JPH11271015A - 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ及びその製造方法 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11271015A
JPH11271015A JP9221098A JP9221098A JPH11271015A JP H11271015 A JPH11271015 A JP H11271015A JP 9221098 A JP9221098 A JP 9221098A JP 9221098 A JP9221098 A JP 9221098A JP H11271015 A JPH11271015 A JP H11271015A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cantilever
chip
probe
lever
support portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9221098A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Kitazawa
正志 北澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP9221098A priority Critical patent/JPH11271015A/ja
Publication of JPH11271015A publication Critical patent/JPH11271015A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レバー部の長さを短く支持部を薄型化して、
高速動作を可能とした走査型プローブ顕微鏡用カンチレ
バーチップ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 カンチレバー部101 と、該カンチレバー
部101 の先端に該カンチレバー部と一体的に又は別体で
形成された探針部102 と、該カンチレバー部101の基部
に設けられた、SOI基板の活性層又はCVD膜からな
る支持部103 とで走査型プローブ顕微鏡用カンチレバー
チップを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、原子間力顕微鏡
(AFM: Atomic Force Microscope)などの走査型プ
ローブ顕微鏡(SPM: Scanning Probe Microscope)
に用いるカンチレバーチップ及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性試料を原子サイズオーダー
の分解能で観察できる装置として走査トンネル顕微鏡
(STM: Scanning Tunneling Microscope)が Binni
ngと Rohrer らにより発明されてから、原子オーダーの
表面凹凸を観察できる顕微鏡として各方面での利用が進
んでいる。しかしSTMでは、観察できる試料は導電性
のものに限られている。
【0003】そこで、STMにおけるサーボ技術を始め
とする要素技術を利用しながら、STMでは測定し難か
った絶縁性の試料を原子サイズオーダーの精度で観察す
ることのできる顕微鏡として、原子間力顕微鏡(AF
M)が提案された。このAFMは、例えば特開昭62−
130302号公報(IBM、G.ビニッヒ、サンプル
表面の像を形成する方法及び装置)に開示されている。
【0004】AFMの構造はSTMに類似しており、走
査型プローブ顕微鏡の一つとして位置づけられている。
走査型プローブ顕微鏡としては、この他に磁気力顕微鏡
(MFM)、走査型近接場光顕微鏡などが挙げられる。
AFMでは、自由端に鋭い突起部分(探針部)を持つ片
持ち梁(カンチレバー)を、試料に対向して近接させ、
探針部の先端の原子と試料原子との間に働く相互作用力
により変位する片持ち梁の動きを、電気的あるいは光学
的にとらえて測定しつつ、試料をXY方向に走査し、片
持ち梁の探針部との位置関係を相対的に変化させること
によって、試料の凹凸情報などを原子サイズオーダーで
三次元的にとらえることができるようになっている。
【0005】このような構成のAFM等の走査型プロー
ブ顕微鏡用のカンチレバーチップとしては、T.R.Albrec
htらが半導体IC製造プロセスを応用して作製すること
のできる酸化シリコン膜製のカンチレバーを提案して以
来(Thomas R. Albrecht andCalvin F. Quate : Atomic
resolution imaging of a nonconductor AtomforceMic
roscopy J. Appl. Phy. 62(1987)2599)、ミクロンオー
ダーの高精度で優れた再現性をもって作製することが可
能になっている。また、このようなカンチレバーチップ
は、バッチプロセスによって作製することができ、低コ
スト化が実現されている。したがって、現在では、半導
体IC製造プロセスを応用して作製されるカンチレバー
チップが主流となっている。
【0006】AFMの測定方式としては、試料と探針部
を1nm程度に近接させて測定する接触方式、5〜10nm離
して測定する非接触方式、試料表面を探針部で軽くたた
きながら移動させて測定するタッピング方式等がある。
これらの測定方式のうち、非接触方式及びタッピング方
式のカンチレバーに要求される条件として、機械的共振
周波数が高いこと、Q値が高いこと等が挙げられる。こ
れらの条件を満たすことによって、検出速度(image tr
acking speed)を上げることができると共に、測定環境
から発生する振動によるノイズを実質的に低減でき、検
出感度を上げることも可能となる。
【0007】従来のカンチレバーチップでは、高検出速
度を得るためにはレバー長を短くするかレバー厚を厚く
する必要があることが、前記ビニッヒの特許公開公報の
中で記載されており、共振周波数がカンチレバーのレバ
ー厚に比例し、レバー長の二乗に反比例することが述べ
られている。
【0008】ところで、AFMカンチレバーとして、探
針部、レバー部、支持部をシリコンで一体に形成するも
のが広く知られている(例えば、O. Wolter, Th. Baye
r, and J. Greschner : Micromachined silicon sensor
