JPH1030921A - Afm装置及びその製造方法 - Google Patents

Afm装置及びその製造方法

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JPH1030921A
JPH1030921A JP20098396A JP20098396A JPH1030921A JP H1030921 A JPH1030921 A JP H1030921A JP 20098396 A JP20098396 A JP 20098396A JP 20098396 A JP20098396 A JP 20098396A JP H1030921 A JPH1030921 A JP H1030921A
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JP
Japan
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cantilever
afm
probe
support
mounting
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JP20098396A
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Mamoru Hasegawa
守 長谷川
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 AFMカンチレバー部の交換取り付け時にお
ける探針部の位置合わせを、容易に行えるようにしたA
FM装置及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 片持ち梁11と該片持ち梁の自由端に設け
た探針部12と片持ち梁の基部に設けた支持部13とでAF
Mカンチレバー部10を構成し、その支持部13に取り付け
位置合わせ用の凹部14,15を四角錐形状に形成する。一
方、走査ユニット24の本体取り付け部20に設けたカンチ
レバー部の保持部21に、取り付け位置合わせ用の凸部2
2,23を四角錐形状に形成し、該凸部22,23にカンチレ
バー部10の支持部の凹部14,15を嵌め合わせて、カンチ
レバー部の支持部13とその保持部21とを接着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、試料表面上をプ
ローブによって走査することにより試料表面の物理的特
徴をとらえる走査型プローブ顕微鏡に関し、特に試料と
プローブとの原子間力によって試料表面の凹凸を観察す
る原子間力顕微鏡(AFM:Atomic ForceMicroscope
)装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性試料を原子サイズオーダー
の分解能で観察できる装置として走査トンネル顕微鏡
(STM:Scanning Tunneling Microscope )が Binni
ngと Rohrer らにより発明されてから、原子オーダーの
表面凹凸を観察できる顕微鏡として各方面での利用が進
んでいる。しかしSTMでは、観察できる試料は導電性
のものに限られている。
【0003】そこで、STMにおけるサーボ技術を始め
とする要素技術を利用しながら、STMでは測定し難か
った絶縁性の試料を原子サイズオーダーの精度で観察す
ることのできる顕微鏡として、原子間力顕微鏡(AF
M)が提案された。このAFMは、例えば特開昭62−
130302号(IBM、G.ビニッヒ、サンプル表面
の像を形成する方法及び装置)に開示されている。
【0004】AFMの構造はSTMに類似しており、走
査型プローブ顕微鏡の一つとして位置づけられる。AF
Mでは、自由端に鋭い突起部分(探針部)を持つ片持ち
梁(カンチレバー)を、試料に対向して近接させ、探針
部の先端の原子と試料原子との間に働く相互作用力によ
り変位する片持ち梁の動きを、電気的あるいは光学的に
とらえて測定するもので、試料をXY方向に走査し、片
持ち梁の探針部との位置関係を相対的に変化させること
によって、試料の凹凸情報などを原子サイズオーダーで
三次元的にとらえることができるようになっている。
【0005】このような構成のAFM等の走査型プロー
ブ顕微鏡用のカンチレバーチップとしては、T.R.A
lbrecht らが半導体IC製造プロセスを応用して作製す
ることのできる酸化シリコン膜製のカンチレバーを提案
して以来〔Thomas R. Albrecht and Calvin F. Quate:
Atomic resolution imaging of a nonconductor Atomfo
rce Microscopy J. Appl. Phy. 62(1987)2599 〕、ミク
ロンオーダーの高精度で優れた再現性をもって作製する
ことが可能になっている。したがって、現在では、半導
体IC製造プロセスを応用して作製されるカンチレバー
