基板101およびシリコン薄膜
103上に、それぞれSiO2 膜104,105を形成
して積層基板100を形成する。
03となるシリコン基板101と、シリコン基板101
上に、中間層としてのSiO2 膜102を介して、梁部
701および探針702となるシリコン薄膜103を積
層し、さらに、シリコン基板101およびシリコン薄膜
103上に、それぞれSiO2 膜104,105を形成
して積層基板100を形成する。
【0066】ここで、シリコン基板101は面方位(1
00)に、シリコン薄膜103は面方位(111)にそ
れぞれ設定されている。また、中間層としてのSiO2
膜102は、シリコン基板101およびシリコン薄膜1
03をエッチングする際のエッチングストッパーとして
用いられる。
00)に、シリコン薄膜103は面方位(111)にそ
れぞれ設定されている。また、中間層としてのSiO2
膜102は、シリコン基板101およびシリコン薄膜1
03をエッチングする際のエッチングストッパーとして
用いられる。
【0067】そして、図3(b)に示すように、梁部7
01を形成するため、SiO2 膜104を所望の形状に
エッチング加工して保護膜104aを形成する。そし
て、保護膜104aをマスクとして、RIE等によっ
て、シリコン薄膜103をエッチングし、SiO2 膜1
02上に梁部701を形成する。
01を形成するため、SiO2 膜104を所望の形状に
エッチング加工して保護膜104aを形成する。そし
て、保護膜104aをマスクとして、RIE等によっ
て、シリコン薄膜103をエッチングし、SiO2 膜1
02上に梁部701を形成する。
【0068】続いて、保護膜104aを除去した後、図
3(c)に示すように、梁部701の所定の位置にエピ
タキシャル成長によってシリコン結晶を成長させて探針
702を形成する。
3(c)に示すように、梁部701の所定の位置にエピ
タキシャル成長によってシリコン結晶を成長させて探針
702を形成する。
【0069】ここで、図4(a)〜図4(c)を用い
て、探針702を形成する方法を説明する。図4は、探
針702をエピタキシャル成長によって形成する工程を
示す断面図である。まず、図4(a)に示すように、梁
部701の所定の位置に例えばAu等の触媒401を堆
積する。
て、探針702を形成する方法を説明する。図4は、探
針702をエピタキシャル成長によって形成する工程を
示す断面図である。まず、図4(a)に示すように、梁
部701の所定の位置に例えばAu等の触媒401を堆
積する。
【0070】そして、図4(b)に示すように、SiC
l4 +H2 やSiH2 Cl4 +H2等を原料ガスとして
用いて、Si単体を梁部701上の<111>軸方向に
エピタキシャル成長させて探針702を形成する。探針
702の成長速度は、温度によって増加し、原料ガスの
濃度に反比例する。Si濃度は温度と共に増加し、成長
温度によって探針702の直径が決定される。したがっ
て、プロセス中の温度を制御することにより、所望の形
状の探針702を得ることができる。
l4 +H2 やSiH2 Cl4 +H2等を原料ガスとして
用いて、Si単体を梁部701上の<111>軸方向に
エピタキシャル成長させて探針702を形成する。探針
702の成長速度は、温度によって増加し、原料ガスの
濃度に反比例する。Si濃度は温度と共に増加し、成長
温度によって探針702の直径が決定される。したがっ
て、プロセス中の温度を制御することにより、所望の形
状の探針702を得ることができる。
【0071】その後、図4(c)に示すように、酸溶液
(例えば王水等)またはハロゲン化溶液(例えばKIを
主に含む溶液等)を用いてAu等の触媒401を探針7
02の先端から取り除く。その後、例えばKOH水溶液
を使用してSiでできている探針702を異方性にエッ
チングすることにより、探針702が先鋭化される。さ
らに、より探針702を先鋭化するためには、少なくと
も探針702の先端に熱酸化膜を形成し、例えばHF処
理によって形成した熱酸化膜を取り除く処理を行うこと
にすれば良い。さらに、この熱酸化処理に代えて、また
は加えて、探針702の先端を先鋭化するためのエッチ
ング処理を行うことにしても良い。
(例えば王水等)またはハロゲン化溶液(例えばKIを
主に含む溶液等)を用いてAu等の触媒401を探針7
02の先端から取り除く。その後、例えばKOH水溶液
を使用してSiでできている探針702を異方性にエッ
チングすることにより、探針702が先鋭化される。さ
らに、より探針702を先鋭化するためには、少なくと
も探針702の先端に熱酸化膜を形成し、例えばHF処
理によって形成した熱酸化膜を取り除く処理を行うこと
にすれば良い。さらに、この熱酸化処理に代えて、また
は加えて、探針702の先端を先鋭化するためのエッチ
ング処理を行うことにしても良い。
【0072】このようにして形成された探針702は、
実施の形態1および2で説明した探針と比べて、非常に
アスペクト比が大きいものとなる。そして、面方位(1
11)のシリコン薄膜103を用いたことにより、探針
702の先端がシリコン結晶中の正四面体の頂点に位置
することになり、先端がブレード状ではなく、1点の尖
ったものとなる。
実施の形態1および2で説明した探針と比べて、非常に
アスペクト比が大きいものとなる。そして、面方位(1
11)のシリコン薄膜103を用いたことにより、探針
702の先端がシリコン結晶中の正四面体の頂点に位置
することになり、先端がブレード状ではなく、1点の尖
ったものとなる。
【0073】再び、図3(c)の説明に戻る。図4
(a)〜図4(c)を用いて説明したように、探針70
2を形成した後、少なくとも梁部701および探針70
2を覆うように、保護膜109を形成する。保護膜とし
ては、実施の形態1で説明したように、TEOS酸化膜
やSiNx等を用いることができる。
(a)〜図4(c)を用いて説明したように、探針70
2を形成した後、少なくとも梁部701および探針70
2を覆うように、保護膜109を形成する。保護膜とし
ては、実施の形態1で説明したように、TEOS酸化膜
やSiNx等を用いることができる。
【0074】なお、エピタキシャル成長により形成した
探針702は、実施の形態1の場合のものと比べてアス
ペクト比が大きいため、探針702の先端を保護膜10
9で保護できないことが生じる場合がある。このような
場合には、図4(c)を用いて説明したように、探針7
02を先鋭化するための熱酸化膜を探針702に形成し
ておき、これを保護膜として用いることもできる。
探針702は、実施の形態1の場合のものと比べてアス
ペクト比が大きいため、探針702の先端を保護膜10
9で保護できないことが生じる場合がある。このような
場合には、図4(c)を用いて説明したように、探針7
02を先鋭化するための熱酸化膜を探針702に形成し
ておき、これを保護膜として用いることもできる。
【0075】そして、図3(d)に示すように、支持部
703を形成するため、SiO2 膜105をエッチング
加工して保護膜105aを形成し、シリコン基板101
の(100)面を露出させる。その後、保護膜109お
よび保護膜105aをマスクとして、KOH水溶液を用
いた異方性のウェットエッチングによりシリコン基板1
01をエッチングし、支持部703を形成する。
703を形成するため、SiO2 膜105をエッチング
加工して保護膜105aを形成し、シリコン基板101
の(100)面を露出させる。その後、保護膜109お
よび保護膜105aをマスクとして、KOH水溶液を用
いた異方性のウェットエッチングによりシリコン基板1
01をエッチングし、支持部703を形成する。
【0076】ここではエッチング溶液としてKOHを用
いることにしたが、TMAH水溶液等、その他の溶液を
用いることにしても良く、また、ウェットエッチング以
外の方法を用いることにしても良い。
いることにしたが、TMAH水溶液等、その他の溶液を
用いることにしても良く、また、ウェットエッチング以
外の方法を用いることにしても良い。
【0077】その後、図3(e)に示すように、例えば
HF水溶液等を用いて、保護膜105a,109および
余分なSiO2 膜102を除去し、カンチレバー700
を完成させる。また、梁部702を先鋭化させるために
熱酸化膜を形成した場合には、形成した熱酸化膜も除去
する。その結果、図7に示すような、一端を固定端とす
ると共に、他端を自由端として片持ち梁式に支持される
梁部701と、梁部701の自由端に設けられた探針7
02と、梁部701を支持する支持部703とを備え、
梁部701が面方位(111)に設定されたシリコン薄
膜103を用いて形成され、探針702が梁部701上
にエピタキシャル成長により形成されたカンチレバー7
00を得ることができる。
HF水溶液等を用いて、保護膜105a,109および
余分なSiO2 膜102を除去し、カンチレバー700
を完成させる。また、梁部702を先鋭化させるために
熱酸化膜を形成した場合には、形成した熱酸化膜も除去
する。その結果、図7に示すような、一端を固定端とす
ると共に、他端を自由端として片持ち梁式に支持される
梁部701と、梁部701の自由端に設けられた探針7
02と、梁部701を支持する支持部703とを備え、