s for scanning force microscopy J. Vac. Sci. Techn
ol. B9(2), May/April 1991参照)。このシリコン一体
形成型のカンチレバーは、前述したものと同じく半導体
製造技術を用いて作製するため、ミクロンオーダーの高
精度で非常に再現性よく作製することができる。また、
SOI基板の活性層側に探針部及びレバー部を形成する
ことが可能であり、活性層厚や形成条件を制御すること
によって、長探針や厚いレバーのカンチレバーを作製す
ることが容易である。また探針部がシリコンで形成され
ているため、シリコンに不純物をあらかじめ拡散させて
おくことにより、探針部に導電性を付加させることがで
きるので、STM測定や表面修飾、加工も可能である。
【0009】また、半導体IC製造プロセスを応用した
窒化シリコン膜製のAFMカンチレバーが知られている
が、次に、図7の(A)〜(E)を参照しながら、従来
から実施されている窒化シリコン膜製AFMカンチレバ
ーの製造方法について説明する。まず、図7の(A)に
示すように、面方位(100)Si 基板701 上に、窒化
シリコン膜パターン702 を設け、この窒化シリコン膜パ
ターン702 を耐エッチングマスクとして、Si 基板701
にカンチレバーの探針部の型となる四角錐状のレプリカ
穴703 を形成する。この後、図7の(B)に示すよう
に、探針材により探針部704 を形成し、次に図7の
(C)に示すように、新たにカンチレバーの母材料とな
る窒化シリコン膜を堆積する。この窒化シリコン膜をカ
ンチレバーの形状に選択エッチングすることにより、カ
ンチレバーパターン705 を形成する。次いで図7の
(D)に示すように、このカンチレバーパターン705 上
に薄い酸化シリコン706 を形成し、所定領域にカンチレ
バーの支持部707 となるパイレックスガラスを陽極接合
する。続いて、図7の(E)に示すように、Si 基板70
1 をエッチングにより除去し、支持部707 ,レバー部70
8 及び探針部604 を具備するAFMカンチレバー700 を
得るようになっている。
【0010】したがって、この製法により製造されるA
FMカンチレバーは、ガラス製の支持部と窒化シリコン
膜で一体形成された探針部及びレバー部とにより構成さ
れる。そして、このように構成されたAFMカンチレバ
ーは、ミクロンオーダーの高精度で非常に再現性よく作
製することができ、しかも探針部が材料的性質として親
水性である窒化シリコン膜で形成されているので、生体
試料に有効な液中でのAFM測定に適している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年AFM
カンチレバーに対しては、原子レベルの高分解能の要求
以外に、工業用の検査装置としての要求が高く、例えば
半導体製造におけるCMP(Chemical Mechanical Poli
shing )プロセス後のウェハー表面状態の検査等で使用
されるようになってきている。その結果、検査工程のス
ループットを上げたいという要求が高く、検出速度の向
上が求められている。
【0012】これに対して、上記従来のシリコンあるい
は窒化シリコン膜で探針部及びレバー部を一括形成した
AFMカンチレバーにおいては、次のような問題点があ
る。すなわち、前述したように、共振周波数がレバー長
の二乗に反比例することから、レバー長を短くすると最
も簡単に高検出速度を得ることができる。そこでレバー
長を短くしていくと、図8の(A)に示すように、現状
のAFMカンチレバー800 においては、レバー部801 の
自由端に存在する探針部802 とは反対側に設けられてい
るレバー支持部803 が非常に厚いために、図8の(B)
に示すように、測光用レーザ光804 が支持部803 の角部
803aに遮られて、レバー部上面のスポットに照射されな
いという問題点がある。なお、図8の(B)において、
805 は試料面を示している。このような問題を回避する
ためには、現状のカンチレバーにおいては 100μm以上
のレバー長が必要であり、したがって検出速度すなわち
高速動作には限界が生じ、数百kHz の共振周波数を得
るのがせいぜいである。
【0013】また、カンチレバーの支持部による測光用
レーザ光のけられを防止するために、単に薄型の支持部
をレバー部に装着させた場合には、カンチレバーの装置
への脱着、あるいは操作性が非常に悪く、取り扱い時に
レバー部や探針部に損傷を与え、歩留まりを著しく低下
させてしまう。そのため現在用いられているガラス製支
持部の陽極接合では、ガラスの信頼性を保つためには、
少なくとも 300μm以上の厚さが必要であり、更にダイ
シング時の加工精度を考慮すると、ガラス製支持部を薄
膜化するのは適した方法ではない。
【0014】また、従来のSOI基板を用いて構成した
カンチレバーでは、活性層を探針部及びレバー部にし、
Si 基板側を支持部にしている。このSOI基板を半導
体プロセスで使うためには装置内の搬送、基板の反り等
を考慮すると、 300μm以上の基板厚は必要になり、し
たがって支持部の厚さを 300μm以上から数十μmまで
薄くするのは困難であった。
【0015】また、カンチレバー形成後にエッチングや
研磨等により、支持部であるSi 基板を薄膜化するのは
難しく、先鋭化した探針部先端が欠損したり、レバー部
上に異物が付着するため、歩留まりを著しく低下させる
ことになる。また、SOI基板の活性層を単にカンチレ
バーの支持部に用いた場合、カンチレバーをチップ分離
するときに、探針部やレバー部に損傷を与えて歩留まり
を著しく低下させる原因になる。
【0016】更に、レバー部の厚さを厚くするために、
SOI基板の活性層を厚くすると、エッチング制御が難
しいという問題、更に窒化膜等の絶縁膜で数ミクロンの
厚いレバーを形成すると、自らの応力で基板が反り、カ
ンチレバーの信頼性を著しく低下させるという問題があ
る。
【0017】本発明は、従来の半導体製造技術を用いて
作製するAFMカンチレバーなどの走査型プローブ顕微
鏡用カンチレバーにおける上記問題点を解消するために
なされたもので、各種の用途、使用方法におのおの要求
されるレバー部特性と探針部特性とを共に満足する走査
型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0018】請求項毎の目的を述べると、次の通りであ