チップが主流となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なIC製造プロセスを応用して作製したAFMカンチレ
バー部は、例えば図4の(A),(B)の斜視図及び上
面図に示すように、片持ち梁101 と、該片持ち梁101 の
自由端に設けた探針部102 と、支持部103 とで構成さ
れ、そしてこのように構成されたAFMカンチレバー部
100 は、その支持部103 をAFM装置の走査部に接着剤
等で接着固定して、試料を観察するようになっている。
【0007】ところが、カンチレバー部は消耗品であ
り、交換頻度が高く、その支持部103の外周を目安にし
て行うカンチレバー部の取り付けは、該支持部の形状及
び寸法が製造時のエッチングの状態により一定でないの
で、探針部はカンチレバー部の交換の前後において取り
付け位置が大きくずれてしまう場合がしばしば発生す
る。しかし、探針部は交換時に変位検出系に対して再現
性よく正確な位置に取り付ける必要があるため、カンチ
レバー部の交換毎に探針部の位置合わせに多くの時間を
要していた。
【0008】本発明は、従来のAFMカンチレバー部の
交換取り付け時における上記問題点を解消するためにな
されたもので、交換取り付け時における探針部の位置合
わせを容易に行えるようにしたAFM装置及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明は、片持ち梁の支持部と、該支
持部より延びるように配置された片持ち梁と、該片持ち
梁の自由端であって、該片持ち梁の前記支持部の配置面
とは反対側の表面に形成された探針部とを備えたカンチ
レバー部と、該カンチレバー部の前記支持部を保持する
保持部材とを有し、前記カンチレバー部の支持部及び前
記保持部材には、互いに嵌合し位置決めされる取り付け
位置決め用の凹部及び凸部をそれぞれ形成してAFM装
置を構成するものである。
【0010】このようにカンチレバー部の支持部とその
保持部材に、取り付け位置決め用の凹部と凸部をそれぞ
れ形成しているので、これらの凹部と凸部を嵌合するこ
とにより、カンチレバー部の交換時における位置合わせ
が容易に且つ高精度に実現できる。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のAFM装置において、取り付け位置決め用の凹部及
び凸部を四角錐形状に形成するものである。これによ
り、凹部と凸部の嵌合が容易になり、したがってカンチ
レバー部の交換時の位置合わせを一層容易に行うことが
できる。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載のAFM装置の製造方法において、前記カンチレバー
部の支持部及び前記保持部材の形成材料としてシリコン
を用い、前記凹部及び凸部を湿式異方性エッチングによ
り形成する工程を備えるものである。このような工程を
用いることにより、嵌合の容易な形状の凹部及び凸部を
再現性よく容易に製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に実施の形態について説明す
る。図1の(A),(B)は、本発明に係るAFM装置
の実施の形態におけるカンチレバー部の構成を示す斜視
図及び探針部とは反対側の裏面から見た上面図である。
この実施の形態におけるカンチレバー部10は、片持ち梁
11と、該片持ち梁11の先端に設けられた探針部12と、該
片持ち梁11の基部に設けられた支持部13とで構成されて
いる。そして、支持部13には探針部12の配置側とは反対
側の裏面に、取り付け位置合わせ用の凹部14,15が四角
錐形状に形成されている。
【0014】支持部はシリコン(100)基板により形
成され、凹部14,15は、上記シリコン基板に酸化シリコ
ン膜等のエッチング保護膜でフォトリソグラフィーによ
る方形開口をパターン形成した後、KOH又はTMAH
等のアルカリエッチング液で異方性エッチングすること
によって、四角錐形状に再現性よく形成される。
【0015】図2は、前記カンチレバー部10と、該カン
チレバー部10の支持部13を保持する保持部21を備えた本
体取り付け部20を示す斜視図であり、上記カンチレバー
部10と保持部21とは分離した状態を示している。保持部
21には、前記カンチレバー部10の支持部13に形成されて
いる位置合わせ用の凹部14,15に対応する位置に、それ
ぞれ位置合わせ用の凸部22及び23が四角錐形状に形成さ
れている。
【0016】保持部21の位置合わせ用の凸部22,23は、
保持部21をシリコン(100)基板で形成し、該シリコ
ン基板に酸化シリコン膜等のエッチング保護膜でフォト
リソグラフィーによる方形パターンを形成したのち、K
OH又はTMAH等のアルカリエッチング液で異方性エ
ッチングすることによって、四角錐形状に再現性よく形
成される。
【0017】その後、前記カンチレバー部10の支持部13
の凹部14,15を、前記カンチレバー部10の保持部21の凸