梁部701が面方位(111)に設定されたシリコン薄
膜103を用いて形成され、探針702が梁部701上
にエピタキシャル成長により形成されたカンチレバー7
00を得ることができる。
【0078】このように、実施の形態2に係るカンチレ
バーおよびその製造方法によれば、従来技術で説明した
治具108(図8参照)に代えて保護膜109を用いる
ことにしたため、積層基板100にストレスが発生する
ことがなく、不均一なエッチングが行われることや積層
基板100が破壊されるということを防止することがで
き、歩留まりや量産性の向上を図ることができる。
バーおよびその製造方法によれば、従来技術で説明した
治具108(図8参照)に代えて保護膜109を用いる
ことにしたため、積層基板100にストレスが発生する
ことがなく、不均一なエッチングが行われることや積層
基板100が破壊されるということを防止することがで
き、歩留まりや量産性の向上を図ることができる。
【0079】また、梁部701および探針702を形成
するためのシリコン薄膜103の面方位を(111)に
設定したため、探針702の先端を1点で尖ったものに
形成することができる。その結果、実施の形態1のカン
チレバー700を用いることにより、走査型プローブ顕
微鏡の分解能の向上を図ることができる。さらに、図4
を用いて説明したように、探針702をエピタキシャル
成長により形成するため、アスペクト比の大きな探針を
得ることができる。したがって、この探針702を用い
ることにより、試料中の深い溝等の形状を容易に測定す
ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解能をさらに
向上させることができる。
するためのシリコン薄膜103の面方位を(111)に
設定したため、探針702の先端を1点で尖ったものに
形成することができる。その結果、実施の形態1のカン
チレバー700を用いることにより、走査型プローブ顕
微鏡の分解能の向上を図ることができる。さらに、図4
を用いて説明したように、探針702をエピタキシャル
成長により形成するため、アスペクト比の大きな探針を
得ることができる。したがって、この探針702を用い
ることにより、試料中の深い溝等の形状を容易に測定す
ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解能をさらに
向上させることができる。
【0080】また、探針702を梁部701に成長させ
ることでカンチレバー700を製造することができるた
め、梁部701となるシリコン薄膜103は、積層基板
100を形成する段階で、梁部701の厚みと同様の厚
みに形成しておけば良いことになる。したがって、実施
の形態1および2の場合にように、シリコン薄膜103
を厚み方向にエッチングする必要がなく、エッチング処
理が容易となる。なお、探針702を熱酸化処理して先
鋭化するような場合には、熱酸化膜が形成される分、厚
めにシリコン薄膜103を形成しておく必要がある。た
だし、保護膜104a(SiO2 膜104)に開口部を
設けて、その開口部に探針702を形成することにすれ
ば、熱酸化処理による梁部701への影響を防止するこ
とができる。
ることでカンチレバー700を製造することができるた
め、梁部701となるシリコン薄膜103は、積層基板
100を形成する段階で、梁部701の厚みと同様の厚
みに形成しておけば良いことになる。したがって、実施
の形態1および2の場合にように、シリコン薄膜103
を厚み方向にエッチングする必要がなく、エッチング処
理が容易となる。なお、探針702を熱酸化処理して先
鋭化するような場合には、熱酸化膜が形成される分、厚
めにシリコン薄膜103を形成しておく必要がある。た
だし、保護膜104a(SiO2 膜104)に開口部を
設けて、その開口部に探針702を形成することにすれ
ば、熱酸化処理による梁部701への影響を防止するこ
とができる。
【0081】また、エッチングにより探針702を形成
する場合には、梁部701の一部分が削れてしまうよう
なことが発生する場合がある。この場合は、共振周波数
等の値が設計値と異なってしまうことになるが、実施の
形態3においては、探針702をエピタキシャル成長に
より形成するため、設計値通りの特性を得ることができ
る。また、エッチングにより探針702を形成する場合
には、先端形状にバラツキが生じる虞があるが、エピタ
キシャル成長で探針702を形成することにより、先端
形状の均一化を図ることができる。
する場合には、梁部701の一部分が削れてしまうよう
なことが発生する場合がある。この場合は、共振周波数
等の値が設計値と異なってしまうことになるが、実施の
形態3においては、探針702をエピタキシャル成長に
より形成するため、設計値通りの特性を得ることができ
る。また、エッチングにより探針702を形成する場合
には、先端形状にバラツキが生じる虞があるが、エピタ
キシャル成長で探針702を形成することにより、先端
形状の均一化を図ることができる。
【0082】なお、実施の形態3で説明したカンチレバ
ーの製造方法においては、梁部701および探針702
を形成した後、支持部703を形成することにしたが、
この工程を逆にしても同様のカンチレバー700を製造
することができる。
ーの製造方法においては、梁部701および探針702
を形成した後、支持部703を形成することにしたが、
この工程を逆にしても同様のカンチレバー700を製造
することができる。
【0083】〔実施の形態4〕図5(a)〜図5(d)
は、実施の形態4に係るカンチレバーの製造工程を示す
断面図である。この図5(a)〜図5(d)を用いて、
図7に示す構成のカンチレバー700を製造する方法を
説明する。
は、実施の形態4に係るカンチレバーの製造工程を示す
断面図である。この図5(a)〜図5(d)を用いて、
図7に示す構成のカンチレバー700を製造する方法を
説明する。
【0084】まず、図5(a)に示すように、支持部7
03となるシリコン基板101と、シリコン基板101
上に、中間層としてのSiO2 膜102を介して、梁部
701および探針702となるシリコン薄膜103を積
層し、さらに、シリコン基板101およびシリコン薄膜
103上に、それぞれSiO2 膜104,105を形成
して積層基板100を形成する。
03となるシリコン基板101と、シリコン基板101
上に、中間層としてのSiO2 膜102を介して、梁部
701および探針702となるシリコン薄膜103を積
層し、さらに、シリコン基板101およびシリコン薄膜
103上に、それぞれSiO2 膜104,105を形成
して積層基板100を形成する。
【0085】ここで、シリコン基板101は面方位(1
00)に、シリコン薄膜103は面方位(111)にそ
れぞれ設定されている。また、中間層としてのSiO2
膜102は、シリコン基板101およびシリコン薄膜1
03をエッチングする際のエッチングストッパーとして
用いられる。
00)に、シリコン薄膜103は面方位(111)にそ
れぞれ設定されている。また、中間層としてのSiO2
膜102は、シリコン基板101およびシリコン薄膜1
03をエッチングする際のエッチングストッパーとして
用いられる。
【0086】そして、図5(b)に示すように、梁部7
01を形成するため、SiO2 膜104を所望の形状に
エッチング加工して保護膜104aを形成すると共に、
支持部703を形成するため、SiO2 膜105を所望
の形状にエッチング加工して保護膜105aを形成す
る。
01を形成するため、SiO2 膜104を所望の形状に
エッチング加工して保護膜104aを形成すると共に、
支持部703を形成するため、SiO2 膜105を所望
の形状にエッチング加工して保護膜105aを形成す
る。
【0087】その後、図5(c)に示すように、保護膜
104a,105aをマスクとして、シリコン薄膜10
3およびシリコン基板101を同時にエッチングし、S
iO 2 膜102を挟んで、上下に梁部701と支持部7
03とを形成する。ただし、ここでは、梁部701と支
持部703とを同時に形成することにしたが、上述した
実施の形態3のように、梁部701と支持部703とを
別々の工程で形成するようにしても良い。
104a,105aをマスクとして、シリコン薄膜10
3およびシリコン基板101を同時にエッチングし、S
iO 2 膜102を挟んで、上下に梁部701と支持部7
03とを形成する。ただし、ここでは、梁部701と支
持部703とを同時に形成することにしたが、上述した
実施の形態3のように、梁部701と支持部703とを
別々の工程で形成するようにしても良い。
【0088】続いて、保護膜104aを除去した後、図
5(d)に示すように、梁部701の所定の位置にエピ
タキシャル成長によってシリコン結晶を成長させて探針
702を形成する。
5(d)に示すように、梁部701の所定の位置にエピ
タキシャル成長によってシリコン結晶を成長させて探針
702を形成する。
【0089】なお、探針702をエピタキシャル成長に
よって形成する方法については、実施の形態3で図4
(a)〜図4(c)を用いて説明した通りであるため、
ここではその説明を省略するが、探針702を形成した