る。すなわち、請求項1に係る発明は、高速動作すなわ
ち高検出速度を可能とする走査型プローブ顕微鏡用カン
チレバーチップを提供することを目的とする。請求項2
に係る発明は、より信頼性の高い走査型プローブ顕微鏡
用カンチレバーチップを提供することを目的とする。請
求項3に係る発明は、取り扱い時にレバー部や探針部に
損傷を与えず操作性を向上させることの可能な走査型プ
ローブ顕微鏡用カンチレバーチップを提供することを目
的とする。請求項4に係る発明は、チップ分離を容易に
行えるようにした走査型プローブ顕微鏡用カンチレバー
チップを提供することを目的とする。請求項5に係る発
明は、高速動作すなわち高検出速度を可能とする走査型
プローブ顕微鏡用カンチレバーチップを提供することを
目的とする。請求項6に係る発明はチップ分離を容易に
行えるようにした走査型プローブ顕微鏡用カンチレバー
チップを提供することを目的とする。請求項7に係る発
明は、高速動作を可能とする走査型プローブ顕微鏡用カ
ンチレバーチップを容易に製造できる製造方法を提供す
ることを目的とする。請求項8に係る発明は、チップ分
離を容易に行えるようにした走査型プローブ顕微鏡用カ
ンチレバーチップを容易に製造できる製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に係る発明は、走査型プローブ顕微鏡用カ
ンチレバーチップを、支持部と、該支持部より延びるよ
うに配置されたレバー部と、該レバー部の自由端であっ
て、該レバー部の前記支持部の配置面とは反対側の表面
に設けられた探針部とで構成し、前記支持部をSOI基
板の活性層で形成することを特徴とするものである。こ
のように、支持部をSOI基板の活性層で構成すること
により容易に薄膜化することができ、したがって支持部
による測光用レーザ光を遮光せずにレバー部を短くする
ことが可能となり、高速動作すなわち高検出速度の可能
な走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップを実現す
ることができる。
【0020】請求項2に係る発明は、請求項1に係る走
査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップにおいて、前
記レバー部は、自由端とは反対側に伸びている部分を少
なくとも前記支持部表面に接するように構成することを
特徴とするものである。このように構成することによ
り、より信頼性の高い走査型プローブ顕微鏡用カンチレ
バーチップを実現することができる。
【0021】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップにおい
て、前記支持部の端部より延びるように配置されたSO
I基板の活性層からなるチップ保持部を備え、該チップ
保持部にはSOI基板のシリコン基板からなるチップ保
護部が支持されていることを特徴とするものである。こ
のようにチップ保護部を設けることにより、チップの切
り離し操作や、走査型プローブ顕微鏡の治具への装着な
どを探針部やレバー部に損傷を与えずに安全に且つ容易
に行うことが可能となる。
【0022】請求項4に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバー
チップにおいて、前記チップ保持部には、チップ分離用
割溝が形成されていることを特徴とするものである。こ
のように構成することにより、チップの切り離し分離を
容易に行うことが可能となる。
【0023】請求項5に係る発明は、走査型プローブ顕
微鏡用カンチレバーチップを、支持部と、該支持部より
延びるように配置されたレバー部と、該レバー部の自由
端であって、該レバー部の前記支持部の配置面とは反対
側の表面に設けられた探針部とで構成し、前記支持部を
CVD膜で形成することを特徴とするものである。この
ように、支持部をCVD膜で構成することにより、SO
I基板を用いずに低コストで容易に薄膜化された支持部
を形成することができ、したがってレバー部を短くする
ことが可能となり、高速動作すなわち高検出速度の可能
な走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップを容易に
実現することができる。
【0024】請求項6に係る発明は、請求項5に係る走
査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップにおいて、前
記支持部の端部に連接したシリコン基板からなるチップ
保持部と、該チップ保持部に支持されたチップ保護部と
を備え、前記チップ保持部にはチップ分離用割溝が形成
されていることを特徴とするものである。このようにチ
ップ保護部やチップ分離用割溝を設けることにより、チ
ップの切り離し操作や、走査型プローブ顕微鏡の治具へ
の装着などを探針部やレバー部に損傷を与えずに安全に
且つ容易に行うことが可能となる。
【0025】請求項7に係る発明は、SOI基板の活性
層に所定のエッチングマスクを施し活性層と酸化膜層を
エッチングして活性層からなる支持部を形成する工程
と、表出したSOI基板のシリコン基板に探針部形成用
レプリカ穴を形成したのち、該レプリカ穴に探針部を形
成すると共に該探針部から前記支持部に亘って前記シリ
コン基板上にレバー部を形成する工程と、前記シリコン
基板を除去して探針部とレバー部と支持部とを表出させ
る工程とで、走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチッ
プの製造方法を構成するものである。このような製造工
程を用いることにより、活性層からなる薄膜化を図った
支持部を備えた走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチ
ップを容易に製造することができる。
【0026】請求項8に係る発明は、請求項7に係る走
査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップの製造方法に
おいて、前記活性層からなる支持部の延長部の活性層に
チップ分離用割溝を、前記支持部の形成又は前記探針部
形成用レプリカ穴の形成と同時に形成する工程とを備え
ていることを特徴とするものである。このようにチップ
分離用割溝を、支持部又は探針部形成用レプリカ穴の形
成と同時に形成することにより、工数を削減してチップ
分離用割溝を備えた走査型プローブ顕微鏡用カンチレバ