部22,23にそれぞれ嵌め合わせて、カンチレバー部10の
支持部13とカンチレバー部10の保持部21とを接着剤等で
接着固定する。
【0018】図3は、カンチレバー部10を保持部21に接
着固定したAFM装置全体の概略構成を示す図で、24は
走査ユニット、25はカンチレバー部10の変位検出用のレ
ーザ光源、26はレーザ光源25から出射されたレーザ光の
反射光を検出する受光素子を示し、カンチレバー部10の
探針部12に対向して配置された試料の凹凸情報に基づい
た片持ち梁11の撓みを検出するようになっている。
【0019】上記実施の形態によれば、カンチレバー部
10の交換時には、ほぼ同じ位置に精度よく取り付けるこ
とができ、探針部の位置合わせがスムーズに行うことが
でき、AFM測定の効率を向上させることができる。ま
た、カンチレバー部の支持部及びその保持部にシリコン
基板を用い、凹部14,15及び凸部22,23を湿式異方性エ
ッチングにより四角錐形状に形成することによって、嵌
め合わせ形状がよく一致する形状を再現性よく容易に製
造することができる。
【0020】また上記実施の形態においては、カンチレ
バー部の支持部に凹部を、その保持部に凸部を形成した
ものを示したが、凹部及び凸部に逆に配置しても同様な
作用効果が得られる。また本発明は、AFMのほか磁気
力顕微鏡などの他のSPMに用いることも可能である。
【0021】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、請求項1記載の発明によれば、カンチレバー部とそ
の保持部材に形成した取り付け位置決め用の凹部及び凸
部を嵌合することにより、カンチレバー部の交換時にお
ける位置合わせが容易に且つ高精度で行え、カンチレバ
ー部の取り付け後の探針部の位置が常に一定となり、試
料観測時の調整を迅速化することができる。また請求項
2記載の発明によれば、凹部及び凸部を四角錐形状とし
ているので、嵌合が容易になり、交換時の位置合わせを
一層容易に行うことができる。また請求項3記載の発明
によれば、嵌合の容易な形状の凹部及び凸部を再現性よ
く容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るAFM装置の実施の形態における
カンチレバー部を示す斜視図及び上面図である。
【図2】図1に示したカンチレバー部とその保持部の構
成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態の全体構成を示す概略図で
ある。
【図4】従来のカンチレバー部の構成例を示す斜視図及
び上面図である。
【符号の説明】
10 カンチレバー部 11 片持ち梁 12 探針部 13 支持部 14,15 位置合わせ用凹部 20 本体取り付け部 21 保持部 22,23 位置合わせ用凸部 24 走査ユニット 25 レーザー光源 26 受光素子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片持ち梁の支持部と、該支持部より延び
    るように配置された片持ち梁と、該片持ち梁の自由端で
    あって、該片持ち梁の前記支持部の配置面とは反対側の
    表面に形成された探針部とを備えたカンチレバー部と、
    該カンチレバー部の前記支持部を保持する保持部材とを
    有し、前記カンチレバー部の支持部及び前記保持部材に
    は、互いに嵌合し位置決めされる取り付け位置決め用の
    凹部及び凸部がそれぞれ形成されていることを特徴とす
    るAFM装置。
  2. 【請求項2】 前記取り付け位置決め用の凹部及び凸部
    は、四角錐形状に形成されていることを特徴とする請求
    項1記載のAFM装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2記載のAFM装置の製造方
    法において、前記カンチレバー部の支持部及び前記保持
    部材の形成材料としてシリコンを用い、前記凹部及び凸
    部を湿式異方性エッチングにより形成する工程を備えて
    いることを特徴とするAFM装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007316062A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Nanoworld Ag 走査型プローブ顕微鏡用自動位置決め走査プローブ
JP2008003034A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Seiko Instruments Inc 走査型プローブ顕微鏡
KR20170066901A (ko) * 2015-12-07 2017-06-15 삼성전자주식회사 프로브 교환 장치 및 방법

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