後に、熱酸化処理やエッチングにより探針702を先鋭
化する処理を行うことができることはいうまでもない。
よって形成する方法については、実施の形態3で図4
(a)〜図4(c)を用いて説明した通りであるため、
ここではその説明を省略するが、探針702を形成した
後に、熱酸化処理やエッチングにより探針702を先鋭
化する処理を行うことができることはいうまでもない。
【0090】そして、保護膜105aや余分なSiO2
膜102を取り除くことによって、カンチレバー700
の製造を完了する。その結果、図7に示すような、一端
を固定端とすると共に、他端を自由端として片持ち梁式
に支持される梁部701と、梁部701の自由端に設け
られた探針702と、梁部701を支持する支持部70
3とを備え、梁部701が面方位(111)に設定され
たシリコン薄膜103を用いて形成され、探針702が
梁部701上にエピタキシャル成長により形成されたカ
ンチレバー700を得ることができる。
膜102を取り除くことによって、カンチレバー700
の製造を完了する。その結果、図7に示すような、一端
を固定端とすると共に、他端を自由端として片持ち梁式
に支持される梁部701と、梁部701の自由端に設け
られた探針702と、梁部701を支持する支持部70
3とを備え、梁部701が面方位(111)に設定され
たシリコン薄膜103を用いて形成され、探針702が
梁部701上にエピタキシャル成長により形成されたカ
ンチレバー700を得ることができる。
【0091】このように、実施の形態4に係るカンチレ
バーおよびその製造方法によれば、従来技術で説明した
治具(図8参照)に代えて保護膜109を用いることに
したため、積層基板100にストレスが発生することが
なく、不均一なエッチングが行われることや積層基板1
00が破壊されるということを防止することができ、歩
留まりや量産性の向上を図ることができる。
バーおよびその製造方法によれば、従来技術で説明した
治具(図8参照)に代えて保護膜109を用いることに
したため、積層基板100にストレスが発生することが
なく、不均一なエッチングが行われることや積層基板1
00が破壊されるということを防止することができ、歩
留まりや量産性の向上を図ることができる。
【0092】また、梁部701および探針702を形成
するためのシリコン薄膜103の面方位を(111)に
設定したため、探針702の先端を1点で尖ったものに
形成することができる。その結果、実施の形態1のカン
チレバー700を用いることにより、走査型プローブ顕
微鏡の分解能の向上を図ることができる。さらに、探針
702をエピタキシャル成長により形成するため、アス
ペクト比の大きな探針を得ることができる。したがっ
て、この探針702を用いることにより、試料中の深い
溝等の形状を容易に測定することができ、走査型プロー
ブ顕微鏡の分解能をさらに向上させることができる。
するためのシリコン薄膜103の面方位を(111)に
設定したため、探針702の先端を1点で尖ったものに
形成することができる。その結果、実施の形態1のカン
チレバー700を用いることにより、走査型プローブ顕
微鏡の分解能の向上を図ることができる。さらに、探針
702をエピタキシャル成長により形成するため、アス
ペクト比の大きな探針を得ることができる。したがっ
て、この探針702を用いることにより、試料中の深い
溝等の形状を容易に測定することができ、走査型プロー
ブ顕微鏡の分解能をさらに向上させることができる。
【0093】また、探針702を製造工程の最後に形成
するため、実施の形態1〜3では必要な梁部701や探
針702を保護する保護膜が不要になり、製造工程の簡
素化を図ることができる。特に、アスペクト比の高い
(高さが高い)探針702を保護膜で覆うことは困難で
あることから、保護膜が不要になることは非常に優れた
効果となる。加えて、探針702を先に形成するような
場合には、探針702が非常に微小であることから、そ
の取り扱いに注意を要するが、探針702を最後に形成
するため、取り扱い性が向上する。具体的には、探針7
02上に保護膜を形成する場合等に、細く長い探針70
2が破壊されてしまうことを防止できる。よって、探針
702の形成を製造工程の後にしたことにより、歩留ま
りの向上を図ることができる。
するため、実施の形態1〜3では必要な梁部701や探
針702を保護する保護膜が不要になり、製造工程の簡
素化を図ることができる。特に、アスペクト比の高い
(高さが高い)探針702を保護膜で覆うことは困難で
あることから、保護膜が不要になることは非常に優れた
効果となる。加えて、探針702を先に形成するような
場合には、探針702が非常に微小であることから、そ
の取り扱いに注意を要するが、探針702を最後に形成
するため、取り扱い性が向上する。具体的には、探針7
02上に保護膜を形成する場合等に、細く長い探針70
2が破壊されてしまうことを防止できる。よって、探針
702の形成を製造工程の後にしたことにより、歩留ま
りの向上を図ることができる。
【0094】また、探針702を製造工程の最後に形成
するため、図5(b)および図5(c)に示すように、
保護膜104a,105a(SiO2 膜104,10
5)をマスクとして、梁部701と支持部703とを同
時にエッチング処理でき、製造工程をより簡素化するこ
とができる。
するため、図5(b)および図5(c)に示すように、
保護膜104a,105a(SiO2 膜104,10
5)をマスクとして、梁部701と支持部703とを同
時にエッチング処理でき、製造工程をより簡素化するこ
とができる。
【0095】さらに、エッチングにより探針702を形
成する場合には、梁部701の一部分が削れてしまうよ
うなことが発生する場合がある。この場合は、共振周波
数等の値が設計値と異なってしまうことになるが、実施
の形態4においては、探針702をエピタキシャル成長
により形成するため、設計値通りの特性を得ることがで
きる。また、エッチングにより探針702を形成する場
合には、先端形状にバラツキが生じる虞があるが、エピ
タキシャル成長で探針702を形成することにより、先
端形状の均一化を図ることができる。
成する場合には、梁部701の一部分が削れてしまうよ
うなことが発生する場合がある。この場合は、共振周波
数等の値が設計値と異なってしまうことになるが、実施
の形態4においては、探針702をエピタキシャル成長
により形成するため、設計値通りの特性を得ることがで
きる。また、エッチングにより探針702を形成する場
合には、先端形状にバラツキが生じる虞があるが、エピ
タキシャル成長で探針702を形成することにより、先
端形状の均一化を図ることができる。
【0096】なお、実施の形態1〜4で説明した製造工
程で製造されたカンチレバー700は、例えば、以下に
説明するような走査型プローブ顕微鏡(原子力間顕微
鏡)において使用される。図6は、本実施の形態1〜4
に係るカンチレバーが適用される走査型プローブ顕微鏡
のブロック構成図である。
程で製造されたカンチレバー700は、例えば、以下に
説明するような走査型プローブ顕微鏡(原子力間顕微
鏡)において使用される。図6は、本実施の形態1〜4
に係るカンチレバーが適用される走査型プローブ顕微鏡
のブロック構成図である。
【0097】図6において、三次元試料ステージ601
上には、試料602が載置され、試料602の上方に
は、カンチレバー700の探針702が試料602に対
向して配置される。レーザ光源603から照射されたレ
ーザ光604は、カンチレバー700の自由端近傍に照
射され、その反射光は位置検出器605に入射される。
上には、試料602が載置され、試料602の上方に
は、カンチレバー700の探針702が試料602に対
向して配置される。レーザ光源603から照射されたレ
ーザ光604は、カンチレバー700の自由端近傍に照
射され、その反射光は位置検出器605に入射される。
【0098】位置検出器605は、例えば4分割された
光検出電極から構成されており、カンチレバー700の
撓み量が0の時にはレーザ反射光のスポットが4分割さ
れた光検出電極の中央にくるように位置合わせされてい
る。このため、カンチレバー700に撓みが発生する
と、レーザ反射光のスポットが4分割された光検出電極
上を移動し、4分割された光検出電極から出力される電
圧に差が発生する。
光検出電極から構成されており、カンチレバー700の
撓み量が0の時にはレーザ反射光のスポットが4分割さ
れた光検出電極の中央にくるように位置合わせされてい
る。このため、カンチレバー700に撓みが発生する
と、レーザ反射光のスポットが4分割された光検出電極
上を移動し、4分割された光検出電極から出力される電
圧に差が発生する。
【0099】上記電圧の差は、差動増幅器606によっ
て増幅され、撓み量信号S1 として比較器607の非反
転入力端子(+)に入力される。比較器607の反転入
力端子(−)には、例えば撓み量が0の時に差動増幅器
606の出力が0になるように、カンチレバー700の
撓み量に関する基準値が基準値発生部608から入力さ
れている。
て増幅され、撓み量信号S1 として比較器607の非反
転入力端子(+)に入力される。比較器607の反転入
力端子(−)には、例えば撓み量が0の時に差動増幅器