ーチップを容易に製造することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、実施の形態について説明す
る。図1の(A)は、本発明に係る走査型プローブ顕微
鏡用カンチレバーチップの第1の実施の形態に係るAF
Mカンチレバーチップを示す裏面平面図で、複数のチッ
プを分離する前の状態を示しており、図1の(B)は単
一のチップの横断面図である。この実施の形態に係るA
FMカンチレバーチップ100 は、カンチレバー(片持ち
梁)部101 と、該カンチレバー部101 の先端の自由端に
該カンチレバー部101 と一体的に設けられた探針部102
と、該カンチレバー部101 の基部に設けられた支持部10
3 とで構成されており、該支持部103 はSOI基板の活
性層で薄型に形成されている。また、チップ分離用のV
型の割溝104 が支持部103 の延長部上に形成されてお
り、更に、割溝104を挟んで支持部103 とは反対側に、
SOI基板のSi 基板からなるチップ保護部105 がSO
I基板の酸化膜層106 を介して形成されている。カンチ
レバー部101の構成材料には、窒化シリコンが適してい
るが、その他の材料でも成膜してカンチレバー部を形成
できるものであれば、同様に用いることができる。な
お、図1の(A)において、107 はウェハーにおけるカ
ンチレバーチップの形成領域を示している。
【0028】次に、上記第1の実施の形態に係るAFM
カンチレバーチップの製造方法を、図2の(A)〜
(E)に示す製造工程図に基づいて説明する。まず、図
2の(A)に示すように、SOI基板201 の厚さ20μm
程度の活性層201-3に、 0.1μm程度の厚さの窒化膜を
形成し、フォト・エッチングを行い、各カンチレバーチ
ップが形成される領域203 とV型チップ割溝形成領域20
4aの窒化膜を除去し、窒化膜のマスクパターン202 を形
成する。その後マスクパターン202 を用いて強アルカリ
エッチング液、例えば水酸化カリウム水溶液等により、
SOI基板201 の活性層201-3をエッチング除去し、S
OI基板201 の酸化膜層201-2の表面でエッチングをス
トップさせ、活性層からなる支持部205 を形成する。こ
のときチップ割溝形成領域204aも同時にエッチングされ
て割溝204 が形成され、図2の(A)に示す状態の形状
が得られる。
【0029】次に、図2の(B)に示すように、SOI
基板表面に形成されている窒化膜のマスクパターン202
を、そのまま基板上に残し、酸化膜層201-2に探針部形
成用レプリカ穴を形成するためのマスクパターンをフォ
ト・エッチングを行って形成した後、再度水酸化カリウ
ム水溶液等のアルカリ溶液に浸し、探針部形成用レプリ
カ穴206 を形成する。このとき、チップ割溝204 も同時
にエッチングされるが、割溝204 の側面を形成している
(111)面では(100)面ほどエッチングが進行せ
ず、数μmサイドエッチングが入る程度である。
【0030】次に、図2の(B)に示す状態において基
板表面に存在している酸化膜層201-2をフッ酸系のエッ
チング液により除去した後、割溝204 等の形成に用いた
マスクパターン(窒化膜)202 もリン酸等のエッチング
液で除去し、図2の(C)に示すように、再度基板全面
にカンチレバーの探針部及びレバー部となる窒化膜208
を厚さ 1.0μm程度形成する。次いで、図2の(D)に
示すように、窒化膜208 をフォト・エッチングして、窒
化膜からなる探針部209 と、支持部205 の一部に接する
ように配置されたレバー部210 とを一体的に形成する。
【0031】次に、図2の(E)に示すように、SOI
基板201 の裏面に酸化膜等の絶縁膜マスク211 を形成
し、基板表面にエッチング液が回り込まないようにし、
チップ保護部212 を残して、チップ領域のSi 基板210-
1をエッチング除去し、探針部209 とレバー部210 とS
OI基板の活性層からなる薄膜化された支持部205 とか
らなるAFMカンチレバーチップ213 が完成する。
【0032】なお、本実施の形態においては、探針部及
びレバー部の形成材料として窒化膜を用いたものを示し
ているが、スパッタ装置やMO−CVD装置などで形成
される金属膜を用いて形成してもよい。その際の金属膜
としては、Ti ,Au ,Pt,AuPd,PzPd, TiN等の金
属膜が挙げられる。このような金属膜を用いると、レバ
ー部に測光用レーザ光を反射させるための反射膜を形成
する必要がなくなる。また、金属膜を用いた場合、導電
性を有しているので、AFM測定のみならず、STM測
定、AFM/STM測定、電荷測定、静電気力測定等に
も適用可能となる。更に、レバー部を形成する金属膜が
支持部にも形成されることになり、電極を試料側とは反
対側に設けることができ、電極の配置が容易となる。
【0033】本実施の形態においては、従来行っていた
ような、レバー部の探針部とは逆側の一端の表面に、例
えば予め片面に溝を形成したパイレックスガラス(例え
ばコーニング#7740)で形成された支持部を陽極接合し
たり、あるいは適当な支持部を接着剤等を用いて接合す
ることなどをせずに、薄膜の支持部を形成することがで
きる。これは、単に支持部を薄膜化できるだけでなく、
陽極接合を行うための高温アニール工程が短縮でき、そ
れにより基板やレバー部の反りも著しく低減できるの
で、歩留まりを向上させることができる。
【0034】更に本実施の形態では、薄膜支持部を切り
離すためのV型割溝を、チップ領域を形成するときに同
時に形成するようにしているため工数の削減が可能とな
る。更に探針部形成用のレプリカ穴をSOI基板に存在
している酸化膜層を用いて形成することができるので、
マスク材の形成プロセスを必要としない。またSOI基
板をチップの保護部として用いることができるため、カ
ンチレバー完成後の信頼性も高く、チップの切り離し及
びAFM装置治具への装着を容易に行うことができる。
【0035】次に、第2の実施の形態について説明す
る。図3の(A)は第2の実施の形態に係るAFMカン
チレバーチップを示す裏面平面図で、複数のチップを分
離する前の状態を示しており、図3の(B)は単一のチ
ップの横断面図である。この実施の形態に係るAFMカ
ンチレバーチップ300 は、カンチレバー部301 と、該カ
ンチレバー部301 の先端に設けられた、該カンチレバー
部301 とは別個の部材で形成されている探針部302 と、
該カンチレバー部301 の基部に設けられた支持部303 と
で構成されており、該支持部303 はSOI基板の活性層
で薄型に形成されている。また、チップ分離用のV型割
溝304 が支持部303 の延長部上に形成されており、更に
割溝304 を挟んで支持部303 とは反対側に、SOI基板
のSi 基板からなるチップ保護膜部305 が、SOI基板
の酸化膜層306 を介して形成されている。探針部302 の
形成材料としては、用途に応じて光透過性、導電性、硬
質性等の各種特性を有する材料を適宜選択できる。な
お、図3の(A)において、307 はウェハーにおけるカ
ンチレバーチップの形成領域を示している。
【0036】次に、上記第2の実施の形態に係るAFM
カンチレバーチップの製造方法を、図4の(A)〜
(E)に示す製造工程図に基づいて説明する。まず、図
4の(A)に示すように、SOI基板401 の厚さ20μm
程度の活性層401-3に、 0.1μm程度の厚さの酸化膜を
形成し、フォト・エッチングを行い、各カンチレバーチ
ップが形成される領域403 の酸化膜を除去しマスクパタ
ーン402 を形成する。その後マスクパターン402 を用い
て強アルカリエッチング液、例えば水酸化カリウム水溶
液等により、SOI基板401 の活性層401-3をエッチン
グ除去して、活性層からなる支持部404 を形成し、図4
の(A)に示す状態の形状を得る。
【0037】次に、図4の(B)に示すように、基板表
面上の基板エッチングに用いたマスクパターン402 及び
SOI基板の酸化膜層401-2を、フッ酸系のエッチング
液で除去し、再度基板全面に窒化膜を形成する。続い
て、カンチレバーの探針部形成部分と支持部404 に形成
されるチップ割溝形成部分の窒化膜を除去して、窒化膜
よりなるマスクパターン405 を形成し、次いで、探針部
形成用レプリカ穴406 が十分エッチング形成される時
間、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ液に浸し、探針
部形成用レプリカ穴406 とチップ割溝407 を同時に形成
する。
【0038】次に、図4の(C)に示すように、基板表
面の探針部形成用レプリカ穴406 部分にのみ、Si3 4
等の硬い材料を設けて探針部408 を形成する。次いで、
図4の(D)に示すように、レバー部となる窒化膜を基
板全面に形成した後フォト・エッチングして、窒化膜か
らなるレバー部409 を支持部404 の一部に接するように
形成する。この際、探針部形成用レプリカ穴を形成する
ときに使用した窒化膜のマスクパターン405 も同時にエ
ッチング除去する。次いで、図4の(E)に示すよう
に、SOI基板401 の裏面に酸化膜等の絶縁膜マスク41
0 を形成し、基板表面にエッチング液が回り込まないよ
うにし、チップ保護膜部411 を残して、チップ領域のS
i 基板401-1をエッチング除去することによって、探針
部408 とレバー部409 とSOI基板の活性層からなる薄
膜化された支持部404 とからなるAFMカンチレバーチ
ップ412 が完成する。
【0039】上記第2の実施の形態においては、探針部
の形成材料としては、Si と窒素との含有量比が3:4
である膜組成のもの(Si3 4 )を使用しているが、光
透過性のある、シリコンがリッチな窒化シリコン膜,酸
化シリコン膜,ITO,SnO2 等を用いることにより、
SNOM(Scanning Near-field Optical Microscope)
測定や、そのスペクトル測定が可能となる。
【0040】一方、探針部形成材料として導電性材料を
用いると、AFM測定のみならず、STM測定、あるい
はSTMを用いた原子、分子操作等の表面修飾や加工に
も適用可能である。探針部形成用の導電性材料として
は、各種金属を用いることができるが、特にMo ,W等
の高融点金属及びそのシリサイドを使用することによ
り、探針部形成材料の成膜後も高温熱処理することが可
能となり、カンチレバーチップの作製上の制約が少なく
なる。
【0041】また、前述のITOやSnO2 等の透明材料
を探針部として用いることにより、AFM、SNOM、
STMの測定を全て行うことが可能となる。更にまた、
探針部形成材料として、例えばSiCやDLC(Diamond
Like Carbon )やAl2 3 やZrO2 等の硬質材料を用い
ることにより、被加工体表面を走査して削る等の超微細
な機械的加工処理も可能となる。
【0042】また本実施の形態においては、第1の実施
の形態と同様に、従来行っていたような、レバー部の探
針部とは逆側の一端の表面に、例えば予め片面に溝を形
成したパイレックスガラス(例えばコーニング#7740)
で形成された支持部を陽極接合したり、あるいは適当な
支持部を接着剤等を用いて接合することなどをせずに、
薄膜の支持部を形成することができる。これは、単に支
持部を薄膜化できるだけでなく、陽極接合を行うための
高温アニール工程が短縮でき、それにより基板やレバー
部の反りも著しく低減できるので、歩留まりを向上させ
ることができる。
【0043】更に本実施の形態では、薄膜支持部を切り
離すためのV型割溝を、探針部形成用のレプリカ穴を形
成するときに同時に形成するようにしているので、工数
の削減が可能となる。またSOI基板をチップの保護部
として用いることができるため、カンチレバー完成後の
信頼性も高く、チップの切り離し及びAFM装置治具へ
の装着を容易に行うことができる。
【0044】次に、第3の実施の形態について説明す
る。図5の(A)は第3の実施の形態に係るAFMカン
チレバーチップを示す裏面平面図で、複数のチップを分
離する前の状態を示しており、図5の(B)は単一のチ
ップの横断面図である。この実施の形態に係るAFMカ
ンチレバーチップ500 は、カンチレバー部501 と、該カ
ンチレバー部501 の先端に設けられた、該カンチレバー
部501 とは別個の部材で形成されている探針部502 と、
該カンチレバー部501 の基部に設けられた支持部503 と
で構成されており、該支持部503 はCVD法により薄型
形成された部材で構成されている。また、チップ分離用
のV型割溝504 が支持部503 に連接したSi 基板上に形
成されており、更に割溝504 を挟んで支持部503 とは反
対側に、Si 基板からなるチップ保護部505 が形成され
ている。なお、図5の(A)において、506 はウェハー
におけるカンチレバーチップの形成領域を示している。
【0045】次に、上記第3の実施の形態に係るAFM