606の出力が0になるように、カンチレバー700の
撓み量に関する基準値が基準値発生部608から入力さ
れている。
【0100】比較器607から出力された誤差信号S2
は、制御部609に入力される。制御部609は、誤差
信号S2 が0に近づくようにアクチュエータ駆動増幅器
610を制御する。また、制御部609の出力信号が輝
度信号としてCRTへ供給される。走査信号発生部61
1は、試料602をXY方向へ微動させるための微動信
号をアクチュエータ駆動増幅器610へ供給し、CRT
へはラスタ走査信号を供給する。
は、制御部609に入力される。制御部609は、誤差
信号S2 が0に近づくようにアクチュエータ駆動増幅器
610を制御する。また、制御部609の出力信号が輝
度信号としてCRTへ供給される。走査信号発生部61
1は、試料602をXY方向へ微動させるための微動信
号をアクチュエータ駆動増幅器610へ供給し、CRT
へはラスタ走査信号を供給する。
【0101】実施の形態1〜4のカンチレバー700で
は、探針702の先端が1点でかつ先鋭化されているた
め、図6に示す走査型プローブ顕微鏡に実施の形態1〜
4のカンチレバー700を用いることにより、高分解能
な試料表面の形状測定を行うことができる。
は、探針702の先端が1点でかつ先鋭化されているた
め、図6に示す走査型プローブ顕微鏡に実施の形態1〜
4のカンチレバー700を用いることにより、高分解能
な試料表面の形状測定を行うことができる。
【0102】また、実施の形態1〜4で説明したカンチ
レバーの製造法をプログラム化してハードディスク,フ
ロッピーディスク,CD−ROM,DVD等の記録媒体
に記録し、これをカンチレバーの製造装置の制御部(コ
ンピュータ)に読み取らせて実行することにより、上述
した各工程の処理を行うことができる。
レバーの製造法をプログラム化してハードディスク,フ
ロッピーディスク,CD−ROM,DVD等の記録媒体
に記録し、これをカンチレバーの製造装置の制御部(コ
ンピュータ)に読み取らせて実行することにより、上述
した各工程の処理を行うことができる。
【0103】さらに、実施の形態1〜4では、半導体材
料としてシリコンを例としたが、シリコン以外の半導体
材料を用いてカンチレバー700を製造することもでき
る。
料としてシリコンを例としたが、シリコン以外の半導体
材料を用いてカンチレバー700を製造することもでき
る。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカンチレ
バーの製造方法(請求項1)によれば、面方位(11
1)に設定された半導体基板を用いて、梁部および探針
を形成するため、先端が1点で鋭く尖った探針を得るこ
とができ、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を図る
ことができる。
バーの製造方法(請求項1)によれば、面方位(11
1)に設定された半導体基板を用いて、梁部および探針
を形成するため、先端が1点で鋭く尖った探針を得るこ
とができ、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を図る
ことができる。
【0105】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項2)によれば、第1の半導体層上にエッチング
ストッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積
層し、少なくとも第2の半導体層の面方位が(111)
に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、基板
形成工程で形成した第2の半導体層をエッチングして、
前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成工程と、
基板形成工程で形成した第1の半導体層をエッチングし
て、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する
支持部形成工程と、を含むため、先端が1点で鋭く尖っ
た探針を得ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解
能の向上を図ることができると共に、エッチングストッ
パーとしての中間層を含む積層基板を用いたため、第1
および第2の半導体層に容易にエッチング加工を施すこ
とができる。
(請求項2)によれば、第1の半導体層上にエッチング
ストッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積
層し、少なくとも第2の半導体層の面方位が(111)
に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、基板
形成工程で形成した第2の半導体層をエッチングして、
前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成工程と、
基板形成工程で形成した第1の半導体層をエッチングし
て、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する
支持部形成工程と、を含むため、先端が1点で鋭く尖っ
た探針を得ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解
能の向上を図ることができると共に、エッチングストッ
パーとしての中間層を含む積層基板を用いたため、第1
および第2の半導体層に容易にエッチング加工を施すこ
とができる。
【0106】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項3)によれば、第1の半導体層上にエッチング
ストッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積
層し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、前記梁部・探針形成工程で形成した梁部および
探針上に、保護膜を形成する保護膜形成工程と、保護膜
形成工程で形成した保護膜で前記梁部および探針を保護
しつつ、前記第1の半導体層をエッチングして、前記梁
部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する支持部形成
工程と、保護膜形成工程で形成した保護膜を除去する除
去工程と、を含むため、従来のように治具(図8参照)
を用いる必要がなくなり、その結果、積層基板にストレ
スが発生することがなく、不均一なエッチングが行われ
ることや積層基板が破壊されるということを防止するこ
とができ、歩留まりおよび量産性の向上を図ることがで
きる。また、先端が1点で鋭く尖った探針を得ることが
でき、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を図ること
ができる
(請求項3)によれば、第1の半導体層上にエッチング
ストッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積
層し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、前記梁部・探針形成工程で形成した梁部および
探針上に、保護膜を形成する保護膜形成工程と、保護膜
形成工程で形成した保護膜で前記梁部および探針を保護
しつつ、前記第1の半導体層をエッチングして、前記梁
部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する支持部形成
工程と、保護膜形成工程で形成した保護膜を除去する除
去工程と、を含むため、従来のように治具(図8参照)
を用いる必要がなくなり、その結果、積層基板にストレ
スが発生することがなく、不均一なエッチングが行われ
ることや積層基板が破壊されるということを防止するこ
とができ、歩留まりおよび量産性の向上を図ることがで
きる。また、先端が1点で鋭く尖った探針を得ることが
でき、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を図ること
ができる
【0107】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項4)によれば、第1の半導体層上にエッチング
ストッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積
層し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチングし
て、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成工程
と、梁部・探針形成工程で形成した梁部および探針の表
面に熱酸化膜を形成する熱酸化膜形成工程と、前記熱酸
化膜形成工程で形成した熱酸化膜で前記梁部および探針
を保護しつつ、前記第1の半導体層をエッチングして、
前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する支持