カンチレバーチップの製造方法を、図6の(A)〜
(F)に示す製造工程図に基づいて説明する。この実施
の形態においては、薄膜化した支持部を数十μmのCV
D膜で形成しているため、SOI基板のような高価な基
板を用いずに、薄膜化した支持部を備えたカンチレバー
チップを形成することができることを特徴としている。
すなわち、まず、図6の(A)に示すように、面方位
(100)のSi 基板601 に酸化シリコン膜等からなる
絶縁膜を形成し、フォト・エッチング処理により、各カ
ンチレバーチップが形成される領域603 及びチップ割溝
形成領域の絶縁膜を除去し、マスクパターン602 を形成
する。続いてマスクパターン602 を用いて、水酸化カリ
ウム水溶液等のアルカリ溶液を用いてSi 基板601 をエ
ッチングし、カンチレバーチップ形成領域603 に数十μ
mの段差部を形成すると共に、チップ割溝604 を形成す
る。
【0046】次に、図6の(B)に示すように、基板表
面の絶縁膜からなるマスクパターン602 を除去した後、
基板表面に窒化膜605 を形成し、探針部形成領域をフォ
ト・エッチングにより開口し、水酸化カリウム水溶液等
のアルカリ溶液でSi 基板601 をエッチングし、探針部
形成用のレプリカ穴606 を形成する。次いで、図6の
(C)に示すように、基板表面の探針部形成用レプリカ
穴606 部分にのみ、Si34 等の硬い材料を設けて探針
部607 を形成し、更に基板上面にレバー部を構成する窒
化膜608aを形成する。
【0047】次いで、図6の(D)に示すように、レバ
ー部用の窒化膜608a及び探針部形成用レプリカ穴606 の
形成時に用いた窒化膜605 をフォト・エッチングし、チ
ップ割溝604 の近傍に達する長さのカンチレバー部608
を形成する。続いて、基板全面にCVD法によるCVD
膜609 ,例えばDLC膜を数十μmの厚さに形成する。
この際、CVD膜としては非常に厚膜のため、高速堆積
が可能な装置、例えば高密度プラズマCVD装置が用い
られる。次いで、図6の(E)に示すように、DLC膜
などのCVD膜609 をフォト・エッチングにより加工し
て支持部610 を形成する。最後に、図6の(F)に示す
ように、Si 基板601 の裏面に酸化膜等の絶縁膜マスク
611 を形成し、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液
でカンチレバー部608 の裏面が現れるまでSi 基板601
をエッチングして、探針部607 とレバー部608 と薄膜化
したCVD膜からなる支持部610 からなるAFMカンチ
レバーチップ612 を完成すると共に、該AFMカンチレ
バーチップ612 を保持するシリコン基板部613 とチップ
保護部614 とを同時に形成する。このSi 基板601のエ
ッチングの際、SOI基板のように酸化膜層でエッチン
グが停止しないので、AFMカンチレバーチップを保持
するシリコン基板部613 が薄くなる可能性があるが、C
VD膜からなる支持部610 が数十μmの厚さがあるの
で、カンチレバーチップには支障を与えない。
【0048】なお、上記実施の形態においては、支持部
を構成するCVD膜としてDLC膜を用いたものを示し
たが、CVD膜としては、その他に、SiC,SiO2 ,T
EOS(Tetraethylorthosilicate ),SiN等のCVD
膜を用いることができる。
【0049】また、上記各実施の形態においては、本発
明を主としてAFMカンチレバーに適用したものについ
て説明を行ったが、本発明は走査型トンネル顕微鏡(S
TM)、磁気力顕微鏡(MFM)、走査型近接場光顕微
鏡(SNOM)等の他の走査型プローブ顕微鏡用カンチ
レバーチップに適用することができる。
【0050】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、請求項1に係る発明によれば、支持部をSOI基板
の活性層で構成しているので容易に薄膜化することがで
き、支持部による測光用レーザ光を遮光せずにレバー部
を短くすることができ、高速動作可能な走査型プローブ
顕微鏡用カンチレバーチップを実現することができる。
請求項2に係る発明によれば、レバー部を少なくとも支
持部表面に接するように構成しているので、より信頼性
の高い走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップを提
供することができる。請求項3に係る発明によれば、チ
ップの切り離し操作や走査型プローブ顕微鏡の治具への
装着などを、探針部やレバー部に損傷を与えずに安全に
且つ容易に行うことができる。請求項4に係る発明によ
れば、チップの切り離し分離を容易に行うことが可能と
なる。請求項5に係る発明によれば、支持部をCVD膜
で構成しているので、SOI基板を用いずに低コストで
容易に薄膜化した支持部を形成することができ、支持部
による測光用レーザ光を遮光せずにレバー部を短くする
ことができ、高速動作可能な走査型プローブ顕微鏡用カ
ンチレバーチップを実現することができる。請求項6に
係る発明によれば、チップの切り離し操作や走査型プロ
ーブ顕微鏡の治具への装着などを、探針部やレバー部に
損傷を与えずに安全に且つ容易に行うことができる。請
求項7に係る発明によれば、活性層からなる薄膜化を図
った支持部を備えた走査型プローブ顕微鏡用カンチレバ
ーチップを容易に製造することができる。請求項8に係
る発明によれば、工数を削減してチップ切り離し用V溝
を備えた走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップを
容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバー
チップの第1の実施の形態に係るAFMカンチレバーチ
ップの構成を示す図である。
【図2】図1に示した第1の実施の形態に係るAFMカ
ンチレバーチップの製造方法を説明するための製造工程
図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るAFMカンチ
レバーチップの構成を示す図である。
【図4】図3に示した第2の実施の形態に係るAFMカ
ンチレバーチップの製造方法を説明するための製造工程
図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係るAFMカンチ
レバーチップの構成を示す図である。
【図6】図5に示した第3の実施の形態に係るAFMカ
ンチレバーチップの製造方法を説明するための製造工程
図である。
【図7】従来のAFMカンチレバーの製造方法を示す製
造工程図である。
【図8】従来のAFMカンチレバーの構成を示す図及び
それにおける問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
100 AFMカンチレバーチップ 101 レバー部 102 探針部 103 SOI基板の活性層からなる支持部 104 チップ分離用割溝 105 チップ保護部 106 酸化膜層 107 カンチレバーチップ形成領域 201 SOI基板 201-1 Si 基板 201-2 酸化膜層 201-3 活性層 202 マスクパターン 203 カンチレバーチップ形成領域 204a チップ割溝形成領域 204 チップ分離用割溝 205 支持部 206 探針部形成用レプリカ穴 208 窒化膜 209 探針部 210 レバー部 211 基板裏面エッチング用絶縁膜マスク 212 チップ保護部 213 AFMカンチレバーチップ 300 AFMカンチレバーチップ 301 レバー部 302 探針部 303 SOI基板の活性層からなる支持部 304 チップ分離用割溝 305 チップ保護部 306 酸化膜層 307 カンチレバーチップ形成領域 401 SOI基板 401-1 Si 基板 401-2 酸化膜層 401-3 活性層 402 マスクパターン 403 カンチレバーチップ形成領域 404 支持部 405 マスクパターン 406 探針部形成用レプリカ穴 407 チップ分離用割溝 408 探針部 409 レバー部 410 絶縁膜マスク 411 チップ保護部 412 AFMカンチレバーチップ 500 AFMカンチレバーチップ 501 レバー部 502 探針部 503 CVD膜からなる支持部 504 チップ分離用割溝 505 チップ保護部 506 カンチレバーチップ形成領域 601 シリコン基板 602 マスクパターン 603 カンチレバーチップ形成領域 604 チップ分離用割溝 605 窒化膜 606 探針部形成用レプリカ穴 607 探針部 608a 窒化膜 608 レバー部 609 支持部形成用CVD膜 610 支持部 611 絶縁膜マスク 612 AFMカンチレバーチップ 613 チップ保持用シリコン基板部 614 チップ保持部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部と、該支持部より延びるように配
    置されたレバー部と、該レバー部の自由端であって、該
    レバー部の前記支持部の配置面とは反対側の表面に設け
    られた探針部とを備え、前記支持部はSOI基板の活性
    層で構成されていることを特徴とする走査型プローブ顕
    微鏡用カンチレバーチップ。
  2. 【請求項2】 前記レバー部は、自由端とは反対側に伸
    びている部分が少なくとも前記支持部表面に接している
    ことを特徴とする請求項1に係る走査型プローブ顕微鏡
    用カンチレバーチップ。
  3. 【請求項3】 前記支持部の端部より延びるように配置
    されたSOI基板の活性層からなるチップ保持部を備
    え、該チップ保持部にはSOI基板のシリコン基板から
    なるチップ保護部が支持されていることを特徴とする請
    求項1又は2に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバ
    ーチップ。
  4. 【請求項4】 前記チップ保持部には、チップ分離用割
    溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバー
    チップ。
  5. 【請求項5】 支持部と、該支持部より延びるように配
    置されたレバー部と、該レバー部の自由端であって、該
    レバー部の前記支持部の配置面とは反対側の表面に設け
    られた探針部とを備え、前記支持部はCVD膜で構成さ
    れていることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡用カン
    チレバーチップ。
  6. 【請求項6】 前記支持部の端部に連接したシリコン基
    板からなるチップ保持部と、該チップ保持部に支持され
    たチップ保護部とを備え、前記チップ保持部にはチップ
    分離用割溝が形成されていることを特徴とする請求項1
    に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ。
  7. 【請求項7】 SOI基板の活性層に所定のエッチング
    マスクを施し活性層と酸化膜層をエッチングして活性層
    からなる支持部を形成する工程と、表出したSOI基板
    のシリコン基板に探針部形成用レプリカ穴を形成したの
    ち、該レプリカ穴に探針部を形成すると共に該探針部か
    ら前記支持部に亘って前記シリコン基板上にレバー部を
    形成する工程と、前記シリコン基板を除去して探針部と
    レバー部と支持部とを表出させる工程とを備えているこ
    とを特徴とする走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチ
    ップの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記活性層からなる支持部の延長部の活
    性層にチップ分離用割溝を、前記支持部の形成又は前記
    探針部形成用レプリカ穴の形成と同時に形成する工程と
    を備えていることを特徴とする請求項7に係る走査型プ
    ローブ顕微鏡用カンチレバーチップの製造方法。
JP9221098A 1998-03-23 1998-03-23 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ及びその製造方法 Withdrawn JPH11271015A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9221098A JPH11271015A (ja) 1998-03-23 1998-03-23 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9221098A JPH11271015A (ja) 1998-03-23 1998-03-23 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11271015A true JPH11271015A (ja) 1999-10-05