部形成工程と、前記熱酸化膜形成工程で形成した熱酸化
膜を除去する除去工程と、を含むため、従来のように治
具(図8参照)を用いる必要がなくなり、その結果、積
層基板にストレスが発生することがなく、不均一なエッ
チングが行われることや積層基板が破壊されるというこ
とを防止することができ、歩留まりおよび量産性の向上
を図ることができる。また、探針に熱酸化膜を形成して
除去することにより、先端が1点で鋭く尖った探針を得
ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を
図ることができる。
(請求項4)によれば、第1の半導体層上にエッチング
ストッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積
層し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチングし
て、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成工程
と、梁部・探針形成工程で形成した梁部および探針の表
面に熱酸化膜を形成する熱酸化膜形成工程と、前記熱酸
化膜形成工程で形成した熱酸化膜で前記梁部および探針
を保護しつつ、前記第1の半導体層をエッチングして、
前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する支持
部形成工程と、前記熱酸化膜形成工程で形成した熱酸化
膜を除去する除去工程と、を含むため、従来のように治
具(図8参照)を用いる必要がなくなり、その結果、積
層基板にストレスが発生することがなく、不均一なエッ
チングが行われることや積層基板が破壊されるというこ
とを防止することができ、歩留まりおよび量産性の向上
を図ることができる。また、探針に熱酸化膜を形成して
除去することにより、先端が1点で鋭く尖った探針を得
ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を
図ることができる。
【0108】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項5)によれば、請求項4に記載のカンチレバー
の製造方法において、さらに、熱酸化膜形成工程で形成
した熱酸化膜上に、前記支持部形成工程の際に前記梁部
および探針を保護する保護膜を形成する保護膜形成工程
を含むため、第1の半導体層をエッチングする際の影響
が梁部や探針に及ぶことをより強力に防止することがで
きる。
(請求項5)によれば、請求項4に記載のカンチレバー
の製造方法において、さらに、熱酸化膜形成工程で形成
した熱酸化膜上に、前記支持部形成工程の際に前記梁部
および探針を保護する保護膜を形成する保護膜形成工程
を含むため、第1の半導体層をエッチングする際の影響
が梁部や探針に及ぶことをより強力に防止することがで
きる。
【0109】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項6)によれば、面方位(111)に設定された
半導体基板を用いて、前記梁部を形成する梁部形成工程
と、梁部形成工程で形成した梁部の前記自由端に、前記
探針を形成する探針形成工程と、を含むため、先端が1
点で鋭く尖った探針を得ることができ、走査型プローブ
顕微鏡の分解能の向上を図ることができる。
(請求項6)によれば、面方位(111)に設定された
半導体基板を用いて、前記梁部を形成する梁部形成工程
と、梁部形成工程で形成した梁部の前記自由端に、前記
探針を形成する探針形成工程と、を含むため、先端が1
点で鋭く尖った探針を得ることができ、走査型プローブ
顕微鏡の分解能の向上を図ることができる。
【0110】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項7)によれば、第1の半導体層上にエッチング
ストッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積
層し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチングし
て、前記梁部を形成する梁部形成工程と、梁部形成工程
で形成した梁部の前記自由端に、エピタキシャル成長に
より前記探針を形成する探針形成工程と、基板形成工程
で形成した第1の半導体層をエッチングして、前記梁部
を片持ち梁式に支持する支持部を形成する支持部形成工
程と、を含むため、アスペクト比が大きく、先端が1点
で鋭く尖った探針を得ることができ、走査型プローブ顕
微鏡の分解能の向上を図ることができる。
(請求項7)によれば、第1の半導体層上にエッチング
ストッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を積
層し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(11
1)に設定された積層基板を形成する基板形成工程と、
基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチングし
て、前記梁部を形成する梁部形成工程と、梁部形成工程
で形成した梁部の前記自由端に、エピタキシャル成長に
より前記探針を形成する探針形成工程と、基板形成工程
で形成した第1の半導体層をエッチングして、前記梁部
を片持ち梁式に支持する支持部を形成する支持部形成工
程と、を含むため、アスペクト比が大きく、先端が1点
で鋭く尖った探針を得ることができ、走査型プローブ顕
微鏡の分解能の向上を図ることができる。
【0111】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項8)によれば、請求項7に記載のカンチレバー
の製造方法において、さらに、支持部形成工程の後に、
前記探針形成工程で形成した探針の少なくとも先端部に
熱酸化膜を形成し、形成した熱酸化膜を除去して探針を
先鋭化する先鋭化工程を含むため、より先端が鋭く尖っ
た探針を得ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解
能の向上を図ることができる。
(請求項8)によれば、請求項7に記載のカンチレバー
の製造方法において、さらに、支持部形成工程の後に、
前記探針形成工程で形成した探針の少なくとも先端部に
熱酸化膜を形成し、形成した熱酸化膜を除去して探針を
先鋭化する先鋭化工程を含むため、より先端が鋭く尖っ
た探針を得ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解
能の向上を図ることができる。
【0112】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項9)によれば、請求項7に記載のカンチレバー
の製造方法において、さらに、支持部形成工程の後に、
探針形成工程で形成した探針の少なくとも先端部をエッ
チングして、探針を先鋭化する先鋭化工程を含むため、
より先端が鋭く尖った探針を得ることができ、走査型プ
ローブ顕微鏡の分解能の向上を図ることができる。
(請求項9)によれば、請求項7に記載のカンチレバー
の製造方法において、さらに、支持部形成工程の後に、
探針形成工程で形成した探針の少なくとも先端部をエッ
チングして、探針を先鋭化する先鋭化工程を含むため、
より先端が鋭く尖った探針を得ることができ、走査型プ
ローブ顕微鏡の分解能の向上を図ることができる。
【0113】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項10)によれば、請求項7に記載のカンチレバ
ーの製造方法において、さらに、探針形成工程で探針を
形成した後、少なくとも探針の先端部に熱酸化膜を形成
する熱酸化膜形成工程と、支持部形成工程の後に、熱酸
化膜形成工程で形成した熱酸化膜を除去する除去工程を
含むため、第1の半導体層をエッチングする際に、探針
の先端部を保護することができると共に、より先端が鋭
く尖った探針を得ることができ、走査型プローブ顕微鏡
の分解能の向上を図ることができる。
(請求項10)によれば、請求項7に記載のカンチレバ
ーの製造方法において、さらに、探針形成工程で探針を
形成した後、少なくとも探針の先端部に熱酸化膜を形成
する熱酸化膜形成工程と、支持部形成工程の後に、熱酸
化膜形成工程で形成した熱酸化膜を除去する除去工程を
含むため、第1の半導体層をエッチングする際に、探針
の先端部を保護することができると共に、より先端が鋭
く尖った探針を得ることができ、走査型プローブ顕微鏡
の分解能の向上を図ることができる。
【0114】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項11)によれば、請求項7〜10のいずれか一
つに記載のカンチレバーの製造方法において、さらに、
前記梁部形成工程および探針形成工程で形成した梁部お
よび探針上に、前記支持部形成工程の際に前記梁部およ
び探針を保護する保護膜を形成する保護膜形成工程を含
むため、従来のように治具(図8参照)を用いる必要が
なくなり、その結果、積層基板にストレスが発生するこ