Family

ID=14048092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9221098A Withdrawn JPH11271015A (ja) 1998-03-23 1998-03-23 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11271015A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008151515A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Micronics Japan Co Ltd プローブおよびその製造方法
JP2008191027A (ja) * 2007-02-06 2008-08-21 Micronics Japan Co Ltd プローブの製造方法
US7637960B2 (en) * 2005-11-15 2009-12-29 University Of Houston Short and thin silicon cantilever with tip and fabrication thereof
JP2010038900A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Winmems Technologies Holdings Co Ltd プローブカードに応用するための再利用可能な基板上へのmemsプローブの製造方法
JP2011221031A (ja) * 2011-06-14 2011-11-04 Japan Electronic Materials Corp プローブ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7637960B2 (en) * 2005-11-15 2009-12-29 University Of Houston Short and thin silicon cantilever with tip and fabrication thereof
JP2008151515A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Micronics Japan Co Ltd プローブおよびその製造方法
JP2008191027A (ja) * 2007-02-06 2008-08-21 Micronics Japan Co Ltd プローブの製造方法
JP2010038900A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Winmems Technologies Holdings Co Ltd プローブカードに応用するための再利用可能な基板上へのmemsプローブの製造方法
JP2011221031A (ja) * 2011-06-14 2011-11-04 Japan Electronic Materials Corp プローブ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6788086B2 (en) Scanning probe system with spring probe
US5811017A (en) Cantilever for use in a scanning probe microscope and method of manufacturing the same
US5221415A (en) Method of forming microfabricated cantilever stylus with integrated pyramidal tip
JPH0422809A (ja) 原子間力顕微鏡用探針およびその製造方法
JPH10197542A (ja) エバネッセント波検出用の微小探針とその製造方法、及び該微小探針を備えたプローブとその製造方法、並びに該微小探針を備えたエバネッセント波検出装置、近視野走査光学顕微鏡、情報再生装置
US5633455A (en) Method of detecting particles of semiconductor wafers
US6415653B1 (en) Cantilever for use in a scanning probe microscope
JPH11271015A (ja) 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ及びその製造方法
JPH08262040A (ja) Afmカンチレバー
JPH08297129A (ja) 原子間力顕微鏡用カンチレバー及びその製造方法
JPH10170530A (ja) Afmカンチレバー及びその製造方法
JP2900945B2 (ja) アトミックプローブ顕微鏡及びこれに用いられるカンチレバーユニット
JPH11271347A (ja) 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバー及びその製造方法
JP3834378B2 (ja) カンチレバーチップ
JP3805418B2 (ja) Afmカンチレバー
JP3587583B2 (ja) Afmカンチレバー
JPH10160743A (ja) Afmカンチレバー
JPH09304410A (ja) Afmカンチレバー
JPH1090288A (ja) Afmカンチレバー及びその製造方法
JPH08327636A (ja) Afmカンチレバー及びその製造方法
JPH11230974A (ja) プローブ及びその作製方法
JPH1030921A (ja) Afm装置及びその製造方法
JPH10332717A (ja) カンチレバー型プローブとその製造方法
JPH11337563A (ja) 走査型プロ―ブ顕微鏡用カンチレバ―の作製方法
Mills Scanning thermal microscopy using nanofabricated probes

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050607