とがなく、不均一なエッチングが行われることや積層基
板が破壊されるということを防止することができ、歩留
まりおよび量産性の向上を図ることができる。
(請求項11)によれば、請求項7〜10のいずれか一
つに記載のカンチレバーの製造方法において、さらに、
前記梁部形成工程および探針形成工程で形成した梁部お
よび探針上に、前記支持部形成工程の際に前記梁部およ
び探針を保護する保護膜を形成する保護膜形成工程を含
むため、従来のように治具(図8参照)を用いる必要が
なくなり、その結果、積層基板にストレスが発生するこ
とがなく、不均一なエッチングが行われることや積層基
板が破壊されるということを防止することができ、歩留
まりおよび量産性の向上を図ることができる。
【0115】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項12)によれば、第1の半導体層上にエッチン
グストッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を
積層し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(1
11)に設定された積層基板を形成する基板形成工程
と、前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッ
チングして、前記梁部を形成する梁部形成工程と、前記
基板形成工程で形成した第1の半導体層をエッチングし
て、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する
支持部形成工程と、前記梁部形成工程で形成した梁部の
前記自由端にエピタキシャル成長により前記探針を形成
する探針形成工程と、を含むため、アスペクト比が大き
く、先端が1点で鋭く尖った探針を得ることができ、走
査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を図ることができ
る。また、探針が最後の工程で形成されるため、途中の
工程で探針の破損等を考慮する必要がなくなり、製造の
容易性や歩留まりの向上を図ることができる。すなわ
ち、探針が最後の工程で形成されることから、探針を保
護する保護膜を形成する必要をなくすことができる。
(請求項12)によれば、第1の半導体層上にエッチン
グストッパーとしての中間層を介して第2の半導体層を
積層し、少なくとも前記第2の半導体層の面方位が(1
11)に設定された積層基板を形成する基板形成工程
と、前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッ
チングして、前記梁部を形成する梁部形成工程と、前記
基板形成工程で形成した第1の半導体層をエッチングし
て、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する
支持部形成工程と、前記梁部形成工程で形成した梁部の
前記自由端にエピタキシャル成長により前記探針を形成
する探針形成工程と、を含むため、アスペクト比が大き
く、先端が1点で鋭く尖った探針を得ることができ、走
査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を図ることができ
る。また、探針が最後の工程で形成されるため、途中の
工程で探針の破損等を考慮する必要がなくなり、製造の
容易性や歩留まりの向上を図ることができる。すなわ
ち、探針が最後の工程で形成されることから、探針を保
護する保護膜を形成する必要をなくすことができる。
【0116】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項13)によれば、請求項12に記載のカンチレ
バー製造方法において、梁部形成工程および支持部形成
工程は、同一工程として同時に実行されるため、製造工
程数を減少でき、製造コストの低減化や量産性の向上を
図ることができる。
(請求項13)によれば、請求項12に記載のカンチレ
バー製造方法において、梁部形成工程および支持部形成
工程は、同一工程として同時に実行されるため、製造工
程数を減少でき、製造コストの低減化や量産性の向上を
図ることができる。
【0117】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項14)によれば、請求項12に記載のカンチレ
バーの製造方法において、さらに、探針形成工程で形成
した探針の少なくとも先端部に熱酸化膜を形成し、形成
した熱酸化膜を除去して探針を先鋭化する先鋭化工程を
含むため、より先端が鋭く尖った探針を得ることがで
き、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を図ることが
できる。
(請求項14)によれば、請求項12に記載のカンチレ
バーの製造方法において、さらに、探針形成工程で形成
した探針の少なくとも先端部に熱酸化膜を形成し、形成
した熱酸化膜を除去して探針を先鋭化する先鋭化工程を
含むため、より先端が鋭く尖った探針を得ることがで
き、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を図ることが
できる。
【0118】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項15)によれば、請求項12に記載のカンチレ
バーの製造方法において、さらに、探針形成工程で形成
した探針の少なくとも先端部をエッチングして、探針を
先鋭化する先鋭化工程を含むため、より先端が鋭く尖っ
た探針を得ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解
能の向上を図ることができる。
(請求項15)によれば、請求項12に記載のカンチレ
バーの製造方法において、さらに、探針形成工程で形成
した探針の少なくとも先端部をエッチングして、探針を
先鋭化する先鋭化工程を含むため、より先端が鋭く尖っ
た探針を得ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解
能の向上を図ることができる。
【0119】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項16)によれば、請求項2〜5および7〜15
のいずれか一つに記載のカンチレバーの製造方法におい
て、第1の半導体層は、面方位(100)に設定されて
おり、支持部形成工程は、KOH溶液を用いて第1の半
導体層をエッチングするため、他のエッチング方法を用
いる場合と比べて、より製造コストの低減化を図ること
ができる。
(請求項16)によれば、請求項2〜5および7〜15
のいずれか一つに記載のカンチレバーの製造方法におい
て、第1の半導体層は、面方位(100)に設定されて
おり、支持部形成工程は、KOH溶液を用いて第1の半
導体層をエッチングするため、他のエッチング方法を用
いる場合と比べて、より製造コストの低減化を図ること
ができる。
【0120】また、本発明のカンチレバーの製造方法
(請求項17)によれば、請求項3,5または11に記
載のカンチレバーの製造方法において、保護膜は、TE
OS酸化膜またはSiNx膜であるため、ステップカバ
レージや密着性に優れ、かつ、半導体層との選択性にも
優れた保護層を形成することができる。特に、TEOS
酸化膜は、低温による堆積が可能であるため、積層基板
に熱応力が発生せず、さらに、堆積速度も速いため、効
率の良い処理を行うことができる。
(請求項17)によれば、請求項3,5または11に記
載のカンチレバーの製造方法において、保護膜は、TE
OS酸化膜またはSiNx膜であるため、ステップカバ
レージや密着性に優れ、かつ、半導体層との選択性にも
優れた保護層を形成することができる。特に、TEOS
酸化膜は、低温による堆積が可能であるため、積層基板
に熱応力が発生せず、さらに、堆積速度も速いため、効
率の良い処理を行うことができる。
【0121】また、本発明のカンチレバー(請求項1
8)によれば、梁部および探針は、面方位(111)に
設定された半導体基板を用いて形成されているため、先
端が1点で鋭く尖った探針を得ることができ、走査型プ
ローブ顕微鏡の分解能の向上を図ることができる。
8)によれば、梁部および探針は、面方位(111)に
設定された半導体基板を用いて形成されているため、先
端が1点で鋭く尖った探針を得ることができ、走査型プ
ローブ顕微鏡の分解能の向上を図ることができる。
【0122】また、本発明のカンチレバー(請求項1
9)によれば、梁部は、面方位(111)に設定された
半導体基板を用いて形成され、探針は、前記梁部の自由
端にエピタキシャル成長により形成されているため、ア
スペクト比が大きく、先端が1点で鋭く尖った探針を得
ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を
図ることができる。
9)によれば、梁部は、面方位(111)に設定された
半導体基板を用いて形成され、探針は、前記梁部の自由
端にエピタキシャル成長により形成されているため、ア
スペクト比が大きく、先端が1点で鋭く尖った探針を得
ることができ、走査型プローブ顕微鏡の分解能の向上を
図ることができる。
【0123】さらに、本発明のコンピュータ読み取り可
能な記録媒体(請求項20)によれば、請求項1から1
7のいずれか一つに記載のカンチレバーの製造方法をコ
ンピュータに実行させるためのプログラムを記録したた
め、このプログラムをコンピュータ(カンチレバー製造
装置の制御部等)に読み取らせて実行させることによ
り、従来のように治具(図8参照)を用いる必要がなく
なり、その結果、積層基板にストレスが発生することが
なく、不均一なエッチングが行われることや積層基板が
破壊されるということを防止することができ、歩留まり
および量産性の向上を図ることができる。また、先端が
1点で鋭く尖った探針を得ることができ、走査型プロー
ブ顕微鏡の分解能の向上を図ることができる。
能な記録媒体(請求項20)によれば、請求項1から1
7のいずれか一つに記載のカンチレバーの製造方法をコ
ンピュータに実行させるためのプログラムを記録したた
め、このプログラムをコンピュータ(カンチレバー製造
装置の制御部等)に読み取らせて実行させることによ
り、従来のように治具(図8参照)を用いる必要がなく
なり、その結果、積層基板にストレスが発生することが
なく、不均一なエッチングが行われることや積層基板が
破壊されるということを防止することができ、歩留まり
および量産性の向上を図ることができる。また、先端が
1点で鋭く尖った探針を得ることができ、走査型プロー
ブ顕微鏡の分解能の向上を図ることができる。
【図1】実施の形態1に係るカンチレバーの製造工程を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】実施の形態2に係るカンチレバーの製造工程を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】実施の形態3に係るカンチレバーの製造工程を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】実施の形態3に係るカンチレバーの製造工程に
おいて、探針をエピタキシャル成長によって形成する工
程を示す断面図である。
おいて、探針をエピタキシャル成長によって形成する工
程を示す断面図である。
【図5】実施の形態4に係るカンチレバーの製造工程を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図6】本実施の形態1〜4に係るカンチレバーが適用
された走査型プローブ顕微鏡のブロック構成図である。
された走査型プローブ顕微鏡のブロック構成図である。
【図7】(a)は、カンチレバーの構成の一例を示す構
成図を、(b)は、(a)に示した領域Aの拡大図であ
る。
成図を、(b)は、(a)に示した領域Aの拡大図であ
る。
【図8】従来におけるカンチレバーの製造工程を示す断
面図である。
面図である。
100 積層基板 101 シリコン基板 102,104、105 SiO2 膜 103 シリコン薄膜 103a 探針領域 103b 梁部領域 104a,105a,109,111a 保護膜 108 治具 110,111 熱酸化膜 401 触媒 700 カンチレバー 701 梁部 702 探針 703 支持部
Claims (20)
- 【請求項1】 一端を固定端とすると共に、他端を自由
端として片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自
由端に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プ
ローブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレ
バーの製造方法において、 面方位(111)に設定された半導体基板を用いて、前
記梁部および探針を形成することを特徴とするカンチレ
バーの製造方法。 - 【請求項2】 一端を固定端とすると共に、他端を自由
端として片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自
由端に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プ
ローブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレ
バーの製造方法において、 第1の半導体層上にエッチングストッパーとしての中間
層を介して第2の半導体層を積層し、少なくとも前記第
2の半導体層の面方位が(111)に設定された積層基
板を形成する基板形成工程と、 前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、 前記基板形成工程で形成した第1の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成
する支持部形成工程と、 を含むことを特徴とするカンチレバーの製造方法。 - 【請求項3】 一端を固定端とすると共に、他端を自由
端として片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自
由端に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プ
ローブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレ
バーの製造方法において、 第1の半導体層上にエッチングストッパーとしての中間
層を介して第2の半導体層を積層し、少なくとも前記第
2の半導体層の面方位が(111)に設定された積層基
板を形成する基板形成工程と、 前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、 前記梁部・探針形成工程で形成した梁部および探針上
に、保護膜を形成する保護膜形成工程と、 前記保護膜形成工程で形成した保護膜で前記梁部および
探針を保護しつつ、前記第1の半導体層をエッチングし
て、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成する
支持部形成工程と、 前記保護膜形成工程で形成した保護膜を除去する除去工
程と、 を含むことを特徴とするカンチレバーの製造方法。 - 【請求項4】 一端を固定端とすると共に、他端を自由
端として片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自
由端に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プ
ローブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレ
バーの製造方法において、 第1の半導体層上にエッチングストッパーとしての中間
層を介して第2の半導体層を積層し、少なくとも前記第
2の半導体層の面方位が(111)に設定された積層基
板を形成する基板形成工程と、 前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部および探針を形成する梁部・探針形成
工程と、 前記梁部・探針形成工程で形成した梁部および探針の表
面に熱酸化膜を形成する熱酸化膜形成工程と、 前記熱酸化膜形成工程で形成した熱酸化膜で前記梁部お
よび探針を保護しつつ、前記第1の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成
する支持部形成工程と、 前記熱酸化膜形成工程で形成した熱酸化膜を除去する除
去工程と、 を含むことを特徴とするカンチレバーの製造方法。 - 【請求項5】 さらに、前記熱酸化膜形成工程で形成し
た熱酸化膜上に、前記支持部形成工程の際に前記梁部お
よび探針を保護する保護膜を形成する保護膜形成工程を
含むことを特徴とする請求項4に記載のカンチレバーの
製造方法。 - 【請求項6】 一端を固定端とすると共に、他端を自由
端として片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自
由端に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プ
ローブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレ
バーの製造方法において、 面方位(111)に設定された半導体基板を用いて、前
記梁部を形成する梁部形成工程と、 前記梁部形成工程で形成した梁部の前記自由端に、前記
探針を形成する探針形成工程と、 を含むことを特徴とするカンチレバーの製造方法。 - 【請求項7】 一端を固定端とすると共に、他端を自由
端として片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の自
由端に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型プ
ローブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチレ
バーの製造方法において、 第1の半導体層上にエッチングストッパーとしての中間
層を介して第2の半導体層を積層し、少なくとも前記第
2の半導体層の面方位が(111)に設定された積層基
板を形成する基板形成工程と、 前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を形成する梁部形成工程と、 前記梁部形成工程で形成した梁部の前記自由端に、エピ
タキシャル成長により前記探針を形成する探針形成工程
と、 前記基板形成工程で形成した第1の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成
する支持部形成工程と、 を含むことを特徴とするカンチレバーの製造方法。 - 【請求項8】 さらに、前記支持部形成工程の後に、前
記探針形成工程で形成した探針の少なくとも先端部に熱
酸化膜を形成し、形成した熱酸化膜を除去して探針を先
鋭化する先鋭化工程を含むことを特徴とする請求項7に
記載のカンチレバーの製造方法。 - 【請求項9】 さらに、前記支持部形成工程の後に、前
記探針形成工程で形成した探針の少なくとも先端部をエ
ッチングして、前記探針を先鋭化する先鋭化工程を含む
ことを特徴とする請求項7に記載のカンチレバーの製造
方法。 - 【請求項10】 さらに、前記探針形成工程で探針を形
成した後、少なくとも前記探針の先端部に熱酸化膜を形
成する熱酸化膜形成工程と、 前記支持部形成工程の後に、前記熱酸化膜形成工程で形
成した熱酸化膜を除去する除去工程と、 を含むことを特徴とする請求項7に記載のカンチレバー
の製造方法。 - 【請求項11】 さらに、前記梁部形成工程および探針
形成工程で形成した梁部および探針上に、前記支持部形
成工程の際に前記梁部および探針を保護する保護膜を形
成する保護膜形成工程を含むことを特徴とする請求項7
〜10のいずれか一つに記載のカンチレバーの製造方
法。 - 【請求項12】 一端を固定端とすると共に、他端を自
由端として片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の
自由端に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型
プローブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチ
レバーの製造方法において、 第1の半導体層上にエッチングストッパーとしての中間
層を介して第2の半導体層を積層し、少なくとも前記第
2の半導体層の面方位が(111)に設定された積層基
板を形成する基板形成工程と、 前記基板形成工程で形成した第2の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を形成する梁部形成工程と、 前記基板形成工程で形成した第1の半導体層をエッチン
グして、前記梁部を片持ち梁式に支持する支持部を形成
する支持部形成工程と、 前記梁部形成工程で形成した梁部の前記自由端にエピタ
キシャル成長により前記探針を形成する探針形成工程
と、 を含むことを特徴とするカンチレバーの製造方法。 - 【請求項13】 前記梁部形成工程および支持部形成工
程は、同一工程として同時に実行されることを特徴とす
る請求項12に記載のカンチレバー製造方法。 - 【請求項14】 さらに、前記探針形成工程で形成した
探針の少なくとも先端部に熱酸化膜を形成し、形成した
熱酸化膜を除去して探針を先鋭化する先鋭化工程を含む
ことを特徴とする請求項12に記載のカンチレバーの製
造方法。 - 【請求項15】 さらに、前記探針形成工程で形成した
探針の少なくとも先端部をエッチングして、前記探針を
先鋭化する先鋭化工程を含むことを特徴とする請求項1
2に記載のカンチレバーの製造方法。 - 【請求項16】 前記第1の半導体層は、面方位(10
0)に設定されており、前記支持部形成工程は、KOH
溶液を用いて前記第1の半導体層をエッチングすること
を特徴とする請求項2〜5、7〜15のいずれか一つに
記載のカンチレバーの製造方法。 - 【請求項17】 前記保護膜は、TEOS酸化膜または
SiNx膜であることを特徴とする請求項3,5または
11に記載のカンチレバーの製造方法。 - 【請求項18】 一端を固定端とすると共に、他端を自
由端として片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の
自由端に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型
プローブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチ
レバーにおいて、 前記梁部および探針は、面方位(111)に設定された
半導体基板を用いて形成されたことを特徴とするカンチ
レバー。 - 【請求項19】 一端を固定端とすると共に、他端を自
由端として片持ち梁式に支持される梁部と、前記梁部の
自由端に設けられた探針と、を少なくとも備え、走査型
プローブ顕微鏡の走査プローブとして用いられるカンチ
レバーにおいて、 前記梁部は、面方位(111)に設定された半導体基板
を用いて形成され、 前記探針は、前記梁部の自由端にエピタキシャル成長に
より形成されたことを特徴とするカンチレバー。 - 【請求項20】 前記請求項1から17のいずれか一つ
に記載のカンチレバーの製造方法の各工程をコンピュー
タに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴
とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15722197A JPH112638A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | カンチレバーの製造方法およびカンチレバー、並びにその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15722197A JPH112638A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | カンチレバーの製造方法およびカンチレバー、並びにその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH112638A true JPH112638A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15644879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15722197A Pending JPH112638A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | カンチレバーの製造方法およびカンチレバー、並びにその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH112638A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006317330A (ja) * | 2005-05-13 | 2006-11-24 | Aloka Co Ltd | 自動分注装置 |
KR101010671B1 (ko) * | 2008-09-03 | 2011-01-24 | 윌테크놀러지(주) | 프로브와 프로브의 제조 방법 |
JP2015526743A (ja) * | 2012-08-31 | 2015-09-10 | ブルカー ナノ インコーポレイテッドBruker Nano,Inc. | 走査型プローブ顕微鏡検査法用の小型カンチレバー・プローブ、及びその製造方法 |
JP2017210120A (ja) * | 2016-05-26 | 2017-11-30 | マツダ株式会社 | 自動車の配索体ホルダ構造 |
-
1997
- 1997-06-13 JP JP15722197A patent/JPH112638A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006317330A (ja) * | 2005-05-13 | 2006-11-24 | Aloka Co Ltd | 自動分注装置 |
JP4490328B2 (ja) * | 2005-05-13 | 2010-06-23 | アロカ株式会社 | 自動分注装置 |
KR101010671B1 (ko) * | 2008-09-03 | 2011-01-24 | 윌테크놀러지(주) | 프로브와 프로브의 제조 방법 |
JP2015526743A (ja) * | 2012-08-31 | 2015-09-10 | ブルカー ナノ インコーポレイテッドBruker Nano,Inc. | 走査型プローブ顕微鏡検査法用の小型カンチレバー・プローブ、及びその製造方法 |
JP2017210120A (ja) * | 2016-05-26 | 2017-11-30 | マツダ株式会社 | 自動車の配索体ホルダ構造 |
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